JP4188641B2 - 二輪車及び二輪車のリヤアーム - Google Patents

二輪車及び二輪車のリヤアーム Download PDF

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  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)
  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二輪車のメインフレームに前端部側が回動自在に支持され、後方に延出した後端部側が後輪を回転自在に支持していると共に、上記後輪の近傍に上記後輪を回転駆動するための回転電機を備えた二輪車のリヤアームおよびこのリヤアームを備えた二輪車に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関(エンジン)によって、後輪を駆動する従来の二輪車は、この二輪車のメインフレームに上記内燃機関を備えている。
【0003】
また、上記従来の二輪車はリヤアームを備え、このリヤアームは、上記二輪車のメインフレームに前端部側で回動自在に支持され、後方に延出した後端部側で後輪を回転自在に支持している。なお、上記リヤアームが回動自在に支持されているのは、たとえば上記二輪車の走行時に路面の凹凸に後輪を追従させやすくするためである。
【0004】
上記内燃機関の出力軸には、変速機構が連結されて設けられ、この変速機構の出力軸から上記後輪の回転軸へ、動力伝達部材(たとえばローラチェーン)を介して上記後輪を駆動するための動力が伝達される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の代わりに、上記後輪の近傍(リヤアームの後端部側)で、上記リヤアームの内部に設けた回転電機を用いて、上記後輪を駆動する二輪車では、上記回転電機と、上記二輪車のメインフレームに設けられたバッテリーとを互いに電気的に接続するための配線が、上記ローラチェーンの代わりに必要になる。
【0006】
なお、上記回転電機は、上記二輪車が走り始めるときや上記二輪車が速度を増すとき(加速するとき)には、電動モータとして機能し、上記二輪車が、減速するときには、上記二輪車の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための発電機として機能するものである。上記回転電機が発電機として機能しているときは、上記回転電機によって発電された電気エネルギーは、上記二輪車のバッテリーに蓄えられる。
【0007】
また、上記バッテリーをメインフレームに設ける理由は、バッテリーは質量が大きく、このように質量の大きいものは、上記二輪車の中心回りの慣性モーメントを小さくして安定した走行を確保するために、二輪車の中央部付近に設けることが望ましいからである。さらに、上記回転電機を上記リヤアーム内に設ける理由は、上記回転電機を上記リヤアームで覆って保護し、たとえば、上記二輪車の走行中に小石が上記回転電機にぶつかって、上記回転電機が損傷することを防止するためである。
【0008】
上記二輪車では、上述のように、メインフレームのたとえばサドルの下部側で上記リヤアームの外部に設けられた上記バッテリーと、上記リヤアームの内部でこのリヤアームの後端部側に設けられた上記パワーユニットとの間、つまり、上記バッテリーと上記回転電機とをつなぐための配線を、上記リヤアームに設けられた貫通孔に通す必要がある。
【0009】
なお、上記パワーユニットは、上記回転電機を駆動制御するためのものであり、上記リヤアームの内部であって、上記回転電機の近傍に設けられている。上記回転電機の近傍に上記パワーユニットを設けた理由は、上記回転電機の場合とほぼ同様に、上記パワーユニットから上記回転電機までの配線を極力短くして、上記パワーユニットによって上記回転電機を駆動制御するときのエネルギーの損失を極力少なくするためである。上記パワーユニットを上記リヤアームの内部に設けた理由は、上記パワーユニットを上記リヤアームで覆って保護し、たとえば、上記二輪車の走行中に小石が上記パワーユニットにぶつかって、上記パワーユニットが損傷することを防止するためである。
【0010】
ところで、上記二輪車では、上記バッテリーと上記パワーユニットとの間の配線を上記バッテリーに着脱自在にするために使用するカプラが上記配線の一端部(上記バッテリー側の一端部)に設けられ、上記カプラの外径は上記配線の外径に比べて大きく構成されている。
【0011】
したがって、上記パワーユニットを上記リヤアーム内に設置した後、このパワーユニットから延出している上記配線を、上記バッテリーに接続するために、上記貫通孔に通す場合、上記カプラも上記貫通孔を通過可能でなければならないので、上記貫通孔の内径を上記カプラの外径よりも大きく構成しなければ、上記バッテリーと上記パワーユニットとの間の配線を容易にすることができないという問題がある。
【0012】
このように、リヤアームの大きな貫通穴を形成すると、リヤアームの剛性が低下する場合がある。
【0013】
また、上記配線は、上述のように、上記回転電機が電動モータとして機能するときには、上記バッテリーから上記パワーユニットに電力を供給し、上記回転電機が発電機として機能するときには、上記パワーユニットから上記バッテリーに電力を供給する配線であり、いずれの場合においても、上記回転電機で上記二輪車の運動量を変化させるときに大きな電流を流すことがある。
【0014】
したがって、上記配線の導線(たとえば銅線)部分の外径を大きく構成する必要があり、このように導線部分の外径を大きくすると、上記配線の屈曲耐久性は低下する。
【0015】
また、上記リヤアームの内部後端部側に設けた上記パワーユニットに上記配線が接続されるようにするために、上記パワーユニットの近傍に設けられた貫通孔を通過して、上記配線が上記リヤアームの内部から外部に延出していると、上記リヤアームの前端部側(上記パワーユニットが設けられている側とは反対側)が、上記二輪車のメインフレームに回動(揺動)自在に支持されているので、上記回動部と上記貫通穴との間の距離が大きくなり、上記リヤアームが回動したときに、上記貫通孔の揺動量が大きくなる。
【0016】
したがって、上記貫通孔を通過している上記配線は、上記貫通孔を通過している部分が揺動するに伴って、上記配線のほぼ全体が大きく揺動するという問題がある。
【0017】
そして、上記配線は屈曲耐久性が低いので、上述のようにリヤアームの揺動に伴って大きく揺動すると、上記配線が損傷しやすくなる。
【0018】
また、上記リヤアームの内部であって、上記回転電機の近傍には、上記回転電機を駆動制御するためのパワーユニットが設けられているので、このパワーユニットが設けられている上記リヤアームの内部には、上記リヤアームを補強するためのリブを設けることができず、上記パワーユニットが設けられている部分において、上記リヤアームの剛性が不足しているという問題がある。
【0019】
また、上記リヤアームの上記剛性不足を補うために、上記リヤアームの外部にリブを設けることが考えられるが、このように外部にリブを設けると、このリブが二輪車の外部に突出して邪魔になるとともに、上記二輪車の外観の良好な形状が損なわれるおそれ、すなわち、完成品としての上記二輪車の見栄えが悪化するおそれがある。
【0020】
本発明は、上記各問題点に鑑みてなされたものであり、二輪車のメインフレームに前端部側で回動自在に支持され、後方に延出した後端部側で後輪を回転自在に支持し、上記後輪の近傍に上記後輪を回転駆動するための回転電機を備え、さらに上記回転電機の近傍で上記回転電機を駆動制御するパワーユニットを内部に備えた二輪車のリヤアームにおいて、このリヤアームの外部に設けられたバッテリーから、上記リヤアームの内部に設けられた上記パワーユニットまで配線する場合、上記配線を上記バッテリーに着脱自在にするために上記配線の一端部に設けられたカプラの外径よりも大きい内径の貫通孔を、上記リヤアームに設けることなく、上記バッテリーから上記パワーユニットまでの配線を容易に行うことができるリヤアームを提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明は、二輪車の後輪を駆動する回転電機を駆動制御するパワーユニットが設けられているリヤアームの部分の剛性を、このリヤアームの外部に別途補強のためのリブ等を設けることなく、補強することができるリヤアームを提供することを目的とする。
【0022】
また、本発明は、上記リヤアームを有する二輪車において、上記リヤアームの揺動による上記配線の揺動量を極力少なくすることができる二輪車を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、後輪が回転電機で駆動される二輪車のメインフレームに前端部側で回動可能に支持された上記二輪車のリヤアームの後端部側に、上記回転電機を取り付けた構成の上記二輪車のリヤアームにおいて、上記リヤアームの上記前端部側を複数の構成部材に分割し、この分割部で上記構成部材に切り欠きを設けることによって、上記メインフレーム側に備えた電源と上記回転電機とを電気的に接続する配線を通すための開口部を形成した二輪車のリヤアームである。
【0024】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の二輪車のリヤアームにおいて、上記開口部は、上記前端部側の上記回動中心の近傍で、上記二輪車のリヤアームを上記二輪車に設置したときに上側になる位置に設けられ、上記開口部には、上記配線を保護すると共に、上記配線と上記開口部との間に生じた隙間を充填するためのグロメットが設けられている二輪車のリヤアームである。
【0025】
請求項3に記載の本発明は、後輪が回転電機で駆動される二輪車のメインフレームに前端部側で回動可能に支持された上記二輪車のリヤアームの後端部側に、上記回転電機を取り付けた構成の上記二輪車のリヤアームにおいて、このリヤアームの上記後端部側を、上記前端部側から上記後端部側に長く延出して上記リヤアームを構成している部材と、上記後端部側で上記リヤアームを構成している部材とに分割してあり、上記各部材を接合することによって、上記リヤアームの上記後端部側の補強を行う構成である二輪車のリヤアームである。
【0026】
請求項4に記載の本発明は、後輪の近傍に設けられた回転電機で上記後輪を回転駆動自在な二輪車において、上記二輪車のメインフレームから上記後輪側に延出し、前端部側で上記メインフレームに対し回動自在に支持され、後端部側で上記回転電機を支持していると共に、上記後輪を回転自在に支持しているリヤアームと、上記メインフレームに設けられた、上記回転電機の電源であるバッテリーと、上記バッテリーから上記回転電機に電力を供給するための配線とを備え、上記バッテリーから延出している上記配線は、上記リヤアームが回動したときに、伸縮量が少なくなる位置で、上記リヤアームの外部から内部に入り込んでいる二輪車である。
【0027】
請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の二輪車において、上記配線が上記リヤアームの外部から内部に入り込んでいる位置は、上記リヤアームの上記前端部側の上記回動中心の近傍であって、上記リヤアームの上方側である二輪車である。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る二輪車1の概略構成を示す二輪車1の全体図である。
【0029】
二輪車1は、回転電機7で後輪RW1を駆動することによって走行するものであり、上記二輪車1の本体部を構成するメインフレームMF1を備え、このメインフレームMF1の前端部側には、ハンドルHD1が、上記メインフレームMF1に対して回動自在に支持され、上記ハンドルHD1の下部側には、前輪FW1が、上記ハンドルHD1に対して回動自在に支持されている。
【0030】
上記メインフレームMF1の後端上部側には、二輪車1の搭乗者が座るためのサドルSD1が設けられ、このサドルSD1の下部側には、上記回転電機7に電力を供給するための電源であるバッテリーBR1が、上記メインフレームMF1に支持され設けられている。
【0031】
上記メインフレームMF1の後端下部側には、リヤアーム3が回動(揺動)自在に支持され、上記リヤアーム3の後端部側は、後輪RW1を回転自在に支持している。
【0032】
上記リヤアーム3の長手方向(二輪車の前後方向)の中間部であって、上記リヤアーム3の上側には、リヤクッションRC1の一端部側が回動自在に支持され、上記リヤクッションRC1の他端部側は、上記サドルSD1の下部側で、上記メインフレームMF1に回動自在に支持されている。
【0033】
また、二輪車1の下部側であって、二輪車1の前後方向の中間部には、二輪車1が停止しているときに、上記二輪車1を左右方向においてほぼ水平な状態で起立させておくために使用するメインスタンド5が設けられている。
【0034】
図2は、リヤアーム3の周辺における二輪車1の概略構成を示す図であり、図3は、メインスタンド5の概略構成を示す図であり、図4は、図3におけるIVA−IVB矢視を示す図であり、図5は、図2におけるVA−VB矢視を示す図である。
【0035】
図6は、図2とは反対側から、リヤアーム3の長手方向の中間部を眺めた図であり、図7は、リヤアーム3の概略構成を示す斜視図である。
【0036】
なお、図1と、図5に示すメインスタンド5は、上昇した状態、すなわち、二輪車1が走行するために、メインスタンド5の接地部が路面GL1から離れている状態を示し、図2〜図4のメインスタンド5は、下降した状態、すなわち、メインスタンド5の接地部が路面GL1に接して、二輪車1を停止状態で起立させている状態を示す。
【0037】
メインスタンド5は、後輪RW1の回転軸AX1のたとえば左(二輪車1の進行方向に向かって左)方向の一端部側に設けられた回転電機7(図5参照)によって上記後輪RW1を回転駆動自在な二輪車1のリヤアーム3に設けられ、接地部5Aと接地部5Bとを左右両側に備えている。そして、上記両接地部5A、5Bの各先端部側は、上記回転電機7の位置する側方に湾曲して構成されている(図4および図5参照)。
【0038】
ここで、さらに詳しく説明すると、二股状に形成されたメインスタンド5の先端部側は、上記二輪車1の左右方向に分かれ、上記左右方向に分かれた各先端部側のそれぞれが各接地部5A、5Bを形成している。メインスタンド5は、このメインスタンド5の上記各接地部側(二股に分かれている側)とは反対側の基端部側において、上記後輪RW1の回転中心とほぼ平行な回転中心を中心にして、上記リヤアーム3に対して回動(揺動)自在に支持されている。なお、上記回動中心は、リヤアーム3の長手方向の中間部であって、リヤアーム3の下部側に位置している。また、メインスタンド5が、メインフレームMF1に設置され、回動自在になっていてもよい。
【0039】
上記接地部5Aは、後輪RW1に対して、回転電機7が設けられている側とは反対側(図5では、二輪車の進行方向の右側)に位置し、上記接地部5Bは、後輪RW1に対して、回転電機7が設けられている側(図5では、二輪車の進行方向の左側)に位置している。
【0040】
そして、上記接地部5Aの先端部側は、上記二輪車1の内側(上記二輪車1の進行方向の左側)方向に湾曲し、上記接地部5Bの先端部側は、上記二輪車1の外側(上記二輪車1の進行方向の左側)方向に湾曲している。
【0041】
上記メインスタンド5によれば、回転電機7が、後輪RW1の近傍で上記後輪RW1の左側に設けられ、さらに、後端側で後輪RW1を回転自在に支持しているリヤアーム3が、上記回転電機7が設けられている側で、上記メインフレームMF1から上記後輪RW1を支持している後方側に延出していることによって、上記二輪車1の左右方向の重心の位置が、上記回転電機7やリヤアーム3が設けられている側に移動していても、メインスタンド5の各接地部5A、5Bの先端部側が、上記回転電機7の方向に湾曲して各接地部を形成しているので、上記二輪車の左右方向の重心に対してほぼ対称の位置に、メインスタンド5の各接地部5A、5Bを位置させることができる。
【0042】
メインスタンド5の上記各接地部5A、5Bが、上記二輪車1の左右方向の上記重心に対してほぼ対称の位置に存在すれば、上記メインスタンド5を用いて上記二輪車1を起立させたときに、上記二輪車1の左右方向の安定性が良くなる。
【0043】
また、柔らかい地面(路面)に、上記メインスタンド5を用いて上記二輪車1を起立させても、上記各接地部5A、5Bにかかる荷重がほぼ等しくなるので、上記各接地部5A、5Bのいずれかが、上記柔らかい地面に入り込むおそれが少なくなり、上記二輪車1が傾くおそれが少なくなる。
【0044】
また、上記メインスタンド5によれば、このメインスタンド5を起立させて、上記二輪車1を走行させた場合、上記回転電機7や上記リヤアーム3が設けられていない側の接地部5Aの先端部側が、上記二輪車1の内側に湾曲しているので、回転電機7で後輪RW1を駆動するためマフラーが存在しない二輪車1であっても、上記回転電機7や上記リヤアーム3が設けられていない側の接地部5Aのみが、上記二輪車1の下部側で上記二輪車1の側方向(右方向)に突出することは無くなり、上記接地部5Aが、草や木等の障害物に接触しにくくなる。
【0045】
なお、回転電機7が、後輪RW1の回転軸AX1の右方向(二輪車1の進行方向の右方向)の一端部側に設けられ、これに伴って、リヤアーム3も、後輪RW1の回転軸AX1の右方向の一端部側に設けられている場合には、上記メインスタンド5の各接地部5A、5Bを、上記回転電機7が設けられている側に湾曲させればよい。すなわち、接地部5Aを二輪車1の進行方向の右側方向に湾曲させ、接地部5Bを二輪車1の進行方向の左側方向に湾曲させればよい。
【0046】
また、メインスタンド5では、図2〜図4に示すように、上記両接地部5A、5Bのうちで、上記回転電機7の位置する側方に湾曲したことによって、上記二輪車1の外側に湾曲した先端部側を具備する接地部(たとえば、二輪車1においては、接地部5B)よりもメインスタンド5の基端部側に離反した位置に、乗員が上記二輪車1を起立するときに足をかけるためのフートバー5Cを設けてある。
【0047】
すなわち、上記フートバー5Cは、基端部側が接地部5B側の上記メインスタンド5の中間部(メインスタンド5の基端部と接地部との中間部)に固定され、先端部側が上記接地部5Bの延出している方向と同じ側方向に延出している。さらに、上記二輪車1の外側に湾曲した上記接地部5Bの先端部側と上記フートバー5Cとの間には、上記乗員の足が入り込まないようにするためのたとえば円柱状の障害部材5Dが設けられている。
【0048】
メインスタンド5によれば、フートバー5Cを設けたことにより、二輪車1を容易に起立させることができると共に、上記接地部5B先端部側と上記フートバー5Cとの間には、上記乗員の足が入り込まないようにするための障害部材5Dが設けられているので、二輪車1を起立させるときに、上記乗員の足がフートバー5Cと地面GL1との間に誤って挟まれるおそれを回避することができる。
【0049】
なお、メインスタンド5を、回転電気7で駆動されて二輪車1のみにとどまらず、内燃機関等のアクチュエータで駆動される他の二輪車にも採用することができる。
【0050】
ところで、後輪RW1が回転電機7で駆動される二輪車1のメインフレームMF1に、前端部側で回動可能に支持された上記二輪車1のリヤアーム3は、後端部側に上記回転電機7を取り付けた構成であり、上記リヤアーム3の上記前端部側は、たとえば二輪車1の左右方向において、2つの構成部材3A、3Bに分割されている。そして、上記分割部で上記各構成部材3A、3Bの少なくとも一方に切り欠きを設けることにより、上記メインフレームMF1側に備えた電源であるバッテリーBR1と上記回転電機7とを電気的に接続する配線9を通すための開口部17が、上記リヤアーム3に形成されている(図2、図5参照)。
【0051】
すなわち、上記リヤアーム3の前端部側は、二輪車1のメインフレームMF1の後端下部側でメインフレームMF1と係合し、上記リヤアーム3は、後輪RW1の回転軸AX1の回転中心とほぼ平行な回転中心を中心にして、上記メインフレームMF1に対して回動自在に支持されている。
【0052】
リヤアーム3は、後端部側で後輪RW1を回動自在に支持していると共に、上記後輪RW1を回転駆動するための回転電機7を、上記後端部側であって、上記リヤアーム3の内部に備えた構成であり、さらに、上記回転電機7の近傍であって、リヤアーム3の内部には、上記回転電機7を駆動制御するためのパワーユニット11が設けられている。
【0053】
また、リヤアーム3は、たとえば、このリヤアーム3の上記前端部側から上記後端部側に長く延伸して上記リヤアーム3を構成している構成部材3Aと、上記前端部側で上記リヤアーム3を構成している構成部材3Bとのように、前端部側で別個の部材に分割されている。そして、たとえばボルト等の締結部材を用いることによって、上記構成部材3Bが、上記構成部材3Aに一体的に固定されている。
【0054】
なお、上記構成部材3Aは、内部に空間を備えているとともに、構成部材3B側に開口部を具備し、上記構成部材3Bは、内部に空間を備えているとともに、構成部材3A側に開口部を具備している。そして、上記構成部材3Aに上記構成部材3Bが固定されることによって、上記各構成部材3A、3Bの上記各開口部は互いに塞がれ、上記構成部材の3Aと上記構成部材3Bとによって、リヤアーム3の前端部側において、リヤアーム3の内部の空間が外部からほぼ仕切られるようになっている。
【0055】
また、図5に示すように、上記構成部材3Aと上記構成部材3Bとの分割部において、上記構成部材3Bには切り欠き15が設けられている。すなわち、上記切り欠き15は、上記構成部材3Aに接合する、上記構成部材3Bの外郭部分に設けられている。そして、上記構成部材3Aに上記構成部材3Bが固定されることによって、上記切り欠き15が、リヤアーム3の前端部側において、リヤアーム3の内部に形成された空間と、リヤアーム3の外部とを貫通する貫通孔(開口部)17を形成している。
【0056】
なお、切り欠き15を構成部材3Bに設ける代わりに構成部材3Aに設けてもよいし、構成部材3A、3Bの両方に設けてもよい。すなわち、構成部材3A、または構成部材3Bの少なくとも一方に切り欠きを設ければよい。また、リヤアーム3の前端部側で、3つ以上の複数の構成部材にリヤアーム3を分割してもよい。
【0057】
そして、上記二輪車1の上記メインフレームMF1側に設けられた電源であるバッテリーBR1と上記回転電機7とを電気的に接続する配線9が、上記貫通孔17を通っている(図5参照)。なお、二輪車1では、上記配線9は、バッテリーBR1と、回転電機7を駆動制御するパワーユニット11とを接続している。
【0058】
次に、パワーユニット11とバッテリーBR1との間を上記配線9で互いに接続する場合について説明する。
【0059】
上記構成部材3Aと上記構成部材3Bとが互いに分離している状態で、上記パワーユニット11を上記リヤアーム3の構成部材3A内に設置した後、上記配線9を上記構成部材3Aの内部で上記リヤアーム3(構成部材3A)の上記前端部側まで延伸させ、上記前端部側の所定の位置で、上記構成部材3Aの外部に延伸させ、その後、上記構成部材3Bに形成されている切り欠き15と、上記配線9が構成部材3Aの外部に延出している位置とを互いに一致させて、上記構成部材3Bを上記構成部材3Aに固定する。
【0060】
このように配線することで、上記配線9を上記バッテリーBR1に着脱自在にするためのカプラの外径が上記配線9の外径に比べて大きく構成されていても、切り欠き15で形成される貫通孔17に上記カプラを通す必要がなく、上記貫通孔17(切り欠き15)の内径を上記カプラの外径よりも小さく構成しても、上記パワーユニット11から上記バッテリーBR1までの配線を容易に行うことができる。ただし、上記貫通孔17(切り欠き15)の内径を上記配線9の外径よりも僅かに大きく構成する必要がある。
【0061】
このように、リヤアーム3に配線9を通すための大きな貫通穴を形成する必要がないので、リヤアーム3の剛性が低下することを極力防ぐことができる。
【0062】
また、リヤアーム3において、上記貫通孔17は、上記リヤアーム3の上記前端部側の上記回動中心の近傍に設けられ、さらに、リヤアーム3を上記二輪車1に設置したときに上側になる位置に設けられている。
【0063】
上記貫通孔17には、図2や図5に示すように、上記配線9を保護すると共に、上記配線9と上記貫通孔17との間に生じた隙間を充填するためのグロメット19が設けられている。なお、グロメット19は、たとえばゴム等の弾性部材で構成され、所定の厚さを具備し、外形が上記貫通孔17の形状とほぼ同じ形状をしている板上の部材であり、中央部に上記配線9を通すための貫通穴が設けられている。
【0064】
このように、貫通孔17にグロメット19を設けると、配線9が上記貫通孔17の内周と直接接触することがなくなるので、リヤアーム3の揺動によって、配線9が貫通孔17の内周で擦られて、配線9が損傷するおそれがなくなる。
【0065】
また、グロメット19によって、上記配線9と上記貫通孔17との間に生じた隙間が充填されるので、貫通孔17からリヤアーム3の内部に水分や粉塵が侵入しにくくなる。
【0066】
さらに、配線9は、パワーユニット11から貫通孔17までの間は、リヤアーム3の内部を通り、リヤアーム3の上側に設けられた貫通孔17を通って、リヤアーム3の外部に延伸し、バッテリーBR1に接続されているので、すなわち、リヤアーム3の外部で延出している配線9の長さが短くなっているので、二輪車1の走行中にたとえば小石等が路面上から跳ねてきても、配線9に上記小石等が接触しにくくなっており、上記配線9の損傷を極力防止することができる。
【0067】
なお、グロメット19を設ける場合には、グロメット19の貫通孔に、カプラが設けられていない配線9を通し、この後に上記カプラを設けるようにすることが望ましい。
【0068】
また、リヤアーム3の後端部側(後輪RW1を回動自在に支持している側)は、上記構成部材3Aと構成部材3Cとに、たとえば、二輪車の左右方向において分割されている。そして、上記各構成部材3A、3Cを互いに接合することによって、上記リヤアーム3の上記後端部側の補強を行っている(図5参照)。
【0069】
ここで、上記構成部材3Aは、内部に空間を備えているとともに、構成部材3C側に開口部を具備し、上記構成部材3Cは、内部に空間を備えているとともに、構成部材3A側に開口部を具備している。そして、上記構成部材3Aに上記構成部材3Cが、たとえばボルト等の締結部材を用いて一体的に固定されることによって、上記各構成部材3A、3Cの上記各開口部は互いに塞がれ、上記構成部材3Aと上記構成部材3Cとによって、リヤアーム3の後端部側において、リヤアーム3の内部の空間が外部からほぼ仕切られるようになっている。
【0070】
このようにして、リヤアーム3の後端部側の内部に設けられた空間内には、後輪RW1を駆動する回転電機7が設けられている。なお、この回転電機7の出力軸の軸心と後輪RW1の回転軸AX1の軸心とは互いがほぼ同軸上に位置している。また、上記回転電機7の出力軸と後輪RW1の回転軸AX1とは、たとえば、遊星歯車減速機で構成された減速機構21を介して、連動連結されている。
【0071】
また、リヤアーム3の構成部材3Aの内部であって、上記回転電機7が設けられている近傍には、パワーユニット11が設けられている。したがって、パワーユニット11が設けられている構成部材3Aの上記内部には、上記リヤアーム3の構成部材3Aの剛性を高めるためのリブを設けることが難しくなっている。
【0072】
そこで、リヤアーム3では、上記パワーユニット11が設けられている上記構成部材3Aの部分を補強するために、上記構成部材3Cを、上記構成部材3Aの上記パワーユニット11が設けられている部分を含めて、上記構成部材3Aの後端部側で、上記構成部材3Aに一体的に固定し、上記構成部材3Aの上記パワーユニット11が設けられている部分を補強している。
【0073】
したがって、構成部材3Cを固定するだけで、構成部材3Aを補強することができ、構成部材3Aの外部に別途補強のためのリブ等を設ける必要がなくなり、リヤアーム3の外観がすっきりし、二輪車1の外観上の見栄えが良好になる。
【0074】
また、二輪車1では、バッテリーBR1から上記回転電機7(パワーユニット11)に電力を供給するための配線9は、上記リヤアーム3が回動したときに、配線9の伸縮量が極力少なくなる位置で、上記リヤアーム3の外部から内部に入り込んでいる。
【0075】
たとえば、上記配線9が上記リヤアーム3の外部から内部に入り込んでいる位置は、上記リヤアーム3の上記前端部側の上記回動中心の近傍であって、上記リヤアーム3の上方側になっている。
【0076】
したがって、たとえば、二輪車1の走行中において、上記リヤアーム3が上記メインフレームMF1に対して回動しても、リヤアーム3に設けられている上記貫通孔17の揺動量は少なく、上記貫通孔17を通っている配線9の揺動量も少なくなっている。
【0077】
そして、上記配線9の揺動量が少ないと、上記配線9の外径が大きく構成され、上記配線9の屈曲耐久性が低下していても、上記リヤアーム3の上記揺動によって上記配線9が損傷を受けるおそれを極力回避することができる。
【0078】
また、リヤアーム3は、上述のように二輪車1の前後方向に長く延びた構成部材3Aと、リヤアーム3の前端部側で上記構成部材3Aに一体的に固定されている構成部材3Bと、リヤアーム3の後端部側で上記構成部材3Aに一体的に固定されている構成部材3Cとを備える。
【0079】
そして、リヤアーム3は、構成部材3Aに構成部材3Bと構成部材3Cとを取り付ける際、上記構成部材3Bと上記構成部材3Cとの間に位置するカバー部材23の一端部側(二輪車1の前側に位置している端部側)を上記構成部材3Aと上記構成部材2Bの一端部側とで挟持し、上記カバー部材23の他端部側(二輪車1の後側に位置している端部側)を上記構成部材3Aと上記構成部材3Cの一端部側とで挟持した構成である(図5〜図7参照)。
【0080】
構成部材3Aの一側面側には、上記構成部材3Aの長手方向に長く延びた開口部が形成され、この開口部の前端部側は上述のように構成部材3Bで塞がれ、後端部側は構成部材3Cで塞がれている。しかし、上記構成部材3Aの中間部に位置する開口部は、上記各構成部材3B、3Cでは塞がれておらず、このままにしておくと、リヤアーム3の補強のために構成部材3Aの内部に設けたリブ3Dが、リヤアーム3の外部から見え、二輪車1の外観の見栄えを損なうおそれがあり、また、構成部材3Aの内部を通っている上記配線9が露出し、二輪車の走行中に跳ね上げた小石等で配線9を損傷するおそれがある。
【0081】
そこで、上記構成部材3Aの上記中間部の上記開口部を塞ぐカバー部材23が、リヤアーム3に設けられている。ただし、上記カバー部材23は、上記各構成部材3A、3B、3Cによって挟持されて固定されているので、カバー部材23を固定するための締結部材(たとえばボルト)が不要になる。また、上記締結部材を用いる必要がないので、カバー部材23を固定する工数を削減することができる。
【0082】
また、上述のように、この二輪車1が停止状態にあるときに使用されるメインスタンド5が、二輪車1では上記パワーユニット11よりも前側近傍で、上記二輪車1のメインフレームMF1の下側(たとえば、リヤアーム3の下部側)に設けられている(図1参照)。
【0083】
つまり、メインスタンド5の基端部側がリヤアーム3の下部側において、リヤアーム3に係合し、上記メインスタンド5が上記リヤアーム3に対して回動自在に設けられている。また、上記メインスタンド5と上記リヤアーム3との上記係合部は、上記パワーユニット11や回転電機7よりも前側に設けられている。
【0084】
メインスタンド5には、このメインスタンド5を上昇保持しておくための引っ張りバネ25が設けられている(図3、図4参照)。そして、上記メインスタンド5が回動して上昇した場合、各接地部5A、5Bを形成しているメインスタンド5の先端部側が、上記二輪車1の後方に上昇するようになっている(図1、図5参照)。
【0085】
また、メインスタンド5の基端部と先端部との中間部には、上記メインスタンド5が上昇した場合、上記リヤアーム3の下部側に設けられた被当接部29(図2参照)と当接する当接部27が、上記メインスタンド5の上昇時のショックをやわらげるために設けられている。なお、上記当接部27と上記被当接部29とのうちの少なくとも一方は、上記両部が当接した際のショックをやわらげるために、硬質ゴム等の弾性部材で構成されていることが望ましい。
【0086】
そして、図1に示すように、メインスタンド5を上昇させた状態で二輪車1が、段差DL1を乗り越える場合、この段差DL1が、図1の紙面に直角な方向に長く延びていれば、後輪RW1が、リヤアーム3よりも先に段差DL1にぶつかるので、リヤアーム3や、この内部に設けられている回転電機7やパワーユニット11が損傷を受けることはほとんどない。
【0087】
しかし、段差DL1が、図1の紙面にほぼ直角な方向において連続して設けられてはおらず、たとえば、メインスタンド5を上昇させた状態で二輪車1が前進する場合、後輪RW1には上記段差DL1が接触せず、上記段差DL1が後輪RW1の側方に設けられているリヤアーム3にのみ接触するようになっていると、上記段差DL1が、パワーユニット11が設けられているリヤアーム3に直接接触するおそれがある。
【0088】
そして、上記接触によって、二輪車1を構成している他の部品に比べて比較的高価な回転電機7やパワーユニット11を損傷するおそれがあるが、二輪車1では、パワーユニット11の前側近傍にメインスタンド5が設けられているので、リヤアーム3よりも先に、メインスタンド5が上記段差DL1に接触する。
【0089】
したがって、二輪車1が上記段差DL1を乗り越える場合、回転電機7やパワーユニット11が損傷するおそれを極力回避することができる。
【0090】
また、上記メインスタンド5の当接部27や、上記メインフレーム3の被当接部29が弾性体で構成されていれば、メインスタンド5が上記段差DL1に接触したときに発生する衝撃エネルギーを、上記当接部27や被当接部29が吸収するので、回転電機7やパワーユニット11が損傷するおそれを一層回避することができる。
【0091】
なお、図1に示す各段差DL2、DL3を二輪車1が乗り越える場合にも、段差DL1の場合と同様に、回転電機7やパワーユニット11が損傷するおそれを回避することができる。
【0092】
また、二輪車1では、サドルSD1を備えたメインフレームMF1と上記リヤアーム3との間にリヤクッションRC1を備えており、上記リヤアーム3と上記リヤRC1クッションとの連結部を、上記パワーユニット11の装着位置を回避した位置(たとえば、パワーユニット11が設けられている位置よりも僅かに前側の位置)に設けてある(図2参照)。
【0093】
つまり、パワーユニット11が設けられていることによって、内部に補強のためのリブを設けることができないリヤアーム3の部位を避けた部位で、上記リヤクッションRC1の一端部側は、リヤアーム3に係合している。なお、リヤクッションRC1が係合しているリヤアーム3の上記部位は、図2や図5で示すように、補強のためのリブ3Dが内部に設けられている。
【0094】
したがって、パワーユニット11が設けられている部位において、リヤアーム3の外側に別途補強のためのリブを設けることなく、リヤアーム3でリヤクッションRC1を支持することができる。
【0095】
また、リヤアーム3の外側にリブを設けていないので、二輪車1の走行中に、リヤアーム3の外側(特に、パワーユニット11が設けられている部分の外側)を空気がスムースに流れ、発熱しやすいパワーユニット11を効率良く冷却することができ、また、リヤアーム3の外側にリブを設けていないので、デザイン上すっきりした外観を形成することができる。
【0096】
さらに、リヤアーム3とリヤクッションRC1との上記係合部が、パワーユニット11とは離れたところに位置しているので、パワーユニット11が発熱しても、この熱がリヤアーム3とリヤクッションRC1との上記係合部にまで届きにくく、上記係合部に、たとえばゴム等の熱に弱い弾性部材が使用されていても、この弾性部材の熱による劣化を極力防止することができる。
【0097】
【発明の効果】
請求項1または請求項2に記載の本発明によれば、二輪車のメインフレームに前端部側で回動自在に支持され、後方に延出した後端部側で後輪を回転自在に支持し、上記後輪の近傍に上記後輪を回転駆動するための回転電機を備え、さらに上記回転電機の近傍で上記回転電機を駆動制御するパワーユニットを内部に備えた二輪車のリヤアームにおいて、このリヤアームの外部に設けられたバッテリーから、上記リヤアームの内部に設けられた上記パワーユニットまで配線する場合、上記配線の一端部を上記バッテリーに着脱自在にするために上記配線の上記一端部に設けられたカプラの外径よりも大きい内径の貫通孔を、上記リヤアームに設けることなく、上記バッテリーから上記パワーユニットまでの配線を容易に行うことができるという効果を奏する。すなわち、上記配線を通すために上記リヤアームに設けた貫通孔の内径を極力小さくすることができる。
【0098】
また、請求項3に記載の本発明によれば、二輪車の後輪を駆動する回転電機を駆動制御するパワーユニットが設けられているリヤアームの部分を、このリヤアームの外部に別途補強のためのリブ等を設けることなく、補強することができるという効果を奏する。
【0099】
さらに、請求項4または請求項5に記載の本発明によれば、リヤアームを有する二輪車において、上記リヤアームの揺動による配線の揺動量を極力少なくすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る二輪車の概略構成を示す二輪車の全体図である。
【図2】リヤアームの周辺における二輪車の概略構成を示す図である。
【図3】メインスタンドの概略構成を示す図である。
【図4】図3におけるIVA−IVB矢視を示す図である。
【図5】図2におけるVA−VB矢視を示す図である。
【図6】図2とは反対側から、リヤアームの長手方向の中間部を眺めた図である。
【図7】リヤアームの概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 二輪車
3 リヤアーム
3A、3B、3C 構成部材
7 回転電機
9 配線
11 パワーユニット
15 切り欠き
17 貫通孔
19 グロメット
BR1 バッテリー
MF1 メインフレーム
RW1 後輪

Claims (3)

  1. 後輪が回転電機で駆動される二輪車のメインフレームに前端部側の回動中心で回動可能に支持された上記二輪車のリヤアームの後端部側に、上記回転電機を取り付けた構成の上記二輪車のリヤアームにおいて、
    上記リヤアームの上記前端部側を2つの構成部材に分割し、一方の構成部材と他方の構成部材との接合部分において上記一方の構成部材または上記他方の構成部材のうち少なくとも一方に切り欠きを設けることによって、上記前端部側の上方において上記メインフレームに支持された電源と上記回転電機とを電気的に接続する配線を通すための開口部が形成され、
    上記リヤアームを上記二輪車に設置したときに、上記開口部は、上記前端部側の上記回動中心の近傍において、上記リヤアームの上方側になる位置に設けられ
    上記配線は、上記配線における上記電源側の端部に設けられたカプラによって上記電源の下端部に接続され
    上記配線の一部は、上記一方の構成部材および上記他方の構成部材が接合される際に上記開口部内に配置され、
    上記開口部は、上記カプラが通過不能な大きさに構成されることを特徴とする二輪車のリヤアーム。
  2. 請求項1に記載の二輪車のリヤアームにおいて、
    上記開口部には、上記配線を保護すると共に、上記配線と上記開口部との間に生じた隙間を充填するためのグロメットが設けられていることを特徴とする二輪車のリヤアーム。
  3. 後輪の近傍に設けられた回転電機で上記後輪を回転駆動自在な二輪車において、
    上記二輪車のメインフレームから上記後輪側に延出し、前端部側の回動中心で上記メインフレームに対し回動自在に支持され、後端部側で上記回転電機を支持すると共に、上記後輪を回転自在に支持するリヤアームと、
    上記リヤアームの上記前端部側の上方において上記メインフレームに支持された電源と、
    上記電源と上記回転電機とを電気的に接続する配線と
    を備え、
    上記リヤアームの上方側には、上記リヤアームの上記前端部側を2つの構成部材に分割すると共に、一方の構成部材と他方の構成部材との接合部分において上記一方の構成部材または上記他方の構成部材のうち少なくとも一方に切り欠きを設けることによって開口部が形成され、
    上記開口部は、上記リヤアームの上記前端部側の上記回動中心の近傍に設けられ、
    上記配線は、上記配線における上記電源側の端部に設けられたカプラによって上記電源の下端部に接続され
    上記配線の一部は、上記一方の構成部材および上記他方の構成部材が接合される際に上記開口部内に配置され、
    上記開口部は、上記カプラが通過不能な大きさに構成されることを特徴とする二輪車。
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