JP4231825B2 - ノイズ抑制回路 - Google Patents

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Description

本発明は、導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路に関する。
スイッチング電源、インバータ、照明機器の点灯回路等のパワーエレクトロニクス機器は、電力の変換を行う電力変換回路を有している。電力変換回路は、直流を矩形波の交流に変換するスイッチング回路を有している。そのため、電力変換回路は、スイッチング回路のスイッチング周波数と等しい周波数のリップル電圧や、スイッチング回路のスイッチング動作に伴うノイズを発生させる。このリップル電圧やノイズは他の機器に悪影響を与える。そのため、電力変換回路と他の機器あるいは線路との間には、リップル電圧やノイズを低減する手段を設ける必要がある。
また、最近、家庭内における通信ネットワークを構築する際に用いられる通信技術として電力線通信が有望視され、その開発が進められている。電力線通信は、電力線に高周波信号を重畳して通信を行う。この電力線通信では、電力線に接続された種々の電気・電子機器の動作によって、電力線上にノイズが発生し、このことが、エラーレートの増加等の通信品質の低下を招く。そのため、電力線上のノイズを低減する手段が必要になる。また、電力線通信では、屋内電力線上の通信信号が屋外電力線に漏洩することを阻止する必要がある。
これらのノイズを抑制するために、電源ラインや信号ラインなどにラインフィルタを設けることが有効である。ラインフィルタとしては、インダクタンス素子(インダクタ)とキャパシタとを含むフィルタ、いわゆるLCフィルタがよく用いられている。LCフィルタには、インダクタンス素子とキャパシタとを1つずつ有するものの他に、T型フィルタやπ型フィルタ等がある。また、電磁妨害(EMI)対策用の一般的なノイズフィルタも、LCフィルタの一種である。一般的なEMIフィルタは、コモンモードチョークコイル、ノーマルモードチョークコイル、Xコンデンサ、Yコンデンサ等のディスクリート素子を組み合わせて構成されている。
なお、2本の導電線を伝搬するノイズには、2本の導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモード(ディファレンシャルモード)ノイズと、2本の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズとがある。
特許文献1には、3つのインピーダンス素子で構成されたローパスフィルタが記載されている。このローパスフィルタは、2本の導電線のうちの一方に直列に挿入された2つの高インピーダンス素子と、一端が2つの高インピーダンス素子の間に接続され、他端が2本の導電線のうちの他方に接続された低インピーダンス素子とを備えている。2つの高インピーダンス素子は、それぞれ、コイルと抵抗との並列接続回路で構成され、低インピーダンス素子はキャパシタで構成されている。このローパスフィルタは、ノーマルモードノイズを低減する。
従来のLCフィルタでは、インダクタンスおよびキャパシタンスで決まる固有の共振周波数を有するため、所望の減衰量を狭い周波数範囲でしか得ることができないという問題点があった。特許文献1に記載されたローパスフィルタも、ノイズ低減の原理は従来のLCフィルタと同様であるため、従来のLCフィルタと同様の問題点を有している。
一方、特許文献2には、T型フィルタの例が記載されている。図33にその等価回路を示す。この回路は、第1の導電線103に直列的に挿入され、かつ互いに同一の極性で電磁気的に結合された第1および第2のインダクタL101,L102を備えている。この回路はまた、直列に接続された第3のインダクタL103と第1のキャパシタC101とからなり、一端が第1のインダクタL101と第2のインダクタL102との間に接続され、他端が第2の導電線104に接続された直列回路115を備えている。
特開平5−121988号公報(図1) 特開平10−200357号公報(図2(A))
ここで、図33に示した回路において、ノーマルモードノイズを低減するための理想的な条件は以下のとおりである。まず、第1および第2のインダクタL101,L102のインダクタンスを互いに同一の値とし、かつ結合係数を1とする。また、直列回路115における第3のインダクタL103のインダクタンスも、第1および第2のインダクタL101,L102のインダクタンスと同一の値とする。第1のキャパシタC101は、直流や低域の電流を流させないためのハイパスフィルタとして機能するものであり、そのインピーダンスは無視できるほど小さい低インピーダンスであるものとする。
この理想的な回路条件において、図33に示したように、入力端子101A,101B間にノーマルモードの電圧Viが印加されると、この電圧Viは、第1のインダクタL101と直列回路115における第3のインダクタL103とによって分圧され、第1のインダクタL101の両端間と第3のインダクタL103の両端間にそれぞれVi/2の電圧が発生する。なお、図中の矢印は、その先の方が高い電位であることを表している。第1のインダクタL101と第2のインダクタL102は互いに電磁気的に結合されているので、第1のインダクタL101の両端間に発生した電圧Vi/2に応じて、第2のインダクタL102の両端間にも電圧Vi/2が発生する。その結果、出力端子102A,102B間の電圧Voは、第2のインダクタL102の両端間に発生した電圧Vi/2と第3のインダクタL103の両端間の電圧Vi/2とが相殺されることにより、原理的にはゼロとなる。逆に、出力端子102A,102B間にノーマルモードの電圧が印加された場合も、上記の説明と同様にして、入力端子101A,101B間の電圧は、原理的にはゼロとなる。このようにしてノーマルモードノイズを抑制することができる。
しかしながら、実際の回路条件下では、図34に示したように第1および第2のインダクタL101,L102に並列的に浮遊容量Cxが存在することと、信号の入出力インピーダンスに時間的な変動があることから、理想的なノイズ抑制効果が得られなくなるという問題がある。
例えば図34において、Eをノイズの発生源、Ziを信号の入力側のインピーダンス、Zoを出力側のインピーダンスとする。実際の回路条件下では、特にノイズの発生源E側のインピーダンスZiが、スイッチング動作等により時間的に変動する場合がある。これにより特に高インピーダンス環境下となった場合には、第1および第2のインダクタL101,L102のインダクタンス成分としての作用が弱くなり、極端には信号が筒抜けの状態となってしまう。この場合、本来のノイズ抑制回路としての機能ではない浮遊容量Cxによる作用、あるいは直列回路115における直列共振作用によるノイズ抑制効果しか得られないことになる。また実際の回路条件下では、第1および第2のインダクタL101,L102と浮遊容量Cxとによる並列共振回路が形成されるが、入出力インピーダンスの変動により、特にその並列共振回路の共振点以上の周波数領域での高域特性が顕著に悪化する傾向がある。これらは、狭帯域でのノイズ抑制効果のみを目的とするものであればある程度許容できるが、広帯域でのノイズ抑制効果を目的とするものの場合には無視できない問題である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、広い周波数範囲においてノイズを良好に抑制することができるノイズ抑制回路を提供することにある。
本発明の第1および第2の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線によって伝送され、これらの導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモードノイズを抑制する回路であって、第1の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、第3のインダクタと第1のキャパシタとが直列に接続され、第3のインダクタ側が第1のインダクタと第2のインダクタとの間に接続され、第1のキャパシタ側が第2の導電線に接続された第1の直列回路と、一端が第1のインダクタ側または第2のインダクタ側において第1の導電線に接続され、他端が第1の直列回路における第3のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタとを備えたものである。
本発明の第1または第2の観点に係るノイズ抑制回路では、ノーマルモードノイズを抑制する不平衡型のノイズ抑制回路が構成される。そして、一端が第1のインダクタ側または第2のインダクタ側において第1の導電線に接続され、他端が第1の直列回路における第3のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタを備えたことで、第1および第2のインダクタに並列的に形成された浮遊容量による本来のノイズ抑制回路に対する動作の妨げや、入出力インピーダンスの変動による高域特性の悪化が抑制される。例えば高インピーダンス環境下となり、第1および第2のインダクタのインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合にも、第1および第2のインダクタに流れる電流の一部が第2のキャパシタを経由することで、特性の悪化が防止される。これにより、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、広い周波数範囲においてノーマルモードノイズが良好に抑制される。
特に、本発明の第1の観点に係るノイズ抑制回路では、以下の条件を満足するように第1の直列回路における第3のインダクタのインダクタンスILと第2のキャパシタのキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られる。すなわち、本発明の第1の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスをLL、第1の直列回路における第3のインダクタのインダクタンスをIL、第1の直列回路における第1のキャパシタのキャパシタンスをdC、第2のキャパシタのキャパシタンスをsCとしたとき、第1および第2のインダクタのインダクタンスが互いにLL/4で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足する。
0<IL<LL/4 …(A−1)
0<sC<dC …(B−1)
また、特に、本発明の第2の観点に係るノイズ抑制回路は、第2の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、第6のインダクタと第3のキャパシタとが直列に接続され、第6のインダクタ側が第4のインダクタと第5のインダクタとの間に接続され、第3のキャパシタ側が第1の導電線に接続された第2の直列回路と、一端が第4のインダクタ側または第5のインダクタ側において第2の導電線に接続され、他端が第2の直列回路における第6のインダクタと第3のキャパシタとの間に接続された第4のキャパシタとをさらに備えている。そして、第1の直列回路の第1のキャパシタ側が、第4のインダクタ側または第5のインダクタ側のうち第4のキャパシタの一端が接続された側とは異なる側において第2の導電線に接続され、第2の直列回路の第3のキャパシタ側が、第1のインダクタ側または第2のインダクタ側のうち第2のキャパシタの一端が接続された側とは異なる側において第1の導電線に接続されている。
本発明の第2の観点に係るノイズ抑制回路において、特に以下の条件を満足するように第1の直列回路における第3のインダクタおよび第2の直列回路における第6のインダクタのインダクタンスILと、第2のキャパシタおよび第4のキャパシタのキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られるので、好ましい。すなわち、第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスと、第4および第5のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスとの和をLL、第1の直列回路における第3のインダクタのインダクタンスと第2の直列回路における第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、第1の直列回路における第1のキャパシタのキャパシタンスと第2の直列回路における第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれdC、第2のキャパシタのキャパシタンスと第4のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタ、ならびに第4および第5のインダクタのインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足することが好ましい。
0<IL/2<LL/8 …(A−2)
0<sC<dC …(B−2)
本発明の第2の観点に係るノイズ抑制回路において、さらに、一端が第1の直列回路の第1のキャパシタ側または第2の導電線の第1の直列回路が接続されている側に接続され、他端が第2の直列回路の第3のキャパシタ側または第1の導電線の第2の直列回路が接続されている側に接続された第5のキャパシタを備えていても良い。これにより、より良好な信号特性が得られる。
本発明の第3の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線によって伝送され、これらの導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモードノイズを抑制する回路であって、第1の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、第2の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第3および第4のインダクタと、一端が第1のインダクタと第2のインダクタとの間に接続された第5のインダクタと、一端が第5のインダクタの他端に接続された第1のキャパシタと、一端が第1のキャパシタの他端に接続され、他端が第3のインダクタと第4のインダクタとの間に接続された第6のインダクタとからなる直列回路と、一端が第1のインダクタ側または第2のインダクタ側において第1の導電線に接続され、他端が直列回路における第5のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと、第3のインダクタ側または第4のインダクタ側のうち、第1の導電線の第2のキャパシタの一端が接続された側に対応して、一端が第2の導電線に接続され、他端が直列回路における第6のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第3のキャパシタとを備えたものである。
本発明の第3の観点に係るノイズ抑制回路では、ノーマルモードノイズを抑制する平衡型のノイズ抑制回路が構成される。そして、一端が第1の導電線に接続され、他端が直列回路における第5のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと、一端が第2の導電線に接続され、他端が直列回路における第6のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第3のキャパシタとを備えたことで、第1および第2のインダクタに並列的に形成された浮遊容量と第3および第4のインダクタに並列的に形成された浮遊容量とによる本来のノイズ抑制回路に対する動作の妨げや、入出力インピーダンスの変動による高域特性の悪化が抑制される。例えば高インピーダンス環境下となり、第1および第2のインダクタのインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合にも、第1および第2のインダクタに流れる電流の一部が第2のキャパシタを経由することで、特性の悪化が防止される。同様に第3および第4のインダクタのインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合にも、第3および第4のインダクタに流れる電流の一部が第3のキャパシタを経由することで、特性の悪化が防止される。これにより、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、広い周波数範囲においてノーマルモードノイズが良好に抑制される。
この場合において、特に以下の条件を満足するように直列回路における第5および第6のインダクタのインダクタンスILと第2および第3のキャパシタのキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られるので、好ましい。すなわち、第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスと、第3および第4のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスとの和をLL、直列回路における第5のインダクタのインダクタンスと第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、直列回路における第1のキャパシタのキャパシタンスをdC、第2のキャパシタのキャパシタンスと第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタ、ならびに第3および第4のインダクタのインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足することが好ましい
0<IL/2<LL/8 …(A−3)
0<sC<dC/2 …(B−3)
また本発明の第3の観点に係るノイズ抑制回路において、第1および第2のインダクタと第3および第4のインダクタとを、互いに電磁気的に結合するようにしても良い。この場合において、特に以下の条件を満足するように直列回路における第5および第6のインダクタのインダクタンスILと第2および第3のキャパシタのキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られるので、好ましい。すなわち、第1および第2のインダクタ、ならびに第3および第4のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスをLL、直列回路における第5のインダクタのインダクタンスと第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、直列回路における第1のキャパシタのキャパシタンスをdC、第2のキャパシタのキャパシタンスと第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタ、ならびに第3および第4のインダクタのインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足することが好ましい。
0<IL/2<LL/8 …(A−4)
0<sC<dC/2 …(B−4)
本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズを抑制する回路であって、第1の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、第3のインダクタと第1のキャパシタとが直列に接続され、第3のインダクタ側が第1のインダクタと第2のインダクタとの間に接続され、第1のキャパシタ側が接地された第1の直列回路と、一端が第1のインダクタ側または第2のインダクタ側において第1の導電線に接続され、他端が第1の直列回路における第3のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと、第2の導電線に直列的に挿入され、かつ第1および第2のインダクタに磁気的に結合され、かつ互いに電磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、第6のインダクタと第3のキャパシタとが直列に接続され、第6のインダクタ側が第4のインダクタと第5のインダクタとの間に接続され、第3のキャパシタ側が接地された第2の直列回路と、第2の導電線における第4のインダクタ側または第5のインダクタ側のうち、第1の導電線の第2のキャパシタの一端が接続された側に対応して、一端が第2の導電線に接続され、他端が第2の直列回路における第6のインダクタと第3のキャパシタとの間に接続された第4のキャパシタとを備えたものである。
本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路では、コモンモードノイズを抑制するノイズ抑制回路が構成される。そして、一端が第1の導電線に接続され、他端が第1の直列回路における第3のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと、一端が第2の導電線に接続され、他端が第2の直列回路における第6のインダクタと第3のキャパシタとの間に接続された第4のキャパシタとを備えたことで、第1および第2のインダクタに並列的に形成された浮遊容量と第4および第5のインダクタに並列的に形成された浮遊容量とによる本来のノイズ抑制回路に対する動作の妨げや、入出力インピーダンスの変動による高域特性の悪化が抑制される。例えば高インピーダンス環境下となり、第1および第2のインダクタのインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合にも、第1および第2のインダクタに流れる電流の一部が第2のキャパシタを経由することで、特性の悪化が防止される。同様に第4および第5のインダクタのインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合にも、第4および第5のインダクタに流れる電流の一部が第4のキャパシタを経由することで、特性の悪化が防止される。これにより、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、広い周波数範囲においてコモンモードノイズが良好に抑制される。
特に、本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路では、以下の条件を満足するように直列回路における第3および第6のインダクタのインダクタンスILと第2および第4のキャパシタのキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られる。すなわち、本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスと、第4および第5のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスとをそれぞれLL、第1の直列回路における第3のインダクタのインダクタンスと第2の直列回路における第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、第1の直列回路における第1のキャパシタのキャパシタンスと第2の直列回路における第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれdC、第2のキャパシタのキャパシタンスと第4のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタ、ならびに第4および第5のインダクタのインダクタンスが互いにLL/4で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足する。
0<IL<LL/4 …(A−5)
0<sC<dC …(B−5)
なお、各観点に係るノイズ抑制回路において、第1の導電線、第2の導電線の例としては、単相2線式電力線における各導電線がある他、現在、電力供給のために多く用いられている単相3線式電力線における3線のうちの2線がある。
本発明の各観点に係るノイズ抑制回路によれば、第1または第2の導電線と直列回路とにキャパシタを接続し、そのキャパシタを介して第1または第2の導電線から直列回路に至るあらたな信号経路を形成するようにしたので、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、それによる信号特性の悪化が抑制され、広い周波数範囲においてノイズを良好に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路について説明する。本実施の形態に係るノイズ抑制回路は、2本の導電線によって伝送され、これらの導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモードノイズを抑制する不平衡型の回路である。
図1(A)は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の構成例を示している。このノイズ抑制回路は、一対の端子1A,1Bと、他の一対の端子2A,2Bと、端子1A,2A間を接続する第1の導電線3と、端子1B、2B間を接続する第2の導電線4とを備えている。このノイズ抑制回路はさらに、第1の導電線3に直列的に挿入された第1および第2のインダクタL1,L2を備えている。このノイズ抑制回路はまた、第3のインダクタL3と第1のキャパシタC1とが直列に接続され、第3のインダクタL3側が第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との間に接続され、第1のキャパシタC1側が第2の導電線4に接続された第1の直列回路15を備えている。このノイズ抑制回路はさらに、一端が第1のインダクタL1側において第1の導電線3に接続され、他端が直列回路15における第3のインダクタL3と第1のキャパシタC1との間に接続された第2のキャパシタC2を備えている。
なお、図1(B)に示した第2の回路例のように、第2のキャパシタC2の一端を第1のインダクタL1側ではなく、第2のインダクタL2側に接続するようにしても良い。ただし、信号の入力側に第2のキャパシタC2の一端を接続する方が、特にノイズの発生源が低インピーダンスになった際に良好に機能するので好ましい。
直列回路15において、第3のインダクタL3は、磁芯13Bに巻かれた巻線13Aを有している。なお、巻線13Aの巻き方向、第3のインダクタL3における極性方向は特に限定されない。直列回路15において、第1のキャパシタC1は、周波数が所定値以上のノーマルモード信号を通過させるハイパスフィルタとして機能する。
第1および第2のインダクタL1,L2は、互いに同一の極性で電磁気的に結合されている。第1のインダクタL1は、磁芯12の第1の部分に巻かれた巻線11Aを有している。第2のインダクタL2は、磁芯12の第2の部分に、巻線11Aと同一方向から巻かれた巻線11Bを有している。第1および第2のインダクタL1,L2は、このようにそれぞれ別々の巻線11A,11Bで形成してもよいが、図2に示したように単一の巻線11で形成することも可能である。図4において巻線11は、磁芯12に巻かれている。なお、図4では、第1および第2のインダクタL1,L2以外の回路は図示を省略している。
第1および第2のインダクタL1,L2を単一の巻線で形成する場合、図2に示したように例えば、単一の巻線11の途中に接続点P1を設け、その巻線11の一方の端部から接続点までを巻線11Aとして第1のインダクタL1とすればよい。同様に、巻線11の他方の端部から接続点までを巻線11Bとして第2のインダクタL2とすればよい。この接続点P1に、直列回路15の一端を接続する。
第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンスは同一の値であることが好ましい。第1および第2のインダクタL1,L2を単一の巻線11で形成する場合、例えば単一の巻線11の中点に上記接続点P1を設けることで、各インダクタンスを等しくすることができる。
次に、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の作用について説明する。まず、図3を参照して、第2のキャパシタC2を除いた回路部分、ノイズ抑制のための基本的な回路部分における理想的な動作を説明する。第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンスは互いに同一の値とし、かつ結合係数を1とする。第1のキャパシタC1のインピーダンスは無視できるほど小さい低インピーダンスであるものとする。この場合、端子1A,1B間にノーマルモードの電圧Viが印加されると、この電圧Viは、第1のインダクタL1と直列回路15における第3のインダクタL3とによって分圧され、第1のインダクタL1の両端間と第3のインダクタL3の両端間にそれぞれ所定の電圧V1,V3が発生する。なお、図中の矢印は、その先の方が高い電位であることを表している。第1のインダクタL1と第2のインダクタL2は互いに電磁気的に結合されているので、第1のインダクタL1の両端間に発生した電圧V1に応じて、第2のインダクタL2の両端間にも電圧V1と同一の電圧V2が発生する。その結果、端子2A,2B間の電圧Voは、端子1A,1B間に印加された電圧Viよりも小さくなる。逆に、端子2A,2B間にノーマルモードの電圧が印加された場合も、上記の説明と同様にして、端子1A,1B間の電圧は、端子2A,2B間に印加された電圧よりも小さくなる。このように、理想的には、端子1A,1Bにノーマルモードノイズが印加された場合と、端子2A,2Bにノーマルモードノイズが印加された場合のいずれの場合にも、ノーマルモードノイズを抑制することができる。
次に、図4を参照して、第2のキャパシタC2を付加したことによる作用を説明する。実際の回路条件下では、図4に示したように第1および第2のインダクタL1,L2に並列的に浮遊容量Cxが存在し、この浮遊容量Cxによるスルーパスが形成されて、上記した理想的なノイズ抑制動作の妨げとなる。また信号の入出力インピーダンスに時間的な変動があり、特に高インピーダンス環境下となった場合には、第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンス成分としての作用が弱くなり、特に高周波領域においてノイズ抑制の動作の妨げとなる。第2のキャパシタC2は、これらの問題点を改善し、良好なノイズ抑制動作を実現する。第2のキャパシタC2を設けたことにより、第1の導電線3から直列回路15側へと至るあらたな信号の経路が形成される。これにより、例えば高インピーダンス環境下となり、第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合において、端子1A側から端子2A側へと第1および第2のインダクタL1,L2を介して流れる電流の一部が、第2のキャパシタC2を経由することとなり、端子2A側に流れる電流が小さくなり、インダクタンス成分としての作用が弱くなったことによる特性の悪化が防止される。
また、特に以下の条件を満足するように直列回路15における第3のインダクタL3のインダクタンスILと、第2のキャパシタC2のキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られる。すなわち、図4にも示したように第1および第2のインダクタL1,L2を組み合わせた全体のインダクタンスをLL、第1の直列回路15における第3のインダクタL3のインダクタンスをIL、第1の直列回路15における第1のキャパシタL1のキャパシタンスをdC、第2のキャパシタC2のキャパシタンスをsCとしたとき、第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンスが互いにLL/4で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足することが好ましい。
0<IL<LL/4 …(A−1)
0<sC<dC …(B−1)
ここで、IL,sCの値の具体的な決め方としては、例えば初期の回路設計値をsC=dC,IL=0とした状態から、sCをdCに比べて小さくしていくと共に、IL<LL/4の条件下でILの値を増加させて行く。そして各値での信号特性のシミュレーション結果を見ながら所望の特性が得られるような値を求めることで、IL,sCの値を決めることができる。このノイズ抑制回路では、後述するシミュレーションで示すように、信号の減衰特性にピーク位置が生じる。IL,sCの値を調整することにより、この減衰のピーク位置の調整を行うこともできる。
次に、この第2のキャパシタC2を設けたことによる効果を、以下のシミュレーションの結果によって具体的に示す。以下のシミュレーションにおいては、図5に示したように、端子1A側にノイズの発生源Eがあり、信号の入力側(端子1A側)のインピーダンスをZi、出力側(端子2A側)のインピーダンスをZoと記す。
図6は、このノイズ抑制回路において、インダクタンスILの値を調整した場合における、ノーマルモードノイズの低域側での減衰量の周波数特性をシミュレーションで求めた結果を示している。より具体的には、キャパシタンスsCの値を0.05μFに固定し、インダクタンスILの値を90μH,85μH,83.3μH,82.5μHと変えた場合の特性を示す。その他の回路値は、以下のとおりである。なお、すべての場合で上記したIL<LL/4,sC<dCの条件は満たしている。
Zi,Zo=50Ω
LL=1mH
(第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンスを共にLL/4=250μHに設定)
dC=0.1μF
第1および第2のインダクタL1,L2の結合係数k=0.995
一方、図7は、このノイズ抑制回路において、キャパシタンスsCの値を調整した場合における、ノーマルモードノイズの低域側での減衰量の周波数特性をシミュレーションで求めた結果を示している。より具体的には、インダクタンスILの値を83.3μHに固定し、キャパシタンスsCの値を0.053μF,0.051μF,0.05μF,0.0496μFと変えた場合の特性を示す。その他の回路値は、図6のシミュレーションと同様である。なお、すべての場合で上記したIL<LL/4,sC<dCの条件は満たしている。
図6のシミュレーション結果から、インダクタンスILの値が大きくなるほど、減衰のピーク位置が低域側にシフトしていくことが分かる。一方、図7のシミュレーション結果から、キャパシタンスsCの値も同様に、値が大きくなるほど、減衰のピーク位置が低域側にシフトしていくことが分かる。
図8は、キャパシタンスsCの値を調整した場合における、より高域側での減衰量の周波数特性をシミュレーションで求めた結果を示している。より具体的には、インダクタンスILの値を0.8mHに固定し、キャパシタンスsCの値を200pF,660pF,1640pF,2000pFと変えた場合の特性を示す。その他の回路値は、以下のとおりである。なお、すべての場合で上記したIL<LL/4,sC<dCの条件は満たしている。また、比較のためにsC=0の場合の特性もシミュレーションで求めた。
Zi,Zo=50Ω
LL=4mH
(第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンスを共にLL/4=1mHに設定)
dC=6600pF
第1および第2のインダクタL1,L2の結合係数k=0.995
図8のシミュレーション結果から、特に低域側(符号80で図示した部分)では、キャパシタンスsCの値に応じて減衰のピーク位置が低域側にシフトしていることが分かる。また特に高域側(符号81で図示した部分)では、キャパシタンスsCの値に応じて減衰特性が改善され、高域での減衰特性が向上することが分かる。
以上のような減衰特性の傾向を考慮することで、所望の減衰特性が得られるようなIL,sCの値を決めることができる。
次に、図9〜図15に、インピーダンス変化による減衰量の周波数特性をシミュレーションで求めた結果を示す。図9〜図11は、入力側のインピーダンスZiと出力側のインピーダンスZoとを共に同じ値にした場合の特性を示し、特に図9はZi,Zo=50Ωとした場合、図10はZi,Zo=10mΩとして低インピーダンスにした場合、図11はZi,Zo=1kΩとして高インピーダンスにした場合における減衰特性を示す。図12および図13はそれぞれ、出力側のインピーダンスをZo=50Ωに固定し、入力側のインピーダンスをZi=10mΩ,1kΩと変化させた場合における減衰特性を示す。図14および図15はそれぞれ、入力側のインピーダンスをZi=50Ωに固定し、出力側のインピーダンスをZo=10mΩ,1kΩと変化させた場合における減衰特性を示す。
図9〜図15のシミュレーションにおけるインピーダンス以外の回路値の設定は、以下のとおりである。
LL=1mH
(第1および第2のインダクタL1,L2のインダクタンスを共にLL/4=250μHに設定)
IL=83.3μH
dC=0.1μF
sC=0.05μF
第1および第2のインダクタL1,L2の結合係数k=0.995
図9〜図15にはまた、比較例として、図1(A)の回路構成から第2のキャパシタC2を除いた回路(sC=0、図33の従来の回路と同等)における特性と、図1(A)の回路構成における第3のインダクタL3を省略した回路(IL=0,sC=dC)における特性とを同時に示す。これら比較例の回路での結合係数k,LL,dCの値は上記と同様である。
図9〜図15のシミュレーション結果から、比較例の回路では、インピーダンスZi,Zoの値によっては減衰特性が悪化する場合があるが、本実施の形態に係る回路では、全インピーダンス領域において良好な減衰特性が得られていることが分かる。
以上説明したように、本実施の形態に係るノイズ抑制回路によれば、第1の導電線3と直列回路15とに第2のキャパシタC2を接続し、その第2のキャパシタC2を介して第1の導電線3から直列回路15に至るあらたな信号経路を形成するようにしたので、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、それによる信号特性の悪化が抑制され、広い周波数範囲において効果的にノーマルモードノイズを抑制することが可能になる。
<第1の実施の形態の変形例>
(第1の変形例)
図16は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の変形例の回路構成を示している。この第1の変形例に係るノイズ抑制回路は、図1(A)の回路に対してさらに、第2の回路部分10Bを追加したものである。第1の回路部分10Aの構成は、図1(A)の回路と同じである。以下、この変形例の説明では、第1の回路部分10Aにおける直列回路15を第1の直列回路と呼ぶ。
追加した第2の回路部分10Bは、第2の導電線4に直列的に挿入され、かつ互いに同一の極性で電磁気的に結合された第4および第5のインダクタL4,L5を備えている。第2の回路部分10Bはまた、第6のインダクタL6と第3のキャパシタC3とが直列に接続され、第6のインダクタL6側が第4のインダクタL4と第5のインダクタL5との間に接続され、第3のキャパシタC3側が第1の導電線3に接続された第2の直列回路15Aを備えている。第2の回路部分10Bはさらに、一端が第5のインダクタL5側において第2の導電線4に接続され、他端が第2の直列回路15Aにおける第6のインダクタL6と第3のキャパシタC3との間に接続された第4のキャパシタC4を備えている。
この変形例に係るノイズ抑制回路では、第1の直列回路15の第1のキャパシタC1側が、第4のインダクタL4側または第5のインダクタL5側のうち第4のキャパシタC4の一端が接続された側とは異なる側において第2の導電線4に接続されている。また、第2の直列回路15Aの第3のキャパシタC3側が、第1のインダクタL1側または第2のインダクタL2側のうち第2のキャパシタC2の一端が接続された側とは異なる側において第1の導電線3に接続されている。
第4のインダクタL4は、磁芯22の第1の部分に巻かれた巻線21Aを有している。第5のインダクタL5は、磁芯22の第2の部分に、巻線21Aと同一方向から巻かれた巻線21Bを有している。第4および第5のインダクタL4,L5は、このようにそれぞれ別々の巻線21A,21Bで形成してもよいが、第1および第2のインダクタL1,L2と同様、単一の巻線で形成することも可能である。
なお、第1および第2のインダクタL1,L2の極性方向と第4および第5のインダクタL4,L5の極性方向は、特に図示した状態に限定されない。例えば第4および第5のインダクタL4,L5の極性が図示したものとは逆であっても良い。
この変形例の回路において、第1および第2のインダクタL1,L2、ならびに第4および第5のインダクタL4,L5のインダクタンスは、すべて同一の値であることが好ましい。
この変形例の回路では、追加した第2の回路部分10Bが、第1の回路部分10Aと同様に動作する。同様に動作を行う回路が2つ設けられていることにより、第1の回路部分10Aのみの構成に比べて、より良好にノーマルモードノイズを低減することができる。特にこの回路では、第2の回路部分10Bにおける第4のキャパシタC4が、第1の回路部分10Aにおける第2のキャパシタC2と同様に作用する。
しかしながら、実際の回路条件下では、図17に示したように第1および第2のインダクタL1,L2と第4および第5のインダクタL4,L5とに並列的に浮遊容量Cxが存在する。この浮遊容量Cxによるスルーパスが形成されて、理想的なノイズ抑制動作の妨げとなる。また信号の入出力インピーダンスに時間的な変動があり、特に高インピーダンス環境下となった場合には、第1および第2のインダクタL1,L2と第4および第5のインダクタL4,L5とのインダクタンス成分としての作用が弱くなり、特に高周波領域においてノイズ抑制の動作の妨げとなる。第2のキャパシタC2は、第1の回路部分10においてこれらの問題点を改善し、良好なノイズ抑制動作を実現する。第2のキャパシタC2による作用は既に説明したとおりである。第4のキャパシタC4は、第2の回路部分10Bにおいてこれらの問題点を改善し、良好なノイズ抑制動作を実現する。
第4のキャパシタC4を設けたことにより、第2の導電線4から第2の直列回路15A側へと至るあらたな信号の経路が形成される。これにより、例えば高インピーダンス環境下となり、第4および第5のインダクタL4,L5のインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合において、端子2B側から端子1B側へと第4および第5のインダクタL4,L5を介して流れる電流の一部が、第4のキャパシタC4を経由することとなり、端子1B側に流れる電流が小さくなり、インダクタンス成分としての作用が弱くなったことによる特性の悪化が防止される。
また、特に以下の条件を満足するように第1の直列回路15における第3のインダクタL3および第2の直列回路15Aにおける第6のインダクタL6のインダクタンスILと、第2のキャパシタC2および第4のキャパシタC4のキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られる。すなわち、図17にも示したように、第1および第2のインダクタL1,L2を組み合わせた全体のインダクタンスと、第4および第5のインダクタL4,L5を組み合わせた全体のインダクタンスとの和をLL、第1の直列回路15における第3のインダクタL3のインダクタンスと第2の直列回路15Aにおける第6のインダクタL6のインダクタンスとをそれぞれIL、第1の直列回路15における第1のキャパシタC1のキャパシタンスと第2の直列回路15Aにおける第3のキャパシタC3のキャパシタンスとをそれぞれdC、第2のキャパシタC2のキャパシタンスと第4のキャパシタC4のキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタL1,L2、ならびに第4および第5のインダクタL4,L5のインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足することが好ましい。
0<IL/2<LL/8 …(A−2)
0<sC<dC …(B−2)
なお、図17では図1(A)の回路におけるsC,ILの値を基準として、良好な特性を得るためのsC,ILの値を示している。図示したように、図1(A)の回路におけるsC,ILの値に対して、sCを2倍,ILを1/2倍の値とすることが好ましい。
(第2の変形例)
図18は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の第2の変形例の回路構成を示している。この第2の変形例に係るノイズ抑制回路は、図16に示した第1の変形例の回路に対してさらに、第5のキャパシタC5を追加したものである。第5のキャパシタC5は、いわゆるXコンデンサとして機能するものであり、一端が第1の直列回路15の第1のキャパシタC1側または第2の導電線4の第1の直列回路15が接続されている側に接続され、他端が第2の直列回路15Aの第3のキャパシタC3側または第1の導電線3の第2の直列回路15Aが接続されている側に接続されている。このXコンデンサを備えたことにより、図16に示した第1の変形例の回路に比べて、さらに良好にノーマルモードノイズを低減することができる。
この第2の変形例に係るノイズ抑制回路における各回路値の好ましい値は、図16に示した第2の変形例の回路と同様である。すなわち、図19に示したように図1(A)の回路におけるsC,ILの値に対して、sCを2倍,ILを1/2倍の値とすることが好ましい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路について説明する。本実施の形態に係るノイズ抑制回路は、2本の導電線によって伝送され、これらの導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモードノイズを抑制する平衡型の回路である。
図20は、本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の構成例を示している。なお、上記第1の実施の形態におけるノイズ抑制回路と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付している。このノイズ抑制回路は、第1の導電線3に直列的に挿入され、かつ互いに同一の極性で電磁気的に結合された第1および第2のインダクタL11,L12と、第2の導電線4に直列的に挿入され、かつ互いに同一の極性で電磁気的に結合された第3および第4のインダクタL13,L14とを備えている。このノイズ抑制回路はまた、第5のインダクタL15と第1のキャパシタC11と第6のインダクタL16とからなる直列回路16を備えている。直列回路16において、第5のインダクタL15の一端は第1のインダクタL11と第2のインダクタL12との間に接続されている。第1のキャパシタC11の一端は、第5のインダクタL15の他端に接続されている。第6のインダクタL16の一端は、第1のキャパシタC11の他端に接続され、他端は第3のインダクタL13と第4のインダクタL14との間に接続されている。
このノイズ抑制回路はさらに、一端が第1のインダクタL11側において第1の導電線3に接続され、他端が直列回路16における第5のインダクタL15と第1のキャパシタC11との間に接続された第2のキャパシタC12を備えている。このノイズ抑制回路はさらに、一端が第3のインダクタL13側において第2の導電線4に接続され、他端が直列回路16における第6のインダクタと第1のキャパシタとの間に接続された第3のキャパシタC3を備えている。
なお、図示しないが、第2のキャパシタC12の一端を第1のインダクタL11側ではなく、第2のインダクタL12側に接続し、かつ第3のキャパシタC13の一端を第3のインダクタL13側ではなく、第4のインダクタL14側に接続するようにしても良い。すなわち、第2のキャパシタC12の一端と第3のキャパシタC13の一端は、信号の入力側または出力側において互いに対応するように同一側に接続されていれば良い。ただし、信号の入力側に第2および第3のキャパシタC12,C13の一端を接続する方が、特にノイズの発生源が低インピーダンスになった際に良好に機能するので好ましい。
直列回路16において、第5のインダクタL15は、磁芯13Bに巻かれた巻線13Aを有し、第6のインダクタL16は、磁芯17Bに巻かれた巻線17Aを有している。直列回路16において、第1のキャパシタC11は、周波数が所定値以上のノーマルモード信号を通過させるハイパスフィルタとして機能する。なお、巻線13A,17Aの巻き方向、第5のインダクタL15と第6のインダクタL16とにおける極性方向は特に限定されない。
第1のインダクタL11は、図1(A)の回路における第1のインダクタL1と同様、磁芯12の第1の部分に巻かれた巻線11Aを有している。第2のインダクタL12は、図1(A)の回路における第2のインダクタL2と同様、磁芯12の第2の部分に、巻線11Aと同一方向から巻かれた巻線11Bを有している。第1および第2のインダクタL11,L12は、このようにそれぞれ別々の巻線11A,11Bで形成してもよいが、図1(A)の回路における第1および第2のインダクタL1,L2と同様、単一の巻線で形成することも可能である。
第3のインダクタL13は、磁芯22の第1の部分に巻かれた巻線21Aを有している。第4のインダクタL14は、磁芯22の第2の部分に、巻線21Aと同一方向から巻かれた巻線21Bを有している。第3および第4のインダクタL13,L14は、このようにそれぞれ別々の巻線21A,21Bで形成してもよいが、第1および第2のインダクタL11,L12と同様、単一の巻線で形成することも可能である。
なお、第1および第2のインダクタL11,L12の極性方向と第3および第4のインダクタL13,L14の極性方向は、特に図示した状態に限定されない。例えば第3および第4のインダクタL13,L14の極性が図示したものとは逆であっても良い。
この回路において、第1および第2のインダクタL11,L12、ならびに第3および第4のインダクタL13,L14のインダクタンスは、すべて同一の値であることが好ましい。
次に、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の作用について説明する。まず、第2および第3のキャパシタC12,C13を除いた回路部分、ノイズ抑制のための基本的な回路部分における理想的な動作を説明する。第1および第2のインダクタL11,L12のインダクタンスは互いに同一の値とし、かつ結合係数を1とする。第3および第4のインダクタL13,L14のインダクタンスも互いに同一の値とし、かつ結合係数を1とする。直列回路16における第1のキャパシタC11のインピーダンスは無視できるほど小さい低インピーダンスであるものとする。
図3の場合と同様、端子1A,1B間にノーマルモードの電圧Viが印加されると、この電圧Viは、第1のインダクタL11と直列回路16と第3のインダクタL13とによって分圧され、第1のインダクタL11の両端間と直列回路16の両端間と第3のインダクタL13の両端間とにそれぞれ所定の電圧が発生する。なお、図中の矢印は、その先の方が高い電位であることを表している。第1のインダクタL11と第2のインダクタL12は互いに電磁気的に結合されているので、第1のインダクタL11の両端間に発生した電圧に応じて、第2のインダクタL12の両端間に所定の電圧が発生する。同様に、第3のインダクタL13と第4のインダクタL14は互いに電磁気的に結合されているので、第3のインダクタL13の両端間に発生した電圧に応じて、第4のインダクタL14の両端間に所定の電圧が発生する。その結果、第2のインダクタL12の端部と第4のインダクタL14の端部との間の電圧、すなわち端子2A,2B間の電圧Voは、第1のインダクタL11の端部と第3のインダクタL13の端部との間に印加された電圧Viよりも小さくなる。
また、端子2A,2B間にノーマルモードの電圧が印加された場合も、上記の説明と同様にして、端子1A,1B間の電圧は、端子2A,2B間に印加された電圧よりも小さくなる。このように、理想的には、端子1A,1Bにノーマルモードノイズが印加された場合と、端子2A,2Bにノーマルモードノイズが印加された場合のいずれの場合にも、ノーマルモードノイズを抑制することができる。
しかしながら、実際の回路条件下では、図21に示したように第1および第2のインダクタL11,L12と第3および第4のインダクタL13,L14とに並列的に浮遊容量Cxが存在する。この浮遊容量Cxによるスルーパスが形成されて、理想的なノイズ抑制動作の妨げとなる。また信号の入出力インピーダンスに時間的な変動があり、特に高インピーダンス環境下となった場合には、第1および第2のインダクタL11,L12と第3および第4のインダクタL13,L14とのインダクタンス成分としての作用が弱くなり、特に高周波領域においてノイズ抑制の動作の妨げとなる。第2のキャパシタC12および第3のキャパシタC13は、これらの問題点を改善し、良好なノイズ抑制動作を実現する。例えば第2のキャパシタC12を設けたことにより、第1の導電線3から直列回路16側へと至るあらたな信号の経路が形成される。これにより、例えば高インピーダンス環境下となり、第1および第2のインダクタL11,L12のインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合において、端子1A側から端子2A側へと第1および第2のインダクタL11,L12を介して流れる電流の一部が、第2のキャパシタC12を経由することとなり、端子2A側に流れる電流が小さくなり、インダクタンス成分としての作用が弱くなったことによる特性の悪化が防止される。第3のキャパシタC13も第3および第4のインダクタL13,L14に対して同様に作用する。
また、特に以下の条件を満足するように直列回路16における第5および第6のインダクタL15,L16のインダクタンスILと、第2のキャパシタC12および第3のキャパシタC13のキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られる。すなわち、図21にも示したように、第1および第2のインダクタL11,L12を組み合わせた全体のインダクタンスと、第3および第4のインダクタL13,L14を組み合わせた全体のインダクタンスとの和をLL、直列回路16における第5のインダクタL15のインダクタンスと第6のインダクタL16のインダクタンスとをそれぞれIL、直列回路16における第1のキャパシタC11のキャパシタンスをdC、第2のキャパシタC2のキャパシタンスと第3のキャパシタC3のキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタL11,L12、ならびに第3および第4のインダクタL13,L14のインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足することが好ましい。
0<IL/2<LL/8 …(A−3)
0<sC<dC/2 …(B−3)
なお、図21では図1(A)の回路におけるsC,ILの値を基準として、良好な特性を得るためのsC,ILの値を示している。図示したように、図1(A)の回路におけるsC,ILの値に対して、sCを2倍,ILを1/2倍の値とすることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態に係るノイズ抑制回路によれば、第1および第2の導電線3,4のそれぞれにインダクタを挿入し、第1および第2の導電線3,4のインピーダンス特性が平衡になるように構成されているので、第1および第2の導電線3,4からの放射電界強度の増加を抑制して、放射ノイズの発生を抑制することができる。また、第1の導電線3と直列回路16とに第2のキャパシタC12を接続し、かつ、第2の導電線4と直列回路16とに第3のキャパシタC13を接続し、それら第2および第3のキャパシタC12,C13を介して第1および第2の導電線3,4からから直列回路16に至るあらたな信号経路を形成するようにしたので、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、それによる信号特性の悪化が抑制され、広い周波数範囲において効果的にノーマルモードノイズを抑制することが可能になる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
<第2の実施の形態の変形例>
図22は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の変形例の回路構成を示している。この変形例に係るノイズ抑制回路は、図20に示した回路に対して、第1および第2のインダクタL11,L12と第3および第4のインダクタL13,L14とが互いに同一の極性で電磁気的に結合された構成となっている。すなわち、巻線11A,11B,21A,21Bがすべて、同一方向から1つの磁心12に巻かれることにより、第1および第2のインダクタL11,L12、ならびに第3および第4のインダクタL13,L14が形成されている。この場合、ノーマルモードの信号を流した場合に第1および第2のインダクタL11,L12に発生する磁界を高めるように結合される構成とする。この場合、ノーマルモードノイズのインピーダンスを上げることができ、より効果的にノイズ抑制ができる。さらに、図20に示した回路に比べて第1および第2のインダクタL11,L12の磁芯12と第3および第4のインダクタL13,L14の磁芯22とを共通化することができ、小型化に寄与すると共に、第1および第2のインダクタL11,L12、第3および第4のインダクタL13,L14、ならびに第5および第6のインダクタL15,L16としてインダクタンスの小さなコイルを用いることができる。
また、特に以下の条件を満足するように直列回路16における第5および第6のインダクタL15,L16のインダクタンスILと、第2のキャパシタC12および第3のキャパシタC13のキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られる。すなわち、図23にも示したように第1および第2のインダクタL11,L12、ならびに第3および第4のインダクタL13,L14を組み合わせた全体のインダクタンスをLL、直列回路16における第5のインダクタL15のインダクタンスと第6のインダクタL16のインダクタンスとをそれぞれIL、直列回路における第1のキャパシタC11のキャパシタンスをdC、第2のキャパシタC12のキャパシタンスと第3のキャパシタC13のキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタL11,L12、ならびに第3および第4のインダクタL13,L14のインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足すことが好ましい。
0<IL/2<LL/8 …(A−4)
0<sC<dC/2 …(B−4)
なお、図23では図1(A)の回路におけるsC,ILの値を基準として、良好な特性を得るためのsC,ILの値を示している。図示したように、図1(A)の回路におけるsC,ILの値に対して、sCを2倍,ILを1/2倍の値とすることが好ましい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施に係るノイズ抑制回路について説明する。本実施の形態に係るノイズ抑制回路は、2本の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズを抑制する回路である。
図24は、本発明の第3の実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示している。なお、上記第1の実施の形態におけるノイズ抑制回路と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付している。このノイズ抑制回路は、グランド端子5と、グランド端子5に接続されたグランド線6とを備えている。このノイズ抑制回路はさらに、第1の導電線3に直列的に挿入された第1および第2のインダクタL21,L22と、第3のインダクタL23と第1のキャパシタC21とが直列に接続され、第3のインダクタL23側が第1のインダクタL21と第2のインダクタL22との間に接続され、第1のキャパシタC1側が接地された第1の直列回路とを備えている。このノイズ抑制回路はさらに、一端が第1のインダクタL21側において第1の導電線3に接続され、他端が第1の直列回路における第3のインダクタL23と第1のキャパシタC21との間に接続された第2のキャパシタC22を備えている。
このノイズ抑制回路はさらに、第2の導電線4に直列的に挿入され、第1および第2のインダクタL21,L22と協働してコモンモードノイズを抑制する第4および第5のインダクタL24,L25を備えている。このノイズ抑制回路はさらに、第6のインダクタL26と第3のキャパシタC23とが直列に接続され、第6のインダクタL26側が第4のインダクタL24と第5のインダクタL25との間に接続され、第3のキャパシタC23側が接地された第2の直列回路と、一端が第4のインダクタL24側において第2の導電線4に接続され、他端が第2の直列回路における第6のインダクタL26と第3のキャパシタC23との間に接続された第4のキャパシタC24と備えている。
なお、図示しないが、第2のキャパシタC22の一端を第1のインダクタL21側ではなく、第2のインダクタL22側に接続し、かつ第4のキャパシタC24の一端を第4のインダクタL24側ではなく、第5のインダクタL25側に接続するようにしても良い。すなわち、第2のキャパシタC22の一端と第4のキャパシタC24の一端は、信号の入力側または出力側において互いに対応するように同一側に接続されていれば良い。ただし、信号の入力側に第2および第4のキャパシタC22,C24の一端を接続する方が、特にノイズの発生源が低インピーダンスになった際に良好に機能するので好ましい。
第1および第2の直列回路における第3および第6のインダクタL23,L26はそれぞれ、共通の磁芯37Bに巻かれた巻線37A,37Cを有して互いに磁気的に結合している。ただし、この磁気的な結合は必ずしも必須ではない。磁気的な結合しない場合、第3および第6のインダクタL23,L26における極性方向は特に限定されない。第1および第2の直列回路において、第1および第3のキャパシタC21,C23は、周波数が所定値以上のノーマルモード信号を通過させるハイパスフィルタとして機能する。
第1および第2のインダクタL21,L22は、互いに同一の極性で電磁気的に結合されている。第4および第5のインダクタL24,L25も同様に、互いに同一の極性で電磁気的に結合され、かつ第1および第2のインダクタL21,L22に同一の極性で電磁気的に結合されている。第1および第2のインダクタL21,L22はそれぞれ、共通の磁芯33に同一方向から巻かれた巻線31A,31Bを有している。第4および第5のインダクタL24,L25も同様に、共通の磁芯33に同一方向から巻かれた巻線32A,32Bを有している。各インダクタは、このようにそれぞれ別々の巻線で形成してもよいが、図1(A)の回路における第1および第2のインダクタL1,L2と同様、単一の巻線で形成することも可能である。各巻線は、共通の磁芯33に巻かれることにより、協働してコモンモードノイズを抑制するように互いに結合している。すなわち、各巻線は、これらにノーマルモードの電流が流れたときに各巻線を流れる電流によって磁芯33に誘起される磁束が互いに相殺されるような向きに磁芯33に巻かれている。このように、各巻線および磁芯33は、コモンモードノイズを抑制し、ノーマルモード信号を通過させるコモンモードチョークコイルを構成している。ただし、巻線31A,31Bと巻線32A,32Bとを結合させることなく、別々の磁芯に巻かれた構成にすることも可能である。この場合、巻線31A,31Bと巻線32A,32Bとを結合させた場合に比べて、ノーマルモードノイズの抑制を図ることができる。
第1および第2のインダクタL21,L22のインダクタンスは同一の値であることが好ましい。第4および第5のインダクタL24,L25のインダクタンスも、同様にして同一の値にすることが好ましい。より好ましくは、第1および第2のインダクタL21,L22、ならびに第4および第5のインダクタL24,L25のすべてのインダクタンスを同一の値にするとよい。
次に、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の作用について説明する。まず、第2および第4のキャパシタC22,C24を除いた回路部分、ノイズ抑制のための基本的な回路部分における理想的な動作を説明する。第1および第2のインダクタL21,L22のインダクタンスは互いに同一の値とし、かつ結合係数を1とする。第4および第5のインダクタL24,L25のインダクタンスも互いに同一の値とし、かつ結合係数を1とする。直列回路における第1および第3のキャパシタC21,C23のインピーダンスは無視できるほど小さい低インピーダンスであるものとする。
始めに、端子1A,1Bにコモンモードの電圧Viが印加された場合について説明する。この場合、第1のインダクタL21の一方の端部(端子1A側の端部)とアース間、および第4のインダクタL24の一方の端部(端子1B側の端部)とアース間に等しい電圧Viが発生する。第1のインダクタL21の一方の端部とアース間に発生した電圧Viは、第1のインダクタL21と第1の直列回路における第3のインダクタL3によって分圧され、第1のインダクタL21の両端間と第1の直列回路の両端間とに、それぞれ所定の電圧が発生する。同様に、第4のインダクタL24の一方の端部とアース間に発生した電圧Viは、第4のインダクタL24と第2の直列回路における第6のインダクタL26とによって分圧され、第4のインダクタL24の両端間と第2の直列回路の両端間とに、それぞれ所定の電圧が発生する。第1のインダクタL21と第2のインダクタL22は互いに電磁気的に結合されているので、第1のインダクタL21の両端間に発生した電圧に応じて、第2のインダクタL22の両端間に所定の電圧が発生する。第2のインダクタL22の他方の端部(端子2A側の端部)とアース間の電圧、すなわち端子2Aとアース間の電圧Voは、第2のインダクタL22に発生する電圧と第1の直列回路に発生する電圧との総和で表されるが、これらの電圧は逆向きであることから互いに打ち消し合い、その結果、第1のインダクタL21の一方の端部とアース間に発生した電圧、すなわち端子1Aとアース間に発生した電圧Viよりも小さくなる。
同様に、第4のインダクタL24と第5のインダクタL25は互いに電磁気的に結合されているので、第4のインダクタL24の両端間に発生した電圧に応じて、第5のインダクタL25の両端間に所定の電圧が発生する。その結果、第5のインダクタL25の他方の端部とアース間の電圧、すなわち端子2Bとアース間の電圧Voは、第4のインダクタL24の一方の端部とアース間に発生した電圧、すなわち端子1Bとアース間に発生した電圧Viよりも小さくなる。このようにして、端子1A,1Bにコモンモードの電圧が印加された場合には、端子2A,2Bに発生するコモンモードの電圧は、端子1A,1Bに印加されたコモンモードの電圧よりも小さくなる。
また、この回路において、端子2A,2Bにコモンモードの電圧が印加された場合も、上記の説明と同様にして、端子1A,1Bに発生するコモンモードの電圧は、端子2A,2Bに印加されたコモンモードの電圧よりも小さくなる。このように、理想的には、端子1A,1Bにコモンモードノイズが印加された場合と、端子2A,2Bにコモンモードノイズが印加された場合のいずれの場合にも、コモンモードノイズを抑制することができる。
しかしながら、実際の回路条件下では、第1および第2のインダクタL21,L22と第4および第5のインダクタL24,L25とに並列的に浮遊容量Cxが存在する。この浮遊容量Cxによるスルーパスが形成されて、理想的なノイズ抑制動作の妨げとなる。また信号の入出力インピーダンスに時間的な変動があり、特に高インピーダンス環境下となった場合には、第1および第2のインダクタL21,L22と第4および第5のインダクタL24,L25とのインダクタンス成分としての作用が弱くなり、特に高周波領域においてノイズ抑制の動作の妨げとなる。第2のキャパシタC22および第4のキャパシタC24は、これらの問題点を改善し、良好なノイズ抑制動作を実現する。例えば第2のキャパシタC22を設けたことにより、第1の導電線3から第1の直列回路側へと至るあらたな信号の経路が形成される。これにより、例えば高インピーダンス環境下となり、第1および第2のインダクタL21,L22のインダクタンス成分としての作用が弱くなった場合において、端子1A側から端子2A側へと第1および第2のインダクタL21,L22を介して流れる電流の一部が、第2のキャパシタC22を経由することとなり、端子2A側に流れる電流が小さくなり、インダクタンス成分としての作用が弱くなったことによる特性の悪化が防止される。第4のキャパシタC24も第4および第5のインダクタL24,L25に対して同様に作用する。
また、特に以下の条件を満足するように第1および第2の直列回路における第3および第6のインダクタL23,L26のインダクタンスILと、第2のキャパシタC22および第4のキャパシタC24のキャパシタンスsCとを調整することで、全インピーダンスに対応した良好な特性が得られる。すなわち、図25にも示したように、第1および第2のインダクタL21,L22を組み合わせた全体のインダクタンスと、第4および第5のインダクタL24,L25を組み合わせた全体のインダクタンスとをそれぞれLL、第1の直列回路における第3のインダクタL23のインダクタンスと第2の直列回路における第6のインダクタL26のインダクタンスとをそれぞれIL、第1の直列回路における第1のキャパシタC21のキャパシタンスと第2の直列回路における第3のキャパシタC23のキャパシタンスとをそれぞれdC、第2のキャパシタC22のキャパシタンスと第4のキャパシタC24のキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、第1および第2のインダクタL21,L22、ならびに第4および第5のインダクタL24,L25のインダクタンスが互いにLL/4で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足することが好ましい。
0<IL<LL/4 …(A−5)
0<sC<dC …(B−5)
なお、図25では図1(A)の回路におけるsC,dCの値を基準として、良好な特性を得るためのsC,dCの値を示している。図示したように、図1(A)の回路におけるsC,dCの値に対して、sC,dCを1/2倍の値とすることが好ましい。
本実施の形態に係るノイズ抑制回路の特性は、ノーマルモードとコモンモードの違いを除けば、第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路と同様である。したがって、本実施の形態に係るノイズ抑制回路によれば、コモンモードチョークコイルに、インダクタとキャパシタからなる2つの直列回路を付加しただけの比較的簡単な構成で、しかも大きなインダクタンスを有するコイルを用いることなく、広い周波数範囲において効果的にコモンモードノイズを抑制することができる。また、第1の導電線3と第1の直列回路とに第2のキャパシタC22を接続し、かつ、第2の導電線4と第2の直列回路とに第4のキャパシタC24を接続し、それら第2および第4のキャパシタC22,C24を介して第1および第2の導電線3,4からから第1および第2の直列回路に至るあらたな信号経路を形成するようにしたので、入力側または出力側にインピーダンスの変動があったとしても、それによる信号特性の悪化が抑制され、広い周波数範囲において効果的にコモンモードノイズを抑制することが可能になる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
<各実施の形態に係る回路の性能比較>
図26に、シミュレーションにより各実施の形態に係るノイズ抑制回路同士の性能比較を行った結果を示す。図26において、横軸は周波数、縦軸は減衰量を示す。このシミュレーションに用いた回路構成および回路値を図27〜図32に示す。図27の回路は、図1(A)の第1の実施の形態に係る回路構成に対応する。図28の回路は、図16の第1の実施の形態の第1の変形例に係る回路構成に対応する。図29の回路は、図18の第1の実施の形態の第2の変形例に係る回路構成に対応する。図30の回路は、図20の第2の実施の形態に係る回路構成に対応する。図31の回路は、図22の第2の実施の形態の変形例に係る回路構成に対応する。図32の回路は、図24の第3の実施の形態に係る回路構成に対応する。図27〜図32の回路において、Rは入力または出力のインピーダンスを示す。
図26において、符号262を付した曲線は、図28の回路構成による特性を示す。符号263を付した曲線は、図29の回路構成による特性を示す。符号261を付した曲線は、図28,図29以外の他の回路構成による特性を示す。図26のシミュレーション結果から、図30,図31の平衡型のノーマルモード用ノイズ抑制回路(図20,図22)と、図32のコモンモード用ノイズ抑制回路(図24)とでは、基本となる図27の不平衡型のノーマルモード用ノイズ抑制回路(図1(A))に対して同一の特性となるような回路条件が存在することが分かる。また、曲線262,263から、図28,図29の平衡型のノーマルモード用ノイズ抑制回路の変形回路(図16,図18)では、基本となる図27の不平衡型のノーマルモード用ノイズ抑制回路に比べて特性が改善されるような回路条件が存在することが分かる。
なお、各実施の形態に係るノイズ抑制回路は、電力変換回路が発生するリップル電圧やノイズを低減する手段や、電力線通信において電力線上のノイズを低減したり、室内電力線上の通信信号が屋外電力線に漏洩することを防止する手段として利用することができる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、本発明のノイズ抑制回路は、第1または第2の実施の形態に係るノーマルモードノイズ抑制用の回路と第3の実施の形態に係るコモンモードノイズ抑制用の回路とを備えていてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1および第2の構成例を示す回路図である。 第1および第2のインダクタの実際の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の動作を説明するための回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路における第2のキャパシタの作用を説明するための回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の特性を求めるためのシミュレーションに用いた回路構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、インダクタンスILを調整した場合の低域側での減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、キャパシタンスsCを調整した場合の低域側での減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、キャパシタンスsCの値により高域側の減衰特性が改善される様子を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、入力側のインピーダンスZiと出力側のインピーダンスZoとを共に50Ωとした場合における減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、入力側のインピーダンスZiと出力側のインピーダンスZoとを共に10mΩとした場合における減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、入力側のインピーダンスZiと出力側のインピーダンスZoとを共に1kΩとした場合における減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、出力側のインピーダンスZoを50Ωとし、入力側のインピーダンスZiを10mΩとした場合における減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、出力側のインピーダンスZoを50Ωとし、入力側のインピーダンスZiを1kΩとした場合における減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、入力側のインピーダンスZiを50Ωとし、出力側のインピーダンスZoを10mΩとした場合における減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、入力側のインピーダンスZiを50Ωとし、出力側のインピーダンスZoを1kΩとした場合における減衰特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の変形例を示す回路図である。 第1の変形例に係るノイズ抑制回路の回路値を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第2の変形例を示す回路図である。 第2の変形例に係るノイズ抑制回路の回路値を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の構成例を示す回路図である。 図20のノイズ抑制回路の回路値を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第2の構成例を示す回路図である。 図22のノイズ抑制回路の回路値を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示す回路図である。 図24のノイズ抑制回路の回路値を説明するための図である。 本発明の第1ないし第3の実施の形態に係る各ノイズ抑制回路の減衰特性を比較して示した特性図である。 図26の減衰特性の比較に用いた第1の回路の構成を示す図である。 図26の減衰特性の比較に用いた第2の回路の構成を示す図である。 図26の減衰特性の比較に用いた第3の回路の構成を示す図である。 図26の減衰特性の比較に用いた第4の回路の構成を示す図である。 図26の減衰特性の比較に用いた第5の回路の構成を示す図である。 図26の減衰特性の比較に用いた第6の回路の構成を示す図である。 従来のノイズ抑制回路の一構成例を示す回路図である。 従来のノイズ抑制回路の問題点を説明するための回路図である。
符号の説明
C1…第1のキャパシタ、C2…第2のキャパシタ、C3…第3のキャパシタ、C4…第4のキャパシタ、L1…第1のインダクタ、L2…第2のインダクタ、L3…第3のインダクタ、L4…第4のインダクタ、L5…第5のインダクタ、L6…第6のインダクタ、3…第1の導電線、4…第2の導電線、15…直列回路。

Claims (11)

  1. 第1および第2の導電線によって伝送され、これらの導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモードノイズを抑制する回路であって、
    前記第1の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    第3のインダクタと第1のキャパシタとが直列に接続され、前記第3のインダクタ側が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続され、前記第1のキャパシタ側が前記第2の導電線に接続された第1の直列回路と、
    一端が前記第1のインダクタ側または前記第2のインダクタ側において前記第1の導電線に接続され、他端が前記第1の直列回路における前記第3のインダクタと前記第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスをLL、
    前記第1の直列回路における前記第3のインダクタのインダクタンスをIL、
    前記第1の直列回路における前記第1のキャパシタのキャパシタンスをdC、 前記第2のキャパシタのキャパシタンスをsCとしたとき、
    前記第1および第2のインダクタのインダクタンスが互いにLL/4で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足する
    0<IL<LL/4 …(A−1)
    0<sC<dC …(B−1)
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
  2. 第1および第2の導電線によって伝送され、これらの導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモードノイズを抑制する回路であって、
    前記第1の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    第3のインダクタと第1のキャパシタとが直列に接続され、前記第3のインダクタ側が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続され、前記第1のキャパシタ側が前記第2の導電線に接続された第1の直列回路と、
    一端が前記第1のインダクタ側または前記第2のインダクタ側において前記第1の導電線に接続され、他端が前記第1の直列回路における前記第3のインダクタと前記第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと、
    前記第2の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    第6のインダクタと第3のキャパシタとが直列に接続され、前記第6のインダクタ側が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続され、前記第3のキャパシタ側が前記第1の導電線に接続された第2の直列回路と、
    一端が前記第4のインダクタ側または前記第5のインダクタ側において前記第2の導電線に接続され、他端が前記第2の直列回路における前記第6のインダクタと前記第3のキャパシタとの間に接続された第4のキャパシタと
    を備え、
    前記第1の直列回路の前記第1のキャパシタ側が、前記第4のインダクタ側または前記第5のインダクタ側のうち前記第4のキャパシタの一端が接続された側とは異なる側において前記第2の導電線に接続され、
    前記第2の直列回路の前記第3のキャパシタ側が、前記第1のインダクタ側または前記第2のインダクタ側のうち前記第2のキャパシタの一端が接続された側とは異なる側において前記第1の導電線に接続されている
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
  3. 前記第1および第2のインダクタ、ならびに前記第4および第5のインダクタのインダクタンスがすべて同一の値である
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ抑制回路。
  4. 前記第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスと、前記第4および第5のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスとの和をLL、
    前記第1の直列回路における前記第3のインダクタのインダクタンスと前記第2の直列回路における前記第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、
    前記第1の直列回路における前記第1のキャパシタのキャパシタンスと前記第2の直列回路における前記第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれdC、
    前記第2のキャパシタのキャパシタンスと前記第4のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、
    前記第1および第2のインダクタ、ならびに前記第4および第5のインダクタのインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足する
    0<IL/2<LL/8 …(A−2)
    0<sC<dC …(B−2)
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ抑制回路。
  5. 一端が前記第1の直列回路の前記第1のキャパシタ側または前記第2の導電線の前記第1の直列回路が接続されている側に接続され、他端が前記第2の直列回路の前記第3のキャパシタ側または前記第1の導電線の前記第2の直列回路が接続されている側に接続された第5のキャパシタをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項ないし4のいずれか1項に記載のノイズ抑制回路。
  6. 第1および第2の導電線によって伝送され、これらの導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモードノイズを抑制する回路であって、
    前記第1の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    前記第2の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第3および第4のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続された第5のインダクタと、一端が前記第5のインダクタの他端に接続された第1のキャパシタと、一端が前記第1のキャパシタの他端に接続され、他端が前記第3のインダクタと前記第4のインダクタとの間に接続された第6のインダクタとからなる直列回路と、
    一端が前記第1のインダクタ側または前記第2のインダクタ側において前記第1の導電線に接続され、他端が前記直列回路における前記第5のインダクタと前記第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと、
    前記第3のインダクタ側または前記第4のインダクタ側のうち、前記第1の導電線の前記第2のキャパシタの一端が接続された側に対応して、一端が前記第2の導電線に接続され、他端が前記直列回路における前記第6のインダクタと前記第1のキャパシタとの間に接続された第3のキャパシタと
    を備えたことを特徴とするノイズ抑制回路。
  7. 前記第1および第2のインダクタ、ならびに前記第3および第4のインダクタのインダクタンスがすべて同一の値である
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ抑制回路。
  8. 前記第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスと、前記第3および第4のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスとの和をLL、
    前記直列回路における前記第5のインダクタのインダクタンスと前記第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、
    前記直列回路における前記第1のキャパシタのキャパシタンスをdC、
    前記第2のキャパシタのキャパシタンスと前記第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、
    前記第1および第2のインダクタ、ならびに前記第3および第4のインダクタのインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足する
    0<IL/2<LL/8 …(A−3)
    0<sC<dC/2 …(B−3)
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ抑制回路。
  9. 前記第1および第2のインダクタと前記第3および第4のインダクタとが、互いに電磁気的に結合されている
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ抑制回路。
  10. 前記第1および第2のインダクタ、ならびに前記第3および第4のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスをLL、
    前記直列回路における前記第5のインダクタのインダクタンスと前記第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、
    前記直列回路における前記第1のキャパシタのキャパシタンスをdC、
    前記第2のキャパシタのキャパシタンスと前記第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、
    前記第1および第2のインダクタ、ならびに前記第3および第4のインダクタのインダクタンスが互いにLL/8で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足する
    0<IL/2<LL/8 …(A−4)
    0<sC<dC/2 …(B−4)
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ抑制回路。
  11. 第1および第2の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズを抑制する回路であって、
    前記第1の導電線に直列的に挿入され、かつ互いに電磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    第3のインダクタと第1のキャパシタとが直列に接続され、前記第3のインダクタ側が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続され、前記第1のキャパシタ側が接地された第1の直列回路と、
    一端が前記第1のインダクタ側または前記第2のインダクタ側において前記第1の導電線に接続され、他端が前記第1の直列回路における前記第3のインダクタと前記第1のキャパシタとの間に接続された第2のキャパシタと、
    前記第2の導電線に直列的に挿入され、かつ前記第1および第2のインダクタに磁気的に結合され、かつ互いに電磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    第6のインダクタと第3のキャパシタとが直列に接続され、前記第6のインダクタ側が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続され、前記第3のキャパシタ側が接地された第2の直列回路と、
    前記第2の導電線における前記第4のインダクタ側または前記第5のインダクタ側のうち、前記第1の導電線の前記第2のキャパシタの一端が接続された側に対応して、一端が前記第2の導電線に接続され、他端が前記第2の直列回路における前記第6のインダクタと前記第3のキャパシタとの間に接続された第4のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスと、前記第4および第5のインダクタを組み合わせた全体のインダクタンスとをそれぞれLL、
    前記第1の直列回路における前記第3のインダクタのインダクタンスと前記第2の直列回路における前記第6のインダクタのインダクタンスとをそれぞれIL、
    前記第1の直列回路における前記第1のキャパシタのキャパシタンスと前記第2の直列回路における前記第3のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれdC、
    前記第2のキャパシタのキャパシタンスと前記第4のキャパシタのキャパシタンスとをそれぞれsCとしたとき、
    前記第1および第2のインダクタ、ならびに前記第4および第5のインダクタのインダクタンスが互いにLL/4で同一の値であり、かつ、以下の条件を満足する
    0<IL<LL/4 …(A−5)
    0<sC<dC …(B−5)
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
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