JP4161235B2 - 電球、反射鏡付き電球および照明器具 - Google Patents

電球、反射鏡付き電球および照明器具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線反射膜を有する電球、反射鏡付き電球および照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の電球は、特開平4−47660号公報(従来例1)に開示されている。この電球は、フィラメントと、フィラメントを内部に配設するとともに、フィラメントが存在する部分を回転楕円体に形成し、フィラメントが存在しない部分を回転楕円体に連接した円筒形に形成したガラスバルブと、このバルブの回転楕円体表面に形成された赤外線反射膜とで構成されている。なお、フィラメントは、回転楕円体の2つの焦点間に配設されている。
【0003】
これによると、電球点灯時、フィラメントから放射された赤外線は、赤外線反射膜で反射されて2つの焦点間に配設されたフィラメントに帰還するので、フィラメントを効率よく過熱させることができ、発光効率(lm/W)を向上させることができるというものである。
【0004】
また、特開昭57−38557号(従来例2)の第1図には、回転楕円体ではないが円筒状のバルブの先端部に排気管を形成してこの排気管内部に一端がほぼU字状に形成された内部リード線を配設させてなる電球が開示されていが、その作用・効果については、何ら開示されているものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例1の電球のバルブにおいて、回転楕円体に形成されかつ赤外線反射膜が形成されている部分は、フィラメントが存在する部分のみであり、したがってこの部分以外に放射された赤外線は、フィラメントに帰還しなくなり発光効率の向上に寄与しないものである。
【0006】
すなわち、バルブにおいてフィラメントが存在しない部分は、円筒形を有しており、さらに赤外線反射膜を形成してないので赤外線はこの部分を透過して外部に放射されていることになり発光効率の向上が望めない。
【0007】
また、一部が回転楕円体に形成されたバルブに赤外線反射膜を形成してフィラメントから放射された赤外線をフィラメントに効率よく帰還させる場合には、フィラメントが回転楕円体の長軸上に正確に位置決めさせることも発光効率を向上させるという点において大きな課題である。
【0008】
そこで、フィラメントを精度良くバルブ軸上に配置するためには、フィラメントに連なる内部リード線の一端を排気管内部に精度良く挿入する必要がある。そのためには、フィラメントおよびこれに接続される内部リード線で構成されたマウントの組立て精度を向上させることの他に排気管を精度良くバルブに接続形成することが必要である。
【0009】
そして、例えば排気管をバルブへ接続した直後に、接続部に所定の径のピンを挿入して内径を均一化すれば良い。接続部に於いて、排気管の内径が最もばらつくためである。必要に応じて、ピンを挿入する部分の長さは決めれば良く、また必要に応じて、挿入時にバルブまたは排気管を加熱することができる。一般的には、図7に示すように排気管62eの肉厚がバルブ62内部に垂下62gする場合が多い。
一方、電球を製造する場合には、マウントはキャリアマシンに一時固定され、マウントに排気管がチャックされたバルブを被せた後に封止が行われる。このことからも、マウントの中心軸とバルブ軸の中心とはほぼ一致しているとともに、挿入部と排気管内壁との抵抗が少ないことが重要である。
【0010】
したがって、排気管の内径の均一性を確保する要件としては、排気管を内部リード線の一端よりも先においてつなぎ直した、あるいは中心軸を修正したことが必要となる。
本発明では、フィラメントを精度良くバルブ軸上に配設することのできる電球、反射鏡付き電球および照明器具を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、フィラメントと;フィラメントがほぼ長軸上に配設され、かつフィラメントを包囲するように形成された略回転楕円体部、内部の長手方向中間部位に凸状部を有し、略回転楕円体部の一端に連接されて凸状部よりも先端側で封止された排気管、略回転楕円体部の他端に形成された円筒部および円筒部の一端に形成された封止部を有して構成された透光性気密容器と;透光性気密容器の略回転楕円体部の少なくとも主要部に形成された赤外線反射膜と;フィラメントに電気的に接続されるとともに、一端方向に排気管の凸状部の前記略回転楕円体部側に近接して排気管内に配設される係止部を有し、他端が透光性気密容器の封止部に配設された内部リード線と;透光性気密容器の封止部内で内部リード線と電気的に接続され、封止部から外に導出された外部リード線と;を具備していることを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明は、フィラメントと;フィラメントがほぼ長軸上に配設され、かつフィラメントを包囲するように形成された略回転楕円体部、この略回転楕円体部の一端側の一部を延長させた部分との継ぎ目によって内部に形成された凸状部を有し一端がこの凸状部よりも先端側で封止られているとともに他端が略回転楕円体部の一端に連接された排気管、略回転楕円体部の他端に形成された円筒部および円筒部の一端に形成された封止部を有して構成された透光性気密容器と;透光性気密容器の略回転楕円体部の少なくとも主要部に形成された赤外線反射膜と;フィラメントに電気的に接続されるとともに、一端方向に封止られた凸状部の前記略回転楕円体部側近傍の排気管内に配設される係止部を有し、他端が透光性気密容器の封止部に配設された内部リード線と;透光性気密容器の封止部内で内部リード線と電気的に接続され、封止部から外に導出された外部リード線と;を具備していることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または2記載の電球において、略回転楕円体部および円筒部の間には縮径部が形成され、この縮径部を境界にして、略回転楕円体部の体積は円筒部の体積の約7ないし約9倍であることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1または2記載の電球において、フィラメント端面と内部リード線が溶接により固着されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4記載の電球において、溶接部は、タングステンまたはタングステン合金で形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1ないし5いずれか一記載の電球と;電球に光学的に対向して配設された反射体と;を具備していることを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1ないし5いずれか一記載の電球と;ネック部を有するとともに、反射曲面が電球に光学的に対向して配設された反射体と;ネック部の内面に形成された遮光膜と;を具備していることを特徴とする。
【0018】
請求項8の発明は、器具本体と;器具本体に配設された請求項5または7いずれか一記載の電球と;を具備していることを特徴とする。
【0019】
上記各発明において、透光性気密容器の材料としては、耐火性を有するものであればよく、石英ガラス、セラミックス等を使用することができる。
【0020】
縮径部とは、その外径が円筒部の外径よりも径小であって円筒部に連接している部分をいい、内径はフィラメントおよび内部リード線との組立体等が挿通できる程度の大きさであればよい。また、円筒部が縮径部よりも径大となるので、特に量産時に上記組立体の内部リード線同士が電気的に接触するのを抑制することができる。
【0021】
略回転楕円体部とは、短軸および長軸を有する楕円について長軸を軸として回転させて得られる回転楕円体の一部をいう。そして、回転楕円体に近似するものも許容する。
【0022】
赤外線反射膜は、フィラメントから放射された赤外線をフィラメントに帰還させることができるものであればなんでもよく、例えば低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層して構成される光干渉膜がある。光干渉膜は、光の干渉を利用して特定の波長領域の光を通過または反射させる膜をいう。なお、低屈折率層の材料は、例えば酸化ケイ素(SiO2 )、ふっ化マグネシウム(MgF2 )等、高屈折率層の材料は、例えば酸化チタン(TiO2 )、酸化タンタル(Ta2O5 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、硫化亜鉛(ZnS)、酸化錫(SnO2)等がある。
【0023】
内部および外部リード線の材料は、フィラメントに電力を供給できるものであり、電球では耐熱性等からモリブデン線が使用される。
【0024】
係止部は、内部リード線の一部を成形して形成されるものであって、排気管内部に当接されるものをいい、その形状は任意である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す電球の側面図、図2は、同じくバルブの要部縦断面図、図3は、同じく側面図である。
【0027】
図において、符号1は、フィラメントであり、多重コイル部1aと多重コイル部1aの両端部に中間部1b,1bを介して形成されたレグ部1c,1cとを有している。フィラメント1の多重コイル部1aは、略回転楕円体部2dの第1の焦点F1および第2の焦点F2にほぼ跨る長さを有し、多重コイル部1aの端部はこれら焦点F1およびF2の上または焦点を含むその近傍に配置されるようになっている。
【0028】
また、符号2は、透光性気密容器例えば石英ガラスバルブで形成されており、多重コイル部1aの中心軸がほぼ長軸上に配設され、かつ多重コイル部1aを包囲するように形成された略回転楕円体部2d、略回転楕円体部2dの一端に連接された縮径部2c、一端が縮径部2cに連接されるとともに縮径部2cよりも径大に形成された円筒部2b、円筒部2bの他端に形成された封止部2aおよび略回転楕円体部2dの他端に連接され、内部に凸状部2fが形成された排気管2eを有してなり、多重コイル部1aの縮径部2c側端部1d近傍から縮径部2cの外表面を見込んだ角度θが170゜以下に構成されてなる。例えばθ=90゜である。凸状部2fは、排気管2eの継ぎ目であり、この継ぎ目までは略回転楕円体部の一部を延長させて排気管の2eの一部を構成させている。
【0029】
したがって、略回転楕円体部2dの長軸と排気管2eの軸がずれないので、内部リード線の一端を挿入してフィラメント1を略回転楕円体部2d内に配置する場合、この略回転楕円体部2dの軸上にほぼ位置決めされて配設される。
【0030】
ここで、縮径部の外表面を見込んだ角度θとは、多重コイル部の縮径部側端部近傍を中心として縮径部の外表面を通る線で囲まれた角度をいう。測定方法としては、電球側面を拡大投影器で拡大して得られる電球の投影面において、縮径部側端部近傍を中心として縮径部の外表面を通る線を左右2本引いたときに得られる角度をいう。θ>170゜の場合には、略回転楕円体部を縮径部等まで形成するできなくなり、多重コイル部を包囲できない。好適な範囲は、発光効率が顕著に向上することと、製造工程において透光性気密容器内にフィラメントと内部リード線との組立体を挿入するしやすさから50゜≦θ≦90゜である。
【0031】
また、図3によると、略回転楕円体部および円筒部の間には縮径部が形成され、この縮径部を境界にして、略回転楕円体部2dの体積Aは、円筒部2bの体積Bの約7ないし約9倍となるように構成される。また、略回転楕円体部2dと円筒部2bの接合である縮径部2c内径が8〜9mmであり略回転楕円体部2d最大径が13〜15mmでありフィラメント1の発光部長さが8〜11mmである。
【0032】
すなわち、円筒部2bに対する略回転楕円体部2dの体積比率が少ないと、電球点灯時にガラスバルブ2内の封入ガスの対流に支障を来たし、円筒部2bにハロゲンガスがコンデンスして内部リード線を過度にエッチングして脆くなる。この結果、適正な寿命を確保できない等の不具合があるが、実験等により、円筒部2b内にハロゲンガスがコンデンスすることが抑制され、電球の寿命を確保することができる。
【0033】
また、円筒部2bに対する略回転楕円体部2dの体積比率が大きい場合、すなわち、略回転楕円体部2dが大きい場合には、電球全体が大きくなりコンパクト化が図れにくくなることや内部温度が低下する傾向にあるので、ハロゲンサイクルの機能が低下し、黒化等により寿命を確保できにくくなる。また、円筒部2bが小さい場合には、フィラメント、内部リード線およびガラスビーズが一体に構成されたフィラメント構造体を透光性気密容器内に挿入して配設できにくくなり、量産化に向きにくくなるものである。
【0034】
さらに、略回転楕円体部2dの表面には赤外線反射膜3が形成されている。赤外線反射膜3は、例えば酸化タンタル(Ta2O5)からなる高屈折率層と、酸化ケイ素(SiO2 )からなる低屈折率層とを交互に、例えば合計9〜50層の多層膜として構成したものであり、このような赤外線反射膜3は光干渉作用により赤外線を反射し可視光を透過する。
【0035】
さらに詳しくは、赤外線反射膜3は、透光性気密容器2の表面にカット波長λ1で規定された下記7層の第一の積層物、この上にカット波長λ2で規定された下記7層を少なくとも2周期積層した第二の積層物およびこの上に形成された短波長通過積層物からなる第三の積層物で構成されている。
【0036】
ここで、第一および第二の積層物の各7層は、例えば、光学的膜厚がそれぞれL/a , H/b , L/c , H/d , L/c , H/b , L/a(2≦a≦4、5≦b≦15、5≦c≦15、1≦d≦2.5)で規定される。また、LおよびHはそれぞれ低屈折率材料および高屈折率材料の積層物の波長の1/4に等しい光学的膜厚を表し、その積層物の波長は反射率が最大となる値で定義される。この赤外線反射膜3を使用した場合、定格点灯時のフィラメント色温度は、約2700K(ケルビン)以上であり、膜特性を維持しつつ、コーティング単価を低減する方法を提供できる。特に色温度が2700K以上の場合においては、全放射束に占める長波長側の赤外放射束の比率が低下することにより、長波長側の赤外反射特性はそれほど重要ではないことが判明した。
【0037】
さらに、第1の内部リード線4は、フィラメント1の一端であるレグ部1cに接続されるとともに、一部を成形して形成される係止部4a,4bを排気管2e内の凸状部2fに近接して配設されている。また、第2の内部リード線5は、フィラメント1の他端であるレグ部1cに接続されている。これら第1および第2の内部リード線4,5は、ガラスビーズ6に保持され、ガラスビーズ6は、透光性気密容器2の円筒部2b内に配設されている。なお、フィラメント1と内部リード線とは、フィラメント1のレグ部1c,1c先端と内部リード線4、5の一端を溶接されて固着されており、溶接部1dは、タングステンまたはタングステン合金で形成される。これによると、フィラメント1のレグ部1c,1cの移動が抑制されるようになり、フィラメント1の移動が抑制できて略回転楕円体部2d内に確実に位置決めできる。
【0038】
また、リング形に形成された第2の係止部4bは、そのリング外径d4としたとき、1.5mm≦d4≦2.5mmにするのがよい。このリング形状の第2の係止部4bは、排気管2eの内面に接触しているのがよいが、排気管2eに挿入する時の抵抗を小さくするため若干の隙間を存在させていてもよいができるだけ隙間は無い方がよい。
【0039】
さらにまた、第1および第2の内部リード線4,5の他端は、封止部2a内に配設された金属箔7,7例えばモリブデン箔に接続されている。また、バルブ2内には.ハロゲンガスが封入されている。さらに、金属箔7,7には、透光性気密容器2から外に導出される外部リード線8,9が接続されている。
【0040】
そして、透光性気密容器2の封止部2aには、セラミックス製の絶縁ベース10が装着され、この絶縁ベース10は封止部2aに対して接着剤11によって接合されている。この絶縁ベース10には、電気的接続手段12例えば電気的接続部12a、12bを有するねじ込み形口金が装着されており、外部リード線8,9は電気的接続部12a、12bにそれぞれ接続されている。
【0041】
また、本実施の形態において、透光性気密容器2の略回転楕円体部2dの最大外径をD、円筒部2bの内径をd1、排気管2eの内径をd2としたとき、d1≦d2、D≧1.5d1を満足している。また、排気管2eの内径をd2、第1の内部リードの外径をd3としたとき、2.5mm≦d2≦6.0mm、0.2mm≦d3≦0.35mmを満足している。
【0042】
次に、本発明に関連する他の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0043】
図4は、上記他の実施の形態を示す電球の側面図である。本実施の形態においては、第1の実施の形態の電球と同じ構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
本実施の形態では、略回転楕円体部2dの一端に連接された排気管2eにおいて、内部に凸状部2fを有していたが、この凸状部2f近傍2gで封止られているので、凸状部2fが明確に判別できにくいものである。そして、この封止られた凸状部近傍2gの排気管2e内には、内部リード線4の係止部4aが配設されるものである。これによると、凸状部2f近傍2gの比較的管内径が狭くなっている部分で排気管を封止するので、封止しやすい。すなわち、排気管を封止切る際に、バーナーの温度を上げすぎると略回転楕円体部2dを変形させてしまいがちであるが、排気管内径が凸状部2fにより狭くなっている分、略回転楕円体部2dが変形する前に排気管を封止切ることができる。
【0045】
図5は、本発明の第の実施の形態を示す反射鏡付き電球の一部断面側面図である。図において、符号13は、反射体であり、電球がこの内部に配設されている。この電球は、本発明の第1の実施の形態で説明した電球から絶縁ベース10を取りの除いたものであり、その他の構成は同じである。
【0046】
まず、反射体13は、前面が拡開された開口部およびこの開口部に対向する方向にネック部を有する基体13aの内面を反射面13bを形成してなる。そして、開口部には前面ガラス14、ネック部13cにはセラミックス製の絶縁ベース15が装着されている。
【0047】
この絶縁ベース15には、電気的接続部16a、16bを有するねじ込み形口金16が装着されており、電球の外部リード線8,9は電気的接続部16a、16bにそれぞれ接続されている。さらに、ネック部13cの内面には、遮光膜13dが形成されている。この遮光膜13dは、反射率10%以上の耐熱性反射膜で形成されている。耐熱材料には、金属あるいはSiO2またはAl2O3を主成分としている。この遮光膜13dにより、この部分からの光の漏れを低減できるので、不必要な配光を抑えることができる。
【0048】
反射体13と電球との接着に用いる接着剤は、水平断面において反射体とバルブとの間の空間面積の70%以下に充填されており、反射体による光の利用効率を高めている。そのための手段として、ネック部13cの内径を上記のように規定し、従来再利用することなく吸収していたバルブ端部方向へ放射される可視光の一部を反射性耐熱材料により反射体13へ帰還させ、照射効率を増大する。
【0049】
フィラメント長さが長い100V程度のハロゲン電球を対象に、光線追跡法によりミラーによる光の利用状況を調査したが、有効に利用されている部分はフィラメント中央部の全長の約1/3程度の部分しか無いことが分かった。その結果、従来バルブ後方に放射され、再利用されること無く他の部材に吸収あるいは後方に透過されていた可視光を有効に、かつ製造工程が煩雑にならない様に反射させることにより、反射体13より前方に照射される光束を増加できるものである。
【0050】
また、赤外線は赤外線反射膜3により透光性気密容器2内に帰還されるから反射体13に達しなくなり反射体13の温度上昇が抑制されるとともに、赤外線を嫌う被照射体に可視光を照射するのに有効である。
【0051】
図6は、本発明の第の実施の形態を示す照明器具の斜視図。図において、照明器具は、器具本体17と器具本体17に配設された反射鏡付き電球18とで構成されている。これによると、赤外線は赤外線反射膜により透光性気密容器内に帰還されるから反射体に達しなくなり反射体および器具本体の温度上昇が抑制されるとともに、赤外線を嫌う被照射体に可視光を照射するのに有効である。
【0052】
【発明の効果】
請求項1の発明では、透光性気密容器の長軸と排気管の軸とがほぼ一致しているので、内部リード線の係止部が排気管内の凸状部の略回転楕円体部側に近接して配設されることによりフィラメントを精度良く透光性気密容器の軸上に配設することができ、フィラメントから放射された赤外線をフィラメントに効率よく帰還させることができるので、発光効率が向上する。
【0053】
請求項2の発明では、略回転楕円体部の一端側の一部を延長させた部分と排気管をつないだときの継ぎ目によって形成された排気管内の凸状部の略回転楕円体部側に内部リード線の係止部が近接して配設されることにより、透光性気密容器の長軸と排気管の軸とを調整しつつフィラメントを精度良く透光性気密容器の軸上に配設することができ、フィラメントから放射された赤外線をフィラメントに効率よく帰還させることができるので、発光効率が向上する。
【0054】
請求項3の発明では、請求項1の発明の効果に加えて、円筒部内にハロゲンガスがコンデンスするのを抑制でき、電球の寿命を確保することができる。
【0055】
請求項4の発明では、請求項1の発明の効果に加えて、フィラメント端面と内部リード線が溶接により固着されるので、透光性気密容器の軸上に配設できやすくなる。
【0056】
請求項5の発明では、請求項1の発明の効果に加えて、溶接部は、タングステンまたはタングステン合金で形成されているので、強度が向上する。
【0057】
請求項6の発明では、発光効率が向上した反射鏡付き電球を提供できる。
【0058】
請求項7の発明では、請求項6の発明の効果に加えて、配光特性に優れた反射鏡付き電球を得ることができる。
【0059】
請求項8の発明では、発光効率が向上した照明器具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す電球の側面図。
【図2】同じくバルブの要部縦断面図。
【図3】同じく側面図。
【図4】本発明に関連する他の実施の形態を示す電球の側面図。
【図5】本発明の第の実施の形態を示す反射鏡付き電球の一部断面側面図。
【図6】本発明の第の実施の形態を示す照明器具の斜視図。
【図7】従来のバルブの要部縦断面図。
【符号の説明】
1…フィラメント
1a…多重コイル部
1b…中間部
1c…レグ部
1d…端部
2…透光性気密容器
2a…封止部
2b…円筒部
2c…縮径部
2d…略回転楕円体部
2e…排気管
3…赤外線反射膜
4…第1の内部リード線
4a,4b…係止部
5…第2の内部リード線
6…ガラスビーズ
7…金属箔
8,9…外部リード線
12…電気的接続手段

Claims (8)

  1. フィラメントと;
    フィラメントがほぼ長軸上に配設され、かつフィラメントを包囲するように形成された略回転楕円体部、内部の長手方向中間部位に凸状部を有し、略回転楕円体部の一端に連接されて凸状部よりも先端側で封止された排気管、略回転楕円体部の他端に形成された円筒部および円筒部の一端に形成された封止部を有して構成された透光性気密容器と;
    透光性気密容器の略回転楕円体部の少なくとも主要部に形成された赤外線反射膜と;
    フィラメントに電気的に接続されるとともに、一端方向に排気管の凸状部の前記略回転楕円体部側に近接して排気管内に配設される係止部を有し、他端が透光性気密容器の封止部に配設された内部リード線と;
    透光性気密容器の封止部内で内部リード線と電気的に接続され、封止部から外に導出された外部リード線と;
    を具備していることを特徴とする電球。
  2. フィラメントと;
    フィラメントがほぼ長軸上に配設され、かつフィラメントを包囲するように形成された略回転楕円体部、この略回転楕円体部の一端側の一部を延長させた部分との継ぎ目によって内部に形成された凸状部を有し一端がこの凸状部よりも先端側で封止られているとともに他端が略回転楕円体部の一端に連接された排気管、略回転楕円体部の他端に形成された円筒部および円筒部の一端に形成された封止部を有して構成された透光性気密容器と;
    透光性気密容器の略回転楕円体部の少なくとも主要部に形成された赤外線反射膜と;
    フィラメントに電気的に接続されるとともに、一端方向に封止られた凸状部の前記略回転楕円体部側近傍の排気管内に配設される係止部を有し、他端が透光性気密容器の封止部に配設された内部リード線と;
    透光性気密容器の封止部内で内部リード線と電気的に接続され、封止部から外に導出された外部リード線と;
    を具備していることを特徴とする電球。
  3. 略回転楕円体部および円筒部の間には縮径部が形成され、この縮径部を境界にして、略回転楕円体部の体積は円筒部の体積の約7ないし約9倍であることを特徴とする請求項1または2記載の電球。
  4. フィラメント端面と内部リード線が溶接により固着されていることを特徴とする請求項1または2記載の電球。
  5. 溶接部は、タングステンまたはタングステン合金で形成されていることを特徴とする請求項4記載の電球。
  6. 請求項1ないし5いずれか一記載の電球と;
    電球に光学的に対向して配設された反射体と;
    を具備していることを特徴とする反射鏡付き電球。
  7. 請求項1ないし5いずれか一記載の電球と;
    ネック部を有するとともに、反射曲面が電球に光学的に対向して配設された反射体と;
    ネック部の内面に形成された遮光膜と;
    を具備していることを特徴とする反射鏡付き電球。
  8. 器具本体と;
    器具本体に配設された請求項5ないし7いずれか一記載の電球と;
    を具備していることを特徴とする照明器具。
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