JP4210530B2 - 液体収容部連結体およびその液体収容部連結体の製作方法 - Google Patents

液体収容部連結体およびその液体収容部連結体の製作方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の液体の分包に使用される液体用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば注射用の薬液は、ガラスアンプルまたはプラスチック容器に、単位容量毎に分注された状態で製薬企業より提供されている。そして、製薬企業ではこの分注工程に多大な工数がかけられているのが現状である。
一方、経口用の薬液は、1回投与量が年齢に依存しているために、予め小容器に分注された状態で製薬企業から提供することが難しく、通常、薬局で1本のプラスチックボトルに何種類もの薬剤を日数分混合して処方される。そして、このプラスチックボトルには目盛りが設けられており、患者はこの目盛りを見ながら医師、薬剤師等から指定された1回量を分取し内服するようになっている。
さらに、非経口施与されるような液体、例えば手術など処置途中に使用される消毒液や、あるいは服用されるのではないが消毒に用いられるうがい薬のような液体など一定量のものが頻繁に使われるような場合も状況は似ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば経口用の薬液を例にした場合、上記のような分注を伴う方法は目分量であるため、正確に1回量の処方薬を分取して内服することは困難であった。また、薬液に抗生物質などの顆粒製剤を混合して処方している場合には、プラスチックボトルの底に沈殿していることがよくあり、このような状態のままよく混合せずに分取してしまうと顆粒製剤の1回あたりの内服量が著しく少なかったり逆に著しく多かったりという問題があった。このことは、治療効果の面からも副作用の危険からも好ましくない。
さらに、プラスチックボトルに入れられた薬液はこぼしやすく、患者個人にて保管している段階に雑菌の混入が有りうるという薬品管理面の問題もあった。
そこで、患者の年齢などの諸事情に応じた1回量を予め小容器1個に注入して処方することも考えられるが、調剤者が小容器1個ずつに注入することはとても面倒な作業である。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、個々の目的に応じた1回使用量を比較的簡易に分注可能な液体容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、1回使用量の液体が収容される容積を有する液体収容部を連通状態で複数個連結し、処方等準備段階にこの連結体に液体を注入した後連通部分を閉鎖して、一回使用量毎に分注された液体容器を製作することにより、上記課題を解決することを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は、
(1) 開放された注入口と、開放された排出口と、それら注入口と排出口との間に設けられた複数の液体1回使用量分を収容可能な液体収容部とからなり、注入口から排出口まで連通してなる液体収容部連結体、
(2) 一端に注入口が設けられるとともに、他端に排出口が設けられ、注入口と排出口の間には、複数の液体収容部がチューブ状の連結部を介して数珠状に連結されてなる上記(1)記載の液体収容部連結体、
(3)一端に注入口が設けられるとともに、他端に排出口が設けられ、注入口と排出口の間には、複数の液体収容部がチューブ部を備えたコネクターで数珠状に連結されてなる上記(1)記載の液体収容部連結体、
(4)排液口が一方向に向いて配列された第一の液体収容部群と、排液口が第一の液体収容部群とは反対の方向に向いて配列された第二の液体収容部群と、第一の液体収容部群と第二の液体収容部群の間に設けられた連結部とを含み、第一の液体収容部群と第二の液体収容部群とは液体収容部の幅の二分の一の長さ分だけ横にずれて配置され、連結部が対向する液体収容部を交互に連結し、注入口から排出口まで蛇行するような状態で連通されてなる液体収容部連結体、
(5)それぞれの液体収容部に対し連通された各連結部が、それぞれの液体収容部の内周側壁面の最大径壁面よりも液体収容部の中芯側に所定の距離だけ寄せられた位置に設けられていることによって、この液体収容部連結体に対して注入口から液体を注入した際に各液体収容部に所定分ずつの残留空気を封入可能とさせたことを特徴とする上記(1)〜(4)いずれかに記載の液体収容部連結体、
に関する。
【0006】
なお、本発明にいう液体は、薬液あるいは体液などの医療用液体類において、経口投与や非経口施与に際してほぼ正確な使用容量が要求され、しかもその量は対象とする患者個人の差によって個々に調剤が必要であったり、使用される状況にふさわしい少量である必要が求められるなどの、原液から必要に応じて調剤を伴ったりして分注操作が必要な液体を扱うものである。具体的には、注射薬液、服用薬液、消毒用の薬液、あるいは血清のような生体液であり、単に正確な分注だけではなく、医療用液体類という用途上とりわけ細菌類などの混入を阻止し、あるいは雑菌の繁殖を招かないような配慮が特に重視されるような清潔な形態で、比較的簡易に1回使用量を分注可能な液体容器が求められるものである。
なお、以下の発明の実施の形態においては、服用薬液や消毒薬液の実施形態を意図した用途のものによって説明を行うが、上記注射薬液、生体液などにおいても同様に適用されるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態例を、図面に基づいて説明する。
図1に示す液体収容部連結体1は、一端に開放された調剤用の注入口11が設けられるとともに、他端に開放された排出口12が設けられ、注入口11と排出口12との間には、薬液を収容する3個の液体収容部131,132,133がチューブ状の連結部141,142を介して数珠状に連結されたものである。
【0008】
液体収容部連結体1は、全体がポリオレフィン系、ポリエステル系等の熱可塑性の合成樹脂材料からなる射出成型、ブロー成型、真空成型や、他にシート状やフィルム状の熱可塑性合成樹脂材料によって溶着加工などの二次加工などにより一体に形成されたものであり、それぞれの液体収容部131,132,133の内部は連通した状態になっている。
合成樹脂材料の種類は、上記射出成型、ブロー成型、真空成型や、シート状,フィルム状の熱可塑性合成樹脂材料によって二次加工が出来るものであれば特に限定されるものでなく、通気性を防ぐものや液体の蒸発を防ぐために通気、水分等の特定成分の透過性を抑えるための機能材料と複層になされたもの、あるいは劣化防止のために紫外線防止処理等なされた材料などが用いられてもよく、着色素材では一般には内容物が見えるように光透過性のものが好適に用いられる。
【0009】
そして、調剤用の注入口11はチューブ状に形成され、一端がシリンジのノズル(図示しない)を挿着できるように開放され、他端が液体収容部131に連結されており、後述するようにシリンジに収容された薬液等がこの注入口11から注入され、複数の液体収容部に収容されるようになっている。この時、注入される液体量は、連結される液体収容部の個数にあわせて決定され、例えば液体収容部が3個(131,132,133)連結された液体収容部連結体1の場合には、3回使用量分の液体が注入される。なお、この注入口11は、液体が注入された後、図2に示すようにクランプ、ヒートシーラー等で圧着または溶着されることにより、閉鎖される(図2の閉鎖部111)。
【0010】
液体収容部131と液体収容部132とはチューブ状の連結部141で連結され、液体収容部132と液体収容部133とも同様にチューブ状の連結部142で連結されている。この連結部141,142は、液体が均等に複数の液体収容部131,132,133に収容された後、図2に示すように、ヒートシーラーやクランプ等で所定距離離れた2カ所が圧着または溶着されることにより、閉鎖される。そして、図2に示すような閉鎖部1411,1421のそれぞれ2カ所の閉鎖部分の間の部位(それぞれ液体収容部から隔離された部位)で切断され、図3に示すように、液体収容部131を有する液体容器151と、液体収容部132を有する液体容器152と、液体収容部133を有する液体容器153とに分離される。そして、図3及び図4に示すように、本例では、前記連結部141,142は分離された液体容器として使用される時(図4の薬液服用時)には、排液口1511(1521)として機能するようになっている。
ここで、閉鎖部1411,1421は、排液口1511,1521の長さが比較的長く確保できる位置に形成されているのが好ましく、このように形成されていることによって、飲み薬として服用する際に口腔内に注入し易くなる。なお、閉鎖された排液口1511,1521を使用時開封するための開封手段として、切れ目(ノッチ)1412,1422が形成されているのが好ましい。
【0011】
排出口12は、注入口11と同様にチューブ状に形成され、一端が開放され、他端が液体収容部133へと連結されている。排出口12が開放されているのは、後述するように、この部分から空気を排出させて、各々の液体収容部131,132,133に液体を均等に収容させるためである。この排出口12も、注入口11及び連結部141,142と同様、図2に示すように、ヒートシーラーやクランプ等で圧着または溶着されることによって、最終的に閉鎖される(閉鎖部121)。また、連結部141,142と同様に、分離された液体容器として使用される時(薬液服用時等)には、排液口1531として機能するようになっており、閉鎖された排液口1531を開封するための開封手段として、切れ目(ノッチ)122が形成されているのが好ましい。
【0012】
なお、服用薬液用という使用形態から比較的長く形成されるのが好ましいとの説明をした上述の排液口(1511,1521等)の長さやチューブ状の連結部の形態については、液体収容部131,132,133に収容される液体の種類や使用形態に応じて適宜相応しい形状に形成されておればよい。〔例えば、注射薬液の場合には注射針を差し込みし易いように広口状に形成されたり、あるいはシリンジの先端形状に対応したルアー結合可能なルアー形状とされるなど。〕
【0013】
以下、図1に示す液体収容部連結体1への液体分注操作の工程を説明する。
(1)シリンジなど液体の入った容器に設けられたノズルを注入口11に接続し、排出口12が上側になるように液体収容部連結体1を垂直にした状態にして、下側の注入口11から原液容器内の液体を押し出す。
(2)液体容器内の液体を全量注入した後に、液体収容部連結体1(液体収容部131,132,133)を押圧して、上側の排出口12から内部の空気をほぼ全量排出する。
(3)そして、注入口11及び排出口12をクランプ、ヒートシーラー等で圧着または溶着することにより閉鎖する。
(4)その後、液体収容部連結体1を水平にして、液体がそれぞれの液体収容部131,132,133に均等に収容されるよう移送し、連結部141,142のそれぞれについて所定距離離れた2カ所をクランプ、ヒートシーラー等で圧着または溶着することによって閉鎖部分を形成する。
(5)さらに、閉鎖部1411,1421の各々2つの閉鎖部分の間を切断することで、1回使用量分を収容した個々の液体容器151,152,153が得られる。
【0014】
ところで、上述実施形態の例では液体収容部連結体1に所定量の液体を注入した後内部の空気を排出する作業を行ったが、排出する空気の体積に相当する希釈液を用いて予め原液等液体を希釈しておき、これを充填するようにしてもよい。この方法によれば、液体収容部連結体1に予め希釈された所定量の液体を、液体収容部連結体1が充填されるだけ注入すればよいので、注入時に量の調整を行わなくて良く、液体を各それぞれの液体収容部に均等に収容されるよう移送するという手間が省けることから注入作業の効率向上がはかられる。
【0015】
なお、ここでは液体収容部連結体1に液体を注入させた後に、内部から空気のほぼ全量を排出させる工程について説明したが、意図的に各液体収容部に適量の残留空気を封入させることによって、それぞれの液体収容部に所定量の内容液と所定量の空気が収容される液体収容部連結体を得る方法がとられてもよく、その方法については後述する。
【0016】
また、上述実施形態の例では、液体収容部連結体1における注入口11および排出口12が開放された状態となっているが、それぞれ脱着自在のキャップ類により液密に封止するようになされていてもよい(図示しない)。このような形態にすることによって、予め液体が充填された状態で製薬企業などから提供された液体収容部連結体から、処方時に液体を別の新しい容器に抜き取って液体の量を調整することが可能となる。これにより、製薬企業などから提供された液体収容部連結体をそのまま使いながらも、患者個々人への処方に応じた対応が可能であると同時に、患者個々人用の容器を全数準備しておく必要もなく省資源の観点からも有用である。
【0017】
さらに、上述実施形態の例では、シリンジなど薬液の入った容器に設けられたノズルを注入口11に接続したもので説明したが、注入口11との接続手段として輸液容器やシリンジとの連結規格であるルアー結合部を介してなされるものも広く適用される。すなわち、外形をテーパー状に縮径させた管状体で、注射器のハブや輸液容器からの注出口に嵌合可能な連結手段〔ルアー結合〕によりプラスチック製バッグやボトルから液体が供給される形態が用いられればよい。
実施形態の例としては、例えば200〜500ml程度の輸液バッグによって特定成分の輸液や栄養剤類が提供され、あるいは1〜2l程度の輸液ボトルから治療用薬液、血清などの分注に用いられるような方法が実用的に好適である。
【0018】
その他の実施形態例として、図5に示す液体収容部連結体2が挙げられる。
すなわち、本実施形態の例は、図1に示す液体収容部連結体1のような全体がプラスチックで一体に成形されたものでなく、連結部に別体のコネクター21を備えた構成からなるものである。このコネクター21は、ヒートシーラーやクランプ等で容易に圧着または溶着可能なチューブ部211と、チューブ部211の両側に設けられた雌ネジ部212,213とから構成されている。そして、この雌ネジ部212は液体収容部221から延びる排出口2211の端部に設けられた雄ネジ部2212と接続され、雌ネジ部213は液体収容部222から延びる注入口2221の端部に設けられた雄ネジ部2222と接続されている。
このように、コネクター21を備えた構成を採用することにより、連結される液体収容部の個数を容易に変えることができ、患者の病状にあわせて詳細に処方が可能となる。
【0019】
この実施形態の場合、閉鎖部分を形成するためのヒートシーラー、クランプ等で圧着または溶着される部分としては、前記コネクター21を挟んだすぐそばの部分2カ所として、個々の液体収容部に分割される際に図中のコネクター21の中央のチューブ部211で切断されればよく、あるいはまた、コネクター21の中央のチューブ部211全体が圧着または溶着された後、その圧着・溶着部分の中央で切断されて個々の液体収容部に分割されてもよい。
なお、排出口2211または注入口2221の端部に設けられた雄ネジ部側と、コネクター21に設けられた雌ネジ部側は相互に入れ代わっていてもよい。
【0020】
さらに、別の実施例として、図6に示す液体収容部連結体3が挙げられる。
この実施形態例のものは、連結部とは別の位置に、服用時の排液口が設けられたものである。すなわち図中、服用時に使用される排液口3111,3121,3131が一方の向きに向いて配列された第一の液体収容部群31(液体収容部311,液体収容部312,液体収容部313)と、排液口3211,3221,3231が液体収容部群31とは逆方向に向いて配列された第二の液体収容部群32(液体収容部321,液体収容部322,液体収容部323)と、それらを連結部33によってそれぞれの液体収容部群が連通されて構成されている。
ここで、第一の液体収容部群31と第二の液体収容部群32とは各液体収容部の幅の二分の一の長さ分だけ互いに横にずれて配置され、連結部33は対向する上記第一,第二液体収容部(311と321、321と312、312と322、322と313、313と323)を交互に連結している。このようにして、液体収容部連結体3は、一端が開放された注入口34から、もう一端が開放された排出口35までが連通されており、液体の入った容器を用いて注入口34から注入された液体は、全液体収容部中を蛇行するように流れることでこの液体収容部連結体3の各液体収容部の全てに薬液などの液体が満たされる。
【0021】
この実施形態の場合、ヒートシーラー等による所定距離離れた2カ所の直線状〔図6中に、一点鎖線で表したB〕を圧着または溶着することで、連結部33を一度に閉鎖することができる。そして、2カ所の直線状閉鎖部の間の部位(液体収容部から隔離された部位)を切断することによって、第一の液体収容部群31(液体収容部311,液体収容部312,液体収容部313)と第二の液体収容部群32(液体収容部321,液体収容部322,液体収容部323)とが別々に得られる。ここで、2カ所の直線状に代えてやや太めの圧着部または溶着部が1列設けられ、その中間で切断されて同様に個々の液体収容部を得てもよい。
【0022】
液体収容部連結体1は、全体がポリオレフィン系、ポリエステル系等の熱可塑性の合成樹脂材料からなる射出成型、ブロー成型、真空成型や、他にシート状やフィルム状の熱可塑性合成樹脂材料によって溶着加工などの二次加工などで一体に形成され、合成樹脂材料の種類は、上記射出成型、ブロー成型、真空成型や、シート状,フィルム状の熱可塑性合成樹脂材料による二次加工出来るものであれば特に限定されることなく、通気性を防ぐものや液体の蒸発を防ぐために通気、水分等の特定成分の透過性を抑えるための機能材料と複層になされたもの、あるいは劣化防止のために紫外線防止処理等なされた材料などが用いられてもよく、着色素材は一般に内容物が見えるように光透過性のものが好適に用いられる。
【0023】
この実施形態の構成によって、液体収容部連結体3はコンパクトなブロック状の液体収容部群をなしていることから、液体注入操作に要するスペースが広くならず注入工程の作業性にも優れ、連結部33を一度に閉鎖することができることから閉鎖工程の作業性にも優れている。さらに、液体が注入された液体収容部連結体3の梱包も決まった箱にきちんと収納されるので輸送がし易い。
なお、この実施形態例の構成に表すように、第一の液体収容部群31の隣り合う液体収容部(311と312,312と313)、または、第二の液体収容部群32の隣り合う液体収容部(321と322,322と323)は、上記操作によって第一と第二の液体容器群となった際にそれぞれが取り扱いやすいように、容易に破断可能な薄肉部36で連結されていてもよい。
【0024】
以上、図1〜5の実施形態の例の説明においてはそれぞれの液体収容部の連結体を図の調剤用排出口12が上側になるように液体収容部連結体1を垂直にした状態にし、下側の注入口11から液体容器内の液体を押し出すようにそれぞれの液体収容部を薬液などの液体で満たすような手順で説明を行ったが、液体収容部の連結体は水平状態にされて液体で満たすような手順で行われてもかまわない。その場合、それぞれの液体収容部に対し連通された各連結部は、上述の実施形態の例では、それぞれの液体収容部に対し連通された各連結部が、それぞれの液体収容部の内周側壁面の最大径壁面よりも液体収容部の中芯側に所定の距離分だけ寄せられた位置(図では各液体収容部のほぼ中央の位置にあるが一方の側に寄せられていてもかまわない。)に設けられた場合には、上述の液体収容部連結体に対して注入口から液体を注入していった際に各液体収容部にわずかずつの空気が残留して封入されるようになる。したがって、このように製作された各液体収容部には少しずつ空気が入る結果となり、液体収容部連結体から分離された各液体容器に収容された液体を服用するために排液口を開封した際に、各排液口付近に空気が残留していて内容物(薬液など液体)が飛び散る心配がない。このように、連結部を設ける位置を正確に設定することで、それぞれの液体収容部に所定量の内容液と所定量の空気が収容される液体収容部連結体が得られる。
【0025】
このことは、図6の実施形態の例においても活かされおり、図6の状態にして注入口34を下に排出口35を上にして液体の注入が行われた場合、それぞれの液体収容部内に連通された各連結部33はそれぞれの液体収容部の内容積を決定する内周側壁面より液体収容部の中央側に寄せられた位置に設けられ、すなわち液体収容部311,312,313,321,322,323のそれぞれの上部に図6中の*印のような段差が生じていることにより、各液体収容部にはわずかずつ残留空気が封入された状態で液体の注入がなされ充填されるわけである。
【0026】
また、薬液など液体と空気の量は、液体注入時の液体収容部連結体容器のセットされる状態によってもコントロールすることができる。
すなわち、図7は、図6の実施形態の例の液体収容部連結体3を用いて行う、
(a);上述したように、吊り下げ用のラックなどを用いて注入口34を下側に向け排出口35を上に向けた状態で液体の注入が行われた場合であり、
(b);容器を水平台上に置くなど水平状態にして注入口34から排出口35へと液体注入が行われた場合である。〔なお、(b)左の図は、図6中に二点鎖線で示すA−A断面で示す容器断面に液体が注入された状態を表している。図中、(a),(b)ともに、右側の図は左側の状態での液体注入後に、個々の液体の収容部容器を開封前(服用前など)に排液口を上に向けた状態である。〕
図に示す、(a),(b)それぞれ液体注入時に生じる*印、**印の段差、すなわち各液体収容部に対し連通された各連結部が、液体収容部それぞれの内周側壁面の最大径壁面より液体収容部の中芯側に所定の距離分だけ寄せられていることにより生じる残留空気が、それぞれの液体収容部容器を使用する際に排液口の付近に残留空気4として現れたものを示すものである。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、液体収容部連結体容器の注入口から前記液体収容部連結体全体に液体を注入し、それぞれの液体1回使用量分の液体収容部前後において連通部分を閉鎖することにより、液体1回使用量毎に分注された液体収容部から構成される連結体容器が得られ、それら複数の液体収容部が連通しているので、調剤者は患者毎の症状に応じた所定の正確な服用量で1回使用量を比較的簡易に分注することが可能となる。
また、患者自身がプラスチック容器等から目分量で1回量の処方薬を分取することなく病状に応じた正確な配合量の薬剤が処方されるため最適な治療効果が得られるとともに、沈殿成分等一部成分の摂取量の偏りを原因とする副作用の危険もなくなる。さらに、患者個人が使用するまで開封しないことから保管中に雑菌の混入することなく、取り扱い中誤って薬液をこぼしてしまうようなこともなく、衛生的で薬品管理面の問題も解消される。
また本発明は、簡単な操作ながらも正確な分注作業を可能として製薬メーカーだけでなく病院・薬局等の調剤者の煩雑な分注作業を大幅に改善するとともに、必要に応じた複数の液体収容部連結体を相互に接続して連通させて同様に操作を行うことにより、同様な作業を一度に処理することが可能となり、大量の液体を短時間に効率よく分注させることによって作業効率の大幅向上がはかられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例の説明図である。
【図2】図1に示す液体収容部連結体1の説明図である。
【図3】図2に示す液体収容部連結体1を切断した状態を示す説明図である。
【図4】図3に示す液体容器151の使用状態を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態例の説明図である。
【図6】本発明の別の実施形態例の説明図である。
【図7】本発明の図6の実施形態例における、使用状態の説明図である。
【符号の説明】
1、2、3 液体収容部連結体
11、34 注入口
12、35 排出口
131、132、133、221、222、311、312、313、321、322、323 液体収容部
141、142、33 連結部
111、121、1411、1421 閉鎖部
1412、1422、122 切れ目
151、152、153 液体容器
1511、1521、1531 排液口
21 コネクター
211 チューブ部
212、213 雌ネジ部
2211 排出口
2221 注入口
2212、2222 雄ネジ部
31 第一の液体収容部群
32 第二の液体収容部群
3111、3121、3131、3211、3221、3231 排液口
36 薄肉部

Claims (8)

  1. 開放された注入口と、
    開放された排出口と、
    注入口と排出口の間に設けられた複数の液体1回使用量分を収容可能な液体収容部と、
    それぞれの液体収容部に対し連通された連結部とを有する液体収容部連結体であって、
    排液口が一方向に向いて配列された第一の液体収容部群、および、排液口が第一の液体収容部群とは反対の方向に向いて配列された第二の液体収容部群の間に設けられた連結部が、対向する第一の液体収容部と第二の液体収容部を交互に連結し、液体収容部それぞれの内周側壁面の最大径壁面より液体収容部の中芯側に所定の距離だけ寄せられていることを特徴とする、注入口から排出口まで連通してなる液体収容部連結体。
  2. 前記第一の液体収容部群と前記第二の液体収容部群とは液体収容部の幅の二分の一の長さ分だけ横にずれて配置され、注入口から排出口まで蛇行するような状態で連通されてなる請求項1記載の液体収容部連結体。
  3. 前記液体収容部連結体に対して注入口から液体を注入した際に各液体収容部に所定分ずつの残留空気を封入可能とさせたことを特徴とする請求項1または2記載の液体収容部連結体。
  4. 収容される液体が薬液である請求項1〜のいずれか1項記載の液体収容部連結体。
  5. 収容される液体が体液である請求項1〜のいずれか1項記載の液体収容部連結体。
  6. 開放された注入口と、開放された排出口と、注入口と排出口の間に設けられた複数の液体1回使用量分を収容可能な液体収容部、それぞれの液体収容部に対し連通された連結部とを有する液体収容部連結体でなり、排液口が一方向に向いて配列された第一の液体収容部群、および、排液口が第一の液体収容部群とは反対の方向に向いて配列された第二の液体収容部群の間に設けられた連結部が、対向する第一の液体収容部と第二の液体収容部を交互に連結し、液体収容部それぞれの内周側壁面の最大径壁面より液体収容部の中芯側に所定の距離だけ寄せられている、注入口から排出口まで連通してなる液体収容部連結体を用いて、
    その注入口から前記液体収容部連結体全体に液体を注入し、前記連結部を閉鎖して液体1回使用量毎に分注された液体収容部連結体容器を作成することを特徴とする液体収容部連結体の製作方法。
  7. 液体収容部連結体の排出口を別の液体収容部連結体の注入口に接続させてそれらの液体収容部連結体を連通させ、必要に応じた複数の液体収容部連結体を相互に接続して連通させることを特徴とする請求項記載の液体収容部連結体の製作方法。
  8. 請求項6または7記載の液体収容部連結体の製作方法で作成された液体収容部連結体容器
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