JP4221876B2 - 圧力センサの使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケース外部の環境圧力を、ケースに設けられたフィルタ部を介してケース内のセンサ素子部へ導入するようにした圧力センサの使用方法に関し、特に被水の激しい環境に適用される圧力センサに好適である。
【0002】
【従来の技術】
この種の圧力センサとしては、特開平9−43085号公報や特開平9−43076号公報に記載のものが提案されている。このものは、環境圧力(大気圧)と測定対象圧力とを導入可能なケース内に、圧力検出用のセンサ素子部を設け、これら両圧力の差圧を検出するようにしたものである。そして、環境圧力が導入される通路には、大気中の塵埃や水分等を除去するためのフィルタ部(撥水フィルタ)が介在設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の圧力センサは、例えば自動車の燃料タンク等の被検出体に取り付けた場合、フィルタ部のフィルタ面が下向き(水平方向)に設定された形となる。そのため、圧力媒体(大気)中の水分がフィルタ部に付着すると表面張力により水分が落ちにくく、フィルタ部の目詰まりを生じ、環境圧力の導入路が閉塞されてしまい、センサが機能しなくなるという問題が生じる。特に、雨水が降りかかる等被水の激しい環境となった場合は上記問題は顕著となる。
【0004】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、ケース内に配設されたセンサ素子部に対して、ケース外部の環境圧力をケースに設けられたフィルタ部を介して導入するようにした圧力センサにおいて、フィルタ部を目詰まりしにくくし、環境圧力の導入路の閉塞を防止する圧力センサの使用方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明においては、ケース(1)の表面に外部に開口する環境圧力を導入するための導入口(10)を形成し、導入口(10)を、枠(20)にて区画された複数個の開口部(21)の集合体により構成するとともに、複数個の開口部(21)を、天地方向に縦長な形状とし、フィルタ部(12)をこの導入口に取り付け、更に、そのフィルタ面をセンサの使用時にて天地方向に沿った向きとなるように配置した状態にて、当該圧力センサを使用することを特徴としている。
【0006】
本発明によれば、フィルタ面をセンサ使用時における天地方向(つまり重力方向)に沿った向きに配置しているため、環境圧力媒体中の水分がフィルタ部に付着しても自重により、フィルタ面から落ちやすくできる。そのため、フィルタ部を目詰まりしにくくし、環境圧力の導入路の閉塞を防止することができる。
【0008】
また、本発明によれば、導入口(10)を、枠(20)にて区画された複数個の開口部(21)の集合体により構成したことを特徴としており、導入口を単一の開口部とした場合に比べて、複数個の開口部を区画する枠があるため水分と接する面積が大きくなり、僅かな水分でも結露が促進される。そのため、水分が落ちやすくなるという上述の効果と相まって水分の除去をより促進することができる。
【0009】
さらに本発明のように、複数個の開口部(21)を、上記天地方向に縦長な形状とすれば、結露した水分を該天地方向へ流れやすくすることができるため、水分をより落下させやすくできる。
【0010】
また、請求項2の発明によれば、フィルタ部(10)のフィルタ面をケース(1)の外部に向かう凸面形状としているため、フィルタ面を平坦な面とした場合よりも、水分の表面張力を低減でき、付着した水分をより落下させやすくできる。さらに、請求項3の発明では、複数個の開口部(21)を区画する枠(20)に、ケース(1)の外部側へ突出する突起部(22)を形成し、フィルタ部(12)のフィルタ面を突起部の先端に接して配置することによって、枠とフィルタ面との間に、環境圧力を導入可能な隙間部(23)を形成したことを特徴としている。隙間部に環境圧力が導入可能だから、もし、フィルタ面が目詰まりしても、代わりに隙間部から環境圧力をセンサ素子部(4)へ導くことができ、好ましい。
【0012】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサ100の全体構成を示す概略断面図であり、図2は、図1中の矢印A方向から視た図である。また、図3は、図1中のセンサ素子部4の拡大図である。
【0014】
圧力センサ100は、ケース1内に配設された圧力検出用のセンサ素子部4に対して、ケース1外部の環境圧力をケース1に設けられたフィルタ部12を介して導入するようにしたもので、例えば被検出体としての燃料タンク(図示せず)に、図1中の上下方向を天地方向として取り付けられ、該タンク内の圧力を検出する燃料圧センサに適用される。
【0015】
ケース1は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂を型成形することにより形成されたものである。ケース1の中央部には凹部が形成されており、この凹部内の空間は、大気圧(環境圧力)が導入される基準圧力室2と、ガソリンベーパ等の測定対象圧力が導入される測定圧力室3とに区画されている。両室2、3の区画は上記凹部内に固定されたセンサ素子部4にてなされている。
【0016】
また、図1に示す様に、ケース1における上記凹部と反対側の部位には、柱状に突出する圧力導入部1aがケース1の一部として形成されている。圧力導入部1a内には、センサ素子部4へ上記測定対象圧力を導入するための通路である導入路1bが、測定圧力室3とケース1の外部とを連通するように形成されている。
【0017】
導入路1bの内壁には、ゴム等よりなるOリング17及びこのOリング17を導入路1b内に保持するための保持部材(スペーサ)18が設けられている。圧力導入部1aは、上記燃料タンク内と連通するように、この燃料タンク自身または燃料タンクから延設されたホースやパイプ等の相手側部材と接続可能となっており、Oリング17は接続部分をシールして、相手側部材から導入路1bへ伝わる圧力の漏れを防止するためのものである。
【0018】
センサ素子部4は、図3に示す様に、シリコン等よりなる感圧素子4aと、この感圧素子4aを支持固定するガラス台座4bとから構成されている。感圧素子4aは、例えばシリコン等の基板にダイヤフラムが形成されたものであり、この感圧素子4aと熱膨張係数が近似したガラス台座4bに接合されている。
【0019】
ガラス台座4bには貫通穴が空いており、基準圧力室2から導入される大気圧(環境圧力)と測定圧力室3から導入される測定圧力の差圧を、感圧素子4aによって検出するようになっている。
【0020】
センサ素子部4は、貫通穴を有する中空形状のステム5を介してケース1に固定されている。ステム5はガラス台座4bと熱膨張係数が近似した材料である42−アロイ(Fe:Ni=58:42)を採用しており、センサ素子部4とステム5とは熱硬化性樹脂等の接着剤で固定されている。
【0021】
また、ステム5とケース1も熱硬化性樹脂等の接着剤で固定されている。センサ素子部4とステム5が、ケース1に固定されることにより、測定圧力室3から導入される測定圧力が感圧素子4aの裏面(ガラス台座4b接合側の面)に伝わることが可能になる。
【0022】
また、ケース1の凹部には、センサ素子部4とステム5の固定部及びステム5とケース1の固定部の気密性をより一層高めるために、例えば熱硬化性樹脂等の接着剤6が充填されており、さらに、センサ素子部4の耐湿性向上のために、シリコンゲル7が充填されている。基準圧力室2の上面は、例えばPBT等の樹脂よりなるリッド(蓋)8により閉鎖されている。このリッド8は接着剤9により気密固定されている。
【0023】
また、ケース1の一端側の表面には、大気圧(環境圧力)を導入するための大気圧導入口(本発明でいう導入口)10が、ケース1の外部に開口して形成されている。そして、ケース1内には、大気圧導入口10から基準圧力室2側へ延びる大気圧導入通路11が形成されており、大気圧導入通路11と基準圧力室2とは、リッド8とケース1との隙間によって連通している。こうして、基準圧力室2は大気圧導入口10及び大気圧導入通路11を介して、大気中に開放されている。
【0024】
この大気圧導入口10には、樹脂等よりなるシート状の撥水フィルタ(本発明でいうフィルタ部)12が取り付け固定されており、本実施形態では、そのフィルタ面を、センサ100の使用時(つまり、被検出体にセンサ100を取り付けた時)にて天地方向(つまり、重力方向、図1参照)に沿った向きとなるように配置した独自の構成としている。
【0025】
ここで、図4に、大気圧導入口10近傍の拡大図を示す。図4中、(a)は上記図2に対応した平面での拡大図、(b)は上記図1に対応した断面での拡大図である。なお、上記図2及び図4(a)では撥水フィルタ12の表面にハッチングを施してある。本例では、図4(b)中に示す上記天地方向とフィルタ面とのなす角度θが0°(天地方向と平行)であるが、この角度θは0〜45°程度が好ましい。
【0026】
撥水フィルタ12は、例えば多孔質のシート状に成形されたフッ素系樹脂(ポリ4フッ化エチレン(PTFE)等)に撥水処理を施した周知のものである。この撥水フィルタ12は、大気圧導入口10の外壁形状に対応した枠形状(本例では矩形状)をなすフィルタ固定部材(スペーサ)13により、ケース1に組付固定されている。なお、フィルタ固定部材13の材質は何でも良いが、本例では、ケース1と同材質としている。
【0027】
撥水フィルタ12の組付は、例えば、撥水フィルタ12を大気圧導入口10を覆うようにケース1に乗せ、フィルタ固定部材13によって、撥水フィルタ12と大気圧導入口10の外壁とを挟み込むように圧入固定させ、フィルタ固定部材13を取れないようにするため、エポキシ樹脂等よりなる接着剤14により、該固定部材13をケース1に接着する。こうして、撥水フィルタ12とケース1とがシールされ、空気の流れを許容しつつ、基準圧力室2内への塵埃や水などの通過を阻止するようにしている。
【0028】
また、ステム5を介してケース1に固定されている感圧素子4aにおける検出信号出力用の出力端子は、ターミナル15にボンディングワイヤ16を介して接続されており、感圧素子4aが検出した信号を、外部(例えば自動車のECU等)に取り出すことが可能になっている。
【0029】
次に、圧力センサ100の製造方法について、簡単に説明する。まず、PBTやPPS等の樹脂を型成形することによりケース1を作製する。このとき、ターミナル15は同時にインサート成形される。また、作製されたケース1に対して、撥水フィルタ12を、上述の組付方法により固定する。次に、ケース1の圧力導入部1aにOリング17及び保持部材18を組み付ける。
【0030】
次に、感圧素子4aをガラス台座4bに接着してセンサ素子部4を形成し、このセンサ素子部4のガラス台座4bをステム5に接着し、さらに、ステム5をケース1の上記凹部に接着する。これにより、ケース1の凹部内において、基準圧力室2と測定圧力室3とが区画形成される。次に、センサ素子部4の感圧素子4aにおける出力端子とターミナル15とをワイヤボンディングし、ワイヤ16にて結線する。
【0031】
次に、ケース1の凹部における基準圧力室2側に接着剤6を注入、充填し、加熱処理等により硬化する。次に、センサ素子部4及びワイヤボンディング部分を被覆するようにシリコーンゲル7を注入、充填し、硬化する 次に、基準圧力室2の上面にリッド8を接着剤9で固定し、基準圧力室2を気密封止する。こうして、上記圧力センサ100が出来上がる。
【0032】
かかる圧力センサ100は、圧力導入部1aをOリング17を介してシールするように上記相手側部材に接続され、使用状態となる。そして、被検出体(燃料タンク)からの測定圧力が、導入路1bから測定圧力室3に導入され、ステム5の中空部、ガラス台座4bの貫通穴から感圧素子4aの裏面に伝達される。感圧素子4aに伝達された測定圧力は、上述のように、基準圧力室2から導入される大気圧(環境圧力)との差圧として検出され、ボンディングワイヤ16、ターミナル15を介して外部に取り出される。
【0033】
ところで、本実施形態によれば、撥水フィルタ(フィルタ部)12のフィルタ面をセンサ使用時の天地方向に沿った向きに配置しているため、環境圧力媒体(大気)中の水分が該フィルタ面に付着しても自重により、フィルタ面から落ちやすくできる。そのため、撥水フィルタ12を目詰まりしにくくすることができ、環境圧力の導入路の閉塞を防止することができる。
【0034】
例えば、燃料タンクに取り付けられた圧力センサ100においては、自動車の雨天走行時に車輪から巻き上げられる水により、被水が激しい。そのような環境にある場合であっても、本圧力センサ100によれば、撥水フィルタ12における水分の付着による閉塞を防止することができるため、センサの機能が損なわれることはない。
【0035】
さらに、本発明者等は、大気圧導入口10の開口面積が大きい方が、上記した閉塞防止効果をより効果的に発揮できると考え、究極的に厳しい被水環境に対しても上記効果が有効に発揮されるように、大気圧導入口10の開口面積について検討した。試験方法は、水中に圧力センサ100全体を浸漬し、水中からセンサ100を取り出した後、撥水フィルタ12及び大気圧導入口10が閉塞していないかどうかを確認した。
【0036】
本実施形態の圧力センサ100において、大気圧導入口10の開口面積を、48mm2、90mm2、150mm2と変えたものを作成し、また、比較例として、上記従来公報に記載の圧力センサにおいてフィルタ部における大気圧導入通路の開口面積を28mm2としたものを作成した。各種のセンサについて、上記試験を複数個(例えば4〜6個)について行った。その結果を図5に示す。
【0037】
比較例及び48mm2のものは、少なくとも1個閉塞が発生したが、90mm2及び150mm2のものは、複数個全てが閉塞しなかった。このことから、大気圧導入口10の開口面積を少なくとも90mm2以上とすれば、センサ全体が水中に浸かってしまうという通常の使用環境の範囲以上に厳しい被水環境であっても、上記した閉塞防止効果を有効に発揮でき、好ましいことがわかった。
【0038】
(第2実施形態)
本第2実施形態は、上記第1実施形態に比べて、撥水フィルタ12及び大気圧導入口10の構成を変形させたものであるため、以下、上記第1実施形態との相違点について主として説明し、同一部分には、図中、同一符号を付して説明を省略する。
【0039】
図6は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサの要部を示す図であり、(a)は上記図4(a)に対応した平面、(b)は上記図4(b)に対応した断面を示す。また、図7は、図6(a)において撥水フィルタ12及びフィルタ固定部材13を取り除いた構成を示す図であり、大気圧導入口10の詳細構成を示す図である。
【0040】
上記第1実施形態では、大気圧導入口10が単一の開口部により構成されていたが、本実施形態では、図6(a)に示す様に、大気圧導入口10が、単一の開口部に代えて、枠20にて区画された複数個(図示例では3個)の開口部21の集合体により構成されている。また、各開口部21は、上記天地方向に縦長な形状となっており、本例では、長方形の開口部21の長辺が天地方向に延びている。
【0041】
ここで、大気圧導入通路11のうち、大気圧導入口10から基準圧力室2側(図6(b)中の左右方向)に延びる通路を第1の通路11a、この第1の通路11aからリッド8側(図6(b)中の上下方向)に延びる通路を第2の通路とする。そして、例えば、複数個の開口部21に対応して複数の第1の通路11aを並列に設け、第2の通路11bを1個設け、各第1の通路11aを第2の通路11bに合流させた構成とすることができる。
【0042】
また、上記第1実施形態では、撥水フィルタ12のフィルタ面がほぼ平坦な平面形状となっているが、本実施形態では、図6(b)に示す様に、該フィルタ面をケース1の外部に向かう凸面形状としている。具体的には、図6(b)及び図7に示す様に、複数個の開口部21を区画する枠20に、ケース1の外部側へ突出する突起部22を形成し、撥水フィルタ12のフィルタ面を突起部22の先端に接して配置する。これにより、突起部22の突出高さに応じてフィルタ面をケース1の外部に向かう凸面形状とすることができる。
【0043】
また、この突起部22のパターンは、図7にてハッチング(断面ではない)で示す様に、各開口部21の開口縁部の一部には形成されておらず、そのため、突起部の非形成部においては、枠20とフィルタ面との間に隙間部23が形成される。そして、大気圧は、撥水フィルタ12のフィルタ面を通して、隙間部23から、各開口部21に導入することができるようになっている。
【0044】
ところで、本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、フィルタ部を目詰まりしにくくし、環境圧力の導入路の閉塞を防止するという効果を奏することに加え、次のような種々の作用効果を有する。まず、撥水フィルタ12のフィルタ面をケース1の外部に向かうR状若しくは球面状の凸面形状としているため、該フィルタ面を平坦な面とした場合よりも、水分の表面張力を低減できる。
【0045】
そのため、例えば、図8に示す様に、撥水フィルタ12のフィルタ面に水分や塵埃等の異物K1が付着しても、平坦なフィルタ面の場合よりも、より効率的に落下させやすくできる。なお、上記第1実施形態においても、撥水フィルタ12を、そのフィルタ面がケース1の外部に向かう凸面形状となるように湾曲させた形でケース1に組み付けても良く、その場合でも、同様の効果が得られる。
【0046】
また、本実施形態では、大気圧導入口10を枠20にて区画された複数個の開口部21の集合体により構成しているため、上記第1実施形態のように、大気圧導入口10を単一の開口部とした場合に比べて、枠20の存在により、ここを流れる大気中の水分と接する面積が大きくなり、僅かな水分でも結露が促進される。そのため、より水分が落ちやすくなり、水分の除去をより促進することができる。
【0047】
さらに、本実施形態では、枠20と撥水フィルタ12のフィルタ面との間に大気圧(環境圧力)が導入可能な隙間部23を形成しているため、万一、該フィルタ面が目詰まりしても、代わりに隙間部23から大気圧をセンサ素子部4へ導くことができ、好ましい。
【0048】
例えば、図9に示す様に、万一、開口部20を覆うように撥水フィルタ21のフィルタ面に泥等の異物K2が付着したとすると、この付着部におけるフィルタ面は目詰まりする。ここで、もし、隙間部23が無いと、異物K2にて覆われた開口部20は閉塞してしまう。その点、図9中、斜線ハッチングにて示す様に、隙間部23が存在すれば、外部と開口部21との連通は確保されるため、フィルタ面の全域に異物が付着して塞がらない限り、圧力センサ100において大気圧の導入路の閉塞を防止できる。
【0049】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、大気圧と測定対象圧力との差圧を検出する相対圧センサについて、本発明を適用したが、大気圧(環境圧力)をセンサ素子部へ導入し、大気圧を絶対圧として測定する圧力センサにも適用できる。
【0050】
要するに、本発明は、ケース内に配設されたセンサ素子部に対して、ケース外部の環境圧力をケースに設けられたフィルタ部を介して導入するようにした圧力センサにおいて、ケースの表面に形成された導入口に取り付けたフィルタ部のフィルタ面を使用時にて天地方向に沿った向きとなるように配置したことを要部とするものであるから、他の部分は適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧力センサの全体構成を示す概略断面図である。
【図2】図1中のA矢視図である。
【図3】図1中のセンサ素子部の拡大図である。
【図4】上記第1実施形態に係る圧力センサの大気圧導入口近傍の拡大図である。
【図5】大気圧導入口の開口面積についての検討結果を示す図表である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る圧力センサの要部を示す図である。
【図7】上記第2実施形態に係る圧力センサの大気圧導入口の詳細構成図である。
【図8】フィルタ面の凸面形状構成による作用効果を示す説明図である。
【図9】隙間部の作用効果を示す説明図である。
【符号の説明】
1…ケース、4…センサ素子部、10…大気圧導入口、12…撥水フィルタ、20…枠、21…開口部、22…突起部、23…隙間部。
Claims (3)
- ケース(1)内に配設された圧力検出用のセンサ素子部(4)に対して、前記ケース外部の環境圧力を前記ケースに設けられたフィルタ部(12)を介して導入するようにした圧力センサの使用方法であって、
前記ケースの表面には外部に開口する前記環境圧力を導入するための導入口(10)が形成されており、
前記導入口(10)は、枠(20)にて区画された複数個の開口部(21)の集合体により構成されており、前記複数個の開口部(21)は、前記天地方向に縦長な形状であり、
前記フィルタ部は前記導入口に取り付けられており、そのフィルタ面が天地方向に沿った向きとなるように配置した状態にて、当該圧力センサを使用することを特徴とする圧力センサの使用方法。 - 前記フィルタ部(12)のフィルタ面は前記ケース(1)の外部に向かう凸面形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの使用方法。
- 前記枠(20)には、前記ケース(1)の外部側へ突出する突起部(22)が形成され、前記フィルタ部(12)のフィルタ面は、前記突起部の先端に接して配置されており、
前記枠と前記フィルタ面との間には、環境圧力を導入可能な隙間部(23)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの使用方法。
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