JP4205971B2 - 枚葉オフセット両面印刷機における圧胴ジャケット洗浄装置 - Google Patents

枚葉オフセット両面印刷機における圧胴ジャケット洗浄装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枚葉オフセット両面印刷機における圧胴ジャケット洗浄装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
枚葉オフセット両面多色印刷機としては、紙の搬送経路の上下一方(たとえば上側)に設けられた複数の印刷ユニットにより、紙を途中で表裏反転させて印刷する方式のものと、紙の搬送経路の上下両側に設けられた複数の印刷ユニットにより、紙の反転なしで表裏を交互に印刷する方式のものとがある。
【0003】
いずれの方式の印刷機を使用する場合でも、印刷された一方の紙面上のインキが乾かないうちに、その印刷面が圧胴に接触した状態でブランケット胴および圧胴間で紙がプレスされることによって他方の紙面が印刷されることになる。このため、既に印刷されている一方の紙面上のインキは、圧胴に付着する。圧胴に付着したインキは、次に送られてくる紙に逆転写されてしまうため、印刷物の汚れが発生し、この状態では、多色両面印刷は成り立たない。
【0004】
この問題を解決するため、たとえば特許文献1に記載された技術が提案されている。上記公報(特許文献1)に記載の技術は、金属製プレート上に多孔質のセラミックスを溶射し、その上にシリコーン系樹脂等の低表面エネルギー樹脂(以下、「離型剤」ともいう。)をコーティングして形成された表面粗度Rmax20〜40μmの滑らかな凹凸を有するジャケットを、圧胴に装着することによって、印刷直後の紙面上のインキが圧胴に装着されたジャケットに付着してしまうことを防止したものである。この技術により、アート紙やコート紙のようなインキを吸収し難い紙であっても、両面多色印刷に使用することが可能となった。
【0005】
しかし、このジャケットを使用した場合であっても、ジャケットの新しいうちは、6万枚印刷当たり1回程度、ジャケット表面におけるセラミックス溶射層の凸部(以下、「セラミックス凸部」という。)の離型剤が磨耗してくると、1万枚印刷当たり1回程度のジャケットの洗浄が必要になる。
【0006】
ジャケットの洗浄を手拭きで行う場合、非常に狭い場所における不安定な姿勢での作業が強いられ、安全性・作業効率の面から問題がある。したがって、この手拭きによるジャケット洗浄の問題を解決するために、さまざまな圧胴ジャケット自動洗浄装置が使用されている。
【0007】
以下、従来の圧胴ジャケット自動洗浄装置の各種タイプとその問題点について説明する。
【0008】
(1)洗浄液を含浸させた不織布を圧胴に直接押し当てる第1のタイプの洗浄装置
図11は、従来の第1のタイプの圧胴ジャケット洗浄装置を示す図である。図11に示す装置では、版胴121、ブランケット胴122、および圧胴123が相互に非接触の状態で、本機(各胴121〜123)を低速回転させながら、洗浄液を含浸させた不織布131bが、ジャケットを装着した圧胴123に直接押し当てられる。これにより、ジャケット上に付着したインキが軟化させられるとともに、その軟化したインキは不織布により拭き取られる。また、ブランケット胴122の洗浄も、不織布131aがブランケット胴122に直接押し当てられることにより、同様に行われる。このタイプの洗浄装置においては、乾いた不織布に洗浄作業時に洗浄液をノズルからスプレーさせる方式と、あらかじめ、洗浄液を含浸させた不織布を用いる方式とがある。
【0009】
しかしながら、第1のタイプの洗浄装置にあっては、粗度の粗い不織布で圧胴ジャケットの表面を強く擦るため、ジャケット表面におけるセラミックス凸部の離型剤のみならず、凹部の離型剤まで磨耗してしまうおそれがあるという問題があった。圧胴に装着されるジャケットにおいて、離型剤はインキ付着防止の鍵となるものである。したがって、離型剤が磨耗して無くなればジャケットは非常に汚れやすくなり、結果的に印刷物の汚れが発生するため、ジャケットを取り替えなければならない。手拭きによるジャケット洗浄の場合、ジャケットの取り替え寿命は、紙通し2000万〜3000万枚に1回位であるが、不織布を圧胴に直接押し当てる第1のタイプの洗浄装置を使用した場合、ジャケット寿命は紙通し1500万枚に1回位と、手拭き洗浄の場合の半分程度に短くなってしまう。
【0010】
また、不織布を圧胴に押し当てた状態で圧胴を回転させると、不織布の毛羽が、圧胴に装着されたジャケット表面のセラミックス凸部に絡みつき、洗浄作業後もジャケット上に残るおそれがある。この毛羽が、次の印刷時に、印刷面の白抜け傷となって現れ、印刷不良となるという問題もあった。
【0011】
さらに、第1のタイプの洗浄装置は、不織布を有する複雑な構造の洗浄機構部を、ブランケット胴122および圧胴123近傍の2箇所の非常に狭い場所に、設けなければならないため、高価な設備投資が必要となる。しかも、不織布を頻繁に取り替える必要があるため、ランニングコストも非常に高い。
【0012】
(2)洗浄液が供給されるブラシローラを圧胴に押し当てて回転させる第2のタイプの洗浄装置
図12は、従来の第2のタイプの圧胴ジャケット洗浄装置を示す図である。図12に示す装置では、版胴121、ブランケット胴122、および圧胴123が相互に非接触の状態で、本機(各胴121〜123)を低速回転させながら、洗浄液が供給されるブラシローラ141bが、ジャケットを装着した圧胴123に直接押し当てられる。これにより、ジャケット上に付着したインキを洗い落とすことができる。なお、2つのノズル142b、143bを用いて異なる種類の洗浄液が供給される。また、ブランケット胴122の洗浄も、2つのノズル142a、143aを用いて異なる種類の洗浄液が供給されるブラシローラ141aがブランケット胴122に直接押し当てられることにより、同様に行われる。供給された洗浄液の処理方法としては、循環させてリサイクル使用する方式と、廃液として処分する方式とがある。
【0013】
しかしながら、この第2のタイプの洗浄装置もまた、上記した第1のタイプの洗浄装置と同様に、ジャケット面にブラシを直接押し当て接触回転させるため、ジャケット表面におけるセラミックス凸部の離型剤のみならず、凹部の離型剤を磨耗させ易く、ジャケット寿命を大幅に短くしてしまうおそれがある。
【0014】
また、上記した第1のタイプの洗浄装置と同様に、ブラシローラを有する複雑な構造の洗浄機構部を、ブランケット胴122および圧胴123近傍の2箇所の非常に狭い場所に、設けなければならないため、高価な設備投資が必要となる。しかも、洗浄液の循環リサイクル装置の設備費も高価となるし、洗浄液をリサイクル使用しない場合は廃液処理が大がかりである。
(3)圧胴に対向するブランケット胴に接触・離間可能な清浄体を備え、且つ、清浄体をブランケット胴へ押圧した状態において、一定時間の間、ブランケット胴を圧胴ヘ接触回転させる第3のタイプの洗浄装置
図13は、従来の第3のタイプの圧胴ジャケット洗浄装置を示す図である。この第3のタイプの洗浄装置は、上記公報(特許文献1)に開示されており、セラミックス溶射層と離型剤層の複合被覆皮膜を形成したジャケットを洗浄するための洗浄装置である。
【0015】
図13に示す装置では、版胴121のみが他の胴と非接触で、ブランケット胴122と圧胴123が相互に接触した状態で、本機(各胴121〜123)を低速回転させながら、洗浄液を含浸させた不織布131aが、ブランケット胴122に押し当てられる。したがって、圧胴123に装着されたジャケット上のインキは、ブランケット胴122と圧胴123の接触回転により、ブランケット胴122からのわずかな洗浄液で軟化し、しかも、ジャケットの表面には離型剤がコーティングしてあるため、非常に容易にブランケット胴へ逆転写される。このように、ブランケット胴122に付設された不織布131aを有する洗浄機構部のみで、圧胴123に装着されたジャケットもきれいに洗浄される。
【0016】
また、ブランケット胴122と圧胴123は、強い圧力で押し付けられるが、両者間ではスリップが全く起こらないので、圧胴に装着されたジャケット表面の離型剤の磨耗も起こらない。勿論、ジャケットへは不織布を直接接触させないので、ジャケット上に不織布の毛羽が残るという問題も全く無い、という非常にすぐれた洗浄装置である。
【0017】
この第3のタイプの洗浄装置は、印刷時に版胴121とブランケット胴122、およびブランケット胴122と圧胴123を接触させる機構(印刷機の胴入れ機構)として、ブランケット胴122が最初に圧胴123に当たり続いて版胴121に当たる方式を採用しており、且つ、ブランケット胴122が圧胴123に当たった位置で停止できる場合、ほとんど設備改造をせずに、電気的なシーケンスの追加のみで実施できるため、極めて安価な設備投資ですむ。
【0018】
しかしながら、印刷機の胴入れ機構として、ブランケット胴122が最初に版胴121に当たり続いて圧胴123に当たる方式を採用したものが、現在のところ主流である。このような胴入れ機構によりブランケット胴122と圧胴123を接触させてブランケット胴122を洗浄すれば、圧胴123に装着されたジャケットは勿論洗浄されるものの、洗浄液はブランケット胴122を介して版胴121にも転移してしまう。版胴121に洗浄液が付着すると、版胴121に巻装されている刷版が感脂化してしまい、次の印刷時に印刷物の地汚れが発生し、印刷不良となる。したがって、この第3のタイプの洗浄装置は、現在主流の印刷機に採用することができないという問題がある。
【0019】
一方、現在主流の印刷機において第3のタイプの洗浄装置をそのまま採用しようとすれば、洗浄液の版胴121への転移を防止するためにブランケット胴122を圧胴123のみに接触させて回転させる機構に変える必要がある。この場合、大掛かりな機構の設計変更が必要となり、変更のための設備費も多大となってしまう。
【0020】
【特許文献1】
特開平8−12151号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の圧胴ジャケット洗浄装置における種々の問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、洗浄効果が高く、洗浄による離型剤の磨耗・脱落を起こさず、不織布の毛羽残りもなく、胴入れ機構の方式にかかわらず適用でき、シンプルな機構で、イニシャルコスト・ランニングコストの極めて安価な圧胴ジャケット洗浄装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0023】
(1)可撓性を有する金属製プレートと、当該金属製プレート上に形成され表面に凹凸を有するベース層と、当該ベース層上に形成される低表面エネルギー樹脂層とを有するジャケットが装着された圧胴を備えた枚葉オフセット両面印刷機における圧胴ジャケット洗浄装置であって、前記圧胴に対向するブランケット胴に接触・離間可能な清浄体と、前記ブランケット胴に対向する版胴に接触・離間可能な給水ローラを備え、前記版胴に水を供給可能な給水手段と、前記版胴に接触・離間可能なインキ供給ローラを備え、前記版胴にインキを供給可能なインキ供給手段と、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させ、且つ、前記清浄体を前記ブランケット胴に接触させた状態で、一定時間の間、各々の胴を接触回転させる第1制御を行った後、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に離間させ、且つ、前記給水ローラおよび前記インキ供給ローラを前記版胴に接触させる第2制御を行う制御手段とを有し、前記清浄体は、洗浄作業前にあらかじめ洗浄液が含浸された不織布であり、前記制御手段は、前記第2制御を行うとき、前記インキ供給ローラを前記版胴に接触させた後に、前記給水ローラを前記版胴に接触させることを特徴とする圧胴ジャケット洗浄装置。
【0024】
前述したように、従来の第3のタイプの洗浄装置は、きわめてすぐれた圧胴ジャケット洗浄装置であるが、最大の間題は、胴入れ機構としてブランケット胴が版胴から先に当たり次に圧胴に当たる方式を採用した印刷機では、ブランケット胴および圧胴の洗浄時の洗浄液によって、版胴の表面(版面)が感脂化してしまい、刷版が使えなくなるということである。本発明は、かかる問題に対して解決を与えている。
【0025】
すなわち、本発明は、各胴を低速回転し、ブランケット胴を胴入れしてブランケット胴と版胴、およびブランケット胴と圧胴を接触させ、清浄体をブランケット胴に押し当てた状態で、一定時間の間、版胴、ブランケット胴、および圧胴を接触回転させることにより、ブランケット胴と圧胴を同時に洗浄する。そして、本発明は特に、ブランケット胴および圧胴の洗浄後、ブランケット胴と版胴を離間させた後に、版胴に給水ローラを押し当てて水を版胴に供給しながらインキ供給ローラも版胴に押し当てる。
【0026】
ブランケット胴および圧胴の洗浄後、ブランケット胴を版胴から離間させてから、版面に給水すると、版の非画線部は非常に親水性を有しているため、清浄体からブランケット胴を介して版面に付着した残留洗浄液は、水の上に浮き、さらに、版面にインキ供給ローラを接触させることによってインキ供給ローラに容易に吸着されることになる。このため、版面を感脂化させることは無い。また、版面上の残留洗浄液をインキ供給ローラに移行させることによって、残留洗浄液が給水ローラに廻ることを防止できるので、後の印刷作業に悪影響を与えることも無い。
【0027】
また、大部分の枚葉オフセット両面多色印刷機には、ブランケット胴に接触・離間可能な清浄体を有するブランケット洗浄機構部が標準装備されている。このため、本発明による洗浄方式を採用することにより、圧胴に対する洗浄機構部を必要とすることなく、ブランケット胴に対する洗浄機構部のみを用いて、一般的な印刷機におけるわずかな電気シーケンスの改良により、ブランケット胴、圧胴、および版胴を同時に洗浄することができる。さらに、給水手段、およびインキ供給手段も、オフセット印刷機では必ず装備されているものであり、それを利用するだけでよく、新たに設備化する必要は無い。
【0028】
しかも、本発明による洗浄方式を採用すれば、洗浄作業時に洗浄油および水が供給される清浄体を備えたブランケット洗浄機構部を採用することにより、圧胴に装着されたジャケット上のインキとともに、紙粉をも容易に落とすことが可能となる利点がある。すなわち、通常、ブランケット胴の洗浄機構部で使用される洗浄液は、石油系溶剤であり、このような洗浄液はブランケット胴、および圧胴に装着されたジャケット上のインキを溶かすが、ジャケットに付着した紙粉(紙にコートされた炭酸カルシウム等のコート材)は油には溶けないので、洗浄液のみでは紙粉は落ちにくいからである。
【0029】
(2)前記制御手段は、前記第1制御を行うとき、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴が相互に離間させられ、且つ、前記清浄体を前記ブランケット胴に接触させた状態で、所定時間の間、前記ブランケット胴を回転させた後に、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させ、且つ、前記清浄体と前記ブランケット胴の接触を保持した状態で、一定時間の間、各々の胴を接触回転させる上記(1)に記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
【0036】
)前記制御手段は、前記第1制御において、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるとき、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に接触させると同時またはその後に前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるように、前記ブランケット胴を移動させることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
【0037】
)前記ベース層は、金属が溶射されて形成された金属溶射層であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1つに記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
【0038】
)前記ベース層は、金属が溶射されて形成された金属溶射層と、前記金属溶射層上にセラミックスが溶射されて形成された多孔質のセラミックス溶射層とからなることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1つに記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
【0039】
)前記低表面エネルギー樹脂は、シリコーン系樹脂であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1つに記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
【0040】
)可撓性を有する金属製プレートと、当該金属製プレート上に形成され表面に凹凸を有するベース層と、当該ベース層上に形成される低表面エネルギー樹脂層とを有するジャケットが装着された圧胴を備えた枚葉オフセット両面印刷機における圧胴ジャケット洗浄方法であって、前記圧胴、前記圧胴に対向するブランケット胴、および前記ブランケット胴に対向する版胴を回転させるステップと、前記ブランケット胴に接触・離間可能な洗浄作業前にあらかじめ洗浄液が含浸された不織布である清浄体を、前記ブランケット胴に接触させるステップと、前記清浄体を前記ブランケット胴に接触させた状態で、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるステップと、一定時間の間、各々の胴を相互に接触させて回転させた後に、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に離間させるステップと、前記版胴にインキを供給可能なインキ供給手段における前記版胴に接触・離間可能なインキ供給ローラを、前記版胴に接触させた後に、前記版胴に水を供給可能な給水手段における前記版胴に接触・離間可能な給水ローラを、前記版胴に接触させるステップとを有することを特徴とする圧胴ジャケット洗浄方法。
【0041】
)前記相互に接触させるステップは、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に接触させると同時またはその後に、前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるステップであることを特徴とする上記()に記載の圧胴ジャケット洗浄方法。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0043】
図1は、本発明の一実施形態にかかる圧胴ジャケット洗浄装置を適用した枚葉オフセット両面印刷機の構成を示す図である。
【0044】
図1に示される枚葉オフセット両面印刷機は、搬送される枚葉紙P(以下、単に「紙」という。)に所定の印刷を行うための印刷部10と、積載された紙Pを1枚ずつ分離して印刷部10に送り出すための給紙部70と、印刷部10から搬送されてきた印刷された紙Pを積み上げるための排紙部80とを有している。
【0045】
印刷部10は、複数の印刷ユニット11〜18から構成される。印刷ユニット11〜14は、紙Pの搬送経路の上側に設けられており、紙Pの上面を印刷することができ、一方、印刷ユニット15〜18は、紙Pの搬送経路の下側に設けられており、紙Pの下面を印刷することができる。また、印刷ユニット11および15は墨(B)インキを、印刷ユニット12および16は藍(C)インキを、印刷ユニット13および17は紅(M)インキを、印刷ユニット14および18は黄(Y)インキを使用するものである。このように、図1の印刷機は、紙の反転なしで表裏を交互に印刷する方式を採用した枚葉オフセット両面4/4色印刷機を構成している。
【0046】
図2は、印刷ユニット11の構成の一例を示す図である。以下、印刷ユニット11について説明し、他の印刷ユニット12〜18は、印刷ユニット11と同様の構成であるため説明を省略する。
【0047】
図2に示すように、印刷ユニット11は、図示しない刷版が巻装される版胴21と、版胴21に巻装された刷版上の絵柄のインキを紙に転移させるためのブランケット胴22と、紙を図示しない爪で咥えてブランケット胴22に押し付けるための圧胴23とを有している。ブランケット胴22の表面には、適切な印刷圧を生じさせるためのゴム層が形成されている。図示のように、ブランケット胴22は圧胴23に対向して配置され、版胴21はブランケット胴22に対向して配置される。紙は、1枚ずつ図中右から搬送され、圧胴23の爪に咥えられ、ブランケット胴22に加圧接触させられることにより印刷される。
【0048】
図3は、圧胴23の構成の一例を示す図である。図3に示すように、圧胴23は、圧胴本体24と、圧胴本体24の上に巻装されるジャケット25とから構成されている。
【0049】
図4は、ジャケット25の構成の一例を模式的に示す部分拡大断面図、図5は、図4の一部をさらに拡大した断面図である。図4に示すように、ジャケット25は、可撓性を有する金属製プレート26と、金属製プレート26上に形成され表面に凹凸を有するベース層27と、ベース層27上に形成される低表面エネルギー樹脂層28とを有している。ベース層27は、金属が溶射されて形成された硬質の金属溶射層27aと、金属溶射層27a上にセラミックスが溶射されて形成された多孔質のセラミックス溶射層27bとからなる。ただし、ベース層27は、上記構成に限定されるものではなく、たとえば金属溶射層27aのみから構成することも可能である。
【0050】
ジャケット25を製造する場合、まず脱脂・ブラスト処理して粗面としたたとえばステンレス鋼(SUS)板などの金属製プレート26表面上に、たとえばNi−Crなどの金属溶射層27aを形成し、その上にセラミックス溶射層27bを形成する。セラミックス溶射層27bの形成には、たとえばグレーアルミナ(G−Al23)などのセラミックス材料が使用される。このようにして形成されたセラミックス溶射層27bの表面は、図示するように非常にシャープな突起を形成する短周期的な凹凸(ピッチ波状凹凸)と、さらにより長周期的な凹凸(うねり状凹凸)とが複合して形成された粗面、代表的に好ましくは、Rmax 30〜50μm程度の粗面である。また、セラミックス溶射層27bは、多孔質、好ましくは0.1μm〜数十μmの微細な気孔を気孔率5〜20%で有している。このセラミックス溶射層27bの上に、たとえばシリコーン系樹脂等の低表面エネルギー性樹脂(離型剤)を含浸コーティングして乾燥固化させる。これにより、図4および図5に示すように、セラミックス溶射層27bの表面上および孔部内に、低表面エネルギー性樹脂層28が形成される。
【0051】
低表面エネルギー性樹脂層28は、セラミックス溶射層27bの表面を実質的に全面的に覆うが、そのうねり波状凹部には厚く、一方うねり波状凸部には薄く付着する。このため、セラミックス溶射層27bのみを形成した状態と比較すると滑らかな表面性状となる。ただし、セラミックス溶射層27bに起因する凹凸が完全に埋没してしまうものではなく、前記うねり状凹凸は概ね維持され、滑らかな凹凸を有する粗面が形成できる。なお、最終的な表面粗度Rmax は代表的には20〜40μm程度とすることが望ましい。また最終的な滑らかな凹凸における凸部(前記うねりの凸部)は、例えば0.2mm×0.2mm平方〜1mm×1mm平方当りに1ケ程度の割合で均一に分散して存在することが望ましい。なお、ここで言う凸部は、被測定物表面を長さ20mm×幅20mmにわたり2次元的に走査して測定し、この測定領域内における最高凸部の高さの70%以上の高さを有する凸部を指すものである。
【0052】
このようにして製造されたジャケット25が装着された圧胴23が、被印刷体としての紙と接触する際には、ジャケット25の表面全体で接触することなく、前記したような滑らかな突起においてのみ接触し、かつその表面には低表面エネルギー性樹脂層28が存在するために、紙からのインキの移行は起こりにくくなる。
【0053】
図2の印刷ユニットの構成図を参照して、図1の印刷機に適用される圧胴ジャケット洗浄装置について説明する。本実施形態にかかる圧胴ジャケット洗浄装置は、ブランケット胴22に接触・離間可能な清浄体としての不織布31を有する洗浄機構部30と、版胴21に水を供給可能な給水部50と、版胴21にインキを供給可能なインキ供給部60とを有している。
【0054】
洗浄機構部30は、不織布31を巻き取る巻取シャフト32を有している。不織布31は、常にきれいな面がブランケット胴22に対して露出されるように、数秒ピッチで巻取シャフト32に巻き取られていく。使い終わった不織布31は、新しいものと取り替えられる。本実施形態では、不織布31は、洗浄作業時に洗浄液(洗浄油および水)が供給されて含浸される不織布である。洗浄油および水は、ヘッド部33に内蔵されている1つのノズルから不織布31に対して交互に噴出される。ただし、洗浄作業前にあらかじめ洗浄液が含浸された不織布であってもよい。また、本発明の洗浄機構部は不織布を使用したものに限定されるものではなく、たとえば洗浄作業時に洗浄液(洗浄油および水)が供給されるブラシを有する洗浄機構部を採用することもできる。
【0055】
給水部50は、版胴21に接触・離間可能な給水ローラ51と、給水ローラ51に送られる水を収容するための水槽52とを有している。図2に示される給水部50は一例であり、本発明の給水部はこれに限定されるものではなく、種々の給水システムを適用することができる。
【0056】
また、インキ供給部60は、版胴21に接触・離間可能な複数のインキ供給ローラ61を有している。図2に示されるインキ供給部60もまた一例である。
【0057】
これらの洗浄機構部30、給水部50、およびインキ供給部60は、前述したように、一般的な枚葉オフセット両面多色印刷機に備えられているものである。
【0058】
本実施形態では特に、版胴21とブランケット胴22、およびブランケット胴22と圧胴23を相互に接触させ、且つ、洗浄機構部30の不織布31をブランケット胴22に接触させた状態で、一定時間の間、各々の胴21〜23を接触回転させるための電気シーケンスと、ブランケット胴および圧胴の洗浄後、ブランケット胴を版胴から離間させ、それから、版胴に給水ローラを押し当てて水を版胴に供給しながらインキ供給ローラも版胴に押し当てて接触回転させる電気シーケンスとを実行することができる図示しない制御部を有している。
【0059】
次に、図6〜図10を参照して、本実施形態の圧胴ジャケット洗浄装置の動作について説明する。図6は、洗浄処理について説明するためのフローチャート、図7は、洗浄処理について説明するためのタイムチャートである。
【0060】
圧胴ジャケット洗浄処理は、印刷作業が終了し、印刷機を一旦停止した状態(各々の胴21〜23は相互に離間している)にしてから実施される。このとき、版胴21(刷版)、ブランケット胴22、および圧胴23(ジャケット25)の表面には、前の印刷の絵柄に関連するインキが付着している。
【0061】
図示しないスイッチにより、ブランケット胴および圧胴の洗浄モードに切り替えられ(S1)、まず、本機(版胴21、ブランケット胴22、および圧胴23)が所定の低速度で回転される(S2、図7の▲1▼)。ここで、回転速度は、たとえば3500rphの一定速度に設定されるが、適宜調整可能である。
【0062】
続いて、洗浄機構部30がオンされる(S3、図7の▲2▼)。すなわち、図8に示すように、洗浄機構部30における不織布31が、ブランケット胴22の表面に押し当てられる。そして、図7に示すように、洗浄油と水が、不織布31に対して交互に供給され、含浸させられる。洗浄油(実線で示す区間)と水(破線で示す区間)の供給の切り替え時間間隔は、図7では見やすくするために大きく描かれているが、任意に設定可能であり、たとえば数秒間隔で切り替えることが好ましい。ここで、各々の胴21〜23は、相互に離間させられており、前の印刷の絵柄に関連するインキが最も多く付着しているブランケット胴22のみの洗浄が集中的に行われる。このブランケット胴22のみの洗浄は、たとえば30秒間実施されるが、実施時間は適宜調整可能である。これにより、ブランケット胴22上のインキがおおまかに拭き取られる。
【0063】
次に、胴入れが行われる(S4、図7の▲3▼)。すなわち、図9に示すように、本機が低速回転されている状態で、ブランケット胴22が、版胴21および圧胴23に押し当てられる。このとき、洗浄機構部30はブランケット胴22の移動に追従する。したがって、洗浄機構部30とブランケット胴22の接触が保持され、不織布31に対して洗浄油と水の交互供給が行われて、洗浄機構部30による洗浄が続けられる。ここで、ブランケット胴22および圧胴23間の押圧は、印圧プリセット値でたとえば0.05〜0.10mmに設定されるが、適宜調整可能である。
【0064】
この状態が所定時間(たとえば数分、適宜調整可能)保持される。これにより、圧胴23に装着されたジャケット25上のインキは、ブランケット胴22と圧胴23の接触回転により、ブランケット胴22からの洗浄液で軟化し、容易にブランケット胴22へ逆転写されて、きれいに洗浄される。ここで非常に重要なことは、従来印刷機に使用されている圧胴(鉄の表面をクロムメッキした滑らかな粗度の圧胴)では、圧胴上に付着したインキがブランケット胴へ移行するのに非常に時間がかかるが、本発明は低表面エネルギー性樹脂をコーティングした圧胴ジャケットを使用しているため、低表面エネルギー性樹脂のインキ・油に対する反発性によって、圧胴ジャケット上の汚れは、ブランケット胴へ容易に移行し、短時間できれいに洗浄される。さらに、ブランケット胴および圧胴間ではスリップが起こらないので、圧胴に装着されたジャケット表面の離型剤の磨耗も起こらない。また、ジャケット25へは不織布を直接接触させないので、不織布の毛羽がジャケット25上に残ることもなく、次の印刷で白抜け不良が発生することを防止できる。しかも、圧胴の洗浄機構部を必要とすることなく、ブランケット胴の洗浄機構部のみを用いて、一般的な印刷機におけるわずかな電気シーケンスの改良により、ブランケット胴および圧胴を同時に洗浄することができる。
【0065】
さらに、洗浄作業時に洗浄油および水が供給される清浄体を備えたブランケット洗浄機構部を採用することにより、圧胴に装着されたジャケット上のインキとともに、紙粉をも容易に落とすことが可能となる利点がある。
【0066】
本実施形態では、不織布31に対して水が供給されて行われる洗浄の終了時に、ブランケット胴22および圧胴23の洗浄作業の全体が終了するように設定される。これにより、版面に残る洗浄油を極力少なくすることができる。
【0067】
ブランケット胴22および圧胴23の洗浄作業後、洗浄機構部30がオフされ(S5、図7の▲4▼)、胴抜きが行われる(S6、図7の▲5▼)。ここで、胴抜きとは、ブランケット胴22を移動させることにより、各胴21〜23を相互に離間させることをいう。また、胴抜き後、本機(版胴21、ブランケット胴22、および圧胴23)の回転数が、たとえば6500rphの一定速度に上げられる。
【0068】
続いて、給水ローラ51がオンされる(S7、図7の▲6▼)。すなわち、図10に示すように、給水部50における給水ローラ51が、版胴21の表面に押し当てられ、版胴21への給水が行われる。ここで、給水部50の給水ローラ51は、所定の速度(水ボリューム)で回転される。
【0069】
給水ローラ51のオン後、たとえば数秒経過してから、インキ供給ローラ61がオンされる(S8、図7の▲7▼)。すなわち、図10に示すように、インキ供給部60におけるインキ供給ローラ61が、版胴21の表面に押し当てられる。これにより、ブランケット胴および圧胴の洗浄時にブランケット胴を介して、版胴に巻装された刷版の表面(版面)に付着した残留洗浄油は、インキ供給ローラに吸着させられるようにして移行する。
【0070】
本実施形態では、印刷機の胴入れ機構として、ブランケット胴22が最初に版胴21に当たり続いて圧胴23に当たる方式を採用した場合であっても、洗浄液はブランケット胴を介して版面に接触するものの、ブランケット胴および圧胴の同時洗浄後、ブランケット胴と版胴が離間させられた後に、ステップS7で版面への給水が行われて版面に付着した残留洗浄油が水の上に浮き、さらに版面にインキ供給ローラを接触させることによって残留洗浄液はインキ供給ローラに容易に吸着されることになる。したがって、版面の感脂化を防止することができる。しかも、版面上の残留洗浄液をインキ供給ローラ61に移行させることによって、残留洗浄液が給水ローラ51に廻ることを防止できるので、後の印刷作業に悪影響を与えることも無い。
【0071】
給水ローラ51およびインキ供給ローラ61をオンすることによる版面上の残留洗浄液の除去作業が、たとえば30秒間(適宜調整可能)実施された後、給水ローラ51およびインキ供給ローラ61がオフされる。すなわち、給水ローラ51およびインキ供給ローラ61が、版胴21の表面から離間される(S9、図7の▲8▼)。
【0072】
版面上の残留洗浄液の除去作業が終了すると、本機(各胴21〜23)は、たとえば30秒間(適宜調整可能)、回転が続行された後に、停止される(S10、図7の▲9▼)。これにより、洗浄モードが解除され、圧胴ジャケット洗浄処理が終了する。なお、胴抜き後の各胴21〜23の回転により、ブランケット胴22および圧胴23は、乾燥させられることになる。
【0073】
次に、実施例について説明する。
【0074】
0.3mm厚のSUS板に、膜厚30μmのNi−Crを溶射し、さらに膜厚40μmのセラミックス(G−A123)を溶射して製品の厚みを0.37mmとし、その上からシリコーン系離型剤をコーティングして、製品の表面粗度Rmaxが約35μmの圧胴用のジャケットを作った。この圧胴用のジャケットを枚葉オフセット両面印刷機((株)小森コーポレーション製、菊全両面4/4色印刷機 LITHRONE 440SP)に装着した。
【0075】
この印刷機を用いて、コート紙にプロセスインキ4色(墨、藍、紅、黄)による両面印刷を行った。印刷の初期は、圧胴のジャケットはほとんど汚れないが、10000枚印刷した時点で、ジャケット表面には、紙から転写されたインキがある程度付着していた。
【0076】
従来は、約10000枚印刷毎に、ブランケット胴に対する洗浄機構部(洗浄液を含浸させた不織布をブランケット胴へ押し当てるタイプ)で、ブランケットを洗浄し、また、圧胴に対する洗浄機構部(洗浄液を含浸させた不織布を圧胴ジャケットへ直接押し当てるタイプ)で圧胴用のジャケットを洗浄している。この場合、ジャケット上に不織布の毛羽が残るため、ジャケットを手拭きにて、仕上拭きを行っている。
【0077】
本発明の実施例においては、l0000枚の印刷終了後、本機(各胴)を低速回転(3500rph一定速度)し、洗浄機構部をオンして、まず、ブランケット胴のみを洗浄した。ここで、洗浄機構部の不織布には、洗浄作業時に洗浄油および水を2秒間隔で交互に供給して含浸させた。洗浄機構部をオンして30秒後に、胴入れオンした(ブランケット胴が版胴および圧胴に接触して回転する。この時のブランケット胴と圧胴間の印圧プリセット値は、0.05mm(相互に0.1mm押し込んだ状態)とした)。胴入れの間、洗浄機構部30とブランケット胴22の接触状態を保持した。そして、不織布をブランケット胴に押し当てた状態で、120秒間、版胴、ブランケット胴、および圧胴を接触回転させ、ブランケット胴、圧胴、および版胴を同時に洗浄した。
【0078】
ブランケット胴および圧胴の洗浄作業後、洗浄機構部をオフし、胴抜きしてから、本機の回転数を6500rphの一定速度に上昇させた。
【0079】
続いて、給水ローラをオンし、3秒後にインキ供給ローラをオンして、版面上の残留洗浄液のインキ供給ローラへの移行を実施した。版面上の残留洗浄液の除去作業は、給水ローラをオンしてから30秒間実施した。
【0080】
その後、給水ローラおよびインキ供給ローラをオフし、それから本機(各胴)をさらに30秒間回転継続させた後、停止して、版胴、ブランケット胴、および圧胴を観察すると、ブランケット胴はもとより、圧胴に装着されたジャケットの表面もインキがきれいに落ちていた。しかも、ジャケット上には、不織布を直接押し当てて洗った時のような毛羽残りも無く、さらには、ジャケット上に水も付加されるため水に溶けやすい紙粉もきれいに落ちており、本発明の圧胴ジャケット洗浄装置の効果は非常に優れたものであった。また、ブランケット胴および圧胴の洗浄作業後、ブランケット胴を版胴および圧胴から離間させた後、版胴に給水ローラおよびインキ供給ローラを押し当てて接触回転させることにより、ブランケット胴洗浄時における版面上の残留洗浄液はインキ供給ローラに吸着除去されるため、ブランケット胴からの洗浄液による版面の感脂化というトラブルも全くなく、そのまま次の印刷が続行できた。
【0081】
ブランケット胴の洗浄機構部のみで、ブランケット胴と圧胴を接触回転させることによる圧胴ジャケット洗浄装置は、特許文献1に記載の技術の実機化で多くの実績があり、圧胴用のジャケットの寿命に関しては、手拭き洗浄時の約2倍に延びる。―方、不織布またはブラシロールを圧胴用のジャケットに直接押し当てるタイプの圧胴ジャケット洗浄装置を使用した場合、圧胴用のジャケットの寿命は、手拭き洗浄時の約1/2に低下してしまうという実績が出ている。このように、上記公報に記載の圧胴ジャケット洗浄装置は、非常に優れたものであるが、前述したように、適用できる枚葉オフセット両面印刷機の機種は、胴入れ機構としてブランケット胴が最初に圧胴に当たり続いて版胴に当たる方式を採用した一部のものに限られるものであった。
【0082】
つまり、既に述べたように、ブランケット胴を圧胴に接触させて洗浄しようとするとブランケット胴が版胴にも接触してしまうような胴入れ機構を採用している印刷機では、ブランケット胴を圧胴に接触させた状態でブランケット胴に対する清浄体を有する洗浄機構部のみを用いて洗浄すると、ブランケット胴から版胴に洗浄液が接触して版面を感脂化させてしまうために、上記公報に記載の圧胴ジャケット洗浄装置が適用できないという問題があった。本発明は、かかる問題に対して、洗浄液との接触を避けるために洗浄時は本来版胴をブランケット胴から離間させるべきところを、逆に敢えてブランケット胴と版胴とを接触させて、ブランケット胴および圧胴の同時洗浄を行う一方で、ブランケット胴および圧胴の同時洗浄後、ブランケット胴と版胴を離間させた後に、版胴に給水ローラを押し当てて水を版胴に供給しながらインキ供給ローラも版胴に押し当てるという新たな発想を付加することによって解決したものである。これにより、ブランケット胴および圧胴の洗浄時にブランケット胴を介して版面に付着した残留洗浄液をインキ供給ローラに吸着させることができ、版面の感脂化を防止することができる。したがって、上記公報に記載の圧胴ジャケット洗浄装置と同等の効果をほとんど全ての枚葉オフセット両面印刷機に拡大適用することが可能となり、その効果は非常に大きい。
【0083】
なお、本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0084】
たとえば、上記実施形態では、圧胴ジャケット洗浄装置を、紙の反転なしで表裏を交互に印刷する方式を採用した枚葉オフセット両面印刷機に適用した場合について説明したが、本発明は、紙を途中で表裏反転させて印刷する方式のものにも適用できることは言うまでもない。
【0085】
また、本発明は、洗浄機構部として、洗浄作業前にあらかじめ洗浄液(洗浄油)が含浸された不織布を使用することもできる。この場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS7とステップS8の実行順序を入れ替えることが望ましい。つまり、ステップS6の胴抜きが行われた時点では、版面に洗浄油が比較的多く残留しているため、まずインキ供給ローラをオンして一部の洗浄油をインキ供給ローラに吸着させてから、所定時間(たとえば5秒)後に、給水ローラをオンする。このような手順をとることにより、給水ローラにブランケット胴洗浄時の洗浄油が廻ることを防止することができる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、圧胴に装着されたジャケット上のインキは、ブランケット胴と圧胴の接触回転により、ブランケット胴に接触させられた清浄体の洗浄液で軟化し、容易にブランケット胴へ逆転写されて、ブランケット胴上のインキとともにきれいに洗浄される。ここで、ブランケット胴および圧胴間ではスリップが起こらないので、圧胴に装着されたジャケット表面の離型剤の磨耗も起こらない。また、ジャケットへは不織布を直接接触させないので、不織布の毛羽がジャケット上に残ることもなく、次の印刷で白抜け不良が発生することを防止できる。しかも、圧胴の洗浄機構部を必要とすることなく、ブランケット胴の洗浄機構部のみを用いて、一般的な印刷機におけるわずかな電気シーケンスの改良により、ブランケット胴および圧胴を同時に洗浄することができる。
【0087】
また、印刷機の胴入れ機構として、ブランケット胴が最初に版胴に当たり続いて圧胴に当たる方式を採用した場合であっても、洗浄液はブランケット胴を介して版面に接触するものの、ブランケット胴および圧胴の同時洗浄後、ブランケット胴と版胴が離間させられた後に、版面への給水が行われて版面に付着した残留洗浄油が水の上に浮き、さらに版面にインキ供給ローラを接触させることによって残留洗浄液はインキ供給ローラに容易に吸着されることになる。したがって、版面の感脂化を防止することができ、次の印刷を支障なく続行することができる。また、版面上の残留洗浄液をインキ供給ローラに移行させることによって、残留洗浄液が給水ローラに廻ることを防止できるので、後の印刷作業に悪影響を与えることも無い。しかも、給水手段およびインキ供給手段は、オフセット印刷機では必ず装備されているものであり、それを利用するだけでよく、新たに設備化する必要は無い。
【0088】
このようにして、洗浄効果が高く、洗浄による離型剤の磨耗・脱落を起こさず、不織布の毛羽残りもなく、胴入れ機構の方式にかかわらず適用でき、シンプルな機構で、イニシャルコスト・ランニングコストの極めて安価な圧胴ジャケット洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる圧胴ジャケット洗浄装置を適用した枚葉オフセット両面印刷機の構成を示す図である。
【図2】 印刷ユニットの構成の一例を示す図である。
【図3】 圧胴の構成の一例を示す図である。
【図4】 ジャケットの構成の一例を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図5】 図4の一部をさらに拡大した断面図である。
【図6】 洗浄処理について説明するためのフローチャートである。
【図7】 洗浄処理について説明するためのタイムチャートである。
【図8】 ブランケット胴の洗浄時における各胴、洗浄機構部、給水ローラ、およびインキ供給ローラの接触状態を示す図である。
【図9】 ブランケット胴、圧胴、および版胴の同時洗浄時における各胴、洗浄機構部、給水ローラ、およびインキ供給ローラの接触状態を示す図である。
【図10】 版面上の残留洗浄液の除去時における各胴、洗浄機構部、給水ローラ、およびインキ供給ローラの接触状態を示す図である。
【図11】 従来の第1のタイプの圧胴ジャケット洗浄装置を示す図である。
【図12】 従来の第2のタイプの圧胴ジャケット洗浄装置を示す図である。
【図13】 従来の第3のタイプの圧胴ジャケット洗浄装置を示す図である。
【符号の説明】
10…印刷部、
11〜18…印刷ユニット、
21…版胴、
22…ブランケット胴、
23…圧胴、
24…圧胴本体、
25…ジャケット、
26…金属製プレート、
27…ベース層、
27a…金属溶射層、
27b…セラミックス溶射層、
28…低表面エネルギー樹脂層、
30…洗浄機構部、
31…不織布、
32…巻取シャフト、
33…ヘッド部、
50…給水部、
51…給水ローラ、
52…水槽、
60…インキ供給部、
61…インキ供給ローラ、
70…給紙部、
80…排紙部、
P…紙。

Claims (8)

  1. 可撓性を有する金属製プレートと、当該金属製プレート上に形成され表面に凹凸を有するベース層と、当該ベース層上に形成される低表面エネルギー樹脂層とを有するジャケットが装着された圧胴を備えた枚葉オフセット両面印刷機における圧胴ジャケット洗浄装置であって、
    前記圧胴に対向するブランケット胴に接触・離間可能な清浄体と、
    前記ブランケット胴に対向する版胴に接触・離間可能な給水ローラを備え、前記版胴に水を供給可能な給水手段と、
    前記版胴に接触・離間可能なインキ供給ローラを備え、前記版胴にインキを供給可能なインキ供給手段と、
    前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させ、且つ、前記清浄体を前記ブランケット胴に接触させた状態で、一定時間の間、各々の胴を接触回転させる第1制御を行った後、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に離間させ、且つ、前記給水ローラおよび前記インキ供給ローラを前記版胴に接触させる第2制御を行う制御手段とを有し、
    前記清浄体は、洗浄作業前にあらかじめ洗浄液が含浸された不織布であり、
    前記制御手段は、前記第2制御を行うとき、前記インキ供給ローラを前記版胴に接触させた後に、前記給水ローラを前記版胴に接触させることを特徴とする圧胴ジャケット洗浄装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1制御を行うとき、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴が相互に離間させられ、且つ、前記清浄体を前記ブランケット胴に接触させた状態で、所定時間の間、前記ブランケット胴を回転させた後に、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させ、且つ、前記清浄体と前記ブランケット胴の接触を保持した状態で、一定時間の間、各々の胴を接触回転させる請求項1に記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1制御において、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるとき、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に接触させると同時またはその後に前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるように、前記ブランケット胴を移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
  4. 前記ベース層は、金属が溶射されて形成された金属溶射層であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
  5. 前記ベース層は、金属が溶射されて形成された金属溶射層と、前記金属溶射層上にセラミックスが溶射されて形成された多孔質のセラミックス溶射層とからなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
  6. 前記低表面エネルギー樹脂は、シリコーン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の圧胴ジャケット洗浄装置。
  7. 可撓性を有する金属製プレートと、当該金属製プレート上に形成され表面に凹凸を有するベース層と、当該ベース層上に形成される低表面エネルギー樹脂層とを有するジャケットが装着された圧胴を備えた枚葉オフセット両面印刷機における圧胴ジャケット洗浄方法であって、
    前記圧胴、前記圧胴に対向するブランケット胴、および前記ブランケット胴に対向する版胴を回転させるステップと、
    前記ブランケット胴に接触・離間可能な洗浄作業前にあらかじめ洗浄液が含浸された不織布である清浄体を、前記ブランケット胴に接触させるステップと、
    前記清浄体を前記ブランケット胴に接触させた状態で、前記版胴と前記ブランケット胴、および前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるステップと、
    一定時間の間、各々の胴を相互に接触させて回転させた後に、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に離間させるステップと、
    前記版胴にインキを供給可能なインキ供給手段における前記版胴に接触・離間可能なイ ンキ供給ローラを、前記版胴に接触させた後に、前記版胴に水を供給可能な給水手段における前記版胴に接触・離間可能な給水ローラを、前記版胴に接触させるステップと
    を有することを特徴とする圧胴ジャケット洗浄方法。
  8. 前記相互に接触させるステップは、前記版胴と前記ブランケット胴を相互に接触させると同時またはその後に、前記ブランケット胴と前記圧胴を相互に接触させるステップであることを特徴とする請求項に記載の圧胴ジャケット洗浄方法。
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