JP4170683B2 - 易剥離紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙をベースとし、簡単に剥離することができる層を設けた易剥離紙に関するものである。
更に詳しくは、開封において、平滑な剥離面を形成するため、使用方法等の文字や図形等の印刷絵柄を損なうことなく、また、層厚みが薄く、選択的に剥離面を設けることができ、更に、密閉時に隠蔽された別の情報を印刷表示でき、その他に、流通において、密封性に優れ、陳列時において、意匠性、改ざん防止に優れ、再接着が困難で、無理に再接着しても容易にそれが分かり、生産性、コストパフォーマンスにも優れる易剥離紙に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、例えば、板紙の台紙とプラスチックの成形部とからなるブリスターパックは、日用品、固形食品、雑貨、化粧品、電気部品、など幅広い用途に用いられている。
而して、化粧品等の商品をプラスチックシートの底材を成形したブリスター(凹部形状に成形した部分)に入れ、ブリスターと接着する面にホットメルト接着剤を塗布した構成の台紙を使用して、ブリスターと台紙を熱接着した構成のものが一般的に使用されている。
例えば、図11は、従来のブリスター包装体B´の例を示す図であり、(a)包装状態の斜視図、(b)開封前の状態のX3−X3部断面図、(c)開封時の状態のX3−X3部断面図である。
このブリスター包装体B´の例は、トレー11、蓋体10、及び、トレーのフランジ部を蓋体10ともに挟持する被覆材20´からなるものがある。
また、前記の図11(a)に示すような、蓋体10と被覆材20´とにより、トレー11のフランジ部13を挟んで圧着する方法が広く知られている。
従来の圧着方法としては、蓋体10と、被覆材20´とにヒートシール剤を塗布し、ヒートシール剤を介して圧着するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のブリスター包装においては、トレーのフランジ部と蓋体とが強固に接着されているため、ブリスタ−パックから内容物を取り出す際、トレーと蓋体との接着力が、蓋体の層間剥離強度よりも大きく、このため、蓋体の表面層がトレーのフランジに密着し、紙剥けを発生し、その結果、蓋体の内容物側に使用書等の文字、美麗な絵柄等からなる印刷を施しても判読できないという問題点があった。
【0004】
また、従来のブリスター包装においては、トレーから商品を取り出す際、トレーのフランジ部と蓋体とが強固に接着されているため、手で剥離する代わりに、鋏などを用いて蓋体を切断して内容物を取出すこともあるが、切断するのに手間がかかったり、蓋体を切断する際、誤って蓋体表面の使用書等の文字部分を切断してしまうことがあるという問題があった。
【0005】
一方、トレーから内容物を容易に取り出すことのできるブリスタ−包装体においては、スライド式ブリスタ−包装体が広く知られているが、トレーから容易に蓋体を外し、元通りに戻すことができるため、内容物の未使用性を保証することができず、また、改ざんされる危険性もあるという問題点があった。
【0006】
ところで、開封しやすく、印刷情報の見やすい構造を有するブリスター包装体を提供する技術として、例えば、被覆材が、基材層、2軸延伸ポリエステルフィルム層、ポリエチレン層の積層体から構成され、紙基材層からなる蓋体とを内容物を凹部に収納したトレーを挟み、熱圧着するブリスター包装体が、特開2002−120869号公報にあるが、トレーから内容物を取り出す際に、シール部の剥離面にポリエチレン樹脂が繊維状に残存する現象(以下「糸曳き」という。)が生じるため、蓋体の内容物側に使用書等の文字、の印刷部分に判読しずらい場合があり、満足なレベルに至らなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究の結果、易剥離紙の中に、易剥離層、および、接着層を形成し、選択的に剥離面を設けることにより、開封において、平滑な剥離面を形成でき、基材の表面に施された印刷絵柄や、文字を損なうことなく、意匠性に優れ、その他、流通において、密封性に優れ、陳列時において、再接着が困難で、再接着しても容易に分かり、改ざん防止性に優れ、密閉時に隠蔽された別の情報を印刷表示することもできる易剥離紙を見出したものである。
本発明は、フランジ部を有する容器用の易剥離紙であって、当該易剥離紙は、被覆材と蓋体とから構成され、当該被覆材は、少なくとも、紙基材層、第一の無極性樹脂層、極性樹脂フィルム層、第二の無極性樹脂層とを順次積層し、前記の第一の無極性樹脂層と極性樹脂フィルム層、または、前記の第二の無極性樹脂層と極性樹脂フィルム層とのいずれか一方の界面にのみ剥離面を有した積層フィルムからなり、前記蓋体は、少なくとも紙基材層からなり、且つ、前記被覆材の第二の無極性樹脂層と、前記蓋体の紙基材層とを対向させ、前記容器のフランジ部を挟持しつつ、前記被覆材と前記蓋体とが熱圧着されることを特徴とする易剥離紙に関するものである。
上記において、前記の極性樹脂フィルム層の片面のみが、易接着処理面からなり、他方の面が、未処理面からなることを特徴とする易剥離紙を提供することができる。
また、前記の極性樹脂フィルム層の未処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みが、前記の極性樹脂フィルム層の易接着処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みより薄いことを特徴とする易剥離紙を提供することができる。
また、前記の無極性樹脂層が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする易剥離紙を提供することができる。
また、前記の極性樹脂フィルム層が、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂からなることを特徴とする易剥離紙を提供することができる。
また、前記の蓋体の紙基材層が、少なくとも、貼り合わせ面側に印刷層を設けることを特徴とする易剥離紙を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の易剥離紙9の一例を示す断面図である。
図1に示すように、易剥離紙9は、紙基材層1と、片面にのみ易接着処理面4を形成した極性樹脂フィルム層3とを易接着処理面4を対向して重ね合わせ、第一の無極性樹脂層2を介して積層させ、更にその上に第二の無極性樹脂層2を設けるラミネート紙と、印刷層5を設けた蓋体の紙基材層1とを対向して重ね合わせ、熱圧着して紙体を構成する。
易剥離紙9の層構成としては、紙基材層1/第一の無極性樹脂層2/(易接着処理面4)極性樹脂フィルム層3/第二の無極性樹脂層2/印刷層5/紙基材層1であり、剥離面としては、極性樹脂フィルム層3の未処理面と第二の無極性樹脂層2との界面である。
而して、前記の極性樹脂フィルム層3の未処理面側の第二の無極性樹脂層2の厚みが、前記の極性樹脂フィルム層3の易接着処理面4側の第一の無極性樹脂層2の厚みより薄い方が剥離しやすいため好ましい。
【0009】
図2は、本発明の別態様の易剥離紙9の一例を示す断面図である。
図2に示すように、易剥離紙9は、紙基材層1と、片面にのみ易接着処理面4を形成した極性樹脂フィルム層3とを未処理面4を対向して重ね合わせ、第一の無極性樹脂層2を介して積層させ、更にその上に第二の無極性樹脂層2を易接着処理面4を介して設けるラミネート紙と、印刷層5を設けた蓋体の紙基材層1とを対向して重ね合わせ、熱圧着して紙体を構成する。
易剥離紙9の層構成としては、紙基材層1/第一の無極性樹脂層2/極性樹脂フィルム層3(易接着処理面4)/第二の無極性樹脂層2/印刷層5/紙基材層1であり、剥離面としては、極性樹脂フィルム層3の未処理面と第一の無極性樹脂層2との界面である。
而して、前記の極性樹脂フィルム層3の未処理面側の第一の無極性樹脂層2の厚みが、前記の極性樹脂フィルム層3の易接着処理面4側の第二の無極性樹脂層2の厚みより薄い方が剥離しやすいため好ましい。
【0010】
図3は、本発明の更に別態様の易剥離紙9の一例を示す断面図である。
図3に示すように、易剥離紙9は、裏面に印刷層5を設けた紙基材層1と、片面にのみ易接着処理面4を形成した極性樹脂フィルム層3とを易接着処理面4を対向して重ね合わせ、第一の無極性樹脂層2を介して積層させ、更にその上に第二の無極性樹脂層2を設けるラミネート紙と、印刷層5を設けた蓋体の紙基材層1とを対向して重ね合わせ、熱圧着することによって形成される。
易剥離紙9の層構成としては、紙基材層1/印刷層5/第一の無極性樹脂層2/(易接着処理面4)極性樹脂フィルム層3/第二の無極性樹脂層2/印刷層5/紙基材層1であり、剥離面としては、極性樹脂フィルム層3の未処理面と第二の無極性樹脂層2との界面である。
而して、前記の極性樹脂フィルム層3の未処理面側の第二の無極性樹脂層2の厚みが、前記の極性樹脂フィルム層3の易接着処理面4側の第一の無極性樹脂層2の厚みより薄い方が剥離しやすいため好ましい。
【0011】
図4は、図1に記載した易剥離紙9を使用するブリスター包装体Bであり、
(a)包装状態の斜視図、(b)X1−X1部断面図、(c)各部材を分離して示した図、(d)X2−X2部断面図である。
図4に示すように、ブリスター包装体Bは、内容物Pを収納する凹部とその周縁にフランジ部を有するトレー11に内容物Pを収納し、蓋体10でその開口部を覆い、蓋体10と被覆材20とによってトレー11のフランジ部13を挟み、蓋体10と被覆材20とを熱圧着することによって形成される。
【0012】
図5は、図4のブリスター包装体Bの被覆材の構造を示す断面図である。
図5に示すように、ブリスター包装体Bを構成する被覆材20としては、少なくとも、紙基材層1と、片面にのみ易接着処理面4を形成した極性樹脂フィルム層3とをコロナ処理面(易接着処理面4)を対向して重ね合わせ第一の無極性樹脂層2を介して積層させ、更にその上に第二の無極性樹脂層2を設けるラミネート紙からなる。
前記の易剥離紙の剥離面は、前記の極性樹脂フィルム層3の未処理面と第二の無極性樹脂層2との接着界面である。
而して、前記の極性樹脂フィルム層3の未処理面側の第二の無極性樹脂層2の厚みが、前記の極性樹脂フィルム層3の易接着処理面4側の第一の無極性樹脂層2の厚みより薄い方が剥離しやすいため好ましい。
なお、極性樹脂フィルム層3には印刷を施してもよい。
【0013】
図6は、ブリスター包装体の開封用つまみ部を示す断面図である。
図4(a)に示すように、得られたブリスター包装体Bを開封する為に、ブリスターパックの周縁の一部に開封用つまみ部Tを設け、開封開始部とする。
図6に示すように、該開封用つまみ部Tにおいては、非シール部NSを設ける。
開封に際しては、前記の開封用つまみ部Tの非シール部NSの蓋体10と被覆材20とを摘んで、蓋体10から被覆材20を剥離すると、被覆材20の
極性樹脂フィルム層3の未処理面と第二の無極性樹脂層2との層間が、容易に剥離するためトレー11がフリー状態となり内容物Pを容易に取出すことができる。
【0014】
図7は、ブリスター包装体を開封したときの剥離状態を説明するための、Y部の拡大図であり、(a)開封前、(b)開封時の状態を示す。
図7(b)に示すように、被覆材20の第二の無極性樹脂層2は、熱圧着により、トレーのフランジ外縁部にてフランジ部の段差によって断裂状態の損傷部16が形成され、被覆材20の蓋体と熱圧着された領域は蓋体側に転移し、前記損傷部16よりも内側の領域は、被覆材とトレーとの接着が保持される。
【0015】
図8は、図3に記載した易剥離紙を使用したブリスター包装体を開封時の剥離状態を示す拡大断面図であり、(a)開封前、(b)開封時の状態を示す。
図8(b)に示すように、図7(b)と同様に被覆材20の第二の無極性樹脂層2は、熱圧着により、トレーのフランジ外縁部にてフランジ部の段差によって断裂状態の損傷部16が形成され、被覆材20の蓋体と熱圧着された領域は蓋体側に転移し、前記損傷部16よりも内側の領域は、被覆材とトレーとの接着が保持される。
而して、前記の被覆材において、紙基材層の裏面に印刷層を設けることによって、被覆材の剥離面側に、密閉時に隠蔽された別の印刷情報を表示することができるという利点を有する。
【0016】
上記の例示は、本発明にかかる易剥離紙、及び、それを使用したブリスター包装体の構成の例を例示したものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
次に、本発明において、本発明に係る易剥離紙を構成する材料、製造法について更に詳しく説明すると、まず、本発明にかかる易剥離紙9を構成する紙基材層としては、基材としての強度、シール時の耐熱性等を保持させるために使用するものである。
また、所望の印刷絵柄等を設ける場合もあることから、印刷適性を有し、また、他の基材と積層することから積層適性等を有することが好ましい。
本発明に係る紙基材層としては、少なくとも、紙を用い、例えば、アルミニウム箔、合成樹脂フィルム、または、シリカ、アルミナのような酸化物が形成された2種以上の合成樹脂フィルムを接着層を介して積層して使用することができる。
紙としては、例えば、模造紙、クレイコート紙、クラフト紙、板紙、合成紙等の各種の紙を使用することができる。
その秤量としては、約80g/m2 〜400g/m2 位のものを使用することが好ましい。
【0017】
而して、紙基材層に積層する合成樹脂フィルムの材料としては、ポリスチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、セロハンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂から製膜されるフィルム、または、これらのフィルムにポリ塩化ビニリデンをコーティングしたフィルムを用いることができる。
【0018】
本発明にかかる易剥離紙9を構成する無極性樹脂層の材料としては、熱可塑性樹脂層からなる樹脂層であって、耐熱性を有し、紙基材層との熱圧着による接着力を有し、溶融押出コーティングのできる無極性樹脂であることが好ましい。
具体的な無極性樹脂層の材料としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン・αオレフィンとの共重合体樹脂、エチレン・ポリプロピレン共重合体樹脂等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
その樹脂層の厚みとしては、10〜30μm位が好ましい。
中でも、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が、低融点で熱圧着することができ、無極性樹脂に積層する極性樹脂フィルムとの剥離性に優れるため、より好ましいものである。
【0019】
本発明にかかる易剥離紙9を構成する極性樹脂フィルム層としては、強靭で耐熱性を有し、無極性樹脂と易剥離性を有する極性樹脂フィルム層であれば良く、二軸延伸加工を施すことにより、耐熱性、耐衝撃性をさらに向上させたものが好適に用いられる。
その材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ナイロン6、ナイロン66、MXDナイロン6等のポリアミドフィルムが好適に用いられる。
これらの他、ポリイミドフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルムなどの極性樹脂フィルムも用いることができる。
その極性樹脂フィルム層としては、9μm〜30μm位のものを使用することが好ましい。
【0020】
更に、紙基材層、樹脂層、または、樹脂フィルム層の表面には、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者等の表示、その他等の表示のために、文字、絵柄、図形、記号等の任意の印刷層を設けることができる。
かかる印刷層は、例えば、通常のインキ組成物を使用してオフセット印刷あるいはグラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷、その他等の通常の印刷法等によって形成することができる。
【0021】
本発明にかかる極性樹脂フィルム層の片面には、コロナ放電処理面、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いて低温プラズマ処理面、グロ−放電処理面、化学薬品等を用いて処理する酸化処理面や接着性プライマーを付した処理面等の易接着処理面を形成することが好ましく、中でも、コロナ放電処理を施しておくことがより簡単で好ましい。
また、図1及び、図2に示すように、極性樹脂フィルム層の易接着処理面を異なる面に形成することよって、剥離面を選択することができるという利点を有する。
上記の易接着処理は、別工程で実施してもよく、また、例えば、コロナ放電処理、低温プラズマ処理及びグロ−放電処理等による易接着処理の場合は、インライン処理により易接着処理で行うことができ、このような場合は、コストパフォーマンスに優れるという利点がある。
上記の易接着処理面は、極性樹脂フィルムと無極性樹脂との密着性を改善するために形成するものである。
また、その他、上記の密着性を向上する方法として、例えば、極性樹脂フィルム層の表面に、予め、プライマ−コ−ト剤層、アンダ−コ−ト剤層、あるいは、蒸着アンカ−コ−ト剤層等を任意に形成することもできる。
前記の易接着処理面を形成するコ−ト剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
また、上記において、コ−ト剤層の形成法としては、例えば、溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型等のコ−ト剤を使用し、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、その他等のコ−ト法を用いてコ−トすることができ、そのコーティング方法としては、極性樹脂フィルムの延伸処理後の後工程として、あるいは、二軸延伸処理のインライン処理等で実施することができる。
【0022】
次に、上記の本発明において、易剥離紙を構成する紙基材層、第一の無極性樹脂層、極性樹脂フィルム層、第二の無極性樹脂層、及び、蓋体の紙基材層とを順次積層する方法について説明すると、まず、上記のような紙基材層と片面に易接着処理面を形成する極性樹脂フィルム層とを、上述のような無極性の溶融押出樹脂層を介し、押出しラミネーション法により積層し、得られた積層体の極性樹脂フィルム層の上に無極性樹脂を押出しコーティングし、蓋体の紙基材とを熱圧着することにより、易剥離紙を製造することができるものである。
上記において、蓋体の紙基材とを熱圧着する方法としては、例えば、ヒートシール、インパルスシール、誘電加熱シールなどの方法で密着させることができる。
【0023】
上記で得られた本発明にかかる易剥離紙は、少なくとも、紙基材層、第一の無極性樹脂層、極性樹脂フィルム層、第二の無極性樹脂層とを順次積層して形成される積層フィルム、当該積層フィルムの第二の無極性樹脂層と蓋体の紙基材層とを熱圧着する易剥離紙であって、極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層とが相互に密着し、且つ、易接着処理面の層間において、極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層と密着状態は強固に密着し、未処理面の層間において、極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層との密着状態はわずかな力で、かつ、紙基材層や樹脂層を損傷することなく容易に剥離可能であり、平滑な剥離面を形成することができる。
上記の易接着処理面を形成することにより、極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層との界面の濡れ性を制御することができるため、接着強度を制御することができ、未処理面側の極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層との界面で容易に剥離することができるという利点があり、好ましいものである。
極性樹脂フィルムどうし、あるいは無極性樹脂層どうしの界面の場合、両者が熱圧着により、接着強度が強固となり、剥離することができないため、好ましくない。
また、極性樹脂フィルムの両面に無極性樹脂を設ける構成、即ち、層構成を紙基材層/無極性樹脂/極性樹脂フィルム/無極性樹脂/紙基材層とすることにより、最外層の無極性樹脂が、蓋体の紙基材層と熱圧着し、蓋体の紙基材層と強固に接着することができ、好ましいものである。
一方、無極性樹脂フィルムの両面に極性樹脂を設ける構成、即ち、層構成を紙基材層/極性樹脂/無極性樹脂フィルム/極性樹脂/紙基材層とする場合、最外層の極性樹脂が、蓋体の紙基材層と熱圧着しても、蓋体の紙基材層と強固に接着することができず、好ましくない。
上記において、蓋体の紙基材層と上記の積層フィルムを熱圧着するためには、最外層の極性樹脂の上に更に無極性樹脂を積層する必要があり、層構成として、紙基材層/無極性樹脂/極性樹脂/無極性樹脂フィルム/極性樹脂/無極性樹脂/紙基材層となり、層厚みが厚くなり、積層工程、材料費が余計にかかるため、好ましくないものである。
【0024】
また、2層の無極性樹脂の厚みとしては、極性樹脂フィルム層の未処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みの方が、極性樹脂フィルム層の易接着処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みより薄いことにより、平滑な剥離面が得られるという利点を有するため、好ましいものである。
易接着処理面側の無極性樹脂層の具体的な層厚みとしては、30μm〜50μmが好ましい。
未処理面側の無極性樹脂層の具体的な層厚みとしては、15μm〜20μmが好ましい。
易接着処理面側の無極性樹脂層と未処理面側の無極性樹脂層との厚みの比率として、易接着処理面側/未処理面側が、3/1〜5/1程度が好ましい。
前記の易剥離紙の剥離面は、極性樹脂フィルム層の未処理面と無極性樹脂層との接着界面であり、前記の極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層とのラミネート強度を50gf/15mm巾〜100gf/15mm巾とするものが好ましい。
また、前記の易剥離紙の易接着処理面を形成する接着強度は、被覆材20の極性樹脂フィルム層3の易接着処理面と無極性樹脂層2との接着界面であり、前記の極性樹脂フィルム層3と無極性樹脂層とのラミネート強度を200gf/15mm巾〜400gf/15mm巾程度が好ましい。
【0025】
次に、以上のようにして得られた本発明にかかる易剥離紙を使用して製函する方法について説明する。
まず、ブリスター包装体Bを構成する材料、製造法について更に詳しく説明すると、本発明において、ブリスター包装体Bに用いるトレー11の材質としては、透明性、成型性、経済性、バリア性、内容物適用性等の点から、例えば、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等のプラスチックフィルム、または、これらの積層フィルム、或いは、上記のプラスチックフィルムにバリヤー層を積層させた積層フィルム、具体的には、シリカ等の無機物の蒸着層を積層させた飽和ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂をコーティングしたポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム層/ポリ塩化ビニリデンコート層/ポリ塩化ビニルフィルム層の積層フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム層/エチレン・ビニルアルコール共重合体から製膜されたフィルム層/ポリ塩化ビニルフィルム層からなる積層フィルム等が使用できる。
また、ブリスター包装体Bにおけるトレー11の成形は、プラスチックシートを真空成形、圧空成形、真空圧空成形、インジェクション成形等の方法を用いて成形することができる。
【0026】
次に、上記で得られた、被覆材(積層フィルム)とブリスターの蓋体(紙基材層)とを熱圧着して、内容物P収納用の凹部が成形されているトレー11とを閉塞する方法としては、例えば、ヒートシール、インパルスシール、誘電加熱シールなどの方法で閉塞することができる。
また、上記で製造されたブリスターの端部に設けた摘み部から被覆材と蓋体とを分離しようとすると、断裂部から極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層との間で、前記の易接着処理を施していない未処理面で剥離し、易接着処理面側の、極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層とを接着した状態となるため、成形品は閉鎖状態から完全に解除される。
【0027】
以上のようにして得られるブリスター包装体は、ブリスターの端部に設けた摘み部から被覆材と蓋体とを分離しようとすると、断裂部から極性樹脂フィルム層と無極性樹脂層との間、前記の剥離面が容易に剥離することができ、トレーから容易に内容物を取り出すことができ、また、被覆材の積層フィルムの接着界面の剥離であるため、蓋体に設けられた印刷層が破壊されることなく、印刷情報が見やすく、再接着が困難で、密閉時に隠蔽された別の情報を印刷表示することもできるものである。
【0028】
【実施例】
上記の本発明について、以下に実施例をあげて、更に詳しく説明する。
(実施例1)
ブリスター用被覆材は、極性樹脂フィルムとして、厚み12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製 商品名:E5100)を用い、片面にコロナ放電処理を施し、コロナ放電処理面側に押出し機より、厚み15μmのPE樹脂(三井化学株式会社製 商品名:ミラソン11P)を押出し温度280℃にて押出しコートし、紙基材層として坪量280g/m2の厚紙A(商品名:ノーコートアイボリー)を積層させ、更にその上に押出し機より、厚み7μmのPE樹脂(三井化学株式会社製 商品名:ミラソン11P)を押出し温度280℃にて押出しコートし、厚紙A/PE樹脂/(コロナ放電処理面)PETフィルム/PE樹脂の積層シートを作成した。
次に、得られた積層シートを打ち抜き機にて、所定の大きさに打ち抜いて被覆材とした。
また、トレーとしては、無延伸ポリスチレンシートを真空成形した。
蓋体としては、坪量320g/m2の厚紙B(商品名:ノーコートアイボリー)を用い、その内容物側にグラビア印刷方式により絵柄印刷を施した。
次に、トレーに内容物である玩具を収納し、蓋体でトレーの開口部を被覆し、トレーフランジ部を蓋体と前記の打ち抜いた被覆材により挟持した状態で170℃、4秒間、熱圧着して、ブリスター包装体の実施例1を得た。
<シール面の層構成>
(被覆材側)厚紙A280g/m2/PE樹脂15μm/(コロナ放電処理面)PETフィルム12μm/PE樹脂7μm/厚紙B320g/m2(蓋体側)
<トレーフランジ部分のシール面の層構成>
(被覆材側)厚紙A280g/m2/PE樹脂15μm/(コロナ放電処理面)PETフィルム12μm/PE樹脂7μm/トレーフランジ部/厚紙B320g/m2(蓋体側)
得られた実施例1のブリスター包装体のシール面を摘み部より剥離したところ、PE樹脂7μm/厚紙B320g/m2の界面において、熱圧着により強固に密着しており、PE樹脂15μm/(コロナ放電処理面)PETフィルム12μmの界面において、易接着処理面を形成することにより強固に密着しており、一方、PETフィルム12μm(未処理面)/PE樹脂7μmの界面において、密着力が弱く、PE樹脂7μmと薄いため、PETフィルム12μm(未処理面)/PE樹脂7μmの界面で選択的に剥離でき、トレーフランジ部分のシール面ではPE樹脂/トレーフランジ間で剥離し、蓋体とトレーを綺麗に分別することができ、剥離面が平滑なため、蓋体10に設けた絵柄印刷も明瞭に視認することができた。
【0029】
(比較例1)
ブリスター用被覆材は、極性樹脂フィルムとして、厚み12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製 商品名:E5100)を用い、片面にコロナ放電処理を施し、コロナ放電処理面側に押出し機より、厚み7μmのPE樹脂(三井化学株式会社製 商品名:ミラソン11P)を押出し温度280℃にて押出しコートし、紙基材層として坪量280g/m2の厚紙A(商品名:ノーコートアイボリー)を積層させ、更にその上に押出し機より、厚み25μmのPE樹脂(三井化学株式会社製 商品名:ミラソン11P)を押出し温度280℃にて押出しコートし、厚紙A280g/m2/PE樹脂7μm/(コロナ放電処理面)PETフィルム12μm/PE樹脂25μmの積層シートを作成した。
次に、得られた積層シートを打ち抜き機にて、所定の大きさに打ち抜いて被覆材とした。
また、トレーとしては、無延伸ポリスチレンシートを真空成形した。
蓋体としては、坪量320g/m2の厚紙B(商品名:ノーコートアイボリー)を用い、その内容物側にグラビア印刷方式により絵柄印刷を施した。
次に、トレーに内容物である玩具を収納し、蓋体でトレーの開口部を被覆し、トレーフランジ部を蓋体と前記の打ち抜いた被覆材により挟持した状態で170℃、4秒間、熱圧着して、ブリスター包装体の比較例1を得た。
<シール面の層構成>
(被覆材側)厚紙A280g/m2/PE樹脂7μm/(コロナ放電処理面)PETフィルム12μm/PE樹脂25μm/厚紙B320g/m2(蓋体側)
<トレーフランジ部分のシール面の層構成>
(被覆材側)厚紙A280g/m2/PE樹脂7μm/(コロナ放電処理面)PETフィルム12μm/PE樹脂25μm/トレーフランジ部/厚紙B320g/m2(蓋体側)
図9に示すように、得られた比較例1のブリスター包装体のシール面を剥離したところ、シール面では、PE樹脂7μm/厚紙B320g/m2の界面において、熱圧着により強固に密着しており、PE樹脂7μm/(コロナ放電処理面)PETフィルム12μmの界面において、易接着処理面を形成することにより強固に密着しており、一方、PETフィルム12μm(未処理面)/PE樹脂25μmの界面において、密着力が弱いため、PETフィルム12μm(未処理面)/PE樹脂25μmで剥離し、トレーフランジ部分のシール面ではPE樹脂25μm/トレーフランジ間で剥離するが、前記のPE樹脂25μmがPE樹脂7μmより厚く、開封時にシール部の剥離面に糸曳き現象がみられ、その結果、体とトレーを綺麗に分別することができず、剥離後、蓋体10に設けた絵柄印刷を明瞭に視認することができなかった。
【0030】
(比較例2)
被覆材は、坪量280g/m2の厚紙A(商品名:ノーコートアイボリー)を用い、ヒートシール剤(酢酸ビニル系水性接着剤 サイデン化学株式会社製S303、塗布量10g/m2)を塗布した。
蓋体は、坪量320g/m2の厚紙B(商品名:ノーコートアイボリー)を用い、実施例1と同様のトレー、被覆材、蓋体からなる構造のブリスターパックを作成し、ブリスター包装体の比較例2とした。
<シール面の層構成>
(被覆材側)厚紙A/ヒートシール剤/ヒートシール剤/厚紙B(蓋体紙側)
<トレーのフランジ部分のシール面の層構成>
(被覆材側)厚紙A/ヒートシール剤/トレーフランジ部/ヒートシール剤/厚紙B(蓋体側)
図10に示すように、得られたブリスターパック比較例2のシール面を剥離したところ、被覆材ないし蓋体が紙剥けしてしまい、更に、トレーフランジ部分のシール面ではトレーフランジに紙が付着してしまい、紙とトレーとを完全に分別することができず、剥離後、蓋体10に設けた絵柄印刷を明瞭に視認することができなかった。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、フランジ部を有する容器用の易剥離紙であって、当該易剥離紙は、被覆材と蓋体とから構成され、当該被覆材は、少なくとも、紙基材層、第一の無極性樹脂層、極性樹脂フィルム層、第二の無極性樹脂層とを順次積層し、前記の第一の無極性樹脂層と極性樹脂フィルム層、または、前記の第二の無極性樹脂層と極性樹脂フィルム層とのいずれか一方の界面にのみ剥離面を有した積層フィルムからなり、前記蓋体は、少なくとも紙基材層からなり、且つ、前記被覆材の第二の無極性樹脂層と、前記蓋体の紙基材層とを対向させ、前記容器のフランジ部を挟持しつつ、前記被覆材と前記蓋体とが熱圧着される易剥離紙を製造したところ、輸送の際、密封性の点に優れ、陳列時において意匠性、改ざん防止効果に優れ、層厚みが薄く、易剥離紙を開封する際、前記の無極性樹脂層と極性樹脂フィルム層との一方の界面のみからの剥離性に優れ、印刷層の上に樹脂層が形成され、印刷層の保護層となるため、印刷層が破壊されることなく、印刷情報が見やすく、シート状に供給できるため、生産性、コストパフォーマンスにも優れる易剥離紙を提供することができる。
また、前記の極性樹脂フィルム層の片面のみが、易接着処理面からなり、他方の面が、未処理面からなる易剥離紙を製造することにより、剥離面を選択的に設ける易剥離紙を提供することができる。
また、前記の極性樹脂フィルム層の易接着処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みが、前記の極性樹脂フィルム層の未処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みより厚い易剥離紙を製造することにより、開封時にシール部の剥離面に糸曳きを発生することなく、平滑な剥離面を形成するため、印刷層が破壊されることなく、印刷情報が見やすい包装体を提供することができる。
例えば、フランジ部を形成したトレーに内容物を収納し、蓋体と被覆材とにより前記フランジ部を挟持した状態で、蓋体と被覆材とを熱圧着するブリスター包装に易剥離紙を使用する場合において、被覆材の材質を本発明の易剥離面を有する構成にすることによって、開封性に優れ、摘み片を設けることにより、更に内容物の取出しが容易になり、蓋体に設けた絵柄印刷を明瞭に視認することができる優れるブリスター包装体を提供することができる。
更に、密閉時に隠蔽された別の情報を印刷表示できる包装体を提供することができ、例えば、各種請求書・利用明細書などの通知業務用途向けの親展用郵便はがき(商品名:Sメール、大日本印刷株式会社製)等に利用することもでき、非常に有用で利便性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の易剥離紙の一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の別態様の易剥離紙の一例を示す断面図である。
【図3】 本発明の更に別態様の易剥離紙の一例を示す断面図である。
【図4】 図1に記載した易剥離紙を使用したブリスター包装体であり、(a)包装状態の斜視図、(b)X1−X1部断面図、(c)各部材を分離して示した図、(d)X2−X2部断面図を示す。
【図5】 図4のブリスター包装体の被覆材の構成を示す断面図である。
【図6】 図4のブリスター包装体の開封用つまみ部を示す断面図である。
【図7】 ブリスター包装体を開封時の剥離状態を示す拡大断面図であり、(a)開封前、(b)開封時の状態を示す。
【図8】 図3に記載した易剥離紙を使用したブリスター包装体を開封時の剥離状態を示す拡大断面図であり、(a)開封前、(b)開封時の状態を示す。
【図9】 比較例1のブリスター包装体を開封時の剥離状態を示す拡大断面図であり、(a)開封前、(b)開封時の状態を示す。
【図10】 比較例2のブリスター包装体(従来品)を開封時の剥離状態を示す拡大断面図であり、(a)開封前、(b)開封時の状態を示す。
【図11】 従来のブリスター包装体であり、(a)包装状態の斜視図、(b)開封前の状態のX3−X3部断面図、(c)開封時の状態のX3−X3部断面図を示す。
【符号の説明】
1 紙基材層
2 無極性樹脂層
3 極性樹脂フィルム層
4 易接着処理面
5 印刷層
6 接着剤層
7 ヒートシール剤
9 易剥離紙
10 蓋体
11 トレー
12 凹部
13 フランジ部
14 フランジ部外縁
15 フランジ部内縁
16 損傷部
17 凝集破壊部
18 紙剥け部
19 蓋体表面
20 被覆材
20´従来の被覆材
21 外縁
22 内縁
B ブリスター包装体
B´ 従来のブリスター包装体
P 内容物
T 開封用つまみ部
HS ヒートシール部
NS 非シール部
Claims (6)
- フランジ部を有する容器用の易剥離紙であって、当該易剥離紙は、被覆材と蓋体とから構成され、当該被覆材は、少なくとも、紙基材層、第一の無極性樹脂層、極性樹脂フィルム層、第二の無極性樹脂層とを順次積層し、前記の第一の無極性樹脂層と極性樹脂フィルム層、または、前記の第二の無極性樹脂層と極性樹脂フィルム層とのいずれか一方の界面にのみ剥離面を有した積層フィルムからなり、前記蓋体は、少なくとも紙基材層からなり、且つ、前記被覆材の第二の無極性樹脂層と、前記蓋体の紙基材層とを対向させ、前記容器のフランジ部を挟持しつつ、前記被覆材と前記蓋体とが熱圧着されることを特徴とする易剥離紙。
- 前記の極性樹脂フィルム層の片面のみが、易接着処理面からなり、他方の面が、未処理面からなることを特徴とする請求項1記載の易剥離紙。
- 前記の極性樹脂フィルム層の未処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みが、前記の極性樹脂フィルム層の易接着処理面に対向して積層された無極性樹脂層の厚みより薄いことを特徴とする請求項2記載の易剥離紙。
- 前記の無極性樹脂層が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の易剥離紙。
- 前記の極性樹脂フィルム層が、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の易剥離紙。
- 前記の蓋体の紙基材層が、少なくとも、貼り合わせ面側に印刷層を設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の易剥離紙。
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