JP4210204B2 - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用スパークプラグ、特に、貴金属チップを有する中心電極を備えた内燃機関用スパークプラグに関する。
従来より、着火性と耐久性を向上するため、例えば、Ni合金からなる中心電極本体部の先端側に貴金属チップを設けた内燃機関用スパークプラグが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。このうち、特許文献1及び特許文献2のスパークプラグは、中心電極本体部(耐熱Ni合金製母材)の先端側に貴金属チップを挿入可能な孔を設け、この孔に貴金属チップを挿入した状態で中心電極本体部と貴金属チップとをレーザ溶接等によって結合している。ところが、このようなスパークプラグは、貴金属チップを挿入する孔を穿孔する工程を別途設け、さらに、高価な貴金属チップを中心電極本体部の孔に挿入するために体積の大きな貴金属チップを必要とするので、高価なものとなっていた。
これに対し、特許文献3のスパークプラグは、貴金属チップを挿入する孔を設けることなく、中心電極本体部の先端面上に貴金属チップを配置した状態で両者をレーザ溶接によって結合している。このようにすることで、特許文献1及び特許文献2のスパークプラグに比して安価なものとしている。
ところで、特許文献1のスパークプラグでは、貴金属チップの直径をA、中心電極本体部をなす金属と貴金属チップをなす金属とが溶融した後凝固した溶融凝固合金部(結合部)の溶け込み深さをGとしたとき、A/5≦G≦A/2の関係を満たすようにしている。また、特許文献3のスパークプラグでは、貴金属チップの半径をR、中心電極本体部をなす金属と貴金属チップをなす金属とが溶融した後凝固した溶融凝固合金部(結合部)の溶け込み深さをAとしたとき、R/3≦A≦Rの関係を満たすようにしている。このような関係を満たすことで、特許文献1及び特許文献3のスパークプラグでは、貴金属チップと中心電極本体部とを強固に結合し、貴金属チップの脱落を抑制している。
特開平05−159858号公報 特開平05−13145号公報 特開平06−36856号公報
ところが、中心電極本体部をなす金属と貴金属チップをなす金属とが溶融した後凝固してなる結合部の熱伝導率は、中心電極本体部を構成するNi合金の熱伝導率よりも低くなる場合がある。この場合には、結合部が熱溜まりとなり結合部自身の温度が高くなるほか、貴金属チップの熱引きが悪化して貴金属チップの温度も高くなってしまう虞がある。従って、貴金属チップの脱落を防止すべく、中心電極本体部に対する貴金属チップの溶接を強化して結合部を大きくした場合には、高温となった貴金属チップの熱引きを十分に行うことができず、貴金属チップの高温酸化消耗が促進されてしまい、貴金属チップが早期に消耗してしまう虞があった。
特に、特許文献3のように、中心電極本体部の先端面上に貴金属チップを配置した状態で両者を溶接する形態のスパークプラグでは、貴金属チップと中心電極本体部とを強固に結合すべく、結合部の体積(軸線を含み、この軸線に沿って中心電極を切断する仮想切断平面に現れる結合部の断面の断面積)を大きくすると、貴金属チップの熱引きの悪化が顕著となることが判ってきた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、安価で、且つ中心電極本体部に対し貴金属チップを強固に結合させると共に、貴金属チップの高温酸化消耗を抑制できる内燃機関用スパークプラグを提供することを目的とする。
線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、上記軸孔に挿設され、上記絶縁体の先端から突出する中心電極本体部、この中心電極本体部よりも先端側に位置する貴金属チップ、及び上記中心電極本体部と上記貴金属チップとの境界部分に位置し、上記中心電極本体部をなす金属と上記貴金属チップをなす金属とが、全周に亘って溶融された後に凝固して、両者を結合する結合部、を含む中心電極と、上記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、上記主体金具に固設され、上記中心電極との間で火花放電を生じさせる接地電極と、を備える内燃機関用スパークプラグであって、上記結合部は環状であり、上記貴金属チップは、常温下において上記中心電極本体部と直接当接状態にある当接面、あるいは、当該貴金属チップが高温状態となるまでに上記中心電極本体部と直接当接状態となる当接面を有し、上記軸線を含み、この軸線に沿って上記中心電極を切断する仮想切断平面を想定したとき、この仮想切断平面に現れる上記貴金属チップの断面の断面積Sbと上記結合部の断面の断面積Scとが、1/10≦Sc/Sb≦1/2の関係を満たし、上記仮想切断平面に現れる上記当接面と上記軸線との交点を通過し且つ上記軸線に直交する第1仮想線上において、上記結合部について、上記貴金属チップの外側面から上記軸線側に向かって測定した深さTを0.05(mm)以上としてなる内燃機関用スパークプラグとするのが好ましい
の内燃機関用スパークプラグでは、貴金属チップを中心電極本体部よりも先端側に配置している。すなわち、中心電極本体部に貴金属チップを挿入する孔を設けることなく、中心電極本体部の先端面上に貴金属チップを配置した状態で両者を溶接している。このため、中心電極本体部に貴金属チップを挿入する孔を設け、この孔に貴金属チップを挿入する形態で溶接するスパークプラグに比して安価となる。
さらに、の内燃機関用スパークプラグは、中心電極本体部と貴金属チップとの境界部分に位置し、中心電極本体部をなす金属と貴金属チップをなす金属とが、全周に亘って溶融された後に凝固して、両者を結合する結合部を有している。すなわち、貴金属チップが、中心電極本体部に対し、全周溶接されている。
さらに、軸線を含み、この軸線に沿って中心電極を切断する仮想切断平面を想定したとき、この仮想切断平面に現れる貴金属チップの断面の断面積Sbと結合部の断面の断面積Scとが、1/10≦Sc/Sbの関係を満たしている。このように、結合部の断面積Scを貴金属チップの断面積Sbの1/10以上とすることで、中心電極本体部と貴金属チップとの間において、適切な溶接強度を確保することができる。
さらに、結合部は、環状であって、仮想切断平面に現れる当接面と軸線との交点を通過し且つ軸線に直交する第1仮想線上において、結合部について、貴金属チップの外側面から軸線側に向かって測定した深さT(以下、溶け込み深さTとも言う)を0.05(mm)以上としている。このようにすることで、中心電極本体部と貴金属チップとの間の溶接強度が強固となる。
以上のように、貴金属チップを中心電極本体部に対し全周溶接し、且つ結合部の断面積Scを貴金属チップの断面積Sbの1/10以上(1/10≦Sc/Sb)とし、さらに、環状とした結合部の溶け込み深さTを0.05mm以上とすることで、貴金属チップが中心電極本体部に強固に結合し、貴金属チップの脱落を抑制することができる。
ところで、中心電極本体部をなす金属と貴金属チップをなす金属とが溶融した後凝固した結合部は、熱伝導率が低くなり熱溜まりとなる上、貴金属チップの熱引きを妨げる傾向にある。これに対し、この内燃機関用スパークプラグでは、結合部の断面積Scを貴金属チップの断面積Sbの1/2以下(Sc/Sb≦1/2)とし、結合部の体積(断面積)制限している。これにより、高温となった貴金属チップの熱引きを十分に行うことができ、ひいては貴金属チップの高温酸化消耗を抑制することができる。
なお、貴金属チップが高温状態となるとは、貴金属チップの温度が上昇し、貴金属チップが酸化消耗し易くなる温度状態となることをいい、貴金属チップをなす金属によって異なるが、貴金属チップが800℃程度以上の温度状態となることをいう。
さらに、貴金属チップが、常温下において中心電極本体部と直接当接状態にある当接面、あるいは、当該貴金属チップが高温状態となるまでに中心電極本体部と直接当接状態となる当接面を有している。このように、熱伝導率が低くなる傾向にある結合部を介することなく、貴金属チップと中心電極本体部とを直接当接させることで、高温となった貴金属チップの熱引きが良好となる。さらに、貴金属チップが高温状態となるまでに、貴金属チップと中心電極本体部とを直接当接させているので、貴金属チップが高温状態となってしまうのを抑制でき、貴金属チップの高温酸化消耗をより一層抑制することができる。
ここで、貴金属チップが常温下において当接面を有する場合としては、例えば、結合部の溶け込み深さを抑制し、貴金属チップについて、中心電極本体部と当接する当接面が残存する場合が挙げられる。なお、中心電極本体部には、耐熱性金属(例えば、Ni合金等)のみならず、この耐熱性金属に被覆される形態で良熱伝導性金属(例えば、Cu等)が含まれていても良い。また、貴金属チップが高温状態となるまでに中心電極本体部と直接当接状態となる当接面を有する場合としては、例えば、中心電極本体部が、良熱伝導性金属(例えば、Cu等)からなる軸芯部材と、耐熱性金属(例えば、Ni合金等)からなり軸芯部材を被覆する被覆部材とを有し、常温下では貴金属チップと中心電極本体部とが離間しているが、温度上昇と共に軸芯部材が相対的に先端側に延び、貴金属チップが高温状態に達するまでに、軸芯部材が貴金属チップの当接面に当接する場合が挙げられる。
さらに、上記の内燃機関用スパークプラグであって、前記仮想切断平面に現れる前記貴金属チップの前記当接面について、前記第1仮想線に沿う方向の長さをL(mm)としたとき、当該貴金属チップの外径D(mm)に対し、L≧D/5の関係を満たしてなる内燃機関用スパークプラグとするのが好ましい
の内燃機関用スパークプラグでは、仮想切断平面に現れる貴金属チップの当接面について、第1仮想線に沿う方向(軸線に直交する方向)の長さをL(mm)とすると、その貴金属チップの外径D(mm)に対し、L≧D/5の関係を満たす。このように、貴金属チップについて、当接面の第1仮想線に沿う方向の長さL(mm)を外径D(mm)の1/5以上とすることで、高温となった貴金属チップの熱引きがさらに良好となり、貴金属チップの高温酸化消耗をより一層抑制することができる。
さらに、上記いずれかの内燃機関用スパークプラグであって、前記第1仮想線が、前記絶縁体の先端よりも上記軸線方向先端側に位置し、上記絶縁体の先端との間の上記軸線方向距離H(mm)が、0.3≦H≦2.5の関係を満たしてなる内燃機関用スパークプラグとするのが好ましい
の内燃機関用スパークプラグでは、第1仮想線が、絶縁体の先端よりも軸線方向先端側に位置し、さらに、絶縁体の先端との間の軸線方向距離H(mm)を、0.3≦H≦2.5としている。
このように、第1仮想線と絶縁体の先端との間の軸線方向距離を0.3mm以上(0.3≦H)とすることで、エンジン駆動中に極めて高温となる絶縁体からの熱放射の影響で結合部が高温となり、ひいては貴金属チップが高温となってしまうのを抑制することができる。さらに、第1仮想線と絶縁体の先端との間の軸線方向距離を2.5mm以下(H≦2.5)とすることで、燃焼室に対する貴金属チップの突き出し量を抑制し、燃焼室内の熱の影響で貴金属チップが高温となるのを抑制することができる。
従って、0.3≦H≦2.5の関係を満たすことで、貴金属チップが高温となるのを抑制することができ、ひいては貴金属チップの高温酸化消耗をより一層抑制することができる。
さらに、上記いずれかの内燃機関用スパークプラグであって、前記中心電極本体部は、良熱伝導性金属からなる軸芯部材と、耐熱性金属からなり、前記軸線方向に貫通する軸孔を有し、この軸孔内に上記軸芯部材を挿入させる形態で上記軸芯部材の少なくとも一部を被覆し、その先端で前記結合部を介して前記貴金属チップと結合する被覆部材と、を含み、上記軸芯部材は、上記貴金属チップが低温状態にあるときに、上記貴金属チップの前記当接面から離間した状態にあり、上記貴金属チップが前記高温状態となるまでに、上記貴金属チップの上記当接面と当接した状態になる内燃機関用スパークプラグとするのが好ましい
の内燃機関用スパークプラグでは、貴金属チップが低温状態にあるときに、軸芯部材が、貴金属チップの当接面から離間した状態にある。このため、貴金属チップが低温状態にある場合には、軸芯部材と貴金属チップとの間には空隙が介在することになるので、貴金属チップの熱が逃げにくくなる。ここで、貴金属チップが低温状態にあるとは、貴金属チップの酸化消耗が危惧されない温度状態にあることをいい、貴金属チップをなす金属によって異なるが、貴金属チップが300℃程度以下の温度状態にあることをいう。貴金属チップが低温状態にある場合としては、例えば、アイドル運転時などのエンジン低負荷時が挙げられる。
従って、の内燃機関用スパークプラグは、アイドル運転時などのエンジン低負荷時において、貴金属チップの温度を比較的高くさせることができ、良好な火花放電、ひいては良好な着火性を得ることができる。
さらに、の内燃機関用スパークプラグでは、良熱伝導性金属からなる軸芯部材が、貴金属チップが高温状態となるまでに、貴金属チップの当接面と当接状態になる。このため、高温となった貴金属チップの熱が、速やかに良熱伝導性金属からなる軸芯部材に伝わるので、貴金属チップの熱引きが良好となる。従って、貴金属チップが高温状態となってしまうのを抑制でき、貴金属チップの高温酸化消耗を抑制することができる。
このような内燃機関用スパークプラグとしては、例えば、軸芯部材(例えば、Cu等)の熱膨張率が被覆部材(例えば、Ni合金等)の熱膨張率よりも高く、常温下では、軸芯部材と貴金属チップとは離間状態にあり、中心電極(貴金属チップ)の温度が上昇するにしたがって、軸芯部材と被覆部材との軸線方向の熱膨張差により、軸芯部材が、被覆部材に対し相対的に軸線方向先端側に延び、貴金属チップが高温状態となるまでに、軸芯部材が貴金属チップに当接するように構成されたスパークプラグが挙げられる。
ところで、中心電極本体部を、熱膨張率の異なる軸芯部材(例えば、Cu等)と被覆部材(例えば、Ni合金等)とによって構成するスパークプラグでは、中心電極が高温となった場合、特に、軸線方向に熱膨張差が生じることとなる。このため、常温下でも、軸芯部材と貴金属チップとが互いに当接しているスパークプラグでは、その使用時には軸芯部材が被覆部材に対し相対的に軸線方向先端側に延びることにより、貴金属チップが、軸芯部材によって強く軸線方向先端側に押圧された状態となるので、中心電極本体部から脱落
してしまう危険性がある。
これに対し、の内燃機関用スパークプラグでは、軸芯部材は、貴金属チップが低温状態にあるときは貴金属チップと離間している一方、貴金属チップが高温状態となるまでに貴金属チップと当接している。このため、軸芯部材と被覆部材との熱膨張差をある程度吸収することができ、貴金属チップに対する軸芯部材の押圧力を緩和することができる。従って、軸芯部材と被覆部材との熱膨張差により、貴金属チップが、軸芯部材によって軸線方向先端側に強く押圧され、中心電極本体部から脱落してしまう危険性を低減することができる。
さらに、上記の内燃機関用スパークプラグであって、常温下において、前記貴金属チップの前記当接面と前記軸芯部材の先端との間の前記軸線方向の距離M(mm)が、0.05≦M≦0.2の関係を満たしてなる内燃機関用スパークプラグとするのが好ましい
の内燃機関用スパークプラグでは、常温下において、貴金属チップの当接面と軸芯部材の先端との間の軸線方向距離M(mm)が、0.05≦M≦0.2の関係を満たすようにしている。軸線方向距離Mを0.05mm以上とすることで、アイドル運転時などのエンジン低負荷時(貴金属チップが低温状態にある場合)において、軸芯部材と被覆部材との軸線方向の熱膨張差により軸芯部材が被覆部材に対し相対的に軸線方向先端側に僅かに延びたとしても、軸芯部材が貴金属チップに接触することがないので、貴金属チップの熱が逃げにくくなる。従って、アイドル運転時などのエンジン低負荷時では、貴金属チップの温度を比較的高くさせることができ、良好な火花放電、ひいては良好な着火性を得ることができる。
また、軸線方向距離Mを0.05mm以上確保しているため、少なくとも軸芯部材と被覆部材との軸線方向の熱膨張差が0.05mmとなるまでは、貴金属チップが軸芯部材によって押圧されることはない。このように、少なくとも軸芯部材と被覆部材との軸線方向の熱膨張差が0.05mmとなるまでの間、貴金属チップに押圧力が働かないようにすれば、中心電極(貴金属チップ)の温度が上昇し、その後、さらに軸芯部材が延びて貴金属チップを押圧したとしても、貴金属チップが脱落してしまう危険性は極めて小さくなる。従って、の内燃機関用スパークプラグは、軸芯部材と被覆部材との熱膨張差の影響により、貴金属チップが脱落する危険性を極めて小さくできる。
一方、軸線方向距離Mを0.2mm以下とすることで、貴金属チップが高温状態となるまでに、軸芯部材と貴金属チップとを、確実に当接させることができる。このため、高温となった貴金属チップの熱が、速やかに良熱伝導性金属からなる軸芯部材に伝わるので、貴金属チップの熱引きが良好となる。従って、貴金属チップの高温酸化消耗を抑制することができる。
さらに、上記いずれかの内燃機関用スパークプラグであって、前記貴金属チップと前記被覆部材とは、互いに当接することなく、その間には全面に亘り前記結合部が介在してなる内燃機関用スパークプラグとするのが好ましい
前述のように、の内燃機関用スパークプラグは、貴金属チップが低温状態にある場合に、軸芯部材が貴金属チップの当接面から離間した状態にすることで、アイドル運転時などのエンジン低負荷時でも、貴金属チップの温度を比較的高くさせ、着火性の向上を図っている。これに加えて、の内燃機関用スパークプラグでは、貴金属チップと被覆部材とは、互いに当接することなく、その間には全面に亘り結合部が介在している。この結合部は、被覆部材よりも熱伝導率が低くなる傾向にあるため、貴金属チップが被覆部材と当接する(当接面を有する)スパークプラグに比して、貴金属チップの熱が逃げにくくなる。従って、アイドル運転時などのエンジン低負荷時において、貴金属チップの温度をさらに高くさせることができ、良好な火花放電、ひいては良好な着火性を得ることができる。
なお、前述のように、貴金属チップが高温状態となるまでには、軸芯部材が貴金属チップに当接するので、貴金属チップの熱が速やかに良熱伝導性金属からなる軸芯部材に伝わり、高温となった貴金属チップの熱引きが良好となる。
の解決手段は、軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、上記軸孔に挿設され、上記絶縁体の先端から突出する中心電極本体部、この中心電極本体部よりも先端側に位置する貴金属チップ、及び上記中心電極本体部と上記貴金属チップとの境界部分に位置し、上記中心電極本体部をなす金属と上記貴金属チップをなす金属とが、全周に亘って溶融された後に凝固して、両者を結合する結合部、を含む中心電極と、上記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、上記主体金具に固設され、上記中心電極との間で火花放電を生じさせる接地電極と、を備える内燃機関用スパークプラグであって、上記結合部は、上記中心電極本体部と上記貴金属チップとの間の全面に亘って介在してなり、上記軸線を含み、この軸線に沿って上記中心電極を切断する仮想切断平面を想定したとき、この仮想切断平面に現れる上記貴金属チップの断面の断面積Sbと上記結合部の断面の断面積Scとが、1/10≦Sc/Sb≦1/2の関係を満たしてなる内燃機関用スパークプラグである。
本発明の内燃機関用スパークプラグでは、貴金属チップを中心電極本体部よりも先端側に配置している。すなわち、中心電極本体部に貴金属チップを挿入する孔を設けることなく、中心電極本体部の先端面上に貴金属チップを配置した状態で両者を溶接している。このため、中心電極本体部に貴金属チップを挿入する孔を設け、この孔に貴金属チップを挿入する形態で溶接するスパークプラグに比して安価となる。
さらに、本発明の内燃機関用スパークプラグは、中心電極本体部と貴金属チップとの境界部分に位置し、中心電極本体部をなす金属と貴金属チップをなす金属とが、全周に亘って溶融された後に凝固して、両者を結合する結合部を有している。すなわち、貴金属チップが、中心電極本体部に対し、全周溶接されている。さらに、この結合部は、中心電極本体部と貴金属チップとの間の全面に亘って介在している。このため、中心電極本体部と貴金属チップとの間の溶接強度が強固となる。
さらに、軸線を含み、この軸線に沿って中心電極を切断する仮想切断平面を想定したとき、この仮想切断平面に現れる貴金属チップの断面の断面積Sbと結合部の断面の断面積Scとが、1/10≦Sc/Sbの関係を満たしている。このように、結合部の断面積Scを貴金属チップの断面積Sbの1/10以上とすることで、中心電極本体部と貴金属チップとの間において、適切な溶接強度を確保することができる。
以上のように、貴金属チップを中心電極本体部に対し全周溶接し、且つ結合部を中心電極本体部と貴金属チップとの間の全面に亘って介在させ、さらに、結合部の断面積Scを貴金属チップの断面積Sbの1/10以上(1/10≦Sc/Sb)とすることで、貴金属チップが中心電極本体部に強固に結合し、貴金属チップの脱落を抑制することができる。
ところで、中心電極本体部をなす金属と貴金属チップをなす金属とが溶融した後凝固した結合部は、熱伝導率が低くなり熱溜まりとなる上、貴金属チップの熱引きを妨げる傾向にある。これに対し、本発明の内燃機関用スパークプラグでは、結合部の断面積Scを貴金属チップの断面積Sbの1/2以下(Sc/Sb≦1/2)とし、結合部の体積(断面積)制限している。これにより、高温となった貴金属チップの熱引きを十分に行うことができ、ひいては貴金属チップの高温酸化消耗を抑制することができる。
さらに、上記の内燃機関用スパークプラグであって、前記仮想切断平面に現れる前記結合部の断面のうち前記軸線上における軸線方向中央位置を通過し上記軸線に直交する第2仮想線が、前記絶縁体の先端よりも上記軸線方向先端側に位置し、上記絶縁体の先端との間の上記軸線方向距離H(mm)が、0.3≦H≦2.5の関係を満たしてなる内燃機関用スパークプラグとすると良い。
本発明の内燃機関用スパークプラグでは、第2仮想線が、絶縁体の先端よりも軸線方向先端側に位置し、さらに、絶縁体の先端との間の軸線方向距離H(mm)を、0.3≦H≦2.5としている。
このように、第2仮想線と絶縁体の先端との間の軸線方向距離を0.3mm以上(0.3≦H)とすることで、エンジン駆動中に極めて高温となる絶縁体からの熱放射の影響で結合部が高温となり、ひいては貴金属チップが高温となってしまうのを抑制することができる。さらに、第2仮想線と絶縁体の先端との間の軸線方向距離を2.5mm以下(H≦2.5)とすることで、燃焼室に対する貴金属チップの突き出し量を抑制し、燃焼室内の熱の影響で貴金属チップが高温となるのを抑制することができる。
従って、0.3≦H≦2.5の関係を満たすことで、貴金属チップが高温となるのを抑制することができ、ひいては貴金属チップの高温酸化消耗をより一層抑制することができる。
さらに、上記いずれかの内燃機関用スパークプラグであって、前記中心電極本体部は、良熱伝導性金属からなる軸芯部材と、耐熱性金属からなり、前記軸線方向に貫通する軸孔を有し、この軸孔内に上記軸芯部材を挿入させる形態で上記軸芯部材の少なくとも一部を被覆し、その先端で前記結合部を介して前記貴金属チップと結合する被覆部材と、を含む内燃機関用スパークプラグであると好ましい。
このように、良熱伝導性金属からなる軸芯部材と耐熱性金属からなる被覆部材とによって中心電極本体部を形成することで、中心電極本体部の耐熱性を確保しつつ、貴金属チップの熱引きを良好にすることができる。なお、軸芯部材をなす良熱性金属としては、例えば、Cu等が挙げられ、被覆部材をなす耐熱性金属としては、例えば、Ni合金等が挙げられる。
次に、本発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。
(実施例1及び参考例1)
実施例1及び参考例1の内燃機関用スパークプラグ100は、図1に示すように、接地電極110、中心電極120、主体金具130、及び絶縁体140を備えている。
このうち、絶縁体140はアルミナからなり、軸線C方向に貫通する軸孔140bを有する筒状体である(図2,図3参照)。主体金具130は、外側面にネジ部130bが形成された筒状の金属体であり、絶縁体140の周囲を間隙を設けて取り囲んでいる。なお、本実施例1及び参考例1では、ネジ部130bの呼び径をM10としている。
中心電極120は、Ni合金からなる中心電極本体部122とその先端に溶接された貴金属チップ121とを有する軸状金属体である(図2,図3参照)。この中心電極120は、絶縁体140の軸孔140bに挿設され、その先端部120bが絶縁体140の先端141bより先端側に突出するように固設されている。なお、本実施例1及び参考例1では、貴金属チップ121は、Ir合金(Ir−5wt%Pt)によって形成されている。また、中心電極本体部122は、Ni合金(Incnel 600(商標名))によって形成されている。
接地電極110は、金属体であり、主体金具130の先端面132に固着され、屈曲され、内側面114が貴金属チップ121の先端121cと対向している。なお、本実施例1及び参考例1では、内側面114のうち中心電極120の先端120bと対向する部分には貴金属チップ113が溶接されており、貴金属チップ113の先端113bと貴金属チップ121の先端121cとの間に火花放電ギャップGを形成している。
このような内燃機関用スパークプラグ100は、主体金具130の外側面に形成されているネジ部130bを利用して図示しないエンジンのシリンダヘッドに取り付けられ、使用に供される。
ここで、図1のB部に相当する部分を、軸線Cを含み軸線Cに沿って切断した断面図を図2,図3に示し、詳細に説明する。なお、図2は、結合部123が環状である場合(参考例1)の断面図であり、図3は、結合部123が、中心電極本体部122と貴金属チップ121との間に全面に亘って介在している場合(実施例1)の断面図である。図2,図3に示すように、内燃機関用スパークプラグ100では、貴金属チップ121を中心電極本体部122よりも先端側(図中上方)に配置している。すなわち、中心電極本体部122に貴金属チップ121を挿入する孔を設けることなく、中心電極本体部122の先端面122b上に貴金属チップ121を配置して両者を溶接している(図2参照)。
さらに、中心電極本体部122と貴金属チップ121との境界部分に位置し、中心電極本体部122をなす金属(本実施例1及び参考例1では、Ni合金)と貴金属チップ121をなす金属(本実施例1及び参考例1では、Ir合金)とが全周に亘って溶融された後に凝固し、両者を結合する結合部123を有している(図2,図3参照)。すなわち、貴金属チップ121が、中心電極本体部122に対し、全周溶接されている。
なお、図2に示すように、結合部123が環状である場合(参考例1)は、貴金属チップ121のうち、中心電極本体部122と当接する面を当接面121bとする。
ここで、図2,図3(軸線Cを含み、軸線Cに沿って切断した断面図)において、貴金属チップ121の断面積をSb結合部123の断面積をScとする。
さらに、結合部123が環状である場合(参考例1)は、図2に示すように、当接面121bと軸線Cとの交点P1を通過し軸線Cに直交する直線を想定し、これを第1仮想線K1とする。なお、本実施例1及び参考例1では、当接面121bが軸線Cと直交しているため、第1仮想線K1は、図2の断面図に現れる当接面121bを延長した線と一致する。さらに、(第1仮想線K1上において、結合部123について、貴金属チップ121の外側面121dから軸線C側に向かって測定した深さ(以下、結合部123の溶け込み深さとも言う)をT(mm)とする。
一方、結合部123が、中心電極本体部122と貴金属チップ121との間に全面に亘って介在している場合(実施例1)は、図3の断面図に現れる結合部123の断面のうち軸線C上における軸線C方向中央位置P2を通過し、軸線Cに直交する直線を想定し、これを第2仮想線K2する。
なお、本実施例1及び参考例1では、第1仮想線K1及び第2仮想線K2は、いずれも絶縁体140の先端141よりも軸線C方向先端側に位置している。
さらに、結合部123が環状である場合(参考例1)は、図2の断面図に現れる当接面121bの第1仮想線K1に沿う方向の長さをL(mm)とする。なお、参考例1では、当接面121bが軸線Cと直交しているため、L(mm)は、図2の断面図に現れる当接面121bの長さと一致する。ここで、貴金属チップ121の外径をD(mm)とすると、D=L+2Tとなる。なお、貴金属チップ121では、D=0.4(mm)、軸線C方向の高さが0.6(mm)となっている。
さらに、図2,図3に示すように、第1仮想線K1あるいは第2仮想線K2と絶縁体140の先端141との間の軸線C方向の距離をH(mm)とする。なお、結合部123が環状である場合(参考例1)において、図2の断面図に現れる当接面121bが第1仮想線K1に含まれるため、H(mm)は、当接面121bと絶縁体140の先端141との軸線C方向距離に一致する。
このような内燃機関用スパークプラグ100に関し、まず、結合部123を環状としたもの(参考例1)について、前述した寸法値T(mm),L(mm),H(mm),Sc/Sbの適切な範囲を調査すべく、サンプルを用意して冷熱耐久試験を行った。具体的には、各サンプルをそれぞれ、排気量250ccの4サイクルエンジンに取付け、1分間のスロットル全開運転(エンジン回転数9500rpm)と、30秒間のアイドリング運転(エンジン回転数750rpm)とを1サイクルとし、計100時間の連続運転を行った。その後、貴金属チップ121の脱落・折損及び高温酸化消耗について調査を行った。
まず、Sc/Sbの適切な範囲を調査すべく、T(mm),L(mm),H(mm)の値が同一で、Sc/Sbの値のみが異なる6種類のサンプル(サンプル1〜6)を用意した。具体的には、T=0.1(mm),L=0.2(mm),H=0.75(mm)とし、Sc/SbのみをSc/Sb=2/3,1/2,1/5,1/8,1/10,1/15の6種類とした。
このような6種類のサンプル(サンプル1〜6)について、上記冷熱耐久試験を行った。これらの試験結果を図4に示す。なお、図4では、貴金属チップ121の脱落・折損が生じなかったものを○、脱落・折損が発生したものを×で表している。また、高温酸化消耗の評価をギャップGの増加量によって評価しており、ギャップGの増加量が0.05mm未満のものを◎◎、0.05mm以上0.08mm未満のものを◎、0.08mm以上0.1mm未満のものを○、0.1mm以上0.15mm未満のものを△、0.15mm以上のものを×で表している。
Sc/Sb=1/15のサンプル6では、脱落・折損が発生してしまった。これに対し、Sc/Sb≧1/10の関係を満たすサンプル1〜5では、貴金属チップ121の脱落・折損は生じなかった。これは、結合部123の体積(断面積Sc)を、Sc/Sb≧1/10の関係を満たす体積(断面積Sc)とすることによって、十分な溶接強度を得ることができたためと考えられる。以上より、Sc/Sb≧1/10の関係を満たすことで、貴金属チップ121と中心電極本体部122とを強固に結合できるといえる。
さらに、貴金属チップ121の脱落・折損は生じなかったサンプル1〜5を比較する。Sc/Sb=2/3のサンプル1では、ギャップGの増加量が0.15mm以上となり、高温酸化消耗が著しく発生してしまった。これに対し、Sc/Sb≦1/2の関係を満たすサンプル2〜5では、ギャップGの増加量が0.05mm未満となり、高温酸化消耗を抑制することができた。これは、熱伝導率が低下して熱溜まりとなる結合部123の体積(断面積Sc)を、Sc/Sb≦1/2の関係を満たす体積(断面積Sc)に制限することによって、高温となった貴金属チップ121の熱引きを十分に行うことができたためと考えられる。
以上より、Sc/Sb≦1/2の関係を満たすことで、貴金属チップ121の高温酸化消耗を抑制することができるといえる。
次に、T(mm)及びL(mm)の適切な範囲を調査すべく、サンプル1〜6のうち試験結果が極めて良好であったサンプル2〜4について、T=0.03(mm)に変更(これにしたがって、L=0.34mmに変更)した3種類のサンプル(サンプル7〜9)を用意し、上記冷熱耐久試験を行った。これらの試験結果を図4に示す。図4に示すように、サンプル7〜9では、いずれも貴金属チップ121の脱落・折損が発生してしまった。これは、T=0.03(mm)では結合部123の溶け込み深さが小さすぎ、溶接強度が不十分であったためと考えられる。
さらに、サンプル8について、Tの値を0.05(mm)以上に変更(これにしたがって、Lの値も変更)した3種類のサンプル(サンプル10〜12)を用意した。具体的には、サンプル10は、T=0.18(mm),L=0.04(mm)、サンプル11は、T=0.16(mm),L=0.08(mm)、サンプル12は、T=0.05(mm),L=0.3(mm)としている。このような3種類のサンプル(サンプル10〜12)について、上記冷熱耐久試験を行った。これらの試験結果を図4に示す。
図4に示すように、Tを0.05(mm)以上としたサンプル10〜12では、貴金属チップ121の脱落・折損は生じなかった。従って、サンプル7〜12の結果より、結合部123の溶け込み深さTを0.05(mm)以上とすることで、貴金属チップ121と中心電極本体部122とを強固に結合できるといえる。
一方、サンプル10〜12の高温酸化消耗の結果について見ると、Tの値が小さくなるにしたがって、換言すれば、Lの値が大きくなるにしたがって、高温酸化消耗が抑制されることがわかる。具体的には、L=0.04(mm)のサンプル10では、ギャップGの増加量が0.08mm以上0.1mm未満と、良好な結果となった。さらに、サンプル10よりもLの値を大きくした、具体的には、L=0.08,0.3(mm)のサンプル11,12では、ギャップGの増加量が0.05mm未満となり、高温酸化消耗をより一層抑制することができた。1113,これは、熱伝導率が低くなる傾向にある結合部123を介することなく貴金属チップ121と中心電極本体部122とが直接当接する部分を大きくするほど、貴金属チップ121の熱引きが良好になるためと考えられる。
従って、これらの結果より、貴金属チップ121の外径Dを0.4mmとしたスパークプラグについて、Lを0.08mm以上とすることで、高温酸化消耗をより一層抑制することができたといえる。すなわち、貴金属チップ121について、当接面121bの第1仮想線K1に沿う方向の長さL(mm)を外径D(mm)の1/5以上とすることで、貴金属チップ121の熱引きがさらに良好となり、貴金属チップ121の高温酸化消耗をより一層抑制することができるといえる。
次に、H(mm)の適切な範囲を調査すべく、試験結果が極めて良好であったサンプル3についてH(mm)の値を変更した4種類のサンプル(サンプル13〜16)を用意した。具体的には、サンプル13ではH=0.1(mm)、サンプル14ではH=0.3(mm)、サンプル15ではH=2.5(mm)、サンプル16ではH=3.0(mm)としている。このような4種類のサンプル(サンプル13〜16)について、上記冷熱耐久試験を行った。これらの試験結果を図4に示す。
図4に示すように、サンプル13〜16では、いずれも貴金属チップ121の脱落・折損は生じなかった。
一方、高温酸化消耗の結果について見ると、H=0.3(mm)としたサンプル14及びH=2.5(mm)としたサンプル15では、ギャップGの増加量が0.05mm未満となり、高温酸化消耗を極めて良好に抑制することができた。これに対し、サンプル14,15よりもHの値が小さいサンプル13、具体的にはH=0.1(mm)としたサンプル13では、ギャップGの増加量が0.05mm以上0.08mm未満となり、高温酸化消耗を抑制することができたが、サンプル14,15に比して大きくなった。さらに、サンプル14,15よりもHの値が大きいサンプル16、具体的にはH=3.0(mm)としたサンプル16でも、ギャップGの増加量が0.05mm以上0.08mm未満となり、高温酸化消耗を抑制することができたが、サンプル14,15に比して大きくなった。
以上の結果より、第1仮想線K1と絶縁体140の先端141との間の軸線方向距離Hを0.3mm以上2.5mm以下(0.3≦H≦2.5)とすることで、貴金属チップ121の高温酸化消耗を好適に抑制できるといえる。これは、次のような理由によるものと考えられる。
すなわち、Hの値を0.3mm以上とすることで、中心電極120に比して極めて高温となる絶縁体140からの熱放射の影響で結合部123が高温となり、ひいては貴金属チップ121が高温となってしまうのを抑制できたからと考えられる。一方、Hの値を2.5mm以下とすることで、燃焼室に対する貴金属チップ121の突き出し量を抑制し、燃焼室内の熱の影響で貴金属チップ121が高温となるのを抑制することができたからと考えられる。
次に、図3に示すような、T=0.2(mm),L=0.0(mm)としたスパークプラグ、すなわち、結合部123が中心電極本体部122と貴金属チップ121との間に全面に亘って介在しているスパークプラグ(実施例1)について、H(mm),Sc/Sbの適切な範囲を調査すべく、サンプルを用意して、前述した結合部123が環状のスパークプラグと同様な試験を行った。具体的には、まず、前述したサンプル1〜6と同様に、Sc/SbのみをSc/Sb=2/3,1/2,1/5,1/8,1/10,1/15の6種類とした6種類のサンプルについて、同様の冷熱耐久試験を行い、Sc/Sbの適切な範囲を調査した。その結果、サンプル1〜6と同様に、Sc/Sb≧1/10としたサンプルでは、貴金属チップ121の脱落・折損が生じなかった。さらに、Sc/Sb≦1/2としたサンプルでは、貴金属チップ121の高温酸化消耗を抑制することができた。但し、結合部123を環状としたサンプル1〜6に比して、ギャップGの増加量は全体的に大きくなった。
次いで、前述したサンプル13〜16と同様に、Hの値のみをH=0.1,0.3,2.5,3.0(mm)と異なる値に設定した4種類のサンプルについて、同様の冷熱耐久試験を行い、H(mm)の適切な範囲を調査した。その結果、第2仮想線K2と絶縁体140の先端141との間の軸線方向距離Hを0.3mm以上2.5mm以下(0.3≦H≦2.5)とすることで(図3参照)、貴金属チップ121の高温酸化消耗を好適に抑制できた。但し、結合部123を環状としたサンプル13〜16に比して、ギャップGの増加量は全体的に大きくなった。これは、熱伝導率が低くなる傾向にある結合部123が中心電極本体部122と貴金属チップ121との間に全面に亘って介在しているため、当接面121bを有するスパークプラグほど、貴金属チップ121の熱引きを良好にできなかったからと考えられる。
(参考例2)
参考例2の内燃機関用スパークプラグ200は、参考例1の内燃機関用スパークプラグ100と比較すると、中心電極本体部の構成のみが異なり、その他の部分については同様である(図1参照)。
ここで、内燃機関用スパークプラグ200の先端側部分の断面図を図5に示し、詳細に説明する。なお、図5は、図1のB部に相当する部分を、軸線Cを含み軸線Cに沿って切断した断面図である。
図5に示すように、内燃機関用スパークプラグ200では、中心電極本体部222が、良熱伝導性金属からなる軸芯部材225と耐熱性金属からなる被覆部材226とを有している。具体的には、被覆部材226の軸線C方向に貫通する軸孔226b内に、軸芯部材225を挿入させる形態で、被覆部材226が軸芯部材225を被覆している。なお、本参考例2では、軸芯部材225をなす良熱伝導性金属としてCu合金を用い、被覆部材226をなす耐熱性金属としてNi合金(Incnel 600(商標名))を用いている。
さらに、内燃機関用スパークプラグ200では、図5に示すように、常温下において、貴金属チップ121の当接面121bと軸芯部材225の先端225bとは、離間している。ここで、貴金属チップ121の当接面121bと軸芯部材225の先端225bとの間の軸線C方向の距離をM(mm)とする。
さらに、内燃機関用スパークプラグ200では、貴金属チップ121と被覆部材226とは、互いに当接することなく、両者の間には全面に亘り結合部223が介在している。
このような内燃機関用スパークプラグ200に関し、寸法値M(mm)の適切な範囲を調査すべく、Sc/Sb,T(mm),L(mm),H(mm)の値については同一で、M(mm)の値のみ異なる5種類のサンプル(サンプル17〜21)を用意した。なお、サンプル17〜21では、Sc/Sb,T(mm),L(mm),H(mm)の値を、試験結果が極めて良好であったサンプル3と同一の値に設定している。具体的には、Sc/Sb=1/5,T=0.1(mm),L=0.2(mm),H=0.75(mm)としている。一方、M(mm)の値は、サンプル18から順に、0.03(mm),0.05(mm),0.1(mm),0.2(mm),0.3(mm)としている。
このような5種類のサンプル(サンプル17〜21)について、内燃機関用スパークプラグ100と同様の冷熱耐久試験を行い、貴金属チップ121の脱落・折損及び高温酸化消耗について調査を行った。これらの試験結果を図6に示す。なお、貴金属チップ121の脱落・折損及び高温酸化消耗の評価については、内燃機関用スパークプラグ100と同様な基準で行い、図6において、図4と同様な記号を用いて結果を表示している。
図6に示すように、軸線方向距離Mが0.05mm以上のサンプル18〜21では、貴金属チップ121の脱落・折損は生じなかった。これに対し、軸線方向距離Mが0.05mm未満、具体的には、M=0.03(mm)のサンプル17では、脱落・折損が発生してしまった。これは、次のような理由によるものと考えられる。
内燃機関用スパークプラグ200では、温度上昇に伴い、軸芯部材225が被覆部材226に対し相対的に軸線C方向先端側に延び、やがて、軸芯部材225が貴金属チップ121の当接面121bに当接する。このため、軸線方向距離Mを0.05mm未満としたサンプル17では、比較的低い温度のうちに、軸芯部材225が貴金属チップ121の当接面121bに当接してしまう。すると、その後も、温度上昇に伴って、軸芯部材225が、被覆部材226に対し相対的に軸線C方向先端側に大きく延びるため、軸芯部材225からの押圧力に耐えきれず、貴金属チップ121が中心電極本体部222から脱落してしまったと考えられる。
以上より、軸線方向距離Mを0.05mm以上とすることで、軸芯部材225と被覆部材226との熱膨張差により、貴金属チップ121が脱落する危険性を極めて小さくできるといえる。
さらに、貴金属チップ121の脱落・折損は生じなかったサンプル18〜21について、高温酸化消耗の結果について見ると、M=0.3(mm)としたサンプル21では、ギャップGの増加量が0.15mm以上となり、高温酸化消耗が著しく発生してしまった。これに対し、M=0.2(mm)としたサンプル20では、ギャップGの増加量が0.05mm以上0.08mm未満と小さくなり、高温酸化消耗を抑制することができた。さらに、M=0.05(mm)としたサンプル18及びM=0.1(mm)としたサンプル19では、ギャップGの増加量が0.05mm未満となり、高温酸化消耗を極めて良好に抑制することができた。
これは、温度上昇と共に、被覆部材226に対し相対的に軸線C方向先端側に延びる軸芯部材225が、Mの値が小さくなるにしたがって、貴金属チップ121に当接し易くなり、貴金属チップ121の熱引きが良好となるためと考えられる。具体的には、上記試験結果より、軸線方向距離Mを0.2mm以下とすることで、貴金属チップ121が高温状態となるまでには、軸芯部材225を貴金属チップ121に対し確実に当接させることができ、高温となった貴金属チップ121の熱を、速やかに軸芯部材225に伝えることができたためと考えられる。
以上より、軸線方向距離Mを0.2mm以下とすることで、貴金属チップ121の高温酸化消耗を抑制できるといえる。
次いで、別途、上記サンプル17〜21を用意し、これらについて、低負荷時(貴金属チップ121が低温状態にある場合)の着火性試験を行った。具体的には、各サンプルをそれぞれ、排気量250ccの4サイクルエンジンに取付け、A/F=13.0の条件でアイドリングを行い、低負荷時の着火性を調査した。なお、本試験では、各サンプルを上記条件で500回スパークさせた間のエンジン回転数の変動率によって、低負荷時の着火性を評価している。すなわち、エンジン回転数の変動率の小さいものほど、低負荷時の着火性が良好なスパークプラグとしている。これらの試験結果を図6に示す。なお、エンジン回転数の変動率が2.5%未満のものを◎、2.5%以上3.0%未満のものを○、3.0%以上のものを×としている。
図6に示すように、M=0.03(mm)としたサンプル17は、エンジン回転数の変動率が3.0%以上となり、低負荷時の着火性が好ましくなかった。これに対し、M=0.05(mm)としたサンプル18は、エンジン回転数の変動率が2.5%以上3.0%未満となり、低負荷時の着火性が良好であった。さらに、Mを0.1(mm)以上としたサンプル19〜21は、エンジン回転数の変動率が2.5%未満となり、低負荷時の着火性が極めて良好であった。
これは、Mの値を大きくするほど、被覆部材226に対し相対的に軸線C方向先端側に延びる軸芯部材225が、貴金属チップ121に当接し難くなり、貴金属チップ121の熱が逃げにくくなるためと考えられる。具体的には、上記試験結果より、軸線方向距離Mの値を0.05(mm)以上とすることで、低負荷時(貴金属チップ121が低温状態にある場合)において、軸芯部材225が被覆部材226に対し相対的に軸線C方向先端側に延びたとしても、軸芯部材225が貴金属チップ121に接触することがないので、貴金属チップ121の熱が逃げにくくなるためと考えられる。
以上より、軸線方向距離Mの値を0.05(mm)以上とすることで、アイドル運転時などのエンジン低負荷時では、貴金属チップ121の温度を比較的高くさせることができ、良好な火花放電、ひいては良好な着火性を得ることができるといえる。
なお、内燃機関用スパークプラグ200では、主体金具130のネジ部130bの呼び径がM10のスパークプラグを用いたが、M10のスパークプラグに限定されるものではない。また、主体金具の外側面に取付ネジ部が形成さていない、いわゆるネジなしプラグについても適用することができる。
また、内燃機関用スパークプラグ200では、接地電極110に貴金属チップ113を設けたが、貴金属チップを設けないようにしても良い。
また、内燃機関用スパークプラグ200では、貴金属チップ121と被覆部材226とは、互いに当接することなく、両者の間には結合部223が介在していたが、環状の結合部223の内側で貴金属チップ121と被覆部材226とを当接させるようにしても良い。但し、貴金属チップ121の脱落・折損の防止し、且つ高温酸化消耗を抑制するために、1/10≦Sc/Sb≦1/2、溶け込み深さTを0.05(mm)以上とする必要がある。
以上において、本発明を実施例1に即して説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1の内燃機関用スパークプラグ100では、主体金具130のネジ部130bの呼び径がM10のスパークプラグを用いた。しかし、本発明はM10のスパークプラグに限定されるものではない。また、本発明は、主体金具の外側面に取付ネジ部が形成さていない、いわゆるネジなしプラグについても適用することができる。
また、実施例1の内燃機関用スパークプラグ100では、接地電極110に貴金属チップ113を設けたが、貴金属チップを設けないようにしても良い。
実施例1及び参考例1,2にかかる内燃機関用スパークプラグ100,200の正面図である。 内燃機関用スパークプラグ100について、図1のB部に相当する部分を、軸線Cを含み軸線Cに沿って切断した断面図であり、結合部123が環状である場合(参考例1)の断面図である。 内燃機関用スパークプラグ100について、図1のB部に相当する部分を、軸線Cを含み軸線Cに沿って切断した断面図であり、結合部123が、中心電極本体部122と貴金属チップ121との間に全面に亘って介在している場合(実施例1)の断面図である。 内燃機関用スパークプラグ100の冷熱耐久試験の結果を示す表である。 参考例2にかかる内燃機関用スパークプラグ200について、図1のB部に相当する部分を、軸線Cを含み軸線Cに沿って切断した断面図である。 参考例2にかかる内燃機関用スパークプラグ200の冷熱耐久試験の結果を示す表である。
符号の説明
100,200 内燃機関用スパークプラグ
120,220 中心電極
121 貴金属チップ
121b 貴金属チップの当接面
122,222 中心電極本体部
123,223 結合部
140 絶縁体
225 軸芯部材
226 被覆部材
C 軸線
D 貴金属チップの外径
H 第1仮想線(第2仮想線)と絶縁体の先端との間の軸線方向距離
K1 第1仮想線
K2 第2仮想線
L 当接面の第1仮想線に沿う方向の長さ
M 常温下における当接面と軸芯部材の先端との間の軸線方向距離
Sc 結合部の断面積
Sb 貴金属チップの断面積
T 結合部について、第1仮想線上において、貴金属チップの外側面から軸線側に向かって測定した深さ(結合部の溶け込み深さ)

Claims (2)

  1. 軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    上記軸孔に挿設され、上記絶縁体の先端から突出する中心電極本体部、
    この中心電極本体部よりも先端側に位置する貴金属チップ、及び
    上記中心電極本体部と上記貴金属チップとの境界部分に位置し、上記中心電極本体部をなす金属と上記貴金属チップをなす金属とが、全周に亘って溶融された後に凝固して、両者を結合する結合部、
    を含む中心電極と、
    上記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、
    上記主体金具に固設され、上記中心電極との間で火花放電を生じさせる接地電極と、
    を備える内燃機関用スパークプラグであって、
    上記結合部は、上記中心電極本体部と上記貴金属チップとの間の全面に亘って介在してなり、
    上記軸線を含み、この軸線に沿って上記中心電極を切断する仮想切断平面を想定したとき、
    この仮想切断平面に現れる上記貴金属チップの断面の断面積Sbと上記結合部の断面の断面積Scとが、1/10≦Sc/Sb≦1/2の関係を満たしてなる
    内燃機関用スパークプラグ。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグであって、
    前記仮想切断平面に現れる前記結合部の断面のうち前記軸線上における軸線方向中央位置を通過し上記軸線に直交する第2仮想線が、前記絶縁体の先端よりも上記軸線方向先端側に位置し、
    上記絶縁体の先端との間の上記軸線方向距離H(mm)が、0.3≦H≦2.5の関係を満たしてなる
    内燃機関用スパークプラグ。
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