JP4224800B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の環状のビードで両端が巻き返されたカーカス層のビード間の本体部がラジアルであり、巻き返し部のコード角を傾斜させてある空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、空気入りタイヤの主流となっているラジアルタイヤは、一対の環状のビード間を補強し、複数のコードがタイヤ半径方向(子午線方向)に配列するカーカス層と、トレッドの下方に位置するカーカス層をタガ効果で補強し、コードがタイヤ周方向に対し傾斜した複数のベルト層とを備えた構造が一般的である。また、カーカス層の両端部は、ビードにて外側に巻き返されており、その巻き返し部のコードについてもタイヤ半径方向に配列しているのが通常であった。
【0003】
そして、ビード部の剛性を高めて操縦安定性等を向上させる目的で、ビード周りのカーカス層に加えて、長繊維や短繊維で補強された補強層を設けた空気入りタイヤが、各種知られている。また、このような補強層を設けずに、カーカス層の巻き返し部のコードをタイヤ半径方向から傾斜させることにより、ビード部の剛性を高めた空気入りタイヤも知られている(特開平11−170807号公報、特開平8−324213号公報等)。更に、カーカス層の巻き返し部の先端を高くすることによって、サイドウォール部の剛性を高めたものも存在する。
【0004】
一方、車両が比較的荒れた路面を走行すると、車室内においてロードノイズと呼ばれる騒音が発生する。このロードノイズは、タイヤが関係する騒音の一つであり、路面の凹凸がタイヤへの入力となってタイヤが振動し、この振動が車軸、サスペンション、車体といった伝播経路をとって伝わり、最終的に車室内で騒音を引き起こす。この車室内騒音のうち、125Hz付近に発生する低周波ロードノイズは、タイヤの一次共振周波数に近く、その周波数と合致しロードノイズのピークとなるため、ノイズの低減が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにビード部又はサイドウォール部の剛性を高めると、一般的に低周波ロードノイズは大きくなり、その原因はタイヤの一次共振周波数の変化によるものであることが判明した。また、カーカス層の巻き返し部のコードをラジアル方向から傾斜させた上記のタイヤでは、その部分での前後力に対する剛性の向上効果が得られるが、タイヤの一次共振周波数が好適に制御されているわけでなく、低周波ロードノイズの低減効果は十分とは言い難かった。つまり、ビード部の剛性を高めて操縦安定性を向上させることと、低周波ロードノイズを低減することは、相反する現象であり、一次共振周波数の変化に着目して両者の両立を図る技術はこれまで存在しなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、低周波ロードノイズの低減効果と操縦安定性の改善効果とを両立させることができる空気入りタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、操縦安定性を高めながら一次共振周波数を低下させる方法について鋭意研究したところ、カーカス層の巻き返し部のコードをラジアル方向から傾斜させつつ、タイヤの一次共振周波数を特定の範囲に制御することで、低周波ロードノイズの低減効果と操縦安定性の改善効果とを両立させられることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の空気入りタイヤは、一対の環状のビードで両端が巻き返された1層以上のカーカス層を備え、そのカーカス層のビード間の本体部はコードとタイヤ周方向とのなすコード角が85〜90°である空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の巻き返し部のうちビードフィラーに隣接配置された部分は、前記コード角が30〜85°の範囲内で先端側へと徐々に小さくなるように角度変化する傾斜部を有すると共に、空気充填状態で荷重負荷したタイヤへのハンマー加振による上下方向の軸力応答から計測される一次共振周波数が105Hz以下であることを特徴とする。ここで、一次共振周波数は具体的には実施例に記載の方法により測定される値である。
【0011】
[作用効果]
本発明によると、カーカス層の巻き返し部のうちビードフィラーに隣接配置された部分に、コードが傾斜する傾斜部を有するため、横力及び前後力に対するビード周りの剛性を高めながら、縦力(上下方向の力)に対する剛性(縦剛性)を下げることができ、これによってタイヤの一次共振周波数を低下させることができる。そして、一次共振周波数を105Hz以下としてあるため、低周波ロードノイズの低減効果と操縦安定性の改善効果とを両立させることができる。しかも、傾斜部は、コード角が30〜85°の範囲内で先端側へと徐々に小さくなるように角度変化するため、カーカス層の本体部側とのコード角の連続性が良好になり、ビードによる係止効果を好適に維持しながら、低周波ロードノイズの低減効果と操縦安定性の改善効果とを両立させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の空気入りタイヤの一例を示す部分断面図であり、図2(a)はそのカーカス層を模式的に示す側面図、図2(b)はカーカス層のコードの配置を模式的に示す説明図である。
【0015】
本発明の空気入りタイヤは、図1に示すように、一対の環状のビード1aで両端が巻き返された1層以上のカーカス層10を備える。なお、空気入りタイヤは、赤道線CLで対称又は略対称な断面構造になっている。本実施形態ではカーカス層10が1層で構成されている例を示す。
【0016】
カーカス層10のビード1a間の本体部11は、図2に示すように、コード11aとタイヤ周方向PDとのなすコード角θ1 が85〜90°である。この点は通常のラジアルタイヤと同じであり、ベルト層6とあいまって、ラジアルタイヤの乗り心地性、耐久性、運動性能などを好適に発現することができる。カーカス層10を構成するコードとしては、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド等の有機繊維、又はスチール等が挙げられる。
【0017】
ベルト層6は、上層6bと下層6aとの2層構成のものが例示できるが、各層を構成するコードのタイヤ赤道線CLに対する角度は10〜35°が好ましい。また、上層6bの上面に更に周方向にコードを配置した繊維補強層を設けてもよい。ベルト層6を構成するコード材は、スチールや芳香族ポリアミド等の有機繊維など、従来よりベルト層6に用いられる材料がいずれも使用できる。
【0018】
本発明において、カーカス層10の巻き返し部12は、図2に示すように、ビードフィラー1bに隣接配置された部分12B(高さH1の領域部分)と、それより先端側の部分12Aとに区別される。本発明では、この部分12Bが、コード角θ3 =30〜85°の範囲内で一定又は角度変化する傾斜部を有する。本実施形態では、この傾斜部が部分12Bと一致し、かつ部分12Aも部分12Bと同一のコード角で傾斜している例を示す。
【0019】
このように傾斜部のコード角θ3 が一定である場合、コード12bのコード角θ3 が50〜70°の範囲内で一定(又は角度変化するもの)であることが好ましく、コード角θ3 が55〜65°の範囲内がより好ましい。これはコード角θ3 が角度変化する場合も同様である。なお、部分12Aのコード12aのコード角θ2 は30〜90°が好ましい。
【0020】
巻き返し部12のうち部分12Bの高さH1は、低周波ロードノイズの低減効果と操縦安定性の改善効果とを両立させる上で、タイヤ断面高さHの20〜50%の高さであることが好ましく、40〜50%の高さであることがより好ましい。また、傾斜部の幅は、部分12Bの70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。なお、巻き返し部12の先端の位置は、タイヤ最大幅Wの位置PWより高くても低くてもよいが、高い方が傾斜部の効果が大きくなり好ましい。
【0021】
本発明の空気入りタイヤは、空気充填状態で荷重負荷したタイヤへのハンマー加振による上下方向の軸力応答から計測される一次共振周波数が105Hz以下であり、好ましくは一次共振周波数が95〜100Hzである。
【0022】
このような一次共振周波数は、傾斜部のコード角、幅、コードの材質、太さ、打ち込み数、カーカス層10の層数、ビードフィラー1bの硬度、形状、大きさなどによって調整することができる。これらを調整して横剛性を小さくすることで、一次共振周波数を低下させることができる。
【0023】
ビードフィラー1bの硬度(加硫後)は、JISA硬度で80〜98°が好ましい。
【0024】
また、本実施形態では、図1に示すように、ビード周りにおいてカーカス層10の外側を補強するチェーハー21が設けられ、カーカス層10の内側を補強するフリッパー22が設けられている。これらはゴムの硬度を高めたものや長繊維又は短繊維で補強されたものが使用できる。
【0025】
上記の点以外は、通常のラジアルタイヤと略同じ構造を有している。即ち、図1に示すように、カーカス層10の両端は、ビード1aで折り返され、カーカス層10の巻き返し部12と本体部11との間にはゴム硬度が高いビードフィラー1bが配置され、ビード部1が形成されている。また、通常のタイヤと同様にカーカス層10の外側にはサイドウォールゴム2a、内側にはインナーライナゴム3が配置され、ベルト層6の外側にはトレッドゴム4等が配置され、トレッドゴム4の外周面には所定のパターンが形成される。
【0026】
上記のゴム層等の原料ゴムとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらのゴムはカーボンブラックやシリカ等の充填材で補強されると共に、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤等が適宜配合される。また、ビードワイヤーとしては鋼線等が使用され、ゴムとの接着性を高めるべく、通常、表面処理や接着処理等がなされている。
【0027】
本発明の空気入りタイヤは、カーカス層の巻き返し部のコード角度をタイヤ径方向より部分的に変えたカーカス用プライを使用すること以外は、通常の空気入りタイヤと同様の製造方法で製造できる。上記のカーカス用プライは円筒状に成型され、例えばビードの配設後、チューブ状エアバッグが挿入され、内圧によりドーナツ状にシェーピングされた後、ベルト層6が常法により形成される。
【0028】
上記のカーカス用プライは、例えば、ゴム被覆したコードを供給しながら、駆動する貼り付けローラによってコードの先端を、トレイに所望の経路にて貼り付ける装置を用いたり、また、特開平8−244135号公報に記載の製造方法において、カーカス用プライの両端(カーカス先端部)をコード角をラジアルにすることで作製することができる。
【0029】
前者の装置を用いたカーカス用プライの形成方法について、更に説明すると、次のようになる。即ち、図6に示すような装置を用いて、ローラ群43でコード材料40を引き取ることにより、コード材料40をボビン41から送りながら、被覆ゴムの押出機42の口金部42aを通過させて未加硫ゴムで被覆され、ゴム被覆したコードは、緩衝部44の緩衝ローラ44a間に送られて緩んだ状態となる。ゴム被覆したコードの先端は、駆動機構46の駆動部46bに設けられた貼り付けローラ46cによって、トレイ47に所望の経路にて貼り付けられ、貼り付け量に応じたコード長さが緩衝部44からガイドローラ45を経て引き取られる。貼り付け経路の制御は、トレイ47の長手方向(Y方向)の移動の位置制御と、駆動機構46の支持部46aを往復動(X方向)する駆動部46bの移動の位置制御とにより行うことができる。これにより、カーカス用プライ48をトレイ47上に作製することができる。貼り付けはコードを切断せずに行うのが簡便であり、その場合、軸心が平行で高さが同じ2本の貼り付けローラ46cが使用される。
【0030】
所望のタイヤ形状と各部位での所望のコード角度を得るためには、カーカス用プライを作製する際のコード角度を適切に調整するのが好ましい。バイアスタイヤでは、プライ状態でのコード角度とタイヤ成型後のコード角度との関係が、下記の周知の関係式(近似式)により算出できるが、本発明でも当該関係式が同様に適用でき、Adを変数として対応する部分のRを決定することで、Aを求めることができる。
【0031】
Rd cosA=R cosAd
ここで、Rdはドラム半径、Adはドラム上の周方向に対するコード角、Rはタイヤ成型後のコードの位置に対応する半径、Aはタイヤ成型後の周方向に対するコード角である。
【0032】
[他の実施形態]
以下、本発明の他の実施の形態について説明する。
【0033】
(1)前述の実施形態では、カーカス層が1層で構成され、巻き返し部のうち先端側の部分が傾斜部と同じコード角である例を示したが、本発明では、図3〜図4に示すように、2層以上のカーカス層10を設けてもよく、また、先端側の部分15A,16Aが傾斜部と異なるコード角でもよい。
【0034】
この実施形態では、カーカス層10が外層の本体部14と巻き返し部16、及び内層の本体部13と巻き返し部15の2層で構成されている。各層の巻き返し部16と巻き返し部15は、コード15a,16aのコード角θ2 が85〜90°である先端側の部分15A,16Aと、その部分15A,16Aよりタイヤ内周側に配置され、コード15b,16bのコード角θ3 が30〜85°である傾斜部15B,16Bとを、外層又は内層の何れかで有していればよい。但し、内外の両層において、各層の巻き返し部16と巻き返し部15が、コード角θ3 が30〜85°である傾斜部15B,16Bとを有するのが好ましい。更に好ましくは、図4(a)に示すように、傾斜部15Bと傾斜部16Bとが逆向きに傾斜している場合(好ましくは子午線に対称)である。
【0035】
(2)前述の実施形態では、カーカス層の巻き返し部が一定のコード角である例を示したが、本発明では、図5に示すように、カーカス層10の巻き返し部12のコード角θ3 が変化していてもよい。その場合、カーカス層10の巻き返し部12のうちビードフィラー1bに隣接配置された部分12Bが、コード角θ3 が30〜85°の範囲内の角度範囲で先端側へと徐々に小さくなっている傾斜部を有しているのが好ましい。このようにコード角θ3 が変化する場合のコード角は、コードの接線とタイヤ周方向PDとのなすコード角により決定される。
【0036】
(3)前述の実施形態では、巻き返し部のうちビードフィラーに隣接配置された部分が傾斜部と一致する例を示したが、本発明では、巻き返し部には、傾斜部以外の部分、すなわちコード角が85〜90°である部分や30°未満の部分を一部含んでいてもよい。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における物性の測定と性能評価は下記のようにして行った。
【0038】
(1)静的前後剛性
タイヤの空気圧を210KPa、荷重負荷を510Kgとした状態で、前後方向の力を加えて、前後方向の力−前後たわみの関係を測定したグラフに基づき、、荷重負荷(510Kg)の0.3倍に相当する前後方向の力を、その力が作用した時の前後たわみで除して算出した。
【0039】
(2)1次共振周波数
タイヤの空気圧を指定された空気圧(210KPa)、荷重負荷(510Kg)とした状態で、タイヤ外周上面のトレッド中央部に対し、鉛直方向にハンマー加振し、その際の軸に生じる上下方向の応答を振動伝達レベルで周波数ごとに表示した。その際生じる複数の固有振動ピークのうち、周波数の低いものから1番目に現れるピークの周波数を、1次共振周波数(1次弾性モード周波数)とした。
【0040】
(3)操縦安定性
実施例等で得られたサイズ205/55R16 89Vの空気入りタイヤを空気圧220kPaにてリム組み(リム:6.5J)して実車(2000ccクラスの国産セダン)に装着した。この実車により、ドライ時のテストコースにおいて、パネラーによる実車フィーリングテスト(直進、レーンチェンジ、ハンドリング走行安定性)を実施し、その結果をポイントで評価した。この値が大きいほど、操縦性が優れている。
【0041】
(4)低周波ロードノイズ
操縦安定性の評価と同じ実車により、時速60kmでテストコース(粗面路)を惰行しながら走行し、運転席窓側の耳位置に取り付けたマイクで周波数125Hzでの騒音(低周波ロードノイズ)のレベルを測定した。
【0042】
参考例1
コードがレーヨン(1840dtex,伸度2%時の応力69N/本)で、打ち込み数48本/5cmのカーカス用プライと、ビードフィラー形成部材(加硫後のJISA硬度92°、三角形断面の底辺8mm、高さ45mm)とを用いて、本体部がコード角90°、巻き返し部(傾斜部)がコード角30°から85°に徐々に大きくなるようにビードで外側に巻き返したカーカス層を形成し、他の部分は通常のラジアルタイヤと同様にして、図1に示すようなタイヤサイズ205/55R1689Vの空気入りタイヤを試作した。
【0043】
実施例1
参考例1と同じカーカス用プライとビードフィラー形成部材とを用いて、本体部がコード角90°、巻き返し部がコード角85°から30°に徐々に小さくなるようにビードで外側に巻き返したカーカス層を形成し、他の部分は通常のラジアルタイヤと同様にして、図1に示すようなタイヤサイズ205/55R1689Vの空気入りタイヤを試作した。
【0044】
参考例2
参考例1と同じカーカス用プライとビードフィラー形成部材とを用いて、本体部がコード角90°、巻き返し部が一定のコード角60°になるようにビードで外側に巻き返したカーカス層を形成し、他の部分は通常のラジアルタイヤと同様にして、図1に示すようなタイヤサイズ205/55R1689Vの空気入りタイヤを試作した。
【0045】
比較例1(従来品)
参考例1において、カーカス層の巻き返し部を全てコード角90°で形成し(コードが全ての位置でラジアル)、他の部分は通常のラジアルタイヤと同様にして、同じタイヤサイズの空気入りタイヤを試作した。
【0046】
比較例2
参考例2において、カーカス層の巻き返し部のコード角を29°とし、ビードフィラー形成部材の加硫後のJISA硬度を98°とする以外は、参考例2と同様にして同じタイヤサイズの空気入りタイヤを試作した。
【0047】
以上の空気入りタイヤを用いて、前記評価を行った結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004224800
表1の結果が示すように、本発明によると、低周波ロードノイズの低減効果と操縦安定性の改善効果とを両立させることができる。これに対し、比較例2では、1次共振周波数が高いため低周波ロードノイズの低減効果は殆ど得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例を示す部分断面図
【図2】本発明の空気入りタイヤの要部を示す図であり、(a)はカーカス層を模式的に示す側面図、(b)はそのコードの配置を模式的に示す説明図
【図3】本発明の空気入りタイヤの他の例を示す部分断面図
【図4】本発明の空気入りタイヤの他の例の要部を示す図であり、(a)はカーカス層を模式的に示す側面図、(b)はそのコードの配置を模式的に示す説明図
【図5】本発明の空気入りタイヤの他の例の要部を示す図であり、(a)はカーカス層を模式的に示す側面図、(b)はそのコードの配置を模式的に示す説明図
【図6】カーカス用プライの作製に用いられる装置の概略斜視図
【符号の説明】
1a ビード
1b ビードフィラー
10 カーカス層
11 カーカス層の本体部
12 カーカス層の巻き返し部
12A 先端側の部分
12B ビードフィラーに隣接配置された部分(傾斜部)
12a 先端側のコード
12b ビードフィラーに隣接配置された部分のコード
13 下層カーカス層の本体部
14 上層カーカス層の本体部
15 下層カーカス層の巻き返し部
16 上層カーカス層の巻き返し部
H タイヤ断面高さ
PD タイヤ周方向
θ1 〜θ3 コード角

Claims (1)

  1. 一対の環状のビードで両端が巻き返された1層以上のカーカス層を備え、そのカーカス層のビード間の本体部はコードとタイヤ周方向とのなすコード角が85〜90°である空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカス層の巻き返し部のうちビードフィラーに隣接配置された部分は、前記コード角が30〜85°の範囲内で先端側へと徐々に小さくなるように角度変化する傾斜部を有すると共に、
    空気充填状態で荷重負荷したタイヤへのハンマー加振による上下方向の軸力応答から計測される一次共振周波数が105Hz以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
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