JP4191197B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は内燃機関の制御装置に関し、特に使用中の燃料の燃料性状(セタン価)を推定する機能を有するものに関する。
特許文献1には、予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関の制御装置が示されている。この装置によれば、予混合燃焼中に燃料の実着火時期を検出し、予め設定された標準燃料着火時期との差である着火時期誤差及び該着火時期誤差のばらつきに応じて、使用中の燃料の性状が判定される。
特開2005−171818号公報
上記従来手法によって、燃料性状を判定する場合、機関温度がある程度安定化していないと、検出される実着火時期が変動して判定精度が低下する。機関の冷間始動直後においては、機関温度が上昇して機関冷却水温が通常の目標温度に達して安定化するまでに30分程度の時間を要するため、燃料性状判定を実行できない。そのため、例えば給油直後などにおいて燃料性状判定を実行するまでの時間が長くなって、燃料性状に適した燃料噴射制御を行うことができず、一時的に燃焼状態が不安定化したり、粒子状物質の排出量が増加する可能性があった。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、機関の冷間始動直後において迅速に燃料性状判定を実行することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射手段(6)を備える内燃機関の制御装置において、前記機関の温度を代表する温度パラメータ(TW)の値を目標温度(TWOBJ)と一致させるように、前記機関の温度を制御する温度制御手段と、前記燃料噴射手段(6)により噴射された燃料の着火時期(CAFM)を検出する着火時期検出手段と、検出される着火時期(CAFM)に応じて使用中の燃料のセタン価(CET)を推定するセタン価推定手段とを備え、前記セタン価推定手段は、前記温度パラメータ(TW)の値が所定温度(TWTH)以下であるときは、前記目標温度(TWOBJ)を変更することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、機関の温度を代表する温度パラメータの値が目標温度と一致させるように、機関の温度が制御されるとともに、燃料噴射手段により噴射された燃料の着火時期が検出され、検出された着火時期に応じて使用中の燃料のセタン価が推定される一方、温度パラメータの値が所定温度以下であるときは、温度パラメータの目標温度が変更される。機関の冷間始動時は、目標温度が高いほど、温度パラメータの値がその目標温度で安定するまでに要する温度安定化時間が長くなる。したがって、目標温度がより低い値に変更することにより、温度安定化時間を短縮し、セタン価推定をより迅速に行うことができる。その結果、一時的な燃焼状態の不安定化、あるいは粒子状物質排出量の増加を防止することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1、図2及び図3は本発明の一実施形態にかかる内燃機関と、その制御装置の構成を示す図である。以下これらの図を合わせて参照して説明する。内燃機関(以下「エンジン」という)1は、シリンダ内に燃料を直接噴射するディーゼルエンジンであり、各気筒に燃料噴射弁6が設けられている。燃料噴射弁6は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)4に電気的に接続されており、燃料噴射弁6の開弁時期及び開弁時間は、ECU4により制御される。
エンジン1は、吸気管7,排気管8、及びターボチャージャ9を備えている。ターボチャージャ9は、排気の運動エネルギにより回転駆動されるタービンと、タービンとシャフトを介して連結されたコンプレッサとを備えている。ターボチャージャ9は、エンジン1に吸入される空気の加圧(圧縮)を行う。
吸気管7のコンプレッサ下流側にはインタークーラ21が設けられ、さらにインタークーラ21の下流側には、スロットル弁22が設けられている。スロットル弁22は、アクチュエータ23により開閉駆動可能に構成されており、アクチュエータ23はECU4に接続されている。ECU4は、アクチュエータ23を介して、スロットル弁22の開度制御を行う。
排気管8と吸気管7との間には、排気ガスを吸気管7に還流する排気還流通路25が設けられている。排気還流通路25には、排気還流量を制御するための排気還流弁(以下[EGR弁」という)26が設けられている。EGR弁26は、ソレノイドを有する電磁弁であり、その弁開度はECU4により制御される。EGR弁26には、その弁開度(弁リフト量)LACTを検出するリフトセンサ27が設けられており、その検出信号はECU4に供給される。排気還流通路25及びEGR弁26より、排気還流機構が構成される。
吸気管7には、吸入空気量GAを検出する吸入空気量センサ31、コンプレッサの下流側の吸気圧(過給圧)PBを検出する過給圧センサ32、及び吸気圧PIを検出する吸気圧センサ33が設けられ、排気管8には排気温TEを検出する排気温センサ34が設けられている。これらのセンサ31〜34は、ECU4と接続されており、センサ31〜34の検出信号は、ECU4に供給される。
排気管8の、タービンの下流側には、排気ガス中に含まれる炭化水素などの酸化を促進する触媒コンバータ28と、粒子状物質(主としてすすからなる)を捕集する粒子状物質フィルタ29とが設けられている。
エンジン1の各気筒には、筒内圧(燃焼圧力)を検出する筒内圧センサ2が設けられている。本実施形態では、筒内圧センサ2は、各気筒に設けられるグロープラグと一体に構成されている。筒内圧センサ2の検出信号は、ECU4に供給される。なお、筒内圧センサ2の検出信号は、実際には、筒内圧PCYLのクランク角度(時間)に対する微分信号に相当するものであり、筒内圧PCYLは、筒内圧センサ出力を積分することにより得られる。
またエンジン1には、クランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ3が設けられている。クランク角度位置センサ3は、クランク角1度毎にパルスを発生し、そのパルス信号はECU4に供給される。クランク角度位置センサ3は、さらに特定気筒の所定クランク角度位置で気筒識別パルスを生成して、ECU4に供給する。
ECU4には、エンジン1により駆動される車両のアクセルペダルの操作量APを検出するアクセルセンサ35、エンジン1の冷却水温TWを検出する冷却水温センサ36、エンジン1の潤滑油の温度TOILを検出する油温センサ37、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ(図示せず)、及びエンジン1の吸気温TAを検出する吸気温センサ(図示せず)がなど接続されており、これらのセンサの検出信号がECU4に供給される。
エンジン1本体の冷却水通路(図示せず)は、冷却水通路42及び43により、ラジエータ41に接続されており、水ポンプ(図示せず)によりエンジン本体とラジエータ41との間で冷却水が循環するように構成されている。冷却水通路43の途中には冷却水温に応じて通路43を開閉するサーモスタット44が設けられている。サーモスタット44は、バイメタルを用いた温度感応型開閉弁であり、冷却水温が低いエンジン始動時は閉弁して冷却水がエンジン1とラジエータ41との間を循環しないようにする一方、冷却水温が上昇すると開弁して冷却水を循環させ、冷却水温を低下させるように動作する。ラジエータ41の近傍にはラジエータファン45が設けられており、ラジエータファン45の動作はECU4により制御される。具体的には、検出されるエンジン冷却水温TWが目標水温TOBJと一致するように、ラジエータファン45のモータに印加する電圧VRFMが制御される。ラジエータ41、冷却水通路42、43、サーモスタット44、エンジン本体に設けられた冷却水通路、水ポンプなどによってエンジン1の冷却系が構成される。
ECU4は、エンジン1の各気筒の燃焼室に設けられた燃料噴射弁6の制御信号を駆動回路5に供給する。駆動回路5は、燃料噴射弁6に接続されており、ECU4から供給される制御信号に応じた駆動信号を、燃料噴射弁6に供給する。これにより、ECU4から出力される制御信号に応じた燃料噴射時期において、前記制御信号に応じた燃料噴射量だけ燃料が、各気筒の燃焼室内に噴射される。ECU4は、通常は1つの気筒についてパイロット噴射及び主噴射を実行する。
ECU4は、増幅器10と、A/D変換部11と、パルス生成部13と、CPU(Central Processing Unit)14と、CPU14で実行されるプログラムを格納するROM(Read Only Memory)15と、CPU14が演算結果などを格納するRAM(Random Access Memory)16と、入力回路17と、出力回路18とを備えている。筒内圧センサ2の検出信号は、増幅器10に入力される。増幅器10は、入力される信号を増幅する。増幅器10により増幅された信号は、A/D変換部11に入力される。また、クランク角度位置センサ3から出力されるパルス信号は、パルス生成部13に入力される。
A/D変換部11は、バッファ12を備えており、増幅器10から入力される筒内圧センサ出力をディジタル値(以下「圧力変化率」という)dp/dθに変換し、バッファ12に格納する。より具体的には、A/D変換部11には、パルス生成部13から、クランク角1度周期のパルス信号(以下「1度パルス」という)PLS1が供給されており、この1度パルスPLS1の周期で筒内圧センサ出力をサンプリングし、ディジタル値に変換してバッファ12に格納する。
一方、CPU14には、パルス生成部13から、クランク角6度周期のパルス信号PLS6が供給されており、CPU14はこの6度パルスPLS6の周期でバッファ12に格納されたディジタル値を読み出す処理を行う。すなわち、本実施形態では、A/D変換部11からCPU14に対して割り込み要求を行うのではなく、CPU14が6度パルスPLS6の周期で読出処理を行う。
入力回路17は、各種センサの検出信号をディジタル値に変換し、CPU14に供給する。なお、エンジン回転数NEは、6度パルスPLSの周期から算出される。またエンジン1の要求トルクTRQは、アクセルペダル操作量APに応じて算出される。
CPU14は、エンジン運転状態に応じてスロットル弁22、EGR弁26などを制御する制御信号を、出力回路18を介して出力する。さらにCPU14は、以下に説明するようにラジエータファン45の駆動制御を行うとともに、使用中の燃料のセタン価を推定する処理を実行し、推定したセタン価に応じた燃料噴射制御を行う。
図4は、CPU14によるラジエータファン制御の手順を示すフローチャートである。この処理は例えば所定時間毎に実行される。
ステップS1では、下記式(1)により、検出されるエンジン冷却水温TWと、目標水温TWOBJとの温度偏差DTWを算出する。
DTW=TWOBJ−TW (1)
目標水温TWOBJは、通常は第1所定水温TWOBJ1(例えば95℃)に設定されるが、後述するセタン価推定をエンジン1の冷間始動直後に実行するときは、第2所定水温TWOBJ2(例えば85℃)に変更される。
ステップS2では、温度偏差DTWが「0」となるように、PI(比例積分)制御により、ラジエータファン45の駆動電圧VRFMが算出される。
したがって、ラジエータファン45は、温度偏差DTWが「0」となるように、回転駆動される。その結果エンジン1の温度が、目標水温TWOBJに対応する目標温度に制御される。
図5は、エンジン1の冷間始動直後のエンジン冷却水温TWの推移を示す図であり、目標水温TWOBJが第1所定水温TWOBJ1であるときは、実線で示すように推移し、目標水温TWOBJが第2所定水温TWOBJ2であるときは、破線で示すように推移する。なお、TWTHOPNは、サーモスタット44が開く開弁温度であり、例えば80℃程度に設定される。サーモスタット44が開いた直後は、エンジン冷却水温TWが開弁温度TWTHOPNより若干高い温度にしばらく留まる。
目標水温TWOBJが第1所定水温TWOBJ1であるときは、エンジン冷却水温TWが第1所定水温TWOBJ1に達するのは、始動時点から約30分経過した時刻t3であるが、目標水温TWOBJが第2所定水温TWOBJ2であるときは、始動時点から約20分経過した時刻t2にエンジン冷却水温TWが目標水温TWOBJに達し、その目標水温TWOBJ近傍の温度に維持される。すなわち、目標水温TWOBJを下げることにより、エンジン冷却水温TW、ひいてはエンジン温度を早期に安定化することができる。
図6は、CPU14によるセタン価推定処理の手順を示すフローチャートである。ステップS11では、エンジン1がアイドル状態にあるか否かを判別し、その答が肯定(YES)であるときは、セタン価推定を安定して実行するための所定実行条件が成立するか否かを判別する。この所定実行条件は、例えば排気温TEが所定温度TE0(例えば約90℃)以上であり、かつエンジン1の暖機状態を示す冷却水温TWまたは油温TOILが所定温度TWUP(例えば80℃)以上であるとき成立する。
ステップS11またはS12の答が否定(NO)であるときは、目標水温TWを第1所定水温TWOBJ1に設定し(ステップS13)、セタン価推定を行うことなく直ちに本処理を終了する。ステップS12で所定実行条件が成立するときは、エンジン冷却水温TWが所定閾値TWTH(例えば90℃)より高いか否かを判別する(ステップS14)。この答が肯定(YES)であるときは、直ちにステップS16に進む。一方、ステップS14でTW≦TWTHであるときは、目標水温TWを第2所定水温TWOBJ2に設定し(ステップS15)、ステップS16に進む。
ステップS16では、エンジン冷却水温TWが目標水温TWOBJから許容偏差ΔTW(例えば2度)を減算した温度以上であるか否かを判別する。その答が否定(NO)であるときは、エンジン冷却水温TW(エンジン温度)がまだ安定化していないと判定して、直ちに本処理を終了する。
ステップS16で、TW≧(TWOBJ−ΔTW)であるときは、セタン価推定を実行すべくステップS17に進み、パイロット噴射を停止し、シングル噴射とする。すなわち、1気筒1サイクル当たりの燃料噴射回数NINJを1回とする。さらに主噴射時期を通常より進角方向に変更する(ステップS18)。このように燃料噴射をシングル噴射として、燃料噴射時期を通常より進角させることにより、予混合燃焼が行われ、セタン価の違いによる着火時期の差を検出し易くすることができる。
ステップS19では、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQに応じてCAFMMマップ(図示せず)を検索し、基準着火時期CAFMMを算出する。CAFMMマップは、例えば平均的なセタン価(例えば46)の燃料を基準として設定されている。ステップS20では、基準着火時期CAFMMから実着火時期CAFMを減算することにより、着火遅れ角DCAを算出する。
図7は、実着火時期CAFMを算出(検出)する着火時期算出モジュールの構成を示すブロック図である。着火時期算出モジュールの機能は、CPU14による演算処理により実現される。着火時期算出モジュールは、バンドパスフィルタ部71と、位相遅れ補正部72と、着火時期判定部73とからなる。バンドパスフィルタ部71には、筒内圧センサ2から出力される圧力変化率dp/dθが入力される。図8に示す波形W1が入力波形を示し、波形W2が出力波形を示す。バンドパスフィルタ部71では、位相遅れが発生するため、位相遅れ補正部72では、この遅れを補正する。
着火時期判定部73は、燃料噴射に対応して、圧力変化率dp/dθがピーク値を示すクランク角度位置を実着火時期CAFMとを判定する。具体的には、図9(b)に示すように、位相遅れ補正部72から出力される圧力変化率dp/dθが検出閾値DPPを超えたクランク角を、実着火時期CAFMと判定する。
図9(a)には、クランク角CAIMから開始される噴射パルスINJMが示されており、同図(b)には実着火時期CAFMを検出する角度範囲RDET(例えば10度)が示されている。このように、検出角度範囲RDETを比較的狭い範囲に限定することにより、CPU14の演算負荷を増大させることなく、着火時期を正確に判定することができる。
図6に戻り、ステップS20では、着火遅れ角DCAをエンジン回転数NEを用いて、着火遅れ時間TDFMに変換し、着火遅れ時間TDFMに応じて図10に示すCETテーブルを検索し、セタン価CETを算出する。
図6の処理によれば、アイドル運転状態において、所定実行条件が成立するときは、燃料噴射がシングル噴射に変更されるとともに、燃料噴射時期が進角方向に変更されるので、アイドル運転状態においてもセタン価の推定が可能となり、使用中の燃料のセタン価を迅速かつ正確に判定することができる。
さらにエンジン冷却水温TWが所定閾値TWTH以下であって、エンジン1の冷間始動直後であるときは、目標水温TWOBJを第2所定水温TWOBJ2に変更するようにしたので、図5に示すようにエンジン冷却水温TWが、目標水温TWOBJに達し、安定化するまでの時間(温度安定化時間)を短縮し、セタン価推定をより迅速に行うことができる。その結果、燃焼状態の不安定化、あるいは粒子状物質排出量の増加を防止することができる。
燃料噴射を主噴射のみ(シングル噴射)とし、かつ噴射時期を進角させることにより、セタン価の違いによる着火時期の差がより顕著となり、セタン価CETの算出精度を向上させることができる。
またシングル噴射を行う場合、複数回の噴射を行う場合に比べて排気中の炭化水素(HC)量が増加する傾向があり、EGR弁26の固着や触媒コンバータ28の詰まりなどが起きやすくなるが、図6の処理において、排気温TEが所定温度TE0以上であることを所定実行条件に含めることにより、そのような不具合を回避することができる。
本実施形態では、燃料噴射弁6が燃料噴射手段に相当し、冷却水温センサ36、ラジエータ41,ラジエータファン45などからなるエンジン冷却系及びECU4が温度制御手段を構成し、筒内圧センサ2及びECU4が着火時期検出手段を構成し、ECU4がセタン価推定手段を構成する。具体的には、図4の処理が温度制御手段の一部に相当し、図6の処理がセタン価推定手段に相当する。
(変形例1)
図11は、上述した図6の処理の変形例を示すフローチャートである。この処理では、ステップS18とS19の間にステップS31が追加されており、ステップS31では、他の運転パラメータの変更を行う。具体的には、下記1)〜3)の処理のいずれか1つ、いずれか2つまたは3つ全部を実行する:
1)アイドル運転状態における目標エンジン回転数を例えば100rpm程度低下させる、
2)スロットル弁22を閉弁方向に制御し、吸入空気量を減少させる、
3)EGR弁26を閉弁する。
これらの運転パラメータに変更により、セタン価の違いによる実着火時期CAFMの差が大きくなり、セタン価の推定精度を向上させることができる。
上記2)の処理を実行するときは、検出される吸入空気量GAが所望の値となるようにスロットル弁22を閉弁するか、あるいはスロットル弁開度THを検出し、検出したスロットル弁開度が所定開度となるようにスロットル弁22を閉弁する。
吸入空気量GAを減少させることにより、着火時期の差を増加させることができる。またEGR弁26を閉弁し、排気還流を停止することにより、空燃比の誤差によるセタン価推定精度の低下が回避され、推定精度を向上させることができる。
(変形例2)
ステップS12における所定実行条件に、給油直後であることを追加するようにしてもよい。すなわち、給油直後でなければ、セタン価推定を実行せず、給油直後においてのみセタン価推定を実行するようにしてもよい。給油直後であることは、燃料メータの増加、またはフィラーキャップの開閉、及びエンジンスイッチのオフからオンへの変化に基づいて判定される。
なお、排気温TE,冷却水温TWまたは油温TOILの条件を上記所定実行条件から除き、給油直後であることのみを所定実行条件としてもよい。
(変形例3)
スロットル弁22を備えていないエンジンの場合には、変形例1におけるスロットル弁22による吸入空気量の減量を行うことができないので、ステップS31では、下記1)、2)のいずれか一方または両方を実行する:
1)アイドル運転状態における目標エンジン回転数を例えば100rpm程度低下させる、
2)EGR弁26を開弁方向に制御し、吸入空気量GAを減少させる。
(変形例4)
上述した実施形態では、実着火時期CAFMは、筒内圧センサ2により検出される圧力変化率dp/dθが検出閾値DPPを超えた時点として検出するようにしたが、これに限るものではなく、熱発生率の50%位置を着火時期として判定するようにしてもよい。
さらに本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどの制御にも適用が可能である。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。 図1に示す内燃機関の冷却系の構成を示す図である。 図1に示す制御装置の一部の構成をより具体的に示す図である。 内燃機関の温度制御を行う処理のフローチャートである。 内燃機関の冷間始動直後における機関冷却水温(TW)の推移を示すタイムチャートである。 使用中の燃料のセタン価を推定する処理の手順を示すフローチャートである。 着火時期算出モジュールの構成を示すブロック図である。 筒内圧センサ出力のバンドパスフィルタ処理を説明するためのタイムチャートである。 着火時期の検出手法を説明するためのタイムチャートである。 着火遅れ時間(TDFM)からセタン価(CET)を算出するためのテーブルを示す図である。 図6に示す処理の変形例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 筒内圧センサ(着火時期検出手段)
4 電子制御ユニット(温度制御手段、着火時期検出手段、セタン価推定手段)
6 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
36 冷却水温センサ(温度制御手段)
41 ラジエータ(温度制御手段)
42,43 冷却水通路(温度制御手段)
44 サーモスタット(温度制御手段)
45 ラジエータファン(温度制御手段)

Claims (1)

  1. 内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射手段を備える内燃機関の制御装置において、
    前記機関の温度を代表する温度パラメータの値を目標温度と一致させるように、前記機関の温度を制御する温度制御手段と、
    前記燃料噴射手段により噴射された燃料の着火時期を検出する着火時期検出手段と、
    検出される着火時期に応じて使用中の燃料のセタン価を推定するセタン価推定手段とを備え、
    前記セタン価推定手段は、前記温度パラメータの値が所定温度以下であるときは、前記目標温度を変更することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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