JP4166973B2 - 電池用電極製造用プレス装置及び電池用電極の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池用電極製造用プレス装置に関し、より詳しくは、帯状電極集電体の少なくとも片面に電極活物質層を有するシート状電極を高荷重で加圧するための電池用電極製造用プレス装置に関する。また、本発明は、電池用電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の各種OA機器、VTRカメラ、携帯電話等の電子機器の小型軽量化に伴い、これら電子機器の駆動電源として用いられる二次電池の小型軽量化や高性能化が要求されている。このような要求に答えるべく、高放電電位、高放電容量の非水電解質電池としてリチウムイオン二次電池の開発が急速にすすめられ、実用化されている。
【0003】
非水電解質電池の正極及び負極の各電極は、一般に、電極活物質をバインダーと混合して電極塗料(合剤)を調製し、電極集電体の片面上に電極塗料を塗布し、乾燥し、続いて、電極集電体の他面上に電極塗料を塗布し、乾燥し、電極集電体の両面上に電極活物質層を有するシート状電極を形成し、その後、シート状電極を加圧加工し、所定の寸法に切断することにより製造されている。電極活物質層が電極集電体の片面のみに形成されている場合もある。
【0004】
シート状電極の形成に際しては、帯状の電極集電体面の長さ方向に一定間隔をおいて電極活物質層を塗布形成し、一方、隣り合う電極活物質層同士の間には、電極リード線の溶接のためには電極塗料を塗布せずに、電極集電体面が露出した部分を確保しておくことが必要である。通常、電極集電体の両側耳端部には電極塗料は塗布されず、電極集電体面が露出した部分が残っている。このように、シート状電極は、その各面において、長さ方向に一定間隔をおいて電極活物質層が塗布形成された塗布区間と、隣り合う電極活物質層同士の間の非塗布区間とを有し、両側耳端部には電極活物質層が塗布形成されず電極集電体面が露出している。
【0005】
シート状電極を加圧加工する従来装置として、例えば、特開平10−64521号公報には、帯状電極集電体上にこれの長さ方向に所定ピッチで形成された電極活物質層を有し且つ一定経路に沿って搬送されるシート状電極を両面側から挟んで相対する一対の加圧ロールと、各ロールのロール軸両端をそれぞれ対をなして支持している二対のベアリングユニットと、両ロール外周面間に厚さ調整間隙を形成するように二対のベアリングユニットの同じ側の端にあるもの同士間にそれぞれ介在させられている一対のスペーサとを備えているローラプレス装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来装置では、電極集電体の延伸や切断を防止するために厚さ調整間隙を形成しているため、シート状電極を高荷重で加圧しようとしても、前記調整間隙とシート状電極の厚さとが等しくなるまでシート状電極が加圧圧縮されると、それ以上シート状電極に負荷をかけることができない。このため、上記従来装置では、シート状電極を高荷重で加圧することができず、目標厚にシート状電極を圧縮し電極活物質の密度を高めるためには、加圧工程を数回繰り返す必要があった。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、シート状電極を高荷重で加圧することのできる電池用電極製造用プレス装置を提供することにある。また、本発明の目的は、前記電池用電極製造用プレス装置を用いた電池用電極、特に非水電解質電池用電極の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電池用電極製造用プレス装置には以下のものが含まれる。
(1) 帯状電極集電体の少なくとも片面に形成された電極活物質層を有し且つ一定経路に沿って搬送されるシート状電極を両面側から挟んで相対する一対の加圧ロールを有する加圧ユニットと、シート状電極搬送経路の加圧ユニットよりも上流に、電極活物質層が形成された面において電極集電体面が露出している電極集電体両側耳端部を切除する切断ユニットとを備える電池用電極製造用プレス装置であって、
前記加圧ユニットが、一方の加圧ロールを支えているバックアップロールと、他方の加圧ロールを支えているバックアップロールとを備え、
前記加圧ユニットにおいて、一方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、他方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
該衝撃吸収スペーサは、両加圧ロールに荷重をかけない状態で且つ両加圧ロール間に何も挟んでいない状態で、両加圧ロール間の間隙が0.01〜1mmとなるように介在させられており、
加圧圧力は、3000kg/cm以上20000kg/cm以下とされる、電池用電極製造用プレス装置である。
(2) 前記加圧ユニットにおいて、一方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記一方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
且つ他方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記他方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
該両衝撃吸収スペーサは、該両バックアップロールに荷重をかけない状態で、両加圧ロールとそれぞれを支えるバックアップロールとの間の間隙が共に0.01〜1mmとなるように介在させられている、上記(1)に記載の電池用電極製造用プレス装置。
(3) 帯状電極集電体の少なくとも片面に形成された電極活物質層を有し且つ一定経路に沿って搬送されるシート状電極を両面側から挟んで相対する一対の加圧ロールを有する加圧ユニットと、シート状電極搬送経路の加圧ユニットよりも上流に、電極活物質層が形成された面において電極集電体面が露出している電極集電体両側耳端部を切除する切断ユニットとを備える電池用電極製造用プレス装置であって、
前記加圧ユニットが、一方の加圧ロールを支えているバックアップロールと、他方の加圧ロールを支えているバックアップロールとを備え、
前記加圧ユニットにおいて、一方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記一方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
且つ他方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記他方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
該両衝撃吸収スペーサは、該両バックアップロールに荷重をかけない状態で、両加圧ロールとそれぞれを支えるバックアップロールとの間の間隙が共に0.01〜1mmとなるように介在させられており、
加圧圧力は、3000kg/cm以上20000kg/cm以下とされる、電池用電極製造用プレス装置。
【0009】
本発明による電池用電極製造用プレス装置では、シート状電極搬送経路の加圧ユニットよりも上流に切断ユニットを備えているので、シート状電極が加圧される前に予め前記両側耳端部が切除される。搬送されるシート状電極を高荷重で加圧すると、電極集電体は主としてシート状電極搬送方向に延伸する。この際、前記両側耳端部を切除せずにシート状電極を加圧すると、集電体面に電極活物質層が形成されている領域と電極活物質層が形成されていない前記両側耳端部との間で延伸度合いに差が生じる。すなわち、電極活物質層が形成されている領域での延伸度合いに比べて、前記両側耳端部での延伸度合いは小さい。このため、加圧加工後のシート状電極の平坦性が損なわれシワや破断の原因となる場合がある。本発明の電池用電極製造用プレス装置では、上述したようにシート状電極が加圧される前に予め前記両側耳端部が切除されるので、シワや破断を生じさせずにシート状電極を高荷重で加圧することができる。
【0013】
また、本発明は、電極活物質及びバインダーを含む電極合剤塗料を帯状の電極集電体の少なくとも片面に、電極集電体長さ方向に一定の間隙をおいて塗布し、電極集電体の前記少なくとも片面に電極活物質層が形成された塗布区間と電極集電体面が露出した非塗布区間とが電極集電体長さ方向に交互に並んでおり、且つ電極集電体両側耳端部には電極合剤塗料が塗布されず電極集電体面が露出しているシート状電極を形成し、
前記両側耳端部を、露出している電極集電体面を残さないように切除し、
その後、シート状電極を3000kg/cm以上20000kg/cm以下の圧力で加圧することを含む、電池用電極の製造方法である。
【0015】
本発明において、3000kg/cm以上20000kg/cm以下の高い圧力で加圧する。このような高荷重でシート状電極を加圧することにより、少ない加圧回数で、電極活物質層を目標厚まで圧縮することができ、電極体積当たりの活物質の密度を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電池用電極製造用プレス装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の電池用電極製造用プレス装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。図1において、帯状の電極集電体(B) の少なくとも片面上に形成された電極活物質層(C) を有するシート状電極は、矢印(A) の方向に搬送される。以下の説明において、シート状電極搬送経路の上流側から下流側を見て、その左右の側を左右というものとする。
図1に示すプレス装置は、繰り出しユニット(1) と切断ユニット(2) と加圧ユニット(3) と図示しない巻き取りユニットとを、シート状電極搬送経路の上流側からこの順で備えている。
【0018】
以下の説明を容易にするために、図2を参照して、繰り出しユニット(1) から繰り出されるシート状電極について説明する。図2は、本発明において電池用電極を製造するためのシート状電極の一例を示す平面図である。
【0019】
シート状電極(M) は、幅(Wb)の帯状電極集電体(B) 上に幅(Wc)の多数の矩形状電極活物質層(C) が形成されたものである。活物質層(C) は、電極集電体長さ方向について、一定ピッチ(P) で隣り合うもの同士間に間隙をおいて1列に並んでいる。これにより、長さ方向について、帯状電極集電体(B) 上には電極活物質層(C) が形成された塗布区間(S) 及び電極集電体(B) 面が露出した非塗布区間(N) が交互に並んで形成されている。塗布区間(S) においても、電極集電体(B) の左右両側耳端部(El)(Er)には電極活物質層(C) は塗布形成されておらず、電極集電体(B) 面が露出した部分が残っている。
目的とする電池用電極の種類に応じて、集電体(B) の両面について塗布区間(S) 及び非塗布区間(N) の形成パターンが同じ場合もあれば、異なる場合もある。また、活物質層(C) が集電体(B) の片面のみに形成されている場合もある。
【0020】
図1を参照して、シート状電極搬送経路の繰り出しユニット(1) よりも下流に、切断ユニット(2) が設けられている。図1においては、切断ユニット(2) は概念的に示されている。切断ユニット(2) としては、例えば、シアー方式、ギャング方式等の回転刃やレーザー等の公知の切断手段を用いることができる。
【0021】
切断ユニット(2) が、図2で説明した電極集電体(B) の左右両側耳端部(El)(Er)を切除する。
両側耳端部(El)(Er)を切除する際に粉塵等が発生する場合には、シート状電極の損傷を避けるために、回転ブラシ、超音波、エアーナイフや粉塵吸引装置等で粉塵等を取り除くことが好ましい。
【0022】
図3を参照して、上述の切断ユニット(2) により両側耳端部(El)(Er)を切除した後のシート状電極について説明する。図3は、集電体両側耳端部が切除されたシート状電極の一例を示す平面図である。
図3において、両側耳端部切除後の集電体(B) の幅(W1)は、この図における電極活物質層(C) の幅と等しい。本発明では、電極活物質層(C) の左右に、電極集電体(B) 面が露出している部分を残さないように両側耳端部(El)(Er)を切除する。すなわち、幅(W1)と図2で説明した(Wb)及び(Wc)との関係が、(W1)≦(Wc)<(Wb)となるように切除する。図2で説明したのと同様に、長さ方向については、電極活物質層(C) が形成された塗布区間(S) 及び電極集電体(B) 面が露出した非塗布区間(N) が交互に並んでいる。
【0023】
図1を参照して、シート状電極搬送経路の切断ユニット(2) よりも下流に、加圧ユニット(3) が設けられている。図1の例では、加圧ユニット(3) として4段圧延機が備えられている。
図1において、加圧ユニット(3) は、一定経路に沿って搬送されるシート状電極を挟んで相対するように配置されている左右方向に伸びた水平状上ロール(11)及び下ロール(12)を有している。これらの上下ロール(11)、(12) は、図3で説明した幅(W1)よりも広い長さを持っている。
【0024】
上ロール(11)には上回転軸(13)がその左右両端を上ロール(11)端面より左右にそれぞれ突出させるように設けられている。同様に、下ロール(12)にも下回転軸(14)がその左右両端を下ロール(12)端面より左右にそれぞれ突出させるように設けられている。上回転軸(13)の左右両端部は、左右一対の上ベアリングユニット(15)で支持されている。下回転軸(14)の左右両端部は、左右一対の下ベアリングユニット(16)で支持されている。
【0025】
加圧ロールとして、シート状電極の左右方向の厚さ分布を制御するための公知の機構、例えば、ロールベンディング、ロール逆ベンディング、クラウンロール、クラウン可変ロール、ロールクロス等を組み合わせて使用する場合もある。
両ロール(11)、(12) の材質としては、一般的に、鉄鋼等の金属か、硬質合成樹脂が用いられる。両ロール(11)、(12) は、同一の材質の組合せか、異種の材質を組合わせても良い。使用に際し、両ロール(11)、(12) の表面温度は、一般的に、常温から200℃の範囲で一定に保たれる。
【0026】
図1の例では、左右一対ずつの上下ベアリングユニット(15)、(16) の左右同じ側にあるもの同士間には左右一対の、衝撃吸収スペーサ(17)が介在させられている。
衝撃吸収スペーサ(17)は、加圧ロール(11)、(12) に荷重をかけない状態で且つ両加圧ロール(11)、(12) 間に何も挟んでいない状態で、両加圧ロール(11)、(12) 間の間隙が0.01〜1mmとなるように介在させるとよい。この状態で加圧ロールに500〜20000kg/cmの荷重をかけると、両加圧ロール(11)、(12) が互いに間隙なく接触する。シート状電極を高荷重で加圧できると共に、両ロール(11)、(12) の振動が緩和される。このため、図3で説明した塗布区間(S) と非塗布区間(N) とを有するシート状電極(M1)を加圧する場合においても、塗布区間(S) から非塗布区間(N) へ加圧ロールが移行する際の衝撃による両ロール(11)、(12) の振動が緩和されるので、非塗布区間(N) の電極集電体(B) にシワを生じることがない。
【0027】
衝撃吸収スペーサ(17)の材質としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、鉛等の金属や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリイミド、テフロン、セロハン、ナイロン、ポリプロピレン等の樹脂や、ガラス繊維、炭素繊維、不織布等や、これら材料の複合体等が用いられる。
【0028】
図1の例では、上ロール(11)は上バックアップロール(21)で支えられ、下ロール(12)は下バックアップロール(22)で支えられている。上バックアップロール(21)には上回転軸(23)がその左右両端を上バックアップロール(21)端面より左右にそれぞれ突出させるように設けられている。同様に、下バックアップロール(22)にも下回転軸(24)がその左右両端を下バックアップロール(22)端面より左右にそれぞれ突出させるように設けられている。上回転軸(23)の左右両端は、左右一対の上ベアリングユニット(25)で支持されている。下回転軸(24)の左右両端部は、左右一対の下ベアリングユニット(26)で支持されている。
【0029】
バックアップロール(21)、(22)は、通常、加圧ロール(11)、(12)より大径のものを用いる。バックアップロール(21)、(22)として、左右長さが加圧ロール(11)、(12)よりも短い複数のものを用いる場合もある。図1の例では、バックアップロール(21)、(22)はそれぞれ5個ずつのロールで構成されている。複数のバックアップロールの荷重のそれぞれを制御することができるので、左右方向の荷重バランスを調整することにより電池用電極の左右方向の厚さ分布を制御することができる。
バックアップロール(21)、(22)の材質としては、加圧ロール(11)、(12)の材質と同様に、鉄鋼等の金属か、硬質合成樹脂が用いられる。バックアップロール(21)、(22)は、それぞれが支える加圧ロール(11)、(12)と同一の材質でも異種の材質でもよい。
【0030】
図1の例では、左右一対ずつの上ベアリングユニット(15)、(25) の左右同じ側にあるもの同士間には左右一対の、上衝撃吸収スペーサ(27)が介在させられている。左右一対ずつの下ベアリングユニット(16)、(26) の左右同じ側にあるもの同士間には左右一対の、下衝撃吸収スペーサ(28)が介在させられている。
【0031】
上下衝撃吸収スペーサ(27)、(28) は、バックアップロール(21)、(22) に荷重をかけない状態で、加圧ロール(11)、(12) とそれぞれを支えるバックアップロール(21)、(22) との間の間隙が共に0.01〜1mmとなるように介在させるとよい。この状態で500〜20000kg/cmの荷重をかけると、加圧ロール(11)、(12) とそれぞれを支えるバックアップロール(21)、(22) とが互いに接触する。シート状電極を高荷重で加圧できると共に、両加圧ロール(11)、(12) の振動が緩和される。このため、図3で説明した塗布区間(S) と非塗布区間(N) とを有するシート状電極(M1)を加圧する場合においても、塗布区間(S) から非塗布区間(N) へ加圧ロールが移行する際の衝撃による両ロール(11)、(12) の振動が緩和されるので、非塗布区間(N) の電極集電体(B) にシワを生じることがない。
【0032】
上下衝撃吸収スペーサ(27)、(28) の材質としては、衝撃吸収スペーサ(17)と同様のものが挙げられる。例えば、鉄、銅、アルミニウム、鉛等の金属や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリイミド、テフロン、セロハン、ナイロン、ポリプロピレン等の樹脂や、ガラス繊維、炭素繊維、不織布等や、これら材料の複合体等である。
【0033】
以上のように、図1の例では、加圧ユニット(3) として4段圧延機が備えられている。バックアップロール(21)、(22) を有さない2段圧延機や、多段数のバックアップロールを有する多段圧延機を用いることもできる。
また、図1の例では、衝撃吸収スペーサ(17)が介在させられ、且つ上下衝撃吸収スペーサ(27)、(28) がそれぞれ介在させられている。図1のようにスペーサ(17)と上下スペーサ(27)、(28) とを併用してもよく、スペーサ(17)と上下スペーサ(27)、(28) とのいずれかを用いてもよい。衝撃吸収スペーサ(17)及び上下衝撃吸収スペーサ(27)、(28) を用いない場合もある。
【0034】
シート状電極を加圧する際に粉塵等が発生する場合がある。この場合には、加圧ロール(11)、(12) やバックアップロール(21)、(22) に粉塵が付着しないように注意し、粉塵が付着した場合には速やかに、例えばフェルトパット、樹脂製ナイフ、金属ブレード、超音波、粉塵吸引装置等で粉塵を除去すればよい。
【0035】
図4を参照して、加圧する前に予め左右両側耳端部(El)(Er)を切除することにより得られる効果を説明する。図4は、図2に示すシート状電極の塗布区間の斜視図である。図4の例では、集電体(B) の両面に同じ形成パターンで塗布区間(S) が形成されている。
【0036】
搬送されるシート状電極を高荷重で加圧すると、電極集電体(B) は主として搬送方向(A) に延伸する。左右両側耳端部(El)(Er)を切除せずにシート状電極を高荷重で加圧すると、集電体(B) 面に電極活物質層(C) が形成されている領域での延伸度合い(Xc)に比べて、電極活物質層(C) が形成されていない両側耳端部(El)(Er)での延伸度合い(Xb)は小さい。これら延伸度合い(Xc)と(Xb)との差のために加圧後のシート状電極の平坦性が損なわれ、シワや破断の原因となる場合がある。本発明のプレス装置は、図1で説明したように、シート状電極搬送経路の加圧ユニット(3) の上流に、両側耳端部(El)(Er)を切除する切断ユニット(2) を備えているので、前記延伸度合いの差の原因となる両側耳端部(El)(Er)を予め切除してから加圧する。このため、高荷重でシート状電極を加圧してもシート状電極の平坦性が損なわれることがなく、シワや破断が生じない。
【0037】
図1を参照して、シート状電極が繰り出しユニット(1) から繰り出され、矢印(A) で示す方向に搬送されていく。電極活物質層(C) が形成されず電極集電体(B) 面が露出している電極集電体両側耳端部(El)(Er)が、シート状電極搬送方向の加圧ユニット(3) よりも上流に設けられた切断ユニット(2) により切除される。両側耳端部(El)(Er)が切除された後、シート状電極は上下加圧ロール(11)、(12) の間を通過していく。電極集電体(B) 上に活物質層(C) が塗布形成されている塗布区間が上下加圧ロール(11)、(12) の間を通過する際に、活物質層(C) が加圧されて圧縮される。図4で説明したように、両側耳端部(El)(Er)が加圧前に予め切除されているので、シート状電極が高荷重で加圧されてもシート状電極の平坦性が損なわれることがなく、シワや破断が生じない。図3を参照して、塗布区間(S) と非塗布区間(N) とが電極集電体長さ方向に交互に並んでいるシート状電極が加圧される場合においても、衝撃吸収スペーサ(17)及び/又は上下衝撃吸収スペーサ(27)、(28) を用いれば、塗布区間(S) から非塗布区間(N) へ加圧ロールが移行する際の衝撃による両ロール(11)、(12) の振動が緩和されるので、非塗布区間(N) の電極集電体(B) にシワを生じることがない。加圧後、シート状電極は、図示しない巻き取りユニットに巻き取られる。
【0038】
本発明は、電池用電極の製造方法にも関する。
本発明においては、まず、電極活物質及びバインダーを溶剤と共に混合することによって、スラリー状の電極合剤塗料を調製する。この際、さらに必要に応じて導電剤や添加剤を加えることもある。
【0039】
電極活物質としては、従来より電極活物質として使用されているものであれば特に制限なく、各種の材料を使用することができる。
正極活物質としては、例えば、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な酸化物又は炭素材料を用いることができる。このような酸化物としては、リチウムを含む複合酸化物が挙げられ、例えば、コバルト酸リチウムLix CoO2 (0<x≦1.0)、マンガン酸リチウムLi1+x Mn2-x O4 (0≦x≦1/3)、ニッケル酸リチウムLix NiO2 (0<x≦1.0)などが挙げられる。これら酸化物粉末の平均粒子径は1〜40μm程度が好ましい。
【0040】
負極活物質としては、例えば、炭素質材料、リチウム金属、リチウム合金、スズ酸化物等の酸化物が用いられる。炭素質材料としては、特に制限されるものではなく、例えば、無定形炭素、アセチレンブラック、石油コークス、石炭コークス、人造黒鉛、天然黒鉛、グラファイト系炭素繊維、難黒鉛化炭素等を用いることができる。これらの中から、目的とする電池の特性に応じて、当業者が適宜選択することができる。
【0041】
電極塗料用のバインダーとしては、特に制限されるものではなく、従来より使用されている結晶性樹脂、非結晶性樹脂等の各種バインダーを使用することができる。例えば、バインダーとして、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンテレフタレートや、ポリフッ化ビニリデン(PVDF) 、ポリフッ化ビニル、フッ素ゴム等のフルオロカーボン系樹脂等を用いることができる。
バインダーは、電極活物質100重量部に対して、通常1〜40重量部、好ましくは2〜25重量部、特に好ましくは5〜15重量部の量で使用される。
【0042】
電極塗料用の溶剤としては、特に制限されるものではなく、電極塗料を調製する際に従来より使用されている各種の溶剤を使用することができる。例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルエン等が挙げられる。
【0043】
導電剤は、必要に応じて、電極活物質の電子伝導性を補足する目的等のため加えることができる。導電剤としては、特に制限されるものではなく、公知の各種導電剤を用いるとよい。例えば、アセチレンブラック、グラファイト、金・銀・銅微粒子等が挙げられる。 また、さらに炭酸リチウム、シュウ酸、マレイン酸等の公知の各種添加剤を加えることもできる。
【0044】
電極活物質、バインダー、導電剤、溶剤等の混合は、常法により行うことができる。例えば、ロールミル法により、乾燥空気下や不活性ガス雰囲気下で混合する。
【0045】
次に、得られたスラリー状の電極塗料を帯状の電極集電体上に塗布する。塗布は電極の目的に応じて、集電体の両面に行ってもよいし、片面のみに行ってもよい。また、集電体の両面に電極塗料を塗布する場合には、同時に両面に塗布して次の乾燥工程を行ってもよいし、片面に塗布して乾燥工程を行い、続いて他面に塗布して乾燥工程を行ってもよい。
【0046】
電極塗料の塗布に際して、塗布区間(S) 及び非塗布区間(N) を集電体長さ方向に所定ピッチ(P) で形成するには、例えば、ダイノズルへの塗布液の供給を間欠的に行う方法(特開2000−149929号公報)、非塗布区間(N) を予めマスキングしておく方法(本出願人による特願2001−119140号、平成13年4月18日出願)等を適用するとよい。もちろん、その他の種々の方法を適用してもよい。
【0047】
電極塗料の電極集電体への塗布は、公知の方法、例えば、エクストルージョンコート、グラビアコート、リバースロールコート、ディップコート、キスコート、ドクターコート、ナイフコート、カーテンコート、ノズルコート、スクリーン印刷等の塗布方法より行うことができる。
【0048】
本発明において、電極集電体としては、金属箔、金属シート、パンチィングメタル、金属網等が使用され、金属箔、パンチィングメタルが好適である。電極集電体の金属材料としては、特に制限されるものではなく、従来より電極集電体に使用されている各種の金属材料を使用することができる。このような金属材料としては、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、鉄等が挙げられ、銅、アルミニウム等が好ましい。電極集電体の厚さは、通常1〜30μm、好ましくは5〜20μmである。
【0049】
電極塗料の塗布に続いて、乾燥を行い、溶剤を除去する。乾燥は常法により行うことができる。例えば、30〜150℃で、5〜15分間程度の乾燥を行う。このようにして、図2を参照して、電極集電体(B) の片面又は両面に電極活物質層(C) が形成され、塗布区間(S) 及び非塗布区間(N) が電極集電体長さ方向に所定ピッチ(P) で形成されたシート状電極(M) を得る。シート状電極(M) において、電極集電体(B) の両側耳端部(El)(Er)には電極活物質層(C) は塗布形成されず、電極集電体(B) 面が露出している。
【0050】
乾燥後、前記両側耳端部(El)(Er)を、露出している集電体(B) 面を残さないように切除し、その後、シート状電極を加圧して、電極活物質層の厚さを薄くし且つ一定に整え、電極体積当たりの活物質の密度を高める。この際、切断ユニットと加圧ユニットとを備える本発明のプレス装置を用いるとよい。
【0051】
加圧圧力は、3000kg/cm以上である。1000kg/cm以上の高荷重で加圧するので、加圧ロールの撓みを抑制してシート状電極を均一に加圧するために、4段圧延機等の多段圧延機を用いる。加圧圧力の上限は、20000kg/cm程度であり、10000kg/cm程度までが望ましい。
【0052】
加圧加工の直前及び/又は直後にシート状電極の表面処理を行うこともある。表面処理は、例えば、遠赤外線、熱風等による加熱炉や、電子線、α線、β線、γ線、X線、紫外線等の放射線照射装置を用いて行うことができる。
【0053】
加圧加工の後、シート状電極を所定の寸法に切断する。切断は、一般に、電極を製造流れ方向に沿って所定の幅にするスリット工程と、所望の長さにする裁断工程からなる。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
[実施例1:正極の製造]
下記組成のスラリー状の正極用塗料を調製した。
【0055】
(正極用塗料の組成)
正極活物質:コバルト酸リチウム 100重量部
導電剤:アセチレンブラック 6重量部
バインダー:フッ素ゴム 5重量部
溶剤:N−メチルピロリドン(NMP) 39重量部
溶剤:メチルイソブチルケトン(MIBK) 39重量部
【0056】
まず、バインダー5重量部をMIBK20重量部に溶解してラッカーを作製した。次に、導電剤6重量部に上記ラッカー25重量部を加えて混練し、その後、混錬物にMIBK19重量部とNMP39重両部とを加えて溶解し、ペーストを作製した。上記ペースト89重量部に正極活物質100重量部を加えてよく混合し、正極用塗料とした。
【0057】
次に、図2を参照して、厚さ20μm、幅(Wb)400mmのアルミニウム箔からなる電極集電体(B) の片面にノズルコートにより上記正極用塗料を間欠的に塗布した後、80〜130℃の乾燥炉で乾燥して電極活物質層(C) を形成した。塗布区間(S) の集電体長さ方向長400mm、幅(Wc)380mm、非塗布区間(N) の集電体長さ方向長20mmとした。その後、アルミニウム箔の他面に同様の塗布操作を行って電極活物質層(C) を形成した。これにより、電極集電体(B) 及び両面の電極活物質層(C) の全体の厚さが350μmであるシート状電極(M) を得た。
【0058】
切断ユニット(2) と加圧ユニット(3) とを備える本発明のプレス装置を用いて、得られたシート状電極(M) においてアルミニウム箔面が露出しいる両側耳端部(El)(Er)を切除し、その後、シート状電極を加圧した。図3を参照して、両側耳端部切除後且つ加圧前の幅(W1)は、370mmであった。図1を参照して、直径420mmの金属製加圧ロール(11)、(12) と、それぞれ5個ずつの直径500mmの金属製バックアップロール(21)、(22) とを用いた。上下加圧ロール(11)、(12) の間に何も挟まない状態で、無負荷の両ロール(11)、(12) 間の間隙が0.46mmとなるように、ベアリングユニット(15)(15)とベアリングユニット(16)(16)との間に金属製衝撃吸収スペーサ(17)(17)を介在させた。上下衝撃吸収スペーサ(27)(27)、(28)(28) は介在させなかった。加圧前の厚さ350μmのシート状電極を目標厚さ230μmに圧縮できるように負荷荷重をかけ、電池用電極を製造した。この時の加圧部にかかる負荷荷重は4600kg/cmであり、上下ロール(11)、(12) 間にシート状電極を挟んでいない場合には、両ロール(11)、(12) は互いに間隙なく接触していた。
【0059】
[比較例1]
両側耳端部(El)(Er)を切除しなかった以外は、実施例1と同様に電池用電極を製造した。加圧の際、加圧部にかかる負荷荷重は4600kg/cmであった。
【0060】
[実施例2](参考例)
衝撃吸収スペーサ(17)(17)を介在させなかった以外は、実施例1と同様に電池用電極を製造した。加圧の際、加圧部にかかる負荷荷重は1800kg/cmであった。
【0061】
[実施例3]
衝撃吸収スペーサ(17)(17)を介在させず、且つ無負荷の状態で加圧ロール(11)とバックアップロール(21)との間の間隙及び加圧ロール(12)とバックアップロール(22)との間の間隙が共に0.1mmとなるように、金属製の上衝撃吸収スペーサ(27)(27)及び金属製の下衝撃吸収スペーサ(28)(28)を介在させた以外は、実施例1と同様に電池用電極を製造した。加圧の際、加圧部にかかる負荷荷重は3000kg/cmであった。
【0062】
[実施例4]
上衝撃吸収スペーサ(27)(27)及び下衝撃吸収スペーサ(28)(28)を介在させた以外は、実施例1と同様に電池用電極を製造した。衝撃吸収スペーサ(27)、(28) は、実施例3で用いた衝撃吸収スペーサ(27)、(28) と同じ材質及び同じ寸法のものを使用した。加圧の際、加圧部にかかる負荷荷重は7400kg/cmであった。
【0063】
実施例1〜4及び比較例1で製造された電池用電極の状態をそれぞれ観察した。実施例1、3、4では、得られた電池用電極の平坦性が良く、非塗布区間(N) で露出した電極集電体(B) にシワや破断は生じていなかった。実施例2では、非塗布区間(N) で露出した電極集電体(B) にシワが生じていたが、実用性に問題はなかった。一方、比較例1では、電池用電極の平坦性が悪く、数箇所において破断していた。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、シート状電極を高荷重で加圧することができ、高荷重での加圧後もシート状電極の平坦性を損なうことがなく、シワや破断を生じない。少ない加圧回数で、電極活物質層を目標厚まで圧縮することができ、電極体積当たりの活物質の密度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池用電極製造用プレス装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明において電池用電極を製造するためのシート状電極の一例を示す平面図である。
【図3】集電体両側耳端部が切除されたシート状電極を示す平面図である。
【図4】図2に示すシート状電極の塗布区間の斜視図である。
【符号の説明】
(1) :繰り出しユニット
(2) :切断ユニット
(3) :加圧ユニット
(11):加圧ロール
(12):加圧ロール
(17):衝撃吸収スペーサ
(21):バックアップロール
(22):バックアップロール
(27):衝撃吸収スペーサ
(28):衝撃吸収スペーサ
(B) :電極集電体
(C) :電極活物質層
(M) :シート状電極
(M1):シート状電極
(El)(Er):両側耳端部
Claims (4)
- 帯状電極集電体の少なくとも片面に形成された電極活物質層を有し且つ一定経路に沿って搬送されるシート状電極を両面側から挟んで相対する一対の加圧ロールを有する加圧ユニットと、シート状電極搬送経路の加圧ユニットよりも上流に、電極活物質層が形成された面において電極集電体面が露出している電極集電体両側耳端部を切除する切断ユニットとを備える電池用電極製造用プレス装置であって、
前記加圧ユニットが、一方の加圧ロールを支えているバックアップロールと、他方の加圧ロールを支えているバックアップロールとを備え、
前記加圧ユニットにおいて、一方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、他方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
該衝撃吸収スペーサは、両加圧ロールに荷重をかけない状態で且つ両加圧ロール間に何も挟んでいない状態で、両加圧ロール間の間隙が0.01〜1mmとなるように介在させられており、
加圧圧力は、3000kg/cm以上20000kg/cm以下とされる、電池用電極製造用プレス装置。 - 前記加圧ユニットにおいて、一方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記一方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
且つ他方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記他方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
該両衝撃吸収スペーサは、該両バックアップロールに荷重をかけない状態で、両加圧ロールとそれぞれを支えるバックアップロールとの間の間隙が共に0.01〜1mmとなるように介在させられている、請求項1に記載の電池用電極製造用プレス装置。 - 帯状電極集電体の少なくとも片面に形成された電極活物質層を有し且つ一定経路に沿って搬送されるシート状電極を両面側から挟んで相対する一対の加圧ロールを有する加圧ユニットと、シート状電極搬送経路の加圧ユニットよりも上流に、電極活物質層が形成された面において電極集電体面が露出している電極集電体両側耳端部を切除する切断ユニットとを備える電池用電極製造用プレス装置であって、
前記加圧ユニットが、一方の加圧ロールを支えているバックアップロールと、他方の加圧ロールを支えているバックアップロールとを備え、
前記加圧ユニットにおいて、一方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記一方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
且つ他方の加圧ロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットと、前記他方の加圧ロールを支えているバックアップロールのロール軸両端のそれぞれを支持している一対のベアリングユニットとの間に、衝撃吸収スペーサがそれぞれ介在させられており、
該両衝撃吸収スペーサは、該両バックアップロールに荷重をかけない状態で、両加圧ロールとそれぞれを支えるバックアップロールとの間の間隙が共に0.01〜1mmとなるように介在させられており、
加圧圧力は、3000kg/cm以上20000kg/cm以下とされる、電池用電極製造用プレス装置。 - 電極活物質及びバインダーを含む電極合剤塗料を帯状の電極集電体の少なくとも片面に、電極集電体長さ方向に一定の間隙をおいて塗布し、電極集電体の前記少なくとも片面に電極活物質層が形成された塗布区間と電極集電体面が露出した非塗布区間とが電極集電体長さ方向に交互に並んでおり、且つ電極集電体両側耳端部には電極合剤塗料が塗布されず電極集電体面が露出しているシート状電極を形成し、
前記両側耳端部を、露出している電極集電体面を残さないように切除し、
その後、シート状電極を3000kg/cm以上20000kg/cm以下の圧力で加圧することを含む、電池用電極の製造方法。
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