JP4210607B2 - ディスクブレーキのフローティング構造 - Google Patents

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本発明は、ディスクブレーキの構造、特にディスクブレーキにおけるキャリパーのフローティング構造(又は「キャリパーの浮動式構造」)に関する。
車両の制動形式としてはドラムブレーキ形式とディスクブレーキ形式が存在し、このうちディスクブレーキ形式は、大きく片押しピストン形式と対向ピストン形式とに分けられる。対向ピストン形式は左右両方のパッドをそれぞれ対向するピストンにより動かしてディスクロータを挟み込む構造でありブレーキ開放時にブレーキパッドがディスクロータに引きずることがない結果、走行抵抗が小さい点、キャリパー、ディスクロータともに固定化できるため制動性も向上するという点では優れている反面、スペース的・重量的に不都合が多い。
一方、片押しピストン形式の場合、ブレーキパッドを動かすピストンが片側だけの構造であるためスペース、重量の問題は解決されるものであり、特にキャリパー浮動式構造の場合にはブレーキパッドを直接動かすピストンが片側だけであっても反対側のブレーキパッドも浮動式のキャリパーがパッド方向に動くことにより両側からディスクロータを挟むことができるので制動性の問題もない。
しかしながら、キャリパー浮動式であっても走行抵抗を発生させる点では依然問題を有していた。まず、問題を明確にするために前提としてキャリパー浮動式ディスクブレーキの構成を説明すれば、該ディスクブレーキ10は図7に主構成を略示するように概ねキャリパー12、スリーブ14、パッド16a、16b、キャリヤー20で形成されている。キャリヤー20はスリーブ14とともにアクスル機構(図示せず)に固定されており、キャリパー12はアクスル機構に固定されておらずスリーブ14上を摺動可能になっている(この意味で「浮動式」又は「フローティング」と称されている)。また、パッド16a、16bは互いにディスクロータ18を挟んで対向している。さらに、パッド16aはピストン(図示せず)の動きに応じてブレーキ時にはディスクロータ18方向に摺動したパッド16aがディスクロータ18に当接することでロータ18に摩擦力を付与し、ブレーキ開放時にはブレーキ時と逆方向に摺動することでパッド16aとロータ18とを離間させる。また、ブレーキ時にバッド16aがロータ18に当接すると該当接力に対抗する反力が逆にロータ18からパッド16aに作用する。この反力がキャリパー12に伝達されるとキャリパー12はスリーブ14上をロータ18と反対側(図の左方向)に摺動する。従って、パッド16aと対向してキャリパー12に装着されているパッド16bは、ブレーキ時にはロータ方向(図の左方向)に動かされロータ18に当接することで摩擦力を付与し、ブレーキ開放時にはパッド16aへの反力が失われるためパッド16bの当接による摩擦力も失われることとなる。
以上のようにキャリパー浮動式ディスクブレーキにおいては片押しピストン形式でありながらブレーキ時に両側パッドでディスクロータを挟むことができ、高い制動性を有している。
特開2001−200875号公報
しかしながら、従来のキャリパー浮動式ディスクブレーキにおいてはキャリパーの浮動機構を担保する構造、具体的にはキャリパー12とスリーブ14との間の摺動構造(以下、「フローティング構造」と称す)に関し、ブレーキ開放時にパッド16bがロータ18に接触したままになるという問題があった。この問題に関し、従来はブレーキが開放されていればパッド16bがロータ18に接触し引き摺り状態になったとしてもロータ18にはパッド16bからの当接荷重は掛かっていないため車両の走行中にロータ18の振れ等で自然にパッド16bが押し戻されることから大きな問題にはならないとされていた。しかしながら、近年、環境問題とも相俟って燃費の改善が進行するにつれこの引き摺りによるエネルギー損失が無視できない問題となってきた。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ブレーキ開放時にパッドの引き摺りが生じないようなディスクブレーキのフローティング構造を提供することを目的とする。
本発明は、車体に固定されたキャリーに連結されたスリーブ上を摺動可能なキャリパーと、キャリパーから突出する第一パッドとキャリパーと協動する第二パッドとを有し、ブレーキ作動時に第一パッドがディスクロータに当接した際に生じる反力によりキャリパーがスリーブ上を摺動することで第二パッドをディスクロータに当接させる構造を有するディスクブレーキのフローティング構造に関し、キャリパーの摺動と協動してスリーブ(例えば、第一の実施形態におけるスリーブ104)の軸線方向に沿って摺動するように、スリーブ内でその軸線方向に延びて配設された棒状部材(例えば、第一の実施形態におけるスプリングガイド110)と、ブレーキ作動時における棒状部材の摺動方向の動きが規制されるようにスリーブ内に配設されたスペーサ(例えば、第一の実施形態におけるスペーサ116)と、棒状部材の摺動と協動するように棒状部材の周囲に配設されたガイド部材(例えば、第一の実施形態におけるガイド部材114)と、スペーサとガイド部材とに挟まれて配設された第一スプリング(例えば、第一の実施形態における第一スプリング122)とを備え、ブレーキ作動時には棒状部材がスペーサ方向に摺動することにともなってガイド部材がスペーサに接近することにより第一スプリングが圧縮され、ブレーキ開放時には第一スプリングが伸長することによりガイド部材がスペーサと離間することにともなって棒状部材がスペーサと逆方向に摺動され、前記棒状部材の周囲にはその軸線方向に延びて該棒状部材の摺動と協働するように第二スプリング(例えば、第一の実施形態における第二スプリング112)が嵌合し、前記ガイド部材は前記スペーサに所定距離接近すると互いに当接し、前記第二スプリングは、前記スリーブの開口底面と前記ガイド部材との間に配設され、さらに、ブレーキ作動時には前記ガイド部材は前記棒状部材の摺動に伴って前記第二スプリングに担持されながら前記スペーサ方向に押し出され、前記ガイド部材と前記スペーサとが当接した後に前記棒状部材の摺動力が前記第二スプリングの嵌合力を超える場合には、前記棒状部材は前記第二スプリング及び前記ガイド部材との協働が解除されて単独に摺動し、前記ガイド部材は、前記スペーサ方向に突出する第一係合部材(例えば、第一の実施形態における第二スナップリング120)を備え、ブレーキ解放時における前記棒状部材及び前記ガイド部材の摺動を、前記第一係合部材と前記スペーサとが係合するまでの範囲に規制する。
また、本発明において、ガイド部材は、第二スプリングと当接する部分の外径が最大の第一の外径を有し、軸線方向で前記第一係合部材方向に向かって、その外径が段階的に小さくなっており、スペーサとガイド部材の間に配置された第一スプリングを配置する部分は、第一の外径より小さい第二の外径を有し、さらに、スペーサは最も小さい第三の外径を有する部分の周囲に配設されているように構成することが好ましい。
また、本発明において、スリーブは、スペーサ方向に突出する第二係合部材(例えば、第一の実施形態における第一スナップリング118)を備え、スペーサの軸線方向における第二スプリングと反対側方向の動きを規制するように構成することが好ましい。
本発明によれば、ブレーキ作動時に圧縮された第一スプリングがブレーキ開放時に伸長されることを利用してブレーキ開放時にキャリパーに連結されたスプリングガイドを押し戻すように構成している。従って、ブレーキ開放時にディスクロータにパッドが引き摺ることなく確実に両者を離間することが可能となり、引き摺りによるエネルギー損失を大きく減じることができる。また、パッドが磨耗しスプリングガイドを大きく摺動させる必要が生じた場合にも所定以上のブレーキ作動荷重をスプリングガイドに掛けるとスプリングガイドだけが単独で摺動してロータへの当接を達成できると同時にブレーキを開放すれば初期位置からパッドの磨耗分だけ移動した位置にスプリングガイドを押し戻すことができるのでパッドの磨耗に対応した適正な位置にキャリパーを修正配置することができ、結果、ブレーキ性能を大幅に向上させることができる。
図1を参照すれば本発明のディスクブレーキのフローティング構造、特に上述した図7におけるスリーブとキャリパーとの嵌合部(図7の領域A参照)に相当する部分の構造を拡大した略断面図が示されている。
まず、本フローティング構造100では車両側、特にアクスル機構にキャリー102とスリーブ104とが固定されている。このスリーブ104は、キャリー102と反対側に向かって開口する一部中空軸を形成している。また、キャリパー106は、スリーブ104の周囲を覆うように入れ子状に配設され、スリーブ104の端部側に配設されたキャップ108に圧入により固定されている。さらに、キャップ108は、その中心に凹部分を設け、該部分にスリーブ104内軸線方向に延びるスプリングガイド110が圧入されている。従って、キャリパー106、キャップ108、スプリングガイド110は一体化されてスリーブ104に対して摺動することを可能としている。
また、スプリングガイド110は長手方向一部に亘って周囲に第二スプリング112が巻き付けられている。この第二スプリング112の内径は自然状態ではスプリングガイド110の外径よりも小さくなるように製造されているためスプリングガイド110に巻き付けるとスプリングガイド110を締め付けるように弾性力が作用し、両者の固定状態を確保する。また、スプリングガイド110の周囲で第二スプリング112の端部に接する位置にガイド部材114が配設されている。従って、図1に示すように第二スプリング112は該ガイド部材114とスリーブ104の開口底面104aとの間で挟みこまれて配設され、スプリングガイド110上の動きを制限されている。
また、図1に断面を示すようにガイド部材114は、上方向(第二スプリング112と反対側方向を意味する(以下、図1の紙面上の方向をもって示す))に向かって2段階に外径が小さくなっており、最も小さい外径部分の周囲にスペーサ116が配設されている。このスペーサ116は、スリーブ104の内壁に嵌合された第一スナップリング118によりスリーブ104に対する上方向の動きが制限されている。また、ガイド部材114にも第二スナップリング120が嵌合されており、ガイド部材114に対してスペーサ116の上方向の動きを制限している。さらに、ガイド部材114とスペーサ116との間のスペースには上下方向に第一スプリング122が保持され、第一スプリング122はスペーサ116がガイド部材114上を摺動することによって伸縮する。
上記機構とブレーキの作動状態との相関を説明する。図2を参照すれば図1の機構部を拡大した図が示されている。この図において、一点鎖線を境界として右側はブレーキ作動時の状態、左側はブレーキ開放時の状態を示している。ブレーキ作動時には、キャリパー106は上方への力が付与されるためスリーブ104上を摺動し、キャリー102から離れる方向に移動する。このとき、スプリングガイド110はスリーブ104に対して矢印Xの方向に押し上げられ、さらにスプリングガイド110が押し上げられると、ガイド部材114は第二スプリング112とともに押し上げられる。ガイド部材114が押し上げられると、スペーサ116が第一スナップリング118で上方への動きを制限されているためスペーサ116とガイド部材114に挟まれる第一スプリング122を圧縮することとなる(図2右側参照)。
また、ブレーキが開放されると、キャリパー106への上下方向の力が作用せずスプリングガイド110も自由状態になるため、圧縮された第一スプリング122が自然長に回復する、すなわちガイド部材114とスペーサ116との間のスペースを拡大するように弾性力が作用する。このときスペーサ116は第一スナップリング118で上方への動きを制限されているためガイド部材114のみ下方に押し戻されることとなる(図1左側参照)。従って、ブレーキが開放されキャリパー106に上方向の力が作用しなくなったときには第一スプリング122によりスプリングガイド110が下方向に摺動し、キャリパー106も下方向に摺動される(押し戻される)こととなる。
以上のことを図7に示すディスクブレーキ10に当て嵌めて検証するとブレーキ作動時にはスリーブ14上をキャリパー12が左方向に摺動することでパッド16bがロータ18に当接し、ブレーキ開放時にはキャリパー12が右方向に摺動し、パッド16bをロータ18から離間させることとなる。従って、ブレーキ開放時におけるロータとパッドとの引き摺りを解消することが可能となる。
次に第二スプリング112と第一スプリング122との関係について考えてみる。ガイド部材114とスペーサ116とが接触するまでは第二スプリング112に作用する荷重は、第一スプリング122に作用する荷重と等しく、ガイド部材114はスプリングガイド110に対する所定位置に位置決めされて上下方向に保持されている。しかしながら、ガイド部材114とスペーサ116とが接触すればブレーキの作動力がキャリパー106、スプリングガイド110を介してガイド部材114からスペーサ116に直接作用することとなる。通常の作動範囲ではガイド部材114とスペーサ116とは接触しないように設定されているためこのような接触は生じないが、パッド(図1におけるパッド16bに相当)が磨耗した場合には生じる可能性がある。このときスプリングガイド110上におけるガイド部材114が常に同じ位置に位置決めされているとパッドが磨耗してもスプリングガイド110を上記接触位置を超えて摺動させることができず、バッドを適正にディスクロータに当接させることができない。従って、ガイド部材114がスペーサ116に接触した後、スプリングガイド110上を滑る(ずれる)ようにしておく必要がある。本実施形態では、第二スプリング112のスプリングガイド110に対する嵌合力をブレーキ作動力よりも小さく設定している。このように設定すればパッドが磨耗したことによりガイド部材114がスペーサ116に接触してもなおスプリングガイド110を上方向に摺動させる必要がある場合でも、第二スプリング112がスプリングガイド110上をずれていき、ガイド部材114とスプリングガイド110との相対的位置関係をパッドの磨耗量に応じて変更することが可能となる。
従って、パッドが磨耗していくとガイド部材114と、第二スプリング112とはパッドの磨耗量分だけ初期位置よりも上方向に移動していることになり、パッドを交換するときに第二スプリング112のスプリングガイド110への嵌合力以上の荷重を掛ければ重要な機構部分を分解することなく初期位置に復帰させることができる。すなわち、本実施形態をパッドの厚みが異なるブレーキに使用する場合、スプリングガイド110の長さをパッドの磨耗可能量にあわせて変更するだけで、他の部品を共通化することができる。なお、第二スプリング112は耐久性の点で金属製の螺旋状バネが好ましいが、Oリングのようなゴム製の部品でも差し支えない。
さらに、図1、2に示すディスクブレーキのフローティング構造100は、上述した引き摺り防止機能だけでなく、ディスクロータとパッドとの隙間量を調節する機能をも併せ持っている。図2においては寸法Sがディスクロータとパッドとの隙間に相当している。従って、ディスクロータとパッドとの隙間量はSの寸法により調整される。寸法Sは、第二スプリング112の最小荷重、第一スプリング122のセット時の最小荷重、作動時最大荷重、及びスリーブ104の最大摺動抵抗のみを規制しておけば部品のばらつきによって影響を受けず所定値を維持することとなる。
図3を参照すれば、図1、2の機構における作動荷重と第一スプリング122(グラフ中の実線部参照)及び第二スプリング112(グラフ中の破線部参照)の変位とを示している。ここでスリーブ104の実摺動抵抗はf5、最大摺動抵抗f6、第一スプリング122の最小荷重f6、最大荷重f8、第一スプリング112の最小荷重f8に規制し、ブレーキ作動時の変位はX6、ブレーキ開放時の変位はX5と表されている。例えば、スリーブ104の摺動抵抗がf5<f6の場合には第一スプリング122はスナップリング120で上方向の作動が規制されているため変位はX5のまま変化しないこととなる。一方、スペーサ116はガイド部材114により下方向の作動が制限されているため第一スプリング122の作動時荷重より第二スプリング112の荷重が大きければ第一スプリング122の荷重が変動しても変位はX6のまま維持されることとなる。従って、第一スプリング122の変位は所定値X5から所定値X6の範囲内になり、X6とX5との差の寸法であるS(まさにこれが図2における隙間Sである)も所定値を維持することとなる。従って、本実施形態においては隙間S寸法を調整することでディスクロータとパッドとの隙間量を調整することが可能となる。
次に参考例としての第二の実施形態が図4に示されている。本実施形態は図1、2に示す本発明の第一の実施形態であるフローティング構造100の変形例200として形成されている。従って、図4の各要素に符された参照番号のうち図1、2と類似の参照番号を符しているものは同様の機能を果たす要素を意味している。図4に示す第二の実施形態では第一の実施形態のスナップリング120に相当する要素が存在しない、すなわち、ブレーキ開放時におけるスプリングガイド210の押し戻し(Y方向の摺動)を規制する要素が存在しないこととなる。従って、第二スプリング212に作用する荷重のばらつきによってパッドとロータの隙間は変動しないが、第一スプリング222に作用する荷重とスリーブ204の摺動抵抗とのばらつきによっては影響を受けることとなる。
また、参考例としての第三の実施形態が図5に示されている。本実施形態においても図1、2に示す本発明の第一の実施形態であるフローティング構造100の変形例300として形成され、図5の各要素に符された参照番号のうち図1、2と類似の参照番号を符しているものは同様の機能を果たす要素を意味している。図5に示すように本実施形態ではガイド部材114に相当する要素がなく、スプリング312、322は一体に形成されており、図1、2の第一スプリング122に相当する部分が第一部分322、第二スプリング112に相当する部分が第二部分312として機能する。従って、第二部分312のスプリングガイド310に対する嵌合力と、第一部分322のブレーキ開放時にスリーブ304を押し戻す力と、スリーブ304の摺動抵抗とのばらつきによってパッドとロータの隙間は変動する。
さらに、また、参考例としての第四の実施形態が図6に示されている。本実施形態においても図1、2に示す本発明の第一の実施形態であるフローティング構造100の変形例400として形成され、図6の各要素に符された参照番号のうち図1、2と類似の参照番号を符しているものは同様の機能を果たす要素を意味している。但し、本実施形態では、ガイド部材414がスプリングガイド410の端部に固着されていることと、第二スプリング112に相当するスプリングが存在しないことが特徴である。従って、常にスプリングガイド410は同じ摺動をし、すなわちブレーキ開放時においてパッドとロータは常に初期位置まで押し戻されることになる。その結果、バッドの引き摺りを防止することは確実である反面、パッドが磨耗すれば必然的にパッドとロータとの間の隙間は増大することとなる。
本発明のフローティング構造を例示する第一の実施形態の略断面図である。 フローティング構造の主機構を示す図1の部分拡大図である。 図1、2に示す本発明の第一の実施形態における作動荷重と第一スプリングの変位との関係を示すグラフ図である。 参考例としての第二の実施形態の略断面図である。 参考例としての第三の実施形態の略断面図である。 参考例としての第四の実施形態の略断面図である。 ディスクブレーキのフローティング構造の全体の概要を示す略断面図である。
符号の説明
100…フローティング構造
104…スリーブ
106…キャリパー
110…スプリングガイド
112…第二スプリング
114…ガイド部材
116…スペーサ
118…第一スナップリング(係合部材)
120…第二スナップリング(係合部材)
122…第一スプリング
312…第二部分
322…第一部分

Claims (3)

  1. 車体に固定されたキャリーに連結されたスリーブ上を摺動可能なキャリパーと、該キャリパーから突出する第一パッドと該キャリパーと協働する第二パッドとを有し、ブレーキ作動時に前記第一パッドがディスクロータに当接した際に生じる反力により該キャリパーが前記スリーブ上を摺動させて前記第二パッドをディスクロータに当接させる構造を有するディスクブレーキのフローティング構造であって、
    前記キャリパーの摺動と協働して前記スリーブの軸線方向に沿って摺動するように、前記スリーブ内でその軸線方向に延びて配設された棒状部材と、
    ブレーキ作動時における前記棒状部材の摺動方向の動きが規制されるように前記スリーブ内に配設されたスペーサと、
    前記棒状部材の摺動と協働するように該棒状部材の周囲に配設されたガイド部材と、
    前記スペーサと前記ガイド部材とに挟まれて配設された第一スプリングとを備え、
    ブレーキ作動時には前記棒状部材が前記スペーサ方向に摺動することにともなって前記ガイド部材が前記スペーサに接近することにより前記第一スプリングが圧縮され、
    ブレーキ解放時には前記第一スプリングが伸長することにより前記ガイド部材が前記スペーサと離間することにともなって前記棒状部材が前記スペーサと逆方向に摺動され、
    前記棒状部材の周囲にはその軸線方向に延びて該棒状部材の摺動と協働するように第二スプリングが嵌合し、前記ガイド部材は前記スペーサに所定距離接近すると互いに当接し、
    前記第二スプリングは、前記スリーブの開口底面と前記ガイド部材との間に配設され、
    さらに、ブレーキ作動時には前記ガイド部材は前記棒状部材の摺動に伴って前記第二スプリングに担持されながら前記スペーサ方向に押し出され、前記ガイド部材と前記スペーサとが当接した後に前記棒状部材の摺動力が前記第二スプリングの嵌合力を超える場合には、前記棒状部材は前記第二スプリング及び前記ガイド部材との協働が解除されて単独に摺動し、
    前記ガイド部材は、前記スペーサ方向に突出する第一係合部材を備え、ブレーキ解放時における前記棒状部材及び前記ガイド部材の摺動を、前記第一係合部材と前記スペーサとが係合するまでの範囲に規制する、ことを特徴とするディスクブレーキのフローティング構造。
  2. 前記ガイド部材は、前記第二スプリングと当接する部分の外径が最大の第一の外径を有し、軸線方向で前記第一係合部材方向に向かって、その外径が段階的に小さくなっており、前記スペーサと前記ガイド部材の間に配置された第一スプリングを配置する部分は、前記第一の外径より小さい第二の外径を有し、さらに、前記スペーサは最も小さい第三の外径を有する部分の周囲に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキのフローティング構造。
  3. 前記スリーブは、前記スペーサ方向に突出する第二係合部材を備え、前記スペーサの軸線方向における前記第二スプリングと反対側方向の動きを規制することを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレーキのフローティング構造。
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