JP4194038B2 - Mimoシステムにおける適応型信号処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタルデータ流を上り方向および下り方向でMIMOチャネルを介して双方向無線伝送するために適合型信号処理方法に関するものであり、このMIMOチャネルはn個のアンテナを一方のチャネル側に、m個のアンテナを他方のチャネル側に有し、送信信号xを送信側で信号処理し、受信信号yを受信側で信号処理し、両方の信号処理は複素値チャネルマトリクスの推定に基づいて行われる。
さらに本発明は、n個のアンテナを備える少なくとも1つの上り送信局と、m個のアンテナを備える下り送信局と、信号処理ユニットとを有するMIMOシステムに関するものであり、少なくともm個のアンテナが装備された局で適応型信号処理方法を実行する。
現在の移動通信システムでは、狭い周波数帯域でデータを高ビットレートでありながら低信号出力によりできるだけエラー無しで伝送することが期待される。この理想には無線信号の偶発的特性が妨げとなる。無線信号の振幅および位相経路が時間的および位置的に変化し、搬送波周波数に依存しても大きく変化するからである(フェージング)。無線チャネルは静的にはレイリー分布(見通し接続なし)ないしライス分布(見通し接続あり)により変調される。本発明は、マルチエレメントアンテナを基礎とする適応型伝送方法に関するものであり、アンテナは一方のチャネル側では移動局に、他方のチャネル側では基地局にあり、これらの間で双方向無線通信が行われる。従って2つの側は送信器および受信器とすることができる。このような「multiple-input-multiple-output」(MIMO)システムは世界中でますます研究されている。なぜならこれにより1Hzのバンド帯域当たりに伝送可能なデータ量(スペクトル効率)が格段に向上するからである。このことは複数のデータ流を同じ周波数帯域で同時に送信することにより(同時チャネル動作)達成される。
フォッシーニ(Foschini)がMIMOシステムによりスペクトル効率、すなわち少数のリソース(バンド幅)の利用率が格段に改善されることを示して以来、MIMOシステムは無線伝送で重要な役割を演じている[1]。MIMOシステムでは送信方向で複数のデジタルデータ流が同時に複数の送信アンテナを介して同じ周波数で放射される(送信ベクトルx)。複数の受信アンテナ(受信ベクトルy)は生じた電界分布を種々異なる場所で検査する。すなわち送信信号のそれぞれ別のオーバラップを見出す。このことはベクトル式により既述することができる。
y=H・x+n (1)
ここでHはいわゆるチャネルマトリクスを表わし、このチャネルマトリクスには送信アンテナと受信アンテナの各可能なペア間の個々のチャネルの振幅値および位相値がプロットされている。ベクトルnは個々の受信アンテナにおけるノイズを表わす。送信されたデータ信号は受信側で適切な信号処理により再び相互に分離される。データ信号の受信側での分離のためには、チャネルマトリクスHの知識が必要である。これは実際には前もって実行され、規則的間隔で繰り返される、基準信号に基づいたチャネルマトリクスHの推定によって得られる[1]。
従来技術からの非常に簡単なMIMOシステムでは、次元nxmのチャネルマトリクスHの知識と、チャネルマトリクスの個々のプロットhij(ここでは各プロットが複素数であり、この複素数はj番の送信アンテナからi番の受信アンテナへの無線チャネルにおける伝送を表わす)とからまず、Hの固有擬似インバースH−1(例えばムーア・ペンローズ・擬似インバース)を計算し、続いて送信されたデータ信号を再現するために(再現されたデータ信号はアポストロフィにより示される)受信ベクトルがこれと乗算される(いわゆるゼロ・フォーシング)。次式が当てはまる:
x’=H−1・y=x+H−1・n (2)
この純粋な受信側信号処理で問題なのは項(H−1・n)である。この項では、式(2)による送信信号の脱相関の際に、個々のデータ信号経路にあるノイズもチャネルに依存して増幅される。その結果、比較的高い送信出力が、すべてのデータ信号をエラー無しでデコードするために必要となる。
Golden, Forchini et al. の研究により再帰型受信側信号処理で格段の改善が提案された(Bell Labs Layered Space-Time, "BALAST"ないし"V-BALAST"[2])。ここではまずもっとも強力に到来したデータ信号が選択され、デコードされる。そして次に強力なデータ信号を検知する前に、すでにデコードされた信号をすべてのアンテナの受信信号から減算する。これによりシステムの送信器の有効数が低下する。すなわち次第に少数の送信器を同じ数の受信アンテナにより検知することになり、これにより残りのデータ流の検知の際のエラー確率が低下する。このために相応するギャップをチャネルマトリクス内で除去し、変更された擬似インバースH1−1を計算する。ステップごとに増大する受信アンテナでの余剰によってマトリクスHi−1(i=1...n)での列ベクトルの標準が減少する。このことによりノイズ分散が小さくなり、残ったデータ信号を検知する際のエラー率が低くなる。全体としてビットエラー率がBLAST法によって格段に改善される。再帰型信号処理法には複数の変形が存在する(例えばターボBLAST[3]、またはMMSE検知と組み合わせたBLAST[4])。欠点は時間のかかる再帰型信号処理であり、このことは高ビットレートでのリアルタイム伝送を困難にする。さらなる欠点は、再帰内で実行される非線形の判断であり、この判断がエラーの場合には後のデータ流の検知の際にさらなるエラー判断を引き起こすことがある。このエラー伝搬は多くの非線形検知アルゴリズム、例えば判定帰還イコライザ(DFE)で発生する。従ってBALAST法は、式(2)の項(H−1・n)がビットエラーに及ぼす影響を低減するが、除去するわけではない。
基本的にシステム能力を送信側信号処理により改善できることが公知である。例えばTeletarの研究、1999[5]は、チャネルの知識によりすでに送信側でどのように容量を最大化することができるかという条件を示している。この方法は「ウォータ・フィリング(Waterfilling)」法と称される。しかし情報理論的容量を最適化するためこの研究では、適用すべき変調方法および実際に使用される個別チャネルの数を直接的には参照していない。劣悪な個別チャネルはウォータ・フィリング法では遮断される。なぜならそれらのデータ信号を残ったチャネルを介して高ビットレートで伝送するのが有利だからである。ここで送信出力は残ったチャネルに次のように分配される。すなわちすべてのチャネルで送信出力とノイズ出力の和が同じく一定であるように分配される。これを「満杯状態」(ウォータ・フィリング)と解釈することができる。しかし研究によりウォータ・フィリング法は信号対ノイズ出力比が小さい場合にだけ、容量を改善することが示された。しかし比較的高いフレキシビリティと複雑性が伝送システムでは要求される。なぜなら信号対ノイズ比は個々のチャネルで異なるからである。その結果、個々のチャネルで相応に適応された変調・符号化法が必要である。Telatarの理論的研究には、MIMOシステムの容量改善のためにこのアプローチが提案されている。通信システムを評価するために、情報理論では容量を1Hzのバンド幅で低エラー率を以て伝送可能な最大データ量に対する尺度として使用する。しかし容量を考察する際に、データ速度、変調方法およびチャネルコーディングなどの技術的周辺条件が考慮されない。シャノンの誘導関数から、極限容量はシステムにおいて冗長性が無限大に向かうときに初めて得られることが分る。このことは無限大に高い技術的コストと同義である。しかしそのためこの公知の方法の実際的変換の際の効率は非常に小さい。従って実際にはこのシステム評価に対して通常はビットエラー率を使用し、上記の技術的パラメータは保持される。そして容量に関しては最適ではないが、実際の変換時の効率に関しては最適である伝送方法が選択される。このような方法は通常非常に簡単な構造を有するか、または所定の条件を無線チャネルで巧妙に使用し、技術的コストを格段に低減する。
上記の方法「ゼロ・フォーシング」、「V−BALAST」および「ウォータ・フィリング」は、いわゆる「フラットMIMOチャネル」に対して考えられたものである。チャネルは、複素チャネル係数が伝送バンドにおける周波数の関数として僅かしか変化しない場合に「フラット」であると見なすことができる。このことは狭帯域伝送システムに対しては、送信機と受信機との間の無線信号の伝搬時間分散がシンボル持続時間よりも短い場合である。それ以外の場合、チャネルは周波数選択的であり、付加的に信号の時間的歪み除去を必要とする。Wong et al., 2000[6]の研究では、MIMOシステムに対する共通の空間・時間的歪み除去が周波数選択性のチャネルにおいて調べられた。ここでは送信すべきデータが送信マトリクスTと、受信すべきデータが受信マトリクスRと乗算される。通常の信号モデルが使用され、このモデルでは送信信号のマトリクスチャネル応答による本来必要な畳み込みがToeplitzマトリクスとの乗算として変換された。この研究ではマトリクスRとTの次のような構造が導出される。すなわち信号対干渉およびノイズ比が検知器で最小となる(最小二乗平均誤差解、MMSE)構造が導出される。続いて周波数選択性チャネルに対する複素解がフラットなチャネルの場合に換算される。とりわけ送信器がリアルなシステムアプローチにおいてどのようにチャネル係数の知識を得るのかが明かでない。周波数選択性チャネルでは、推定すべきチャネルパラメータの数がチャネルの記憶長の係数だけ上昇する。8個の送信器と12個の受信器を有するMIMOシステムでチャネルの記憶長が10シンボルである場合で考察すると、Wong et al.により記載された送信器での演算を実行できるようにするため、送信器に8×12×10=960の複素チャネルパラメータが既知でなければならない。チャネルは時間的に変化することがあるから、これらのパラメータをチャネルの非常に短いコヒーレント時間(例えば約5ms)で受信器から送信器へ逆伝送しなければならない。8ビットの分解能の場合、各チャネル係数の実数部と虚数部に対して、戻りチャネルで2*960*8bit/5ms≒3Mbit/sのバンド幅がチャネル情報の逆伝送のためだけに必要である。このことは実際的ではない。さらにWong et al.により記載された方法が任意のアンテナ構成に対して適しているのかどうか、またどのような要求がチャネル推定の精度に関して必要かは不明である。
Foschini[1,2]により公知の従来技術から出発して本発明に対する重点は、Telatar[5]と比較して、できるだけ高い変換効率を実際に達成することである。すなわち技術的コストをできるだけ低くすることである。従って本発明の課題は、冒頭に述べた形式の適応型信号処理方法をMIMOシステムにおいてさらに発展させ、有意な低減が得られるようにビットエラー率を最適化することである。ここで本発明は基本的システム解決手段を開示する。同時に本発明により、できるだけ小さな送信出力によるリアルタイム伝送が達成される。具体的なMIMOシステムへの変換の際には、改善された方法により達成される効率に基づいて、簡単で取り扱いが容易であり、かつコスト的に有利な実現手段が得られる。
この課題に対する解決手段は独立請求項に記載されている。本発明の有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
本発明の適応型信号処理方法は完全に無冗長性かつ無帰還結合である。本発明の方法は再帰型エラー補償の原理に従って作用するのではなく、エラーの発生を前もって回避する。この方法は完全に線形の信号処理を行い、とりわけ上り送信方向での信号処理コストが非常に小さい。同チャネルノイズが存在しないので、送信器での信号処理によって信号対ノイズ出力比がMIMO伝送チャネルのすべての個別チャネルにおいて同じ大きさにされる。このことにより、前もって設定された数の個別チャネルを解する同じ品質の伝送がすべてのチャネルに対して達成される。従って同じシンボルレートをすべての個別チャネルで使用し、また同じ変調方法を使用することができる。送信側信号処理の措置は公知のシステムと比較して技術的変換に際し格段の付加コストとはならない。同時に受信側コストも格段に節約される。なぜなら帰還結合線路と関連する面倒な再帰計算が行われないからであり、全体としてハードウエアコストもソフトウエアコストも公知のBALAST法よりも低い。このことは無限大に向かうコストが必要な[5]による方法に対してもそうである。本発明の信号処理方法でチャネル逆変換が意図的に線形に構成された構造により、一定の高いデータ信号速度による伝送がリアルタイム動作で可能となる。さらに独立請求項に記載された条件の下で、MIMO伝送の品質も受信器で改善される。そのためにはやや高い送信出力が必要な場合もある。ビットエラー率は、実際的な変換性により理由付けられる周辺条件(個別チャネルの設定数、すべての個別チャネルに対して同じシンボルレート、任意に選択可能な変調方法)の数について最小となり、実際的な変換も簡素化される。
本発明により、革新的な無線通信システムに対して良好な伝送特性が得られ、この伝送特性は実際的な変換効率に関しては最適領域にある。なぜならコストが比較的小さいからである。前記の前提の下で、送信すべきデータ信号を最適に無線伝送チャネルに入力結合することができる。受信器でのノイズ特性は信号復元の影響を受けず、小さな送信出力で比較的低いビットエラー率が達成される。このことは通常では、ケーブル接続伝送または見通し接続による指向性無線接続の場合だけ可能である。これに対して本発明の信号処理方法を実行するMIMOシステムは見通し接続なしで十分である。提案された送信器側および受信器側の信号処理は線形代数構造を有しており、簡単でリアルタイム能力のある実現を高データ速度でも可能とする。本発明の信号処理方法ではビットエラー率が、すべての個別チャネルに対して変調が可変ではあるが同じであり、全体送信出力が固定的に設定されている場合に最適化される。個別チャネルの数も維持される。ワンチャネルシステムの場合と同じように、本発明の信号処理方法では上り送信方向および下り送信方向で通話することができる。
独立請求項に示された条件の下で、[5]から公知の方法と比較して、簡単で明快な取り扱い指示が得られる。これはどのように送信すべきデータ信号を個々のアンテナに分配すべきであるか、また低ビットエラー率で信頼性のある伝送を保証するには受信信号のどのような線形結合が上り送信方向で付加的に必要かである。本発明の適応型信号処理方法はチャネルマトリクスの線形分解に基づくものである。マトリクスを線形に分解するために、種々の方法が数学的に周知であり、良好に採用される。特に有利な線形分解を以下例として詳細に説明する。これはチャネルマトリクスのいわゆる「単数値分解」に基づくものである。
H=U・D・V (3)
ここでUとVはそれぞれ直交行ベクトルを有する(m×n)ベクトルと(n×n)ベクトルである。Dは(n×n)ダイアゴナルマトリクスであり、このダイアゴナルにはチャネルマトリクスHの単数値がある。単数値はチャネルマトリクスHの固有値からの根である。固有値の数はMIMOチャネルにある平行(仮想)個別チャネルの数に相当する。固有値の大きさは個別チャネルにおける出力伝送に対する尺度である。本発明の信号処理方法で、アンテナ数を2つのチャネル側で異なるように選択する(n<m)ことによって、平行個別チャネルの最大数は、比較的小さな数により与えられるチャネルマトリクスの縁部に相当する。無線では通常のレイリー・チャネルマトリクスおよびライス・チャネルマトリクスでは、単数値が連続的に広い帯域にわたって分散している。すなわち所定の限界内に小さな単数値と大きな単数値が存在する。
式(3)による線形分解を一般的な伝送式(1)に代入し、差し当たりノイズを無視すると、
y=U・D・V・x (1a)
が得られる。これにより既述される信号ベクトルxでの数学的演算は右から左に実行される。これについては後で詳細に説明する。まず最初に信号ベクトルxがマトリクスVと乗算される。このことは回転または平行(仮想)個別チャネルの方向への直観的投影に相応する。このことによりアンテナから送信された各データ信号はすべて平行の個別チャネルに分散される。後でのダイアゴナルマトリクスDとの乗算によって、各個別チャネルに投影された混合信号はこれに所属の単数値の値だけ伸長される。マトリクスUとの乗算により受信アンテナ空間に写像が形成される。このマトリクスU自体も2つのチャネル側でのアンテナ数が異なるため(n<m)正方形ではない。n個の垂直個別チャネルの以前に伸長された信号はこれによりm個の直交ベクトルに受信アンテナ空間で投影される。このようにしてn個の並列個別チャネルに入力結合されたn個のデータ流(これらは異なる品質の伝送特性を有する)がm個の受信アンテナに混合される。
式(2)で使用された特別の擬似インバースH−1は(これは有利にはムーア・ペンローズ擬似インバースとすることができる)単数値分解によって次のように計算することができる
−1=V・D−1・U (4)
式(3)から、H−1・Hは単位マトリクスを送出することが分る。ダイアゴナルマトリクスD−1は逆単数値を含んでおり、これらも単数値自体と同様に広い帯域にわたって分散されている。最小単数値(これは場合によりほぼゼロとすることができる)は、式(2)で残余し、逆単数値との乗算により相応に上昇されたノイズに、送信されたデータ信号の復元後に決定的な影響を有することが分る。単数値分解はリアルタイムで行われる。すなわち単数値分解はチャネルマトリクスHが大きくても、現代のマイクロプロセッサによりチャネルの時間的変化と比較して短い時間内に計算される。
上り方向では送信すべきデータ信号xが送信の前に次式により変形される(変形されたデータ信号は米印*により示されている)。
x*=V・D−1・V・x (5) または択一的に
x*=V・D−1・x (5a)
式(5)および(5a)による上り区間でのチャネル反転の2つの形式は、データをどのように送信空間の主軸へ分散させるかという点で異なる。第1の場合ではチャネルが反転されるが、各データ流はすべての主軸を介して信号空間で伝送される。第2の場合では、各データ流は1つの主軸に信号空間で変換され、伝送される。信号からは2つの変形の性能に差は見られない。しかし第1の変形の方がチャネル推定誤差の点で頑強であると思われる。なぜならデータがすべての主軸に拡散されているからである。
従って各送信アンテナは、データ信号xの別の線形結合をMIMO伝送チャネルへ送信する。すなわち送信ベクトルxは式(1)で、式(5)に従い変形された送信ベクトルx*により置換される。以下の実施例は上り送信方向での送信側信号前処理を説明するために用いる。信号前処理によってデータ信号流がn個のアンテナすべてを介して送信されるようになり、このデータ信号流は正確に、個別チャネルの投影方向にある。この措置はすべての平行個別チャネルに対して同じように行われる。そして各データ信号流は、個別チャネルに所属する単数値の逆数だけ伸長される。すなわちすべてのデータ信号流は信号前処理なしでは異なる品質で伝送されることとなる。このことを調整するためにデータ信号流を良好な個別チャネルで比較的小さな出力を以て送信し、節約した出力を付加的に劣悪な個別チャネルのデータ信号流に与える。オプションとしてこのことは逆ダイアゴナルマトリクスD−1との乗算によって達成される。これによりデータ信号流の出力が、ダイアゴナルマトリクスDによる身長の後で、すべての平行個別チャネルにおいて調整される。同様のことが下り送信方向に対しても当てはまる。これについては後で詳細に説明する。ここでは転置チャネルマトリクスの擬似インバースによる前歪み除去が行われ、n個のデータ信号がm個のアンテナを介して平行個別チャネルに入力結合される。下り送信方向にはn個の受信アンテナしかないから、ここでの信号前処理は、個別チャネルの出力が個々のアンテナに直接配属されるように行われる。これにより受信側でのチャネル解読が省略される。
式(5)から出発して、データ信号を復元するために、受信信号yはさらに次式に従い受信側でさらに処理される(受信されたデータ信号はダッシュ’により示されている)
Figure 0004194038
式(6)ないし(6a)の上の列では多数のマトリクスから最終的に単位マトリクスの得られることが分る。しかし興味深いのは、残ったノイズ項が、式(2)による送信側信号処理を行わない結果とはまったく異なることである。Hとは異なりマトリクスVとUはノイズの等方性特性を変化させない。すなわちノイズへの単数値分解の影響が式(5)と(6)により完全に除去される。従ってビットエラー率は、加算的なホワイトノイズチャネルの場合と同じように受信器での信号対ノイズ出力比にだけ依存し、チャネル特性にはもはや依存しない。MIMOチャネルでエラーのないデータ伝送を行うために、すなわちリアルタイム適用の際に要求される10−9以下のビットエラー確率のために、本発明の適合型信号処理方法によって、式(2)による公知の信号処理方法(ゼロフォーシング)の場合よりも平均で格段に小さな送信出力しか必要としなくなる。
送信出力は、上り区間および下り区間での送信側信号処理に基づいて、係数n/(n−m)だけ上昇する。このことにより式(6)ないし(6a)が引き起こされる。すなわちノイズなしでこのチャネルは透過(x’=x)である。しかし上り区間でノイズは付加的にマトリクスVおよびUと乗算される。このことにより等方性に分散されたランダムノイズベクトルの次元がmからnに低減される。すなわち平均でベクトルは短くなる。上記のように受信出力ではなく、送信出力を信号処理方法に対する基準として使用すれば、チャネル反転のビットエラー率は上り方向でアンテナ数が同じ場合、公知のV−BALAST法のビットエラー率とほぼ同等である(図8参照)。しかしこのためにチャネル反転はそれぞれ1つの線形マトリクス・ベクトル乗算を送信器と受信器で必要とする。一方、V−BALAST法は複数のマトリクス・ベクトル乗算を連続して受信器で実行しなければならない。またチャネル反転に対しては、V−BALAST法に対するよりも格段に長いパイロットシーケンスが必要である。このことはデータ速度が高い場合に対してだけ有効であるように思われる。
さらに簡単なのは本発明の適応型信号処理方法では下り送信方向である。ここでは送信信号が単にチャネルマトリクスの右側擬似インバースと乗算されるだけである。上り送信方向のチャネル推定と、下り送信方向のデータ伝送が同じ周波数で動作し、下り方向のチャネルマトリクスがHにより与えられるならば、Hは下り方向のチャネルマトリクスである。すなわち式(1)中、Hは転置マトリクスHにより置換される。このことは無線チャネルのいわゆる「反復性」の前提に従う。MIMOチャネルの両側でそれぞれ1つのアンテナから任意のペアを形成すると、時間的変化が発生しない限り、所属の上り送信区間と下り送信区間とは時間窓内に同じチャネル特性を有する。可能な右側インバースは(H−1によって、すなわち転置されたムーア・ペンローズ擬似インバースによって見出される。後者は平均送信出力をレイリー・フェージングの場合に最小とする。従って送信データは(H−1と乗算される。
x*=(H−1・x (7)
すなわち式(1)中のsは式(7)のs*により置換される。次式(8)では、送信されたデータ信号がこのことによりすでに受信側で完全に復元されることが分る:
Figure 0004194038
送信されたデータ信号には個々の受信側アンテナ分岐/増幅器の固有ノイズが加わるだけである。従って受信器では加算的ホワイトノイズチャネルの場合と同じビットエラー率を前提することができる。とりわけ式(7)と(8)による信号処理によって送信出力が低くても、ほぼエラーのないデータ伝送が本発明の適応型信号処理方法で可能である。
本発明による信号処理のコンセプトは実際には容易に変換することができる。なぜなら上り送信方向のデータ信号ベクトルを送信および受信側でそれぞれ1つのマトリクスと乗算すればよいからである。下り送信方向では、データ信号ベクトルが送信側で1つのマトリクスと乗算されるだけである。これは線形代数演算とすることができ、この線形代数演算は、公知のBALAST法のよう受信側での再帰信号処理よりも格段に簡単に実現できる。さらにBALAST法では一連の非線形判断が行われ、これはエラー伝搬特性を有する。本発明の線形信号処理方法はデータ信号速度の高いリアルタイム伝送に対して格段に良好に適する。付加的に同じ受信出力で格段に低いビットエラー率を実現することができる。
この利点を利用するためには3つの重要な前提を満たさなければならない。この前提はシミュレーションによりすでに詳細に研究されている。第1の前提は、MIMO伝送チャネルの一方の側で、送信出力が制限されているから、少なくとも1つのアンテナを他方の側よりも多重に使用しなければならない。しかしより適するのは、さらなるアンテナをくだり送信局に加えて送信ダイナミクスを低減することである。第2の前提は、比較的精確なチャネル推定が必要なことである。推定誤差の分散は約係数3だけ、公知のBLAST法よりも小さくなければならない。できるだけ小さなビッットエラー率を達成するためにはチャネル推定の実現の際に、例えばJungnickel et al. [7]による直交パイロットシーケンス、すなわち約100シンボルの長さのシーケンスを使用することができる。そこから第3の前提が生じる:選択された変調方法に依存してデータ信号速度から生じるシンボルレートは、チャネル推定に対する相対的時間コストが高くても20%の場合、150kシンボル/sより大きくなければならない。この要求は例えば内部空間でチャネル特性に依存して簡単に満たすことができる。BLASTデモンストレータでは、30kHzのシンボルレートが使用され、チャネル推定に対する20シンボルと80データシンボルが交互に送信された。結果はτ=3.3msに対するチャネル推定が有効であった。インドア環境では、5GHzの搬送波周波数、速度1m/sまでで予期される最大fD=17Hzの二重周波数において、この時間内にΔφ=2πfD=10゜の位相変化が生じることとなる。これは上級変調されたデータ信号(例えば16−QAM)の検知に対して十分に小さい。100シンボルによりチャネル推定のためにすべての伝送時間を失うこととなる。しかしBLASTよりも高いシンボルレートを例えば無線ローカルネットワーク(WLAN)で使用すれば、チャネル推定のために失われる時間窓の時間が低減される。1MHzのシンボルレートでは、3.3msで3300シンボルが送信される。従って100シンボルによるチャネル推定は、全体で使用可能な時間の約3%が必要なだけである。上り送信方向ではチャネル推定に二倍の時間が必要である。なぜならチャネルの両側でチャネルが既知でなければならないからである。従ってMIMOチャネルインバージョンは本発明の信号処理方法で、100kシンボル/sより高いシンボルレート、とりわけ150kシンボル/sから使用するのが有利である。
以下、MIMOチャネルにおける本発明の適応型信号処理方法、およびこの方法を実施するのに適切に構成されたMIMOシステムについて詳細に説明する。
図1は、上り送信方向および下り送信方向でのMIMOチャネルの信号処理を示す。
図2は、チャネルインバージョンを有する双方向MIMOシステムを示す。
図3は、可能なチャネル推定および重み付けを示す。
図4は、図3のチャネル推定のための直交シーケンスを有する相関回路を示す。
図5は、TDDモードでのMIMOチャネル推定を示す。
図6は、FDDモードでのMIMOチャネル推定を示す。
図7は、種々のビットエラー率曲線を平均信号対ノイズ比の関数として示す。
図8は、種々のビットエラー率曲線を全体送信出力の関数として示す。
図9は、シミュレーションからの送信側および受信側の出力分布を示す。
図1にはMIMOチャネルにおける種々の伝送スキームが示されている。スキームAは考えられる最も簡単なMIMOシステムを示し、これはもっぱら受信側信号処理だけを行い、従来技術([6]参照)から公知である。スキームBは送信側および受信側での本発明による信号前処理ないし信号後処理を上り送信方向でのチャネルインバージョンで示す。スキームCはもっぱら送信側での本発明による信号前処理を下り送信方向でのチャネルインバージョンで示す。図示のMIMOシステムでは上り送信局がn個のアンテナ(1...n)を有する移動局により、下り送信局がm個のアンテナ(1...m)を有する基地局により形成されている。n<mが当てはまる。送信側で送信ベクトルxに、受信側で受信ベクトルyに適用すべき計算演算(線形単数値分解の例で説明した)はそれぞれの局に配属されている。変形された送信信号は米印*により、復元されたデータ信号はダッシュ'により、上り送信方向はupにより、下り送信方向はdownにより示されている。
図2は、送信側信号前処理(Tx信号処理)を行うスキームBによる本発明のMIMO伝送システムの外観を示す。上り送信局と下り送信局はここではセルラー移動無線シナリオに準拠してmobile unitおよびbase stationにより示されている、下り方向での転置チャネルマトリクスHによるチャネル推定の上に、移動機器(mobile unit)でのチャネル推定および重み付けのためのユニットで、送信側信号処理のための重みがチャネルマトリクスと式(5)によって計算される。ここには個々のデータ信号がそれぞれ1つのアンテナを介して送信すべき信号にどのように流れ込むかが示されている。重み付けされた値は別個に加算され、送信信号x*が得られる。この送信信号は同時にMIMOチャネルを介して伝送される。受信器での後続の信号処理は、上り送信方向でのチャネルマトリクスHの付加的推定に基づく。重み付けは式(6)に基づき計算され、個々のデータ信号x'も送信器での場合と同じように受信信号yとの線形結合により復元される。下り送信方向で送信すべきデータ信号xは式(7)によるウェイトと乗算される。このウェイトは上り送信方向でのチャネルマトリクスHの推定から得られたものである。それぞれの和から送信信号x*が得られる。式(8)が示すように、下り送信方向では受信器での信号処理は必要ない。その結果、復元されたデータx'は個々の受信器のベースバンド信号yから直接得られる。
チャネル推定のために[7]のように各アンテナがこれに対して特徴的なPNシーケンスpi(擬似ノイズ)により同定される。この擬似ノイズシーケンスは有利には二進位相変換によって搬送波に重畳変調され、高速のアナログスイッチSPilot/Dataによって所定の時点でデータ信号の代わりに送信される。変調後のパイロット信号の分離および送信側の信号処理により、パイロット信号およびデータ信号の変調には種々の方法を使用することができる。
図3は、チャネル推定および重み付けユニットの基本を示す。まずそれぞれの相関ユニット(相関回路)でチャネルマトリクスHの各エントリーの実数部Iと虚数部Qが推定される。アナログデータはデジタル化され、デジタルシグナルプロセッサに読み込まれる。ここでウェイトマトリクスWが計算され、実数部Iと虚数部Qの形で出力される。信号処理をアナログで実現するためにはウェイトを再びデジタルからアナログに変換しなければならない(しかしこれにより純粋なデジタル信号処理が除外される)。アナログ処理の場合、信号は続いてIQ変調器(IQ-Mod)に供給される。個のIQ変調器は、局所発振器(LO)の振幅と位相をそれぞれのウェイトに応じて変更することができる。ここでLOはウェイト情報のキャリアとして用いられる。このように変化されたLO信号によって、各受信信号は個別にベースバンドに変換される。さらなる手段はすでに図2で説明した。
図4は、チャネルマトリクスHの複素エントリーの推定ユニットを示す。ここでは例として伝送バンドでの実現だけが示されている。同様の実現が中間周波数でも可能であり、また複素数乗算によってベースバンドで直接行うこともできる。チャネル推定の間、すべてのアンテナは同時に相互に直交シーケンスを送信する。このシーケンスに基づいてアンテナをチャネル推定の際に同定することができる。マトリクスエレメントHijが測定されることが前提とされる。このためにj番目の受信信号ejが相関回路に供給される。発生器は同じシーケンスを形成し、このシーケンスによりi番目の送信アンテナが同定される。そして発生器はこのシーケンスをまずLOと、90゜位相のシフトされたLOのコピーに変調する。2つの基準信号は受信信号ejと乗算され、2つの結果がシーケンスの全体持続時間にわたって積分される。[7]に示されているように、この構成によりマトリクスエレメントHijの実数部Iと虚数部Qとを相互に独立して測定することができる。シーケンスの直交性により、別のアンテナの同時に送信されたパイロット信号は推定結果を妨害しない。さらなる手段は図3で説明した。
本発明のMIMOシステムでは、無線信号の反復性が使用され、これによりUS−PS6131016[8]のようなフィードバックチャネルを省略することができる。反復性とは、移動局のアンテナと基地局のアンテナとの間で無線チャネルは、上り送信方向と下り送信方向とで非常に稀に発生する例外を除いて完全に同じであることを意味する。受信無線信号は、それぞれ異なる経路で到達した複数のエコー信号からなるという考えから、個々のエコー信号の振幅路と位相路は両方の伝送方向で同じである、すなわち反復していることが示された。そこから全体信号に対しても反復性が生じる。同チャネルノイズが存在しないので、上り送信方向でのチャネル推定からのパラメータを下り送信方向でのデータ伝送のために繰り返して直接使用することができる。ただし前提として、両方の方向に対して交互に同じ搬送波(タイムデュプレックス伝送、TDD)を使用する。送信器にはチャネル係数がこのようにしてすでに先験的に既知である。送信器は送信側の信号前処理によって信号出力を各個別の経路で相応に適応する。
同チャネルノイズに対する頑強性を高めるためには必然的にフィードバックチャネルによる解決手段によらなければならない。なぜなら送信器が受信器でのノイズ状況を基本的には先験的に知ることができないからである。まず上に述べたようにすることができる。すなわち反復性を利用して、これにより個々のチャネルすべてで信号出力を最大にするのである。続いて受信器において各個々のデータ信号経路でノイズ出力PStorを空間的信号処理に従って測定し、ノイズ出力の大きさについての情報だけをフィードバックチャネルを介して戻し伝送するのである。このために必要なデータ速度は上記の例では、チャネル推定のためのすべてのパラメータをフィードバック伝送する場合に対して係数24だけ小さい。送信器では送信すべきデータ信号の出力はすでに送信側信号処理(マトリクス乗算)の前に適応されており、すべての受信信号は同じ信号対ノイズパルス出力比(SINR)を有する(個別チャネルでの出力制御)。
最も簡単には、チャネル推定の再使用はタイムデュプレクス(TDD)での反対方向から説明される。ここでは上り送信方向と下し送信方向とで搬送波周波数が分割され、異なる時点で駆動される。接続制御(トランスミッションコントロール)と図2の種々のアナログスイッチによって実現される可能な時分割が図5に示されている。上り送信方向(アップリンク)に対してはチャネル推定が移動局および基地局(MS、BS)で必要である。このために基地局はまずパイロットシーケンスを送信し(基地局送信)、これにより移動局は送信ウェイトを調整することができる。続いて移動局はアンテナシーケンスを送信し(移動局送信)、基地局は受信ウェイトを調整する。次に接続が正しく確立されると、データを伝送することができる。伝送方向を変更する前に、移動局はもう一度短いアンテナシーケンスを送信する。これにより基地局は下り送信方向に対するウェイトを瞬時のチャネル推定に基づいて調整することができる。移動局では下り方向でチャネルの知識は必要ない。
周波数デュプレックス(FDD)では時間経過がやや複雑である。ここでは上り送信方向と下り送信方向とが異なる周波数を同じ時間で使用する。この場合、反復性は1つの同じ搬送波周波数にだけ当てはまることに注意しなければならない。従って移動局と無線局とはチャネル推定の時間の間、それぞれ所定の方向への伝送に使用される搬送波周波数により駆動しなければならない。従って移動局と基地局の局所発振器およびそれぞれ所属の同期ユニットは、両方の周波数に高速に切り替え可能に動作しなければならない。図6には2つの周波数に対する可能な時間分割が示されている。上り送信方向(アップリンク)に対しては周波数Aに対するチャネル推定が移動局および基地局で必要である。このためにまず移動局はパイロットシーケンスを送信し、これにより基地局は受信ウェイトを調整する。続いて基地局もパイロットシーケンスを周波数Aで送信し、移動局は送信ウェイトを調整する。下り送信方向では、チャネル推定は基地局でだけ必要である。移動局での送信器は同時には1つの周波数でだけ動作することができるから、移動局はパイロットシーケンスを、これが周波数Aでの下り方向チャネル推定を実行するのと同じ時間に周波数Bで送信することができる。このために送受信切換スイッチSup/downは図2のアンテナで、周波数選択性フィルタ(サーキュレータ)により置換されなければならない。基地局は周波数Bでチャネル推定を実行し、送信ウェイトを調整し、データを下り方向に周波数Bで送信する。
図7は、種々のビットエラー率曲線を受信アンテナでの平均信号対ノイズ比の関数として示す。これはシミュレーション結果である。図示されているのは、チャネル推定でのランダムエラーによるシステムシミュレーションのビットエラー率である。このビットエラー率は128シンボル(パイロットシーケンスに対するBPSK変調、データ信号に対する16QAM変調)のシーケンス長に相応して受信アンテナでの信号対ノイズ比の関数として、図1の3つの伝送スキームA,B,Cについて示されている。参考のためV−BLAST並びにシングルチャネル伝送がホワイトノイズチャネル(AWGN)で図示されている。受信側信号処理だけ(Rx信号処理だけ)と、両側でアンテナが同数である場合(曲線i、n=m=10)には極端に高いビットエラー率の発生することが分る。この高いビットエラー率は信号対ノイズ出力比(SNR)の上昇によっても僅かしか小さくならない。この場合、ビットエラー率を係数10だけ低減するには約10倍大きなSNRが必要である。このことは式(2)の項H−1nに起因する。アンテナ数が同じ場合、非常に小さな単数値がほぼ単数のチャネルマトリクスHの徴候として発生する確率は非常に高い。式(4)に基づき、ノイズは信号処理により非常に上昇し、ビットエラー率は高い。アンテナを受信器に追加すると(曲線ii、n=8,m=12)、格段の利得が得られる(例えば8個の送信アンテナと12個の受信アンテナにより、0.01のビットエラー率に対しては、各10個の送受信アンテナによる場合より16dBだけ低い送信出力が必要なだけである)。V−BLAST方(曲線iii、n=8,m=12)は信号処理のノイズに対する影響をさらに強力に、個々のデータ信号流を巧妙に再帰的に検知することによって低減する。しかしこのために計算コストは比較的高い。
図7で送信側信号処理を行う曲線(曲線ivとvi)は予想どおりホワイトノイズチャネル(曲線v、n=m=1、AWGチャネル)に非常に近い。下り送信方向(曲線iv、ダウンリンクチャネルインバージョン)ではエラーのあるチャネル推定の結果は僅かな偏差である。送信側および受信側での信号処理を行う上り送信方向では(曲線vi、n=8、m=12,TxおよびRx信号処理、アップリンクチャネルインバージョン)、受信器での信号対ノイズ比の関数としてAWGNチャネルよりも見かけ上はさらに小さなヒットエラー率が見られる。しかしこれは詳細に観察すればアーティファクトであることが判明する。VUとの乗算により12次元のノイズベクトルnが8次元のハイパーレベルに投影される。このことによりノイズ出力はまず係数8/12だけ低減される。このことは1.5dBの利得に相当する。とりわけ上り送信方向では送信アンテナ当たりの平均受信出力も下り送信方向より小さい。これは信号がアンテナでまだ完全には脱相関されていないからである。受信器での出力収支を各伝送されるビットごとに観察すれば、ビットエラー率の特性はチャネルインバージョンの場合、上り送信方向と下り送信方向とで実質的に同じである。相違は次のことによりのみ生じる。すなわち下り送信方向での信号処理が基地局でのチャネル推定にのみ基づいて行われ、上り送信方向では相互に依存しない2つの推定がHは基地局で、Hは移動局で使用されることによってのみ生じる。ここでは送信出力が送信側信号処理に基づいて瞬時のチャネルマトリクスHに依存して変調されることがまだ計算に入れられていない。
しかし個々の方法の予測力のある比較は、ビットエラー率を送信出力の関数として表わすことにより初めて可能となる。
図8には種々のビットエラー率曲線が全体送信出力の関数として、受信器でのノイズ出力を基準にして示されている。これはシミュレーション(V−BLAST)ないしは分析的考察(個別チャネルでのLCI,AWGN)からのものである。送信出力はチャネルインバージョンの場合は静的に分散されているから、曲線を平均送信出力について受信器でのノイズを基準にして表示するのが公正である。[9]には[10]に基づいて、チャネルインバージョンによるビットエラー率曲線は、基本的に個別AWGNチャネルでのビットエラー率と類似することが示されている。とりわけ下り送信方向(ダウンリンク)での曲線は、計数n/(m−n)だけAWGN曲線に対してシフトされている。上り送信方向では、すでに上に述べた作用が生じており、n個のデータ信号がm個の受信アンテナにより検知される。このことは10*log(m/n)の利得に相当する。結果として、ビットエラー率曲線はこの係数だけ左にシフトされる。受信側の信号処理により動作する別の方法との比較は、通常のようにHのエントリーの平均経路損失が1に正規化されていることが前提とされる場合に可能である。送信側の信号処理なしでは、各受信器において多数のチャネル実現の中央で完全な送信出力を見ることができる。従って既知のビットエラー率曲線を経路損失の上記正規化により「再使用」することができる。なぜなら平均SNRは各受信器で送信出力(1つの受信器においてノイズで割算する)に等しいからである。比較のためにチャネルインバージョンでの平均送信出力を記録し、AWGN状の曲線を上記のシフトに注意してプロットする。チャネルインバージョンは上り方向ではV−BLASTにほぼ等しいが、下り方向では約1.7dBだけ大きな出力を必要とすることが分る。なぜなら受信器での後処理が欠けているからである。等方性のノイズ増幅が曲線の実質的に急峻な降下において、ゼロ・フォーシング法との比較でチャネルインバージョンに対して見られる。
図9は、送信側および受信側出力分布(各Txアンテナでの出力、各Rxアンテナでの出力)を図1の個々のスキームA,B,Cについて示す。スキームA(受信側での信号処理だけ)では各送信器に3つの離散的ラインが見られる。これらのラインの位置は送信アンテナの数によってだけ異なる。すべての送信アンテナは平均で同じ出力を照射し、ラインは選択された16QAM変調での可能なシンボルエネルギーから生じる。各受信器で出力に対し無線チャネルの静的な性質に基づいて、広く分散した自由度2のχ分布が得られる。この分布は送信アンテナの数に依存するものではない。なぜならデータ流の総出力が正規化されており、個々の伝送チャネルは静的に独立しているからである。
スキームBによる上り送信方向でのチャネルインバージョン(送信側と受信側で信号処理)では、送信器と受信器で連続的な出力分布が見られる。この分布は、基地局で比較的多数のアンテナを使用する場合、実質的に平均送信出力を中心により強く局所化していることが分る。従って格段に小さいダイナミクスが必要なだけである。このことは安価な増幅器の使用を可能にする。同じアンテナ数によりこの分布は高い送信出力まで広く伸長した突出部を有する。とりわけ送信出力に対する値領域を拡大すると、静的平均値は固定値に向かって収束しない。このことは送信増幅器の構成を困難にする。
スキームCのチャネルコンバージョンによる下り送信方向では、m=n=10の場合に送信器において、チャネルインバージョンによる上り送信方向(スキームB)の場合と同じ特性が見られる。とりわけ不均等なチャネル数によるこの分布に対しては下側限界値を設定することができない。すなわち送信ダイナミクスは下方に向かって制限されていない。下り送信方向では自由パラメータの数に依存しないで受信器において、3つの尖鋭なラインが再び見られる。これらのラインは16QAM変調から生じる。
図1に関連して説明した実施例に基づき適用に応じて種々のMIMOシステムが実現できる。ここでは、上り送信局が位置変化する移動局により、下り送信局が位置固定の基地局により形成されることが前提とされる。しかし固定的な割り当ては存在しない。しかし前提は、1つのチャネル側に他方のチャネル側よりも多くのアンテナが設けられていることである。下り送信方向は、これがより多数のアンテナを有するチャネル側からより少数のアンテナを有するチャネル側を示すことにより設定される。反対のことは上り送信方向に対しても当てはまる。下り送信局においてアンテナが比較的多数の場合、純粋に線形な信号処理を送信器または受信器で行っていれば、下り送信方向は伝送システムにおいて常に質的に良好な送信方向である。どのような局を移動局または固定局として、とりわけ送信局または受信局として構成すべきかは、もっぱらアンテナ数の割り当てに依存する。適用事例に応じてこのアンテナ数の割り当ては、質的に高い下り送信方向が高速のデータ伝送方向と一致するように行う。例えば反対の場合には、ビデオカメラに移動機器として複数のアンテナを装備することができる。このビデオカメラは複合データ信号流を比較的少数のアンテナを有する基地局に下り送信方向で送信する。ここで基地局は簡単な帰還結合のためにだけ、例えばビデオカメラの位置制御のためにだけ用いる。
MIMOシステムI:スキームBを移動通信システムの上り送信方向に対して、スキームCを下り送信方向に対して使用する。このコンセプトにより、優れた伝送特性と高い速度を以て、双方向MIMO伝送が可能になる。これは基本的に、基地局を介するインターネットアクセスおよびイントラネットアクセスに対しても、2つの移動機器間のAdHocモードに対しても適する。
MIMOシステムII:上り送信方向に対するスキームAを下り送信方向に対するスキームCと組み合わせる。これにより簡単で安価な移動機器の構成が可能になる。移動機器はチャネル推定のためにパイロットシーケンスを送信するが、それ以外は信号処理を行わない簡単な複数の送信器および受信器からなる。伝送のために必要な信号処理全体は基地局で行われる。上り送信方向ではビットエラー率が通常は大きくなる。このことはチャネルコーディングにより調整しなければならない。これにより上り方向で使用可能な有効データ信号速度が低下する。このコンセプトはとりわけ、非対称データトラフィックに適する。例えばインターネットアクセスである。2つの移動局間のAdHoc伝送は、信号処理が欠けているので不可能である。
MIMOシステムIII:コンセプトIIIでは、複数の移動機器がアンテナ総数を分け合っており、1つの移動機器は1つまたは複数のアンテナを使用する。全体としてすべての移動局のアンテナ総数は基地局のアンテナ総数よりも小さくなければならない。すべての移動局はそれぞれ同じ周波数で送信ないし受信を行う。このコンセプトによりMIMOシステムは、リソースをフレキシブルに複数の端末機器に分散することができ、種々の適用をサポートすることができる。そのためには必要なハードウエアを装備するだけでよい。
引用された文献は次のとおりである。
Figure 0004194038
Figure 0004194038
図1は、上り送信方向および下り送信方向でのMIMOチャネルの信号処理を示す。
図2は、チャネルインバージョンを有する双方向MIMOシステムを示す。
図3は、可能なチャネル推定および重み付けを示す。
図4は、図3のチャネル推定のための直交シーケンスを有する相関回路を示す。
図5は、TDDモードでのMIMOチャネル推定を示す。
図6は、FDDモードでのMIMOチャネル推定を示す。
図7は、種々のビットエラー率曲線を平均信号対ノイズ比の関数として示す。
図8は、種々のビットエラー率曲線を全体送信出力の関数として示す。
図9は、シミュレーションからの送信側および受信側の出力分布を示す。

Claims (9)

  1. デジタルデータ流を上り送信方向と下り送信方向とでMIMOチャネルを介して双方向無線伝送するための適応型信号処理方法であって、
    前記MIMOチャネルはn個のアンテナを一方のチャネル側に、m個のアンテナを他方のチャネル側に有し、送信信号xを送信側信号前処理し、受信信号yを受信側信号後処理し、
    前記両方の信号処理は複素値チャネルマトリクスの推定に基づく形式の適応型信号処理方法において、
    ・送信側信号前処理は送信すべきデータ信号と送信マトリクスとの乗算からなり、受信側信号後処理は受信信号と受信マトリクスとの乗算からなり、
    信号後処理はもっぱら上り送信方向でだけ行い、
    送信マトリクスと受信マトリクスは、推定されたチャネルマトリクスHの線形分解から得られ、
    ・上り送信方向(n→m)では受信側において送信側よりも少なくとも1つのアンテナをより多く使用し、下り送信方向(m→n)では送信側において受信側よりも少なくとも1つのアンテナをより多く使用し(n<m)、
    ・チャネルマトリクスHに対する推定を、チャネル特性に依存して選択された少なくとも100kシンボル/sのシンボルレートにおいて求め、
    このとき上り送信方向と下り送信方向とで伝送周波数が同じであるときにMIMOチャネルの反復性と、同チャネルノイズがないことを利用して、下り送信方向のチャネルマトリクスを、上り送信方向の推定からのチャネルマトリクスの転置により獲得し、
    反対に上り送信方向のチャネルマトリクスは、下り送信方向の推定からのチャネルマトリクスの転置により獲得する、ことを特徴とする適応型信号処理方法。
  2. 上り送信方向で、送信信号xとの乗算のための送信マトリクスを、n<mであるチャネルマトリクスHの単数値分解を基礎として求め、当該チャネルマトリクスは
    (I) H=U・D・V
    により得られ、ただしU,V=(m×n)列直交マトリクス、(n×n)列直交マトリクス(べき指数H:エルミート行列)、D=チャネルマトリクスの単数値を備える(n×n)ダイアゴナルマトリクスであり、これにより変形された送信信号x*が次式による線形マトリクス・ベクトル乗算により求められ、
    (II) x*=V・D−1・V・x またはx*=V・D−1・x
    上り送信方向での受信信号yの受信側後処理を次式による線形マトリクス・ベクトル乗算によって、復元された送信信号x’を検出するために行い、
    (III) x’=V・U・y またはx’=U ・y
    下り送信方向で、変形された送信信号x*を、送信信号xと転置されたチャネルマトリクスHの一般化されたインバースとの乗算から、伝送チャネルの反復性を利用して、次式
    (IV) x*=(H−1・x
    の線形マトリクス・ベクトル乗算により求める請求項1記載の適応型信号処理方法。
  3. 一般化されたインバースはムーア・ペンローズ・擬似インバースである、請求項2記載の適応型信号処理方法。
  4. チャネルマトリクスをできるだけ正確に推定するために、容易に発生でき、識別できる固有のパイロット信号を間欠的に、または送信信号に重畳して同時に送信視、
    該パイロット信号は各アンテナを一義的に特徴付ける、請求項1から3までのいずれか1項記載の適応型信号処理方法。
  5. パイロット信号は、100シンボル以上の長さを有する、とりわけGoldまたはHadamardの直交シーケンスから発生される、請求項4記載の適応型信号処理方法。
  6. 無線伝送は、タイムデュプレックス法で行われる、請求項1から5までのいずれか1項記載の適応型信号処理方法。
  7. 伝送は周波数デュプレックス法で行われ、パイロット信号は常に、送信信号が送信されるのと同じ搬送波周波数で送信され、検知される、請求項1から5までのいずれか1項記載の適応型信号処理方法。
  8. MIMOチャネルの各データ信号経路で発生する同チャネルノイズの出力を、送信信号の復元後に受信側で測定し、フィードバックチャネルを介して規則的に送信側にフィードバック伝送する、請求項1から7までのいずれか1項記載の適応型信号処理方法。
  9. MIMOチャネルで発生する各データ信号経路の出力を送信側信号前処理の前に受信側で、それぞれ信号後処理の後で測定された同チャネルノイズに適応し、信号対ノイズ出力比がすべてのデータ信号経路で同じ大きさになるようにする、請求項8記載の適応型信号処理方法。
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