JP6411433B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関する。
従来から、自動車、コージェネレーション、ガス圧送用ポンプ等の内燃機関用のスパークプラグがある。該スパークプラグは、中心電極と接地電極とを有し、その間に火花放電ギャップを設けている。この火花放電ギャップにおける火花放電によって、混合気体に着火する。
このようなスパークプラグにおいては、エンジンの高性能化・メンテナンスフリーなどにより長寿命化が要求され、中心電極における対向部すなわち火花放電ギャップに面する部位である火花放電部に、Ir合金などの貴金属チップを配設している。
ここで、貴金属チップ(Ir合金等)と中心電極母材(Ni合金等)とは、熱膨張係数の差が大きい。そのため、熱応力によるチップの脱落を防止するため、レーザ溶接により、貴金属チップと中心電極母材の略中間の熱膨張係数を有する溶融層を形成している。これにより、熱応力を低減させることで、貴金属チップと中心電極母材との接合性を確保している。また、良好な接合性を確保しつつ発火部の耐久性も具備するために、溶融層のチップ高さ方向における幅の関係などを調整したものが知られている。(例えば、特許文献1)。
特開2001−15245号公報
上記特許文献に記載されたスパークプラグは、良好な接合性を確保しつつ発火部の耐久性も具備したものではあるものの、本発明者らが鋭意検討した結果、発火部の耐久性に関して、さらなる向上の余地があった。
そこで、本願発明はかかる実情に鑑み、中心電極と貴金属チップとの良好な接合性を確保しつつ発火部の耐久性をさらに向上させたスパークプラグの提供を目的とするものである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、軸線方向に延びる棒状の中心電極と、自身の先端側で前記中心電極を保持する筒状の絶縁体と、前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、前記主体金具の先端部に接合された接地電極と、前記中心電極の先端部に接合され、前記接地電極の端部と間隙を介して対向する貴金属チップとを有し、前記中心電極と前記貴金属チップとは、前記中心電極の成分と前記貴金属チップの成分とが溶融された溶融部を介して接合されてなるスパークプラグであって、前記軸線を含む断面において、前記貴金属チップと前記溶融部との境界であるチップ側境界は、前記軸線方向の最も後端側の点Xから外周端Aまでの範囲における形状が前記溶融部側へ凸な形状であり、前記中心電極と前記溶融部との境界である中心電極側境界は、前記軸線方向の最も先端側の点Yから外周端Bまでの範囲における形状が前記中心電極側へ凸な形状であり、 前記溶融部のうち外表面に露出する部位の外形線が該溶融部側に凹な形状であるスパークプラグが提供される。この形態のスパークプラグによれば、貴金属チップと溶融部との境界であるチップ側境界および中心電極と溶融部との境界である中心電極側境界のいずれも、熱膨張係数が大きい材質側へ凸な形状であるため、それぞれの境界部で熱膨張差により発生する応力が緩和され、それぞれの境界における剥離が生じにくくなる。また、貴金属チップと溶融部との境界であるチップ側境界が溶融部側へ凸な形状であるため、火花放電により貴金属チップの放電面が消耗していったときに溶融部が放電面に露出しにくいので、良好な耐久性能を有する。さらに、溶融部のうち外表面に露出する部位の外形線が溶融部側に凹な形状であるため、溶融部に放電してしまう恐れを抑制することができる。
(2)上記形態のスパークプラグにおいて、前記軸線を含む断面において、前記軸線方向の最も後端側の点Xから前記外周端Aまでの範囲における前記チップ側境界のうち、前記軸線方向の最も後端側の点Xと前記外周端Aとを通る直線から最も離れた部位が前記貴金属チップの外周面から前記貴金属チップの外径の1/4だけ内側に入った位置よりも径方向外側に位置するようにしてもよい。これにより、火花放電により貴金属チップの放電面が消耗していったときに溶融部が放電面にさらに露出しにくくなるので、より良好な耐久性能を有することができる。
スパークプラグの部分断面を示す説明図である。 スパークプラグの要部断面を拡大して示す説明図である。 スパークプラグの要部断面を拡大して示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.スパークプラグの構成:
図1は、スパークプラグ10の部分断面を示す説明図である。図1には、スパークプラグ10の軸心である軸線CA1を境界として、紙面右側にスパークプラグ10の外観形状を図示し、紙面左側にスパークプラグ10の断面形状を図示した。スパークプラグ10における図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
スパークプラグ10は、中心電極100と、絶縁体200と、主体金具300と、接地電極400とを備える。本実施形態では、スパークプラグ10の軸線CA1は、中心電極100、絶縁体200および主体金具300の各部材における軸心でもある。
スパークプラグ10は、中心電極100と接地電極400との間に形成された間隙SGを先端側に有する。スパークプラグ10の間隙SGは、火花ギャップとも呼ばれる。スパークプラグ10は、間隙SGが形成されている先端側を燃焼室920の内壁910から突出させた状態で内燃機関90に取り付け可能に構成されている。スパークプラグ10を内燃機関90に取り付けた状態で、高電圧を中心電極100に印加すると、間隙SGに火花放電が発生する。この間隙SGに発生させた火花放電によって、燃焼室920内の混合気に着火することが可能である。
図1には、相互に直交するXYZ軸を図示した。図1のXYZ軸のうち、軸線CA1に沿った軸をZ軸とする。Z軸に沿ったZ軸方向(軸線方向)に関し、スパークプラグ10の後端側から先端側に向かって+Z軸方向とし、その逆を−Z軸方向とする。+Z軸方向は、中心電極100が絶縁体200と共に軸線CA1に沿って主体金具300の先端側から突出する方向である。
図1のXYZ軸のうち、接地電極400が軸線CA1に向けて屈曲する方向に沿った軸をY軸とする。Y軸に沿ったY軸方向に関し、接地電極400が軸線CA1に向けて屈曲する方向を−Y軸方向とし、その逆を+Y軸方向とする。
図1のXYZ軸のうち、Y軸およびZ軸に直交する軸をX軸とする。X軸に沿ったX軸方向に関し、図1の紙面奥から紙面手前に向かって+X軸方向とし、その逆を−X軸方向とする。
スパークプラグ10の中心電極100は、導電性を有する電極体である。中心電極100は、軸線CA1を中心に延びた棒状をなす。本実施形態では、中心電極100は、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル合金(例えば、インコネル(登録商標))からなる。中心電極100の先端側は、絶縁体200の先端側から突出している。中心電極100は、シール体160、セラミック抵抗170、シール体180を介して、端子金具190と電気的に接続されている。
貴金属チップ110は、中心電極100の成分と貴金属チップ110の成分とが溶融された溶融部120を介して、中心電極100の先端部に接合されている。
スパークプラグ10の接地電極400は、導電性を有する電極体である。本実施形態では、接地電極400は、主体金具300から軸線CA1に対して平行に一旦延びた後に軸線CA1に向けて屈曲した形状をなす。接地電極400の基端部は、主体金具300に接合されている。接地電極400の先端部は、中心電極100との間に間隙SGを形成する。本実施形態では、接地電極400は、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル合金(例えば、インコネル(登録商標))からなる。
スパークプラグ10の絶縁体200は、電気絶縁性を有する碍子である。絶縁体200は、軸線CA1を中心に延びた筒状をなす。本実施形態では、絶縁体200は、絶縁性セラミックス材料(例えば、アルミナ)を焼成してなる。
絶縁体200は、軸線CA1を中心に延びた貫通孔である軸孔290を有する。絶縁体200の軸孔290には、絶縁体200の先端側(+Z軸方向側)から突出させた状態で中心電極100が軸線CA1上に保持されている。絶縁体200の外側には、先端側から後端側に向けて順に、第1筒状部210と、第2筒状部220と、第3筒状部250と、第4筒状部270とが形成されている。
絶縁体200の第1筒状部210は、先端側に向けて先細りになった円筒状の部位であり、第1筒状部210の先端側は、主体金具300の先端側から突出している。絶縁体200の第2筒状部220は、第1筒状部210よりも大きな径を有する円筒状の部位である。絶縁体200の第3筒状部250は、第2筒状部220および第4筒状部270よりも外周方向に張り出した円筒状の部位である。絶縁体200の第4筒状部270は、第3筒状部250から後端側をなす円筒状の部位であり、第4筒状部270の後端側は、主体金具300の後端側から突出している。
スパークプラグ10の主体金具300は、導電性を有する金属体である。主体金具300は、軸線CA1を中心に延びた筒状をなす。本実施形態では、主体金具300は、筒状に成形した低炭素鋼にニッケルメッキを施した金属体である。他の実施形態では、主体金具300は、亜鉛メッキを施した金属体であっても良いし、メッキを施していない金属体(無メッキ)であっても良い。
主体金具300の内側には、主体金具300の先端側(+Z軸方向側)から中心電極100と共に突出させた状態で絶縁体200が保持されている。主体金具300の内側には、先端側から後端側に向けて順に、金具内周面392と、環状凸部394と、金具内周面396とが形成されている。
主体金具300の金具内周面392は、主体金具300の内周面のうち環状凸部394よりも先端側に位置する部位ある。主体金具300の環状凸部394は、主体金具300の内周面である金具内周面392および金具内周面396から内側に向けて***した環状の部位である。主体金具300の金具内周面396は、主体金具300の内周面のうち環状凸部394よりも後端側に位置する部位である。
金具内周面392と絶縁体200との隙間は、環状凸部394と絶縁体200との隙間や、金具内周面396と絶縁体200との隙間よりも大きい。絶縁体200を主体金具300の後端側から挿入して主体金具300に組み付ける際、環状凸部394および金具内周面396は、主体金具300に対する絶縁体200の位置決めに利用される。
主体金具300は、中心電極100から電気的に絶縁された状態で絶縁体200の外側面にカシメ固定されている。主体金具300の外側には、先端側から後端側に向けて順に、先端部310と、ネジ部320と、胴部340と、溝部350と、工具係合部360と、カシメ蓋380とが形成されている。
主体金具300の先端部310は、主体金具300の先端側(+Z軸方向側)を構成する円筒状の部位である。先端部310には、接地電極400が接合されている。先端部310の中央からは、中心電極100と共に絶縁体200が+Z軸方向に向けて突出している。
主体金具300のネジ部320は、ネジ山が外側面に形成されている円筒状の部位である。本実施形態では、主体金具300のネジ部320を内燃機関90のネジ孔930に螺合させることによって、スパークプラグ10を内燃機関90に取り付けることが可能である。本実施形態では、ネジ部320の呼び径は、M12である。他の実施形態では、ネジ部320の呼び径は、M12より小さくても良いし(例えば、M8、M9、M10)、M12より大きくても良い(例えば、M14、M18)。
主体金具300の胴部340は、溝部350よりも外周方向に張り出した鍔状の部位である。スパークプラグ10を内燃機関90に取り付けた状態で、胴部340と内燃機関90との間にはガスケット500が圧縮される。
主体金具300の溝部350は、胴部340と工具係合部360との間に設けられ、主体金具300を絶縁体200にカシメ固定する際に外周方向に膨出した円筒状の部位である。
主体金具300の工具係合部360は、溝部350よりも外周方向へ多角形状に張り出した鍔状の部位であり、スパークプラグ10を内燃機関90に取り付けるための工具(図示しない)に係合する形状をなす。本実施形態では、工具係合部360の外形は、六角形状である。
主体金具300のカシメ蓋380は、主体金具300を絶縁体200にカシメ固定する際に、主体金具300の後端側を絶縁体200に向けて屈曲して成形した部位である。
絶縁体200の第3筒状部250および第4筒状部270における外側と、主体金具300の工具係合部360およびカシメ蓋380における内側との間には、リング部材610が後端側に、リング部材620が先端側にそれぞれ配置され、リング部材610とリング部材620との間に粉末650が充填されている。リング部材610,620は、金属製(例えば、鉄(Fe))の環状の部材である。粉末650は、密閉(シール)用の粉末(例えば、粉末の滑石(タルク))である。
リング部材610,620および粉末650は、絶縁体200と主体金具300との間を密閉すると共に、主体金具300に対する絶縁体200の保持力を向上させる。ここで、環状の部材であるリング部材610,620は、軸線CA1と直交する断面でみたとき、周方向において切れ目のないO字形状でもよいし、周方向の一部に切れ目があるC字形状であってもよい。
図2は、貴金属チップ110が接合された中心電極100の先端部近傍の軸線CA1を含む断面を拡大して示す説明図である。なお、図2では紙面下側が「後端側」、紙面上側が「先端側」となる。
図2に示すように、貴金属チップ110は、中心電極100の成分と貴金属チップ110の成分とが溶融された溶融部120を介して、中心電極100の先端部に接合されている。中心電極100の先端部に貴金属チップ110を配置した状態で両者の境界をレーザ溶接することにより、中心電極100の成分と貴金属チップ110の成分とが溶融された溶融部120が形成され、貴金属チップ110と中心電極100とが接合される。
貴金属チップ110と溶融部120との境界であるチップ側境界130は、軸線CA1方向の最も後端側の点Xから外周端A1および点Xから外周端A2までの範囲における形状が溶融部120側へ凸な形状となっている。ここで、外周端A1、A2が特許請求の範囲における外周端Aに相当する。なお、「チップ側境界130が溶融部120側へ凸な形状」とは、点Xから外周端A1までのチップ側境界130が、点Xと外周端A1とを結んだ仮想直線よりも後端側に位置することを意味する。点Xから外周端A2までのチップ側境界130においても同様である。
中心電極100と溶融部120との境界である中心電極側境界140は、軸線CA1方向の最も先端側の点Yから外周端B1および点Yから外周端B2までの範囲における形状が中心電極側へ凸な形状となっている。ここで、外周端B1、B2が特許請求の範囲における外周端Bに相当する。なお、「中心電極側境界140が中心電極100側へ凸な形状」とは、点Yから外周端B1までの中心電極側境界140が、点Yと外周端B1とを結んだ仮想直線よりも後端側に位置することを意味する。点Yから外周端B2までの中心電極側境界140においても同様である。
溶融部120のうち外表面に露出する部位は溶融部120側に凹な形状を有している。すなわち、溶融部120の外表面は窪んでおり、軸線CA1を含む断面である図2において、溶融部120の外表面に露出する部位の外形線は溶融部120側に凹な形状となっている。
図3は、図2と同様、貴金属チップ110が接合された中心電極100の先端部近傍の軸線CA1を含む断面を拡大して示す説明図であり、紙面下側が「後端側」、紙面上側が「先端側」である。
図3では、より好ましい形態としての溶融部120の形状が特定できるように、基準となる直線等が示してある。直線L1は点Xと外周端A1とを通る直線であり、直線L2は点Xと外周端A2とを通る直線である。直線RL1は、貴金属チップ110の外周面から貴金属チップ110の外径Dの1/4だけ内側に入った位置を通る軸線CA1と平行な直線である。線RL2は、貴金属チップ110の外周面から貴金属チップ110の外径Dの1/4だけ内側に入った位置を通る軸線CA1と平行な直線である。
図3に示すように、点Xから外周端A1までの間のチップ側境界130のうち、直線L1から最も離れた位置T1は直線RL1よりも径方向外側にある。同様に、点Xから外周端A2までの間のチップ側境界130のうち、直線L2から最も離れた位置T2は直線RL2よりも径方向外側にある。このように、チップ側境界130のうち最も溶融部120側に凸な位置が比較的径方向外側に位置している。これにより、チップ側境界130のうち最も溶融部120側に凸な位置が径方向内側にある場合に比べ、火花消耗により貴金属チップ110の体積が減少していったときに、溶融部120が放電面に露出しにくくなる。すなわち、耐久性が良いものとなる。なお、レーザ溶接時に溶融部120の一部が貴金属チップ110の外周面上にまで延びて付着することがある。このような場合には、貴金属チップ110外周縁の後端点と溶融部120との接点を外周端A(A1、A2)とみなす。例えば、外径が一定な貴金属チップ110を用いる場合には、貴金属チップ110の外径が一定な部分の後端点と溶融部120との接点を外周端A(A1、A2)とみなす。
A−2.効果:
以上説明した実施形態によれば、貴金属チップ110と溶融部120との境界であるチップ側境界130の、軸線CA1方向の最も後端側の点Xから外周端A1および点Xから外周端A2までの範囲における形状が溶融部120側へ凸な形状となっている。つまり、チップ側境界130が熱膨張係数が大きい溶融部120側へ凸な形状となっている。この結果、貴金属チップ110と溶融部120との境界部で熱膨張差により発生する応力が緩和され、貴金属チップ110と溶融部120との境界における剥離が生じにくくなる。
さらに、貴金属チップ110と溶融部120との境界であるチップ側境界130の、軸線CA1方向の最も後端側の点Xから外周端A1および点Xから外周端A2までの範囲における形状が溶融部120側へ凸な形状となっているため、火花放電により貴金属チップの放電面が消耗していったときに溶融部が放電面に露出しにくいので、良好な耐久性能を有する。
また、中心電極100と溶融部120との境界である中心電極側境界140の、軸線CA1方向の最も後端側の点Yから外周端B1および点Yから外周端B2までの範囲における形状が中心電極100側へ凸な形状となっている。つまり、中心電極側境界140が熱膨張係数が大きい中心電極100側へ凸な形状となっている。この結果、中心電極100と溶融部120との境界部で熱膨張差により発生する応力が緩和され、中心電極100と溶融部120との境界における剥離が生じにくくなる。
また、溶融部120のうち外表面に露出する部位は溶融部120側に凹な形状を有している。すなわち、溶融部120の外表面は窪んでおり、軸線CA1を含む断面である図2において、溶融部120の外表面に露出する部位の外形線は溶融部120側に凹な形状となっているため、溶融部120に放電してしまう恐れを抑制することができる。この結果、放電による溶融部120の異常消耗が抑制される。
さらに、チップ側境界130のうち最も溶融部120側に凸な位置が比較的径方向外側に位置しているため、火花消耗により貴金属チップ110の体積が減少していったときに、チップ側境界130のうち最も溶融部120側に凸な位置が径方向内側にある場合に比べ溶融部120が放電面に露出しにくくなる。この結果、耐久性が良好なものとなる。
B.他の実施形態:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…スパークプラグ
90…内燃機関
100…中心電極
110…貴金属チップ
120…溶融部
130…チップ側境界
140…中心電極側境界
160…シール体
170…セラミック抵抗
180…シール体
190…端子金具
200…絶縁体
210…第1筒状部
220…第2筒状部
250…第3筒状部
270…第4筒状部
290…軸孔
300…主体金具
310…先端部
320…ネジ部
340…胴部
350…溝部
360…工具係合部
380…カシメ蓋
392…金具内周面
394…環状凸部
396…金具内周面
400…接地電極
500…ガスケット
610…リング部材
620…リング部材
650…粉末
910…内壁
920…燃焼室
930…ネジ孔
SG…間隙
CA1…軸線
A(A1、A2)…チップ側境界の外周端
B(B1、B2)…中心電極側境界の外周端
X…チップ側境界のうち最も後端側の点
Y…中心電極側境界のうち最も先端側の点
L(L1、L2)…点Xと外周端A(A1、A2)とを通る直線
T…チップ側境界のうち直線Lから最も離れた部位
D…貴金属チップの外径
RL(RL1、RL2)…貴金属チップの外周面から貴金属チップの外径の1/4だけ内側に入った位置を通る直線

Claims (2)

  1. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    自身の先端側で前記中心電極を保持する筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端部に接合された接地電極と、
    前記中心電極の先端部に接合され、前記接地電極の端部と間隙を介して対向する貴金属チップとを有し、
    前記中心電極と前記貴金属チップとは、前記中心電極の成分と前記貴金属チップの成分とが溶融された溶融部を介して接合されてなるスパークプラグであって、
    前記軸線を含む断面において、
    前記貴金属チップと前記溶融部との境界であるチップ側境界は、前記軸線方向の最も後端側の点Xから外周端Aまでの範囲における形状が前記溶融部側へ凸な形状であり、
    前記中心電極と前記溶融部との境界である中心電極側境界は、前記軸線方向の最も先端側の点Yから外周端Bまでの範囲における形状が前記中心電極側へ凸な形状であり、
    前記溶融部のうち外表面に露出する部位の外形線が該溶融部側に凹な形状であるスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記軸線を含む断面において、
    前記軸線方向の最も後端側の点Xから前記外周端Aまでの範囲における前記チップ側境界のうち、前記軸線方向の最も後端側の点Xと前記外周端Aとを通る直線から最も離れた部位が前記貴金属チップの外周面から前記貴金属チップの外径の1/4だけ内側に入った位置よりも径方向外側に位置するスパークプラグ。
JP2016219409A 2016-01-13 2016-11-10 スパークプラグ Active JP6411433B2 (ja)

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