JP4169405B2 - 切削油供給装置を備えた工作機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工工具によって加工する加工域に切削油を供給する切削油供給装置を備えた工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、工作機械の一例としてのくし歯型NC旋盤は、工作機械本体と、この工作機械本体に設けられたチャック手段と、工作機械本体に所定方向に移動自在に支持された工具テーブルとを備えている。加工すべき加工物はチャック手段に着脱自在に装着され、また加工物に加工を施す加工工具は工具テーブルに着脱自在に装着される。
【0003】
このようなNC旋盤を用いて金属製加工物に切削加工を施す場合、その生産性、加工品質を向上させるために、一般的に切削油が用いられ、この切削油を加工域に供給するために、工作機械本体に切削油供給装置が装備される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、切削油供給装置は、切削油供給源に接続された金属製又は樹脂製の供給パイプを備え、この供給パイプの先端部が工作機械本体の加工域に向けられ、供給パイプを通して送給される切削油が加工物に向けて吐出される。
しかしながら、この供給パイプを用いた切削油供給装置では、切削の際に生じる切粉が供給パイプに引っかかり、引っかかった切粉によって切削油の吐出量が不十分になったり、供給パイプからの切削油の吐出方向が変化する等の不具合が生じる。このような不具合によって、加工域に充分な切削油が供給されなくなると、加工工具の欠損、NC旋盤の破損の原因になる。
【0005】
このような不具合を解消するために、工具テーブルに装着された加工工具に対応して複数の送給流路を形成し、送給流路の一端部に設けたノズルから加工域に向けて直接的に切削油を吐出するようにした切削油供給装置も知られている。しかし、このように直接的に切削油を吐出するようにしたものでは、複数の送給流路が切削油供給源に接続され、切削油供給源からの切削油が全ての送給流路に同時に送給される。それ故に、実際に加工している加工工具のみならず、加工していない加工工具に対しても切削油が吐出され、実際に加工している加工工具に対して切削油を充分な吐出量及び吐出圧力でもって供給することが望めず、また切削油を無駄に使用するという問題が存在する。
【0006】
上述した問題を解消するためには、複数の送給流路の各々に電磁弁を設け、実際に加工している加工工具に対応する送給流路の電磁弁を開放して切削油を供給するようにすればよい。しかし、このように構成した場合、電磁弁及びこれらを電気的に制御するための制御手段を必要とするために、構造が複雑になるとともに、製造コストが上昇するという問題が生じる。また、送給流路に電磁弁を配設すると、切削油の再使用等によってその寿命が短くなり、工作機械においてはこのような箇所への電磁弁の使用は望ましくない。
【0007】
本発明の目的は、比較的簡単な構成でもって、加工していない加工工具への切削油の供給を停止し、これによって切削油を効率よく使用し、加工している加工工具に対して充分な切削油を供給することができる切削油供給装置を備えた工作機械を提供することである。
【0008】
本発明では、工作機械本体と、この工作機械本体に設けられ、加工すべき加工物を着脱自在に保持するチャック手段と、前記工作機械本体にZ軸方向に移動自在に支持された第1テーブルと、前記第1テーブルにX軸方向に移動自在に装着された第2テーブルと、前記第2テーブルに取り付けられ、複数の工具取付部を有する工具ホルダと、前記工具ホルダの前記複数の工具取付部に取り付けられた加工工具と、前記複数の工具取付部に取り付けられた前記加工工具に切削油を供給するための切削油供給装置とを具備する工作機械において、
前記切削油供給装置は、前記第1テーブルに取り付けられ、前記第2テーブルの移動方向に延びる切削油送給管と、前記第2テーブルの移動方向に延びるように前記工具ホルダに設けられた孔と、前記複数の工具取付部に対応して前記工具ホルダに設けられた複数の送給流路と、前記複数の送給流路の一端部にそれぞれ設けられたノズルとを備え、
前記切削油送給管は前記工具ホルダの前記孔に移動自在に挿入され、前記複数の送給流路は前記孔に連通し、前記切削油送給管には加工可能な加工物の径に対応する細長い送給孔が設けられており、
前記第1テーブルに対して前記第2テーブルを移動させて前記工具ホルダに装着された特定の加工工具によって前記加工物を加工するとき、前記第1テーブルに対して前記第2テーブルが前記X軸方向に移動され、前記第2テーブルの移動によって、前記切削油送給管に対する前記工具ホルダの相対的位置関係が変化し、前記切削油送給管の前記送給孔が、前記特定の加工工具に対応する送給流路に接続されることを特徴とする。
【0009】
本発明に従えば、切削油供給装置は、加工可能な加工物の径に対応する細長い送給孔が設けられた切削油送給管を備え、その切削油送給管が第1テーブルに取り付けられている。第2テーブルには工具ホルダが取り付けられ、工具ホルダに設けられた孔に切削油送給管が移動自在に挿入されている。また、工具ホルダには、加工工具が取り付けられる複数の工具取付部が設けられ、これらの工具取付部に対応して複数の送給流路が設けられている。工具ホルダに装着された特定の加工工具によって加工物を加工するとき、第1テーブルに対して第2テーブルがX軸方向に移動され、第2テーブルの移動に伴って、切削油送給管の送給孔が、特定の加工工具に対応する送給流路に接続され、かくして、切削油送給管を通して送給される切削油は送給孔及び上記送給流路を通してその一端部に設けられたノズルから特定の加工工具に向けて吐出され、加工物を加工する加工工具に切削油が所要の通りに供給される。このとき、切削油送給管の送給孔は、その他の送給流路には接続されず、従って加工していない加工工具には切削油は供給されず、切削油の無駄な使用をなくし、加工している加工工具に充分な切削油を供給することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明に従う、切削油供給装置を備えた工作機械の一実施形態について説明する。図1は、工作機械の一例としてのNC旋盤の一部を示す平面図であり、図2は、図1のII−II線から見た側面図であり、図3は、図1のNC旋盤において、工具テーブルが所定方向に移動した状態を一部断面で示す部分断面図であり、図4は、図3の状態に対応する平面図であり、図5は、図1のNC旋盤において、工具テーブルが所定方向と反対方向に移動した状態を一部断面で示す部分断面図である。
【0011】
図1及び図2を参照して、工作機械の一例としての図示のNC旋盤は、旋盤本体(工作機械本体を構成する)を有し、この旋盤本体には、この旋盤本体の横方向(図1において上下方向)に間隔を置いて一対の主軸部2,4が設けられ、各主軸部2,4にチャック手段6,8が回転自在に支持されている。主軸部2,4及びチャック手段6,8は実質上同一の構成である。この主軸部2(4)には主軸(図示せず)が回転自在に支持され、この主軸にチャック手段6(8)が装着されている。チャック手段6(8)は、加工すべき加工物10(12)を着脱自在に保持する。主軸は電動モータの如き主駆動源(図示せず)に駆動連結され、主駆動源からの駆動力が主軸を介してチャック手段6(8)に伝達され、主軸(図示せず)、チャック手段6(8)及び加工物10(12)は、主駆動源の作用によって所定方向に回転駆動される。
【0012】
旋盤本体には、Z軸方向(図1において上下方向、図2において紙面に垂直な方向であって、加工物10,12の軸線方向)に移動自在にZ軸テーブル(図示せず)(第 1 テーブルを構成する)が装着され、例えば電動モータから構成されるZ軸用駆動源(図示せず)の作用によってZ軸方向、即ち旋盤本体の横方向に移動される。Z軸テーブルには、X軸方向(図1及び図2において左右方向であって、加工物10,12の半径方向)に移動自在にX軸テーブル16(第2テーブルを構成する)(加工工具が着脱自在に取付けられる工具テーブルとして機能する)が装着されている。この形態では、Z軸テーブル(図示せず)にはX軸方向に延びるねじ軸18が回転自在に支持され、このねじ軸18の一端部が、例えば電動モータから構成されるX軸用駆動源20に駆動連結されている。このX軸用駆動源20は、取付部材14を介してZ軸テーブルに装着さる。また、X軸テーブル16の下部にはナット22が固定され、このナット22が上記ねじ軸18に螺合されている。かく構成されているので、X軸用駆動源20が回転駆動されると、ナット22に対してねじ軸18が回動され、これによって、X軸テーブル16がX軸方向、即ち旋盤本体の前後方向に移動される。尚、X軸テーブル16の移動をスムースにするために、ねじ軸18としてのボールねじ軸と、またナット22としてのボールナットとの組合せを用いることもできる。
【0013】
X軸テーブル(工具テーブル)16には、ブロック状の工具ホルダ24が例えば取付用ねじ(図示せず)によって着脱自在に取付けられる。この実施形態では、工具ホルダ24(図2参照)の片側側面(図1において下側側面であって、チャック手段6に対向する側面)には、X軸テーブル16の矢印26で示す移動方向に間隔を置いて2個の工具取付部28,30が設けられている。また、工具ホルダ24の他側側面(図1において上側側面であって、他方のチャック手段8に対向する側面)には、X軸テーブル16の矢印26で示す移動方向に間隔を置いて2個の工具取付部(図示せず)が設けられている。工具ホルダ24のこれら工具取付部28,30には、加工物10,12に加工を施すための、例えば切削バイトの如き加工工具32,34が交換自在に取付けられる(図1参照)。従って、図1に示す通り、工具ホルダ24の片側側部に装着された加工工具32によって、チャック手段6に保持された加工物10に切削加工を施すことができ、また工具ホルダ24の他側側面に装着された加工工具34によって、他方のチャック手段8に保持された加工物12に切削加工を施すことができる。
【0014】
旋盤本体には、更に、工具ホルダ24の片側側面に設けられた工具取付部28,32と、その他側側面に設けられた工具取付部(図示せず)に対応して切削油供給装置36,38が装備されている。切削油供給装置36,38は実質上同一の構成であり、以下それらの一方の切削油供給装置36について説明する。
【0015】
図1及び図2とともに図3及び図4を参照して、図示の切削油供給装置36(38)は、切削油を送給するための切削油送給管40を備えている。切削油送給管40は、支持部材42,44を介してZ軸テーブル(図示せず)に取付けられている。この切削油送給管40は矢印26で示すX軸テーブル16の移動方向に延びており、その一端部は切削油供給源(図示せず)に接続され、その他端は閉塞部材41によって閉塞され、切削油供給源からの切削油が切削油送給管40に送給される。
【0016】
この形態では、工具ホルダ24の下部には、矢印26で示す移動方向に延びる貫通孔46が形成され、この貫通孔46内に切削油送給管40の他端側が挿入されている。従って、X軸テーブル16が矢印26で示す方向(旋盤本体の背面側)に移動すると、工具ホルダ24も切削油送給管40に対して相対的に矢印26で示す方向に移動するので、切削油送給管40の一端側はこの工具ホルダ24から突出するようになる。一方、X軸テーブル16が矢印26で示す方向と反対方向(旋盤本体の正面側)に移動すると、工具ホルダ24も切削油送給管40に対して相対的に矢印26で示す方向と反対方向に移動するので、切削油送給管40の一端側はこの工具ホルダ24に収納されるようになる。尚、この貫通孔46の両端部及び中間部の3個所にブッシュ部材48(特に図3参照)が装着され、これらブッシュ部材48によって、貫通孔46の両端からの切削油の漏れを防止することができる。また、貫通孔46の一端には、これを閉塞するためのキャップ部材49が取付けられている。
【0017】
切削油供給装置36(38)は、工具ホルダ24の各工具取付部28,30に対応して設けられたノズル50,52と、切削油送給管40からの切削油を各ノズル50,52に導くための送給流路54,56とを備え、送給流路54,56の一端部に上記ノズル50,52が設けられている。この実施形態では、工具ホルダ24の上側に流路部材58が設けられ、この流路部材58が例えば取付ねじ(図示せず)によって工具ホルダ24の上面に装着されている。送給流路54,56は、工具ホルダ24に形成された流路60,62と、流路部材58に形成された流路64,66及び排出流路68,70(図4参照)とから構成されている。流路60,62は上下方向に延び、その一端は工具ホルダ24の貫通孔44に連通している。流路64,66はX軸テーブル16の移動方向に延び、その一端は上記流路60,62の他端に連通している。また、排出流路68,70は対向するチャック手段5に向けて延び、その一端は流路64,66に連通し、その他端部には対応するノズル50,52が取付けられている。かく構成されているので、送給流路54,56を通して送給される切削油はノズル50,52から排出され、対応する工具取付部28,30に装着された加工工具32(特に、加工物10を加工している部位)に向けて吐出される。
【0018】
この切削油供給装置36(38)では、加工物10(12)を加工している加工工具32(34)に向けて切削油が吐出されるように、更に、次の通りに構成されている。即ち、図3及び図5に示す通り、切削油送給管40の他端部に、その軸線方向(X軸テーブル16の移動方向)に細長い送給孔72が形成され、この送給孔72は、X軸テーブル16の移動に伴って送給流路54,56に所要の通りに接続されるように構成されている。即ち、図1及び図2に実線で示すように、工具ホルダ24の工具取付部30に装着された加工工具32(34)によって、チャック手段6(8)に保持された加工物10(12)を加工するとき、図3で示すように、切削油送給管40の送給孔72が送給流路56の流路62に接続される。従って、切削油送給管40を通して送給された切削油は送給孔72を通して送給流路56に流れ、この送給流路56を通してノズル52から工具取付部30に装着された加工工具32(34)に向けて吐出され、加工物10(12)を加工している加工工具32(34)に切削油を供給することができる。このとき、切削油送給管40の送給孔72は送給流路54の流路60に接続されず、切削油送給管40を通して流れる切削油がノズル50から吐出することはない(換言すると、加工していない加工工具32(34)に向けて切削油が供給されることはない)。
【0019】
これに対して、例えばX軸テーブル16を図1及び図2に一点鎖線で示す位置まで矢印26で示す方向に移動させ、工具ホルダ24の工具取付部28に装着された加工工具32(34)によって、チャック手段6(8)に保持された加工物10(12)を加工するとき、図5で示すように、切削油送給管40の送給孔72が送給流路54の流路60に接続される。従って、切削油送給管40を通して送給された切削油は送給孔72を通して送給流路54に流れ、この送給流路54を通してノズル50から工具取付部28に装着された加工工具32(34)に向けて吐出され、加工物10(12)を加工している加工工具32(34)に切削油を供給することができる。このとき、切削油送給管40の送給孔72は送給流路56の流路62から外れ、切削油送給管40を通して流れる切削油がノズル52から吐出することはない(換言すると、加工していない加工工具32(34)に向けて切削油が供給されることはない)。
【0020】
尚、切削油送給管40の送給孔72は軸線方向に細長いので、加工物の径が小さいものからある程度径が大きいものまで対応することができ、これらの範囲の加工物10(12)を加工するとき、切削油送給管40の送給孔72が送給流路54,56に所要の通りに接続される。
【0021】
上述した実施形態では、工具ホルダ24の片側に2個の工具取付部28,30を設けているが、片側部に3個以上の工具取付部を設けるようにしてもよく、かかる場合、各工具取付部に対応して送給流路及びノズルが設けられる。
また、上述した実施形態では、各送給流路54,56の流路64,66に、工具ホルダ24に形成した1個の流路60,62を接続しているが、これに限定されず、各送給流路54,56の流路64,66に対応して、工具ホルダ24に矢印26で示す移動方向に間隔を置いて複数個の流路を設け、これら流路を対応する流路64,66に接続するようにしてもよい。
【0022】
また、上述した実施形態では、工具ホルダ24に設けられた工具取付部28,30の各々に対応して1個の送給流路54,56を設けているが、図6及び図7に示すように、工具ホルダに設けた2個の工具取付部に対応して共通の送給流路を設けるようにすることもできる。尚、図6及び図7において、図1〜図5に示す実施形態における部材と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0023】
切削油供給装置の変形形態を示す図6及び図7を参照して、工具ホルダ24Aの片側側面には、X軸テーブル16の移動方向に間隔を置いて4個の工具取付部102,104,106,108が設けられている(工具ホルダ24Aの他側側面に関連しても同様に構成されている)。この変形形態では、両端部の工具取付部102,108には断面矩形状の加工工具が着脱可能に取付けられ、中間部の工具取付部104,106には断面円形状の加工工具が着脱可能に取付けられる。
【0024】
図6及び図7において左側2個の工具取付部102,104に対応して一方の送給流路54Aが設けられ、この送給流路54Aには、各工具取付部102,104に装着された加工工具(図示せず)に対応してノズル110,112が設けられている。また、図6及び図7において右側2個の工具取付部106,108に対応して他方の送給流路56Aが設けられ、この送給流路56Aには、各工具取付部106,108に装着された加工工具(図示せず)に対応してノズル114,116が設けられている。
【0025】
送給流路54Aは、工具ホルダ24Aに設けられた一対の流路118,120と、流路部材58Aに設けられた流路122とを備え、一対の流路118,120の一端は工具ホルダ24Aの貫通孔44に連通され、それらの他端部は流路122に連通され、ノズル110,112は流路122に接続されている。また、他方の送給流路56Aは、工具ホルダ24Aに設けられた一対の流路124,126と、流路部材58Aに設けられた流路128とを備え、一対の流路124,126の一端は上記貫通孔44に連通され、それらの他端部は流路128に連通され、ノズル114,116は流路128に接続されている。
【0026】
この変形形態では、工具ホルダ24Aの工具取付部108(又は106)に装着された加工工具を用いてチャック手段6に保持された加工物10を加工するとき、図6に示すように、Z軸テーブル(図示せず)に対してX軸テーブル16が旋盤本体の正面側に移動され、この移動に伴って、切削油送給管40の送給孔72が送給流路56Aの流路126(又は124)に接続される。従って、切削油送給管40を通して流れる切削油は、送給流路56A(流路124及び/又は126と流路128と)を通してノズル114,116に送給され、これらノズル114,116から、工具取付部106,108に装着された加工工具に向けて切削油が吐出される。このとき、切削油送給管40の送給孔72は、送給流路54Aの流路118,120に接続されることはなく、従って切削油が送給流路54Aに設けられたノズル110,112から吐出されることはない。
【0027】
これに対して、工具ホルダ24Aの工具取付部104(又は102)に装着された加工工具を用いてチャック手段6に保持された加工物10を加工するとき、図7に示すように、Z軸テーブル(図示せず)に対してX軸テーブル16が旋盤本体の背面側に移動され、この移動に伴って、切削油送給管40の送給孔72が送給流路54Aの流路120(又は118)に接続される。従って、切削油送給管40を通して流れる切削油は、送給流路54A(流路120及び/又は118と流路128と)を通してノズル110,112に送給され、これらノズル110,112から、工具取付部102,104に装着された加工工具に向けて切削油が吐出される。このとき、切削油送給管40の送給孔72は、送給流路56Aの流路124,126に接続されることはなく、従って切削油が送給流路56Aに設けられたノズル124,126から吐出されることはない。
【0028】
以上、本発明に従う工作機械の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、図示の実施形態では、旋盤本体に一対のチャック手段6,8を設け、またこれらチャック手段6,8に対応してX軸テーブル16の両側面に工具取付部28,30を設けているが、旋盤本体に一つのチャック手段を設けたものにも同様に適用することができる。かかる場合、X軸テーブル16の、チャック手段と対向する対向面に工具取付部が設けられる。
【0029】
また、例えば、図示の実施形態では、工作機械の一例としてのNC旋盤に適用して説明したが、X軸方向に移動する工具テーブルに複数個の加工工具が交換自在に装着される一般の工作機械にも同様に適用することができる。
【0030】
本発明によれば、第2テーブルの工具ホルダに装着された特定の加工工具によって加工物を加工するとき、第2テーブルの移動に伴って、切削油送給管の送給孔が特定の加工工具に対応する送給流路に接続される。それ故に、切削油送給管を通して送給される切削油は送給孔及び上記送給流路を通してその一端部に設けられたノズルから特定の加工工具に向けて吐出され、加工物を加工する加工工具に切削油を供給することができる。また、切削油送給管に加工可能な加工物の径に対応する細長い送給管を設け、この切削油送給管を工具ホルダの孔に移動自在に挿入し、この送給孔と工具ホルダの複数の送給流路とを所定の位置関係に配置するという簡単な構成でもって、加工中の加工工具に切削油を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】工作機械の一例としてのNC旋盤の一部を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線から見た側面図である。
【図3】図1のNC旋盤において、工具テーブルが所定方向に移動した状態を一部断面で示す部分断面図である。
【図4】図3の状態に対応する平面図である。
【図5】図1のNC旋盤において、工具テーブルが所定方向と反対方向に移動した状態を一部断面で示す部分断面図である。
【図6】変形形態の切削油供給装置を備えたNC旋盤の一部を示す、図3に対応する部分断面図である。
【図7】図6のNC旋盤の一部を示す、図4に対応する部分断面図である。
【符号の説明】
2,4 主軸部
6,8 チャック手段
10,12 加工物
16 X軸テーブル(工具テーブル)
20 X軸用駆動源
24,24A 工具ホルダ
28,30,102,104,106,108 工具取付部
32,34 加工工具
36,38 切削油供給装置
40 切削油送給管
50,52,102,104,106,108 ノズル
54,56,54A,56A 送給流路
58,58A 流路部材
72 送給孔
Claims (1)
- 工作機械本体と、この工作機械本体に設けられ、加工すべき加工物を着脱自在に保持するチャック手段と、前記工作機械本体にZ軸方向に移動自在に支持された第1テーブルと、前記第1テーブルにX軸方向に移動自在に装着された第2テーブルと、前記第2テーブルに取り付けられ、複数の工具取付部を有する工具ホルダと、前記工具ホルダの前記複数の工具取付部に取り付けられた加工工具と、前記複数の工具取付部に取り付けられた前記加工工具に切削油を供給するための切削油供給装置とを具備する工作機械において、
前記切削油供給装置は、前記第1テーブルに取り付けられ、前記第2テーブルの移動方向に延びる切削油送給管と、前記第2テーブルの移動方向に延びるように前記工具ホルダに設けられた孔と、前記複数の工具取付部に対応して前記工具ホルダに設けられた複数の送給流路と、前記複数の送給流路の一端部にそれぞれ設けられたノズルとを備え、
前記切削油送給管は前記工具ホルダの前記孔に移動自在に挿入され、前記複数の送給流路は前記孔に連通し、前記切削油送給管には加工可能な加工物の径に対応する細長い送給孔が設けられており、
前記第1テーブルに対して前記第2テーブルを移動させて前記工具ホルダに装着された特定の加工工具によって前記加工物を加工するとき、前記第1テーブルに対して前記第2テーブルが前記X軸方向に移動され、前記第2テーブルの移動によって、前記切削油送給管に対する前記工具ホルダの相対的位置関係が変化し、前記切削油送給管の前記送給孔が、前記特定の加工工具に対応する送給流路に接続されることを特徴とする切削油供給装置を備えた工作機械。
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---|---|---|---|
JP30485598A JP4169405B2 (ja) | 1998-10-27 | 1998-10-27 | 切削油供給装置を備えた工作機械 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP30485598A JP4169405B2 (ja) | 1998-10-27 | 1998-10-27 | 切削油供給装置を備えた工作機械 |
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