JP4172461B2 - ノード診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、ノード診断システムに係り、特に、他の一以上のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力される信号入力ノードに関わる故障・異常を診断するうえで好適なノード診断システムに関する。
従来から、多重通信ネットワークを介して互いに接続された複数のノードを備えるシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいては、複数のノードのうち一のノードが、多重通信ネットワーク上におけるすべてのノードに対応する故障診断プログラムを格納するノードとして指定されており、その指定ノードが、自己に格納する故障診断プログラムに従ってすべてのノードに対応する故障診断をそれぞれ引き受けて実行する。
特開2003−261018号公報
上述の如く、上記したシステムでは、特定の一のノードのみがすべてのノードに関わる故障診断を行う。しかしながら、このような故障診断を行うためには、すべてのノードが故障診断を代行する特定の一のノードを認識している必要があるため、多重通信線に接続するノードの車種間での相違や後のシステム変更などに柔軟に対応することが困難であり、拡張性に欠けるという問題がある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、複数のノードが互いに接続された多重通信線上のノードに関わる故障や異常の診断をそのノードから診断の委託先のノードを特定することなく委託することで、故障異常診断を行うのに拡張性に富んだノード診断システムを提供することを目的とする。
上記の目的は、他の一以上のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力される信号入力ノードに関わる故障・異常を、前記他の一以上のノードのうち故障・異常の診断を行う診断機能を有する他ノードが診断するシステムであって、前記信号入力ノードは、入力された信号データと実行すべき診断の内容を指定する情報とを少なくとも含むデータフレームを前記多重通信線上へ送出する情報送出手段を有すると共に、前記信号入力ノード以外の他の一以上のノードのうち前記診断機能を有するノード前記信号入力ノードから送出されて前記多重通信線上に流れた前記実行すべき診断の内容を指定する情報を読み込んで自ノードが実行可能な診断機能と比較することにより、該信号入力ノードについての実行すべき診断を自ノードが実行できるか否かを判別する実行可否判別手段と、前記実行可否判別手段により前記信号入力ノードについての実行すべき診断を自ノードが実行できると判別された場合に、該信号入力ノードから送出されて前記多重通信線上に流れた前記信号データを読み込んで、該信号データに基づいて前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行する診断代行手段と、を有することを特徴とするノード診断システムにより達成される。
この態様の発明において、故障・異常の診断を他ノードへ委託すべき信号入力ノードは、所定の場合に、少なくとも入力された信号データと実行すべき診断の内容を指定する情報とを含むデータフレームを多重通信線上へ送出する。そして、多重通信線上の他ノードは、自ノードがその実行すべき診断を行うための機能を有する場合に、多重通信線上に流れた信号入力ノードからの信号データを受信して、その信号データに基づいて信号入力ノードに関わる診断を実行する。かかる構成によれば、信号入力ノードが自ノードに関わる診断を他ノードに委託するうえでその委託先のノードを特定することは不要であり、委託を受けた他ノードは確実にその診断を実行する。このため、仮に多重通信線上のノードの入れ替えや増減が生ずるときにも、委託元のノードに関わる診断を確実に行うことができ、従って、診断を行ううえで拡張性に富んだシステムが構築されることとなる。
また、上記したノード診断システムにおいて、前記信号入力ノードが前記多重通信線上へ送出する前記データフレームには、前記信号データ及び前記実行すべき診断の内容を指定する情報と共に、自ノードを特定する情報が含まれていることとしてもよいが、この場合、前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した他ノードは、該診断の結果を前記信号入力ノード宛てに通知する診断結果通知手段を有することとすれば、信号入力ノードが自ノードに関わる故障診断の結果を認識することが可能となる。
そして、上記したノード診断システムにおいて、前記信号入力ノードは、前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した他ノードから通知される該診断の結果に応じた措置を実行する対応措置実行手段を有することとしてもよい。また、前記信号入力ノードは、入力された信号データに基づいて診断を実行する機能を有すると共に、該信号入力ノードによる診断の結果と前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した他ノードから通知される該診断の結果とを比較することにより、自ノードの不調を判定する不調判定手段を有することとしてもよいが、この場合には、前記不調判定手段による不調の判定は、該信号入力ノードによる診断の結果と前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した複数の他ノードから通知される各診断の結果との多数決に従って行われることとすればよい。
尚、上記したノード診断システムにおいて、前記信号入力ノードに関わる故障・異常は、該信号入力ノードに前記多重通信線とは異なる信号線を介して電気的に接続し、該信号入力ノードに対して信号データを出力する信号出力手段の故障であることとしてもよい。
本発明によれば、複数のノードが互いに接続された多重通信線上のノードに関わる故障・異常の診断をその診断委託先のノードを特定することなく他ノードへ委託することで、故障・異常の診断を行ううえで高い拡張性を確保することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施例であるシステムの構成図を示す。また、図2は、本実施例のシステムを構成するノードの具体的な構成図を示す。本実施例のシステムは、車両に搭載されたシステムであり、図1に示す如く、複数(図1においては3つ)のノード10と、これら複数のノード10を互いに接続する多重通信線12と、を備えている。
多重通信線12は、CAN(Controller Area Network)等のシングル線又はツイストペア線からなる共有バスであり、各ノード10から送出されるデータを所定の通信プロトコルに従って時分割多重で伝送(多重通信)することを可能としている。すなわち、各ノード10は、多重通信線12に他のデータが流れていない状態ではデータ送信を開始することができる一方、他の1以上のノード10から同時にデータ送信が開始されたときは送信優先順位に従ってデータ送信を行い、他のノード10からのデータ送信が行われているときは一定時間待機した後にデータ送信を行う。各ノード10から送出されたデータは制御データとして、多重通信線12を介して他のノード10へ送信される。すなわち、各ノード10は、他のノード10との間で多重通信線12を介して各種のデータを送受信することが可能である。
ノード10は、車両の各種制御装置に設けられるコンピュータを主体に構成された電子制御ユニットであるECUである。例えば、スロットル開度やアクセル開度,エンジン水温等に基づいてエンジン制御を行うエンジンECU、車輪速やヨーレート,ステアリング舵角等に基づいて車両の旋回挙動を安定化させるVSC(Vehicle Stability Control)−ECU、シフト操作位置等に基づいて車両のシフトポジションを制御するトランスミッションECU、ブレーキ踏力やステアリング舵角等に基づいて車両の制動力を制御するブレーキECU、ステアリング舵角等に基づいて操舵アシスト力を制御するパワーステアリングECU、エアコン操作スイッチや車内温等に基づいて車内のエアコンディションを制御するオートエアコンECU等である。尚、ノード10は、ECUの機能も有する、ステアリング舵角に応じた信号を出力する舵角センサや車両の重心軸周りに生ずるヨーレートに応じた信号を出力するヨーレートセンサなどのインテリジェントなセンサであってもよい。
各ノード10はそれぞれ、図2に示す如く、中央演算処理装置であるCPU20、及び、多重通信線12に接続するバスインターフェースとしての通信モジュール22を備えている。CPU20には、RAM24、ROM26、及びコントローラ28が内蔵されている。RAM24は、CPU20の演算中の情報や演算結果を格納する領域である。ROM26は、CPU20が使用するプログラムを格納すると共に、自ノード10が受信すべきデータ固有の識別IDを格納する領域である。コントローラ28は、通信データを格納するレジスタを有し、設定した識別IDと多重通信線12上の通信データ中の識別IDとを照合して、その照合が一致する場合に、その受信データをレジスタに格納する。
CPU20は、CAN等の所定の通信プロトコルに準じて作成されROM26に格納されたプログラムに従ってコントローラ28を制御して、多重通信線12を介したデータフレームの送受信制御を行う。具体的には、自ノード10の出力データを多重通信線12を介して他のノード10へ送信すべくデジタル化し、また、他のノード10から多重通信線12を介して受信した入力データをデコードして自身での制御を実行する。また、通信モジュール22は、コントローラ28により制御され、他ノード10にデータを送信すると共に、自ノード10に送信されてきたデータを受信する。各ノード10はそれぞれ、自ノード10に接続するセンサやスイッチ,アクチュエータの状態に基づいて或いは更に他ノード10から送信されてくるデータに基づいて自ノードにおける制御を行う。
各ノード10が多重通信線12へ送信するデータは、所定のデータフレームにより構成されている。このデータフレームは、例えば、フレームの始まりを示すスタートオブフレーム(SOF)と、データ種類として他の種類のデータと区別するための各データ固有の識別IDを示すフィールド(複数のノード10からの送信データが衝突した際における当該データを送信するうえでの優先順位をも示す)と、当該送信データの長さを示すデータ長コード(DLC)と、データ自体の内容(例えば、車輪速の情報や駆動トルクの制御指令値等)を示すフィールドと、伝送エラーをチェックするためのCRCフィールドと、正常に受信が完了したことを確認するためのフィールドと、フレームの終わりを示すエンドオブフレーム(EOF)と、から構成されている。
ところで、一般的に、ノード10としてのECUには、自ECUにおいて予め定められた制御を行うため、センサやスイッチ,アクチュエータなど(以下、センサ等30と称す)が上記した多重通信線12とは異なる信号線32を介して接続されている。また、最近では、搭載スペースの問題などに鑑みて、ECU機能も兼ね備えたインテリジェントなセンサやアクチュエータなどが開発されている。かかる構成においてはECUとしての制御を適正に行うために、センサ等30やセンサ機能部位(以下、これらを纏めて「センサ等30」とする)から出力される信号の途絶や接地側若しくは電源側への固着(はり付き)などの故障を診断することが必要である。そこで、その故障診断を実行するノード10としては、そのセンサ等30の出力信号が入力するECU自身であることが考えられる。しかしながら、特にECU機能とセンサ機能とを兼用するノード10ではECU機能としてのコントローラや入出力が必要最小限の機能しか持たない簡素な構造であることが多いので、ノード10自身が自ノード10に接続するセンサ等30や自ノード10のセンサ機能の故障診断を行うことが適当でないことがある。
これに対して、センサ等30の故障診断を、自ノード10が行うのではなく、多重通信線12上の他のノード10に委託する構成が考えられる。かかる構成によれば、センサ等30の故障診断を他ノードに委託する元のノード10(以下、委託元ECU10aと称す)が、その故障診断機能を予め持っている必要はないので、ノード10の構造を簡素に維持しつつ、そのノード10に出力信号が入力されるセンサ等30の故障診断を確実に実行することが可能となる。しかし、この構成においても、委託元ECU10aが、センサ故障診断の委託を、委託先である故障診断を代行するノード10(以下、診断代行ECU10bと称す)を特定・指定して行うものとすると、多重通信線12に接続するノード10の車種間での相違や後のシステム変更などに柔軟に対応することが困難となり、拡張性に乏しいシステムとなってしまう。
そこで、本実施例のシステムは、複数のノード10が互いに接続された多重通信線12上の委託元ECU10aに出力信号が入力されるセンサ等30の故障診断を、その委託元ECU10aから委託先の故障診断を代行する診断代行ECU10bを特定することなく委託することで、故障診断を行ううえでの拡張性を確保することとしている。
図3は、本実施例のシステムにおいてセンサ等30の故障診断を委託元ECU10aから診断代行ECU10bへ委託する手法を、また、図4は、本実施例のシステムにおいてセンサ等30の故障診断の結果を診断代行ECU10bから委託元ECU10aへ通知・回答する手法を、それぞれ模式的に表した図を示す。また、図5は、本実施例のシステムにおいて実行される一例の制御手順を示す。
本実施例において、ノード10は、予め、自ノード10が実行できる故障診断に使用されるプログラムを格納すると共に、その実行可能な故障診断の内容を特定する情報(故障診断の内容ごとに定められたものであり、以下、診断IDと称す)を格納する。尚、多重通信線12に接続する全ノード10の中には故障診断を全く実行できないノード10が一部に存在してもよい。この場合、そのノード10に故障診断用のプログラム及び診断IDは格納されない。また、一つのノード10が複数の故障診断(例えば、信号途絶と信号固着との2つの故障診断)を実行できることとしてもよいし、更に、複数の異なるノード10が互いに同一の故障診断を実行できることとしてもよい。
本実施例において、センサ等30が出力した信号データは、委託元ECU10aに入力される(ステップ100)。委託元ECU10aは、センサ等30から入力される信号データに基づいて自ノード10における制御(例えばエンジン制御やVSC制御等)を行う。また更に、委託元ECU10aは、一定時間ごとに、出力信号が入力されるセンサ等30について実行すべき故障診断の内容を指定する診断IDと、自ノード10を特定して示す他ノード10と区別するための識別IDと、センサ等30から入力される信号データと、を含むデータフレーム(以下、このデータフレームを診断委託フレームと称す)を、多重通信線12上に定期送出する(ステップ102)。尚、この診断委託フレームは、センサ等30からの入力信号データよりも診断IDのデータが先に多重通信線12上に送出されるように構成されている。
多重通信線12上の各ノード10はそれぞれ、多重通信線12上に流れる診断委託フレームをSOFから順に受信し、まず、その診断委託フレーム中の診断IDを読み込む(ステップ200)。そして、その読み込んだ診断IDと同一の診断IDが、予め自ノード10に格納されている自ノード10の実行可能な故障診断の診断IDに含まれるか否かを判別する(ステップ202)。その結果、否定判定がなされる場合は、自ノード10が多重通信線12から読み込んだ診断IDに対応する故障診断を実行できないと判断できるので、以後、何ら処理を進めることなく処理を終了する。
一方、ステップ202で肯定判定がなされる場合は、自ノード10が多重通信線12から読み込んだ診断IDに対応する故障診断を実行できると判断できるので、多重通信線12上に流れる診断委託フレームの受信を継続して、次に委託元ECU10a側のセンサ等30からの入力信号データを読み込む(ステップ204)。センサ等30からの入力信号データを多重通信線12から読み込んだノード10は、その診断IDに対応する故障診断に使用するプログラムを読み出して、そのプログラムに従って診断代行ECU10bとしてその入力信号データに基づく特定の故障診断を実行する(ステップ206)。そして、委託元ECU10a側のセンサ等30に例えば信号途絶や信号固着などの故障が生じていないか否かを判定する。尚、多重通信線12上に送出された一の診断委託フレームに対して2以上の異なるノード10がそれぞれ診断代行ECU10bとして故障診断を実行することもあり得る。
診断代行ECU10bは、故障診断を完了した場合、その診断結果(正常と故障とを区別するコード或いは未診断を示すコード)を自己の有するメモリに記憶する(ステップ208)。また、多重通信線12上に流れた診断委託フレームから抽出した委託元ECU10aの識別IDを基にその委託元ECU10aを特定して、少なくとも送信先として指定されたその委託元ECU10aの識別IDと故障診断結果とを含むデータフレーム(以下、診断結果回答フレームと称す)を、その故障診断結果が委託元ECU10aへ回答されるように多重通信線12上に送出する(ステップ210)。尚、診断代行ECU10bは、故障が生じていると判定するときにのみ、その故障に対応する異常コードをメモリに記憶し、委託元ECU10aへ故障診断結果を回答することとしてもよい。
委託元ECU10aは、ステップ102で他ノード10にセンサ等30の故障診断を委託すべく診断委託フレームを多重通信線12上に送出した後、診断代行ECU10bからのその故障診断結果の回答を受けた場合、自ノード10側のセンサ等30の故障診断の結果を認識する(ステップ110)。そして、故障が生じていないときは、通常どおりセンサ等30から入力される信号データに基づいて自ノード10における所定の制御を継続する一方、故障が生じているときは、その故障に対応する異常コードをメモリに記憶すると共に、通常の制御に代えてフェールセーフ処理(例えば、デフォルト値での制御継続)を実行する(ステップ112)。
このように、本実施例のシステムにおいては、委託元ECU10a側のセンサ等30に故障が生じているか否かの故障診断の実行を、その委託元ECU10aから多重通信線12上の他ノード10へ委託することができる。この際、この委託元ECU10aから他ノード10への故障診断の委託は、委託元ECU10aが委託先の診断代行ECU10bを特定することなく多重通信線12上に診断IDを含む診断委託フレームを送出することにより実現される。そして、委託元ECU10aから多重通信線12を通じて診断委託フレームを受信した診断代行ECU10bは、自ノード10がその診断委託フレーム内に含まれる診断IDに対応する故障診断を実行できる機能を有すれば、その委託元ECU10a側のセンサ等30の故障診断を実行する。
かかる構成によれば、委託元ECU10aがセンサ等30の故障診断を他ノード10に委託するうえでその委託先の診断代行ECU10bを特定することは不要であると共に、その故障診断の委託を受けたその診断機能を有する診断代行ECU10bによって委託元ECU10a側のセンサ等30の故障診断は確実に実行される。この点、本実施例のシステムによれば、車種ごとや車両ごとに搭載されたり或いは搭載されなかったりするノード10が多重通信線12上に存在する場合や新たなノード10が多重通信線12上に追加され或いはノード10が多重通信線12上から削除される場合にも、何れかのノード10が、委託元ECU10aに出力信号データが入力されるセンサ等30の故障診断を実行できる機能を有すれば、確実にその故障診断を行うことができるので、従って、故障診断を行ううえでの拡張性に富んだシステムが構築されていることとなる。
また、本実施例のシステム構成においては、多重通信線12上のノード10に関する故障診断を行うのが予め一つのノード10に特定されている訳ではなく、その故障診断を実行できる機能を有する不特定のノード10となる。このため、特定の一つのノード10に故障診断のための負荷が集中するのを回避すること及びその負荷集中等に起因して故障診断の遅延が生ずるのを回避することが可能であり、迅速な故障診断を確保することが可能となっている。
また、本実施例において、ノード10間を接続する多重通信線12は、特定の委託元ECU10aと診断代行ECU10bとを接続する専用の通信線ではなく、複数のノード10がそれぞれ時分割多重で信号データを送出できる共有バスである。このため、センサ等30から入力された信号データを委託元ECU10aから診断代行ECU10bへ転送するための専用通信線、並びに、その専用通信線を通じた転送を可能とするためのノード10内の送信機構及び受信機構を個別に設けることは不要であるので、委託元ECU10aから診断代行ECU10bへセンサ等30の故障診断を委託するシステムを簡素かつ安価に更にノード搭載位置の自由度を損なうことなく実現することが可能となっている。
また、本実施例のシステム構成においては、センサ等30の故障診断を、そのセンサ出力等が入力されるノード10自身が行うのではなく、多重通信線12上の他ノード10が行うので、そのセンサ出力等が入力されるノード10に予めその故障診断を行わせるための機能を設けることは不要である。このため、特にECU機能を兼ね備えたセンサやアクチュエータなどのノード10についてはその構造を簡素に維持してその小型化及び低コスト化を確保しつつ、そのノード10に出力信号データが入力されるセンサ等30の故障診断を確実に実行することが可能となっている。
更に、本実施例においては、診断代行ECU10bでセンサ等30に故障が生じていると診断されると、その診断結果が異常コードとして診断代行ECU10bに記憶され或いは委託元ECU10aに回答されて記憶されると共に、委託元ECU10aで通常の制御とは異なるフェールセーフ処理が実行される。このため、センサ等30の故障診断後に故障の生じたセンサ等30の交換や修理を促すことができると共に、委託元ECU10aで故障が生じているセンサ等30の信号データに基づいて通常の制御が実行され続けることによる不都合を回避することが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、委託元ECU10aが特許請求の範囲に記載した「信号入力ノード」に、センサ等30が特許請求の範囲に記載した「信号出力手段」に、それぞれ相当していると共に、委託元ECU10a以外の他のノード10の有するCPU20が図5に示すルーチン中ステップ202の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「実行可否判別手段」が実現されている。
ところで、上記の実施例においては、委託元ECU10aが自ノード10に出力信号が入力されるセンサ等30の故障診断の実行を多重通信線12上の他のノード10に委託することとしているが、更に、委託元ECU10a自身が自ノード10に出力信号が入力されるセンサ等30の故障診断を実行することとしてもよい。かかる構成においては、委託元ECU10aが自ノード10の故障等によりセンサ等30の故障診断を実行することが困難となっても、その故障診断を他ノード10に委託して実行することが可能となるので、委託元ECU10a側のセンサ等30の故障診断の実行を確保することが可能となる。そして、その故障診断の結果が正常であれば、そのセンサ等30の出力信号をシステム全体として利用することができるので、車両における制御を継続することが可能となる。
また、委託元ECU10a自身がセンサ等30の故障診断を実行可能である構成においては、委託元ECU10a自身による故障診断の結果と診断代行ECU10bによる故障診断の結果とを比較することにより、委託元ECU10a自身に故障等による不調の有無を検知することが可能となる。
すなわち、図6は、本発明の変形例のシステムにおいてセンサ等30の故障診断を行う手法を模式的に表した図を示す。また、図7は、本変形例のシステムにおいて実行される一例の制御手順を示す。尚、図7において、上記図5に示すルーチンと同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
本変形例において、各ノード10は、自ノード10に出力信号データが入力されるセンサ等30の故障診断を実行できる機能を有している。委託元ECU10aは、センサ等30から入力される信号データに基づいて自ノード10における制御を行うと共に、一定時間ごとに診断委託フレームを多重通信線12上に定期送出する(ステップ102)。更に、委託元ECU10aは、自ら格納しているその診断IDに対応する故障診断に使用するプログラムを読み出して、そのプログラムに従ってセンサ等30から入力される信号データに基づく故障診断を実行し(ステップ150)、センサ等30に例えば信号途絶や信号固着などの故障が現に生じていないか否かを判定する(ステップ152)。
その後、委託元ECU10aは、診断代行ECU10bからの診断結果回答フレームを受信してその診断代行ECU10bによる自ノード10側のセンサ等30の故障診断の結果を認識すると(ステップ154)、その他ノード10による故障診断の結果とステップ150での自ノード10による故障診断の結果とを比較することにより、委託元ECU10a自身に故障等による不調の有無を検知する(ステップ156)。
自ノード10による故障診断の結果と他ノード10による故障診断の結果とが一致する場合は、委託元ECU10aに何ら不調は生じていないと判断できる一方、両結果が一致しない場合は、委託元ECU10aに何らかの不調が生じていると判断できる。従って、上記ステップ156における委託元ECU10a自身に不調が発生しているか否かの検知は、自ノード10による故障診断の結果と他ノード10による故障診断の結果とが一致するか否かを判別することにより実現される。
尚、この委託元ECU10a自身に故障等による不調が生じているか否かを検知するうえでは、他ノード10による故障診断の結果が複数の診断代行ECU10bからそれぞれ一の委託元ECU10aへ回答されると共に、その不調有無検知がそれら複数の他ノード10による故障診断の結果と委託元ECU10a自身による故障診断の結果との多数決に従って行われることが好ましい。これは、委託元ECU10aに回答される他ノード10による故障診断の結果が一つだけであると、自ノード10による故障診断の結果と他ノード10による故障診断の結果とが一致しないときに、自ノード10と他ノード10との何れが不調であるかを正確に検知することが困難となり、ノード10の誤交換等を招くおそれがあるからである。この点で、多重通信線12に接続するノード10は、故障診断の委託元を含めて3つ以上であることが望ましい。
そして、委託元ECU10aは、センサ等30の故障や自ノード10の不調が何ら生じていないときは、通常どおりセンサ等30から入力される信号データに基づいて自ノード10における所定の制御を継続する一方、何らかの故障や不調が生じているときは、その故障等に対応する異常コードをメモリに記憶すると共に、通常の制御に代えてフェールセーフ処理(例えば、デフォルト値での制御継続)を実行する(ステップ158)。
このような変形例のシステムにおいては、上記した実施例による効果に加えて、委託元ECU10a側のセンサ等30の故障診断がその委託元ECU10a自身及び診断代行ECU10bの双方でそれぞれ実行されることとなるので、主に委託元ECU10aにおけるセンサ等30の故障を診断する機能の故障や不調を検知することが可能となる。
また、上記の実施例においては、診断システムを、ノード10に接続し或いは内蔵されるセンサ等30の故障を診断するシステムとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノード10に格納されるテストプログラム自体やそのテストプログラムによる実行結果等の異常有無を診断するものであってもよい。
更に、上記の実施例においては、診断システムを、自動車の有する各種の電子制御ユニットを多重通信線12を介して接続させたものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、自動車以外に搭載されて、複数のノードを多重通信線12を介して接続させたものとしてもよい。
本発明の一実施例であるシステムの構成図である。 本実施例のシステムを構成するノードの具体的な構成図である。 本実施例のシステムにおいてセンサ等の故障診断を委託元ECUから診断代行ECUへ委託する手法を模式的に表した図である。 本実施例のシステムにおいてセンサ等の故障診断の結果を診断代行ECUから委託元ECUへ通知・回答する手法を模式的に表した図である。 本実施例のシステムにおいて実行される一例の制御手順を示す図である。 本発明の変形例のシステムにおいてセンサ等の故障診断を行う手法を模式的に表した図である。 本変形例のシステムにおいて実行される一例の制御手順を示す図である。
符号の説明
10 ノード
10a 委託元ECU
10b 診断代行ECU
12 多重通信線

Claims (7)

  1. 他の一以上のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力される信号入力ノードに関わる故障・異常を、前記他の一以上のノードのうち故障・異常の診断を行う診断機能を有する他ノードが診断するシステムであって、
    前記信号入力ノードは、入力された信号データと実行すべき診断の内容を指定する情報とを少なくとも含むデータフレームを前記多重通信線上へ送出する情報送出手段を有すると共に、
    前記信号入力ノード以外の他の一以上のノードのうち前記診断機能を有するノード
    前記信号入力ノードから送出されて前記多重通信線上に流れた前記実行すべき診断の内容を指定する情報を読み込んで自ノードが実行可能な診断機能と比較することにより、該信号入力ノードについての実行すべき診断を自ノードが実行できるか否かを判別する実行可否判別手段と、
    前記実行可否判別手段により前記信号入力ノードについての実行すべき診断を自ノードが実行できると判別された場合に、該信号入力ノードから送出されて前記多重通信線上に流れた前記信号データを読み込んで、該信号データに基づいて前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行する診断代行手段と、
    を有することを特徴とするノード診断システム。
  2. 前記信号入力ノードが前記多重通信線上へ送出する前記データフレームには、前記信号データ及び前記実行すべき診断の内容を指定する情報と共に、自ノードを特定する情報が含まれていることを特徴とする請求項1記載のノード診断システム。
  3. 前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した他ノードは、該診断の結果を前記信号入力ノード宛てに通知する診断結果通知手段を有することを特徴とする請求項記載のノード診断システム。
  4. 前記信号入力ノードは、前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した他ノードから通知される該診断の結果に応じた措置を実行する対応措置実行手段を有することを特徴とする請求項記載のノード診断システム。
  5. 前記信号入力ノードは、入力された信号データに基づいて診断を実行する機能を有すると共に、該信号入力ノードによる診断の結果と前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した他ノードから通知される該診断の結果とを比較することにより、自ノードの不調を判定する不調判定手段を有することを特徴とする請求項記載のノード診断システム。
  6. 前記不調判定手段による不調の判定は、該信号入力ノードによる診断の結果と前記診断代行手段により前記信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を実行した複数の他ノードから通知される各診断の結果との多数決に従って行われることを特徴とする請求項記載のノード診断システム。
  7. 前記信号入力ノードに関わる故障・異常は、該信号入力ノードに前記多重通信線とは異なる信号線を介して電気的に接続し、該信号入力ノードに対して信号データを出力する信号出力手段の故障であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項記載のノード診断システム。
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