JP4220370B2 - 電動弁診断方法及び電動弁診断装置 - Google Patents

電動弁診断方法及び電動弁診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4220370B2
JP4220370B2 JP2003419062A JP2003419062A JP4220370B2 JP 4220370 B2 JP4220370 B2 JP 4220370B2 JP 2003419062 A JP2003419062 A JP 2003419062A JP 2003419062 A JP2003419062 A JP 2003419062A JP 4220370 B2 JP4220370 B2 JP 4220370B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
valve
signal information
output
magnetic sensors
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003419062A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005180989A (ja
Inventor
たけき 野上
成哉 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikoku Research Institute Inc
Original Assignee
Shikoku Research Institute Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shikoku Research Institute Inc filed Critical Shikoku Research Institute Inc
Priority to JP2003419062A priority Critical patent/JP4220370B2/ja
Priority to US11/921,749 priority patent/US7769563B2/en
Publication of JP2005180989A publication Critical patent/JP2005180989A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4220370B2 publication Critical patent/JP4220370B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K1/00Lift valves or globe valves, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces
    • F16K1/16Lift valves or globe valves, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces with pivoted closure-members
    • F16K1/18Lift valves or globe valves, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces with pivoted closure-members with pivoted discs or flaps
    • F16K1/22Lift valves or globe valves, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces with pivoted closure-members with pivoted discs or flaps with axis of rotation crossing the valve member, e.g. butterfly valves
    • F16K1/221Lift valves or globe valves, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces with pivoted closure-members with pivoted discs or flaps with axis of rotation crossing the valve member, e.g. butterfly valves specially adapted operating means therefor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K31/00Actuating devices; Operating means; Releasing devices
    • F16K31/02Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic
    • F16K31/04Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic using a motor
    • F16K31/041Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic using a motor for rotating valves
    • F16K31/042Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic using a motor for rotating valves with electric means, e.g. for controlling the motor or a clutch between the valve and the motor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K37/00Special means in or on valves or other cut-off apparatus for indicating or recording operation thereof, or for enabling an alarm to be given
    • F16K37/0025Electrical or magnetic means
    • F16K37/0041Electrical or magnetic means for measuring valve parameters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)
  • Details Of Valves (AREA)

Description

本発明は、電動弁の診断を行う際に、電動弁駆動装置等を分解することなく電動弁の診断が行える電動弁診断方法及び電動弁診断装置に関する。
従来より、原子力発電所等のプラントでは、各種の配管に電動弁が多数用いられている。このような電動弁の健全性を確保することは、プラントの安全確保のために非常に重要である。稼働時間や稼働回数などを考慮してまたは過去の実績などによって適正な点検周期を設定し、計画的に弁の分解検査を行い所期の成果を得ている。
しかしながら、このような弁の分解検査を行う点検方法では、弁の分解時に弁の不必要な部分まで分解をしなければならず、分解に熟練作業者を必要とするばかりか、分解に伴い機器の損傷が懸念される。また、多くの電動弁を対象とする場合は分解作業の労力が激増し、熟練作業者を確保することが困難である等の問題点を有している。
これに対して、このような弁の分解を経ずに電動弁の異常を検出する点検方法が近年提案されている。これらは弁の開閉時間、弁駆動装置のトルク、ステムナットの磨耗等を検知し、各部の異常を判定するものであるが、このような電動弁の点検項目の重要なものの一つにトルク設定値の点検がある。
このような電動弁では、確実な開閉力の確保とともに電動弁が作動する際、過剰な駆動力が働いて弁を損傷しないために、トルクスイッチが設けられている。ウォーム軸の軸方向の動きに連動してトルクスイッチが作動し、電動弁を駆動させるモータの駆動エネルギをオフにする構造である。
従って、トルクスイッチの作動が適正であるか否かの診断は、駆動エネルギがオフとなった時点でのトルク値(トルク設定値という)を検出し、規定値と比較して良否を判定している。
規格(JEM1446)によれば、このような電動弁の診断において、トルク設定値の実測値が設計値の±10%の範囲内に入る必要があると定められ、実測値が設計値の±10%を超える場合には、弁の閉(または開)状態の適正な保持力確保ができないため、電動弁は異常があると判定される。
電動弁の分野では、このような駆動エネルギがオフとなった時点を判別する手法としては、次の手法が用いられている。
(1)電源ケーブルのうち、単相線にクランプメータを取り付けて電流値を測定する方法。(例えば、非特許文献1及び特許文献1参照。)
(2)電源ケーブルにクランプメータを取り付けて検知する方法(例えば、特許文献2参照。)。
(3)モータ上に磁気センサを取り付けて検知する方法(例えば、特許文献2参照。)。
精密工学会知能化メカトロニクス調査研究分科会、1995年9月21日(第14頁図3,第15頁表2) 特開平1−128561号公報(第1図) 特許第3411980号公報(特開2002−130531号公報)(図1,段落0025等)
しかしながら、非特許文献1又は特許文献1に記載の電動弁診断装置では、駆動エネルギの切断時刻を正確に測定することができるが、被測定電線にクランプメータを取り付けるには電気箱のカバーを取り外すことが必要である。ここで、電気箱内の被測定電線の近くには、ケーブル端子台やトルク設定機構等が近接されている。このため、プラント運転中に実施することは困難である。また、この方法は、カバーの取り外しを伴うので安全面や他の機器損傷の課題は解決されない。
これに対して、特許文献2に記載の装置では、電力ケーブルへのクランプメータの取り付けとか、モータへの磁気センサの取り付けという仮設手法であるので、プラント運転中でも診断が可能であるという特徴を備えている。しかしながら、この特許文献2に記載の装置では、得られる駆動エネルギオフの時刻の判定誤差が大きいという課題があった。
ちなみに、モータへ磁気センサを取り付けた場合の駆動エネルギとトルク値との関係を図3に示す。
この図から明らかなように、トルク値が急激に増加する場合には、駆動エネルギの半サイクルの時間でトルク値が約10%以上変化する。駆動エネルギの遮断後にもモータは慣性力により回転し続け、漸減された誘導電流が流れることになる。このため駆動エネルギが遮断されたタイミングは正確に読み取れないため、半サイクル程度の読取り誤差で、トルク設定値の許容値を逸脱してしまう。それ故、磁気センサをモータへ取り付けて駆動エネルギのオフのタイミングを測定したのでは、駆動エネルギのオフのタイミングがどの時点かの判断が測定の都度異なったり、また、測定者により異なり、これが測定誤差が生じる原因となり、実用的ではない。
また、電力ケーブルへのクランプメータ取り付けにおいて、電動弁の電気箱の開放なしで測定する場合(運転中等)には、電力ケーブルが通っている電線管の外部から測定する必要がある。電線管にクランプメータを取り付けて測定する場合、電線管外部から単相線への取り付け(クランプ)は不可能であり、各相一括クランプして計測する事になり、収集できる信号は漏洩電流信号であり十分な大きさの信号情報は採取できない。
そこで、本発明は、電動弁の電気箱の開放なしでプラント運転中でも診断が可能であると共に測定誤差の少ない電動弁診断方法及び電動弁診断装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、クランプメータに変えてホール素子を利用した磁気センサを電線管に直接外付けして測定したところ、明確な信号情報を採取することができた。
しかしながら、1個のセンサの場合、この信号情報は、必要な測定波形の波高がノイズに隠れてしまう場合があり、そのような場合にはノイズにより駆動エネルギオン・オフのタイミングを採取するのが困難になる。また、仮にノイズがなくても駆動電流オン・オフのタイミングが駆動エネルギ値0近傍の信号波形の位置であった場合、オン・オフのタイミングの検出が不明確になる可能性がある。
また、電力ケーブルは電線管内に配置され、通常ではその配置は不明であるとともに電線管内では、その位置が固定されているものではない。さらに、電動弁付近の電線管は、通常自在管(電気絶縁保護用チューブまたは可撓電線管)であるとともに、電動弁の分解点検などの保守作業があった場合には電線管内の電力ケーブルが移動する可能性もある。それ故、ひとつのセンサのみで電動弁の診断に必要な感度で、精度の良好なタイミングを検出することができない場合がある。
そこで、磁気センサの数を複数としたところ、各磁気センサと各電線(位相差がある)との相対位置関係の違いのため、複数の磁気センサから得られる信号波形には差があるため、いずれかの磁気センサにより得られた信号により駆動エネルギオン・オフのタイミングを正確に把握することができることを認めた。
また、複数個の磁気センサから得られた各信号情報を演算処理することによっても、駆動エネルギオン・オフのタイミングを正確に把握することができることを認めた。
すなわち、本発明の電動弁診断方法は、駆動モータの回転駆動力が機械的に伝達されて弁体を開閉駆動させる電動弁の異常の程度を診断する電動弁の診断方法において、
前記駆動モータの駆動エネルギオン・オフタイミングを、該駆動モータを駆動させる電力線又は前記駆動モータの電源を制御するためのスイッチ作動を検知する制御線収納された電線管であって該電線管内における上記電力線又は制御線の配置位置が不明な電線管の外部に外付けされた複数個の磁気センサから出力される該各磁気センサと上記電力線又は制御線を構成する各電線との相対位置関係の違いに基づく信号情報を用いて診断することを特徴とする。
また、本発明の電動弁診断装置は、駆動モータの回転駆動力が機械的に伝達されて弁体を開閉駆動させる電動弁の異常の程度を診断する電動弁診断装置において、前記駆動モータを駆動させる電力線又は前記駆動モータの電源を制御するためのスイッチ作動を検知する制御線収納された電線管であって該電線管内における上記電力線又は制御線の配置位置が不明な電線管の外部に外付けされた複数個の磁気センサと、該磁気センサから出力される該各磁気センサと上記電力線又は制御線を構成する各電線との相対位置関係の違いに基づく信号情報を出力する出力手段とを備えたことを特徴とするか、又は、
駆動モータの回転駆動力が機械的に伝達されて弁体を開閉駆動させる電動弁の異常の程度を診断する電動弁診断装置において、前記駆動モータを駆動させる電力線又は前記駆動モータの電源を制御するためのスイッチ作動を検知する制御線収納された電線管であって該電線管内における上記電力線又は制御線の配置位置が不明な電線管の外部に外付けされた複数個の磁気センサと、該磁気センサから出力される該各磁気センサと上記電力線又は制御線を構成する各電線との相対位置関係の違いに基づく信号情報を用いて前記電動弁の異常の程度を診断する診断手段と、該診断手段により得られた診断結果を出力する出力手段を備えたことを特徴とする。
このような電動弁の診断方法又は電動弁診断装置によれば、駆動モータの駆動エネルギオン・オフのタイミングは、電線管に外付けされる磁気センサにより測定できるので、プラント稼動中でも診断が可能である。また、この磁気センサを電線管の外周に着脱自在に固定(例えば外付け)することにより、稼働中の電動弁に対してもこの診断を自由に行える。
また、このような電動弁の診断方法又は診断装置によれば、外付けされた複数個の磁気センサによりそれぞれ異なるセンサ信号が得られるので、(A)出力された各センサ信号の中から解析に最適な信号情報を選択して解析する、(B)出力された各センサ信号を加算、減算、絶対値加算などの演算処理を行い、得られた演算結果を選択して解析する、などを行うことにより、駆動モータの駆動エネルギオン・オフのタイミングを正確に把握するのに最も有利な解析手法を選択して実施することができる。
ここで、(A)各センサ信号の中から解析に最適な信号情報を選択して解析する手法としては、次の解析手法が例示される。
(A)-(1)複数の磁気センサによる出力結果の中で、駆動モータの駆動エネルギオン・オフ時点のセンサ信号の波形がノイズと交錯する場合と交錯しない場合との双方がある場合には、そのノイズと交錯していない出力結果(センサ信号)を選択して解析する。ここで、ノイズと交錯しない場合とは、駆動モータの駆動エネルギオン・オフ時点の信号の波高の絶対値がノイズの絶対値より高い場合である。
このように、複数の磁気センサによる出力結果の中で、センサ信号の波形がノイズと交錯する場合としない場合がある一例は、各磁気センサと各電線(位相差がある)との相対位置関係のため、複数の磁気センサから個々に得られる信号波形に差がある場合である。各センサ信号の中で、駆動モータの駆動エネルギオン・オフ時点が明確に判断できる波形のセンサ信号を選択する。
(A)-(2)複数の磁気センサによる出力結果の中で、センサ信号のS/N比に大小がある場合には、大きいS/N比のセンサ信号を選択して、そのセンサ信号により駆動モータの駆動エネルギオン・オフのタイミングを解析する。この場合、S/N比の小さいセンサ信号を選択する場合に比べて駆動モータの駆動エネルギオン・オフのタイミングの解析誤差が低減される可能性が高い。
原子力発電所等の主要な電動弁のように開閉動作回数が少なく(月1回程度)、また点検のための開閉動作回数も作業条件等により限られている場合には、1個の磁気センサの取り付け位置を変更して最大S/N比のセンサ位置を特定するために、何回も開閉動作することは現実的でない。このため、複数センサ同時取り付けのメリットがある。また、電動弁に接続される電線管は、電動弁への接続部周辺ではフレキシブル電線等が使用される。このため、電線管の中の電力ケーブルの位置と電線管の外周との相対位置は一定とは限らない。従って、センサの最適位置を特定してマーキングしても、次回測定までに前記相対位置が変動する等により最適位置が変化する可能性がある。しかし、電線管が固定される等、センサと電線との位置関係が保持される場合は、解析手法として(A)-(2)を選択した場合には、その選択されたセンサは、常に他のセンサに比べてS/N比が大きいと予想されるので、他のセンサは次回以降の測定には不要となる。そこで、初回の測定では全てのセンサを取り付けておくことが必要であるが、次回以降の測定に際しては、採用されなかったセンサを取り外して測定しても同様な成果を挙げられると期待される。
この場合、駆動モータの回転駆動力が機械的に伝達されて弁体を開閉駆動させる電動弁の異常の程度を診断する電動弁の診断方法において、駆動モータの駆動エネルギオン・オフのタイミングを、駆動モータを駆動させる電力線又は制御線を収納した電線管の外部に外付けされた磁気センサにより信号情報として出力し、出力結果から複数個の各センサにより出力された各信号情報の中で、最もS/N比の大きい信号情報を出力する磁気センサの位置にマーキングし、次回以降の電動弁の診断には、マーキング位置に取り付けた磁気センサから出力される信号情報を用いて診断する電動弁診断方法が可能である。
複数の磁気センサの中でどの位置のセンサのS/N比が最も大きいかについては、測定をしてみて初めて確認されることである。
本発明によれば、電動弁の電気箱の開放なしでプラント運転中でも診断が可能であると共に測定誤差の少ない電動弁診断方法及び電動弁診断装置を提供することができる。
以下、本発明に係る電動弁診断方法および電動弁診断装置についての具体的な発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、従来技術と同一乃至は均等な部位部材は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
まず、本発明に係る電動弁では、図1に示すように、駆動モータ1、ギヤ2、ウォーム3、ウォームギヤ4、ドライブスリーブ5、ステムナット6、ステム7(弁棒)、弁体8などの駆動機構および伝達機構等を備えている。
また、このような電動弁では、図2に示すように、ウォーム3の軸方向(x方向)に作用する反力に応じて伸縮する皿バネ11を内蔵したトルクスプリングカートリッジ(TSC)10と駆動モータの駆動エネルギオン・オフを指令するトルクスイッチ12が設けられている。このTSC10はウォーム軸3aが皿バネ11を圧縮するx方向に所定幅以上移動した場合にトルクスイッチが作動するように設定されている。
これにより、駆動モータ1の回転がギヤ2、ウォーム3に伝達され、さらに回転運動力(トルク)としてウォームギヤ4を回転させる。ついで、このウォームギヤ4とともに回転されるドライブスリーブ5内のステムナット6を介してステム7が上下する。これにより、図1に示すように、ステム7の下方に固定された弁体8が上下されて弁が開閉される。
ここで、フックの法則によりウォーム軸3aの移動量すなわち皿バネの圧縮量は皿バネ11の圧縮力に比例し、さらに、この皿バネ11の圧縮力はトルクに比例し、弁体8が弁座に当接する当接力に比例しているので、ウォーム軸3aが所定の位置になった場合に駆動モータへの通電をカットすることにより弁体8が弁座に当接する当接力を所定の値に規制することができる。
すなわち、弁の閉動作では、ステム7の下降に従って、弁体8が下方に押し下げられて、配管200の通路を閉鎖させる。弁体8が弁座に当接して弁が完全に閉鎖して弁体8が閉動作の限界に達したとき、ステム7は、それ以上には下降しないため、ウォームギヤ4もそれ以上には回転することなくステム7の下降は停止するが、駆動モータ1は回転し続ける。これにより、ウォーム3がx方向へ移動し続け、皿バネ11が押圧される。この皿バネ11を圧縮する圧縮力は、弁体8が弁座を当接しつづける当接力を得るためのトルクに比例し、皿バネの圧縮力(F)×定数(L)は「トルク値」として適宜のセンサにより測定される。
また、本発明の電動弁診断装置では、駆動モータ1には、駆動モータを駆動させる電力線が電線管15内に収納されて接続されている。この電線管15の外周面には、ホール素子を利用した磁気センサ16が固定されている。
この磁気センサ16は、図4に示すように1個に限らず、図5〜図6に示すように、2個以上であってもよく、後述する様に複数個設けられていることが好ましい。
ここで、この磁気センサ16は、駆動モータ1の駆動エネルギオン・オフを検知するための駆動エネルギセンサであり、図5又は図6(a)では、符号16A及び16Bで示される2個の磁気センサが固定され、図6(b)では、符号16Aから符号16Cで示される3個の磁気センサが固定されている。その他の構成は、従来の電動弁診断装置と同一乃至は均等である。
ここで、ホール素子を利用した磁気センサとは、図7に示すように、電流Iが印加された状態で磁気を感知すると、電流Iが流れている方向と磁場Hの方向とのそれぞれに垂直方向に発生する電圧Eを感知するセンサである。
これらの磁気センサ16は、図5に示すように、電線管15の外周面15a上に配設される。この場合、磁気センサの取り付け位置を維持できるように、適宜のアダプタを用いてもよい。
また、複数の磁気センサ16を固定する場合には、各磁気センサ16は、軸心O15に直交する平面内の外周面15aに等間隔に固定されているのが好ましく、図5及び図6(a)では、対称位置(点対称)に固定され、図6(b)では各磁気センサ16A〜16Cと軸心O15とのなす角度θが120度(各磁気センサ16A〜16C間の間隔が等間隔)となるように固定されている。
ここで各磁気センサ16は、面ファスナテープなどの適宜の固定手段17(図5)により電線管15の外周面に固定することができる。この固定手段17は特には限定されないが、例えば、固定手段17が面ファスナーテープなどの着脱自在な構成であれば、簡易に取り付け取り外しが行え、また、複数個の磁気センサ16(16A〜)を設置して一旦測定を行った後、取り外すことが簡易に行え、別の電動弁の診断に使用できる。
つぎに、以上のように構成された磁気センサ16により電線管15内に挿通された電力ケーブル14中を流れる電流の測定について説明する。
電力ケーブル14は、図4に示すように、符号UVWで示す3本の線から構成され、各電線UVW(U相電線、V相電線、W相電線)の中には三相交流が流れている。
複数の磁気センサ16は、電線管15の外周面15aの任意位置に電線管15の接線方向の磁力線の大きさが測定できるように固定され、磁気センサ16内のホール素子中心O16(P)を通過する磁力線の大きさが測定される。
電磁気学の法則に従い、磁気センサの個数および電力ケーブルとの位置関係を変動させてシミュレーション(計算)を行い、本発明の有効性を示す。
ここで、電力ケーブル14は無限に長手方向に続く直線と仮定する。また、アンペールの法則により、直線電流Iが距離r離れた所に作る磁場H(t)はI/2πr、すなわち、H(t)=I/2πrとする。
また、図8に示すように、電線ケーブルの軸心O14を原点とする座標系とし、電線管15の軸心O15の位置を(x0、y0)、ホール素子中心O16(P)と電線管15の軸心O15との距離をR、電線UVWは、電力ケーブル14の軸心O14との距離をrとする正三角形の頂点にあるとしたとき、点Pにある磁気センサ16で測定される接線方向の磁場H(t)は式Iにより求められる。
なお、ξは図面で示されると電線UとO14を結ぶ直線がx軸と成すケーブル角度、θは磁気センサと軸心O15を結ぶ直線がx軸と成すセンサ角度、φuは磁気センサと電線Uの中心を結ぶ直線がx軸と成す角度(φv、φwについても同様)をそれぞれ示している。
α = 2π/3(座標原点を中心とした電線UVWの互いの角度=120°)とする。
点Pの座標 (x,y) = (Rcosθ+xo,Rsinθ+yo)
点Uの座標 (xu,yu) = (rcosξ, rsinξ)
点Vの座標 (xv,yv) = (rcos(ξ+α), rsin(ξ+α))
点Wの座標 (xw,yw) = (rcos(ξ+2α), rsin(ξ+2α))
点P,U間の距離 ru = √((x−xu)^2+(y−yu)^2)
点P,V間の距離 rv = √((x−xv)^2+(y−yv)^2)
点P,W間の距離 rw = √((x−xw)^2+(y−yw)^2)
点P,Uを通る直線がX軸となす角 φu = tan-1((y−yu)/(x−xu))
点P,Vを通る直線がX軸となす角 φv = tan-1((y−yv)/(x−xv))
点P,Wを通る直線がX軸となす角 φw = tan-1((y−yw)/(x−xw))
電線Uを流れる電流 Iu(t) = Isin(ωt−α)、(ただしωは交流の周波数f×2π)
電線Vを流れる電流 Iv(t) = Isin(ωt)
電線Wを流れる電流 Iw(t) = Isin(ωt+α)、
とすると、図8に示すように、電線Uが点Pに作る磁場Hu(t)’=Iu(t)/2πruなので、電線管の接線方向の磁場 Hu(t) = Hu(t) ’・cos(θ−φu) =(Iu(t)/2πru)・cos(θ−φu)、
同様に、電線Vが点Pに作る接線方向の磁場 Hv(t) = Hv(t)’・cos(θ−φv) =(Iv(t)/2πrv)・cos(θ−φv)、電線Wが点Pに作る接線方向の磁場 Hw(t) = Hw(t)’・cos(θ−φw) =(Iw(t)/2πrw)・cos(θ−φw)となる。
ここで、求める磁場H(t)は上記の合成なので、磁場H(t)は式Iで表される。
H(t) = I/2π×[sin(ωt−α)・cos(θ−φu)/ru + sin(ωt)・cos(θ−φv)/rv + sin(ωt+α)・cos(θ−φw)/rw] ・・・(式I)
これにより、各電線UVWがホール素子に与える影響は、に示すように、各電線UVWの中心からホール素子中心O16(P)までの距離(ru、rv、rw)に反比例し、また、電線管15の軸心O15とホール素子中心O16(P)とを結ぶ線と、各電線UVWの中心とホール素子中心O16とを結ぶ線との成す角度(θ−φu、θ−φv、θ−φw)とにベクトル量的に影響を受けた総和として測定される。
この式Iにおいて、電線ケーブルと磁気センサの位置を変化させ、磁気センサ信号を計算によりシミュレーションした。これは複数の磁気センサを用いることが駆動エネルギ信号オフ時刻を明確に測定するために有効であることを理解するためのものである。
なお、以下のシミュレーション計算は、標準的な実機の寸法を参照し、R=22.6mm、r=2.4mmとして行った。
(シミュレーション計算1)
図9(c)の位置関係の場合、各磁気センサ16A、16B、16Cの信号を取り出すと、図10に示すように、ノイズに隠れて判別の困難な信号情報16Bと、ノイズよりも波高が高い位置で駆動エネルギのオフが観測される信号情報16Aおよび信号情報16Cとがあり、ノイズに隠れずに判別可能な磁気センサに基づくセンサ信号16Aまたは16Cからオフ時刻(オフのタイミング)を測定することができる。
(シミュレーション計算2)
次に、図9(a)〜(d)に示すように、電線管15の中心に電力ケーブル14を配置し、磁気センサ16(16A〜16D)をそれぞれ電線管15の外周面15aに装着した場合に得られる各センサ信号の状況をシミュレーションした。
各磁気センサ16(16A〜16D)は、電線管15の軸心中心として、互いに隣接する間隔が等間隔となるように設置した。これにより、図9(b)では、磁気センサ16Aと磁気センサ16Bとは点対称に(180度ずれて)配置され、図9(c)では、各磁気センサ16A〜16Cは、互いに120度ずれて配置され、図9(d)では各磁気センサ16A〜16Dは、互いに90度ずれて配置されている。また、いずれの磁気センサ16も外周面15aの円周の接線方向の磁気が測定可能に配置されている。
結果を纏めて図11(a)〜(d)にグラフにより示している。ここで、各センサ16(16A〜16D)により採取されるセンサ信号は、加算、減算の組み合わせにより、最大の値を示すものを「信号値大」と、また、最小の値を示すものを「信号値小」と標記し、さらに、それぞれの信号値の絶対値を加算したものを「絶対値」と標記した。なお、「絶対値」の前に付いている数値は、センサの個数を表している。
ここで、図11(a)〜(c)では、センサが1個の場合を基準としてセンサが2個〜4個の場合をそれぞれ比較して示しており、また、図11(d)ではセンサの個数に応じたセンサ出力の絶対値加算処理結果を比較して示している。
これらの結果より、センサが複数個ある場合には、信号の演算処理(加算、減算)の方法によって互いに打ち消しあってセンサ1個の場合よりも小さいセンサ信号となる場合がある。これに対して、センサ信号を絶対値で加算すると、センサ個数が増えるほど大きいセンサ信号が得られ、かつ、センサ1個の場合に比べその信号形状は起伏の無い形に近づく。
これにより、駆動エネルギオン・オフ時のセンサ波形の変化(駆動エネルギオフ状態のセンサ信号値からのオン状態への変化点、または駆動エネルギオン状態のセンサ信号値からのオフ状態への変化点)がより確実に検出できる。
(シミュレーション計算3)
次に、図12(a)〜(d)に示すように、電線管15の内壁にそって電力ケーブル14を配置し、磁気センサ16(16A〜16D)をそれぞれ電線管15の外周面に装着した場合に得られる各センサ信号の状況をシミュレーションした。
ここで、各磁気センサ16(16A〜16D)の配置は図9に略準じている。電線管15の軸心O15から電力ケーブルの軸心O14の距離r0は、14.1mmとした。
図12(a)では、電力ケーブル14と磁気センサ16とは軸心O15を点対称として最も離間して配置されている。また、図12(b)では、点対称に180度ずれて配置された磁気センサ16Aと16Bと等間隔の位置に電力ケーブル14が配置されている。また、図12(c)では互いに120度ずれて3個の磁気センサ16A〜16Cが配され、磁気センサ16Bと磁気センサ16cとの間であって等間隔の位置であって、磁気センサ16Aとは軸心を点対称として最も離間した位置に電力ケーブル14が配置されている。また、図12(d)では互いに90度ずれて配置されている4個の磁気センサ16A〜16Dの中で、符号16B及び16Cで示した磁気センサの中間位置であって、磁気センサ16A及び16Dの中間位置から最も離間している位置に電力ケーブル14が配置されている。
このような配置におけるシミュレーション計算3の結果を纏めて図13(a)〜(d)にグラフにより示している。ここで、各センサ16(16A〜16D)により採取されるセンサ信号は、同様に加算、減算の組み合わせにより、最大の値を示すものを「信号値大」と、また、最小の値を示すものを「信号値小」と標記し、さらに、それぞれのセンサ信号の絶対値を加算したものを「絶対値」と標記した。なお、「信号値大」、「信号値小」又は「絶対値」の前に付いている数値は演算処理されたセンサの数を表している。
ここで、図13(a)〜(c)では、センサが1個の場合を基準としてセンサが2個〜4の場合がそれぞれ比較され、図13(d)ではセンサの個数に応じて最も読取に適切であると思われる処理結果をそれぞれ比較して示している。
これらの結果より次のことが理解される。
(1)信号の演算処理(加算、減算)の方法によって最小値を示す場合でも、センサの数が1個の場合よりもセンサの数が2個以上の場合では、いずれも信号値が大きくなっている。
(2)センサが複数個の場合には、それぞれ演算処理(加算、減算等)の方法により信号値は変化するが、センサ信号を絶対値で加算するとセンサ個数が増えるほど大きい信号値が得られ、かつ、センサ1個の場合に比べ、その信号形状は起伏の無い形に近づいている。
これにより、駆動エネルギオン・オフ時のセンサ波形の変化(駆動エネルギオフ状態のセンサ信号値からのオン状態への変化点、または駆動エネルギオン状態のセンサ信号値からのオフ状態への変化点)がより確実に検出できる。
なお、以上の説明は、電線管内に挿通された電線ケーブルに三相交流を流して駆動モータを駆動させている例について説明したが、この駆動モータとして直流モータであってもよい。
ここで、直流モータの場合、駆動用電源の電線管には、電流の方向が対向する対となる一対の電線が挿通されている。これにより、電線管の上からクランプメータで単純に測定しても、漏れ電流を測定することになり、S/N比が異常に小さくなり実質的な測定は困難であるが、本発明の磁気センサを用いる場合には、以上に説明した理由と同様に可能と思われる。
また、以上に説明した例では、いずれも駆動エネルギ(駆動電流)であったが、これらの電線管内に挿通される電線ケーブルに代えて、モータの駆動を制御する制御信号線を電線管内に挿通した場合であってもよい。ここで、電線管内に挿通された制御信号線を流れる電流信号が直流であっても、交流であってもいずれの場合にも電線管の外周面に磁気センサを固定して測定するという本発明の診断方法及び診断装置をそのまま適用することができる。
なお、制御信号線に流れる電流を検知して測定する場合には、制御信号が発せられる時刻と実際に駆動モータの駆動エネルギが遮断される時刻との間に僅かな時間差が発生することがある。これは、例えば、図14に示すように、トルクスイッチの作動に伴い、電磁コイルに誘導されて駆動モータ1の電源オン・オフの電源スイッチ(接点スイッチ)がオフされるためである。それ故、駆動モータの電源オン・オフを制御する制御信号線の情報を基にして診断するよりも、直接駆動モータの駆動エネルギを検出して診断する方が、一般的には簡易であり、かつ、正確であると考えられる。
次に、このような電動弁診断装置の診断結果を自動的に画面上に出力する場合について説明する。この電動弁は、駆動モータの駆動エネルギオフ時点のトルク値を診断の基礎とする電動弁診断装置(以下、トルク設定値による電動弁診断装置と略称する。)である。このようなトルク設定値による電動弁診断装置では、駆動モータ1を駆動させる駆動エネルギが遮断された時点でのステム7に掛かる荷重(トルク値に比例)が管理対象とされている。許容値(通常は、±10%)の範囲内で有れば、電動弁は正常であるが、許容値を超えると電動弁は異常と判断される。
このような電動弁では、弁体が下方に押し下げられて配管200の通路が完全に閉鎖させた状態を維持することを確認して弁の閉鎖動作が完了されるように設定されている。このためには、弁が完全に通路200を閉鎖し下降が停止した状態でステム7に掛かる荷重が所定値に達しているか否かが重要である。
弁が押し下げられ通路200を閉鎖させた状態で、さらに駆動モータを駆動させることにより皿バネ11を押圧してステム7への荷重(弁を閉鎖させる力)を制御しているが、この状態ではステム7への荷重は急激に増加する。この皿バネ11の圧縮力(トルク値に比例)が所定の設定値となったところで駆動モータ1が停止することによりステム7への荷重(トルク値に比例)を所定の設定値で維持できる。
ここで、駆動エネルギの遮断時刻が正確に確定できないと、急激に増加するステム7への荷重で管理することは実質的に困難である。ステム7に掛かる荷重(トルク値に比例)が急激に増加する場合(例:10msでトルク値が10%以上増加)には、駆動エネルギの遮断時刻に10ミリセカンド程度の僅かな誤差があっても、トルク設定値では10%以上の誤差が生じることになり、基準値±10%と定められた許容値に対する診断が正確に実施できないおそれがある。
この自動出力装置を備えた電動弁診断装置100では、磁気センサ16は複数個(例えば3個又は4個)が電線管15の外周面15aに固定されている。また、ステム7、ヨーク7’、トルクスプリングカートリッジ10などの任意位置に応力センサが固定され、この応力センサにより皿バネ11の圧縮力に比例する応力が経時的に測定可能とされている。
各センサの情報は、図15に示すように、コンピュータのハードディスクなどの記憶手段を備えた診断手段70に入力され、診断手段70により演算された結果はモニタ81、プリンタ82、その他の外部出力83などの出力手段により出力される。
ここで、この診断手段70では、入力された各センサ信号が絶対値で加算処理されている。また、加算処理されたセンサ信号は、図16に示すように、ノイズよりも少し高い位置に設定された「しきい値」により処理されている。このような「しきい値」では、磁気センサ16の数が多いので、絶対値を加算処理されたセンサ信号(信号情報)は、駆動モータ1がオン状態では常に「しきい値」より高いセンサ信号を出力している。
これにより、センサ信号(信号情報)が「しきい値」を超えた時刻は駆動モータ1が駆動を開始した時刻(開始時刻)Aとして記憶され、センサ信号が「しきい値」を下回った時刻は駆動モータ1が駆動を停止した時刻(停止時刻)Bとして記憶される。
診断手段70では駆動モータ1が駆動を開始した開始時刻A、駆動モータ1が駆動を停止した停止時刻Bがそれぞれ測定され、駆動モータ1が駆動を停止した停止時刻Bでの応力センサの値に基づくトルク設定値が許容範囲に入っているか否かが判断される。
このようにセンサ信号に基づく各種演算結果と予め定めた参照テーブル(LUT)71の数値とを比較することにより常法に従って診断される。演算処理した各結果が所定の範囲内で有れば「異常なし」として判断され、所定値を超えると「異常」と判断できる。
演算処理された各結果が異常である場合には、劣化や故障が予想されるので、モニタ81、プリンタ82、外部出力83などの出力手段にその旨報知される。出力される結果は、例えば、「故障モード」や「劣化モード」であってもよい。また、外部出力の場合には任意の通信手段(インターネットなどの電気通信回線等を含む)を介して遠隔の地域で受信してもよい。
いずれの診断結果においても、駆動モータ1の駆動停止に関与するトルク設定値の情報が正確であることにより、または、駆動エネルギの変化点が関係する演算情報が正確であることにより、信頼性のある診断結果を得ることができる。その他の構成及び作用効果については、従来例や先行技術と同一乃至は均等である。
なお、以上の説明では、駆動エネルギのオン・オフのタイミングのみを検出していたが、磁気センサと電線管内に配置される電線ケーブルとの位置関係が固定されている条件下では、アンペールの法則により電線ケーブルを流れる電流に比例して磁場Hが発生するので、磁気センサとして定量性のある磁気センサを用いれば、駆動モータの駆動エネルギオン・オフのタイミングの測定のみならず、駆動エネルギの変化の状況を観察する電動弁の診断方法又は診断装置に本発明の方法及び装置を併用することができることが容易に理解される。
例えば、本発明の電動弁診断装置は、駆動モータの駆動エネルギの変化を利用した診断にも応用が可能である。
駆動エネルギの変化を電動弁の診断に利用した例は、例えば、1995年9月21日報告の社団法人精密工学会発行の「知能化メカトロニクス調査研究分科会 研究会報告」第2巻第2号第15頁の項目1,2,18に説明されている。ここで、項目1ではモータ負荷(起動/運転/過大負荷)が、項目2ではモータ負荷・運転トルクが、項目18ではトルクシート電流がそれぞれモータ電流に関与していることが説明され、絶対値変化が検知でき、これにより診断が可能であることが示唆されている。
これにより、本発明の電動弁診断装置では、電線管15内の電線ケーブル又は制御線の配置が固定されている条件では、駆動モータの駆動エネルギの絶対値の変化が、正常状態と対比することにより異常の有無を診断できることが可能と考えられる。
また、以上の説明では、駆動モータの駆動エネルギのオン又はオフのタイミングを応力センサ値に基づくトルク設定値と関連付けて説明していたが、これに限定されるものではない。
また、本発明の電線管の外部に取り付けられた複数の磁気センサから出力された信号情報を用いる方法によれば、駆動モータの駆動エネルギオン・オフのタイミングを正確に測定できるので、電線管内に挿入された電力ケーブルの駆動エネルギオン・オフのタイミングに起因して測定可能な他の診断装置に適用してもよいことは明らかである。
また、電線管の中に駆動モータの駆動エネルギオン・オフを制御する制御線が収納されている場合、制御線を流れる制御信号が電流信号で有れば、交流及び直流を問わずに制御信号のオン・オフ指令のタイミングを正確に検出できることは容易に理解され、いずれも本発明の電動弁診断方法及び電動弁診断装置が適用可能である。
このような制御信号のオン・オフ指令のタイミングは、例えば、トルク設定値による電動弁診断装置に応用可能である。駆動モータ1を駆動させる制御信号のオン・オフ指令がウォームの移動量で管理されている電動弁診断装置では、ウォームの移動量が所定の値となった場合に駆動モータ1をオフさせるトルクスイッチが作動して駆動モータが停止される。
ここで、このトルクスイッチがオフ指令を発したとき(時刻t)でのステム7に掛かる荷重(トルク値に比例)が管理対象とされている。この許容値は通常は、前述の例と同様な理由で通常±10%であり、±10%の範囲内で有れば、電動弁は正常であるが、許容値を超えると電動弁は異常と判断される。ここで、トルクスイッチの作動時刻(オフの制御信号発信時刻)が正確に確定できないと、急激に増加するステム7への荷重を管理することは実質的に困難である。
なお、制御信号での管理には、後述する駆動モータとのタイミングがずれるという問題点があるので、本発明においては、直接に駆動モータを駆動させる駆動エネルギのオン・オフのタイミングを測定することが好ましい。
以下に実施例により本発明の効果を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実際に駆動モータ1の駆動エネルギをオン・オフした場合の信号の採取状況を磁気センサの位置を電力ケーブル14から近い位置(磁気センサ1)と遠い位置(磁気センサ2)との複数個(2個)設置して得られた各信号の実測データを図17〜図19に示す。
ここで、図17は、設定トルクで駆動エネルギオフになった場合であり、駆動モータは停止直前ではモータ負荷が大きくなり、これにより駆動エネルギが大きくなり、センサ信号が増大している。また、図18は、トルクスイッチ作動前に弁棒位置に基づき作動するリミットスイッチにより停止させた場合であり、この場合はモータ負荷が大きくなる前に停止している。また、図19はモータ起動時のデータである。
図17〜図19は、実験室におけるデータであり、ノイズがほとんどない状態での結果である。一般にはなんらかの原因によりノイズが発生する場合が多い。ノイズの発生を想定すると、何れの場合も電力ケーブル14に近い位置での磁気センサの信号(磁気センサ1)は、遠い位置での磁気センサ(磁気センサ2)の信号に比べて駆動エネルギのオン・オフのタイミングを正確に把握できることが理解される。
(実施例2)
次に、実際に駆動モータ1の駆動エネルギを遮断した場合の信号の採取状況を従来技術の場合と対比して本願発明に従う磁気センサの場合を説明する。
この実施例2では、運転中を想定し、電気箱は開放不可のため電線管の外部からは単相線の測定は不可との条件とした。
また、信号強度は、電線管15内の電力ケーブル14の配置により異なるが、この実施例2ではケーブル14が電線管15の中心に位置する場合を一例として説明する。なお、このようにケーブル14を電線管15の中心に配置する場合には信号が最も小さくなり、磁気センサにより高品位の信号を採取するのが最も困難な場合と想定される。なお、ここで用いた電線管は、外径42mm、内径34mmのものである。
ここで、図20(a)は二つの磁気センサ16A,16Bによりセンサ信号を採取した場合の実験結果である。
図20(b)は、対照のために特許文献2に記載の従来のクランプメータを電線管にクランプした場合の実験結果であり、図20(a)との結果と比較するために、ノイズレベルが略同一となるようセンサ出力比率を調整している。
また、図20(c)は、図20(b)において駆動エネルギがオフとなった近傍について時間軸を拡大したものである。
この図20(a)と図20(b)との対比により明らかなように、クランプメータを用いた場合に比べて磁気センサを用いた本願発明の方法によれば、S/N比が大幅に向上されている。
また、図20(c)により明らかなように、クランプメータを用いた場合は、三相一括測定のため波形が乱れており、S/N比が小さく、駆動エネルギオフのタイミングが明確でないことが示されている。これにより、本発明に従えば、電動弁の診断の測定誤差が低減できることが理解される。
また、モータ上に磁気センサを設置した場合では、モータの慣性力により誘導電流が発生するので、駆動エネルギが切れてもセンサ信号はゆるやかに減少して直ぐには止まらない。これにより駆動エネルギのオフのタイミングを正確に検知することは困難であり、オフ判断時点位置が判定者により異なるという誤診の原因となる。
例えば、トルクの上昇速度が大きい駆動速度が速い電動弁では、図3に示すように、実際の駆動エネルギオフのタイミングと駆動エネルギオフと判断したタイミングとの差(OFF判断誤差Δt)が生じる。ここで、参照テーブルLUTなどにおいてトルク設定値(駆動エネルギOFFの時点のトルク値)の許容値が基準値±10%程度に設定されている診断装置では、OFF判断のタイミングが僅かに異なることによる診断誤差は無視できなくなる。
これに対して、本発明に従う磁気センサを複数個設定する方法では、実際の駆動エネルギオフのタイミングと駆動エネルギオフと判断したタイミングとの差(OFF判断誤差Δt)は低減又は実質的に無くなる。
以上のシミュレーションの結果及び実施例から次のことが理解される。
(1)ホール素子を利用した複数個の磁気センサを電線管に設置するという簡単な手法により、クランプ式の電流計を用いる場合に比べて、S/N比が格段に大きくなり、これにより、電動弁の電気箱のカバーを取り外すことなく、駆動エネルギのオン・オフのタイミングを一層正確に把握することができる。
(2)磁気センサを複数個設置する場合には、各センサから得られた信号の絶対値を加算する手法を採用することにより、センサ個数が増えるほど大きい信号値が得られ、かつ、センサ1個の場合に比べ、その信号形状は起伏の無い形に近づいている。これにより、駆動エネルギオン・オフ時のセンサ波形の変化(駆動エネルギオフ状態のセンサ信号値からのオン状態への変化点、または駆動エネルギオン状態のセンサ信号値からのオフ状態への変化点)がより確実に検出できる。
(実施例3)
次に、異常情報として、ステム(弁棒)7が曲がった状態を駆動エネルギの時系列変化として異常を検知する実施例について説明する。
ステム7が曲がっていない正常な状態での駆動モータ1に必要とする駆動エネルギと曲がった状態での駆動モータ1に必要とする駆動エネルギに差異が生じ、曲がった場合の駆動エネルギは増大すると考えられる。そこで、正常状態の駆動エネルギの経時変化データと対比することにより、ステム7が曲がっていること等による異常を検知することもできる。
ここで、ステム7が曲がっている場合には、駆動エネルギ(モータ電流)の他に、ウォーム荷重、ウォーム変位、弁棒応力が増加又は変位することが考えられる。そこで、実際にステム7を図21に示すように、約0.9度曲げた場合の駆動エネルギ等に与える影響を測定し図22及び図23に測定結果を示した。
ここで、図22はステム7および弁体8が開方向へ運転された場合の測定結果であり、図23は閉鎖方向へ運転された場合の測定結果である。これらの図から、ステム7が曲がっている場合(「異常」と図示。)には、正常な状態に比較して駆動エネルギ(モータ電流)の波形の変化が明瞭に観察することができる。また、これらの図から、ウォーム荷重(トルク)、ウォーム変位(ウォーム)、弁棒応力(弁軸スラスト)による測定に比較しても遜色せずに明瞭であることが理解される。これらの結果から、磁気センサで読取ることが可能と示唆される。
次に、電動弁診断装置を用いた診断事例の一例を説明する。この例は、例えば原子力発電プラントにおける各種配管に設定される電動弁又は電動弁診断装置に本発明を応用した一例である。
この電動弁(電動弁診断装置100)は図1に示す装置と実質的に同一乃至は均等である。
このような弁体8を閉とする場合の電動弁の診断情報の一例は、図24に示される。この図では、モータ起動から駆動エネルギ遮断の間の駆動モータ1の運転トルクの経時的変化がグラフで表現される。
駆動モータ1が駆動されて、ウォーム3が回転し、ウォーム3に噛み合ったウォームギヤ4が回転し、ウォームギヤ4が所定角度回転すると、ウォームギヤ4の突起が、ドライブスリーブ5の突起を押圧(ハンマ打ち)してドライブスリーブ5が回転する。すなわち、駆動モータ1の運転トルクは、一端上昇しハンマ打ちまでの空転時間(ウォームギヤ4が回転してウォームギヤ4の突起がドライブスリーブ5の突起に当接してドライブスリーブ5を回転させるまでの間)はトルクは小さいが、その後、一定トルクの下でステム7が下降される。
弁体8が弁座に当接すると、弁体8の絞り込みが開始されウォーム軸3aが皿バネ11を押圧するx方向に移動し、トルク値が上昇する。このウォーム軸3aが所定の変位量に移動するとトルクスイッチ12が作動して駆動モータ1への駆動エネルギを遮断する。ここで、図24では、トルクスイッチ12が作動した直後にトルク値のオーバシュートが観察されるが、その後保持トルクが維持される。
本発明においては、このような電動弁診断装置の駆動エネルギのオン・オフのタイミングを正確に確認することができ、また、本発明においては、このような電動弁診断装置の駆動エネルギの逐次変化の状況を測定することができるので、本発明をこのような電動弁の診断装置にも応用が可能であることが容易に理解される。
以上、この発明を詳述してきたが、具体的な構成はこの以上の説明に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
原子力発電所などでは電動弁が広範囲に使用されており、この電動弁の健全性を維持することは、プラントの安全確保のために非常に重要である。このような電動弁では、一定の周期で分解点検等を行う時間計画保全に比べて、より効果的な保全技術として、電動弁診断装置による状態監視保全技術が既に広範囲に実用化されている。このような電動弁診断装置は、状態を検出するセンサを電動弁に取り付け、センサ出力(信号情報)を収集解析し、設定トルクや各部の摩耗量を診断するものであるが、一層投資効果の高い診断技術の導入が望まれている。
本発明に従えば、高精度化、低コスト化、省力化を実現できる高性能電動弁診断装置が提供できるので、広く産業上利用できると考えられる。
また、本発明の電動弁は、プリトリガ方式による無人データ収集装置、及び遠隔双方向通信システムと組み合わせることが可能である。駆動エネルギをトリガ信号としてデータ収集装置を起動させることにより、誤動作のないデータ収集が可能となり、データの収集の省力化とともに、専門家が現場に行かなくとも迅速に高度な診断が可能となることが期待される。
本発明に係る電動弁診断方法を実施する電動弁診断装置の一例を説明する構成図であり、(a)は要部斜視図、(b)はドライブスリーブ部分の縦断面図である。 図1の電動弁の要部拡大構成図である。 モータへ磁気センサを取り付けた場合の駆動エネルギとトルク値との関係を示す図である。 本発明に係る電動弁診断装置における電線管内の電力ケーブルの配置の状況及び電線管への磁気センサの取付状況を横断面により説明する図である。 本発明に係る電動弁診断装置における電線管内の電力ケーブルの配置の状況及び電線管への磁気センサの取付状況を縦断面により説明する図である。 図6(a)及び(b)は、本発明に係る電動弁診断装置における電線管への磁気センサの取付状況を説明する図である。 本発明に係るホール素子を利用した磁気センサの回路図である。 本発明に係る磁気センサで電線管内に挿通された電力ケーブルより発生する磁場を試算する説明図である。 図9(a)〜(d)は、電力ケーブルと磁場センサとの関係を説明する配置図である。 本発明に係る互いに位相差が生じるように取り付けた磁気センサから得られる信号を模式的に示した図である。 図11(a)〜(d)は、図12(a)〜(d)の配置図により配置された電力ケーブルに電流が流れた場合の磁気センサにより出力される出力信号を演算処理した結果を表す図である。 図12(a)〜(d)は、電力ケーブルと磁場センサとの関係を説明する配置図である。 図13(a)〜(d)は、図12(a)〜(d)の配置図により配置された電力ケーブルに電流が流れた場合の磁気センサにより出力される出力信号を演算処理した結果を表す図である。 トルクスイッチと駆動モータとの関係を説明する回路図である。 電動弁診断装置を自動判定装置にした場合のシステム構成例を説明する図である。 診断手段において設定する「しきい値」を説明する図である。 駆動モータの駆動エネルギが設定トルク値でオフとなった場合の信号の採取状況の実測データを説明する図である。 駆動モータの駆動エネルギがリミットスイッチにより停止させた場合の信号の採取状況の実測データを説明する図である。 駆動モータの駆動エネルギをオンとした場合の採取状況の実測データを説明する図である。 図20(a)〜(c)は、駆動モータの駆動エネルギを遮断した場合の信号の採取状況を説明する図である。 弁棒(ステム)の曲がった状態を説明する図である。 弁棒(ステム)の曲がった場合の駆動エネルギ(モータ電流)などに与える影響を説明する図であり、弁が開方向へ運転された場合を説明する図である。 弁棒(ステム)の曲がった場合の駆動エネルギ(モータ電流)などに与える影響を説明する図であり、弁が閉鎖方向へ運転された場合を説明する図である。 図1の電動弁診断装置により測定された情報を表示するグラフである。
符号の説明
100:電動弁診断装置
200:配管
1:駆動モータ
2:ギヤ
3:ウォーム
3a:ウォーム軸
4:ウォームギヤ
5:ドライブスリーム
6:ステムナット
7:ステム(弁棒)
7’:ヨーク
8:弁体
10:トルクスプリングカートリッジ(TSC)
11:皿バネ
12:トルクスイッチ
13:電力ケーブル(電力線)
15:電線管
16:磁気センサ
17:面ファスナテープ(固定手段)
18:端子
19:増幅器

Claims (13)

  1. 駆動モータの回転駆動力が機械的に伝達されて弁体を開閉駆動させる電動弁の異常の程度を診断する電動弁の診断方法において、
    前記駆動モータの駆動エネルギオン・オフタイミングを、該駆動モータを駆動させる電力線又は前記駆動モータの電源を制御するためのスイッチ作動を検知する制御線収納された電線管であって該電線管内における上記電力線又は制御線の配置位置が不明な電線管の外部に外付けされた複数個の磁気センサから出力される該各磁気センサと上記電力線又は制御線を構成する各電線との相対位置関係の違いに基づく信号情報を用いて診断することを特徴とする電動弁診断方法。
  2. 前記磁気センサは、前記電線管の外周に着脱自在に固定されることを特徴とする請求項1に記載の電動弁診断方法。
  3. 前記複数個の磁気センサから出力された信号情報は加算、減算または信号情報の絶対値を加算する演算処理がなされ、該演算処理された信号情報は、該複数個の磁気センサから出力された各信号情報とともに出力されることを特徴とする請求項1記載の電動弁診断方法。
  4. 前記複数個の磁気センサから出力された信号情報は絶対値を加算する演算処理がなされ出力されることを特徴とする請求項1記載の電動弁診断方法。
  5. 駆動モータの回転駆動力が機械的に伝達されて弁体を開閉駆動させる電動弁の異常の程度を診断する電動弁の診断装置において、
    前記駆動モータを駆動させる電力線又は前記駆動モータの電源を制御するためのスイッチ作動を検知する制御線収納された電線管であって該電線管内における上記電力線又は制御線の配置位置が不明な電線管の外部に外付けされた複数個の磁気センサと、該磁気センサから出力される該各磁気センサと上記電力線又は制御線を構成する各電線との相対位置関係の違いに基づく信号情報を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする電動弁の診断装置。
  6. 前記複数個の磁気センサから出力された信号情報を加算、減算または信号情報の絶対値を加算する演算手段と、
    該演算手段により演算処理された信号情報は前記複数個の磁気センサから出力された各信号情報とともに出力する出力手段とを備えていることを特徴とする請求項5記載の電動弁の診断装置。
  7. 前記複数個の磁気センサから出力された信号情報の絶対値を加算する演算手段を備えていることを特徴とする請求項5記載の電動弁の診断装置。
  8. 駆動モータの回転駆動力が機械的に伝達されて弁体を開閉駆動させる電動弁の異常の程度を診断する電動弁の診断装置において、
    前記駆動モータを駆動させる電力線又は前記駆動モータの電源を制御するためのスイッチ作動を検知する制御線収納された電線管であって該電線管内における上記電力線又は制御線の配置位置が不明な電線管の外部に外付けされた複数個の磁気センサと、該磁気センサから出力される該各磁気センサと上記電力線又は制御線を構成する各電線との相対位置関係の違いに基づく信号情報を用いて前記電動弁の異常の程度を診断する診断手段と、該診断手段により得られた診断結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする電動弁の診断装置。
  9. 該複数個の磁気センサから出力された信号情報を加算、減算または信号情報の絶対値を加算する演算手段を備え、前記演算処理された信号情報は、該複数個の磁気センサから出力された信号情報とともに出力され、出力された信号情報に基づいて前記電動弁の異常の程度を診断する診断手段と、該診断手段により得られた診断結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする請求項8記載の電動弁の診断装置。
  10. 該複数個の磁気センサから出力された信号情報の絶対値を加算する演算手段を備え、
    前記演算手段により演算された信号情報に基づいて前記電動弁の異常の程度を診断する診断手段と、該診断手段により得られた診断結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする請求項8記載の電動弁の診断装置。
  11. 前記複数の磁気センサは、電線管の管軸に直交する面内位置に固定されていることを特徴とする請求項5〜10のいずれかに記載の電動弁の診断装置。
  12. 前記磁気センサは、前記電線管の中を通る電力ケーブルから発する磁力線が測定可能に配置されているホール素子センサであることを特徴とする請求項5〜11のいずれかに記載の電動弁の診断装置。
  13. 前記磁気センサは、前記電線管の外周に着脱自在に固定されることを特徴とする請求項5〜12のいずれかに記載の電動弁の診断装置。
JP2003419062A 2003-12-17 2003-12-17 電動弁診断方法及び電動弁診断装置 Expired - Fee Related JP4220370B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003419062A JP4220370B2 (ja) 2003-12-17 2003-12-17 電動弁診断方法及び電動弁診断装置
US11/921,749 US7769563B2 (en) 2003-12-17 2005-06-10 Method and apparatus for diagnosis of motor-operated valve

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003419062A JP4220370B2 (ja) 2003-12-17 2003-12-17 電動弁診断方法及び電動弁診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005180989A JP2005180989A (ja) 2005-07-07
JP4220370B2 true JP4220370B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=34781059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003419062A Expired - Fee Related JP4220370B2 (ja) 2003-12-17 2003-12-17 電動弁診断方法及び電動弁診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4220370B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006131991A1 (en) * 2005-06-10 2006-12-14 Shikoku Research Institute Incorporated Method and apparatus for diagnosis of motor-operated valve
JP2010159968A (ja) * 2007-10-16 2010-07-22 Shikoku Res Inst Inc 電動機器の診断方法
JP6802025B2 (ja) * 2016-09-30 2020-12-16 メタウォーター株式会社 バルブ動作のモニタリング方法、及びバルブ動作異常予兆検知方法
JP2019049532A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 日本ギア工業株式会社 異常又は劣化診断方法及び装置
JP6775710B2 (ja) * 2018-05-21 2020-10-28 三菱電機株式会社 劣化検出システム、ブレーキ制御装置、および劣化検出方法
CN111520535B (zh) * 2020-04-29 2022-02-01 浙江工业大学 一种气动调节阀***松动故障的在线诊断方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005180989A (ja) 2005-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5524484A (en) Solenoid operated valve diagnostic system
US7769563B2 (en) Method and apparatus for diagnosis of motor-operated valve
Mehrjou et al. Rotor fault condition monitoring techniques for squirrel-cage induction machine—A review
EP1291663B1 (en) System and method for motor fault detection based on space vector angular fluctuation
US20050278148A1 (en) Method and system for appraising the wear of axes of a robot arm
US7222521B1 (en) Method and apparatus for brake rotor testing
JP5439518B2 (ja) 電動弁の診断方法
JP4220370B2 (ja) 電動弁診断方法及び電動弁診断装置
KR20110088455A (ko) 시각적 검사-기반 발전기 보유 조립체 밀착성 검출
WO2020208743A1 (ja) 電動機設備の異常診断装置、電動機設備の異常診断方法、および電動機設備の異常診断システム
CN108363005A (zh) 电机可靠性测试方法
JP2007523414A (ja) 機械における摩耗を検出するための方法
JP2011085161A (ja) 電動弁装置の健全性診断方法及び健全性診断装置並びにプログラム
JP2019155498A (ja) ロボット制御装置、異常診断方法、及び異常診断プログラム
JP2010085105A (ja) 電動弁の状態監視診断装置及び方法
US20160216333A1 (en) System and method for induction motor rotor bar magnetic field analysis
WO2020107426A1 (en) Current measurement apparatus
JP3486595B2 (ja) 弁異常検出装置
WO2020261639A1 (ja) 電流測定システム、診断システム
US11835420B2 (en) Method and device for diagnosing a robot
CN107091733A (zh) 弹性件检测方法及检测仪、开关检测方法及检测仪
JP3300386B2 (ja) 電動弁の弁棒荷重演算表示システム
JP2007205511A (ja) 弁の監視装置
JPH0545251A (ja) 電動弁の健全性評価装置
JPH04337180A (ja) 電動弁診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4220370

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141121

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees