JP2550415B2

JP2550415B2 - 換気扇の包装装置

Info

Publication number: JP2550415B2
Application number: JP1248514A
Authority: JP
Inventors: 勉吉村
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1989-09-25
Filing date: 1989-09-25
Publication date: 1996-11-06
Anticipated expiration: 2011-11-06
Also published as: JPH03111270A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は換気扇の包装装置に関するものであり、特
に、換気扇本体を外箱体内に弾性固定する緩衝部材を有
する換気扇の包装装置に関するものである。

［従来の技術］第４図から第６図は、例えば、実公昭57−20540号公
報に示されている従来の換気扇の包装装置で、第４図は
従来の換気扇の包装装置の緩衝部材を示す斜視図、第５
図は第４図の緩衝部材の展開図、第６図は従来の換気扇
の包装装置に換気扇を収納した状態を示す一部断面を有
する平面図である。

図において、１は段ボール板等の緩衝材の一枚の板状
体からなる緩衝部材、２は緩衝部材１に型抜き等により
穿設されたスリット、３及び４はスリット２と緩衝部材
１の端縁部とを結ぶ第一外側部折線及び第二外側部折
線、５及び６緩衝部材１の左右に各々穿設したスリット
２間を結ぶ第一中央部折線及び第二中央部折線である。
７は緩衝部材１の第一外側部折線３及び第一中央部折線
５を各々垂直に谷折りして形成した底板、８は更に第二
外側部折線４を垂直に山折りして第一外側部折線３と第
二外側部折線４との間に形成した外側部側板、９は同様
にして第二中央部折線６を垂直に山折りして第一中央部
折線５と第二中央部折線６との間に形成した中央部側
板、10は第二外側部折線４及び第二中央部折線６と緩衝
部材１の左右の端縁部との間に形成した上板である。11
は換気扇本体であり、油受部11a及びフレーム部11bから
なっている。12は換気扇本体11及び緩衝部材１を収納し
ている段ボール箱等の外箱、13及び14は外箱12の開口部
の蓋となる内フラップ及び外フラップ、15は換気扇本体
11の油受部11aと外箱12との間に介在させたスペーサー
としても作用する保護板である。

従来の換気扇の包装装置は、上記のように構成されて
おり、緩衝部材１によって換気扇本体11を外箱12内に弾
性固定している。この緩衝部材１の縦及び横方向の長さ
寸法、スリット２の寸法及び穿設位置、第一外側部折線
３から第二中央部折線６の各折線の位置等は、換気扇本
体11の外形形状及び外箱12内寸法に応じて適宜設定され
ている。そして、この緩衝部材１は緩衝材からなる一枚
の板状体を折曲げて形成されており、無駄な部分が少な
く、しかも組立作業も容易なものである。

この種の緩衝部材１は換気扇本体11の輸送時等の汚損
及び損傷を防止するために使用されるものであり、特
に、材料費及び作業費が安価で経済的である。

［発明が解決しようとする課題］上記のような従来の換気扇の包装装置は、緩衝部材１
の組立て後の縦及び横方向の寸法が外箱12内の寸法とほ
ぼ一致していた。したがって、外箱12内に緩衝部材１及
び換気扇本体11を収納する際には、緩衝部材１を完全に
組立てた状態でないと、外箱12の開口部に挿入すること
はできなかった。そして、この緩衝部材１を外箱12内に
収納することにより、緩衝部材１の本来の形状が保たれ
ていた。

しかし、この緩衝部材１の各折線部には折曲加工前の
状態に戻ろうとする弾性力が作用するため、この緩衝部
材１を外箱12に収納する前の単品の状態では、上記の第
４図の形状を維持することが困難であった。したがっ
て、包装組立作業性が悪く、包装ライン上での苦情が多
かった。

このため、緩衝部材１の組立作業においては、第一外
側部折線３から第二中央部折線６の各折線の折返し作業
を入念に行なう必要があった。更に、緩衝部材１と換気
扇本体11との一体にした状態を保つことができないた
め、自動組立等による自動梱包を行なうことができなか
った。したがって、緩衝部材１及び換気扇本体11の外箱
12内への収納作業に多くの労力を要する他、多くの作業
時間を要していた。

また、この種の緩衝部材１は一枚板構造なので、特に
重量の重たい換気扇本体11を包装する場合には、外箱12
が変形したり、或いは、換気扇本体11が破損する虞れが
あった。このため、緩衝作用が十分に発揮されず、比較
的重量の重たい換気扇本体11や振動に弱い換気扇本体11
を包装するのには不向きであった。

一方、他の先行技術に実公昭58−11748号公報に掲載
の技術がある。

しかし、この技術は前述の段ボール板等の緩衝材の各
々独立した板状体からなる緩衝部材を２枚重合せたもの
であり、両者間の相対移動が自在となり、外箱内への収
納の作業性が良くない。また、上部からみて左右方向ま
たは上下方向の外力を付与すると、左右方向または上下
方向の一方向のみの移動が折曲方向に一致し、機械的強
度が強くない。

そこで、この発明は、緩衝部材と換気扇本体との一体
化した状態を容易に保つことができ、外箱内への収納作
業性がよく、しかも、緩衝作用を十分に発揮し得る換気
扇の包装装置の提供を課題とするものである。

［課題を解決するための手段］この発明に係る換気扇の包装装置は、換気扇本体とそ
れを収容する外箱との間に介在し、前記換気扇本体を前
記外箱内に弾性固定する緩衝部材を具備する換気扇の包
装装置において、前記緩衝部材は、一枚の緩衝材からな
る板状体を前記換気扇本体の外形寸法及び前記外箱の内
寸法に応じて形成した底板と、前記底板から折曲形成し
互いに対向する外側部側板及び中央部側板と、前記折曲
した前記外側部側板及び中央部側板の折線に平行して前
記外側部側板及び中央部側板から前記外箱の内面に当接
するよう折曲形成し前記外箱の内面と前記外側部側板及
び中央部側板との間に空間を保持する上板とからなる外
部緩衝部材と、前記外部緩衝部材と同一の板状体からな
り、前記外部緩衝部材の上板とを重合わせて二重構造に
結合した内上板と、前記外部緩衝部材を折曲した折線方
向と直交する方向に前記外部緩衝部材の内寸法に応じて
折曲形成し互いに対向する内側板と、前記内側板の折線
に平行して前記内側板から折曲形成した前記外部緩衝部
材の底板と重合わせて二重構造にした内底板とからなる
内部緩衝部材とを具備するものである。

［作用］この発明の換気扇の包装装置においては、一枚の緩衝
材からなる板状体を換気扇本体の外形寸法及び外箱の内
寸法に応じて一定の方向に折曲した外部緩衝部材と、同
じく前記外部緩衝部材と同一の板状体を前記外部緩衝部
材の内寸法に応じて一定の方向に折曲した内部緩衝部材
とを、重合わせて形成した二重構造の緩衝部材を、換気
扇本体と外箱との間に介在させて、換気扇本体を外箱内
に弾性固定するものであるから、緩衝部材を外箱に収納
する前の単品の状態においても、折曲げ後の所定の形状
を維持でき、しかも、緩衝部材が外部緩衝部材と内部緩
衝部材との二重構造で構成されているから、衝撃等に対
する緩衝作用を十分に発揮する。

［実施例］第１図はこの発明の一実施例である換気扇の包装装置
の緩衝部材を示す斜視図、第２図は第１図の緩衝部材の
展開図、第３図はこの発明の一実施例である換気扇の包
装装置に換気扇を収納した状態を示す断面図である。図
中、１から12は上記従来例の構成部分と同一または相当
する構成部分である。なお、第３図は第１図の緩衝部材
を２個用いて換気扇本体を梱包した状態を示し、第１図
の緩衝部材のＸ−Ｘ断面が二か所に現われている断面図
である。

図において、１は段ボール板等の緩衝材の一枚の板状
体からなる緩衝部材であり、この実施例では外部緩衝部
材1aと内部緩衝部材1bとに大別されている。この外部緩
衝部材1aの各構成部は上記従来例の緩衝部材１と同一な
ので、ここでは説明を省略する。20は外部緩衝部材1aと
内部緩衝部材1bとの接合部、21は内部緩衝部材1bの中央
部に型抜き等により穿設した略Ｈの字状のスリット、22
及び23は前記スリット21間を結ぶ第三中央部折線及び第
四中央部折線、24は第三中央部折線22を垂直に谷折りし
て形成した内底板、25は更に第四中央部折線23を垂直に
山折りして第三中央部折線22と第四中央部折線23との間
に形成した内側板、26はスリット21と第四中央部折線23
とにより外部緩衝部材1aの周囲に形成した内上板、27及
び28は外箱12内の隙間に配設した保護板、29は外箱12の
外部に梱包時に張設した封緘用テープである。なお、第
２図中、外部緩衝部材1aのＡ、Ｂ、及びＣの各寸法は内
部緩衝部材1bのＡ、Ｂ、及びＣの各寸法に各々対応す
る。

この実施例の換気扇の包装装置は、上記のように構成
されており、次のような手順で包装作業が行なわれる。
外部緩衝部材1aと内部緩衝部材1bとを一体で型抜きし、
まず、外部緩衝部材1aを各折線３、４、５、６で折曲げ
て所定の形状に成形をする。この後に、外部緩衝部材1a
と内部緩衝部材1bと接合部20で折曲げて重合わせて、外
部緩衝部材1aの上板10と内部緩衝部材1bの内上板26とを
接着剤で接着する。次に、内部緩衝部材1bを各折線22、
23で折曲げて所定の形状に成形をし、この後に、外部緩
衝部材1aの底板７と内部緩衝部材1bの内底板24とを接着
剤で接着することにより二重構造の緩衝部材１が完成す
る。

そして、この緩衝部材１を換気扇本体11の左右または
前後に嵌合し、この緩衝部材１と換気扇本体11とを一体
で外箱12に挿入して、内フラップ13及び外フラップ14を
折畳み、封緘用テープ29で封緘して包装が完了する（第
３図参照）。

上記のように、この実施例の換気扇の包装装置は、一
枚の緩衝材からなる板状体を換気扇本体11の外形寸法及
び外箱12の内寸法に応じて一定の方向に折曲して形成し
た底板７と、外側部側板８及び中央部側板９と、上板10
とからなる外部緩衝部材1aと、前記外部緩衝部材1aと同
一の板状体を前記外部緩衝部材1aの内寸法に応じて一定
の方向に折曲して形成した内底板24と、内側板25と、内
上板26とからなる内部緩衝部材1bと、前記外部緩衝部材
1aと内部緩衝部材1bとを重合わせて二重構造にし、換気
扇本体11と外箱12との間に介在させて、換気扇本体11を
外箱12内に弾性固定する緩衝部材１とを具備するもので
ある。

したがって、緩衝部材１を外箱12に収納する前の単品
の状態においても、折曲げ後の所定の形状を維持でき
る。このため、従来のように緩衝部材１の組立作業にお
いて、第一外側部折線３から第二中央部折線６の各折線
の折返し作業を入念に行なう必要がない。また、この実
施例では緩衝部材１と換気扇本体11とを嵌合して一体に
した状態で保つことができるため、自動組立等による自
動梱包を行なうことができる。この結果、緩衝部材１及
び換気扇本体11の外箱12内への収納作業が容易になり、
作業時間の短縮化を促進できる。

また、緩衝部材１の外部緩衝部材1aと内部緩衝部材1b
との二重構造にしたことにより、比較的重量の重たい換
気扇本体11や衝撃に弱い換気扇本体11に対しても緩衝作
用を十分に発揮する。このため、従来のように重量の重
たい換気扇本体11を包装した場合にも、外箱12が変形し
たり、或いは、換気扇本体11が破損する不具合は解消さ
れ、かかる換気扇本体11の包装に適した包装装置とな
る。

しかも、この実施例では外部緩衝部材1aと内部緩衝部
材1bとを一枚の緩衝材からなる板状体を型抜き等により
同時に製作しているので、製作工数を低減でき、原材料
となる部品点数も従来と同一であり、原材料の無駄が少
なく経済的である。

ところで、上記の実施例では２個の緩衝部材１を用い
て換気扇本体11を外箱12に収納する場合について説明
（第３図参照）したが、従来の第６図のように緩衝部材
１を１個だけ使用してもよい。

［発明の効果］以上説明したとおり、この発明の換気扇の包装装置
は、換気扇本体とそれを収容する外箱との間に介在し、
前記換気扇本体を前記外箱内に弾性固定する緩衝部材を
具備する換気扇の包装装置において、前記緩衝部材は、
一枚の緩衝材からなる板状体を前記換気扇本体の外形寸
法及び前記外箱の内寸法に応じて形成した底板と、前記
底板から折曲形成し互いに対向する外側部側板及び中央
部側板と、前記折曲した前記外側部側板及び中央部側板
の折線に平行して前記外側部側板及び中央部側板から前
記外箱の内面に当接するよう折曲形成し前記外箱の内面
と前記外側部側板及び中央部側板との間に空間を保持す
る上板とからなる外部緩衝部材と、前記外部緩衝部材と
同一の板状体からなり、前記外部緩衝部材の上板と重合
わせて二重構造に結合した内上板と、前記外部緩衝部材
を折曲した折線方向と直交する方向に前記外部緩衝部材
の内寸法に応じて折曲形成し互いに対向する内側板と、
前記内側板の折線に平行して前記内側板から折曲形成し
た前記外部緩衝部材の底板と重合わせて二重構造にした
内底板とからなる内部緩衝部材とを具備するものであ
る。

したがって、外部緩衝部材と同一の板状体を前記外部
緩衝部材の内寸法に応じて一定の方向に折曲した内部緩
衝部材との折曲方向を直交させて重合わせて形成した二
重構造の緩衝部材を、換気扇本体と外箱との間に介在さ
せて、換気扇本体を外箱内に弾性固定するという極めて
簡易な構成により、緩衝部材を外箱に収納する前の単品
の状態においても、折曲げ後の所定の形状を維持できる
ので、緩衝部材及び換気扇本体の外箱内への収納作業が
容易になり、作業時間の短縮化を促進できる。しかも、
緩衝部材を外部緩衝部材と内部緩衝部材との二重構造に
したことにより、外部緩衝部材及び内部緩衝部材によっ
て構成される緩衝部材の内面はいずれも面を形成するの
で、換気扇本体との接触面積が増大することになり、ど
の方向に力がかかっても換気扇本体を保護することがで
き、また、外部側板及び中央部側板と外箱内面との間に
空間を保持するための上板を二重構造とするものである
から、換気扇本体と外箱との間を緩衝部材を積層して埋
めることなく空間によって間隔を保持することができ、
さらに換気扇本体の重量を支える底板を二重構造とする
ものであるから、強度の必要な部分を二重化して十分な
強度を得ることができるとともに緩衝作用を十分に発揮
するので、比較的重量のある換気扇本体や衝撃に弱い換
気扇本体の包装にも適した包装装置となる。そして、二
重構造の上板によって間隔が強固に保持される外側部側
板及び中央部側板と外箱内面との間は空間となっている
から、緩衝部材を積層して埋めた場合に比べて材料の使
用量が少なく、コストが低減できるとともに、重量も軽
くなるから、包装した箱体を積み重ねた場合にそれぞれ
に係る負担も軽減されることになるという効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例である換気扇の包装装置の
緩衝部材を示す斜視図、第２図は第１図の緩衝部材の展
開図、第３図はこの発明の一実施例である換気扇の包装
装置に換気扇を収納した状態を示す断面図、第４図は従
来の換気扇の包装装置の緩衝部材を示す斜視図、第５図
は第４図の緩衝部材の展開図、第６図は従来の換気扇の
包装装置に換気扇を収納した状態を示す一部断面を有す
る平面図である。図において、 1:緩衝部材、1a:外部緩衝部材 1b:内部緩衝部材、7:底板 8:外側部側板、9:中央部側板 10:上板、11:換気扇本体 12:外箱、24:内底板 25:内側板、26:内上板である。なお、図中、同一符号及び同一記号は同一または相当部
分を示すものである。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】換気扇本体とそれを収容する外箱との間に
介在し、前記換気扇本体を前記外箱内に弾性固定する緩
衝部材を具備する換気扇の包装装置において、前記緩衝部材は、一枚の緩衝材からなる板状体を前記換気扇本体の外形寸
法及び前記外箱の内寸法に応じて形成した底板と、前記
底板から折曲形成し互いに対向する外側部側板及び中央
部側板と、前記折曲した前記外側部側板及び中央部側板
の折線に平行して前記外側部側板及び中央部側板から前
記外箱の内面に当接するように折曲形成し前記外箱の内
面と前記外側部側板及び中央部側板との間に空間を保持
する上板とからなる外部緩衝部材と、前記外部緩衝部材と同一の板状体からなり、前記外部緩
衝部材の上板と重合わせて二重構造に結合した内上板
と、前記外部緩衝部材を折曲した折線方向と直交する方
向に前記外部緩衝部材の内寸法に応じて折曲形成し互い
に対向する内側板と、前記内側板の折線に平行して前記内側板から折曲形成し
た前記外部緩衝部材の底板と重合わせて二重構造にした
内底板とからなる内部緩衝部材とを具備することを特徴とする換気扇の包装装置。