JP2578416Y2 - 圧力センサー - Google Patents

圧力センサー

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JP2578416Y2
JP2578416Y2 JP1992082466U JP8246692U JP2578416Y2 JP 2578416 Y2 JP2578416 Y2 JP 2578416Y2 JP 1992082466 U JP1992082466 U JP 1992082466U JP 8246692 U JP8246692 U JP 8246692U JP 2578416 Y2 JP2578416 Y2 JP 2578416Y2
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pressure sensor
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重光 小川
藤登 田中
宗典 土屋
大司 上原
健二 長沢
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Nagano Keiki Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
Nagano Keiki Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、圧力センサーに係り、
静電容量式の圧力変換素子の内部に形成された空洞部に
基準の圧力となる大気を導く通路における水滴等の侵入
防止構造に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、各種流体の圧力を検出する圧力
センサーには、様々な種類のものがあり、測定流体の圧
力を大気圧との差圧によりゲージ圧として検出するも
の、測定流体間の差圧を検出して比較測定を行うもの、
片側を真空として測定流体の絶対圧力を検出するもの等
がある。また、圧力の検出方式としては、静電容量式、
歪み式等がある。図3には、このうち大気圧を基準とし
てゲージ圧を検出する静電容量式の圧力センサーの従来
例が示されている(特開昭60-56233号公報参照)。圧力
センサー90は、蓋91を有する有底円筒状のケーシング92
を備え、このケーシング92内には適宜な支持部材93およ
びOリング94を介して圧力変換素子95が支持されてい
る。この圧力変換素子95は静電容量式であり、厚肉の基
板96と、この基板96に所定間隔を置いて対向される薄肉
のダイヤフラム97とを備えている。これらの基板96とダ
イヤフラム97との対向する面には、それぞれ対向電極98
A,98Bが設けられ、これらは図示されない導通路により
蓋91の内部に設けられた回路用のプリント基板99と導通
している。圧力センサー90は、これらの対向電極98A,98
B 間に発生する静電容量の変化により測定流体の圧力を
検出できるようになっている。
【0003】圧力変換素子95のダイヤフラム97とケーシ
ング92との間には、圧力室100 が形成され、この圧力室
100 に連通するようにケーシング92には測定流体導入路
101が設けられている。基板96とダイヤフラム97との間
には、基準圧力室102 が形成され、この基準圧力室102
は基板96の貫通孔103 により基板96の背面の空間104と
連通している。この空間104 は蓋91に設けられた大気導
入路106 により外部と連通している。空間104 の周囲に
は、基板96と蓋91との間にOリング105 が介装されてい
る。
【0004】このような静電容量式の圧力センサー90に
おいては、測定流体導入路101 から圧力室100 内に導入
された測定流体は、その圧力P1により受圧部であるダイ
ヤフラム97を基準圧力室102 側に押し、一方、大気導入
路106 および貫通孔103 により空間104 を介して基準圧
力室102 内に導入された大気は、その圧力P2によりダイ
ヤフラム97を圧力室100 側に押し、ダイヤフラム97はこ
れらの差圧により湾曲して基板96とダイヤフラム97との
間隔を変化させる。この際、対向電極98A,98B の各電極
間距離も変化して静電容量が変化するため、この静電容
量の変化を捉えることにより測定流体の圧力を検出す
る。
【0005】このような静電容量式の圧力センサー90で
は、大気導入路106 を細長く、かつ貫通孔103 と中心位
置をずらして配置することで、大気導入路106 からの基
準圧力室102 内への湿気の侵入を防止している。
【0006】また、計器一般に関し、計器内への湿気、
雨水、露水等の侵入を防止する方法としては、本願出願
人により図4に示すリブを利用した方法が提案されてい
る(実公昭61-35922号公報参照)。同図において、計器
110 は、外側表面をケーシング111 で覆われている。こ
の計器110 の外側表面には、ケーシング111 内に異常高
圧が発生した場合のケーシング111 の破裂防止用のブロ
ーアウトディスク112 または通気孔が設けられ、ブロー
アウトディスク112 等の周囲には、ケーシング111 から
外側に突出するようにケーシング111 と一体的に形成さ
れた適当な高さの環状リブ113 が設けられている。この
環状リブ113 の先端はナイフエッジ状になっており、水
切り効果を有するようになっている。従って、このよう
な計器110 を屋外に設置した場合には、夕立などで計器
110が濡れても環状リブ113 の外周を流れた水分は、先
端ナイフエッジ構成によって水滴の形で付着することな
く、直ちに滴下する。このため、昼夜の温度差あるいは
使用や保管における周囲温度変化に基づいてケーシング
111 の内圧が変化して起こるいわゆる呼吸現象により、
外部の大気がブローアウトディスク112 の嵌着隙間等か
らケーシング111 内に吸い込まれても、水分が一緒にケ
ーシング111 内に吸い込まれることはないようになって
いる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところが、前者の従来
の静電容量式の圧力センサー90では、基準圧力室102 内
への湿気の侵入は防止できるが、細長い大気導入路106
を形成しなければならないため、圧力センサーを小型化
できないという問題がある。また、この静電容量式の圧
力センサー90では、大気導入路106 と貫通孔103 とを連
絡する空間104 までは湿気が侵入することになり、この
空間104 は基板96の背面に設けられているので、この背
面部分に対向電極98A,98B と導通する回路等を設けるこ
とができないという問題がある。そして、これによって
も圧力センサーを小型化できないという問題が生じる。
さらに、後者の計器110 の防水構造では、ブローアウト
ディスク112 は本来破裂防止用のものであり、水滴の侵
入防止を目的としていないため、これ自体では充分な防
水効果を有するものではなく、環状リブ113 で水切りさ
れずにこのブローアウトディスク112 の嵌着隙間等を越
えて水滴が入り込んでしまうと、他に水滴の侵入を防止
するものがないので、水滴侵入防止の確実性が充分では
なく、特に水滴侵入防止の必要性が高い静電容量式の圧
力センサーの大気導入用の通路への使用にはあまり適さ
ないという問題がある。また、環状リブ113 がケーシン
グ111 から外側に突出するように設けられているため、
取扱い上邪魔になるうえ、外観上も好ましくないという
問題があった。
【0008】本考案の目的は、水滴等の侵入を確実に防
止することができ、小型化可能で外観を良好に保つこと
ができる圧力センサーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は、大気を圧力変
換素子の空洞部に導く通路の入口部分に、板状部を有す
る栓を装着してその開口の一部を塞ぎ、さらに当該板状
部より内側に所定の大きさの空間を設けて前記目的を達
成しようとするものである。具体的には、本考案は、外
側表面をケーシングで覆われ、当該ケーシングの内部に
流体の圧力を検出する静電容量式の圧力変換素子を備
え、当該圧力変換素子の内部に形成された空洞部と前記
ケーシングの外部とを連通する通路により前記空洞部に
基準の圧力となる大気を導き、一方前記圧力変換素子の
外部に被測定流体を導き、当該被測定流体と前記大気と
の差圧によりこの被測定流体の圧力を検出する圧力セン
サーであって、前記通路の入口部分に、その開口の一部
を塞ぐように形成された板状部を有する栓を装着すると
ともに、当該板状部より内側に所定の大きさの空間を設
け、当該空間よりも前記圧力変換素子側であって少なく
とも前記空間に隣接した部分の前記通路の断面積を前記
空間の断面積より小さく形成したことを特徴とする。こ
こで、前記空間は前記空洞部および前記通路の合計容積
の1/10以上の容積を有することが望ましい。
【0010】
【作用】このような本考案においては、大気を圧力変換
素子の内部に形成された空洞部に導く通路の入口部分
に、所定の大きさの空間を設けたので、前述した呼吸現
象により外部の大気がケーシングの内部に吸い込まれて
も、通路の開口付近に付着した水滴はこの空間内にとど
まり、これよりさらに内部に侵入することはなくなる。
また、通路の入口部分に設けられる栓の板状部を、ケー
シングの外側表面から突出せずにケーシング内に略収ま
るように設けることで、圧力センサーの取扱いが容易な
ものとなり、かつ外観も良好なものとなり、これらによ
り前記目的が達成される。
【0011】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例に係る静電容量式の圧力セ
ンサー10が示されている。圧力センサー10は、測定流体
の圧力を検出するディスク状の圧力変換素子20と、これ
を覆うケーシングである金属ケース30と、この金属ケー
ス30に溶接された継手31と、金属ケース30の蓋32とを有
している。
【0012】圧力変換素子20は、互いに平行に所定間隔
を置いて接着結合されたセラミック製の厚肉の基板21お
よびセラミック製の薄肉のダイヤフラム22を備え、これ
らの相対する面には対向電極23A,23B が設けられてお
り、この対向電極23A,23B が設けられた基板21とダイヤ
フラム22との間の空間は、基準圧力室40となっている。
基板21の背面には、IC素子24および対向電極23A,23B
の各電極端子を含む回路25が設けられており、対向電極
23A,23B とこの回路25とは外部取り出し電極穴26A,26B,
26C,26D を通して導通されている。このうち外部取り出
し電極穴26A は、その中央部分が空洞のスルーホールと
され、このスルーホールは、後述する導通孔70を通って
圧力センサー10内に入ってくる測定の基準となる大気
(圧力P2)を基準圧力室40に導く低圧ポート73となって
いる。
【0013】ダイヤフラム22と金属ケース30との間の空
間は測定流体が導入される圧力室41となっており、ダイ
ヤフラム22は、この圧力室41と基準圧力室40とに挟まれ
るように構成されている。そして、ダイヤフラム22の圧
力室41側の表面は、測定流体の圧力P1を受ける受圧面27
となっている。
【0014】継手31は、金属ケース30を挟んで圧力室41
の反対側に位置するように金属ケース30の外側表面にプ
ロジェクション溶接等により設けられている。継手31の
内部には、測定流体導入路50が形成されており、圧力測
定対象である測定流体をこの測定流体導入路50から導入
するようになっている。金属ケース30の測定流体導入路
50に対向する位置には、打出し部51が設けられており、
この打出し部51と金属ケース30との隙間には、スリット
状の開口である測定流体導入口52が形成されている。
【0015】圧力変換素子20の周囲には、その厚みを持
ったディスクの側面に当たる部分および圧力変換素子20
の一端面であるダイヤフラム22の受圧面27の周縁部およ
び他端面である基板21の背面の周縁部を覆うように一体
成形されたシール部材であるゴム製のパッキン60が設け
られている。パッキン60は、金属製の略リング状の取付
け板61を挟んで金属ケース30の端部33をかしめることに
より、その一部分であるダイヤフラム22の受圧面27の周
縁部に接触する部分および基板21の背面の周縁部に接触
する部分が締め付けられ、圧力室41と外気部分とをシー
ルするように構成されている。
【0016】蓋32は、ボルト35で取付け板61の内縁突出
部に締め付けられることにより金属ケース30に固定され
るようになっている。蓋32には、導通孔70が設けられて
おり、この導通孔70の入口部分は大気開放される開放口
71となっている。開放口71は、段付き円孔状に形成さ
れ、その外側段部77の内径は内側段部78の内径よりも大
きくなっている。また、導通孔70と内側段部78との接続
部分における導通孔70の断面積は、内側段部78の底面の
面積よりも小さくなっている。この開放口71には、ゴ
ム、プラスチック等により形成された栓72が設けられて
いる。一方、導通孔70の開放口71と反対側(圧力変換素
子20側)の端部は、基板21を貫通して基準圧力室40に通
じる低圧ポート73と接続されている。この接続部分は、
蓋32の内側に突出した突出部分34でパッキン60の一部分
を押さえつけることによりシールされている。
【0017】図2には、栓72の詳細構造が示されてお
り、図2(A)は左側面図、図2(B)は正面図、図2
(C)は右側面図である。栓72は、その中心部である軸
79の一端に略円板状の板状部80を有しており、他端に二
枚の円板81, 82を有している。板状部80の周囲には、四
つの切欠き83が設けられており、一方、外側の円板82の
外側面には、コマ84が放射状に四つ設けられ、この四つ
のコマ84の外側端部は、一つの円周上に位置するように
形成されている。板状部80の外径Dは、外側段部77の内
径と略一致もしくはやや大きくなっており、一方、四つ
のコマ84の外側端部が位置する円周の外径Eは、内側段
部78の内径と略一致もしくはやや大きくなっている。こ
れにより栓72は開放口71に確実に嵌合されるようになっ
ている。また、二枚の円板81, 82の外径Fは、内側段部
78の内径よりも小さくなっており、これらの間に大気が
流通する隙間が形成されるようになっている。
【0018】栓72が開放口71に嵌合された状態では、板
状部80は、蓋32の外側表面から突出せず、蓋32の内部に
収まる状態となるように構成されている。この嵌合状態
では、外側段部77に板状部80により塞がれた空間85が形
成され、圧力センサー10の外部の大気は、切欠き83によ
り形成される四つの分岐路からこの空間85内へ導かれる
ようになっている。空間85の容積は、基準圧力室40と導
通孔70と低圧ポート73との容積の合計値の1/3以上と
なっている。また、栓72が嵌合されるとコマ84は内側段
部78の底面に接触し、この際に四つのコマ84の各隙間に
は四つの分岐路86が形成されるようになっている。
【0019】このような本実施例においては、以下のよ
うに測定流体の圧力を検出する。測定流体を測定流体導
入路50から測定流体導入口52を通して圧力室41に導き、
ダイヤフラム22の受圧面27に作用させる。一方、大気を
開放口71から空間85を介し、導通孔70および低圧ポート
73を通して基準圧力室40に導き、基準圧力室40を大気圧
とする。通常の測定状態では圧力室41が高圧側となり、
基準圧力室40が低圧側となり、受圧部であるダイヤフラ
ム22がこの差圧により基板21側に撓むように変形して対
向電極23A,23B 間の距離が狭まり、これにより静電容量
が変化する。また、高圧側、低圧側は反対になってもよ
い。圧力センサー10は、この静電容量の変化を捉え、予
めキャリブレーション等を行っておくことにより測定流
体の圧力P1を検出する。
【0020】この際、前述した温度変化による圧力セン
サー10の呼吸現象が起こり、開放口71付近に付着した水
滴が基準圧力室40の方へ吸い込まれた場合、この水滴
は、空間85内にとどまり、導通孔70より内部へは侵入し
ない。つまり、基準圧力室40と導通孔70と低圧ポート73
とにより形成される空間内の大気は、使用状況や保管状
況等の変化により周囲温度が仮に100 ℃(例えば70℃か
ら−30℃まで)降下すると、いわゆるボイル・シャルル
の法則により体積が約1/3縮まる。従って、この縮ま
った約1/3の体積分に相当する大気が外部(開放口71
付近)から圧力センサー10内に吸い込まれ、同時に開放
口71付近に水滴があるとこれも圧力センサー10内に吸い
込まれてしまう。この大気とともに吸い込まれた水分
は、空間85が基準圧力室40と導通孔70と低圧ポート73と
の容積の合計値の1/3以上の容積を有しているので、
この空間85内にとどまることになる。
【0021】このような本実施例によれば、次のような
効果がある。すなわち、圧力センサー10の導通孔70の入
口部分には、空間85が形成されているので、前述したよ
うな温度変化による呼吸現象で開放口71付近に付着した
水滴が圧力センサー10の内部に吸い込まれても、水滴は
空間85内にとどまり、導通孔70より内部には到達せず、
基準圧力室40内への水滴の侵入を防止することができ
る。また、圧力センサー10の外部と空間85との間には、
切欠き83により四つの狭い分岐路が形成され、さらに空
間85と導通孔70との間には、二枚の円板81, 82によりラ
ビリンス状の隙間が形成されるとともに各コマ84の間が
四つの狭い分岐路86となっているため、大気の流通を確
保しながら水滴の侵入をより確実に防止することができ
る。これらにより、基準圧力室40内への水滴の侵入によ
る静電容量の変化を防止できるので正確な計測値を得る
ことができるうえ、対向電極23A,23B の腐食を防止する
こともできる。さらに、このような切欠き83による分岐
路、二枚の円板81, 82によるラビリンス状の隙間、コマ
84の間の分岐路86という構造により、水滴の侵入の防止
の他、塵や埃の侵入も防止することができる。
【0022】また、空間85は、基準圧力室40と導通孔70
と低圧ポート73との容積の合計値の1/3以上の容積を
有しているので、前述したような周囲温度の100 ℃程度
の大幅な降下があった場合にも、呼吸現象で吸い込まれ
た水滴を空間85内に確実にとどめることができ、導通孔
70より内部への水滴の侵入を確実に防止することができ
る。さらに、板状部80は、その外径Dが外側段部77の内
径と略一致もしくはやや大きくなっており、四つのコマ
84は、その外側端部の外径Eが内側段部78の内径と略一
致もしくはやや大きくなっていて、かつ内側段部78の底
面に接触するようになっているので、これにより栓72の
開放口71への嵌合を抜けてしまうことのない確実なもの
とすることができるうえ、嵌合の際に栓72を確実に位置
決めすることができる。
【0023】また、栓72の板状部80は、蓋32の外側表面
から突出せずに蓋32の内部に収まるようになっているの
で、外観を損なうという不都合、あるいは取扱い上邪魔
になるという不都合を解消することができる。さらに、
空間85は導通孔70の入口部分に設けられ、前述した従来
の圧力センサー90の空間104 のように基板21の背面部分
に接することはないので、回路25を基板21の背面に設け
ることができ、圧力センサー10を小型化することができ
る。そして、切欠き83、分岐路86等により狭い隙間が形
成されているので、その内側に位置する導通孔70は細長
く形成する必要はないため、これによっても圧力センサ
ー10を小型化することができる。
【0024】また、圧力センサー10が測定流体による衝
撃圧力を受けた場合には、その衝撃圧力は、先ず打出し
部51により直接に受けられ、その後、測定流体導入口52
を通ってダイヤフラム22の受圧面27に伝わる。このた
め、衝撃圧力が直接にダイヤフラム22の受圧面27に作用
することがなくなるので、受圧面27を保護することがで
きる。さらに、圧力センサー10がこのような衝撃圧力を
受けた場合には、打出し部51は測定流体の圧力P1の変化
に応じて測定流体導入路50の圧力伝播方向に撓むように
変形し、測定流体導入口52の開口の大きさを変化させる
ので、ダイヤフラム22の受圧面27をさらに確実に保護す
ることができる。この場合に打出し部51は、衝撃圧力の
圧力変化速度が大きい程、大きく変形し、測定流体導入
口52の開口をより狭くするため、圧力の変化に応じた受
圧面27の保護を行うことができる。そして、測定流体
は、打出し部51を迂回するようにしてスリット状の測定
流体導入口52を通って圧力室41内に導入されるため、測
定流体に固形の異物が混入している場合でも、この固形
の異物はスリットに引っ掛かって圧力室41内に入り込む
ことはなく、ダイヤフラム22まで到達しないので、受圧
面27を確実に保護することができる。
【0025】また、圧力変換素子20を覆うように一体成
形されたパッキン60が設けられているため、圧力室41と
外気部分とのシールを確実に行うことができる。そし
て、蓋32の突出部分34でパッキン60を押さえつけている
ので、蓋32に形成された導通孔70と基板21に形成された
低圧ポート73との接続部分のシールを確実に行うことが
できる。
【0026】なお、本考案は前記実施例に限定されるも
のではなく、本考案の目的を達成できる他の構成も含
み、例えば以下に示すような変形等も本考案に含まれる
ものである。すなわち、前記実施例では、空間85は、基
準圧力室40と導通孔70と低圧ポート73との容積の合計値
の1/3以上の容積を有するものとなっているが、これ
に限定されるものではなく、圧力センサー10の使用環境
に応じた容積とすればよく、例えば100 ℃降下といった
大幅な温度降下が考えられないような状況では、前記合
計値の1/3以下の容積としてもよい。しかし、通常の
圧力センサー10の使用環境を考慮すると、急激な温度変
化はせいぜい20℃〜30℃であるから、1/10以上の容
積とすれば十分である。
【0027】また、前記実施例では、板状部80は、略円
板状のものとなっているが、板状であってその内側に空
間85を形成することができるものであれば任意であり、
例えば、四角形等の多角形形状であってもよく、このよ
うにした場合には、開放口71を円孔状のままとすれば、
切欠きを設けることなく大気の流通路を確保することが
できる。さらに、空間85の形状も任意であり、例えば板
状部80を前述したような多角形形状とした場合には、こ
れに従った多角形の孔状等としてもよく、要するに所定
の容積を確保することができるものであればよい。そし
て、前記実施例では、空間85は開放口71の外側段部77に
形成されているが、内側段部78を含めて形成されていて
もよく、また開放口71は二段構成になっているが、二段
構成である必要はなく、これに伴い空間85も任意の形状
に形成してよい。さらに、板状部80は、蓋32の外側表面
から突出しないようになっているが、ある程度突出して
いてもよく、要するにその内側に空間85を形成すること
ができるように設けられていればよい。
【0028】また、前記実施例では、栓72は、四つの切
欠き83、四つのコマ84、二つの円板81, 82を有している
が、これらの各個数、各形状は任意であり、要するに大
気の流通を妨げることなく、水滴、塵、埃等の侵入を防
止できるような隙間を形成するように設けられていれば
よい。そして、軸79も必ずしも必要なものではなく、例
えば、単に板状部80に相当する部分のみを有する栓と
し、少なくとも一つの切欠き、孔等をその任意の位置に
設けるようにしてもよい。さらに、前記実施例では、導
通孔70と開放口71の内側段部78とは、内側段部78の底面
の中央付近で連通されているが、これらは内側段部78の
底面の他の部分、例えば、図1中上方部分で連通されて
いてもよい。また、栓72の材質は、ゴムやプラスチック
等となっているが、開放口71に嵌合できれば、金属、セ
ラミックス等、他の材質であってもよい。
【0029】また、本考案の圧力センサー10の圧力室41
に導かれる圧力測定対象である測定流体は、液体であっ
てもよく、気体であってもよい。さらに、本考案の圧力
センサー10の栓72および開放口71以外の部分の構造は、
前記実施例の構造に限定されるものではなく、本考案の
水滴等の侵入防止構造を実現できるものであれば任意で
ある。
【0030】
【考案の効果】以上に述べたように本考案によれば、大
気を圧力変換素子の内部に形成された空洞部に導く通路
の入口部分に、所定の大きさの空間を設けたので、水滴
等の侵入を確実に防止することができるうえ、圧力セン
サーを小型化でき、外観を良好に保つことができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図。
【図2】前記実施例の要部を示す拡大図。
【図3】従来例を示す断面図。
【図4】他の従来例を示す構成図。
【符号の説明】
10 圧力センサー 20 圧力変換素子 30 ケーシングである金属ケース 40 空洞部である基準圧力室 41 圧力室 70 通路である導通孔 71 入口部分である開放口 72 栓 73 通路である低圧ポート 80 板状部 85 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長沢 健二 長野県上田市大字上田160−5 (56)参考文献 特開 昭60−56233(JP,A) 実開 昭58−88140(JP,U) 実公 昭61−35922(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01L 9/12 G01L 19/06

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側表面をケーシングで覆われ、当該ケ
    ーシングの内部に流体の圧力を検出する静電容量式の圧
    力変換素子を備え、当該圧力変換素子の内部に形成され
    た空洞部と前記ケーシングの外部とを連通する通路によ
    り前記空洞部に基準の圧力となる大気を導き、一方前記
    圧力変換素子の外部に被測定流体を導き、当該被測定流
    体と前記大気との差圧によりこの被測定流体の圧力を検
    出する圧力センサーであって、 前記通路の入口部分に、その開口の一部を塞ぐように形
    成された板状部を有する栓を装着するとともに、当該板
    状部より内側に所定の大きさの空間を設け、当該空間よ
    りも前記圧力変換素子側であって少なくとも前記空間に
    隣接した部分の前記通路の断面積を前記空間の断面積よ
    り小さく形成したことを特徴とする圧力センサー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した圧力センサーにおい
    て、前記空間は前記空洞部および前記通路の合計容積の
    1/10以上の容積を有することを特徴とする圧力セン
    サー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009222606A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Sanki Eng Co Ltd 室内圧測定口およびそれに用いる防滴フード

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