JP4207538B2 - センサレスブラシレスモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば種々の小型モータに適用して好適なセンサレスブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に例えば小型モータとしてロータの回転位置検出用のセンサを有さない例えば3相センサレスブラシレスモータが提案されている。これはセンサ例えばホール素子を用いず、ロータが回転するときに3相のステータを構成する励磁コイルU,V,Wに誘起される逆起電圧を用いてロータの位置を検出し、各励磁コイルU,V,Wへの通電タイミングを決めて通電してロータを回転することにより、励磁感応素子例えばホール素子等より成る位置検出センサを不要としたものである。
【0003】
斯るセンサレスブラシレスモータの例として図5、図6、図7に示す如き3相アウターロータ型のセンサレスブラシレスモータが提案されている。この3相アウターロータ型のセンサレスブラシレスモータのロータ1としては図6に示す如く、環状にN極及びS極が順次4極着磁された筒状体より成り、またステータ2としては図6に示す如く、この筒状体のロータ1内に配され、ロータ1に対応し、図6に示す如く鉄芯に巻装された3相の励磁コイルU,V,Wが電気角で順次120°間隔で配置されたものである。
【0004】
このスタータ2の3相の励磁コイルU,V,Wは図5に示す如くY字状に接続され、励磁コイル通電回路3は励磁電流を例えば先ず励磁コイルU→Vと流し、次に励磁コイルU→Wと流し、順次励磁コイルV→W、励磁コイルV→U、励磁コイルW→U、励磁コイルW→Vと順次切換えて流し、これを順次繰り返す如くする。
【0005】
この場合、逆起電圧検出励磁コイル選択回路4により励磁電流が流れない励磁コイル例えば励磁電流が励磁コイルU→Vと流れるときは励磁コイルWを選択する如くし、この励磁電流が流れない励磁コイルに発生するロータ1の回転による逆起電圧である端子間電圧を雑音除去用のローパスフィルタ5を介して演算増幅回路より成る電圧比較回路6の一方の入力端子に供給すると共にこの励磁コイルU,V,Wの接続中点に得られる中点電圧を電圧比較回路6の他方の入力端子に供給する。
【0006】
この電圧比較回路6の出力側には、この励磁電流が流れない励磁コイルに得られるロータ1の位置検出用の逆起電圧に応じた矩形波信号が得られ、このロータ1の位置検出用の逆起電圧に応じた矩形波信号を通電タイミング信号生成回路7及び逆起電圧検出励磁コイル選択タイミング信号生成回路8に供給する。
【0007】
この通電タイミング信号生成回路7においてはロータ1の位置検出用の矩形波信号を受け、通電すべき励磁コイルU,V,Wを選択する図7A,B及びCに示す如き順次位相が120°づつ異なる通電タイミング信号US,VS及びWSを発生し、この通電タイミング信号生成回路7に得られる通電タイミング信号US,VS及びWSを励磁コイル通電回路3に供給し、励磁電流を通電する2相の励磁コイルを順次切換る如くする。
【0008】
また、逆起電圧検出励磁コイル選択タイミング信号生成回路8は、この電圧比較回路6の出力側に得られるロータ1の位置検出用の矩形波信号を受け、通電されない逆起電圧検出用の励磁コイルを選択する選択タイミング信号を生成する。この逆起電圧検出励磁コイル選択タイミング信号生成回路8に得られる選択タイミング信号を逆起電圧検出励磁コイル選択回路4に供給し、逆起電圧検出用の励磁コイルを選択する。
【0009】
また、図5において、9はこのセンサレスブラシレスモータの回転トルクを制御するためのパルス幅変調回路を示し、このパルス幅変調回路9は適切なデューティの図7Dに示す如きパルス幅変調信号を生成し、このパルス幅変調回路9で生成した、回転トルクに応じた適切なデューティのパルス幅変調信号を励磁コイル通電回路3に供給する如くする。
【0010】
この励磁コイル通電回路3においては、図7A,B,Cに示す如き通電タイミング信号US,VS,WSとこの図7Dに示す如きパルス幅変調信号との論理積で励磁コイルU,V,Wに順次通電し所定の回転トルクを得る如くしている。
【0011】
センサレスブラシレスモータにおいて、この通電タイミング信号とパルス幅変調信号との論理積で励磁コイルU,V,Wに順次通電するようにしたものが先に提案されている(特許文献1)。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−84774号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
斯るセンサレスブラシレスモータにおいてはホール素子等の位置センサを用いず、ロータ1の回転により励磁コイルU,V,Wに発生する逆起電圧を検出することによりロータ1の位置を検出する。このため、この逆起電圧に何らかのノイズが重畳すると、このロータ1の位置検出精度が低下する。
【0014】
特に低速回転時には、この逆起電圧自体が小さいため検出精度は更に低下する。この逆起電圧に重畳するノイズは様々なものが考えられるが、上述の如くパルス幅変調信号を使用してロータ1を駆動するようにしたときには、通電されている励磁コイルからの漏れ磁束の影響が顕著となる。
【0015】
この励磁コイルの漏れ磁束によるノイズの発生につき更に述べるに、通電中の励磁コイル例えば励磁コイルが発生する磁束は他の通電中の励磁コイル例えば励磁コイルVにその殆どが鎖交するが、一部は逆起電圧を検出している励磁コイル例えば励磁コイルWにも漏れ磁束が鎖交する(図6参照)。
【0016】
この漏れ磁束が時間変化すると、逆起電圧検出中の励磁コイル例えば励磁コイルWには電磁誘導の法則により漏れ磁束の時間微分波形に比例した電圧Δeが誘起されるため、これが逆起電圧に重畳するノイズとなる。以下この電圧Δeを誘導ノイズという。
【0017】
この誘導ノイズΔeの大きさにつき説明するに、この誘導ノイズΔeは通電中の励磁コイルの漏れ磁束の時間微分波形に比例し、この通電中の励磁コイルの漏れ磁束の時間微分波形は、通電中の励磁コイルの電流の時間微分波形に比例する。
【0018】
この励磁コイルU,V,Wにパルス幅変調の電流を流したときは、この励磁コイルU,V,Wに流れる電流は図8Aに示す如く三角波状の電流になるため、この三角波状の電流の時間微分波形は図8Bに示す如く方形波状になり比較的大きなものとなる。
【0019】
図5に示す如き従来例においては、この誘導ノイズΔeを除去するために、ローパスフィルタ5を設けているが、このローパスフィルタ5のフィルタ定数をモータ特性に影響がないように設定するので、このフィルタ定数の合せ込みに時間がかかる上、この誘導ノイズΔeの減衰の度合いはそれほど大きくできない不都合があった。
【0020】
このため、図5に示す如き従来例においては、この誘導ノイズΔeの影響が大きく、この電圧比較回路6の出力側に得られるロータ1の位置の検出信号の精度が低くなってしまっていた不都合があった。
【0021】
本発明は斯る点に鑑み、この逆起電圧に重畳する誘導ノイズを抑制し、この逆起電圧を常に安定して精度良く検出できるようにすることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明センサレスブラシレスモータは逆起電圧を基に形成した通電タイミング信号とパルス幅変調信号との論理積でステータを構成する複数の励磁コイルに順次通電する励磁コイル通電回路を制御してロータの回転トルクを制御するようにしたセンサレスブラシレスモータにおいて、通電中の複数の励磁コイルの端子間電圧の平均電圧と逆起電圧検出中の励磁コイルの端子間電圧との合成によりこの逆起電圧を得るようにしたものである。
【0023】
斯る本発明においては、通電中の複数の励磁コイルの端子間電圧の平均電圧と逆起電圧検出中の励磁コイルの端子間電圧との合成により逆起電圧を得るようにしており、通電中の複数の励磁コイルの端子間電圧の平均電圧に逆起電圧検出中の励磁コイルの端子間電圧に含まれる誘導ノイズΔeと逆相でほぼαが1に近い値の−αΔeの成分が含まれており、この合成より得た逆起電圧は誘導ノイズΔeがほぼ除去されたものとなり、この逆起電圧を常に安定して精度良く検出でき、センサレスブラシレスモータの回転精度を向上できると共に起動特性、低速回転駆動を向上でき、且つローパスフィルタ5を省略できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照して本発明センサレスブラシレスモータの実施の形態の例につき説明する。図1につき説明するに図5に対応する部分には同一符号を付して示す。
【0025】
この図1例も3相アウターロータ型のセンサレスブラシレスモータに適用した例を示す。この3相アウターロータ型のセンサレスブラシレスモータのロータ1としては、例えば図6に示す如く環状にN極及びS極が等間隔に順次4極着磁された筒状体より成り、またステータ2としては例えば図6に示す如く、この筒状体のロータ1内に配され、ロータ1に対応し、図6に示す如く鉄芯に巻装された3相の励磁コイルU,V,Wが電気角で順次120°間隔で配置されたものである。
【0026】
このステータ2の3相の励磁コイルU,V,Wは図1に示す如くY字状に接続され、励磁コイル通電回路3は励磁電流を例えば励磁コイルU→Vと流し、次に励磁コイルU→Wと流し、順次励磁コイルV→W、励磁コイルV→U、励磁コイルW→U、励磁コイルW→Vと順次切換えて流し、これを順次繰り返す如くする。
【0027】
この場合、逆起電圧検出励磁コイル選択回路4により励磁電流が流れない励磁コイル例えば励磁電流が励磁コイルU→Vと流れるときは、励磁コイルWを選択する如くし、この逆起電圧検出励磁コイル選択回路4の出力側に得られるこの励磁電流が流れない逆起電圧検出中の励磁コイルに発生するロータ1の回転による端子間電圧を電圧合成回路10の一方の入力端子に供給する。
【0028】
この場合、この逆起電圧検出励磁コイル選択回路4の出力側には図4Bに示す如く正弦波の逆起電圧Eに図8Bに示す如き矩形波の誘導ノイズΔeが重畳したものとなる。
【0029】
この電圧合成回路10の出力側に得られる逆起電圧を演算増幅回路より成る電圧比較回路6の一方の入力端子に供給すると共にこの励磁コイルU,V,Wの接続中点に得られる中点電圧をこの電圧比較回路6の他方の入力端子に供給する。
【0030】
この電圧比較回路6の出力側には、励磁電流が流れない逆起電圧検出中の励磁コイルに得られるロータ1の位置検出用の逆起電圧に応じた矩形波信号が得られ、このロータ1の位置検出用の逆起電圧に応じた矩形波信号を通電タイミング信号生成回路7、逆起電圧検出励磁コイル選択タイミング信号生成回路8及び電圧平均化励磁コイル選択タイミング信号生成回路11に供給する。
【0031】
この通電タイミング信号生成回路7においては、ロータ1の位置検出用の矩形波信号を受け、通電すべき励磁コイルU,V,Wを選択する図7A,B及びCに示す如き、順次位相が120°づつ異なる通電タイミング信号US,VS及びWSを発生し、この通電タイミング信号生成回路7に得られる通電タイミング信号US,VS及びWSを励磁コイル通電回路3に供給し、励磁電流を通電する2相の励磁コイルを順次切換る如くする。
【0032】
また、逆起電圧励磁コイル選択タイミング信号生成回路は、この電圧比較回路6の出力側に得られるロータ1の位置検出用の矩形波信号を受け、通電されない逆起電圧検出用の励磁コイルを選択する選択タイミング信号を生成する。この逆起電圧検出励磁コイル選択タイミング信号生成回路8に得られる選択タイミング信号を逆起電圧検出励磁コイル選択回路4に供給し、逆起電圧検出用の励磁コイルを選択する如くする。
【0033】
また、電圧平均化励磁コイル選択タイミング信号生成回路11は、この電圧比較回路6の出力側に得られるロータ1の位置検出用の矩形波信号を受け、励磁電流が通電される励磁コイルを選択する複数本例では2個の励磁コイルを選択する選択タイミング信号を生成する。この電圧平均化励磁コイル選択タイミング信号生成回路11に得られる選択タイミング信号を電圧平均化励磁コイル選択回路12に供給する。
【0034】
この電圧平均化励磁コイル選択回路12は、3相の励磁コイルU,V及びWの夫々の一端に接続され、励磁電流が通電される複数例えば2個の励磁コイルを選択し、この選択された2個の励磁コイルの端子間電圧を夫々電圧平均値回路13に供給する。この電圧平均値回路13の出力信号を電圧合成回路10の他方の入力端子に供給する。
【0035】
また図1において、9はこのセンサレスブラシレスモータの回転トルクを制御するためのパルス幅変調回路を示し、このパルス幅変調回路9は所望の回転トルクに応じたデューティの図7Dに示す如きパルス幅変調信号を生成し、このパルス幅変調回路9で生成した回転トルクに応じた適切なデューティのパルス幅変調信号を励磁コイル通電回路3に供給する如くする。
【0036】
この励磁コイル通電回路3においては、図7A,B,Cに示す如き通電タイミング信号US,VS,WSとこの図7Dに示す如きパルス幅変調信号との論理積で、励磁電流を励磁コイルU,V,Wに順次通電し、ロータ1を回転し、所望の回転トルクを得る如くしている。
【0037】
ここで電圧平均値回路13の出力側に得られる平均電圧につき更に説明するに今、3相の励磁コイルU,V,Wの内の2相例えば図4Aに模式的に示す如く励磁コイルU,V,Wに図7A,B,Cに示す如き通電タイミング信号US,VS,WSと図7Dに示す如きパルス幅変調信号との論理積で、励磁電流が通電されており、残りの1相の励磁コイルWで逆起電圧を検出していたとする。
【0038】
この場合、既に述べたように逆起電圧検出中の励磁コイルWにロータ1の回転により発生する逆起電圧Eには図4Bに示す如く通電中の励磁コイルU,Vからの漏れ磁束により誘起される誘導ノイズΔeが重畳されている。
【0039】
ここで、通電中の2相の励磁コイルU,Vの端子電圧の平均電圧(図4AのV2C)に注目したところ、励磁コイルU,V,Wの中点電位VCを基準として考えた場合、平均電圧V2Cには逆起電圧検出中の励磁コイルWの端子電圧V0に含まれる誘導ノイズΔeと逆相の成分−αΔeが現れることを見いだした。
【0040】
すなわち、以下の式が成立する。
V0−VC=E+Δe ・・・・(1)
V2C−VC=−1/2E−αΔe ・・・・(2)
ここでαは係数である。
【0041】
この式(2)の右辺の−1/2Eは以下の式より導かれる。
この式(3)は、120°づつ位相がずれた3相正弦波の和が常に0となることを表したものである。
【0042】
3相モータの励磁コイルU,V,Wに発生する逆起電圧は、120°づつ位相がずれた正弦波になるため、ある2相の励磁コイル例えば励磁コイルU,V,Wの端子電圧の和は残り1相の励磁コイル例えば励磁コイルWの端子電圧の符号を反転したものと等しくなる。
【0043】
図4Aにおいて、V2Cは2相の励磁コイルU,Vの端子電圧を同一抵抗値の抵抗器Rにより抵抗分割したもの(和をとって2で割ったもの(平均値))であるから、式(3)の結果を用いれば、V2CはV0に現れる逆起電圧Eの符号を反転してこれを2で割った成分−1/2Eを含むことが分かる。
【0044】
またV2CにV0に重畳する誘導ノイズと逆相の成分αΔeが現れることに関しては、通電中の励磁コイル例えば励磁コイルU,Vの自己インダクタンスによるものであると考えられる。
【0045】
実験の結果、V2Cに現れる誘導ノイズ逆相成分−αΔeの大きさはV0に重畳する誘導ノイズΔeの大きさと完全には同じではない(α≠1)が、このαがほぼ1に近い値となることが分かっている。
【0046】
従って電圧平均値回路13の出力側には式(2)で示す平均電圧である図4Cに示す如き−1/2Eの電圧に逆相の誘導ノイズ成分−αΔeが重畳された電圧が得られる。
【0047】
このため電圧合成回路10において、通電中の励磁コイルの端子間電圧の平均電圧V2Cに含まれる誘導ノイズ逆位相成分−αΔeと逆起電圧検出中の励磁コイルの端子間電圧V0に含まれる誘導ノイズΔeとの合成の割合を所定の割合とすればこの電圧合成回路10の出力側に図4Dに示す如く逆起電圧より誘導ノイズΔeを除去することができる。
【0048】
本例によれば電圧合成回路10の出力側に誘導ノイズΔeが除去された逆起電圧を得ることができるので、逆起電圧を常に安定して精度良く検出でき、この逆起電圧を電圧比較回路6に供給することにより、この電圧比較回路6の出力側に精度の高いロータ1の位置検出信号を得ることができ、このセンサレスブラシレスモータの回転精度が向上する。
【0049】
また、本例によればモータ起動時においても逆起電圧対ノイズ比が改善されるので起動特性が向上すると共に低速回転時においても逆起電圧対ノイズ比が改善されるので、低速回転駆動が可能になる。
【0050】
本例によれば逆起電圧を得るのに従来例に比しローパスフィルタが不要となるので外部端子数を削減することができると共に更なる高速回転駆動が可能になる。
【0051】
また本例によれば回転トルクを制御するパルス幅変調信号のデューティによらず安定して逆起電圧が検出できるので、負荷変動の逆起電圧検出精度への影響を抑えることができると共にモータ定数や電流リミッタの変更に伴う再検討項目を必要最低限に抑えることができる。
【0052】
図2及び図3は夫々図1例における電圧平均値回路13及び電圧合成回路10を夫々具体化した例を示す。この図2及び図3につき説明するに、この図2及び図3において、図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0053】
図2例は電圧平均値回路13及び電圧合成回路10を、全て抵抗器による分圧で実現したものである。この図2例では電圧平均化励磁コイル選択回路12はアナログスイッチにより実現し、これを用いて通電中の2相の励磁コイルの端子電圧を電圧平均値回路13を構成する2個の直列接続された同一抵抗値の抵抗器R及びRの一端及び他端に供給する如くする。
【0054】
この抵抗器R及びRの接続中点に得られる平均電圧V2Cを電圧合成回路10を構成する直列接続された抵抗器RA及びRBの一端に供給し、逆起電圧検出励磁コイル選択回路4の出力側に得られる端子電圧V0をこの直列回路の他端に供給する。
【0055】
この電圧合成回路10の電圧合成比率は抵抗器RAとRBとの抵抗値の比率を変化することにより決定する。この抵抗器RA及びRBの接続中点に得られた電圧合成回路10の出力電圧を比較回路6を構成する演算増幅回路の一方の入力端子に供給し、励磁コイルU,V,Wの接続中点の電圧をこの演算増幅回路らの他方の入力端子に供給する。この図2例はその他は図1例と同様に構成する。
【0056】
この図2例においては、図1例同様の作用効果が得られるほかに、抵抗器だけで電圧平均値回路13及び電圧合成回路10を構成したので、構成が簡単となる利益がある。
【0057】
また図3例は、電圧平均値回路3及び電圧合成回路10を1つの演算増幅回路20により構成したものである。この図3例では電圧平均化励磁コイル選択回路12はアナログスイッチにより実現し、これを用いて通電中の2相の励磁コイルの端子電圧を夫々抵抗器R及びRを介して、この演算増幅回路20の一方の入力端子に供給し、逆起電圧検出励磁コイル選択回路4の出力側に得られる逆起電圧検出用の励磁コイルに得られる端子電圧V0を抵抗器RAと介して演算増幅回路20の一方の入力端子に供給する。この演算増幅回路20の他方の入力端子を抵抗器を介して接地する。
【0058】
この場合、演算増幅回路20の出力側に通電中の2相の励磁コイルの端子電圧の平均電圧と逆起電圧検出用の励磁コイルの端子電圧との合成電圧が得られる。この電圧合成の比率は抵抗器Rと抵抗器RAとの抵抗値の比率により任意に変更できる。また演算増幅回路20の帰還抵抗器RBの抵抗値を変更することにより電圧合成部にゲインを持たせることができる。
【0059】
この演算増幅回路20の出力電圧を比較回路6を構成する演算増幅回路の一方の入力端子に供給し、励磁コイルU,V,Wの接続中点の電圧をこの演算増幅回路6の他方の入力端子に供給する。この図3例においては、その他は図1例と同様に構成する。
【0060】
この図3例においては、図1例と同様の作用効果が得られることは容易に理解できよう。
【0061】
尚、本発明は上述例に限ることなく、本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り得ることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば逆起電圧を常に安定した精度良く検出することができ、センサレスブラシレスモータの回転精度を向上できると共に起動特性、低速回転駆動を向上でき且つローパスフィルタを省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明センサレスブラシレスモータの実施の形態の例を示す構成図である。
【図2】図1例の一部具体例の一例を示す構成図である。
【図3】図1例の一部具体例の他の例を示す構成図である。
【図4】本発明の説明に供する線図である。
【図5】従来のセンサレスブラシレスモータの例を示す構成図である。
【図6】センサレスブラシレスモータの説明に供する線図である。
【図7】本発明の説明に供する線図である。
【図8】本発明の説明に供する線図である。
【符号の説明】
1‥‥ロータ、2‥‥ステータ、3‥‥励磁コイル通電回路、4‥‥逆起電圧検出励磁コイル選択回路、6‥‥電圧比較回路、7‥‥通電タイミング信号生成回路、8‥‥逆起電圧検出励磁コイル選択タイミング信号生成回路、9‥‥パルス幅変調回路、10‥‥電圧合成回路、11‥‥電圧平均化励磁コイル選択タイミング信号生成回路、12‥‥電圧平均化励磁コイル選択回路、13‥‥電圧平均値回路
Claims (2)
- 逆起電圧を基に形成した通電タイミング信号とパルス幅変調信号との論理積でステータを構成する複数の励磁コイルに順次通電する励磁コイル通電回路を制御してロータの回転トルクを制御するようにしたセンサレスブラシレスモータにおいて、
通電中の複数の励磁コイルの端子間電圧の平均電圧と逆起電圧検出中の励磁コイルの端子間電圧との合成により前記逆起電圧を得るようにしたことを特徴とするセンサレスブラシレスモータ。 - 請求項1記載のセンサレスブラシレスモータにおいて、
前記複数の通電中の励磁コイルの端子間電圧の平均電圧と前記逆起電圧検出中の励磁コイルの端子間電圧との合成の割合を所定の割合としたことを特徴とするセンサレスブラシレスモータ。
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