JP4192507B2 - 統合印刷色調制御方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は同一の絵柄が繰り返し印刷される印刷絵柄の色調を安定化する為の印刷色調制御方法及び印刷色調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各色のインキを印刷用紙に重ね合わせて塗布して絵柄を連続的に形成するオフセット印刷機においては、インキ元ローラーおよび印刷機の幅方向(印刷用紙が走行する方向と直行する方向)に配置された多数のインキキーと呼ばれるインキ量を調整する機構と、水元ローラーと呼ばれるインキの乳化を調整する湿し水の量を調整する機構を備えており、これらを調整することで所望の印刷絵柄の色調を得ている。原則的にインキ元ローラーやインキキー、水元ローラーの状態が一定で維持されていれば、色調は安定するはずであるが、印刷機の状態の変化や、温度、湿度等の環境の変化等により、印刷用紙上の絵柄の色調は徐々に変化していく。そのため、印刷中に状態変化を様々な測定器で測定し、インキ量調整機構や湿し水量調整機構を自動制御する様々な装置が提供されている。
【0003】
たとえば、走行する印刷用紙上の絵柄を測定する印刷色調制御装置は、印刷用紙上の絵柄をCCDカメラもしくは分光測色機を用いて印刷色調を検出し、その情報を元に、印刷機のインキ量調整機構の調整をおこなうことで、印刷色調の制御を行なう。
【0004】
また、印刷色調制御装置と呼ばれるものでも、印刷用紙上の絵柄の余白部分にコントロールストリップとよばれる(カラーバーとも称する。以下、コントロールストリップ(カラーバー)とも記す。)既知のカラーパッチを配置したものを印刷し、その部分をCCDカメラもしくは分光測色機を用いて色または光学的濃度を測定し、インキ量調整機構を調整することで、印刷絵柄の色調を制御するものも提供されている。
【0005】
あるいは、印刷機の印刷ユニット内に取り付けられた測定器でインキ量および湿し水量を測定し、それら量がある規定値を保つようにインキ量調整機構や湿し水量調整装置を調整し印刷色調を制御するインキ・湿し水量制御装置なるものも提供されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、現在、高速オフセット輪転印刷の印刷機を取り巻く環境は、さまざまな制御装置が提供され、省力化が進められている。しかし、印刷オペレータは、それぞれの制御装置の特性を把握し、印刷の仕事の状況に合わせた制御装置の運用を行ない、様々な設定を行なわなければならなくなった。また、設備面では、様々な制御装置が印刷機の1つしかないインキ量調整機構や湿し水調整機構に対し操作を行なうために、数多くのインターフェースを用意しなくてはならなくなり、そのコストは大きな負担となっている。
【0007】
さらに、目的としている印刷色調については、様々な色調制御装置が、それぞれの判断でインキ量および湿し水量を調整するために、ひとたび安定状態が崩れると、なかなか所望の状態にすることが出来ない、場合によっては、制御が発振し、印刷色調に悪い影響を与えてしまうことがあった。
【0008】
そこで、様々な制御装置の情報をまとめ、印刷の仕事状況を照らし合わせながら、状況にあった制御装置の情報を適宜加工し、インキ量および湿し水量調整機構を操作することで、安定した印刷色調を得ることが課題とされている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明において上記の課題を達成するために、まず請求項1の発明では、
オフセット輪転印刷機の特性に合わせて、印刷色調の応答時間及び通信周期を設定する制御周期設定工程と、
前記印刷機のインキ量調整機構又は湿し水量調整機構に対する複数の制御装置から出力される操作量を取得する工程と、
各操作対象の優先順位を定める優先順位付与工程と、
前記制御周期及び前記優先順位に基づく制御アルゴリズムに従って、前記各制御装置から出力される操作量から、インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対して、各々に最適な操作量を算出する工程と、
インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対し、各々に最適な操作量を出力する工程と、
前記印刷機及び前記各制御装置の稼動状況と、印刷作業過程段階とを含む各種情報を取得する工程と、
前記各種情報に応じて、前記制御アルゴリズムを変更する工程と、
を含むことを特徴とする統合印刷色調制御方法としたものである。
【0010】
また請求項2の発明では、
前記制御装置の一つが、印刷用紙上に印刷された絵柄又は所望の色を配したコントロールストリップの色調を測定し、前記色調を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力する印刷色調制御装置であり、
前記制御装置のもう一つが、印刷ユニット内でのインキ量及び湿し水量を測定し、前記インキ量及び湿し水量を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力するインキ量・湿し水量制御装置である、
ことを特徴とする請求項1に記載の統合印刷色調制御方法としたものである。
【0011】
また請求項3の発明では、
オフセット輪転印刷機の特性に合わせて、印刷色調の応答時間及び通信周期を設定する制御周期設定手段と、
前記印刷機のインキ量調整機構又は湿し水量調整機構に対する複数の制御装置から出力される操作量を取得する手段と、
各操作対象の優先順位を定める優先順位付与手段と、
前記制御周期及び前記優先順位に基づく制御アルゴリズムに従って、前記各制御装置から出力される操作量から、インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対して、各々に最適な操作量を算出する手段と、
インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対し、各々に最適な操作量を出力する手段と、
前記印刷機及び前記各制御装置の稼動状況と、印刷作業過程段階とを含む各種情報を取得する手段と、
前記各種情報に応じて、前記制御アルゴリズムを変更する手段と、
を具備することを特徴とする統合印刷色調制御装置としたものである。
【0012】
また請求項4の発明では、
前記制御装置の一つが、印刷用紙上に印刷された絵柄又は所望の色を配したコントロールストリップの色調を測定し、前記色調を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力する印刷色調制御装置であり、
前記制御装置のもう一つが、印刷ユニット内でのインキ量及び湿し水量を測定し、前記インキ量及び湿し水量を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力するインキ量・湿し水量制御装置である、
ことを特徴とする請求項3に記載の統合印刷色調制御装置としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明による統合印刷色調制御装置の1つの実施形態を説明する。
【0014】
図1に示すように、オフセット輪転印刷機は、印刷用紙供給装置1に取り付けられたロール紙が各プロセスインクの印刷ユニット(インキングユニット)2を通る際に、インクが印刷用紙に転移されることで絵柄が形成される。印刷ユニット2を通過した後、ドライヤー部3で加熱、ウェッブパス4内のクーリングローラー群5により冷却され、印刷用紙上のインクが印刷用紙にセットされる。クーリングローラー群5を通過した印刷用紙はガイドローラー群6を通過し折り機7(図示せず)へと導かれる。それぞれの印刷ユニット内の構成は、インキはインキ壺9よりインキ量を調整するキーを通してインキローラー群13に渡される。また、湿し水が水舟10からインキローラー群13に渡され、インキと湿し水が混ざり合った状態で版胴12に塗布される。版胴12は、親水性の非画線部と、親油性の画線部とで絵柄を構成しているため、非画線部には湿し水、画線部にはインキが付着する。これらをブランケット胴11に転写し、さらに印刷用紙8に転写することで、1色の絵柄を印刷用紙上に形成する。
【0015】
インキ壺9近辺に設置されているインキキーの開度(開き具合)や、インキ元ローラーと呼ばれるローラーの回転数を調整することで、インキの量を、水舟10の水元ローラーの回転数を調整することで、湿し水の供給量を調整する。
【0016】
これらのインキ量調整機構、および湿し水供給量調整機構を操作することにより、印刷中に所望の絵柄の色調が得られるように、色調の調整を行なう。
【0017】
図2の(a)に示すブロック図は従来の制御装置と印刷機の関係を示すものである。
インキ量・湿し水量調整機構を操作する装置は、オペレーションスタンドをはじめ、様々な制御装置が存在した。この様なシステムだと、オペレータがインキ量を増やそうとインキキー開度を上げると同時に、制御装置Aでも同様の判断をして、インキキー開度を上げる操作をすると、インキキーに対して過剰な操作が行なわれる可能性がある。
【0018】
そこで、本発明の統合印刷色調制御装置を用いた場合、図2の(b)に示すブロック図となり、一度、オペレーションスタンドを含め、制御装置A、制御装置Bなど複数存在するインキ量・湿し水量調整機構にはたらきかける装置の情報を集約し、印刷機の状態、仕事の状況を参照しながら、適切なインキ量・湿し水量調整機構の操作を行なうことができるようになる。
【0019】
本実施形態の統合印刷色調制御装置では、制御装置として、図1に示す印刷機のウェッブパス4内に、コントロールストリップ(カラーバー)の色調を測定しインキ量・湿し水量を調整する印刷色調制御装置と、印刷ユニット2内のインキローラー群13の1つのローラー上に存在するインキ量と湿し水量を測定し、インキ量・湿し水量を調整するインキ量・湿し水量制御装置とがある。
【0020】
一般的に印刷の作業は、版を印刷機に取り付け、刷り出しの作業として、見当合せ、折り・断裁位置の調整を行ないながら、インキ量や湿し水量を調整し色調の調整を行ない、基準となる印刷色調を得る。基準となる印刷物は、校正刷りと呼ばれる校正機での印刷物や、最近では高性能なカラープリンターからの出力物を見本に、印刷機の印刷物の色調を調整し、ある範囲で色調が合った際に、そのときの印刷物を新たな見本としてサンプリングする。以後は、そのサンプリングした印刷物の色調を維持するように、印刷機の調整を行なう。規程枚数の印刷物が得られた時点で刷了となり、次の仕事(絵柄)の版を取り付けるといった作業に入る。
【0021】
一般的には、印刷ユニット内のインキ、および湿し水の分布は一定の量で分布していることが望ましいとされている。極端にインキ量が少ない部分が存在したり、湿し水量が多い部分が存在したりすると、インキはげや、地汚れといった印刷障害に発展することが予想されているからである。そこで、インキ量および湿し水の量を測定し印刷色調を制御するインキ量・湿し水量制御装置では、基準印刷物作成までの刷り出しの時間は、ある幅の中にインキ量・湿し水量が分布するようにインキ量・湿し水量調整機構に操作を行なう。基準印刷物が得られたら、その時点のインキ量の分布、湿し水量の分布を記録し、その状態を保持するように調整機構の操作を行なうように設定されている。
【0022】
また、印刷物の絵柄は、設計時にインキが一番付着する部分(ベタ部)で光学的濃度が特定の値をとるように設計されているので、コントロールストリップを測定する印刷色調制御装置では、一般的には、コントロールストリップにベタを配色し、そのベタ部の光学的濃度を測定し、一定の範囲に入るようにインキ量・湿し水量調整機構を操作する。刷り出し時には、ベタ部の設計値で制御を行ない、基準印刷物が得られた際は、基準印刷物のベタ部の光学的濃度を記録し、その値を維持するように制御を行なう。ここで、ベタの代りに、網点パッチやグレーパッチなどによる制御を行なっても良い。
【0023】
ここで、制御周期と優先順位とによる制御アルゴリズムに基づく、統合印刷色調制御措置の各調整機構への操作について説明する。
【0024】
統合印刷色調制御装置は、設置されている印刷機の特性に合わせた制御周期を持つ。それはインキ量を調整した場合T1秒、水量を調整した場合T2秒と、調整方法とその操作が行なわれた結果が印刷物の色調に反映されるまでの応答速度を考慮した時間設定となる。
また、印刷色調の応答時間とは別に、印刷機との通信時間による周期tを設ける。周期tは、統合印刷色調制御装置が印刷機のインキ量・湿し水量調整機構への操作指令を出してから、各調整機構が指令を反映し、指令値と現在地が合致したことを統合印刷色調制御装置が認識するまでにかかる時間である。
【0025】
ある状態での各操作対象の優先順位が制御装置A、B、Cの順で付けられているとする。制御開始からt秒間制御装置A、B、Cの操作量を確認する。その間に入ってきた操作量をインキ量調整機構に反映させるが、複数の制御装置から操作の指令を受け取った場合、例えばAとCの装置から操作指令が入った場合、優先順位の高い装置の指令、制御装置Aの指令を反映させる。その後、操作に対応した制御周期分だけ時間を経過させた後、再びt秒間、各制御装置の操作量を監視する。t秒間の間に、操作指令が入らなかった場合、さらにt秒間、操作指令が入るか監視する。
なお、優先順位を付ける段階で、制御から除外したものは、操作指令を無視する。
この様な、制御周期と優先順位とによる制御アルゴリズムに基づいて、統合印刷色調制御装置はインキ量・湿し水量調整機構に操作を行ない、印刷色調を制御する。
【0026】
ここで、印刷作業過程ごとに、統合印刷色調制御装置の設定について説明する。
刷り出し時の統合印刷色調制御装置の設定を、インキ量の調整については印刷開始から5分間をコントロールストリップによる印刷色調制御装置の制御を優先順位1位とし、オペレータの操作を2位の優先順位に設定する。インキ量・湿し水量制御装置による制御は除外する、といった内容にしておく。湿し水量の調整については、インキ量・湿し水量制御装置による制御を優先順位1位とし、オペレータの操作を2位、コントロールストリップによる印刷色調制御装置の制御は除外する、といった内容にしておく。
【0027】
刷り出し後の5分後から基準印刷物が得られるまでは、インキ量・湿し水量の操作は、オペレータの操作を優先順位1位とし、制御装置による制御は除外とする。
この設定は、日本における印刷の商習慣が、印刷見本との見た目合せが主流となっているため、オペレータによる主観的な評価が求められるためである。アメリカ合衆国におけるようなベタ部の光学的濃度の基準で印刷物を作成する場合には、コントロールストリップの測定による制御が1位となることが考えられる。
【0028】
次に、基準取得後の総合印刷色調制御装置の設定について示す。
インキ量の操作に関しては、優先順位の1位をコントロールストリップによる制御装置とし、2位をオペレータの操作、3位をインキ量・湿し水量による制御装置とした。湿し水量の操作に関しては、1位をインキ量・湿し水量による制御装置、2位をオペレータの操作、3位をコントロールストリップによる制御装置とした。
【0029】
これらの統合印刷色調制御装置の制御アルゴリズムおよび設定は一例であり、他に様々な制御アルゴリズムおよび設定が考えられる。これは統合印刷色調制御装置の特性上、どのような印刷機の印刷色調を制御するかに依存し、また、どのような印刷色調制御装置と組み合わされるかによって、最適化されるべきだからである。よって、本発明は上記の制御アルゴリズムおよび設定のみに規定されるものではない。
【0030】
次に、これまでの示した実施の形態における、実施の一例を示す。
印刷オペレータは版を交換した際に、統合印刷色調制御装置に仕事が変わったことを入力する。入力を受けた統合印刷色調制御装置は、各制御装置に同様の信号を渡し、各制御装置は刷り出し時の準備を開始する。
【0031】
その後、オペレータは印刷機を回転させ印刷物を得るが、この段階では印刷物の折りおよび断裁位置や、見当などはまだ合っていない。そこで、作業者は適宜サンプリングを行ない、折りや断裁位置の調整、見当の調整を行ない所望の状態となるようにする。その間、統合印刷色調制御装置は、コントロールストリップの測定データを元にコントロールストリップが一定の値となるようにインキ量の調整を行ない、さらに、インキ量、湿し水量の測定装置の指令を元に湿し水量の調整を行なう。
【0032】
印刷機回転開始からおよそ5分程度で、折や断裁位置の調整、および見当の調整はほぼ所望の状態となり、オペレータは印刷色調の調整を行なう。この頃までに、統合印刷色調制御装置による制御で、おおよその印刷物の光学的濃度と湿し水は製品レベルで得られており、オペレータは校正刷りなどの印刷見本に合わせるべく、インキ量および湿し水量の微調整を行なっていく。この間は、統合印刷色調制御装置はオペレータの操作のみを反映し、他の制御装置の操作量は無視し、オペレータが色合せをしやすい環境を提供する。
【0033】
色合せを行ない基準となる印刷色調を持った印刷物が得られた際は、オペレータは統合印刷色調制御装置に基準を取り込むように指示を出す。
【0034】
基準取り込みの支持を受けた統合印刷色調制御装置は、各制御装置に基準取り込みの信号を渡し、基準取り込み後の設定に状態を移行する。すなわち、インキ量の操作は、コントロールストリップを測定する制御装置の結果を優先的に反映させ、湿し水量はインキ量・湿し水量を測定する制御装置の結果を優先的に反映させ、基準取り込み以後の印刷物の色調を、基準に近い状態で安定させるように制御を行なう。
【0035】
印刷部数が指定枚数に達する刷了となると、オペレータは印刷機を止め、次の印刷物の仕様に合せ、折り機などの調整を行ない、版の交換をする。その際、統合印刷色調制御装置に仕事が変わったことを入力する。
これらを繰り返し、印刷オペレータは多くの印刷色調制御装置を意識すること無く、容易に色合せができ、安定した印刷色調を長時間に渡り印刷することができるようになる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の統合印刷色調制御装置を用いることで、印刷オペレータは多くの印刷色調制御装置を意識すること無く、簡単な手順と少ない操作回数で取り扱うことができるようになる。
また、これまで多くの印刷色調制御装置が単独で色調の制御を行なっていたので、印刷色調を長時間にわたり安定させることが難しかったが、統合印刷色調制御を用いることで容易に安定させることができるようになる。
また、設備担当者は印刷機のインターフェースの問題や、それぞれの制御装置の相性等を考えながらの制御装置を選定していかなければならなかったが、本発明の統合印刷色調制御装置を用いることで、インターフェースの問題は解決でき、制御装置の相性を考えることが不要となり、制御装置の選定や配置換えなども、容易に行なえるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オフセット輪転印刷機の構成を示す図。
【図2】(a)は、従来の制御装置と印刷機との関係を示すブロック図。
(b)は、統合印刷色調制御装置を用いた印刷機のブロック図。
【符号の説明】
1…印刷用紙供給装置
2…印刷ユニット(インキングユニット)
3…ドライヤー部
4…ウェッブパス
5…クーリングローラー群
6…ガイドローラー群
7…折り機(未記載)
8…印刷用紙
9…インキ壷
10…水舟
11…ブランケット胴
12…版胴
13…インキローラー群
Claims (4)
- オフセット輪転印刷機の特性に合わせて、印刷色調の応答時間及び通信周期を設定する制御周期設定工程と、
前記印刷機のインキ量調整機構又は湿し水量調整機構に対する複数の制御装置から出力される操作量を取得する工程と、
各操作対象の優先順位を定める優先順位付与工程と、
前記制御周期及び前記優先順位に基づく制御アルゴリズムに従って、前記各制御装置から出力される操作量から、インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対して、各々に最適な操作量を算出する工程と、
インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対し、各々に最適な操作量を出力する工程と、
前記印刷機及び前記各制御装置の稼動状況と、印刷作業過程段階とを含む各種情報を取得する工程と、
前記各種情報に応じて、前記制御アルゴリズムを変更する工程と、
を含むことを特徴とする統合印刷色調制御方法。 - 前記制御装置の一つが、印刷用紙上に印刷された絵柄又は所望の色を配したコントロールストリップの色調を測定し、前記色調を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力する印刷色調制御装置であり、
前記制御装置のもう一つが、印刷ユニット内でのインキ量及び湿し水量を測定し、前記インキ量及び湿し水量を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力するインキ量・湿し水量制御装置である、
ことを特徴とする請求項1に記載の統合印刷色調制御方法。 - オフセット輪転印刷機の特性に合わせて、印刷色調の応答時間及び通信周期を設定する制御周期設定手段と、
前記印刷機のインキ量調整機構又は湿し水量調整機構に対する複数の制御装置から出力される操作量を取得する手段と、
各操作対象の優先順位を定める優先順位付与手段と、
前記制御周期及び前記優先順位に基づく制御アルゴリズムに従って、前記各制御装置から出力される操作量から、インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対して、各々に最適な操作量を算出する手段と、
インキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対し、各々に最適な操作量を出力する手段と、
前記印刷機及び前記各制御装置の稼動状況と、印刷作業過程段階とを含む各種情報を取得する手段と、
前記各種情報に応じて、前記制御アルゴリズムを変更する手段と、
を具備することを特徴とする統合印刷色調制御装置。 - 前記制御装置の一つが、印刷用紙上に印刷された絵柄又は所望の色を配したコントロールストリップの色調を測定し、前記色調を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力する印刷色調制御装置であり、
前記制御装置のもう一つが、印刷ユニット内でのインキ量及び湿し水量を測定し、前記インキ量及び湿し水量を目標値に近付けるべくインキ量調整機構又は湿し水量調整機構の何れか一方或いは双方に対する操作量を出力するインキ量・湿し水量制御装置である、
ことを特徴とする請求項3に記載の統合印刷色調制御装置。
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