JP4224263B2 - コンピュータに地図情報を管理させるプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地図情報の管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
不動産の所在、状況、所有者等を公示するため、不動産は登記申請により登記所に登記され、一般に開示されている。また、登記所に登記された不動産は、所有者の変更、土地の分割(これを分筆という)の場合も、登記申請により更新される。
【0003】
現状、登記所にて筆(土地)の分筆の登記申請を行なう場合、登記申請書に添付された地積測量図をもとに、登記官等が手作業にて不動産登記地図に分筆線を作成している。
【0004】
また、従来から、不動産登記地図に自動的に分筆線を作成するため、地積測量図上に描画された分筆線をアフィン変換により、その線形性を維持しながら登記所地図上の対応部分に自動反映する技術が存在した(特願平7−41097参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような不動産登記において、平成14年度以降、インターネット等のネットワークを利用した不動産登記電子申請システムの開発が開始される見込みである。しかし、分筆線作成作業が相変わらず手作業になると、登記官や登記所職員の作業負荷が低減しないだけでなく、この作業がボトルネックになりシステム全体が非効率的になる可能性がある。
【0006】
また、従来技術のアフィン変換による分筆線自動作成技術は、地積測量図と登記所地図の該当筆図形の角数が同じであることが前提であり、実際の不動産分筆業務では使用することが困難であった。
【0007】
その理由は、現場の土地を正確に再現できる精度の高い地積測量図と比較すると、登記所地図は精度が低く、地積測量図に該当する筆の形状(角数)が異なる場合が多いためである。
【0008】
さらに、現状の登記所地図を電子化したシステムでは、紙の登記所地図をイメージ入力してベクトル変換したものであるため、紙の地図の僅かな歪みも筆界点(土地と土地との境界線の頂点)と認識してしまい、実際より角数が多くなってしまうことがある。例えば、実際の土地の形状を描写した地積測量図では数角形の形状が、登記所地図では数十/数百角形の形状になる場合もある。
【0009】
また、精度の高い地積測量図が作成されても登記所地図の精度を向上させることはできず、国民に対して正確な地図を公開するためには、地図整備作業(地図を測量し直し)が必要であり、膨大な時間を必要としていた。
【0010】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、地図データの管理システムにおいて、作業負荷を軽減し、システムの運用効率を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、コンピュータに、地図情報を管理させるプログラムであり、
第1の地図情報に対応して作成され、第1の地図情報に対する変更情報を付加した第2の地図情報をネットワークから受信するステップと、
上記第1の地図情報をデータベースから参照するステップと、
上記第1の地図情報と第2の地図情報とを対照するステップと、
上記変更情報を第1の地図情報に反映する更新ステップとを備えるものである。
【0012】
ここで、第1の地図情報は、コンピュータに管理されている地図情報であり、第2の地図情報は、第1の地図情報に対応して作成され、第1の地図情報を変更する変更情報を含む。ここで、地図情報には、各種機関または団体が管理する各地の地図の他、例えば、所定の機関において管理される地積測量図、登記所に登記され不動産の状況を公示する登記所地図等が含まれる。
【0013】
好ましくは、上記対照するステップは、上記第1の地図情報と第2の地図情報との大きさの比率を対応させるステップを含むものでもよい。ここで、大きさの比率とは、例えば、地図の縮尺に相当する。大きさの比率は、例えば、第1の地図情報と第2の地図情報において対応する図形の寸法を比較することにより求めることができる。このように、第1の地図情報と第2の地図情報とについて、大きさの比率を対応させるので、第1の地図情報に対して変更情報を付加するときの精度を向上できる。
【0014】
好ましくは、上記対照するステップは、上記第1の地図情報により規定される所定の位置と第2の地図情報により規定される所定の位置とを対応させるステップを含むものでもよい。所定の位置とは、例えば、図面上の図形の重心である。このように、第1の地図情報と第2の地図情報とについて、上記所定の位置を対応させるので、第1の地図情報に対して変更情報を付加するときの精度を向上できる。
【0015】
好ましくは、上記対照するステップは、上記所定の位置を中心に上記第1の地図情報と第2の地図情報とを相対的に回転させるステップを含むものでもよい。その場合に、第1の地図情報と第2の地図情報との間で、重複部分が大きくなる位置まで回転させればよい。このように、第1の地図情報と第2の地図情報とを、重複部分が大きくなる位置まで相対的に回転させるので、第1の地図情報と第2の地図情報を正確に対応付け、変更情報を付加するときの精度を向上できる。
【0016】
好ましくは、上記変更情報は、第2の地図情報に規定される所定の領域を分割する分割情報であり、上記更新テップは、上記所定の領域に対応する対応領域を第1の地図情報において特定するステップと、
上記対応領域を上記分割情報により分割するステップとを有するものでもよい。
【0017】
好ましくは、上記分割するステップは、上記所定の領域が分割された面積の分割比率と上記対応領域が分割された面積の分割比率とが近づくように上記対応領域の分割位置を調整するステップを含むものでもよい。このように、第1の地図情報と第2の地図情報とについて、分割比率が近づくように、分割位置を調整するので、第1の地図情報における所定の領域を分割するときの精度を向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係る不動産登記システムを図1から図42の図面に基づいて説明する。
【0019】
図1および図2は、本不動産登記システムの処理概要を示す図であり、図3は、本不動産登記システムにおける不動産登記申請時の処理手順を示す図であり、図4は、地図閲覧申請時の処理手順を示す図であり、図5は、不動産登記申請時の処理フローチャートであり、図6は、地図閲覧申請時の処理フローチャートであり、図7は、登記所地図図形データベース11のデータ例を示す図であり、図8は、登記所地図属性データベース12のデータ例を示す図であり、図9は、地積測量図図形データベース21のデータ例を示す図であり、図10は、地積測量図属性データベース22のデータ例を示す図であり、図11は、申請書データイメージを示す図であり、図12は、地積測量図のデータ例(地積測量図A)を示す図であり、図13は、地積測量図のデータ格納手順を示す図であり、図14から図16は、土地の面積計算例を示す図であり、図17から19は、重心統合する手順の例を示す図であり、図20は、図形の回転を示す図であり、図21は、図形の重複部の面積計算例を示す図であり、図22は、分筆線=ONの線分を取り出す処理の概要を示す図であり、図23は、分筆線=ONの線分の取り出し手順を示す図であり、図24は、分筆線が複数の線分からなる場合に、その両端の線分を抽出するフローチャートであり、図25は、分筆線が複数の線分からなる場合に、その両端の線分を抽出する処理例を示す図であり、図26は、登記所地図図形との交点を算出する分筆線の抽出結果であり、図27は、交点算出の対象である分筆線の例であり、図28は、分筆線と登記所地図図形との交点の算出処理の例であり、図29は、分筆線と登記所地図図形との交点の算出処理の概要を示す図であり、図30は、交点座標を格納する作業用テーブル8の例であり、図31は、交点計算後の作業用テーブル6の例であり、図32は、分筆後の結線情報を管理する作業用テーブル9の作成例であり、図33は、地番の設定処理の例であり、図34は、登記所地図図形において交点(K1)に接続される頂点(T1)を抽出する処理の例であり、図35は、地積測量図において分筆後、「分筆線」=ONとなっているレコードを削除する処理例であり、図36は、交点(K1)に接続される登記所地図図形の頂点T1から最短距離にある地積測量図図形の頂点を検索する処理の例であり、図37は、地番を抽出する処理の例であり、図38は、登記所地図図形分筆後の結線情報作成例であり、図39は、地番区域の設定例であり、図40から図43は、分筆後の登記所地図データベース1の更新の例である。
【0020】
<処理概要>
図1および図2に本不動産登記システムの処理概要を示す。このシステムは、申請者からネットワークを通じて送信された不動産登記申請を受け付け、システムのデータベースに登録する。図1では、申請者から土地の分筆登記が申請され、その申請内容をシステムのデータベースに登録する処理の概要が示されている。土地の分筆登記とは、すでに登記済みの土地(この土地には固有の地番が付与されている)を複数の領域に分割し、その領域ごとに新たな地番を付与する登記をいう。
【0021】
このシステムでは、申請者は、実際の土地を正確に測量した地積測量図に基づき、土地を複数の領域に分割する申請情報を送信する(図1の(1))。図1では、土地の形状を示す図形が分筆線L1により、2つの土地に分割されている。本不動産登記システムは、その申請情報を受信し、システムのデータベース(これを登記書地図データベース1という)に反映する(図1の(2))。なお、本実施形態では、土地を複数に分割する境界線を分筆線という。
【0022】
その場合、申請情報中の地積測量図に基づく情報と比較して、登記所地図データベース1の情報は、精度が低い。したがって、申請情報中の土地の形状が登記所地図データベース1中の土地の形状、寸法等と必ずしも一致しない。
【0023】
そこで、このシステムは、申請情報中の土地の形状に様々な補正を加えた上で、その内容を登記所地図データベース1に反映する。例えば、このシステムは、申請情報中の土地と、登記書地図データベース1中の対応する土地とに対して各々面積を算出する(図1の(3))。
【0024】
そして、その面積が所定の誤差の範囲で一致するように、申請情報中の土地の形状を示す図形を拡大または縮小する(図1の(4))。図1の例では、申請情報中の土地の面積が20であり、登記所地図データベース1に登録された対応する土地の面積が40である。そのため、申請情報中の土地の各辺をSQRT(40/20)だけ拡大する処理がされている(ここで、SQRT(x)は、xの平方根を意味する)。
【0025】
さらに、本システムは、申請情報中の土地の形状(以下、地積測量図図形Aという)における重心位置と、登記所地図データベース1に登録された対応する土地の形状(以下、登記所地図図形Bという)における重心位置を対応させる。そして、2つの図形の重心位置を重ね合わせた上、両者の重なり部分が最大になるように、両者を相対的に回転させる(図2の(5))
そのようにして、2つの図形を重畳した場合でも、登記所地図データベース1に登録された土地の形状は不正確であるため、2つの図形は完全には一致しない。すなわち、図2のように、2つの図形の間にずれが残る。このため、登記所地図図形B上の分筆線の1つの端点は、例えば、地積測量図図形A中の分筆線L1と登記所地図図形Bの辺の交点P1となる。また、登記所地図図形B上の分筆線の他の端点は、分筆線L1の延長線上の点P2となる。このようにして登記所地図図形B上に分筆線P1P2を設定する(図2の(7))。
【0026】
さらに、本システムは、分筆線P1P2によって登記所地図図形Bから分割された2つの図形の面積比(B1:B2)が、元の地積測量図図形Aにおいて分筆線L1により分割された図形の面積比に所定の誤差の範囲で一致するように、分筆線P1P2の位置を平行移動する(図2の(8))。このようにして、本システムは、登記所地図データベース1に分筆された土地の形状を登録する。
【0027】
図3に、本不動産登記システムに対して不動産登記申請があった場合の処理手順を示す。図3のように、この不動産登記システムは、電子申請受付システム4、登記事項システム5、および登記所地図システム3から構成される。
【0028】
電子申請受付システム4は、申請者の端末6から申請情報を受け付け、申請者を認証し、申請情報の形式を審査する(S1)。この申請は、電子申請受付システム4が提供するウェブページに申請者がアクセスすることにより行ってもよいし、別途電子メールにより申請してもよい。
【0029】
ここで、申請情報には、登記申請書と地積測量図とが含まれる。また、申請者は、予め利用者ID管理データベースに登録されている必要がある。この利用者ID管理データベースに基づき、申請者が認証される。
【0030】
次に、電子申請受付システム4は、申請情報をその申請内容に応じて各対応システムに振り分ける(S2)。例えば、登記申請は、登記事項システム5に振り分けられ、登記処理が実行される(S3)。登記処理では、例えば、申請情報が受け付けられ、その申請情報の内容が登記官により実地調査され、その申請内容が登記事項データベースに登録(記入)される。
【0031】
本不動産登記システムでは、登記処理により、登記事項システム5は、申請情報を登記所地図システム3に送信する。ただし、登記申請受付システム4、登記事項システム5および登記所地図システム3は、必ずしも異なるコンピュータである必要はなく、これらの2以上が同一のコンピュータ上で実現されてもよい。また、これらの各システムが複数のコンピュータの分散処理により実現されていてもよい。
【0032】
登記所地図システム3は、登記事項システム5から申請情報を受け、地図修正処理を実行する(S4)。この地図修正処理は、コンピュータ上のアプリケーションプログラムである地積測量図格納手段、重心位置算出/重畳手段、および分筆線生成手段により実行される。
【0033】
地積測量図格納手段は、申請情報中の地積測量図を地積測量図データベース2に格納する。重心位置算出/重畳手段は、申請情報中の土地の形状と、登記所地図データベース1中の対応する土地の形状との間で、面積を一致させ、重心位置を重ね合わせ、重複部分が最大となるとように相対回転処理を実行する。
【0034】
分筆線生成手段は、地積測量図中の分筆線から、登記所地図データベース1中の対応する土地の図形内に分筆線を生成する。このようにして、登記地図データベース1に分筆した土地が登録される。
【0035】
図3に示すように、本実施形態では、登記所地図データベース1は、登記所地図図形データベース11と登記所地図属性データベース12とから構成されている。また、地積測量図データベース2は、地積測量図図形データベース21と地積測量図属性データベース22とから構成されている。地図修正処理により、これらのデータベースの内容(図形と属性)が更新される。
【0036】
この登録結果は、登記所地図システム3から登記事項システム5に報告される。登記事項システム5は、登記申請の結果を申請者の端末6に通知する(S5)。この結果の通知は、電子申請受付システム4が提供するウェブページ上で行ってもよいし、別途電子メールにより通知してもよい。
【0037】
図4に、地図閲覧申請時の処理手順を示す。地図閲覧申請では、申請者は、地図閲覧申請書をネットワークを介して電子申請受付システム4に送信する。電子申請受付申請システム4は、申請を受け付け、認証し、審査を実行する(S1)。さらに、電子申請受付申請システム4は、申請情報をその申請内容に応じて各対応システムに振り分ける(S2)。例えば、地図閲覧申請書は、登記所地図システム3に送信される。
【0038】
登記所地図システム3は、地図閲覧申請書を受けると、地図公開処理を実行する(S4A)。この処理では、登記所地図システム3は、登記所地図データベース1、必要に応じて地積測量図データベース2を参照し、閲覧申請対象の地図を検索する。そして、電子申請受付システム4を通じて検索結果を申請者の端末6に通知する(S5)。この結果の通知は、電子申請受付システム4が提供するウェブページ上で行ってもよいし、別途電子メールにより通知してもよい。
【0039】
<処理フロー>
図5に、本不動産登記システムにおける不動産登記申請時の処理フローチャートを示す。この処理では、まず、電子申請受付システム4が登記申請書および添付資料(地積測量図)を受信する(S10)。
【0040】
次に、電子申請受付システム4は、申請情報をその申請内容に応じて各対応システムに振り分ける(S11)。
【0041】
次に、申請情報を振り分けられた登記事項システム5が、登記処理を実行する(S12)。この登記処理により、登記事項システム5は、申請情報を登記所地図システム3に送信する。
【0042】
登記所地図システム3は、登記事項システム5から申請情報を受け、地図修正処理を実行する。この地図修正処理は、コンピュータ上のアプリケーションプログラムである地積測量図格納手段、重心位置算出/重畳手段、および分筆線生成手段により実行される。
【0043】
地積測量図格納手段は、申請情報中の地積測量図を地積測量図データベース2に格納する(S13)。
【0044】
重心位置算出/重畳手段は、申請情報中の土地の形状と、登記所地図データベース1中の対応する土地の形状との間で、面積を一致させ、重心位置を重ね合わせ、重複部分が最大となるように相対回転による位置合わせを実行する(S14)。
【0045】
分筆線生成手段は、地積測量図中の分筆線から、登記所地図データベース1中の対応する土地の図形内に分筆線を生成する(S15)。このようにして、地図が修正され(S16)、分筆した土地が登記所地図データベース1に登録される。
【0046】
この登録結果は、登記所地図システム3から登記事項システム5を通じて電子申請受付システム4に報告される。電子申請受付システム4は、登記申請の結果を申請者の端末6に通知する(S17)。
【0047】
図6に、地図閲覧申請時の処理フローチャートを示す。地図閲覧申請では、申請者は、地図閲覧申請書を端末6からネットワークを介して電子申請受付システム4に送信する。電子申請受付システム4は、申請を受け付け、認証し、審査を実行する(S20)。
【0048】
さらに、電子申請受付システム4は、申請情報をその申請内容に応じて各対応システムに振り分ける(S21)。例えば、地図閲覧申請書は、登記所地図システム3に送信される。
【0049】
登記所地図システム3は、地図閲覧申請書を受けると、地図公開処理を実行する(S22)。この処理では、登記所地図システム3は、登記所地図データベース1、必要に応じてリンク情報から地積測量図データベース2を参照し、閲覧申請対象の地図を検索する(S23)。このようにして、閲覧申請された土地の地図が閲覧者の端末6に送信される。
【0050】
<処理例>
以下、本不動産登記システムの処理例を説明する。
(1)データベースのデータ例
図7は、登記所地図データベース1を構成する登記所地図図形データベース11のデータ例である。登記所地図図形データベース11は、地図上の図形形状、すなわち、土地の形状を記録するデータベースである。以下、登記所地図図形データベース11に登録された地図上の図形を登記所地図図形という。
【0051】
図7のように、登記所地図図形データベース11は、結線情報と座標情報とから構成される。結線情報は、登記された土地の地番区域(いわゆる住所である)、地番、およびその地番の土地形状を示す点列からなるデータである。
【0052】
例えば、図7において、「東京都品川区八潮5丁目」という地番区域の地番4−1は、T1〜T6の点番号の点を結ぶ直線(境界線、線分)で構成されることが示されている。
【0053】
また、座標情報は、結線情報に記述された点番号の各地点の実際の座標を記述する。図7のように、座標情報は、点番号、システム座標(X、Y)、公共座標(X、Y)を含んでいる。
【0054】
点番号は、各地点を識別する情報である。また、本登記所地図システムでは、地図図形を「公共座標」と「システム座標」の2つで管理する。「公共座標」は、公共基準点から計測された距離で表される。申請された地積測量図は公共座標にて申請される。ただし、これに代えて、公共座標として、単純に緯度、経度を用いてもよい。
【0055】
「システム座標」は、本不動産登記システムを実現するコンピュータ上の座標である。
【0056】
図8に、登記所地図データベース1を構成する登記所地図属性データベース12のデータ例を示す。登記所地図属性データベース12の各レコードは、広義の地番を構成する地番区域および狭義の地番と、地積と、地目と、地図番号と、種別と、システム面積と、重心という各フィールドを有している。図8の各行が登記所地図属性データベース12の1つのレコードに相当する。
【0057】
地番区域および狭義の地番は、図7の場合と同様である。地積とは、その地番の土地面積である。地目とは、土地の利用目的、例えば、宅地、農地等である。地図番号とは、所定の地図上で当該土地が存在する位置の矩形領域を示す記号である。例えば、あ100とは、縦軸位置が「あ」、横軸位置が「100」で指定される矩形領域を意味する。
【0058】
種別とは、本登記所地図データベース1に格納された地図の種類をいい、例えば、「公図」、「17条」(所定の法律で規定される17条の地図の意味)等が指定される。
【0059】
システム面積とは、当該土地の面積を本不動産登記システム上での単位で記述したものである。重心とは、その土地の形状から算出される重心の位置座標である。本不動産登記システムでは、この重心は、図7に示したシステム座標で記述される。ただし、本発明の実施は、このような処理に限定されず、公共座標を使用して重心を記述してもよい。
【0060】
図9に、地積測量図データベース2を構成する地積測量図図形データベース21のデータ例を示す。実施形態では、地積測量図図形データベース21に登録された図形を地積測量図図形という。
【0061】
地積測量図図形データベース21の構造は、図7の登記所地図図形データベース11の構造と同様である。ただし、地積測量図データベース21では、登記所地図図形データベース11と比較して、登録されているデータが正確であるという特徴を有する。
【0062】
図10に、地積測量図データベース2を構成する地積測量図属性データベース22のデータ例を示す。地積測量図属性データベース22には、地目、地図番号、種別、システム面積がない点で図8の登記所地図属性データベース12の構造と相違する。また、登記所地図属性データベース12に対して、地積測量図属性データベース22ではさらに、地積測量図番号、および代表地番が付加されている。地積測量図番号は、地積測量図データベース2において各地積測量図のデータを識別する番号である。また、代表地番は、例えば、分筆登記申請時に、分筆前の元の地番(親の地番)を示す情報である。
(2)電子申請されたコンテンツの受信
本不動産登記システムは、申請者から電子申請されたコンテンツを受信することで不動産登記を実行する。本不動産登記システムは、所定の電子届出仕様に基づき「受付」「認証局による証明書確認」「形式審査」「課金確認」などを行なう。
【0063】
本システムでは、各部署に構築する電子受付システム4が申請情報を受け付け、その申請内容に基づいてその申請情報を各システムに振り分ける。以下に、不動産登記申請における「土地の分筆の申請」の例を示す。
【0064】
図11に、申請者が申請(不動産登記申請、閲覧申請等)において本不動産登記システムに提出する申請書データイメージを示す。この申請書には、登記の目的、所在、地番、地目、原因、地図(地図データを格納したファイル名)、所有権に関する原因、所有者所在、所有者氏名の欄が設けられている。
【0065】
図12に、地積測量図のデータ例(地積測量図A)を示す。この地積測量図のデータは、例えば、土地の分筆登記申請時に申請者により添付されるデータである。
【0066】
本実施形態の不動産登記システム上では、地積測量図のデータは、XML(eXtensible Markup Language)で記述する。ただし、本発明の実施は、このようなデータの仕様に限定されるものではない。例えば、地積測量図のデータをビットマップデータ(コンピュータメーカ、コンピュータプログラム開発元またはコンピュータに係る団体等が規定している各種のフォーマット)、所定のベクトルデータ(方向を有する線分データ)等で記述してもよい。
【0067】
図12のように、地積測量図のデータは、地番ごとの地積、測量点座標値、および地番ごとの形状という各要素から構成される。図12のように、地積測量図のデータには、複数の地番のデータが含まれる。これは、例えば、土地の分筆登記の申請の場合である。
【0068】
図12の例では、2つの地番4番の1および4番の19に対して地積140平方メートルおよび60平方メートルが記録されている。
【0069】
また、測量点座標値のデータとしては、1つの地積測量図に記述された土地の全体に含まれる測量点(地積測量図に複数の筆が含まれる場合にも、すべての筆に対する測量点)が記述される。測量点座標値のデータは、測量点、X、およびYの各フィールドを有している。
【0070】
このうち、測量点のフィールドには、各地積測量図のデータ内で測量点を識別する記号(例えば、番号)を記述する。また、XおよびYのフィールドには所定の基準点を原点とするXおよびYの座標(公共座標)が記述される。
【0071】
地番ごとの形状データとして、各地番の土地の形状が測量点を使用して記述される。本実施形態では、図12のように、地番ごとの形状は、地番、測量点1、測量点2、および分筆線からなる複数のレコードから構成される。
【0072】
図12では、例えば、地番が4番の1という土地は、[測量点1,測量点2]の組により、[1,5][5,6][6,4]および[4,1]のように記述されている。また、地番が4番の19という土地は、[測量点1,測量点2]の組により、[5,2][2,3][3,6]および[6,5]のように記述されている。さらに、これらの各測量点は、各々、測量点座標値のデータにより定義されている。
【0073】
分筆線のフィールドには、[測量点1,測量点2]の組によって示される線分が2つの土地の分筆線になっているか(図12で「ON」)、否か(図12で空欄の場合)を示している。
【0074】
図13に、地積測量図のデータ格納手順を示す。図13は、申請書に添付され、受信された地積測量図のデータを地積測量図図形データベース21および地積測量図属性データベース22に格納する手順を示している。
【0075】
すなわち、地積測量図の地番のデータは、地積測量図図形データベース21(の結線情報)および地積測量図属性データベース22の地番のデータとして使用される。その場合、申請された地積測量図の「地番ごとの地積を示すデータ」に含まれる最初の地番が地積測量図属性データベース22における代表地番として格納される。
【0076】
また、申請された地積測量図の測量点座標値のデータは、地積測量図図形データベース21の座標情報(公共座標X、Y)として格納され、さらに、システム座標に変換される。
【0077】
また、申請された地番ごとの形状データは、地積測量図図形データベース21の結線情報として格納される。
(3)登記所地図データベースの検索
「土地の分筆の申請」を受け付けると、本不動産登記システムは、地積測量図属性データベース22に格納されたデータの代表地番を元に登記所地図図形データベース11と登記所地図属性データベース12を検索する。そして、その代表地番の筆の座標情報(システム座標)を読み出し、不図示の作業用テーブルに格納する(これを作業用テーブル1という)。
【0078】
また、地積測量図図形データベース21と地積測量図属性データベース22から、当該地番の座標情報(システム座標)を読み出し、不図示の作業用テーブルに格納する(これを作業用テーブル2という)。
(4)面積計算
次に、本不動産登記システムは、上記作業用テーブル1の座標値から登記所地図図形の面積(分筆前の代表地番の面積)を求める。また、本不動産登記システムは、上記作業用テーブル2の座標値から地積測量図における当該代表地番の面積(分筆前の代表地番の面積)を求める。
【0079】
図14に、本不動産登記システムにおける土地の面積計算例を示す。図14の計算例では、土地の形状を示す図形の頂点を通るY軸に平行な直線により、この図形の存在領域を帯状領域(図14の場合、D1〜D5の符号で示される領域)に分割する。
【0080】
そして、各帯状領域において、土地の形状を示す図形の境界線となる直線の式の差(例えば、帯状領域D1のf6(x)-f5(x))を2重積分することで各帯状領域における土地の面積を算出できる。そして、各帯状領域の土地の面積を加算することで、土地全体(当該筆)の面積を算出できる。
【0081】
また、図15に示したように、領域(X=XaとX=Xbという直線で挟まれた領域)に図形の不連続な複数の部分が存在するような場合には、個々の図形部分ごとに上記2重積分を実行し、その面積を加算すればよい。
【0082】
また、図16に面積計算の他の手順を示す。登記所地図は直線のみで形成されているため、各領域(例えば、D1〜D5)は必ず三角形か四角形になる。このため、図16に示すように各領域を台形の面積の差として算出してもよい。
(5)面積比に基づく座標値の修正
上記で算出した登記所地図図形の面積と地積測量図図形の面積とが同一値になるように、地積測量図図形の座標値を修正する。すなわち、
【0083】
【数1】
地積測量図の補正後の座標値=地積測量図の補正前の座標値×SQRT(登記所地図図形の面積/地積測量図図形の面積)
ここで、SQRT(x)は、xの平方根である。
(6)重心の算出
次に、地積測量図図形と登記所地図図形の重心座標値を算出する。例えば、図14の領域1の図形(今、これを閉領域と呼ぶ)の重心位置は、以下の数2で求めることができる。
【0084】
【数2】
このように、各閉領域で求めた図形の重心位置は、図17に示した式により、統合することができる。図17では、面積S1、重心位置(Xg1,Yg1)の図形と、面積S2、重心位置(Xg2,Yg2)の図形の重心位置から、両図形を統合した重心位置(XG,YG)を求めている。図17の手順を順次繰り返すことで、複数の閉領域からなる図形全体の重心を求めることができる。
【0085】
図18および図19により、重心を求める第2の手順を示す。図18の作業用テーブル2は、図13の各領域(D1〜D5を各々領域番号1〜5で示している)における台形の頂点座標(図形が三角形の場合、2つの頂点座標が一致する)と、その領域の台形の斜辺の式(図17では、線分の式1、線分の式2)を記述したものである。
【0086】
ここで、台形の頂点座標は、各台形の左上点(X座標1、Y座標1)、右上点(X座標2、Y座標2)、左下点(X座標3、Y座標3)、および右下点(X座標4、Y座標4)の順に記述している。また、線分の式1、線分の式2は、各々、各領域における台形の上の斜辺および下の斜辺を記述する直線の式である。
【0087】
図18の作業用テーブル3は、作業用テーブル2に登録された各台形を三角形に分割してデータを保持する。作業用テーブル3は、三角形の頂点(X座標1、Y座標1)(X座標2、Y座標2)(X座標3、Y座標3)を格納するフィールドを有している。
【0088】
図19に、作業用テーブル2に登録された台形を三角形に分割し、作業用テーブル3に登録する処理を示す。
【0089】
この処理では、本不動産登記システムは、まず、作業用テーブル2からレコードを読み込む(S30)。そして、不動産登記システムは、作業用テーブル2の台形の左上点(X座標1、Y座標1)と左下点(X座標3、Y座標3)とが一致するか否かを判定する(S32)。
【0090】
これらの点が一致する場合、当該レコードで記述される台形は、本来三角形である。そこで、不動産登記システムは、このレコードをそのまま作業用テーブル3に格納する(S32)。その後、不動産登記システムは、制御をS37に進める。
【0091】
一方、S31の判定で、左上点(X座標1、Y座標1)と左下点(X座標3、Y座標3)とが一致しなかった場合、次に、不動産登記システムは、右上点(X座標2、Y座標2)と右下点(X座標4、Y座標4)とが一致するか否かを判定する(S33)。
【0092】
そして、これらの点が一致する場合、当該レコードで記述される台形は、本来三角形である。そこで、不動産登記システムは、このレコードをそのまま作業用テーブル3に格納する(S34)。その後、不動産登記システムは、制御をS37に進める。
【0093】
一方、S33の判定で、右上点(X座標2、Y座標2)と右下点(X座標4、Y座標4)とが一致しなかった場合、不動産登記システムは、当該台形は、4頂点がすべて異なる(三角形では純粋な)台形であると判定する。そして、不動産登記システムは、当該台形を2つの三角形に分割して作業テーブル3に格納する(S35、S36)。
【0094】
次に、不動産登記システムは、当該レコードが作業用テーブル2における最終レコードか否かを判定する。当該レコードが最終レコードでない場合、不動産登記システムは、制御をS30に戻す。一方、当該レコードが最終レコードの場合、不動産登記システムは、処理を終了する。
【0095】
以上のようにして、作業用テーブル3には、三角形に細分化された土地の図形が記録される。三角形から重心を求める手順は周知である。また、複数の図形(三角形)から土地の図形全体の重心を求める手順は、図17の場合と同様である。
(7)2つの図形の重ね合わせ
上記で求めた結果(重心の座標)に基づき、2つの図形(登記所地図図形と地積測量図図形)の重心を一致させる。そのため、本不動産登記システムは、地積測量図図形の各点の座標を以下の数3により、シフトする。
【0096】
【数3】
移動後の地積測量図図形の座標値=移動前の地積測量図図形の座標値+(登記所地図図形の重心座標値−地積測量図図形の重心座標値)
(8)回転による位置合わせ
次に、本不動産登記システムは、地積測量図図形と登記所地図図形の重なり合う面積が一番大きくなるよう、地積測量図図形の重心を中心に回転させる。
【0097】
今、地積測量図図形の座標値を図20に示すように、(Xa、Ya)、(Xb、Yb),...のように仮定する。このとき、回転前の座標データ、例えば、Xa、Yaは、次の数4のように記述できる。
【0098】
【数4】
Xa=L1cosθ1;
Ya=L1sinθ1;
ここで、L1は、重心座標(XG、YG)から頂点(Xa、Ya)までの距離、θ1は、線分(XG、YG)(Xa、Ya)がなす角度である。
【0099】
今、回転角αn=2π/(n/m)とすると(nはm以下の自然数である)、回転後の座標(Xo、Yo)は、以下の数5で記述できる。この場合、例えば、m=30とすると、n=1,...,30の30段階で地積測量図図形は重心の回りを1周する。
【0100】
【数5】
Xo=L1cos(θ1+αn);
Yo=L1sin(θ1+αn);
(8)重なり部分の面積計算
図21により、登記所図形100と、地積測量図図形101との重なり部分の面積算出方法を示す。この手順では、まず、登記所図形100の辺と、地積測量図図形101の辺とで交差する辺の頂点を求める(以下、これを(xk1,yk1),(xk2,yk2),...のように呼ぶことにする)。
【0101】
次に、登記所図形100および地積測量図図形101が存在する領域を登記所地図図形100の頂点のX座標(X1,X2,...)と、地積測量図図形101の頂点のX座標(Xa,Xb,...)と、上記交点のX座標(Xk1,Xk2,...)の各々を通るY軸に平行な直線により、帯状領域(図21の102等)に分割する。
【0102】
各帯状領域においては、登記所図形100の辺(上辺をU1、下辺をL1とする)および地積測量図図形101の辺(上辺をU2、下辺をL2とする)との間で、交差することなく大小関係が存在する。
【0103】
そして、上辺U1とU2を比較し、Y軸方向に下方に存在する辺をUとする。一方、下辺L1とL2とを比較し、Y軸方向に上方に存在する辺をLとする。このようにして、選択されたLとUとの間に存在する領域が2つの図形の重複領域となる。重複領域に対して、図14、図15または図16で求めた手順で面積を求めればよい。また、各帯状領域において求めた面積を加算することで、重複領域全体の面積を求めることができる。
(9)回転と面積計算の繰り返しによる最大重複位置の決定
算出した重複領域の面積と、そのときの地積測量図図形101の頂点座標を不図示の作業用テーブル4に格納する。そして、さらに、上記αnの値を1段階進めて、地積測量図図形101を回転させ、その場合の登記所地図図形100と地積測量図図形101との重複領域の面積を求める。そして、求めた面積を作業用テーブル4に格納された重複面積と比較する。新たに求めた重複領域の面積が作業用テーブル4に格納された重複面積より大きい場合、その重複領域の面積と、そのときの地積測量図図形101の頂点座標を作業用テーブル4に格納する(上書きする)。このようにして、地積測量図図形101を1回転させ、上記重複領域が最大となる回転位置の地積測量図図形101の頂点座標(Xe,Ye)を地積測量図図形101の座標として、システム座標XおよびYに格納する。
(10)分筆線の生成
以下、申請書に添付され、図形地積測量図データベース2に登録されたデータに基づき、登記所地図データベース1のデータに分筆線(分筆線を形成する点座標値)を生成する。
(10−1)分筆線=ONの線分の取り出し
まず、地積測量図図形データベース21の結線情報より、「分筆線」=ONのレコードを抽出し、対応する地積測量図属性データベース22のシステム座標から分筆線に対応する座標値を読み込み、これらの情報を作業用テーブル5(図22参照)に格納する。ここで、システム座標は、上記、スケーリング、シフト、および回転処理の結果、その値が申請書に添付された値とは変更されている。
【0104】
図23に、地積測量図図形DBの結線情報より、「分筆線」=ONのレコードを抽出する処理のフローチャートを示す。
【0105】
この処理では、不動産登記システムは、まず、地積測量図図形データベース21の結線情報のレコードを読み込む(S40)。次に、不動産登記システムは、レコードがあるか否か(読み込めたか否か)を判定する(S41)。レコードがなかった場合、不動産登記システムは、そのまま処理を終了する。
【0106】
一方、S41の判定で、レコードがあった場合、そのレコードの「分筆線」のフィールドがONか否かを判定する(S42)。「分筆線」のレコードがONでない場合、不動産登記システムは、制御をS40に戻す。
【0107】
S42の判定で、「分筆線」のレコードがONの場合、不動産登記システムは、作業用テーブル5から、すでに設定済みのレコードを読み込む(S43)。そして、不動産登記システムは、レコードがあるか否か(読み込めたか否か)を判定する(S44)。
【0108】
そして、レコードを読み込めた場合、S40で読み込んだ地積測量図図形データベース11の点番号がS43で読み込んだ作業用テーブル5のレコードの点番号と一致するか、否かを判定する(S45)。
【0109】
そして、両者が一致する場合、そのレコードの点番号は、すでに作業用テーブル5に登録済みであるので、不動産登記システムは、そのまま制御をS40に戻す。また、両者が一致しない場合、不動産登記システムは、次の作業用テーブル5のレコードを読むため、制御をS43に戻す。
【0110】
一方、S44の判定で、レコードがなかった場合、S40で読み込んだ地積測量図図形データベース21の点番号がS43で読み込んだ作業用テーブル5のいずれのレコードの点番号とも一致しないことになる。すなわち、そのレコードは、まだ作業用テーブル5に登録されていないので、不動産登記システムは、その地積測量図図形データベース11のレコードを作業用テーブル5に格納する(S46)。その後、不動産登記システムは、制御をS40に戻す。
(10−2)分筆線の両端の線分の抽出
分筆線は、一般的には複数の線分から構成される。分筆線が複数の線分の組み合わせにより構成される場合、分筆前の土地の図形(登記所地図図形)と交点を有するのは、一連の線分のうち、両端の線分である。ここでは、そのような複数の線分からなる分筆線において、両端の線分を抽出する。
【0111】
例えば、分筆線が線分(P1,P2)(P2,P3)...(PN−1,PN)(PN,PN+1)からなる場合、両端の線分の両端の点P1とPN+1以外は、重複して作業用テーブル5に登録されている。そこで、作業用テーブル5に登録された各点の点番号を読み込み、重複していない点を含む線分を抽出すれば、その線分が両端の線分になる。図24に、そのような両端の線分を抽出するフローチャートを示す。
【0112】
この処理では、不動産登記システムは、まず、作業用テーブル5の点番号1に対する処理を実行する。すなわち、不動産登記システムは、レコードを読み込む(S50)。そして、不動産登記システムは、レコードが存在するか否かを判定する(S51)。
【0113】
作業用テーブル5のレコードが存在した場合、不動産登記システムは、作業用テーブル6のレコードを読み込む(S52)そして、不動産登記システムは、レコードが存在するか否かを判定する(S53)。
【0114】
S53の判定で、作業用テーブル6のレコードが存在した場合、S50において読み出した作業用テーブル5の点番号1の点が、作業用テーブル6から読み込まれたレコードの点番号と一致するか否かを判定する(S54)。
【0115】
作業用テーブル5の点番号1の点が、作業用テーブル6から読み込まれたレコードの点番号と一致しない場合、不動産登記システムは、制御をS52に戻す。このようにして、作業用テーブル6のレコードがなくなるまで、作業用テーブル5のレコードの点番号1と作業用テーブル6の点番号を比較する。
【0116】
このようにして、S53の判定で、作業用テーブル6のレコードが存在しなかった場合、不動産登記システムは、作業用テーブル6に新規にレコードを作成し、現在作業用テーブル5から読み出し済みの点番号をそのレコードに登録する。さらに、そのレコードの「回数」を1に設定する(S56)。その後、不動産登記システムは、S50に制御を戻す。
【0117】
S54の判定で、読み出した作業用テーブル5の点番号1の点がすでに作業用テーブル6に登録されている場合、不動産登記システムは、作業用テーブル6の該当レコードの「回数」に1を加える(S55)。その後、不動産登記システムは、制御をS50に戻す。
【0118】
また、S51の判定で、作業用テーブル5のすべてのレコードが読み込まれ、残りのレコードがなくなった場合、不動産登記システムは、制御をS57に進め、再度作業用テーブル5を最初から読み込む。点番号2について、上記と同様の処理を実行するためである。S57からS63の処理は、処理対象が作業用テーブル5の点番号1から点番号2に代わるだけで処理内容は同様である。
【0119】
このようにして、図25に示す作業用テーブル6のように、作業用テーブル5の分筆線の情報から点番号と、その点番号の「回数」とが抽出される。不動産登記システムは、作業用テーブル6において、「回数」が2以上のレコードを削除する。分筆線の両端の線分を抽出するためである。
【0120】
次に、作業用テーブル6の点番号をキーに作業用テーブル5を検索し、取得したシステム座標を作業用テーブル6の「システムX座標」「システムY座標」に設定する。また同一線分上の反対側の点のシステム座標を、作業用テーブル6の「反対側の点のX座標」「反対側の点のY座標」に格納する。このようにして、図26に示すように、登記所地図図形との交点を算出する分筆線の情報が作業用テーブル6に構成される。
(10−3)分筆線の直線の式の生成
次に、不動産登記システムは、作業用テーブル5のシステム座標値から、線の式を生成し、作業用テーブルの6の「線の式」に格納する(図27参照)。
(10−4)登記所地図図形データベース11から分筆対象筆の抽出
次に、不動産登記システムは、登記所地図図形データベース11から、分筆対象の筆の結線情報およびシステム座標値を抽出し、作業用テーブル7に格納する。システム座標値から線分の式を生成し、あわせて格納する。図28に、このようにして構成された作業用テーブル7(分筆対象筆)を示す。
(10−5)分筆線と登記所地図図形との交点の算出
不動産登記システムは、作業用テーブル7のすべてのレコードに対して、作業用テーブル7の「X座標1」「X座標2」の範囲で作業用テーブル7の「線分の式」と作業用テーブル6の「線分の式」との間に交点をもつレコードを検索する。作業用テーブル7で該当するレコードが検索された場合、「交点の番号」に生成した交点番号を格納する(図28参照)。
【0121】
次に、不動産登記システムは、生成された交点番号と交点座標を作業用テーブル8に新規登録する(図30参照)。
(10−6)分筆線の端点の交点への移動
分筆線を示す作業用テーブル6の各点は(10−5)で求めた交点に移動する必要がある。この処理を行なう準備のため、不動産登記システムは、以下の手順により、作業用テーブル6のレコードの「交点X」「交点Y」に移動先の交点座標を設定する。
S60:作業用テーブル6のレコードを読み込む。レコードが読み込めない(終わり)場合は、処理を終了する。
S61:作業用テーブル8のレコード(図30の交点データ)を読み込む。レコードが読み込めない(終わり)場合は、S60に戻る。
S62:作業用テーブル6の「システムX座標」「システムY座標」から作業用テーブル8の交点までの距離と、「反対側の点のX座標」「反対側の点のY座標」から作業用テーブル8の交点までの距離を比較し、「システムX座標」「システムY座標」の方が近い場合は、交点座標を作業用テーブル6の「交点X」「交点Y」に設定する。このようにして、作業用テーブル6のすべてのレコード(分筆線の両端の点番号)に対して、「交点X」「交点Y」の値を設定する(図31参照)。
(10−7)分筆後の図形の作成
次に、不動産登記システムは、作業用テーブル7・作業用テーブル8から分筆後の筆図形(結線情報)を作成する。
【0122】
まず、不動産登記システムは、以下の手順で登記所地図の分筆後の結線情報を管理する作業用テーブル9を作成する。
S70:登記所地図図形のシステム座標を有する作業用テーブル7のレコードを1件読み込む。読み込むレコードがない場合は処理を終了する。
S71:「交点の点番号」≠空白 の場合、作業用テーブル7の「点1」「交点の点番号」と、「交点の点番号」「点2」を作業用テーブル9の「点1」「点2」に新規登録する。このとき、不動産登記システムは、座標値もあわせて設定する。交点の座標値については、作業用テーブル8から抽出する(図32参照)。これにより、分筆線により分割された線分が作業用テーブル9に登録される。
S72:「交点の点番号」=空白 の場合、作業用テーブル7の「点1」「点2」を作業用テーブル10の「点1」「点2」に新規登録する。座標値もあわせて設定する(図32参照)。これにより、分筆線により分割されなかった線分が作業用テーブル9に登録される。
(10−8)地番の設定
次に、不動産管理システムは、今回申請された地番を地積測量図図形データベース21から抽出する。本実施形態では、申請された地番は、図9のように、地番「4−1」「4−19」である。
【0123】
次に、不動産管理システムは、抽出した地番「4−1」「4−19」と作業用テーブル8より、その地番と分筆線による交点番号とを作業用テーブル10に新規登録する(図33参照)。作業用テーブル10は、登記所地図の分筆後の結線情報を作成するテーブルである
次に、不動産管理システムは、作業用テーブル9から、1つの交点(例えば、K1)と結線される点を検索する。交点K1に対して、T1とT2が検索される(図34)。
【0124】
次に、不動産管理システムは、上記で検索されたT1とT2のどちらが地番「4−1」「4−19」になるかを以下の手順で判定する。
【0125】
S80:地積測量図図形データベース21(結線情報)の該当筆(4−1と4−19)のレコードを検索する(図9参照)。
【0126】
S81:点番号をすべて抽出する(図9の点s1〜点s6が抽出される)。そして、「分筆線」=ONとなっているレコードの「点番号1」「点番号2」をその抽出結果から削除する。
【0127】
S82:作業用テーブル7の各頂点(例えば、T1)と、S81で算出した各点(S1〜S4)との距離を算出し、最短距離にある点番号を検索する。ここでは、T1に対して、S1が最短距離にある点であるとする(図36参照)。
【0128】
S83:S82で検索した点S1をキーに地積測量図図形データベース21を検索し、地番を抽出する。この例では、地番「4−1」が検索される(図37参照)。つまり、点K1と点T1から構成される筆界線は、地番「4−1」のものであることが判明する。また、点K1と点T2から構成される筆界線は、地番「4−19」のものであることが判明する。
【0129】
S84: 作業用テーブル10に、地番区域「東京都品川区八潮5丁目」+地番「4−1」+点番号1「K1」+点番号2「T1」を新規登録する。さらに、地番区域「東京都品川区八潮5丁目」+地番「4−19」+点番号1「K1」+点番号2「T2」を新規登録する。さらに、作業用テーブル9から座標値を抽出し、作業用テーブル10の該当するレコードに設定する(図37参照)。
【0130】
S85:作業用テーブル9の「K1」+「T1」と「K1」+「T2」のレコードを検索し、FLG=ONを設定する(図38上段参照)。
【0131】
S86:作業用テーブル9からT1と結線される点(地番4−1側の点)を検索する。ただし、FLG=ONのレコードは対象外とする。ここでは、例えば、T6が抽出される(図38参照)。
【0132】
S87:抽出された点番号「T6」をもとに、作業用テーブル10に地番区域「東京都品川区八潮5丁目」+地番「4−1」+点番号1「T1」+点番号2「抽出された点番号T6」を新規登録する。作業用テーブル9の該当レコードのFLGに「ON」を設定する(図37中段参照)。
【0133】
S88:抽出された点番号「T6」をもとに、作業用テーブル10に地番区域「東京都品川区八潮5丁目」+地番「4−1」+点番号1「T1」+点番号2「抽出された点番号T6」を新規登録する(図38下段)。
【0134】
S86からS88と同様の処理を点番号「T2」およびこれに結線される点番号「T3」に対して実行する(図38参照)。このようにして、作業用テーブル9において、順次結線される点を取り出し、地番区域および地番を設定し、作業用テーブル10に登録する(図39下段参照)。
(10−9)登記所地図データベース1の更新
次に、不動産登記システムは、登記所地図図形データベース11の結線情報テーブルから、今回申請のあった分筆元の地番「4−1」のデータを削除する。そして、不動産登記システムは、作業用テーブル10から、今回申請のあった分筆元の地番「4−1」のデータを登記所地図図形データベース11の結線情報テーブルに登録する(図40参照)。
【0135】
さらに、不動産登記システムは、登記所地図図形データベース12の座標情報テーブルに、作業テーブル8から交点情報を登録する(図41参照)。また、不動産登記システムは、地積測量図属性データベース22から、分筆元地番「4−1」の地積を抽出し、登記所地図属性データベース12の地積に格納する(図42参照)。
【0136】
次に、登記所地図属性データベース12の分筆元地番「4−1」のレコードをもとに、分筆先地番「4−19」のレコードを新規登録する(分筆元地番「4−1」のレコードを複製し、地番を書き換える)。さらに、不動産登記システムは、地積測量図属性データベース22から、分筆先地積を抽出し、新規に登録したレコードの地積に格納する(図43参照)。
【0137】
<効果>
本不動産登記システムにより、不動産登記申請において分筆線を自動作成することが可能になり、登記官や登記所職員の作業負荷が軽減させることが可能になり、またシステム全体が非効率的になることを防止できる。
【0138】
すなわち、本システムは、申請書に添付された地積測量図図形の大きさの比率を登記所地図データベース1に登録された登記所地図図形の大きさに対応させるので、登記所地図に分筆線等の変更を付加するときの精度を向上できる。
【0139】
また、本システムは、申請書に添付された地積測量図図形と登記所地図データベース1に登録された登記所地図図形とについて、重心位置等を対応させるので、登記所地図に分筆線等の変更を付加するときの精度を向上できる。
【0140】
また、本システムは、申請書に添付された地積測量図図形と登記所地図データベース1に登録された登記所地図図形とを、重心位置を中心に重複部分が大きくなる位置まで相対的に回転させるので、2つの地図情報を正確に対応付け、登記所地図に分筆線等の変更を付加するときの精度を向上できる。
【0141】
また、本システムは、申請書に添付された地積測量図図形と登記所地図データベース1に登録された登記所地図図形とについて、分割比率が近づくように、登記所地図図形の分割位置を調整するので、登記所地図に分筆線等の変更を付加するときの精度を向上できる。
【0142】
<コンピュータ読み取り可能な記録媒体>
コンピュータに上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータに、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0143】
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
【0144】
また、コンピュータに固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
【0145】
<その他>
さらに、本実施の形態は以下の発明を開示する。また、以下の各発明(以下付記と呼ぶ)のいずれかに含まれる構成要素を他の付記の構成要素と組み合わせてもよい。
(付記1) 第1の地図情報を登録したデータベースと、
前記第1の地図情報に対応して作成され、第1の地図情報に対する変更情報を付加した第2の地図情報をネットワークから受信する手段と、
前記第1の地図情報と第2の地図情報とを対照する手段と、
前記変更情報を第1の地図情報に反映する手段とを備える地図情報管理システム。
(付記2) コンピュータが、
第1の地図情報に対応して作成され、第1の地図情報に対する変更情報を付加した第2の地図情報をネットワークから受信するステップと、
前記第1の地図情報をデータベースから参照するステップと、
前記第1の地図情報と第2の地図情報とを対照するステップと、
前記変更情報を第1の地図情報に反映するステップとを備える地図情報管理方法。
(付記3) コンピュータに、
第1の地図情報に対応して作成され、第1の地図情報に対する変更情報を付加した第2の地図情報をネットワークから受信するステップと、
前記第1の地図情報をデータベースから参照するステップと、
前記第1の地図情報と第2の地図情報とを対照するステップと、
前記変更情報を第1の地図情報に反映する更新ステップとを実行させるプログラム。(1)
(付記4) 前記対照するステップは、前記第1の地図情報と第2の地図情報との大きさの比率を対応させるステップを含む付記3に記載のプログラム。(2)
(付記5) 前記対照するステップは、前記第1の地図情報により規定される所定の位置と第2の地図情報により規定される所定の位置とを対応させるステップを含む付記3に記載のプログラム。(3)
(付記6) 前記対照するステップは、前記所定の位置を中心に前記第1の地図情報と第2の地図情報とを相対的に回転させるステップを含む付記5に記載のプログラム。
(付記7) 前記変更情報は、第2の地図情報に規定される所定の領域を分割する分割情報であり、前記更新テップは、前記所定の領域に対応する対応領域を第1の地図情報において特定するステップと、
前記対応領域を前記分割情報により分割するステップとを有する付記3に記載のプログラム。
(付記8) 前記分割するステップは、前記所定の領域が分割された面積の分割比率と前記対応領域が分割された面積の分割比率とが近づくように前記対応領域の分割位置を調整するステップを含む付記7に記載のプログラム。
【0146】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、地図データの管理システムにおいて、作業負荷を軽減し、システムの運用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 不動産登記システムの処理概要を示す図(1)
【図2】 不動産登記システムの処理概要を示す図(2)
【図3】 不動産登記システムに対して不動産登記申請時の処理手順を示す図
【図4】 地図閲覧申請時の処理手順を示す図
【図5】 不動産登記申請時の処理フローチャート
【図6】 地図閲覧申請時の処理フローチャート
【図7】 登記所地図図形データベース11のデータ例を示す図
【図8】 登記所地図属性データベース12のデータ例を示す図
【図9】 地積測量図図形データベース21のデータ例を示す図
【図10】地積測量図属性データベース22のデータ例を示す図
【図11】申請書データイメージを示す図
【図12】地積測量図のデータ例(地積測量図A)を示す図
【図13】地積測量図のデータ格納手順を示す図
【図14】土地の面積計算例を示す図(1)
【図15】土地の面積計算例を示す図(2)
【図16】土地の面積計算例を示す図(3)
【図17】重心統合する手順の例1
【図18】重心統合する手順の例2
【図19】重心統合する手順の例2において、台形を三角形に分割する処理手順のフローチャート
【図20】図形の回転を示す図
【図21】図形の重複部の面積計算の例を示す図
【図22】分筆線=ONの線分の取り出しの概要を示す図
【図23】分筆線=ONの線分の取り出し手順を示す図
【図24】分筆線が複数の線分からなる場合に、その両端の線分を抽出するフローチャート
【図25】分筆線が複数の線分からなる場合に、その両端の線分を抽出する処理例を示す図
【図26】登記所地図図形との交点を算出する分筆線の抽出結果
【図27】線分の式を設定した作業用テーブル6の例
【図28】分筆線と登記所地図図形との交点の算出処理の例
【図29】分筆線と登記所地図図形との交点の算出処理の概要を示す図
【図30】交点座標を格納する作業用テーブル8の例
【図31】交点計算後の作業用テーブル6の例
【図32】分筆後の結線情報を管理する作業用テーブル9の作成例
【図33】地番の設定処理の例
【図34】登記所地図図形において交点(K1)に接続される頂点(T1)を抽出する処理の例
【図35】地積測量図において分筆後、「分筆線」=ONとなっているレコードを削除する処理例
【図36】交点(K1)に接続される登記所地図図形の頂点T1から最短距離にある地積測量図図形の頂点を検索する処理の例
【図37】地番を抽出する処理の例
【図38】登記所地図図形分筆後の結線情報作成例
【図39】地番区域の設定例
【図40】分筆後の登記所地図データベース1の更新の例
【図41】分筆後の登記所地図データベース1の更新の例
【図42】分筆後の登記所地図データベース1の更新の例
【図43】分筆後の登記所地図データベース1の更新の例
【符号の説明】
1 登記所地図データベース
2 地積測量図データベース
3 登記所地図システム
4 電子申請受付システム
5 登記事項システム
11 登記所地図図形データベース
12 登記所地図属性データベース
21 地積測量図図形データベース
22 地積測量図属性データベース
Claims (6)
- コンピュータに、登記所地図データベースの登記所地図データを更新させるプログラムであって、
不動産登記申請書に添付された地積測量図データの地番を基に、登記所地図データを登記所地図データベースから読み出すステップと、
前記登記所地図データにより規定される重心位置と前記地積測量図データにより規定される重心位置とを対応させるステップと、
前記地積測量図データに規定される地積測量図形と、前記地番を基に読み出された登記所地図データの登記図形とで、面積が一致するように前記地積測量図形を拡大または縮小し、かつ、前記両方の重心位置を対応させた上で両図形の重複部分が最大となるよう図形を回転するステップと、
前記地積測量図形を分割するための分割位置を含む分割情報に対応して、前記登記図形を分割するステップと、をコンピュータに実行させ、
前記分割するステップは、前記地積測図形が分割された部分の面積の分割比率と前記登記図形が分割された部分の面積の分割比率とが近づくように前記登記図形の分割位置を調整するステップを含む、プログラム。 - 前記登記所地図データと前記地積測量図データとの大きさの比率を対応させるステップをさらに実行させる請求項1に記載のプログラム。
- コンピュータが登記所地図データベースの登記所地図データを更新する方法であって、前記コンピュータが、
不動産登記申請書に添付された地積測量図データの地番を基に、登記所地図データを登記所地図データベースから読み出すステップと、
前記登記所地図データにより規定される重心位置と前記地積測量図データにより規定される重心位置とを対応させるステップと、
前記地積測量図データに規定される地積測量図形と、前記地番を基に読み出された登記所地図データの登記図形とで、面積が一致するように前記地積測量図形を拡大または縮小し、かつ、前記両方の重心位置を対応させた上で両図形の重複部分が最大となるよう図形を回転するステップと、
前記地積測量図形を分割するための分割位置を含む分割情報に対応して、前記登記図形を分割するステップと、を実行し、
前記分割するステップは、前記地積測図形が分割された部分の面積の分割比率と前記登記図形が分割された部分の面積の分割比率とが近づくように前記登記図形の分割位置を調整するステップを含む、登記所地図データベースの登記所地図データを更新する方法。 - 前記登記所地図データと前記地積測量図データとの大きさの比率を対応させるステップをさらに実行する請求項3に記載の登記所地図データベースの登記所地図データを更新する方法。
- 登記所地図データベースの登記所地図データを更新する地図情報管理装置であって、
不動産登記申請書に添付された地積測量図データの地番を基に、登記所地図データを登記所地図データベースから読み出す手段と、
前記登記所地図データにより規定される重心位置と前記地積測量図データにより規定される重心位置とを対応させる手段と、
前記地積測量図データに規定される地積測量図形と、前記地番を基に読み出された登記所地図データの登記図形とで、面積が一致するように前記地積測量図形を拡大または縮小し、かつ、前記両方の重心位置を対応させた上で両図形の重複部分が最大となるよう図形を回転する手段と、
前記地積測量図形を分割するための分割位置を含む分割情報に対応して、前記登記図形を分割する手段と、を備え、
前記分割する手段は、前記地積測図形が分割された部分の面積の分割比率と前記登記図形が分割された部分の面積の分割比率とが近づくように前記登記図形の分割位置を調整する手段を含む、地図情報管理装置。 - 前記登記所地図データと前記地積測量図データとの大きさの比率を対応させる手段をさらに備える請求項5に記載の地図情報管理装置。
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