JP4198635B2 - 包装装置 - Google Patents

Description

本発明は、方形の枠構造の一端にフランジが延出した換気扇取付枠の包装装置に関するものである。

近年環境問題の面から廃却性があり、リサイクルも利くオール段ボール製の包装装置が主流となっている。被包装物の形状に合わせ種々の工夫が払われている。なお、この種の従来技術としては特許文献１に示されているものがある。

実公平８−２１５６号公報（第４頁、第１図）

換気扇や換気扇取付枠の従来の包装装置は、圧縮荷重等は外箱や外箱内に収めた緩衝部材で受け、換気扇や換気扇取付枠には直接荷重が掛からないようにしている。そのため、高強度な段ボールが使われ、また、部品点数も多く包装材料も嵩み、保管効率も低い。包装状態の換気扇取付枠についても多数を積層して保管したり輸送したりし難く、崩れも起き易いものである。

本発明は、上記した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、圧縮荷重を換気扇取付枠に担わせ、包装の簡素化を図り、コストの削減と保管効率の改善を実現できる包装装置を得ることであり、多数を積層して保管したり輸送したりすることが出来る包装装置を得ることである。

上記目的を達成するために本発明は、方形の枠構造での高さ方向の一端にフランジが延出し、他端に取付ネジが突出した換気扇取付枠の包装装置を構成するにあたり、前記換気扇取付枠の投影平面に略等しい平面積を有する四角形状の段ボールシートでの一対の辺それぞれに、前記換気扇取付枠の厚みに相当する高さの立面と、前記換気扇取付枠の前記フランジを上から被覆する保護面と、枠構造内に密着して内側に曲げ込まれる固定片とからなる第１フラップを設けると共に、前記段ボールシートでの他の一対の辺それぞれに、前記段ボールシート上に重ね合わされるホルダ面と、該ホルダ面の両端に形成されてＺ状に曲げられ、前記換気扇取付枠のフランジの背面を前記フランジの突出し寸法よりも長い上面部で受けて前記換気扇取付枠を支える保持面と、前記段ボールシート上に前記ホルダ面とともに重ね合わされて前記取付ネジの端を前記ホルダ面とともに受けるネジ受片とからなる第２フラップを設ける。

本発明によれば、換気扇取付枠を、一種類のフラップを折重ねた十字状シートの段ボールシート上にフランジを上にして置き、他の一種類のフラップをフランジの上に保護面を重ねてスリーブ状に巻回し、全体を結束材で結束するだけの簡易な包装形態となる。枠構造内には圧着して内側に固定片が曲げ込まれ、換気扇取付枠の横一方向の動きが規制される。横他方向の動きはＺ状の保持面の上面部で規制される。圧縮荷重は換気扇取付枠自体が担い、段ボールシートとホルダ面の二重の構造で受けられる。従って、コストの削減と保管効率の改善を実現でき、保護面でフランジが保護されているので多数を積層して保管したり輸送したりすることも出来る。

本発明の包装装置は、方形の枠構造の一端にフランジが延出し、他端に取付ネジが突出した換気扇取付枠を包装するものである。換気扇取付枠の投影平面に略等しい平面積の段ボールシートの四辺縁に、それぞれ二種類のフラップを設けて十字状シートを構成し、結束材を除けばこれ単独で包装する。フラップの一種類は、対向して設けられ、換気扇取付枠の厚みに相当する立面と、換気扇取付枠のフランジを上から被覆する保護面と、枠構造内に圧着して内側に曲げ込まれる左右二個の固定片とが切込線で連設されている。フラップの他の一種類も対向して設けられ、段ボールシート上に重ね合わされるホルダ面と、このホルダ面の両端に形成され、Ｚ状に曲げられて換気扇取付枠の枠構造の背面を取付ネジに当って受け、その取付ネジの突出分の高さを斜めに支える保持面と、段ボールシート上にホルダ面とともに重ね合わされ、取付ネジの端をホルダ面とともに受けるネジ受片とが罫線と切込線とで連設されている。保持面の上面部はフランジの突出し寸法より長くなっている。換気扇取付枠をこの十字状シートでスリーブ状に巻回し、全体を結束材で結束する。

この包装装置によれば、換気扇取付枠を、一種類のフラップを折重ねた十字状シートの段ボールシート上にフランジを上にして置き、他の一種類のフラップをフランジの上に保護面を重ねてスリーブ状に巻回し、全体を結束材で結束するだけの簡易な包装形態となる。枠構造内には圧着して、突っ張り状態に内側に固定片が曲げ込まれ、換気扇取付枠の横一方向の動きが規制される。横他方向の動きはＺ状の保持面の上面部で規制される。圧縮荷重は換気扇取付枠自体、特に取付ネジで担い、段ボールシートとホルダ面とネジ受片との三重の構造で突き抜けないように受けられる。従って、コストの削減と保管効率の改善を実現でき、保護面でフランジが保護されているので多数を積層して保管したり輸送したりすることも出来る。

実施の形態１．
本実施の形態は、方形の枠構造の一端にフランジが延出し、他端に取付ネジが突出した換気扇取付枠を包装する包装装置に関するものである。図１は換気扇取付枠の斜視図、図２は換気扇取付枠の断面図、図３は十字状シートの展開図、図４は包装途中の形態を示す斜視図、図５は包装状態の断面図、図６は包装状態の斜視図、図７は積層した包装装置を示す斜視図である。

換気扇取付枠１は、図１や図２に示すように、方形の枠構造２の一端にフランジ３が延出し、他端の四隅に取付ネジ４が突出した構造をしている。包装装置は、図３に示すように換気扇取付枠１の投影平面に略等しい平面積の段ボールシート５の四辺縁に、それぞれ二種類のフラップ６，７を一体に設けて十字状シートとして構成されている。フラップ６，７の一種類は、対向して設けられ、換気扇取付枠１の厚みに相当する立面８と、換気扇取付枠１のフランジ３を上から被覆する保護面９と、フランジ３側から枠構造２内に圧着して内側に曲げ込まれる左右二個の固定片１０とが罫線と切込線とで連設されている。固定片１０と保護面９の境界の切込線の内端には抜孔１１が開けられ、折曲げの際に破れないようにされている。ここで、十字状シートの段ボールの目の方向（コルゲートの波の走る方向）は図３の矢印で示す方向とされている。

フラップ６，７の他の一種類も対向して設けられ、段ボールシート５上に重ね合わされるホルダ面１２と、このホルダ面１２の両端に形成され、Ｚ状に曲げられて換気扇取付枠１の枠構造２の背面を取付ネジ４に曲部が当って受け、その取付ネジ４の突出分の高さを斜めに支える保持面１３と、段ボールシート５上にホルダ面１２とともに重ね合わされ、取付ネジ４の端をホルダ面１２とともに受けるネジ受片１４とが罫線と切込線とで連設されている。保持面１３の上面部１５はフランジ３の突出し寸法より長くなっている。換気扇取付枠１をこの十字状シートで、図５や図６に示すようにスリーブ状に巻回し、全体を結束材１６で結束する。

この包装装置によれば、換気扇取付枠１を、一種類のフラップ７を折重ねた十字状シートの段ボールシート５上にフランジ３を上にして置き、他の一種類のフラップ６をフランジ３の上に保護面９を重ねてスリーブ状に巻回し、全体を結束材１６で結束するだけの簡易な包装形態となる。枠構造２内には枠内に圧着し、突っ張り状態で内側に固定片１０が曲げ込まれ、換気扇取付枠１の横一方向の動きが規制される。横他方向の動きはＺ状の保持面１３の上面部１５と取付ネジ４に曲部が当ることで規制される。圧縮荷重は換気扇取付枠１自体、特に取付ネジ４で担い、段ボールシート５とホルダ面１２とネジ受片１４との三重の構造で突き抜けないように受けられる。段ボールシート５とホルダ面１２とは段ボールの目の方向が同じであるがネジ受片１４とは９０度ずれている。このため取付ネジ４に掛かる荷重によっても突き抜けない。Ｚ状の保持面１３は、上下方向への弾性的な動きにより、緩衝機能を果たす。従って、コストの削減と保管効率の改善を実現でき、保護面９でフランジ３が保護されているので図７に示すように多数を積層して保管したり輸送したりすることも出来る。解梱包についても結束材１６を解けば、図４に示すような形態となり、包みを開く要領で簡単に行うことができる。換気扇取付枠１の側部は露出していて見えるため、結果的に荷扱いが注意深くなる。

圧縮荷重に対する耐力は、図４や図５に示すようにホルダ面１２にフランジ３の背面を保持する段ボールの積層コア１７を装着すれば、簡単かつ格段に向上させることができる。また、取付ネジ４の無い換気扇取付枠１については、保持面１３の上面部１５でフランジ３を受けさせ、曲部を枠構造２に当てる構成を採ればよく、この場合にはネジ受片１４は有っても削除しても構わない。

実施の形態２．
本実施の形態は、実施の形態１で示した包装装置における二種類のフラップの一種類を段ボールシートに貼り付けて構成したもので、それ以外は実施の形態１のものと同じである。従って、実施の形態１と同じ部分については同じ符号を用い、それらについての説明は省略する。

図８は、段ボールシート５を中心にした展開図、図９は貼付けシート１８の展開図、図１０は包装装置の組立図、図１１は包装状態の断面図である。本実施の形態の包装装置は、段ボールシート５と保護面９を有する一種類のフラップ６を一枚の段ボールで形成し、ホルダ面１２を持つ他の一種類のフラップ７を別に形成して接着により連結し、十字状シートを構成したものである（図９及び図１０参照）。これにより必要な強度を材料の使い分けによって得ることができ、ホルダ面１２を持つ他の一種類のフラップ７を高強度の段ボールで構成することにより、側面側の固定強度がまし、積層しても崩れないようになる。また、段ボールの目の方向についても強度的に増す９０度ずれた方向で使うことが容易にできる。なお、段ボールの目の方向は、それぞれ図８と図９に矢印で示した。これ以外の作用効果は、実施の形態１のものと同じである。

換気扇取付枠の斜視図である。（実施の形態１） 換気扇取付枠の断面図である。（実施の形態１） 十字状シートの展開図である。（実施の形態１） 包装途中の形態を示す斜視図である。（実施の形態１） 包装状態の断面図である。（実施の形態１） 包装状態の斜視図である。（実施の形態１） 積層した包装装置を示す斜視図である。（実施の形態１） 段ボールシートを中心にした展開図である。（実施の形態２） 貼付けシートの展開図である。（実施の形態２） 包装装置の組立図である。（実施の形態２） 包装状態の断面図である。（実施の形態２）

符号の説明

１ 換気扇取付枠、 ２ 枠構造、 ３ フランジ、 ４ 取付ネジ、 ５ 段ボールシート、 ６ フラップ、 ７ フラップ、 ８ 立面、 ９ 保護面、 １０ 固定片、 １２ ホルダ面、 １３ 保持面、 １４ ネジ受片、 １５ 上面部、 １６ 結束材、 １７ 積層コア、 １８ 貼付けシート。

Claims (3)

1. 方形の枠構造での高さ方向の一端にフランジが延出し、他端に取付ネジが突出した換気扇取付枠の包装装置であって、
   前記換気扇取付枠の投影平面に略等しい平面積を有する四角形状の段ボールシートと、
   前記段ボールシートでの一対の辺それぞれに設けられ、前記換気扇取付枠の厚みに相当する高さの立面と、前記換気扇取付枠の前記フランジを上から被覆する保護面と、枠構造内に密着して内側に曲げ込まれる固定片とからなる第１フラップと、
   前記段ボールシートでの他の一対の辺それぞれに設けられ、前記段ボールシート上に重ね合わされるホルダ面と、該ホルダ面の両端に形成されてＺ状に曲げられ、前記換気扇取付枠のフランジの背面を前記フランジの突出し寸法よりも長い上面部で受けて前記換気扇取付枠を支える保持面と、前記段ボールシート上に前記ホルダ面とともに重ね合わされて前記取付ネジの端を前記ホルダ面とともに受けるネジ受片とからなる第２フラップと、
   を有し、前記換気扇取付枠にスリーブ状に巻回される包装装置。
2. 請求項１に記載の包装装置であって、ホルダ面とこれに重ね合わされるネジ受片の段ボールの目の方向を９０度ずらせた包装装置。
3. 請求項１または２に記載の包装装置であって、ホルダ面にフランジの背面を保持する段ボールの積層コアを装着した包装装置。

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