JP4223722B2 - 溶液スラリーからポリマー樹脂を単離する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、沈殿助剤を利用して溶液スラリーからポリマー樹脂を単離する方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
有機溶媒から可溶性の熱可塑性樹脂を分離するためにいくつかの方法がすでに開示されている。これらの方法の大部分が有機溶媒の除去を必要とするエネルギー集約的な方法である。それよりエネルギー効率のよい手段では、溶液からポリマー樹脂を沈殿又は共沈させる。これらの沈殿法は、溶液内に微細粒子の固相が存在するために妨害される可能性がある。これらの微細粒子は可溶性ポリマー樹脂の沈殿の前に容易には回収されず、沈殿の回収を邪魔する可能性がある。この固体粒子相の存在は、微細粒子を取り扱うのに適合していない装置を使用しようとする場合特に厄介である。
【0003】
この問題が生ずる一例は、酸化カップリングによる2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールの共重合である。これらのモノマーから形成されるコポリマーはほとんどが反応混合物中で極めて細かい粒子として自発的に沈殿することが報告されている。この反応混合物は、コポリマー粒子の固相、コポリマー溶液相及び水性相からなる三相スラリーになる。2,6−キシレノールを用いたポリフェニレンエーテルホモポリマーの製造の際には、ポリマー反応生成物がトルエン反応溶液中に可溶化した状態で残る。溶液の精製後通常ホモポリマーをメタノール中に沈殿させる。2,6−キシレノールのポリフェニレンエーテルホモポリマーは液固ろ過に適した大きいサイズのクラスターとして沈殿する。対照的に、2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールのポリフェニレンエーテルコポリマーの製造で得られる三相反応混合物は、2,6−キシレノールのポリフェニレンエーテルホモポリマーに用いるポリマー精製・単離技術に適さない。したがって、別の装置が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
固相のポリマー樹脂を微細粒子として含有している溶液スラリー内のポリマー樹脂を単離する技術で、これらの粒子を除去するのに特別な装置を必要としない技術を提供することが望ましい。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、可溶性のポリマー樹脂の固相を粒子として含有している溶液スラリーから前記ポリマー樹脂を分離する方法を提供する。この方法は、可溶性のポリマー樹脂を含有しており、前記ポリマー樹脂の固相を粒子として含有している溶液スラリーに沈殿助剤を加えることを含む。この沈殿助剤は、ポリマー樹脂粒子の表面上に吸収される(吸着する)直鎖又は枝分れ鎖のポリマーである。また、このポリマー性の沈殿助剤は単離すべきポリマー樹脂の配合物に適したブレンド成分である。
【0006】
沈殿助剤を加えた後、溶液スラリーを、可溶性ポリマー樹脂に対する非溶剤に加えて溶液スラリー中の可溶性ポリマー樹脂を沈殿させる。
【0007】
可溶性ポリマー樹脂の沈殿後、通常のろ過技術のような常用の技術によってポリマー樹脂を回収することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の方法によって溶液スラリーから単離することができるポリマー樹脂は、示差走査熱量計で決定される重量平均分子量が約500より大きい。適切なポリマー樹脂にはほとんどの熱可塑性樹脂、すなわち圧力と熱の作用の下で可塑性になり流動性になるポリマーが含まれる。本発明の方法によって単離することができる適切な熱可塑性樹脂の具体的な例は、ポリカーボネート、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートを含む)である。本発明で使用するのに適したポリマー樹脂にはこれらの熱可塑性樹脂のホモポリマーとコポリマーの両者が含まれる。本発明の方法で使用する好ましい熱可塑性樹脂はポリフェニレンエーテル樹脂のような温度感受性のポリマー樹脂である。
【0009】
本発明の方法で使用するのに適したポリフェニレンエーテル樹脂は通常、銅、マンガン又はコバルトの触媒の存在下で少なくとも1種のモノヒドロキシ芳香族化合物の酸化カップリングによって溶液中で製造される。これらのポリフェニレンエーテルポリマーは複数のアリールオキシ繰返し単位を含み、好ましくは次式Iの繰返し単位を少なくとも50含む。
【0010】
【化1】
【0011】
ここで、これらの単位の各々においてそれぞれ独立して、各Q1はそれぞれ独立してハロゲン、アルキル(好ましくは7個までの炭素原子を含有する第一級又は第二級の低級アルキル)、アリール(好ましくはフェニル)、ハロゲン原子と式Iのフェニル核との間に少なくとも2個の炭素を有するハロ炭化水素基(好ましくはハロアルキル)、アミノアルキル、炭化水素オキシ、又は少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てており少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と式Iのフェニル核とを隔てているハロ炭化水素オキシである。
【0012】
各Q2はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、アルキル(好ましくは炭素原子7個までの第一級又は第二級の低級アルキル)、アリール(好ましくはフェニル)、ハロゲン原子と式Iのフェニル核との間に少なくとも2個の炭素原子を有するハロ炭化水素(好ましくはハロアルキル)、炭化水素オキシ基、又は少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てており少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と式Iのフェニル核とを隔てているハロ炭化水素オキシである。適切にはQ1とQ2は各々が約12個までの炭素原子を含有することができ、最も普通には各Q1がアルキル又はフェニル、特にC1−C4アルキルであり、各Q2が水素である。
【0013】
特許請求の範囲を含めて本明細書で使用する「ポリフェニレンエーテル樹脂」という用語は、置換されていないポリフェニレンエーテルポリマー、芳香環が置換されているポリフェニレンエーテルポリマー、ポリフェニレンエーテルコポリマー、ビニルモノマー、ポリスチレン及びエラストマーのようなグラフトした部分を含有するポリフェニレンエーテルグラフトポリマー、カップリング剤(たとえばポリカーボネート)が高分子量のポリマーを形成しているポリフェニレンエーテルカップル化ポリマー、及び官能性の末端基で末端がキャッピングされたポリフェニレンエーテルポリマーを含む。
【0014】
以上のことから当業者には明らかなように、本発明の方法で使用することが考えられるポリフェニレンエーテルポリマーには構造単位の変化にかかわらず現在公知のものがすべて包含される。
【0015】
本発明の方法で使用することができる具体的なポリフェニレンエーテルポリマーとしては、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジラウリル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−エチル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジブロモ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(3−ブロモ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
これらの混合物、などがあるが、限定されることはない。
【0016】
本発明の方法は、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位(2,6−キシレノールに由来する)と2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位(2,3,6−トリメチルフェノールに由来する)のコポリマーであって通常は反応媒質中で微細粒子を形成するポリフェニレンエーテル樹脂で効果的な結果を提供する。
【0017】
適切なポリフェニレンエーテル樹脂の具体例とこれらのポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法はHayの米国特許第3,306,874号、同第3,306,875号、同第3,914,266号及び同第4,028,341号、Stamatoffの米国特許第3,257,357号及び同第3,257,358号、S.B. Brownらの米国特許第4,935,472号及び同第4,806,297号、ならびにWhiteらの米国特許第4,806,602号に記載されている。
【0018】
本発明の方法で使用するのに適したポリアミドの例は米国特許第5,981,656号及び同第5,859,130号に開示されている。適切なポリエーテルイミドは米国特許第3,803,085号及び同第3,905,942号に記載されている。適切なポリエステルとしては、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンテレフタレートならびに米国特許第5,237,005号に開示されているものがある。適切なポリカーボネートは米国特許第4,217,438号に記載されている。
【0019】
本発明で使用するのに適したポリスチレン樹脂としては、ホモポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリクロロスチレン、ならびに、スチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN)、アクリレート−スチレン−アクリロニトリルコポリマー(ASA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、スチレン−無水マレイン酸コポリマー、スチレン−エチルビニルベンゼンコポリマー及びスチレン−ジビニルベンゼンコポリマーのようなスチレンコポリマーがある。
【0020】
適切なゴム改質ポリスチレン樹脂(本明細書中ではハイインパクトポリスチレン又は「HIPS」という)は、ポリスチレンとポリブタジエンのようなエラストマー性ポリマーとのブレンド及びグラフトを含む。
【0021】
本発明の重大な特徴は、溶液スラリーの溶媒内に固相としてポリマー樹脂粒子が存在し、かつ可溶化したポリマー樹脂も存在することである。固体のポリマー樹脂粒子相は従来の技術では可溶化したポリマー樹脂を溶液スラリーから単離するのに障害となる可能性があるが、本発明ではこれらのポリマー樹脂粒子が溶液スラリーからの可溶性ポリマー樹脂の回収に関与する。
【0022】
溶液スラリー内の固体のポリマー樹脂粒子はいかなるサイズであってもよいが、通常のろ過技術で容易に除去することができるサイズの固体を利用するのは現実的でない。本発明は、約1〜500ミクロンの範囲内に入る固体のポリマー樹脂粒子を有する溶液スラリーの場合に有利である。本発明の方法は、10〜75ミクロンの範囲の平均粒径の固体を含有する溶液スラリーの場合さらに有利である。好ましい溶液スラリーは、固相(粒子)と可溶性(溶媒)相とにポリマー樹脂生成物を含有している溶液重合プロセスの反応媒質である。そのような反応媒質の一例は、トルエン中で製造されたポリフェニレン樹脂、より特定的にはトルエン中で製造された2,6−キシレノール(2,6−ジメチルフェノール)と2,3,6−トリメチルフェノールとのコポリマーの反応媒質である。これらのスラリーは通常粒径が10ミクロン未満である。
【0023】
固相のポリマー樹脂粒子のサイズは広範囲に変化することができるが、溶液スラリーからのポリマー樹脂の最終的な分離を補助するためにサイズがある程度均一であるのが好ましい。
【0024】
溶液スラリー内の固体のポリマー樹脂粒子の濃度も広範囲に変化することができ、好ましくは溶液スラリー全体の重量を基準にして70重量%未満である。本発明の方法は、溶液スラリー全体の重量を基準にして1%未満のレベルのポリマー樹脂粒子で実施することができる。しかし、このような低いレベルのポリマー樹脂固体は無視することが可能であろう。このような低い固体レベルで本発明の方法を使用するのは効率的ではない。スラリー全体の重量を基準にして10〜60重量%の濃度のポリマー樹脂粒子がより一般的である。ポリマー樹脂を含有している溶液重合プロセスの反応媒質はこれらのレベルで固体を有していないことがある。したがって、反応媒質を、スラリー全体の重量を基準にして少なくとも10〜30重量%の範囲内の固体レベルまで濃縮するのが望ましいことがある。ポリマー樹脂粒子の濃度がさらに高くなると、これらの粒子が相互に、また可溶性のポリマー樹脂と相互作用する確率が増大する。
【0025】
本発明で利用する溶液スラリーは、ポリマー樹脂の低分子量種を可溶化して可溶性ポリマー樹脂相を生ずる少なくとも1種の有機溶媒を含有している。この溶液スラリーに適した溶媒の例としては、1〜20個の炭素原子を有する塩素化又は臭素化された炭化水素、たとえば塩化メチレン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベンゼン、クロロホルム、ジクロロベンゼン、1,1,2−トリクロロエタン、及び、芳香族又は脂肪族の炭化水素溶媒、たとえばベンゼン、キシレン、トルエン、ピリジン、メシチレン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタンなどがある。以上の溶媒の混合物も適している。スラリーを濃縮するのが望まれる場合、100℃より低い沸点を有する溶媒を使用するのが好ましい。塩化メチレンはポリカーボネート樹脂と共に使用するのに好ましい有機溶媒であり、トルエンはポリスチレンとポリフェニレンエーテルの両者で好ましい溶媒である。
【0026】
可溶化された樹脂は、固体の粒子相と分子量で区別される。固相を形成するポリマー樹脂の固有粘度は可溶化されたポリマー樹脂の固有粘度より2倍又は4倍高い値であることができる。溶液スラリー内の可溶性樹脂の濃度は広範囲に変化することができ、溶液スラリー全体の60重量%までの量が適している。溶液スラリーがポリマー樹脂を含有する溶液重合プロセスの反応媒質である場合、ポリマー樹脂の濃度はその反応媒質中で行われた重合の程度に依存する。ポリフェニレンエーテル酸化カップリング反応の反応媒質である溶液スラリーは、通常、組成物全体の約5〜25重量%の濃度で可溶性ポリフェニレンエーテル樹脂を含んでいる。
【0027】
この溶液スラリーに、直鎖又は枝分れ鎖のポリマー性沈殿助剤を加える。この沈殿助剤は溶液スラリー内で固相の固体樹脂粒子の表面上に吸収される(吸着する)。理論に縛られることはないが、沈殿助剤のポリマー鎖が絡み合い、そうして沈殿助剤が凝集剤として機能すると考えられる。この沈殿助剤は、回収されるポリマー樹脂から分離されないので、そのポリマー樹脂の最終配合物の適切なブレンド成分でなければならない。この沈殿助剤は最終配合物中でポリマー樹脂と相溶性でなければならないので、適切な重合助剤は単離されるポリマー樹脂に依存する。ポリカーボネートに対して適切な重合助剤としては耐衝撃性改良剤ならびにポリエステル(ポリブチレン−テレフタレート)及びポリイミドがある。ポリフェニレンエーテル樹脂に対して適切な沈殿助剤としては、耐衝撃性改良剤、上記したようなポリスチレン、及びポリアミドがある。耐衝撃性改良剤はまた、ポリスチレン、ポリエーテルイミド、ポリアミド及びポリエステルに対しても適切な沈殿助剤である。すなわち、これらの樹脂は成形物品を形成する際に通常耐衝撃性改良剤と共に配合される。
【0028】
沈殿助剤として機能することができる適切な耐衝撃性改良剤としては天然ゴム、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーがある。
【0029】
適切な熱可塑性エラストマーは、オレフィン(たとえば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン)、スチレン、α−メチルスチレン、共役ジエン(たとえば、ブタジエン、イソプレン及びクロロプレン)、ビニルカルボン酸(たとえば、アクリル酸及びアルキルアクリル酸)及びビニルカルボン酸の誘導体(たとえば、酢酸ビニル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル)より成る群の中から選択されるモノマーのホモポリマーとコポリマーである。適切なコポリマーには、これらのモノマーのランダムコポリマー、ブロックコポリマー及びグラフトコポリマーがあるが、以下でより詳細に述べる。
【0030】
沈殿助剤として使用することができる適切なオレフィンホモポリマーの具体例としてはポリエチレン、ポリプロピレン及びポリイソブチレンがある。ポリエチレンホモポリマーとしては、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)及びアイソタクチックポリプロピレンがある。この一般構造のポリオレフィン樹脂とその製造方法は業界で周知であり、たとえば米国特許第2,933,480号、同第3,093,621号、同第3,211,709号、同第3,646,168号、同第3,790,519号、同第3,884,993号、同第3,894,999号、同第4,059,654号、同第4,166,055号及び同第4,584,334号に記載されている。
【0031】
エチレンとαオレフィン(プロピレンや4−メチルペンテン−1)のコポリマー、及びEPDMコポリマー(エチレン、C3−C10モノオレフィン及び非共役ジエンのコポリマー)を始めとして、ポリオレフィンのコポリマーも沈殿助剤として使用できる。
【0032】
沈殿助剤として使用することができる共役ジエンのホモポリマーとランダムコポリマーの具体例としては、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレンコポリマー、ブタジエン−アクリレートコポリマー、イソプレン−イソブテンコポリマー、クロロブタジエンポリマー、ブタジエンアクリロニトリルポリマー及びポリイソプレンがある。
【0033】
特に有用な沈殿助剤はスチレンポリマーであり、好ましくはスチレンと共役ジエンのブロックコポリマーである。これらにはAB(ジブロック)、(AB)m−R(ジブロック)及びABA’(トリブロック)のブロックコポリマーがあり、ここでブロックAとA’は典型的にはスチレン又は同様なアルケニル芳香族単位であり、ブロックBは典型的には共役ジエン単位である。式(AB)m−Rのブロックコポリマーで整数mは少なくとも2であり、Rは構造ABのブロックに対する多官能性のカップリング剤である。適切な共役ジエンブロックとしては上記した共役ジエンのホモポリマーとコポリマーがあり、これらはその一部又は全部が水素化されていてもよい。スチレン以外の適切なアルケニル芳香族としては、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン及びビニルナフタレンがある。このタイプのトリブロックコポリマーの例はポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、水素化ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、及びポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)である。市販のトリブロックコポリマーの例はShell Chemical CompanyのCARIFLEX(登録商標)シリーズ、KRATON D(登録商標)シリーズ及びKRATON G(登録商標)シリーズである。
【0034】
また、ビニル芳香族モノマーと共役ジエンモノマーのラジアルブロックコポリマーからなる耐衝撃性改良剤も沈殿助剤として適している。このタイプのコポリマーは通常、重合したスチレン又は類似のビニル芳香族モノマーを約60〜95重量%と、重合した共役ジエンモノマーを約40〜5重量%含んでいる。このコポリマーは、ラジアル構造を形成する少なくとも3つのポリマー鎖を有する。各々の鎖は実質的に非弾性のセグメントで末端が停止しており、そのセグメントに弾性のポリマーセグメントが結合している。これらのブロックコポリマーは米国特許第4,097,550号に記載されているように「枝分れした」ポリマーといわれることがある。
【0035】
ある所与のポリマー樹脂に対して好ましい沈殿助剤は、その沈殿助剤が固体樹脂粒子の表面に吸収される程度のみならず、そのポリマー樹脂の最終配合物中での沈殿助剤の役割によって決まる。耐衝撃性改良剤その他のポリマー樹脂はエンジニアリング熱可塑性樹脂配合物中にかなりの量で使用することが多い。これらの物質を沈殿助剤として使用しても最終配合物に対して制限を生じることはあまりない。耐衝撃性改良剤として、スチレンコポリマー、特にスチレン単位と共役ジエン単位又は水素化ジエン単位(エチレン−ブチレン単位)とを含有するABAブロックコポリマーは、2,3,6−トリメチルフェノールと2,6−キシレノールのコポリマーを含むポリフェニレンエーテルに対して有効な沈殿助剤である。反応媒質内の固体全体(ポリフェニレンエーテルと沈殿助剤)の重量を基準にして0.5〜10重量%の範囲の量の沈殿助剤が有効であることが示されている。好ましい実施形態において、スチレンコポリマーは、Shell Chemical Companyから入手できるKRATON G(登録商標)シリーズのようなスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマーである。
【0036】
沈殿助剤は溶液スラリーに分散した固体として加えてもよいし、溶液の形態で加えてもよい。溶液スラリーに沈殿助剤を加えるには、通常の装置を利用して行うことができる。
【0037】
沈殿助剤を溶液スラリーに加えたら、任意の手順として、樹脂の沈殿を開始する前に溶液スラリーを濃縮する。溶液スラリー内の樹脂に対して好ましい濃度は個々の樹脂に応じて変化する。ポリフェニレンエーテル溶液の場合、10〜48%の範囲の樹脂濃度が好ましい。溶液スラリーを濃縮する際には溶液スラリーを加熱するのが好ましく、真空にしなくても真空にしてもよい。米国特許第4,692,482号に記載されているような方法を使用することができる。真空にすると配合物の濃縮が促進される。
【0038】
スラリーの加熱は、沈殿助剤の固体樹脂粒子上への吸収能を高めることが判明している。50℃以上の範囲の温度で有効な結果が得られる。温度の上限はポリマー樹脂の熱感受性及び使用する方法の効率の低下に依存する。ポリフェニレンエーテル樹脂の場合、60〜115℃の範囲の温度が、沈殿助剤のポリマー樹脂粒子に対する吸収を高めるのに有効であることが判明している。
【0039】
沈殿助剤を加えた後、溶液スラリーを可溶性ポリマー樹脂に対する非溶剤に加えて、その可溶性ポリマー樹脂を沈殿させる。本明細書で使用する「非溶剤」という用語は、そのポリマー樹脂に対する溶解性が前記溶液スラリーの溶媒より低い溶媒をいう。ポリフェニレンエーテルポリマー生成物とトルエン溶媒とを含有している溶液重合プロセスの反応媒質の場合、メタノールが好ましい非溶剤である。ポリフェニレンエーテルポリマーが2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールのコポリマーである場合も同様である。溶液スラリーを加熱して沈殿助剤の固体ポリマー樹脂粒子に対する吸収性を高めてある場合、この加熱された溶液スラリーを非溶剤で急冷して凝集プロセスを停止させるのが好ましい。非溶剤の使用量は通常溶液スラリーの体積全体の1〜4倍である。非溶剤に加えた後所望により溶液スラリーを攪拌してもよい。溶液スラリー内のポリマー樹脂の沈殿はろ紙を用いないか又は用いるろ過のような通常の手段によって回収できる。好ましくは、20ミクロンを超え、好ましくは50ミクロンを超え、最も好ましくは100ミクロンを超えるサイズの気孔を有するフィルター及び/又はろ紙を使用できるように100ミクロンより大きい平均粒径の粒子としてポリマー樹脂を回収する。気孔のサイズを大きくするとろ過の速度が速くなる。好ましくは、100ミクロンより大きい粒径の固体として沈殿させることによって90%を超え、さらに好ましくは95%を超えるポリマー樹脂が溶液スラリーから回収される。
【0040】
回収された粒子の一部は沈殿助剤を含有しているが、樹脂は示差走査熱量計によって示されるガラス転移温度を保持していることが判明した。
【0041】
以上の説明に基づいて、当業者は、さらに苦心することなく、本発明をその最良態様で利用することができると考えられる。したがって、以下の好ましい特定の実施形態は単なる例示であって、いかなる意味でも本明細書の他の開示範囲を限定するものと解すべきではない。
【0042】
上で引用した出願、特許及び刊行物はすべて引用したことによりその開示内容全体が本明細書に含まれているものとする。
【0043】
【実施例】
溶液スラリーの調製
50ガロンの反応器を用いて、トルエン中で、酸化カップリングによる2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールの共重合をパイロットプラントスケールで実施した。モノマーの総装填量は52ポンドであった。この総モノマー装填量のうち、50重量%が2,3,6−トリメチルフェノールであった。溶媒320ポンドも加えたところ総モノマー装填量は反応媒質の約14重量%になった。銅/アミン触媒、すなわち1:1.5のCu/ジブチルメチレンジアミン(DBEDA)を、Cu/フェノールの比が1:300となるようなレベルで用いた。5時間反応させた後、触媒を中和して除去した。最終反応混合物は総モノマー装填量を基準にして11%の可溶性ポリマーを含有していた。
【0044】
実施例1〜8
上記した溶液スラリーのサンプル(20g)をShell Chemical Co.からKRATON(登録商標)GX 1702という商品名で市販されているスチレン−エチレンブチレンスチレン(SEBS)ブロックコポリマーと混合した。各実施例で使用したSEBSブロックコポリマーの量は表1に挙げた。表1に記載したように、選択した溶液スラリーは60℃の真空オーブン又は115℃の油浴で予め濃縮した。沈殿時の溶液スラリーの固体濃度はスラリー全体の重量を基準にした重量%として表1に挙げた。次に、溶液スラリーを、表1に示してあるように室温又は50℃で2.5倍の体積(約50ml)のメタノール中に攪拌しながら沈殿させた。沈殿した物質を、「Fritted Buchner Funnel」(中央孔径10〜15ミクロン)を用いて真空ろ過した。
【0045】
ろ過の時間を望ましい粒子を調製する試験基準として用いるが、この値を表1に示す。予め濃縮した物質のすべてをメタノール中に移行させられないので、各実施例について「ろ過率」を表1に示す。ろ過率はろ過時間を得られた最終乾燥物質の重量で割ったものである。データは、すべての条件下で、予め濃縮しないものでも、比較例Y及びZと比べて迅速なろ過時間とろ過率を示している。予め濃縮するとろ過時間とろ過率が高まり、より高い温度(115℃)で予め濃縮するとこれらの値がさらに改善された。10重量%未満のSEBS共沈殿剤(5重量%)を用いると、表1に示されているように性能に影響があり得る。
【0046】
比較例Y及びZ
比較のため、上で調製した溶液スラリーのサンプル20gを表1に示してあるように予め濃縮し、実施例1〜8で記載したように攪拌しながらメタノール中に沈殿させた。これら比較例の溶液スラリーは沈殿助剤SEBSゴムで沈殿しなかった。これら比較例ではずっと長いろ過時間とより高いろ過率が必要であった。比較例Yのろ過時間は、同様な条件で予め濃縮し沈殿させた実施例3のろ過時間より8倍長い。ろ過率の差はさらに大きい。比較例Zのろ過時間は、同様な条件で予め濃縮し沈殿させた実施例6のろ過時間より約9倍長い。
【0047】
【表1】
【0048】
実施例9〜10及び比較例X
上記と同様にして、トルエン中で、酸化カップリングにより、2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールのコポリマーを含む別の溶液スラリーをパイロットプラントスケールで調製した。沈殿の前に溶液スラリーから触媒を除去した。
【0049】
触媒を除去したこの溶液スラリーのサンプル(約100g)をShell Chemical Co.から入手できるKRATON(登録商標)GX−1702というスチレンエチレンブチレンスチレンブロックコポリマー約5.04重量%又は10重量%と混合した。実施例9では、いずれも約5.04重量%のSEBSブロックコポリマーを有する2つの溶液スラリーAとBを試験した。実施例10では、3つの溶液スラリーA、B及びCを試験した。実施例9と10の溶液スラリー中に使用したSEBSブロックコポリマーの量を表2に記載した。比較例XはSEBSブロックコポリマーを使用しなかった溶液スラリーである。
【0050】
各溶液スラリーを115℃の油浴で予め濃縮し、室温で2.5倍の体積のメタノール中に攪拌しながら沈殿させた。次に、沈殿した物質を、ブフナー漏斗と、表2に示したさまざまな孔径(20ミクロン、50ミクロン、100ミクロン)のろ紙を用いて真空ろ過した。
【0051】
結果は、SEBSブロックコポリマー沈殿助剤を使用すると比較例Xと比べて沈殿の収率(ろ過収率)が増大することを占めている。また、表2に示されているように、これらの結果は、沈殿助剤のレベルが沈殿の粒径に影響すること、高レベルのSEBSブロックコポリマー沈殿助剤で、より大きい孔径(100ミクロン、50ミクロン)のろ紙を用いて90%より高い収率を維持することができるということを示している。
【0052】
【表2】
【0053】
以上の説明から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、また本発明の思想と範囲から逸脱することなくさまざまな用途と条件に適合させるために本発明の各種変更や修正を行うことができる。
Claims (11)
- 可溶性ポリマー樹脂の固相を粒子として含有している溶液スラリーからポリマー樹脂を分離する方法であって、
ここで、溶液スラリー中の該可溶性ポリマー樹脂が2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールのコポリマーであり、かつ、該溶液スラリーが溶液重合プロセスで該コポリマーを製造した反応媒質であり、
該溶液スラリーに、溶液スラリー中のポリマー樹脂粒子の表面に吸収される直鎖又は枝分れ鎖ポリマー性沈殿助剤を加え、
ここで、上記ポリマー性沈殿助剤は、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロックコポリマー、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレンブロックコポリマー、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロックコポリマー、水素化ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロックコポリマー及びポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)ブロックコポリマー並びにこれらの組合わせからなる群から選択されるスチレンブロックコポリマーであり、
上記沈殿助剤を含有する溶液スラリーを、可溶性ポリマー樹脂に対する非溶剤に加えて溶液スラリー中の可溶性ポリマー樹脂を沈殿させる
ことを含んでなる方法。 - 溶液スラリーから沈殿を回収する追加工程を含む、請求項1記載の方法。
- 100ミクロンより大きい孔径を有するフィルターを通してろ過することによって溶液スラリーから沈殿を回収する、請求項2記載の方法。
- 可溶性ポリマー樹脂と固相ポリマー樹脂を含めて、溶液スラリー中のポリマー樹脂全体の90%を超えるポリマー樹脂を、100ミクロンより大きいサイズの粒子として回収する、請求項2記載の方法。
- 沈殿助剤を加えた後溶液スラリーを濃縮して、溶液スラリー全体の重量を基準にして10%を超える濃度の可溶性ポリマー樹脂を得る追加工程を含む、請求項1記載の方法。
- 溶液スラリーを50℃を超える温度に加熱し、場合により真空にすることによって濃縮する、請求項5記載の方法。
- 溶液スラリーに加える沈殿助剤の量が溶液スラリー中の可溶性ポリマー樹脂全体の重量を基準にして1〜10重量%の範囲内である、請求項1記載の方法。
- 沈殿助剤を加えた後溶液スラリーを濃縮して、溶液スラリー全体の重量を基準にして25%を超える濃度の可溶性ポリマー樹脂を得る追加工程を含む、請求項1記載の方法。
- 溶液スラリーを50℃を超える温度に加熱し、場合により真空にすることによって濃縮する、請求項8記載の方法。
- 上記スチレンブロックコポリマーがポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレンブロックコポリマーである、請求項1記載の方法。
- 上記非溶剤がメタノールである、請求項1記載の方法。
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