JP4164506B2 - 樹脂モールド装置および樹脂モールド方法 - Google Patents

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本発明は樹脂モールド装置および樹脂モールド方法に関し、より詳細にはリリースフィルムを用いた樹脂モールド装置および樹脂モールド方法に関する。
図5は、リリースフィルム10を用いる樹脂モールド装置に用いられる樹脂モールド金型の従来の構成例を示す。この樹脂モールド装置は、被成形品30の片面を樹脂モールドするものであって、樹脂モールド金型は、被成形品30がセットされる下型12と、下型12に対向して上型側に配置されるキャビティブロック14と、キャビティブロック14の周囲を囲むように配置されたクランパ16とを備える。キャビティブロック14は上型ベース18に支持され、クランパ16は弾発スプリング20を介して型開閉方向に可動に上型ベース18に支持されている。
クランパ16の端面は、キャビティブロック14の内底面よりも下型12に向けて突出し、クランパ16とキャビティブロック14とによってキャビティ凹部が形成される。
クランパ16の端面にはリリースフィルムをクランパ16のクランプ面にエア吸着するエア吸着孔16aが設けられ、クランパ16の内側面とキャビティブロック14の側面との間にリリースフィルム10をキャビティ凹部の底面にエア吸着するためのエア吸引路17が設けられている。
エア吸着孔16aとエア吸引路17とは、クランパ16の内部に形成されたエア流路16bを介して樹脂モールド金型の外部のエア吸引機構に接続される。エア流路16bはキャビティブロック14の端面よりも背面側でクランパ16の内側面で開口してエア吸引路17と連通する。
下型と、キャビティブロック14およびクランパ16を含む上型は、チェンバー排気路24を介して真空装置に接続される真空チェンバー22内に収納される。
下型12および上型は、樹脂モールド装置のプレス機構に各々支持されており、樹脂モールド金型内に被成形品30を搬入してセットし、型開閉操作を行うことによって被成形品30が樹脂モールドされる。樹脂モールド操作の際に、下型と上型を含む樹脂モールド領域は真空チェンバー22内で真空に保持される。
図5は、下型と上型とを型開きし、下型12に被成形品30をセットして被成形品30の上にモールド用の樹脂40を供給し、上型のキャビティブロック14とクランパ16とにリリースフィルム10をエア吸着した状態を示す。樹脂40は被成形品30の樹脂モールドに十分な分量の樹脂を計量して供給される。リリースフィルム10は、エア吸着孔16aによりクランパ16のクランプ面にエア吸着され、エア吸引路17を介してキャビティブロック14の内定面側からエア吸引されることにより、クランパ16の内側面とキャビティブロック14の内底面にならってエア吸着される。
図6は、下型12に支持された被成形品30の上面にクランパ16の端面が当接した状態を示す。被成形品30にクランパ16が当接することにより、被成形品30の片面上にキャビティ15が形成され、キャビティ15の周縁部がリリースフィルム10を介してクランパ16によって封止され、キャビティ15内にモールド用の樹脂40が配置された状態になる。この状態から、可動型を型締め位置まで移動させ、被成形品30を圧縮成形する。
図7は、可動型が型締め位置まで移動し、被成形品30が圧縮成形されている状態を示す。図6に示す状態から、型締め位置まで金型が移動する際には弾発スプリング20が圧縮され、クランパ16に対して相対的にキャビティブロック14が型締め位置まで押動されて、キャビティ15に樹脂40が充填されて樹脂モールドされる。
特開2004−148621号公報
ところで、リリースフィルムを用いる樹脂モールド装置では、上述したように、キャビティブロック14の側面とクランパ16の内側面との間にリリースフィルム10をキャビティ凹部の内底面側に吸引するためのエア吸引路17を設けている。
このエア吸引路17は、キャビティブロック14の側面(周縁部)にスリット状に開口し、エア吸引路17に連通してクランパ16の内側面で開口するエア流路16bに連通する。したがって、キャビティ15に樹脂40が完全に充填され、樹脂40に充填圧が作用するようになると、図7に示すように、エア吸引路17に樹脂40が押し出され、エア吸引路17に押し出された樹脂40が樹脂成形部の外面に突起Aとしてあらわれる。また、エア吸引路17に押し出された部位でリリースフィルム10が破れたりすると、キャビティブロック14とクランパ16との摺接部分に樹脂40が入り込み、樹脂モールド金型の動作不良を生じさせるという問題が生じる。
また、この場合にエア吸引路17に樹脂40が押し出されないようにエア吸引路17の空隙(流路間隔)を狭くする方法も考えられるが、エア吸引路17を狭くするとリリースフィルム10を吸引する力が弱まり、リリースフィルム10が完全にキャビティ凹部の内底面に沿って吸着される前に被成形品30がクランプされるため、被成形品30をクランプする際にモールド用の樹脂40にリリースフィルム10が接触し、樹脂40が押しつぶされて引き延ばされ、キャビティ領域よりも外側に樹脂40が達して、樹脂ばりとなってしまうといった問題が生じる。
また、リリースフィルム10を用いた樹脂モールド装置では、キャビティ15の周縁部がリリースフィルム10を介して封止されるから、リリースフィルム10の緩衝作用(弾性)によってキャビティ15から樹脂40が漏出しないようになるという作用を有するが、上述した樹脂モールド領域を真空排気しながら樹脂モールドする際には、キャビティ15から真空チェンバー22側に樹脂40が漏出しやすくなり、クランパ16によってクランプしている被成形品30のクランプ面に樹脂ばりBが生じることがある。
本発明は、これらの課題を解決すべくなされたものであり、樹脂成形部の外面に突起等が形成されない見栄えの良い成形品を提供することができ、樹脂モールド時にリリースフィルムが破れて作動不良が生じることを防止し、また、被成形品の表面に樹脂ばりが生じたりすることを防止するリリースフィルムを用いた樹脂モールド装置および樹脂モールド方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、樹脂モールド金型により被成形品をクランプして樹脂モールドする、リリースフィルムを用いた樹脂モールド金型において、前記樹脂モールド金型は、前記被成形品を樹脂モールドするキャビティの配置にしたがって形成されたキャビティブロックと、該キャビティブロックを囲む配置に設けられ、キャビティブロックの側面に内側面が摺接して型開閉方向に可動に支持されるとともに、キャビティブロックの端面を内底面とするキャビティ凹部を構成するクランパとを備え、該クランパの前記キャビティブロックの側面に摺接する内側面に、前記キャビティ凹部内に連通し、前記リリースフィルムを前記キャビティ凹部内に吸引するためのエア吸引孔が設けられ、該エア吸引孔は、前記キャビティブロックが型締め位置まで移動した際に閉止される配置に設けられていることを特徴とする。
なお、本発明は圧縮成形による樹脂モールド金型、トランスファモールドによる樹脂モールド金型に適用される。また、樹脂モールド金型に形成されるキャビティの配置数は単数および複数とすることができ、キャビティの形状も適宜選択可能である。
また、前記エア吸引孔は、前記クランパの内側面に沿って開口する凹溝に形成されていることにより、キャビティ凹部側から効率的にリリースフィルムをエア吸引してキャビティ凹部の内面に沿ってリリースフィルムをエア吸着することが可能になる。
また、前記クランパのクランプ面には、前記リリースフィルムをクランプ面にエア吸着するエア吸着孔が設けられ、前記エア吸引孔と前記エア吸着孔とが、同一のもしくは異なるエア吸引機構に接続されていることを特徴とする。クランパのクランプ面にエア吸着孔を設けることによりリリースフィルムをクランパの端面(クランプ面)に確実にエア吸着することができ、キャビティ凹部の内面にならってリリースフィルムが的確にエア吸着される。
また、前記クランパは、前記キャビティブロックの端面よりも常時クランプ面を突出させた状態に弾発スプリングにより支持されていることを特徴とする。これにより、クランパが型開閉方向に容易に可動となり、リリースフィルムを介して被成形品をクランプすることによって、樹脂ばりを生じさせずに樹脂モールドすることが可能になる。
また、前記樹脂モールド金型の樹脂モールド領域が、真空チェンバー内に配置され、該真空チェンバーが真空装置に接続されていることにより、成形品の樹脂部にボイドを生じさせずに信頼性の高い樹脂モールドが可能になる。
被成形品を樹脂モールドするキャビティの配置にしたがって形成されたキャビティブロックと、該キャビティブロックを囲む配置に設けられ、キャビティブロックの側面に内側面が摺接して型開閉方向に可動に支持されるとともに、キャビティブロックの端面を内底面とするキャビティ凹部を構成するクランパとを備えた樹脂モールド金型を備え、該樹脂モールド金型の樹脂モールド領域が、真空チェンバー内に配置され、該真空チェンバーが真空装置に接続された樹脂モールド装置を用いて樹脂モールドする樹脂モールド方法において、前記樹脂モールド金型として、前記クランパの前記キャビティブロックの側面に摺接する内側面に、前記キャビティ凹部内に連通し、前記リリースフィルムを前記キャビティ凹部内に吸引するためのエア吸引孔が設けられ、該エア吸引孔が、前記キャビティブロックが型締め位置まで移動した際に閉止される配置に設けられた金型を使用し、前記樹脂モールド金型に被成形品をセットし、キャビティ領域をリリースフィルムにより被覆し、前記真空装置を作動させて前記真空チェンバー内を真空排気した後、前記クランパが前記被成形品に当接した時点で前記真空装置の作動を停止させ、その後の樹脂モールド操作を行うことを特徴とする。
本発明に係る樹脂モールド装置および樹脂モールド方法によれば、リリースフィルムをキャビティ凹部の内底面にエア吸着するに十分なエア吸引路を確保することができ、被成形品をクランプする際に樹脂にリリースフィルムが接触して樹脂が引き延ばされことが防止され、円滑な樹脂モールドが可能になるとともに、樹脂部の外面に突起等を生じさせたり、被成形品の表面に樹脂ばりを生じさせたりすることなく高品質の樹脂モールドが可能になる。
以下、本発明に係る樹脂モールド装置の実施の形態について、添付図面とともに詳細に説明する。
(樹脂モールド金型の構成)
図1〜4は、本発明に係る樹脂モールド装置の主要構成部分である樹脂モールド金型の構成と、この樹脂モールド金型を使用して樹脂モールドする工程を示す。以下では、まず、図1、2にしたがって樹脂モールド金型の構成について説明する。
本実施形態の樹脂モールド金型は、図5に示す従来の樹脂モールド金型と基本的な構成は同様である。すなわち、下型12に被成形品30をセットするセット部が設けられ、上型にキャビティブロック14とキャビティブロック14を囲む配置の矩形枠状に形成されたクランパ16が設けられている。キャビティブロック14は上型ベース18に支持され、クランパ16は上型ベース18に支持された弾発スプリング20により、キャビティブロック14の端面よりもクランプ面を下型12に向けて突出させて支持されている。
被成形品30をクランプして樹脂モールドする樹脂モールド領域は真空チェンバー22により包囲される形態に設けられ、真空チェンバー22はチェンバー排気路24を介して真空装置25に接続されている。
クランパ16のクランプ面にはリリースフィルム10をクランプ面にエア吸着するエア吸着孔16aが開口し、エア吸着孔16aはクランパ16に設けられたエア流路16bに連通する。エア流路16bは真空チェンバー22を真空排気する真空装置25とは別個に設けられたエア吸引機構19に接続する。
本実施形態の樹脂モールド金型において特徴的な構成は、リリースフィルム10をキャビティ凹部の内底面側にエア吸引するエア吸引孔16cをキャビティブロック14の側面に摺接するクランパ16の内側面に形成し、エア吸引孔16cとエア流路16bとを連通させる構成としたことにある。
図5に示すように、従来の樹脂モールド金型においては、キャビティブロック14の側面に摺接するクランパ16の内側面にはエア流路16bのみが開口し、リリースフィルム10をキャビティ凹部の内底面側にエア吸引するエア吸引路17はキャビティブロック14の側面に設けられている。
図2に、図1のC−C線断面図を示す。キャビティブロック14はキャビティ凹部の底面となる端面が平坦状に形成され、平面形状が正方形に形成されている。なお、キャビティブロック14の端面形状は被成形品30を樹脂モールドするキャビティの配置および形状に合わせて適宜形状に形成される。
クランパ16の内側面はキャビティブロック14の側面に摺接し、キャビティブロック14に摺接するクランパ16の摺接面にエア吸引孔16cが凹溝状に設けられる。エア吸引孔16cは、キャビティブロック14を囲むように、周方向に複数個設けられている。
なお、クランパ16に形成するエア吸引孔16cは、図1に示すように、クランパ16のクランプ面よりも高さHだけ上方に離間した位置からクランパ16の上端面側にかけて形成されている。
クランパ16の内側面に形成するエア吸引孔16cの端部のクランプ面からの高さ(離間距離)Hは、型開きしてクランパ16が最も突出した状態で、クランパ16のクランプ面とキャビティブロック14の端面との離間高さよりも低くなるように、いいかえれば、型開きした状態でキャビティ凹部の内底面側でキャビティ凹部とエア吸引孔16cとが連通するように設定される。なお、本実施形態ではエア吸引孔16cはクランパ16の内側面に沿って、内側面上で開口するように設けているが、エア吸引孔16cの端部のみをクランパ16の内側面で開口させ、エア吸引孔16cをクランパ16の内部に形成してエア流路16bに連通させる構成とすることもできる。
なお、本実施形態では、エア吸着孔16aとエア吸引孔16cとを共通のエア流路16bに連通させているが、エア吸着孔16aとエア吸引孔16cとを個別にエア流路に接続するとともに、エア吸着孔16aとエア吸引孔16cを個別のエア吸引機構に接続させることにより、エア吸着孔16aとエア吸引孔16cによるエア吸引操作を個別に制御することも可能である。
(樹脂モールド方法)
続いて、上述した樹脂モールド金型を用いて被成形品30を樹脂モールドする方法について説明する。
まず、図1に示すように、型開きした状態で、下型12に被成形品30をセットし、被成形品30の上にモールド用の樹脂40を供給する。本実施形態の樹脂モールド金型は圧縮成形方法によって被成形品30の片面を圧縮成形する。そのため、被成形品30の樹脂モールド面上に所定量の樹脂40を計量して供給する。モールド用の樹脂40としては液状樹脂、ペースト状樹脂が使用できる。被成形品30を下型12にセットした後に被成形品30の上に樹脂40を供給してもよいし、金型外で被成形品30にあらかじめ樹脂を供給しておき、樹脂40とともに被成形品30を金型内に搬入してセットしてもよい。なお、液状樹脂、ペースト状樹脂の他に、顆粒状樹脂、粉末状樹脂、タブレット樹脂等を使用することも可能である。
図1では、説明を簡略化するため、被成形品30を一つのキャビティによって樹脂モールドする例を示すが、回路基板上に搭載された複数の半導体チップごとにグループ化して樹脂モールドするような場合には、各グループごとにキャビティを設け、各キャビティごとに所定量の樹脂40を供給して樹脂モールドする。
上型には、クランパ16のクランプ面とキャビティ凹部の内側面および内底面に沿ってリリースフィルム10がエア吸着される。すなわち、クランパ16のクランプ面にはエア吸着孔16aによりリリースフィルム10がエア吸着され、キャビティ凹部ではエア吸引孔16cからリリースフィルム10がエア吸引され、キャビティ凹部の内面にならってリリースフィルム10がエア吸着される。
下型12に被成形品30および樹脂40をセットした後、樹脂モールド領域は外部から閉鎖された真空領域(真空チェンバー)に設定され、真空装置25が作動されて、チェンバー排気路24から真空チェンバー22内が真空排気される。
リリースフィルム10をキャビティ凹部の内面にエア吸着するエア吸引機構19は真空チェンバー22の真空度よりも高真空に設定され、クランパ16とキャビティブロック14とによって形成されたキャビティ凹部の内面にリリースフィルム10がエア吸着される。
図1は、真空チェンバー22内が真空排気され、キャビティ凹部の内面にリリースフィルム10がエア吸着された状態を示す。
エア吸着孔16aとエア吸引孔16cとが別個にエア吸引機構に接続されている場合には、まず、エア吸着孔16aによりリリースフィルム10をクランパ16のクランプ面にエア吸着し、次いで、エア吸引孔16cによりキャビティ凹部の底面側からエア吸引するとよい。クランパ16のクランプ面にリリースフィルム10をエア吸着することによって、キャビティ凹部が閉鎖空間となり、キャビティ凹部の底面側で開口するエア吸引孔16cからリリースフィルム10をエア吸引することによってキャビティ凹部の内面形状にならって確実にリリースフィルム10をエア吸着することができる。
リリースフィルム10には、モールド用の樹脂40と容易に剥離し、金型の加熱温度に十分に耐えられる耐熱性を有し、エア吸引操作によってキャビティ凹部の内面に沿って容易にエア吸着される可撓性、伸縮性を備えているものが用いられる。
前述したように、クランパ16の内側面に設けられるエア吸引孔16cは、型開きした状態で、キャビティ凹部の内部と連通するように設ければよいが、図1に示すように、キャビティ凹部の内底面(キャビティブロック14の端面)の近傍部分で孔端が開口するようにするのがよい。キャビティブロック14の端面近傍でエア吸引孔16cの端部が開口するようにすることで、リリースフィルム10をキャビティ凹部の内底面側に確実に吸引することができ、キャビティ凹部の内面にならってリリースフィルム10がエア吸着されやすくなるからである。
図3は、下型あるいは上型の可動型側を被成形品30をクランプする位置まで移動させ、下型と上型とで被成形品30をクランプした状態を示す。
被成形品30にリリースフィルム10を介してクランパ16が当接し、被成形品30の片面側にキャビティ15が形成される。クランパ16が被成形品30に当接した状態で、クランパ16に設けたエア吸引孔16cはキャビティ凹部内で開口し、エア吸引機構19によりエア吸引することによってリリースフィルム10がキャビティ凹部の内底面側にエア吸引される状態が維持される。
次に、図3に示す状態から、可動型側を型締め位置まで移動させ、被成形品30を樹脂モールドする。図4は、被成形品30を樹脂モールドした状態を示す。可動型側を型締め位置(樹脂モールド位置)まで移動させることにより、キャビティ15に樹脂40が充填され、キャビティ15に樹脂40が充填された状態で樹脂40を加圧しながら金型の熱により樹脂40を加熱して硬化させる。
可動型を型締め位置まで移動させる際には、クランパ16は被成形品30に当接しているから、弾発スプリング20が圧縮され、キャビティブロック14が相対的に下型12に向けて押動され、キャビティ15に樹脂40が充填される。
本実施形態の樹脂モールド金型では、図4に示すように、キャビティ15に樹脂40を充填して圧縮成形した状態では、キャビティブロック14の端面の高さが、クランパ16に形成されたエア吸引孔16cのクランプ面からの高さHよりも下位置にある。すなわち、被成形品30を最終的に樹脂モールドした際におけるキャビティ15の深さ(厚さ)は、エア吸引孔16cのクランプ面からの高さHよりも浅くなり、キャビティ凹部とエア吸引孔16cとの連通が遮断され、樹脂40はクランパ16に形成されたエア吸引孔16cとは干渉しない位置、すなわち、クランパ16の平坦面に形成された側面とキャビティブロック14の端面とによってキャビティ15の内面が形成された状態になる。
このように、クランパ16に形成されたエア吸引孔16cが樹脂40の樹脂成形領域とは干渉しない状態になることから、キャビティ15の全領域がキャビティブロック14とクランパ16とによって確実に保持され、従来のように樹脂成形時に、エア吸引路17から樹脂が突起状に突出するといったことを防止することが可能になる。
可動型を型締め位置まで移動させる際に、キャビティブロック14がエア吸引孔16cを遮断する位置まで移動した際には、エア吸引機構19が作動していてもリリースフィルム10をキャビティ側にエア吸引する作用は生じなくなる。
本実施形態の樹脂モールド金型では、樹脂モールド領域を真空チェンバー22によって真空排気して樹脂モールドすることにより、キャビティ15からエアを排除して樹脂モールドすることができ、成形品の樹脂部分にエアが混入せず、したがって樹脂部分に残留するエアによって樹脂中にボイドが形成されることを防止することができ、信頼性の高い樹脂モールドが可能になる。
ただし、本実施形態のように、被成形品30を最終的に樹脂成形する際に、キャビティ15の全領域をキャビティブロック14とクランパ16の平坦面部分(エア吸引孔16cが形成されていない部分)とで包囲して樹脂モールドする方法は、樹脂モールド領域を真空排気して樹脂モールドする方法に限らず、真空チェンバー22(真空排気機構)を備えないキャビティブロック14とクランパ16とを備えた樹脂モールド装置についても同様に適用することが可能である。
なお、真空装置25を作動させて真空チェンバー22を排気する操作は、キャビティ15に樹脂40を充填した状態で樹脂40に樹脂圧を加えながら樹脂モールドする最終工程まで続けて行ってもよいが、キャビティ15に樹脂40が充填され、樹脂40に樹脂圧が作用するようになった時点から真空装置25による真空排気を停止させるようにすると、被成形品30とクランパ16とのクランプ部分に樹脂ばりを生じさせずに樹脂モールドすることができる。これは、キャビティ15に作用する樹脂圧に加えて、真空チェンバー22側からの真空排気作用によって樹脂40がクランプ面から漏出しやすくなるのを、真空装置25を停止させることによって真空排気による圧力差による漏出作用を抑制することができるからである。
また、キャビティ15に樹脂40が充填される前段階の、上型と下型とで被成形品30をクランプした時点で、真空装置25による真空排気操作を停止させる方法は、被成形品30のクランプ部に樹脂ばりを生じさせない方法としてさらに有効である。
これは、上型と下型とで被成形品30をクランプすると、キャビティ15は真空チェンバー22内で独立した遮断空間になるから、その時点で真空装置25による真空排気操作を停止すると、必要以上の真空排気によってキャビティ15内と真空チェンバー22内の圧力差が生じて樹脂40が漏出する作用を抑制することができる一方、エア吸引機構19によりリリースフィルム10を吸引する作用は引き続き継続し、リリースフィルム10のキャビティ内面へのエア吸着が確実に行われるからである。
このように、樹脂モールド領域を真空チェンバー22内に収容し、樹脂モールド領域を真空排気して樹脂モールドする方法の場合に、真空装置25の真空排気操作を上記のように制御する方法は、前述した実施形態の樹脂モールド金型のように、クランパ16の内側面にエア吸引孔16cを設ける構成による場合に限らず、図5に示すような従来の樹脂モールド金型を使用する場合においても、真空チェンバーの真空排気操作を制御する方法として有効に利用することができる。
なお、上記実施形態の樹脂モールド装置は、キャビティブロック14とクランパ16とを上型に設けて片面樹脂モールドする例であるが、キャビティブロック14とクランパ16とを下型に設けて片面樹脂モールドする場合もまったく同様に構成することができる。また、上記実施形態では被成形品30の片面を樹脂モールドしたが、被成形品30の両面を樹脂モールドする場合にも同様に適用することが可能である。
また、上記実施形態は、被成形品30とともに樹脂40をクランプして樹脂モールドするいわゆる圧縮成形によって樹脂モールドする例であるが、本発明は、クランパおよびキャビティブロックを備える樹脂モールド金型であってポットからキャビティに樹脂を圧送して樹脂モールドするトランスファモールドによる樹脂モールド装置についても同様に適用することができる。トランスファモールドによる樹脂モールド装置の場合は、クランパにポットとキャビティとを連通する樹脂路を設け、クランパにより被成形品をクランプした後、ポットからキャビティに樹脂を充填して樹脂モールドすることができる。
本発明に係る樹脂モールド装置の概略構成を示す説明図である。 図1のC−C線断面図である。 図1の樹脂モールド装置による樹脂モールド工程を示す説明図である。 図1の樹脂モールド装置による樹脂モールド工程を示す説明図である。 従来の樹脂モールド装置を用いた樹脂モールド工程を示す説明図である。 従来の樹脂モールド装置を用いた樹脂モールド工程を示す説明図である。 従来の樹脂モールド装置を用いた樹脂モールド工程を示す説明図である。
符号の説明
10 リリースフィルム
12 下型
14 キャビティブロック
15 キャビティ
16 クランパ
16a エア吸着孔
16b エア流路
16c エア吸引孔
17 エア吸引路
19 エア吸引機構
22 真空チェンバー
25 真空装置
30 被成形品
40 樹脂

Claims (6)

  1. 樹脂モールド金型により被成形品をクランプして樹脂モールドする、リリースフィルムを用いた樹脂モールド金型において、
    前記樹脂モールド金型は、前記被成形品を樹脂モールドするキャビティの配置にしたがって形成されたキャビティブロックと、
    該キャビティブロックを囲む配置に設けられ、キャビティブロックの側面に内側面が摺接して型開閉方向に可動に支持されるとともに、キャビティブロックの端面を内底面とするキャビティ凹部を構成するクランパとを備え、
    該クランパの前記キャビティブロックの側面に摺接する内側面に、前記キャビティ凹部内に連通し、前記リリースフィルムを前記キャビティ凹部内に吸引するためのエア吸引孔が設けられ、
    該エア吸引孔は、前記キャビティブロックが型締め位置まで移動した際に閉止される配置に設けられていることを特徴とする樹脂モールド装置。
  2. 前記エア吸引孔は、前記クランパの内側面に沿って開口する凹溝に形成されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂モールド装置。
  3. 前記クランパのクランプ面には、前記リリースフィルムをクランプ面にエア吸着するエア吸着孔が設けられ、
    前記エア吸引孔と前記エア吸着孔とが、同一のもしくは異なるエア吸引機構に接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂モールド装置。
  4. 前記クランパは、前記キャビティブロックの端面よりも常時クランプ面を突出させた状態に弾発スプリングにより支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の樹脂モールド装置。
  5. 前記樹脂モールド金型の樹脂モールド領域が、真空チェンバー内に配置され、
    該真空チェンバーが真空装置に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の樹脂モールド装置。
  6. 被成形品を樹脂モールドするキャビティの配置にしたがって形成されたキャビティブロックと、該キャビティブロックを囲む配置に設けられ、キャビティブロックの側面に内側面が摺接して型開閉方向に可動に支持されるとともに、キャビティブロックの端面を内底面とするキャビティ凹部を構成するクランパとを備えた樹脂モールド金型を備え、
    該樹脂モールド金型の樹脂モールド領域が、真空チェンバー内に配置され、該真空チェンバーが真空装置に接続された樹脂モールド装置を用いて樹脂モールドする樹脂モールド方法において、
    前記樹脂モールド金型として、前記クランパの前記キャビティブロックの側面に摺接する内側面に、前記キャビティ凹部内に連通し、前記リリースフィルムを前記キャビティ凹部内に吸引するためのエア吸引孔が設けられ、該エア吸引孔が、前記キャビティブロックが型締め位置まで移動した際に閉止される配置に設けられた金型を使用し、
    前記樹脂モールド金型に被成形品をセットし、キャビティ領域をリリースフィルムにより被覆し、前記真空装置を作動させて前記真空チェンバー内を真空排気した後、
    前記クランパが前記被成形品に当接した時点で前記真空装置の作動を停止させ、その後の樹脂モールド操作を行うことを特徴とする樹脂モールド方法。
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