JP4173935B2 - 自動走行車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導経路に沿って自動走行をする自動走行車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動走行車両としては、例えばゴルフ場内においてキャディバッグなどの荷物やプレイヤーを乗せて走行路に沿って走行するゴルフカーがある。従来の自動走行式のゴルフカーとしては、走行路に埋設された電磁誘導線をセンサによって検出してこの誘導線に沿うように自動で操舵するとともに、前走車に接近したときに車間距離を一定に保つように自動的に停車させる自動停止制御を実施する構成のものがある。
【0003】
前記自動停止制御は、電磁波を発信する送信機を車体後部に設けるとともに、電磁波を受信する受信機を車体前部に設け、前走車の送信機から発信された電磁波を前記受信機が受信したときにブレーキを作動させることによって実施している。
【0004】
従来のゴルフカーにおいては、他車から発信された電磁波を不必要に受信機が受信してしまうような地点では、受信機の感度を一時的に低下させている。例えば二つの走行路が互いに平行になるように形成され、これらの走行路にゴルフカーが互いに反対方向に走行するような地点では、ゴルフカーどうしがすれ違うときに一方のゴルフカーの受信機が他方のゴルフカーの送信機から発信された電磁波を検出し、自動停止制御が開始されてしまうのを阻止するために、受信機の感度を低下させている。
【0005】
このように受信機の感度を低下させると、同じ走行路の前方で前走車が停止している場合には、この前走車に対して通常より接近してから自動停止制御が開始されるようになってしまう。このため、従来では、受信機の感度を低下させる地点では、停止距離(自動停止制御が開始されてから停車するまでに走行する距離)が短くなるように徐行させている。
【0006】
上述したように車速を低下させると、目的地に到着するまでの時間が長くなるばかりか、円滑な走行が妨げられてしまうという不具合が生じる。このような不具合を解消するためは、受信機の感度を低下させる代わりに送信機の出力を低減させることが考えられる。
【0007】
すなわち、走行時に送信機の出力を低下させ、停車時に前記出力を増大させることによって、ゴルフカーどうしがすれ違うような地点で自動停止制御が実施されることはなくなるとともに、前記地点で停止している前走車から距離が充分に離れた地点で自動停止制御が開始されるようになるから、車速を低下させる必要がなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上述したように送信機の出力を増減させると、前走車と後続車が前後に並んで走行しているときに問題が生じることがある。これは、前走車が減速をしたり、上り坂を走行している場合などのように前走車より後続車の車速が速くなる場合には、両車両の車間距離が除々に短くなるからである。すなわち、前走車より後続車の車速が速くなる場合には、前走車の送信機の出力が小さいために、前走車の後方近傍まで後続車が接近してからではないと後続車で自動停止制御が開始されることはないからである。
【0009】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、送信機の出力を増減させる構成を採りながら、後続車において前走車との車間距離が充分に長い状態で自動停止制御が開始されるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明に係る自動走行車両は、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときであって、加速しているときや実車速が略一定であるときに送信機の出力を相対的に低下させるとともに、減速時に前記出力を相対的に増大させる構成としたものである。
【0011】
本発明によれば、前走車が停止または徐行しているときや減速しているときなど、前走車と後続車の車間距離が次第に短くなる場合に送信機の出力が増大するから、後続車が前走車から後方に大きく離れた地点を走行しているときに後続車の受信機が前記送信機から発信された電磁波を受信する。
請求項2に記載した発明に係る自動走行車両は、請求項1に記載した自動走行車両において、出力低下時の前記送信機の出力値は、二つの走行路が互いに平行になるように設けられている地点で2台の車両が互いにすれ違う場合に、一方の車両の受信機が他方の車両の送信機から発信された電磁波を受信することがないような値に設定されているものである。
【0012】
請求項に記載した発明に係る自動走行車両は、原動機の回転数を増減させて車速を指示車速に維持する制御手段を設け、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときに送信機の出力を相対的に低下させるとともに、原動機の回転数が予め定めた回転数を上回ったときに前記出力を相対的に増大させる構成としたものである。
ここでいう原動機とは、電動機やエンジンのことをいい、車輪駆動用モータの電力をエンジンによって発電する構造を採るものも含む。
【0013】
この発明によれば、前走車が停止または徐行している場合や、上り坂を走行するときや積載重量が重い場合などで車速が低下し易くなるときに、前走車の送信機の出力が増大する。上り坂走行時や積載重量が重いときに送信機出力が増大するのは、車体の負荷が大きくなって原動機の回転数が上昇するからである。
【0014】
請求項に記載した発明に係る自動走行車両は、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときに送信機の出力を相対的に低下させるとともに、実際の加速度が設定加速度を上回っているときであって実車速が予め定めた車速より低いときに前記出力を相対的に増大させる構成としたものである。
【0015】
この発明によれば、前走車が停止または徐行している場合や、前走車が増速していても車速が低く、後続車との車間距離が次第に短くなる場合に、前走車の送信機の出力が増大する。
【0016】
請求項に記載した発明に係る自動走行車両は、上述した発明のうち何れか一つの自動走行車両において、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときであって、指示車速と実車速との速度差が予め定めた速度差より小さいときに送信機の出力を相対的に低下させる構成としたものである。
【0017】
本発明によれば、指示通りの走行形態、すなわち指示車速と実車速との速度差が設定速度差より小さくなるような走行形態を採らない場合には、車体の実車速または指示車速が送信機出力を低下させる設定速度に達していたとしても送信機の出力が増大する。
【0018】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
以下、本発明に係る自動走行車両の一実施の形態を図1ないし図6によって詳細に説明する。ここでは、本発明をゴルフカーに適用する場合に採る形態について説明する。
図1は本発明を適用したゴルフカーの側面図、図2は同じく平面図、図3はゴルフカーの構成を示すブロック図、図4は要部の構成を示すブロック図、図5はゴルフカーの動作を説明するためのフローチャート、図6は車速と車両加速度の変化を説明するためのグラフである。
【0019】
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態によるゴルフカーである。このゴルフカー1は、エンジン2を動力源として走行するものであり、前輪3と後輪4との間に前部シート5および後部シート6を装備するとともに、車体後部にキャディバッグ(図示せず)を載せるためのバッグキャリア7を取付けている。
【0020】
また、このゴルフカー1は、前部シート5に着座した乗員が運転する走行形態(以下、これを手動走行モードという)と、図2中に符号8で示す電磁誘導線に沿って自動で走行する走行形態(以下、これを自動走行モードという)とを採ることができるように構成している。これらのモードの切替えは、図3中に符号9で示す操作盤のメインスイッチ10およびモード切替スイッチ11を操作することによって行う。
【0021】
さらに、このゴルフカー1は、自動走行モードで走行している場合であって前走車との車間距離が短くなったときに、後述する自動停止制御によって停車するように構成している。
【0022】
手動走行モードでは、操向ハンドル12(図1,3参照)と、図3中に符号13,14で示すアクセルペダル、ブレーキペダルを人為的に操作して走行する。アクセルペダル13を踏込むと、アクセルペダル13に連動するアクセルポテンショメータ15とアクセルスイッチ16から制御信号がメインコントローラ17のCPU18に送出され、CPU18がエンジン2を制御する。
【0023】
エンジン2の制御は、車速がアクセルペダル13の踏込み量に対応する速度になるようにキャブレタ19のスロットル弁(図示せず)をスロットルモータ20で駆動することによって実施している。スロットルモータ20とスロットル弁とは、これら両者の回転軸にそれぞれ設けたプーリ21,22と、これらのプーリ間に掛け渡したワイヤとからなる動力伝達機構によって接続している。車速は、後輪4側のトランスミッション23に設けた車速センサ24,25によって検出し、スロットル弁の開度は、スロットル弁側のスロットルポテンショメータ26と、スロットルモータ20側のポテンショメータ27とによって検出する。なお、エンジン2の動力は、図3中に符号28で示すVベルト式自動変速機を介してトランスミッション23に伝達される。
【0024】
一方、ブレーキペダル14を踏込むと、踏力が切替機構29からワイヤを介して各車輪のドラムブレーキ30に伝達され、このドラムブレーキ30が作動する。
【0025】
自動走行モードでは、操向ハンドル12をステアリングクラッチ(図示せず)によって操舵系から切離して一定位置に固定し、操舵制御と、指定した地点(以下、この地点を定点という)で走行状態を変化させる定点制御とをCPU18が実施する。前記定点としては、走行路の曲がり角の前後、指定停止点などである。このゴルフカー1は、前記操作盤9の発進・停止スイッチ32を操作することによって自動走行モードで走行する。
【0026】
自動走行モードでの操舵は、車体前側の下部に設けた3個の誘導センサ33によって走行路34(図2参照)の電磁誘導線8を検出し、誘導センサ33が電磁誘導線8を追従するようにステアリング軸35をステアリングモータ36で回動させることによって実施する。この操舵制御系は、従来のゴルフカーと同等の構成を採っている。
【0027】
自動走行モードでの車速の増減・停車などの定点制御は、図2に示すように走行路34に埋設した定点部材41〜43とトリガー部材44とを定点部材検出用センサ45とトリガー部材検出用センサ46とによって検出し、この検出結果に基づいてCPU18がキャブレタ19やドラムブレーキ30、トランスミッション23の電磁ブレーキ47などを制御して行う。
【0028】
キャブレタ19の自動制御は、スロットルモータポテンショメータ27およびスロットルポテンショメータ26から送出されるフィードバック信号に基づいて、設定スロットル開度に達するようにスロットルモータ20に制御信号を送出して行う。自動制動制御は、車速センサ24,25から送出される車速信号に基づいて、設定速度に達するようにブレーキ用モータ48に制御信号を送出して行う。
【0029】
ブレーキ用モータ48はギヤ49を介して前記切替機構29に接続しており、ブレーキ用モータ48を作動させることによって、手動走行モードと同様にドラムブレーキ30で制動することができる。なお、制動時には、停止直前であって車速が予め定めた速度を下回ったときに電磁ブレーキ47を作動させる。この電磁ブレーキ47は、作動すると後輪4の回転が阻止される構造を採っている。
【0030】
前記定点部材41〜43およびトリガー部材44は、何れも上端と下端に磁極を有する永久磁石によって形成し、走行路34に埋設している。定点部材41〜43は3個使用し、トリガー部材44は1個使用している。3個の定点部材41〜43は、電磁誘導線8より車体左側に、走行路34に沿って一列に並ぶように配設している。
【0031】
この実施の形態では、最もゴルフカー1に近くなる第1の定点部材41と中央の第2の定点部材42との間隔と、この第2の定点部材42と他方の第3の定点部材43との間隔とが等しくなるように3個の定点部材を位置付けるとともに、トリガー部材44を第3の定点部材43の横、すなわち第3の定点部材43とは走行方向と略直交する方向に離間する車体右側に位置付けている。
【0032】
前記定点部材41〜43およびトリガー部材44は、磁極の上側の極性が予め定めた定点パターンと一致するように上下方向の向きを設定している。この定点パターンは、3個の定点部材41〜43をゴルフカー1側から見たときの極性の並び順(N・N・SやS・N・Sなど)と、トリガー部材44の極性(NまたはS)とによって構成し、このゴルフカー1の定点制御時の制御内容に対応させている。この実施の形態では、3個の定点部材41〜43の極性と、トリガー部材44の極性とを組合わせることによって、最大16通りの制御内容を設定することができる。
【0033】
第1〜第3の定点部材41〜43やトリガー部材44を検出する定点部材検出用センサ45、トリガー部材検出用センサ46は、電磁誘導コイルによって磁界の変化を検出する構造のものを用い、図1に示すように、車体前部の下面に取付けている。これらのセンサ45,46を車体に取付ける位置は、電磁誘導線8に沿ってゴルフカー1が自動走行する状態で第1〜第3の定点部材41〜43、トリガー部材44と対向するような位置に位置付けている。
【0034】
自動走行モードでは、前記第1〜第3の定点部材41〜43とトリガー部材44をセンサ45,46によって検出し、CPU18が定点パターンを判定して定点制御を実施する。
【0035】
ここで、定点制御を行う制御系の構成と、自動停止制御を行う制御系の構成を図4によって詳細に説明する。
CPU18は、定点制御や自動停止制御を実施する自動停止制御処理部51を有している。この自動停止制御処理部51が各センサから入力された走行情報データに基づいて演算処理を実施し、アクチュエータ用制御信号を出力する。また、このCPU18に手動・自動走行モード切替スイッチ11をインターフェースとしてのスイッチ入力部52と、モード状態判断処理部53とを介して接続している。
【0036】
定点制御および自動停止制御に用いるセンサは、前記定点センサ45,46と、車速センサ24,25と、アクセルポテンショメータ15と、自動停止制御用受信機54などである。
【0037】
前記定点センサ45,46は、センサ用アンプ55と、インターフェイスとしての定点センサ入力部56とを介してCPU18内の定点制御処理部57に接続している。この定点制御処理部57は、定点センサ入力部56から送出された検出信号から上述した定点パターンを判定し、この定点パターンに対応する定点制御の制御内容(キャブレタ19やドラムブレーキ30を制御するための制御内容)を指示車速演算処理部58に送出する。
【0038】
指示車速演算処理部58は、前記制御内容通りに定点制御を実施するために必要なアクチュエータの動作パターン信号を自動停止制御処理部51に送出する。また、この指示車速演算処理部58には、発進・停止スイッチ32をスイッチ入力部59およびスイッチ入力処理部60を介して接続している。
【0039】
前記車速センサ24,25は、インターフェイスとしての車速センサ入力部61を介してCPU18内の車両速度・加速度演算処理部62に車速データを送出する。車両速度・加速度演算処理部62は、前記車速データから演算によってゴルフカー1の実車速および加速度を求め、前記自動停止制御処理部51に送出する。
【0040】
前記アクセルポテンショメータ15は、インターフェイスとしてのアクセルポテンショメータ入力部63を介してCPU18内のアクセル開度変化率演算処理部64にアクセルペダル13の踏込量(アクセル開度)を示す信号を送出する。アクセル開度変化率演算処理部64は、アクセル開度の単位時間当たりの変化量を演算によって求め、このデータを前記自動停止制御処理部51に送出する。
【0041】
前記自動停止制御用受信機54は、前走車の後端部に設けた送信機から発信された電磁波をコイルによって検出する構造を採っており、図1,3に示すように車体の前端部に取付けている。このゴルフカー1の後端部には、このゴルフカー1が前走車になったときに後続車で自動停止制御が実行されるように、後端部に電磁波を後方に向けて発信する自動停止制御用送信機65を取付けている。前記受信機54はアンプ66およびインターフェイスとしての受信機入力部67を介して前記自動停止制御処理部51に接続し、前記送信機65は、前記アンプ66およびインターフェイスとしての送信機出力部68を介して前記自動停止制御処理部51に接続している。
【0042】
定点制御および自動停止制御に用いるアクチュエータは、スロットルモータ20と、ブレーキモータ48と、電磁ブレーキ47と、自動停止制御用送信機65などである。スロットルモータ20は、インターフェースとしてのスロットルモータ出力部69およびスロットルモータ制御処理部70を介して前記自動停止制御処理部51に接続している。
【0043】
ブレーキモータ48は、インターフェイスとしてのブレーキモータ出力部71およびブレーキモータ制御処理部72を介して前記自動停止制御処理部51に接続している。
電磁ブレーキ47は、インターフェイスとしての電磁ブレーキ出力部73および電磁ブレーキ制御処理部74を介して前記自動停止制御処理部51に接続している。
【0044】
このゴルフカー1による前記定点制御は、前記自動停止制御処理部51が指示車速演算処理部58から送出されたアクチュエータの動作パターン信号に基づいて各アクチュエータでの制御量を求め、この制御量だけ各アクチュエータを動作させることによって実施する。例えば、車速を制御するときには、前記車両速度・加速度演算処理部62が演算によって求めた実車速と、定点パターンと対応する目標車速とを比較し、実車速が目標車速と一致するようにスロットルモータ20およびブレーキモータ48を制御する。停車させるときには、車速を除々に低下させて車速が予め定めた速度に達した後、電磁ブレーキ47を作動させる。
【0045】
自動停止制御は、前記自動停止制御処理部51が送信機65の出力を高、低2段階に切替えるとともに、受信機54が電磁波を検出したときに車体が停止するように各アクチュエータを動作させることによって実施する。送信機65の出力は、この実施の形態では、このゴルフカー1が停止しているときと、このゴルフカー1の実車速または指示車速が予め定めた速度に達していないときと、このゴルフカー1の減速度が予め定めた値を上回っているときに増大させ、これ以外の状態のときには低下させる。
【0046】
出力増大時の送信機65の出力値は、最大速度で走行している後続車の受信機が前記送信機65から発信された電磁波を受信し、この後続車が自動停止制御によって前走車(このゴルフカー1)との車間距離が充分に大きくなる位置に停車することができるような値に設定している。
【0047】
出力低下時の送信機65の出力値は、例えば二つの走行路が互いに平行になるように設けられている地点で2台のゴルフカーが互いにすれ違う場合に、一方のゴルフカーの受信機54が他方のゴルフカーの送信機65から発信された電磁波を受信することがないような値に設定している。
この実施の形態では、出力増大時の送信機65の出力値を通常出力値といい、出力低下時の送信機65の出力値を低出力値という。
【0048】
前記実車速および減速度は、前記車両速度・加速度演算処理部62が求めた値を用いる。前記指示車速は、手動走行モードではアクセル開度変化率演算処理部64が検出したアクセル開度に対応する値を用い、自動走行モードでは、自動停止制御処理部51がスロットルモータ20やブレーキモータ48を制御するときの目標車速を用いる。
【0049】
ここで、自動停止制御を行うときの動作を図5および図6によって説明する。図6は、指示車速(実線で示す)と実車速(破線で示す)の変化を上側に示し、実車速の変化に伴なう加速度の変化を下側に示している。
【0050】
メインスイッチ10をオン操作すると、先ず、図5中にステップS1で示すように、指示車速が設定速度VL を上回っているか否かをCPU18が判定する。この設定速度VL は、この実施の形態では徐行時の速度に設定している。車体が停止している場合{実車速が0であることと、電磁ブレーキ47への通電がなされていない状態(電磁ブレーキ47によって後輪4の回転が阻止されている状態)の両方または何れか一方が実現される場合}や、走行を開始しても指示車速が前記設定速度VL より低い場合にはNOと判定され、ステップS2に進んでCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。
【0051】
すなわち、停車していたり、きわめて低い速度で走行しているときには送信機65の出力が通常出力値になるから、同じ走行路34を後続車が相対的に高速で接近している場合に、このゴルフカー1との間の車間距離が充分に長い地点で後続車の受信機54が電磁波を受信し、後続車で自動停止制御が開始される。
【0052】
手動走行モードまたは自動走行モードで発進して指示車速が前記設定車速VL を上回ると、ステップS1からステップS3に進み、現在の走行モードが自動走行モードか否かを自動停止制御処理部51が判定する。自動走行モードである場合にはステップS4に進み、車体の減速度が予め定めた設定減速度G0 より大きいか否かをCPU18が判定する。
【0053】
車速が漸次増大していて減速度が小さく、言い換えれば加速度が大きくなる場合には、ステップS5でCPU18が送信機65の出力を低出力値に設定する。すなわち、加速しているときや、実車速が略一定になるように走行しているときには、送信機65の出力が相対的に低下する。このため、二つの走行路34が平行になるように設けられていて2台のゴルフカーが互いにすれ違うような場合に、他車の送信機65から発進された電磁波を受信機54が受信してしまうことはない。
【0054】
一方、車速が漸次減少していて減速度が前記設定減速度G0 より大きくなる場合(図6中にハッチングを施して示す時期)には、指示車速が設定指示車速VL を上回っているにもかかわらず、ステップS6でCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。
【0055】
すなわち、ゴルフカー1の走行状態が定点制御によって増速状態から定速状態に以降することによって減速度が増大したり(図6中に左下がりのハッチングで示す)、定点制御によって減速した(図6中に右下がりのハッチングで示す)ときに、減速度が設定減速度G0 より大きくなると、送信機65の出力が相対的に増大する。このため、後続車との車間距離が短くなるような走行状態にあるときに送信機65の出力が増大するから、後続車においては前走車との車間距離が充分に長い状態で自動停止制御が開始される。
【0056】
前記ステップS3で手動走行モードであると判定された場合には、ステップS3からステップS7に進み、車体の減速度が予め定めた設定減速度G1 より大きいか否かをCPU18が判定する。この実施の形態によるゴルフカー1においては、手動走行モードでの最大車速は自動走行モードでの最大車速より大きくなるように構成しており、設定減速度G1 を自動走行モード時の設定減速度G0 より大きくなるように設定している。
【0057】
減速度が設定減速度G1 より小さいか設定減速度G1 と等しい場合には、ステップS8に進んでCPU18が送信機65の出力を低出力値に設定し、これとは反対に減速度が減速度G1 より大きい場合には、ステップS9に進んでCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。
【0058】
したがって、上述したように構成したゴルフカー1によれば、車体の指示車速が設定速度VL を上回っているときに送信機65の出力を相対的に低下させるとともに、減速度が設定減速度G0,G1より大きくなるように減速するときに前記出力を相対的に増大させる構成を採っているから、2台のゴルフカーが互いにすれ違うようなときに自動停止制御が実行されることがないとともに、前走車が停止または徐行しているときや減速しているときなどの場合において、後続車が前走車から後方に大きく離れた地点を走行しているときに後続車の受信機54が前記送信機65から発信された電磁波を受信することができる。
【0059】
ゴルフカー1が減速していることを減速度によって検出しているから、荷物の重量や乗員の人数に影響を受けることなく正確に減速を検出することができるという利点がある。
車体が減速していることを検出するためには、減速度の他に制動力やブレーキペダル14の踏込量(アクセル開度)などを検出しても行うことはできるが、これらの因子は、積載重量に対応して変化量が増減するから、減速状態を検出するときの車体の状態が一定ではなくなってしまう。減速度を用いて減速の有無を検出する構成を採ることにより、常に一定の減速状態で減速の有無を検出することができ、後続車との車間距離が短くなるまで減速の有無を検出しないという状況になるのを避けることができる。
【0060】
なお、この実施の形態では、図5に示すフローチャートのステップS1で指示車速と設定車速VL とを比較する例を示したが、指示車速の代わりに、車速センサ24,25によって検出した実車速を設定車速VL と比較してもよい。
【0061】
第2の実施の形態
自動走行モードでは、減速度の代わりに実車速と指示車速との車速差を用いて車体が減速していることを検出することができるし、手動走行モードではアクセル開度の変化率を用いて車体が減速していることを検出することができる。この構成を採る場合の一実施の形態を図7ないし図9によって詳細に説明する。
【0062】
図7は自動走行モードで車速差から減速状態を検出するとともに手動走行モードでアクセル開度の変化率から減速状態を検出する他の実施の形態を説明するためのフローチャート、図8は指示車速と実車速の変化を示すグラフ、図9はアクセル開度と実車速の変化を示すグラフである。
【0063】
この実施の形態によるゴルフカー1は、減速していることを検出するためのソフトウェアの構成が異なる他は第1の実施の形態を採るときと同一の構成を採っている。このため、この実施の形態においては、第1の実施の形態を採るときに用いたものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0064】
このゴルフカー1のCPU18の自動停止制御処理部51は、自動走行モードであるときに実車速から指示車速を差し引いた車速差と予め定めた車速差V0 とを比較し、比較結果に基づいて送信機65の出力を設定する構成を採っている。また、手動走行モードであるときには、アクセル開度の変化率、すなわちアクセルポテンショメータ15によって検出したアクセルペダル13の変化率と予め定めた変化率Δθとを比較し、比較結果に基づいて送信機65の出力を設定する。
【0065】
この実施の形態によるCPU18の動作を図7に示すフローチャートによって説明する。
CPU18は、メインスイッチ10がオン操作された後に、図7のフローチャートのステップS1で指示車速が設定車速VL より大きいか否かを判定する。停止時または徐行時には、ステップS2に進んで送信機65の出力を通常出力値に設定し、実車速が設定車速VL を上回っているときにはステップS3に進んで走行モードを判定する。ステップS1では指示車速の代わりに実車速を設定車速VL と比較することもできる。
【0066】
自動走行モードで走行しているときには、ステップS4に進み、実車速から指示車速を差し引いた車速が予め定めた車速差V0 より大きいか否かをCPU18が判定する。すなわち、図8中に一点鎖線で示す判定速度より実車速が上回っているか否かを判定する。
【0067】
この判定フローでNO、すなわち実車速と指示車速との速度差が前記車速差V0 より小さく、図8において一点鎖線で示す車速より実車速の方が小さいと判定されたときには、ステップS5に進んでCPU18が送信機65の出力を低出力値に設定する。ステップS4の判定フローでYES、すなわち実車速と指示車速との速度差が前記車速差より大きく、図8において一点鎖線で示す車速より実車速の方が大きいと判定されたときには、ステップS6に進んでCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。言い換えれば、実車速が指示車速を大きく上回っており、減速制御が開始される条件が満たされているときに、送信機65の出力が相対的に増大する。
【0068】
一方、手動走行モードで走行しているときには、ステップS7で示すように、CPU18はアクセル開度の変化率が予め定めた変化率Δθより小さいか否かを判定する。ここでいう変化率とは、アクセルペダル13を踏込むときにアクセルペダル13が移動する方向の変化率である。変化率Δθの値は、この実施の形態では0に設定している。すなわち、アクセルペダル13が踏込まれた位置から復帰するときにYESと判定される。
【0069】
アクセルペダル13を踏込んでいる途中の場合や、アクセルペダル13を踏込まなくても一定位置に保持している場合には、ステップS7でNOと判定されてステップS8に進み、CPU18が送信機65の出力を低出力値に設定する。アクセルペダル13が踏込まれた位置から復帰している場合には、ステップS9に進んでCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。すなわち、図9に示すように、実車速が設定車速VL を上回っている場合でも、アクセル開度が低下するとき(減速するとき)には送信機65の出力が相対的に増大する。
【0070】
この実施の形態で示したように構成しても第1の実施の形態を採るときと同等の作用効果を奏する。
また、自動走行モードにおいて、実車速が指示車速を大きく上回って減速制御が開始される条件を満たす場合、すなわち前走車が実際に減速される以前に、前走車の送信機65の出力を増大させることができるから、後続車で自動停止制御が迅速に実施されるようになる。
【0071】
さらに、手動走行モードにおいて、アクセル開度の変化率から減速状態を検出しているから、前記同様に後続車で自動停止制御が迅速に実施されるようになる。これは、アクセルペダル13を例えば初期位置まで復帰させた時点から車速が実際に低下するまでの間に時間を要するからである。すなわち、実際に車速が低下して後続車との車間距離が短くなる以前に、前走車の送信機65の出力を増大させることができる。
【0072】
第3の実施の形態
車体が減速していることを検出するための因子としては、ブレーキモータ48への制動指令値またはブレーキモータ48に流れる電流の実測値を用いることができる。この構成を採る場合の一実施の形態を図10ないし図12によって詳細に説明する。
【0073】
図10はブレーキモータによって制動の有無を検出する場合の制御系の構成を示すブロック図、図11は動作を説明するためのフローチャート、図12は車両速度の変化とブレーキモータへの制動指令値およびブレーキモータ電流の変化を示すグラフである。
【0074】
この実施の形態によるゴルフカー1は、減速していることを検出するためのソフトウェアの構成が異なる他は第1の実施の形態を採るときと同一の構成を採っている。このため、この実施の形態においては、第1の実施の形態を採るときに用いたものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0075】
このゴルフカー1は、ブレーキモータ48に通電される電流を検出するためのブレーキモータ電流検出用センサ81を備えている。このセンサ81は、インターフェイスとしてのモータ電流入力部82を介してCPU18内のモータ電流演算処理部83に接続している。
【0076】
前記モータ電流演算処理部83は、ブレーキモータ48に通電される電流を前記センサ81の検出値から演算によって求め、電流値を自動停止制御処理部51に送出する構成を採っている。
なお、この実施の形態によるCPU18の自動停止制御処理部51は、手動走行モードであるときには、第2の実施の形態を採るときと同様にアクセル開度の変化率を用いて減速状態を検出する構成を採っている。
【0077】
この実施の形態によるCPU18の動作を図11に示すフローチャートによって説明する。なお、減速状態を検出するステップS4に至るまでの間と、手動走行モードに移行した後は、第1の実施の形態を採るときと同様の制御を実施するから、ここではステップS1〜S3、ステップS7〜S9での説明は省略する。
【0078】
CPU18は、自動走行モードで走行しているときにはステップS4でブレーキモータ48に流れる電流値(ブレーキモータ電流実測値)が予め定めた電流値i0 より大きいか否かを判定する。なお、このステップS4では、前記ブレーキモータ電流実測値の代わりに、ブレーキモータ48を制御するときの制動指令値を設定値I0 と比較することもできる。この制動指令値は、例えば、CPU18の自動停止制御処理部51からブレーキモータ制御処理部72に送出される制御信号から検出する。
【0079】
このとき、ブレーキモータ電流実測値が前記電流値i0 と等しいかまたは小さい場合(制動指令値が設定値I0 と等しいかまたは小さい場合)、すなわちブレーキモータ48が作動することにより発生する制動力が相対的に小さいときや制動力が発生しないような場合には、ステップS4でNOと判定され、ステップS5に進んでCPU18が送信機65の出力を低出力値に設定する。
【0080】
ブレーキモータ電流実測値が前記電流値i0 を上回っている場合(制動指令値が設定値I0 を上回っている場合)、すなわち図12中にハッチングを施して示す時期であって、ブレーキモータ48が作動することにより発生する制動力が相対的に大きいときには、ステップS4でYESと判定されてステップS6に進み、CPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。
【0081】
このように車体の減速状態をブレーキモータ48の状態によって検出する構成を採っても第1の実施の形態を採るときと同等の作用効果を奏する。
また、この実施の形態で示したようにブレーキモータ48への実際の通電電流値に基づいて減速の有無を検出することにより、第1の実施の形態を採るときと同様に、荷物の重量や乗員の人数に影響を受けることなく正確に減速の有無を検出することができるという利点がある。
【0082】
さらに、ブレーキモータ48への電流指令値に基づいて減速の有無を検出する構成を採る場合には、ブレーキモータ48が作動を開始する以前、すなわち前走車において制動が開始される直前に前走車の送信機65の出力を相対的に増大させることができる。このため、第2の実施の形態を採るときのように制動開始を予測して予め送信機65の出力を増大させる場合に較べ、送信機65の出力を増大させた後に必ず制動が開始されるから、出力を増大させる制御を適切な時期に実施することができる。
【0083】
第4の実施の形態
請求項2に記載した発明に係る自動走行用車両の一実施の形態を図13ないし図15によって詳細に説明する。
図13はこの実施の形態による制御系の構成を示すブロック図、図14はCPUの動作を説明するためのフローチャート、図15は車速およびエンジン回転数の変化を示すグラフである。
【0084】
この実施の形態によるゴルフカー1は、走行中に送信機65の出力を変化させる時期を検出するための構成が異なる他は第1の実施の形態を採るときと同一の構成を採っている。このため、この実施の形態においては、第1の実施の形態を採るときに用いたものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0085】
このゴルフカー1のCPU18は、エンジン12のクランク軸の回転を検出するエンジン回転数検出用センサ84を備えている。このエンジン回転数検出用センサ84は、インターフェイスとしてのエンジン回転数入力部85を介してCPU18内のエンジン回転数演算処理部86に接続している。
【0086】
前記エンジン回転数演算処理部86は、エンジン回転数を前記センサ84の検出値から演算によって求め、エンジン回転数を自動停止制御処理部51に送出する。
自動停止制御処理部51は、指示車速または実車速が設定車速VL を上回っているときに現在のエンジン回転数を予め定めた回転数と比較し、比較結果に応じて送信機65の出力を増減させる。このとき、エンジン回転数が設定回転数より低いときに送信機65の出力を低出力値に設定し、エンジン回転数が設定回転数を上回っているときに送信機65の出力値を通常出力値に設定する。
【0087】
前記設定回転数は、略水平な走行路34をゴルフカー1が走行するときのエンジン回転数より僅かに高くなるように設定している。手動走行モードでは自動走行モードのときより高速で走行することが可能であるから、自動走行モードでの設定回転数より手動走行モードでの設定回転数の方が高くなるように設定している。
【0088】
この実施の形態によるCPU18の動作を図15に示すフローチャートによって説明する。
CPU18は、メインスイッチ10がオン操作された後にステップS1で指示車速が設定車速VL を上回っているか否かを判定する。なお、指示車速の代わりに実車速を設定車速VL と比較してもよい。
【0089】
車体が停止していたり徐行している場合などでステップS1でNOと判定された場合には、ステップS2に進んでCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。YESと判定された場合には、ステップS3で自動走行モードであるか否かをCPU18が判定する。
【0090】
自動走行モードである場合には、ステップS4でエンジン回転数が自動走行モードでの設定回転数N0 を上回っているか否かをCPU18が判定する。このとき、図15中に二点鎖線で示すように勾配が変化する走行路34の水平な部分を走行している場合には、エンジン回転数は設定回転数N0 より小さくなるからNOと判定され、ステップS5に進んでCPU18が送信機65の出力を低出力値に設定する。
【0091】
ゴルフカー1が上り坂を登り始めると、指示車速が一定である場合には実車速が低下するから、この実車速を指示車速に近付けるためにCPU18がスロットル開度を増大させる。この結果、図15に示すように路面勾配に沿うようにエンジン回転数が上昇する。エンジン回転数が設定回転数N0 を上回るようになると、前記ステップS4でYESと判定されてステップS6に進み、指示車速が設定車速VL を上回っているにもかかわらずCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。
【0092】
手動走行モードである場合は、ステップS7でエンジン回転数が設定回転数N1 を上回っているか否かを判定する。設定回転数N1 は、自動走行モードでの設定回転数N0 より値が大きくなるように設定している。走行路34が水平である場合には、ステップS8で送信機65の出力が低出力値に設定され、上り坂を走行している場合には、ステップS9で送信機65の出力が通常出力値に設定される。
【0093】
このようにエンジン回転数を用いて車速が低下するのを検出する構成を採っても第1の実施の形態を採るときと同等の作用効果を奏する。
エンジン回転数に基づいて制御を実施することにより、走行路34の勾配や、積載重量(荷物の重量や乗員の人数)の影響を敏感に受けるようになるから、上り坂を登ったり、荷物や乗員が増えたことが原因で車速が低下し、後続車との車間距離が短くなり易いときに、前走車の送信機65の出力を増大させることができる。
【0094】
なお、エンジン回転数の代わりにエンジン回転数変化率を設定回転数N0,N1と比較することもできる。エンジン回転数変化率は、エンジン回転数検出用センサ84の検出値から求めたエンジン回転数を単位時間で除算することによって求める。この演算は、エンジン回転数演算処理部86で実施することができる。また、エンジン回転数変化率を比較する設定値(設定変化率)は、自動走行モードでの値より手動走行モードでの値の方が大きくなるように設定する。
この構成を採る場合のCPU18の動作を図16に示す。
【0095】
この実施の形態によるCPU18の動作は、図14のフローチャートで示す動作に対してステップS4およびステップS7での動作が異なる他は等しくなるから、ここではステップS4,S7についてのみ説明する。
図16に示すフローチャートのステップS4では、CPU18がエンジン回転数の変化率が自動走行モードでの設定変化率ΔN0 を上回っているか否かを判定する。NOの場合にはステップS5に進み、YESの場合にはステップS6に進む。また、ステップS7では、エンジン回転数の変化率が手動走行モードでの設定変化率ΔN1 を上回っているか否かを判定する。NOの場合にはステップS8に進み、YESの場合にはステップS9に進む。
【0096】
すなわち、図15中にエンジン回転数の変化を示す実線が右斜め上を指向して傾斜するような状態のときに送信機65の出力が相対的に増大する。
このようにエンジン回転数の変化率に基づいて制御する構成を採ることにより、エンジン回転数が速く増大する場合、すなわちエンジン回転数の変化率が設定変化率より大きくなる場合には、エンジン回転数が設定回転数に達してから制御する場合に較べて送信機65の出力を増大させる時期を早くすることができる。このため、前走車が上り坂を走行しているときなどにおいて後続車で自動停止制御が開始される時期を早めることができる。
【0097】
第5の実施の形態
請求項3に記載した発明に係る自動走行用車両の一実施の形態を図17および図18によって詳細に説明する。
図17はこの実施の形態によるCPUの動作を説明するためのフローチャート、図18は車速の変化を示すグラフである。
【0098】
この実施の形態によるゴルフカー1は、走行中に送信機65の出力を変化させる時期を検出するための構成が異なる他は第1の実施の形態を採るときと同一の構成を採っている。このため、この実施の形態においては、第1の実施の形態を採るときに用いたものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0099】
この実施の形態によるゴルフカー1と第1の実施の形態で示したゴルフカー1との構成上の相違点は、自動走行モードまたは手動走行モードにおいて指示車速が設定車速VL を上回っているときであって車速が増大しているときに、実車速と予め定めた設定車速V1,V2とを比較し、実車速が設定車速V1,V2より低いときに送信機65の出力を通常出力値に設定する点である。設定車速V1 は自動走行モードでの設定値であり、設定車速V2 は手動走行モードでの設定値である。手動走行モードでは自動走行モードのときより高速で走行することが可能であるから、設定車速V2を設定車速V1より大きくなるように設定している。
【0100】
増速しているか否かの判定は、この実施の形態では、CPU18内の車両速度・加速度演算処理部62が求めた実際の加速度と、予め定めた加速度α1,α2とを比較することによって実施する。すなわち、実際の加速度が設定加速度α1,α2を上回ったときに増速していると判定する。設定加速度α1 は自動走行モードでの値であり、設定加速度α2 は手動走行モードの値である。設定加速度α1<設定加速度α2となるように設定している。
【0101】
なお、増速しているか否かの判定は、加速度の代わりに実車速と指示車速との車速差を用いても実施することができる。すなわち、実車速から指示車速を差し引いた車速からなる車速差が予め定めた車速差より大きくなったときに増速していると判定することができる。
【0102】
この実施の形態によるCPU18の動作を図17に示すフローチャートによって説明する。CPU18の動作は、第1の実施の形態を採るときの動作、すなわち図5のフローチャートで示す動作に対してステップS4およびステップS7での動作が異なる他は等しくなるから、ここではステップS4,S7についてのみ説明する。
【0103】
図17に示すフローチャートのステップS4では、CPU18が実際の加速度が設定加速度α0 を上回っているか否かと、実車速が設定車速V1 より低いか否かとを判定する。これら二つの判定条件のうち一つでも条件を満たしていない場合には、NOと判定されてステップS5に進み、CPU18が送信機65の出力を低出力値に設定する。
【0104】
すなわち、指示車速が設定車速VL を上回る状態で走行しながら、加速度が相対的に小さいときや、加速度が相対的に大きい場合でも実車速が高いときには、送信機65の出力が相対的に低下する。
【0105】
ステップS4の二つの判定条件の両方が満たされた場合には、ステップS6に進んでCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。すなわち、指示車速が設定車速VL を上回る状態で車体が相対的に大きな加速度をもって加速しているにもかかわらず、実車速が低い場合には、送信機65の出力が相対的に増大する。この制御によって送信機65の出力が増大するのは、図18中にハッチングを施して示す時期である。
【0106】
一方、ステップS7では、CPU18が実際の加速度が設定加速度α1 を上回っているか否かと、実車速が設定車速V2 より低いか否かとを判定する。これら二つの判定条件のうち一つでも条件を満たしていない場合には、NOと判定されてステップS8で送信機65の出力が低出力値に設定され、両方の条件が満たされるときにはステップS9で送信機65の出力が通常出力値に設定される。
【0107】
すなわち、手動走行モードでも自動走行モードと同様に加速時であっても実車速が低いときには送信機65の出力が増大する。
【0108】
したがって、この実施の形態で示した制御を実施することによって、前走車が停止または徐行している場合や、前走車が増速していても車速が低く、後続車との車間距離が次第に短くなる場合に、前走車の送信機65の出力が増大する。
【0109】
第6の実施の形態
請求項4に記載した発明に係る自動走行用車両の一実施の形態を図19および図20によって詳細に説明する。
図19はこの実施の形態によるCPUの動作を説明するためのフローチャート、図20は車速の変化を示すグラフである。
【0110】
この実施の形態によるゴルフカーは、上述した第1〜第5の実施の形態で示したゴルフカーにおいて、送信機65の出力を低出力値に設定するための条件を新たに追加することによって構成している。追加する構成の他は上述した第1〜第5の実施の形態を採るときと同一の構成を採るため、この実施の形態においては、第1〜第5の実施の形態を採るときに用いたものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。ここでは、第1の実施の形態で示したゴルフカーに請求項4に記載した発明を適用する場合について説明する。
【0111】
前記追加する構成を、図19に示すフローチャートにおいてステップS1とステップS3の間に挿入したステップP1に示す。ステップP1では、指示車速から実車速を差し引いてなる実際の車速差が予め定めた車速差ΔVより小さいか否かを判定する。すなわち、図20において実線で示す指示車速より設定車速差ΔVだけ遅くなる車速(この車速の変化を同図において一点鎖線で示す)を実車速が上回っているか否かを判定する。
【0112】
ステップP1での判定結果がYES、すなわち図20中に示した一点鎖線に対応する車速より実車速が速い場合には、ステップS3に進む。ステップS3以降は、上述した各実施の形態で示した制御を実施する。ステップP1での判定結果がNO、すなわち図20中に示した一点鎖線に対応する車速より実車速が遅い場合には、ステップS2に進んでCPU18が送信機65の出力を通常出力値に設定する。この制御によって送信機65の出力が通常出力値に設定される時期を図20中にハッチングを施して示す。
【0113】
ステップP1でNOと判定されて送信機65の出力が増大するのは、ゴルフカー1が指示通りの走行形態を採らずに実車速が指示車速より大きな車速差をもって遅くなる場合である。このような場合には前走車と後続車との車間距離が短くなり易い。
【0114】
したがって、この実施の形態を採ることにより、前走車が指示通りに走行しておらず後続車との車間距離が次第に短くなるようなことがあったとしても、前走車との車間距離が充分に長い状態で後続車において自動停止制御が開始されるようになる。
【0115】
なお、上述した各実施の形態では、エンジン12を原動機とするゴルフカーについて説明したが、原動機としては電動機を採用することができる。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、前走車と後続車の車間距離が次第に短くなる場合に送信機65の出力が増大するから、2台の自動走行車両が互いにすれ違うような地点で自動停止制御が実施されることはないとともに、前走車との車間距離が充分に長い状態で後続車において自動停止制御が開始されるようになる。
【0117】
請求項2記載の発明によれば、前走車が停止または徐行している場合や、上り坂を走行するときや積載重量が重い場合などで車速が低下し易くなるときに、前走車の送信機65の出力が増大するから、2台の自動走行車両が互いにすれ違うような地点で自動停止制御が実施されることはないとともに、前走車の負荷が大きく車速が低下し易い場合でも、前走車との車間距離が充分に長い状態で後続車において自動停止制御が開始されるようになる。
【0118】
請求項3記載の発明によれば、前走車が停止または徐行している場合や、前走車が増速していても車速が低く、後続車との車間距離が次第に短くなる場合に、前走車の送信機65の出力が増大するから、2台の自動走行車両が互いにすれ違うような地点で自動停止制御が実施されることはないとともに、前走車が増速中であっても後続車との車間距離が次第に短くなる場合には、前走車との車間距離が充分に長い状態で後続車において自動停止制御が開始されるようになる。
【0119】
請求項4記載の発明によれば、自動走行車両が指示通りの走行形態を採っていないときに送信機65の出力が増大するから、前走車が指示通りに走行していなくて後続車との車間距離が次第に短くなるようなことがあったとしても、前走車との車間距離が充分に長い状態で後続車において自動停止制御が開始されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したゴルフカーの側面図である。
【図2】 本発明を適用したゴルフカーの平面図である。
【図3】 ゴルフカーの構成を示すブロック図である。
【図4】 要部の構成を示すブロック図である。
【図5】 ゴルフカーの動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】 車速と車両加速度の変化を説明するためのグラフである。
【図7】 他の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図8】 指示車速と実車速の変化を示すグラフである。
【図9】 アクセル開度と実車速の変化を示すグラフである。
【図10】 ブレーキモータによって制動の有無を検出する場合の制御系の構成を示すブロック図である。
【図11】 動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】 車両速度の変化とブレーキモータへの制動指令値およびブレーキモータ電流の変化を示すグラフである。
【図13】 制御系の構成を示すブロック図である。
【図14】 CPUの動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】 車速およびエンジン回転数の変化を示すグラフである。
【図16】 CPUの動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】 CPUの動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】 車速の変化を示すグラフである。
【図19】 CPUの動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】 車速の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ゴルフカート、18…CPU、48…ブレーキモータ、47…電磁ブレーキ、51…自動停止制御処理部、54…送信機、62…車両速度・加速度演算処理部、64…アクセル開度変化率演算処理部、65…受信機、83…モータ電流演算処理部、86…エンジン回転数演算処理部。

Claims (5)

  1. 電磁波を受信する受信機を車体前部に備えるとともに電磁波を発信する送信機を車体後部に備え、車体前部の受信機が電磁波を受信したときに停止する自動走行車両において、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときであって、加速しているときや実車速が略一定であるときに前記送信機の出力を相対的に低下させるとともに、減速時に前記出力を相対的に増大させる構成としたことを特徴とする自動走行車両。
  2. 請求項1記載の自動走行車両において、出力低下時の前記送信機の出力値は、二つの走行路が互いに平行になるように設けられている地点で2台の車両が互いにすれ違う場合に、一方の車両の受信機が他方の車両の送信機から発信された電磁波を受信することがないような値に設定されていることを特徴とする自動走行車両。
  3. 電磁波を受信する受信機を車体前部に備えるとともに電磁波を発信する送信機を車体後部に備え、車体前部の受信機が電磁波を受信したときに停止する自動走行車両において、原動機の回転数を増減させて車速を指示車速に維持する制御手段を設け、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときに前記送信機の出力を相対的に低下させるとともに、原動機の回転数が予め定めた回転数を上回ったときに前記出力を相対的に増大させる構成としたことを特徴とする自動走行車両。
  4. 電磁波を受信する受信機を車体前部に備えるとともに電磁波を発信する送信機を車体後部に備え、車体前部の受信機が電磁波を受信したときに停止する自動走行車両において、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときに前記送信機の出力を相対的に低下させるとともに、実際の加速度が設定加速度を上回っているときであって実車速が予め定めた車速より低いときに前記出力を相対的に増大させる構成としたことを特徴とする自動走行車両。
  5. 請求項1ないし請求項のうち何れか一つの自動走行車両において、車体の実車速または指示車速が予め定めた速度を上回っているときであって、指示車速と実車速との速度差が予め定めた速度差より小さいときに送信機の出力を相対的に低下させる構成としたことを特徴とする自動走行車両。
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