JP3417998B2 - トラバース変換機能を有する登記測量システム - Google Patents

トラバース変換機能を有する登記測量システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,土地家屋の調査や土地
の境界杭の座標の鑑定などをコンピュータを用いて支援
する登記測量システムであって,特に与えられた変換元
となる地図におけるある測点を,変換先となる地図上の
該当する位置に対応づける処理を行うトラバース変換機
能を有する登記測量システムに関する。
【0002】地球上の土地の形状は,時間的に変化する
ことがあることから,X,Y,Z座標に時間軸Tが加わ
った4次元データと考えることができる。しかし,この
ような土地の形状に関する境界を決める法的な地図とし
て登記される図面は,一般には光学的に3次元で測量
し,それを平面に投影して得られた2次元データのX,
Y座標によって定められる2次元の図面である。したが
って,土地の形状が時間の経過により変化した場合,登
記されている図面は真の座標値とずれが生じていること
がある。また,測量精度も各境界杭の位置によって異な
り,法的な地図として登記される図面は必ずしも真の座
標値を示すものではない。そこで,分筆などの登記申請
に際しては,これらの誤差を考慮して妥当な結果が得ら
れるような処理が必要となる。
【0003】本発明は下記のような場合に利用すること
ができる。 各種トラバース測量の座標系を,法務省地方出張所
(登記所)に備え付けられている不動産登記法第17条
に基づく地図(以下,法17条地図という)または公図
等の地図の座標系に変換する場合。
【0004】 登記申請図面である地積測量図をもと
に,法17条地図や公図に合致した,地形図の形状であ
る座標系に変換する場合。 航空写真測量図面の座標系を,各種トラバース測量
の座標系に合致した,現場立会い用の立会い図面の座標
系に変換する場合。
【0005】
【従来の技術】従来,地図等の座標変換の技術として,
3次元座標データの座標変換の「アフィン変換」,およ
び2次元座標データの座標変換の「ヘルマート変換」な
どが知られている。これらは航空写真測量で得られた写
真像や図面,または複写機による複製図面等の被写体空
間を,像空間に誤差を補正して変換する技術として用い
られていた。
【0006】図9は,アフィン変換の変換パターンの例
を示す。図9において,(イ)はX成分が拡大と縮小す
る場合の例であり,(ロ)はY成分が拡大と縮小する場
合の例である。(ハ)はX成分とY成分の座標が回転す
る場合の例である。また,(ニ)はX成分の座標が移動
する場合,(ホ)はY成分の座標が移動する場合,
(ヘ)はX成分とY成分の座標が拡大する場合(縮小も
同様)の例である。
【0007】しかし,このような「アフィン変換」また
は「ヘルマート変換」では,測量用カメラの対地・対物
高度(撮影高度,飛行高度,地表面の海抜),カメラ光
軸の写真傾斜,1枚のレンズまたはレンズ群の収差等の
写真測量の瞬間のデータが必要になる。現状ではこのよ
うな撮影状況の詳細なデータがない図面がほとんどであ
り,必ずしも正確に変換できるわけではない。
【0008】「アフィン変換」または「ヘルマート変
換」は,レンズを通しての写真像や図面を,変換先の像
空間が完全な鉛直写真になるようにするための座標変換
技術であるが,その技術の応用として,トラバース測量
した座標系や公表されている国家座標系の基準点に合わ
せて座標変換するような場合の造成設計測量の分野で利
用されていた。
【0009】しかし,トラバース測量した座標は,誤差
が一定方向に均等に配分されているものではない。登記
測量の分野では,変換元の座標値も変換先の座標値も誤
差は存在している。したがって,「アフィン変換」や
「ヘルマート変換」をしても,変換元と変換先の筆界点
の一部または全部に,座標値の誤差と呼んでいる差異が
ある場合には,変換結果に影響が出て,変換後の境界を
法的に決める地図の精度を劣化させることになる。
【0010】すなわち,「アフィン変換」と「ヘルマー
ト変換」は,写真測量の座標から真の座標値を求めるた
めに,平行移動,回転,拡大縮小,鏡像変換を行う技術
であり,境界を確定する法的な地図に対しての座標を合
わせる際に利用する技術としては適したものではない。
【0011】ところで,法17条地図・公図(以下,地
図と呼ぶ)を中心に,境界の鑑定をする場合の一般的方
法として,いわゆる距離法,面積法,地点法の3つの手
法が考えられている。
【0012】距離法は,地図上の各土地の距離的位置関
係から真の境界線に接近する方法である。地図上の各土
地の距離(長さ)はそれ自体必ずしも正確ではないが,
地図上の各土地の距離割合(位置関係)は,現地上の距
離に応じて配分される。したがって,現地上の距離と地
図上の距離との開差を按分して,現地にあてはめれば,
真の境界線の近似値を得ることができると考えられる。
【0013】面積法は,地図上の各土地の面積的位置関
係から真の境界線に接近する方法である。地図作成の過
程で,1筆ごとに測量して1筆限図が作成され,これを
統合して地図が作成される。1筆限図の面積は,真の土
地面積に近似した数値が得られたはずであり,同一の地
図である以上,各土地の図上面積の近似値は,他の土地
の割合において均等と考えられるので,現地の面積と地
図上の面積と開差を按分して現地にあてはめれば,真の
境界線に接近できると考えられる。
【0014】地点法は,地図上の点(基準点)の位置関
係から真の境界線に接近する方法である。地図上の距離
・角度・面積などの定量的な面は,現地とかなり開差が
あって,精度は必ずしも高くないといわれている。しか
し,土地の境界線は沿革的に見ると,川・水路・道路・
段差・崖・分水線などの地形的特徴が利用されているの
で,このような定性的な面での精度はかなり高いと考え
られる。そこで,地図上の道路,水路の分岐点・曲折
点,三筆以上の接合点等を現地にあてはめれば,かなり
の精度で真の境界線に接近すると思われる。
【0015】なお,これらの距離法,面積法,地点法に
よる手法を用いた境界の鑑定では,鑑定の専門家である
人間が,宅地・農地・山林というような対象地の種別に
よる個性を把握して総合的に判断していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】例えば,地形図の作
成,法17条地図・公図への分筆後の異動処理,立
会い図面の作成等を行う場合には,「トラバース測量で
作成した地積測量図上の精度の異なる各筆界点」または
「航空写真・図面の測点」等を変換元の座標とし,「ト
ラバース測量や三角測量などで作成されている精度の異
なる地図の座標系」を変換先の座標として座標変換を行
い,当該土地の隣接地に対する影響をなくした状態で,
新たに境界を決める座標を決定することが必要になる。
【0017】しかし,従来このような座標変換に関し
て,システム化された手法が確立されていないため,人
間が長年の経験や勘によってこのような業務を人為的に
曖昧な判断で行っているのが現状であった。そのため,
変換元および変換先の各筆界点の誤差の方向や精度が異
なっている場合の当該土地および隣接地への矛盾が生じ
ることがあるとともに,作業も長時間かかるという問題
があった。この問題についてさらに具体的に説明する
と,以下のとおりである。
【0018】図10は本発明の課題を説明するための図
である。例えば,図10(イ)に示すような土地の区画
「10−1」,「10−2」が登記されていたとする。
基本となる境界を定める法17条地図では,各区画「1
0−1」,「10−2」が,それぞれ10.000m四
方の正方形で,面積が100.00m2 になっている。
ここで,区画「10−2」の土地を分筆するために測量
を行ったところ,測量現場の境界に基づいて作成した地
積測量図が図10(ロ)に示すとおりであったとする。
登記申請書に記載する分筆後の面積は,区画「10−
2」,「10−3」のそれぞれが,50.54m2 とな
る。
【0019】この図10(ロ)に示す登記申請図面の地
積測量図の内容を,図10(イ)に示す登記所に備え付
けられている法17条地図にそのまま合わせた場合,そ
の関係は図10(ハ)に示すようになり,隣接地との境
界に矛盾が生じることになる。この矛盾が許容誤差の範
囲内であり,数値管理によらない場合には,差異は法1
7条地図上の線幅の中に含まれてしまうので,ほとんど
問題にならない。しかし,コンピュータによる地図情報
処理においては,地積測量図を基礎とした分割点の座標
値が,法17条地図上の筆界点に接合しないこととな
り,また,地積測量図を基礎とした分割後の面積を登記
簿の地積とした場合,法17条地図のそれとは異なる事
態が生じる。
【0020】このような場合,従来は図10(ロ)に示
す地積測量図を変換元,図10(イ)に示す法17条地
図を変換先として,人間が妥当と考えられる経験則や勘
に基づいて,図10(ニ)に示すように分筆後の境界お
よび地積を定めていた。その結果,人によって違う結果
になり,誤差のばらつきが大きくなることがあるという
問題や,作業時間が非常に長くかかるという問題があっ
た。
【0021】本発明は上記問題点の解決を図り,コンピ
ュータを利用した登記測量システムにおいて,与えられ
た変換元となる地図におけるある測点を,変換先となる
地図上の該当する位置に自動的に対応づけ,妥当な結果
を効率よく得られるようにすることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の構成例を
示す。図1において,10はキーボードやデジタイザ装
置や外部記憶装置などの入力装置,11はCPUおよび
メモリなどからなる処理装置,12は変換元基準点デー
タ入力処理手段,13は変換先基準点データ入力処理手
段,14は測点データ入力処理手段,15は変換処理の
振り分けを行う割り振り処理手段,16は距離比率算出
処理手段,17は第1の変換先測点算出処理手段,18
は三角形内角算出処理手段,19は第2の変換先測点算
出処理手段,20は求められた変換先の測点を出力する
測点処理手段,21は外部記憶装置やディスプレイ装置
やXYプロッタ装置などの出力装置を表す。
【0023】本発明の登記測量システムは,地図データ
を入力する入力装置10と,図面作成処理機能を持つ処
理装置11と,作成された図面を出力する出力装置21
とを持つ。特に,処理装置11は,入力装置10から与
えられた変換元となる地図におけるある測点を,変換先
となる地図上の該当する位置に対応づける処理を行うた
めの以下のような処理手段を持つ。
【0024】変換元基準点データ入力処理手段12は,
地積測量図などの変換元となる地図の複数の基準点の座
標データを入力する処理手段である。変換先基準点デー
タ入力処理手段13は,法17条地図などの変換先とな
る地図の複数の基準点の座標データを入力する処理手段
である。測点データ入力処理手段14は,分筆の際の分
割点などの変換元となる地図における変換対象となる測
点の座標データを入力する処理手段である。
【0025】本発明では,変換先の測点の位置を算出す
るために,距離法および地点法を応用した変換手段を用
いる。距離法による変換手段として,変換元となる地図
の複数の基準点と測点との距離の比率を算出する距離比
率算出処理手段16と,算出された距離の比率に基づ
き,変換元となる地図における測点に対応する変換先と
なる地図における測点の座標データを算出する第1の変
換先測点算出処理手段17とを持つ。また,地点法によ
る変換手段として,変換元となる地図の複数の基準点の
中の2点と測点とによって形成される三角形の内角を算
出する三角形内角算出処理手段18と,算出された三角
形の内角をもとに,前記変換元となる地図の複数の基準
点の中の2点に対応する変換先となる地図の複数の基準
点の中の2点とこの変換先となる地図における求めるべ
き測点とによって形成される三角形が,変換元となる地
図における三角形と相似となる位置に変換先となる地図
における測点の位置を定め,その座標データを算出する
第2の変換先測点算出処理手段19とを持つ。
【0026】割り振り処理手段15は,以上の距離法に
よる変換を行うか地点法による変換を行うかを,変換元
となる地図の複数の基準点と測点との位置関係によって
自動的に振り分ける処理手段である。
【0027】測点処理手段20は,距離法または地点法
によって算出された変換先となる地図における測点また
はその座標データを,ディスプレイ画面上の地図に表示
したり,地図データを管理するデータベースに出力する
処理手段である。
【0028】
【作用】地形図または法17条地図への分筆の境界線を
求める座標変換では,いわゆる距離法が求めるべき座標
を確実に得るのに適していると考えられる。また,立会
い図面の境界線を求める座標変換では,距離法と地点法
が求めるべき座標を確実に得るのに適していると考えら
れる。本発明によれば,距離法と地点法とを応用した座
標変換をコンピュータによりシステム化することによ
り,例えば現地上の距離と地図上の距離との開差を按分
し,または地図上の特徴となす形状に似せて,現地にあ
てはめて納得できる境界線の近似値を得ることが可能な
る。したがって,精度の異なる地図間,または地図と現
地間の座標を座標変換しても,当該土地および隣接地へ
の矛盾がない状態で座標を合わせることが可能となる。
【0029】
【実施例】図2は本発明の適用システムの例を示す。図
2に示す登記測量システムは,土地・建物の登記申請図
面の作成,表示登記申請書の文書作成などを行う装置で
あって,入力装置としてキーボード30,ディスプレイ
装置31と組み合わせて用いられるマウス32,地図上
の座標を読み取るデジタイザ装置33などを備えてい
る。また,出力装置としてディスプレイ装置31,XY
プロッタ装置44,プリンタ装置45があり,データを
読み書きする入出力装置としてディスク装置43があ
る。
【0030】記録要件処理部34は,事件を管理するた
めのデータを入力する処理手段である。作成しようとす
る土地の現場のデータや事件内容を入力することができ
る。ここで入力した受付日,申請人氏名・住所,物件の
所在・地番などは図面と表示登記申請書に配置される。
【0031】入力作画処理部35は,現場で測量したデ
ータを用いて測点を作成し,それをもとに作画する処理
手段である。入力作画処理部35において,野帳入力処
理部38により,閉合・結合・開放・放射トラバースの
入力を行うことができる。閉合/放射トラバース,開放
/放射トラバース,座標入力も可能になっている。測点
作成処理部39は,区画設定・分筆を行う前に,計算し
た測点を作成する処理手段である。区画設定分筆処理部
40は,野帳入力処理部38および測点作成処理部39
で作成された測点をもとに,区画の設定を行う処理手段
である。分筆事件の場合,分筆依頼条件に合わせた専用
分筆コマンドによって簡単に分筆でき,一旦設定した区
画の修正・解除も行うことができる。座標変換処理部4
1は,与えられた変換元の地図の測点を,変換先の地図
の測点に合わせるための座標の変換を行う処理手段であ
る。測点作成処理部39,区画設定分筆処理部40,座
標変換処理部41は,デジタイザ入力処理部42により
デジタイザ装置33から地図を読み取ることができるよ
うになっている。
【0032】面積求積処理部36は,入力作画処理部3
5における区画設定分筆処理部40で設定した区画の面
積を,直角座標法,三斜法,三辺法等で求める処理手段
である。図面作成処理部37は,記録要件処理部34,
入力作画処理部35および面積求積処理部36で作成し
たデータをもとに,XYプロッタ装置44で印刷する図
面の編集作業を行う処理手段である。作成する用途に合
わせて図枠を選択し,区画・求積表・方位等の配置をマ
ウス32を用いて行うことができる。線分作成/文字作
成/点作成のためのコマンドで画面に入力された各種線
分,文字列をすべて図面に出力できるため加筆は不要で
あり,美しく正確な図面を作成することができる。
【0033】図3は入力作画処理部35で表示する入力
作画処理用の画面の例を示す。主画面に表示される地図
に対して,コマンドメニューに表示される測点登録コマ
ンド,測点呼出コマンド,…などのコマンドを選択し
て,必要な処理を起動することができるようになってい
る。
【0034】本発明は,以上のような図2に示すシステ
ムにおいて,特に座標変換処理部41におけるトラバー
ス変換処理に関係している。図4は,本発明の実施例に
係る座標変換処理部41におけるトラバース変換処理の
フローチャートを示す。
【0035】ステップS1では,法17条地図などの変
換先の基準点を,デジタイザ装置33や予め用意された
ディスク装置43内のデータベースから読み込む。ま
た,ステップS2により,地積測量図などの変換元の基
準点をデジタイザ装置33や予め用意されたディスク装
置43内のデータベースから読み込む。ステップS3に
よって,必要なすべての基準点の読み込みが終了したか
どうかを判定し,終了するまで,ステップS1,S2を
繰り返し実行する。
【0036】基準点の読み込みが終了したならば,ステ
ップS4により変換結果を印刷するかどうかの指定を入
力する。また,ステップS5により変換元の測点を保存
するかどうかの指定を入力する。
【0037】次に,ステップS6により,トラバース変
換する測点を読み込み,ステップS7によって距離法/
地点法による座標変換処理を行う。この距離法/地点法
による座標変換処理の詳細については後述する。ステッ
プS8により,すべての変換対象測点の読み込みとその
処理が終了したかどうかを判定し,継続する場合にはス
テップS6,S7を繰り返す。読み込みを終了したなら
ば,トラバース変換処理を終了する。
【0038】次に,図5に従って,本発明の実施例にお
ける距離法による座標変換の例を説明する。図5(イ)
は変換元となる地積測量図,図5(ロ)は変換先の法1
7条地図を示す。図5(ハ)は変換先の結果である地形
図または法17条地図である。
【0039】距離法による座標変換では,まず図5
(ロ)に示す変換先の基準点のH1,H2,H3,H4
を選択し,その座標データを読み込む。また,図5
(イ)に示す変換元の基準点のT1,T2,T3,T4
を選択し,その座標データを読み込む。基準点の選択の
終了を示す操作により,次に図5(イ)に示す地図にお
けるトラバース変換する測点K1の座標データを入力す
る。この測点K1の基準点T1からの距離がL1で,基
準点T3からの距離がL2であったとすると,変換先の
対応する基準点H1,H3において,L1/L2=L3
/L4となるL3,L4を算出し,図5(ハ)に示すよ
うに,その位置に変換先の測点K1−2を設定する。測
点K2についても同様に,距離の比率による変換を行
い,図示のように測点K2−2を設定する。
【0040】図6は,本発明の実施例における地点法に
よる座標変換の例を説明する図であり,図6(イ)は変
換元となる航空写真などから得られた地図,図6(ロ)
は変換先のトラバース測量によって得られた地図または
法17条地図,図6(ハ)は変換先の結果である立会い
図面を示す。
【0041】地図法による座標変換においても,まず図
6(ロ)に示す変換先の基準点のH1,H2,H3,H
4を選択し,その座標データを読み込む。また,図6
(イ)に示す変換元の基準点のT1,T2,T3,T4
を選択し,その座標データを読み込む。基準点の選択の
終了を示す操作により,次に図6(イ)に示す地図にお
けるトラバース変換する測点K2の座標データを入力す
る。この対象測点K2と他の基準点T1,T2,T3,
T4間の距離で一番目と二番目に近い,基準点T2,T
4を求め,測点K2と基準点T2,T4で構成する三角
形の内角α1,α2,α3を求める。そして,図6
(ハ)に示すように,変換先の基準点H2,H4と変換
先に作成される測点の三角形の内角がα1,α2,α3
となる位置に,測点K2−2の座標を求め,そのトラバ
ース変換された対象測点を画面に表示する。他の測点K
1,K3についても同様である。
【0042】図7は,図4に示すステップS7で呼び出
される距離法/地点法による座標変換処理フローチャー
ト,図8はその座標変換処理を説明するための図であ
る。ステップS10では,図8の(イ),(ハ)に示す
対象測点Cが,基準点A,B間の直線上にあるかどうか
を判定する。この処理は,図1に示す割り振り処理手段
15による処理であり,これにより自動的に距離法か地
点法かを割り振る。対象測点Cが,基準点A,B間の直
線上にある場合には,ステップS11,S12を実行
し,距離法による座標変換を行う。直線上にない場合に
は,ステップS13,S14を実行し,地点法による座
標変換を行う。
【0043】距離法の場合,ステップS11により,図
8(イ)に示す基準点Aと対象測点C間の距離L1と,
基準点Bと対象測点C間の距離L2との距離比率を算出
する。これをもとに,ステップS12により,変換先で
ある図8(ロ)に示す基準点Xと基準点Yとの間に,L
1:L2=L1’:L2’の比率となる測点Zの変換先
座標を算出する。
【0044】地点法の場合,ステップS13により,図
8(ハ)に示す基準点A,対象測点C,基準点Bのなす
角度α1と,基準点B,基準点A,対象測点Cのなす角
度α2と,対象測点C,基準点B,基準点Aのなす角度
α3の三角形の内角を算出する。これをもとに,ステッ
プS14により,変換先である図8(ニ)に示す基準点
Yと基準点Xを結ぶ方向線分を基準として,角度α2の
延長線分XZと,基準点Xと基準点Yを結ぶ方向線分を
基準として,角度α3の延長線分YZとの交点となる測
点Zの変換先座標を算出する。
【0045】ステップS15では,ステップS12また
はステップS14で得られた変換先座標の測点Zのデー
タベースへの書き込みおよび画面表示を行う。これによ
り対象測点がトラバース変換されてディスプレイ画面に
表示される。
【0046】次のステップS16では,図4に示すステ
ップS5において変換元の測点の保存指定があった場合
に,変換元の対象測点Cのデータを保存し,指定がなか
った場合にはそのデータを消去する。
【0047】さらにステップS17では,図4に示すス
テップS4において変換結果の印刷処理の指定があった
場合に,変換結果を印刷する処理を行う。その後,処理
を終了し,図4に示すステップS8に戻る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
トラバース測量で作成した地積測量図上の精度の異なる
各筆界点または航空写真・図面を変換元の座標値とし,
トラバース測量や三角測量などで作成されている精度の
異なる地図の座標系への座標変換を行い,当該土地の隣
接地に対する影響をなくし,新たに境界を決める座標を
決定するにあたって,従来,人為的で曖昧な判断で行っ
ていた地形図の作成,法17条地図・公図への分筆
後の異動処理,立会い図面の作成等を,自動的に精度
よく行うことが可能になる。特に,変換元および変換先
の各筆界点の誤差の方向や精度が異なっている場合の当
該土地および隣接地への矛盾をなくすことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例を示す図である。
【図2】本発明の適用システムの例を示す図である。
【図3】入力作画処理用の画面の例を示す図である。
【図4】本発明の実施例におけるトラバース変換処理の
フローチャートである。
【図5】本発明の実施例における距離法による座標変換
の例を説明する図である。
【図6】本発明の実施例における地点法による座標変換
の例を説明する図である。
【図7】本発明の実施例における距離法/地点法による
座標変換処理フローチャートである。
【図8】図7に示す座標変換処理を説明するための図で
ある。
【図9】アフィン変換の変換パターンの説明図である。
【図10】本発明の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
10 入力装置 11 処理装置 12 変換元基準点データ入力処理手段 13 変換先基準点データ入力処理手段 14 測点データ入力処理手段 15 割り振り処理手段 16 距離比率算出処理手段 17 変換先測点算出処理手段 18 三角形内角算出処理手段 19 変換先測点算出処理手段 20 測点処理手段 21 出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−44348(JP,A) 特開 平4−140890(JP,A) 特開 平5−61407(JP,A) 特開 平5−165402(JP,A) 特開 昭60−127411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 15/00 G06F 17/60 G01C 11/00 G09B 29/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図データの入力手段(10)と,図面作成
    処理機能を有するコンピュータ(11)と,作成された図面
    を出力する出力手段(21)とを備え,与えられた変換元と
    なる地図におけるある測点を,変換先となる地図上の該
    当する位置に対応づける処理を行う登記測量システムで
    あって,変換元となる地図の複数の基準点の座標データ
    を入力する変換元基準点データ入力処理手段(12)と,変
    換先となる地図の複数の基準点の座標データを入力する
    変換先基準点データ入力処理手段(13)と,前記変換元と
    なる地図における変換対象となる測点の座標データを入
    力する測点データ入力処理手段(14)と,前記変換元とな
    る地図の複数の基準点と前記測点との距離の比率を算出
    する距離比率算出処理手段(16)と,算出された距離の比
    率に基づき,前記変換元となる地図における測点に対応
    する前記変換先となる地図における測点の座標データを
    算出する変換先測点算出処理手段(17)と,算出された変
    換先となる地図における測点またはその座標データを出
    力する測点処理手段(20)とを備えたことを特徴とするト
    ラバース変換機能を有する登記測量システム。
  2. 【請求項2】 地図データの入力手段(10)と,図面作成
    処理機能を有するコンピュータ(11)と,作成された図面
    を出力する出力手段(21)とを備え,与えられた変換元と
    なる地図におけるある測点を,変換先となる地図上の該
    当する位置に対応づける処理を行う登記測量システムで
    あって,変換元となる地図の複数の基準点の座標データ
    を入力する変換元基準点データ入力処理手段(12)と,変
    換先となる地図の複数の基準点の座標データを入力する
    変換先基準点データ入力処理手段(13)と,前記変換元と
    なる地図における変換対象となる測点の座標データを入
    力する測点データ入力処理手段(14)と,前記変換元とな
    る地図の複数の基準点の中の2点と前記測点とによって
    形成される三角形の内角を算出する三角形内角算出処理
    手段(18)と,算出された三角形の内角をもとに,前記変
    換元となる地図の複数の基準点の中の2点に対応する変
    換先となる地図の複数の基準点の中の2点とこの変換先
    となる地図における求めるべき測点とによって形成され
    る三角形が,前記変換元となる地図における三角形と相
    似となる位置に変換先となる地図における測点の位置を
    定め,その座標データを算出する変換先測点算出処理手
    段(19)と,算出された変換先となる地図における測点ま
    たはその座標データを出力する測点処理手段(20)とを備
    えたことを特徴とするトラバース変換機能を有する登記
    測量システム。
  3. 【請求項3】 地図データの入力手段(10)と,図面作成
    処理機能を有するコンピュータ(11)と,作成された図面
    を出力する出力手段(21)とを備え,与えられた変換元と
    なる地図におけるある測点を,変換先となる地図上の該
    当する位置に対応づける処理を行う登記測量システムで
    あって,変換元となる地図の複数の基準点の座標データ
    を入力する変換元基準点データ入力処理手段(12)と,変
    換先となる地図の複数の基準点の座標データを入力する
    変換先基準点データ入力処理手段(13)と,前記変換元と
    なる地図における変換対象となる測点の座標データを入
    力する測点データ入力処理手段(14)と,前記変換元とな
    る地図の複数の基準点と前記測点との距離の比率を算出
    する距離比率算出処理手段(16)と,算出された距離の比
    率に基づき,前記変換元となる地図における測点に対応
    する前記変換先となる地図における測点の座標データを
    算出する第1の変換先測点算出処理手段(17)と,前記変
    換元となる地図の複数の基準点の中の2点と前記測点と
    によって形成される三角形の内角を算出する三角形内角
    算出処理手段(18)と,算出された三角形の内角をもと
    に,前記変換元となる地図の複数の基準点の中の2点に
    対応する変換先となる地図の複数の基準点の中の2点と
    この変換先となる地図における求めるべき測点とによっ
    て形成される三角形が,前記変換元となる地図における
    三角形と相似となる位置に変換先となる地図における測
    点の位置を定め,その座標データを算出する第2の変換
    先測点算出処理手段(19)と,前記距離比率算出処理手段
    (16)および前記第1の変換先測点算出処理手段(17)によ
    り測点の座標データを算出するか,前記三角形内角算出
    処理手段(18)および前記第2の変換先測点算出処理手段
    (19)により測点の座標データを算出するかを,前記変換
    元となる地図の複数の基準点と測点との位置関係によっ
    て決定する割り振り処理手段(15)と,前記第1の変換先
    測点算出処理手段(17)または前記第2の変換先測点算出
    処理手段(19)によって算出された変換先となる地図にお
    ける測点またはその座標データを出力する測点処理手段
    (20)とを備えたことを特徴とするトラバース変換機能を
    有する登記測量システム。
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