JP4153628B2 - 導電性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性組成物に関し、特に、焼成によって電極を形成するのに適した導電性組成物に関する。更に、本発明は、半導体の表面に形成された反射防止層の表面に電極を形成する際に、該反射防止層を介して該電極と該半導体層の間を導通させる方法、並びにそのようにして得られる太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
p−n接合を有するシリコン半導体、例えばp型シリコン基板の一方の面にn型シリコン層を設けた受光面に、受光効率を上げるために反射防止層を設け、更にその表面に、任意のパターンを有する表面電極を形成して、受光により半導体のp−n接合に生じた電力を電極から取り出すことは、従来から行われている。反射防止層としては、酸化チタン、二酸化ケイ素、窒化ケイ素などの薄層が用いられている。これらの反射防止層は、通常、高い電気抵抗値を有する物質からなり、このような構造のままでは、受光によって半導体のp−n接合に生じた電力を、反射防止層を介して表面電極から効率よく取り出すことはできない。
【0003】
これらの反射防止層のうち、酸化チタンによるものは、電極を形成させる際の焼成処理により、表面電極を形成する部位を乱してオーミックな接触を形成することも可能である。しかし、特に反射防止層として窒化ケイ素層を用いる場合は、このような方法による接触の形成が困難である。したがって、特開昭58−220477号公報には、窒化ケイ素層のうち、表面電極のパターンに該当する部位をエッチングによって除去した後、その部分に表面電極を形成する方法が開示されている。しかし、このようなエッチングは煩雑であり、コストもかかるので好ましくない。
【0004】
反射防止層として酸化チタン又は二酸化ケイ素を用いる系では、該反射防止層を介して更に優れ、かつ安定した導通性を得るために、表面電極を形成させるための導電性組成物に、各種の成分を配合して、焼成することが行われている。
【0005】
すなわち、特開昭62−49676号公報には、周期律表第V族に属する元素、例えばリン、バナジウム若しくはビスマス、又はそれらの化合物を配合して、焼成によって表面電極を形成させるとともに、該反射防止層を貫通して電気的コンタクトを得る方法、及びそのようにして得られた太陽電池が開示されている。
【0006】
特開昭62−156881号公報には、電極を第1及び第2の電極層からなる積層構造とし、第1層を、焼成によって上記と同様に反射防止層を貫通して基板と良好な電気的コンタクトを得る層、第2層をそれができない材料からなる層とし、該第1層を形成させるのに、リン又はリン系化合物を配合した銀ペーストを焼成することが開示されている。
【0007】
特開平8−148446号公報には、銀粉及びガラスフリットを含む導電性ペーストに、リン酸銀を添加して焼成し、反射防止層の表面にグリッド電極を形成するとともに、該反射防止層を介するオーミックコンタクトを形成させる方法が開示されている。更に、特開平10−326522号公報には、同様な目的に、添加剤としてバナジウム、モリブデン若しくはタングステンの少なくとも1種の金属又はその化合物、例えばこれらの金属の酸化物、バナジン酸銀又は樹脂酸バナジウムを用いることが開示されている。
【0008】
しかしながら、表面電極用の導電性組成物にこのような添加剤を配合しても、焼成によって反射防止層を介して半導体と表面電極との間に満足すべき導通性が得られず、特に反射防止層として窒化ケイ素を用いる場合には、充分な導通性が得られない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、表面電極を形成させる部位の反射防止層をエッチングすることなく、焼成によって表面電極を形成するとともに、該反射防止層を通して、半導体層からの電力を効率よく取り出すのに充分な導通性を得ることができる導電性組成物、及びそれを焼成して得られる電極を提供することである。本発明のもう一つの課題は、反射防止層を介して、半導体と表面電極の間を導通させる方法を提供することである。本発明の更なる課題は、発電した電力を効率よく取り出し得る太陽電池を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、特に表面電極を形成させるための導電性組成物に、ホウ素単体、金属クロム又は塩化パラジウムを添加剤として配合することにより、上記の目的を達成し得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の導電性組成物は、金属(クロムを除く)粉及びガラスフリットを含み、更にホウ素単体、金属クロム及び塩化パラジウムからなる群より選ばれる添加剤を、該金属粉100重量部に対して0.001〜5.0重量部配合することを特徴とする。
【0012】
本発明の電極は、上記の導電性組成物を焼成して得られるものである。本発明はまた、上記の導電性組成物を、半導体の表面に形成された反射防止層の表面に印刷又は塗布し、焼成して表面電極を形成することにより、該反射防止層を介して該表面電極と該半導体層の間を導通させる方法に関し;更に、p−n接合を有するシリコン半導体、反射防止層及び上記の表面電極を含む太陽電池に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の導電性組成物に用いられる金属粉は、組成物に導電性を付与する成分であり、銀、銅、ニッケル、ニッケル/銀合金、モリブデン、タングステンなどが例示され、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。なお、クロム粉は、後述の添加剤として用いられるので、ここでいう金属粉からは除外される。本発明の特徴である反射防止層を介しての導通を可能にするように、比較的高温、例えば600〜850℃において焼成する際に、還元性雰囲気でなくても表面酸化による導電性の低下を示さないことから、銀粉が好ましい。金属粉の形状は、球状でもリン片状でもよく、また各種形状のものを併用してもよい。球状粉の場合、平均粒径は、通常0.1〜15μmである。線幅の小さい緻密な表面電極パターンを得るためには、0.1〜1.0μmの球状粉が好ましい。
【0014】
本発明の導電性組成物に用いられるガラスフリットは、組成物を反射防止層に印刷又は塗布し、焼成する際の密着性を向上させるための成分で、代表的にはホウケイ酸ガラスが用いられ、軟化温度が400℃以上で焼成温度以下、例えば800℃以下であるホウケイ酸鉛ガラスフリットが好ましい。その形状は特に限定されず、球状でも破砕粉状でもよい。平均粒径は、通常0.5〜15μmであり、1〜10μmが好ましい。
【0015】
ガラスフリットの配合量は、金属粉100重量部に対して通常0.05〜20重量部であり、導電性組成物の焼成によって得られた電極が界面剥離を示さず、一方、ガラスの浮きやはんだ付け不良を生じないことから、0.1〜5重量部が好ましく、1〜4重量部が更に好ましい。
【0016】
本発明の導電性組成物に用いられる添加剤は、該組成物を焼成して表面電極を形成させる際に、反射防止層に導通性を与えるための成分であり、ホウ素単体、金属クロム及び塩化パラジウムからなる群より選ばれる。添加剤の平均粒径は、添加剤の種類によっても異なるが、通常0.01〜50μmであり、ホウ素単体及び塩化パラジウムの場合、上記の効果及び緻密な表面電極パターンが得られることから、1.0μm以下の微粉末が好ましい。これらのうち、ホウ素単体は、反射防止層を介しての導通性が特に優れており、半導体の受光面側がp型である太陽電池に適用するのに適している。
【0017】
添加剤の量は、添加剤の種類、反射防止層の厚さ及び焼成条件に応じて選択され、金属粉100重量部に対して0.001〜5.0重量部であり、0.01〜2.0重量部が好ましく、0.05〜1.2重量部が更に好ましい。0.001部未満では、焼成によって反射防止層を介しての充分な導通が得られず、5.0重量部を越えて用いても、それに見合う効果が得られず、また半導体に悪影響を与えることがある。
【0018】
本発明の導電性組成物には、これらのほかに、必要に応じて各種の成分を配合することができる。
【0019】
組成物に優れた印刷適性を与えるために、バインダー樹脂を配合することが好ましい。バインダー樹脂としては、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースのようなセルロース誘導体のほか;アクリル樹脂;アセタール樹脂;フェノール変性アルキド樹脂、ひまし油脂肪酸変性アルキド樹脂のようなアルキド樹脂などが例示され、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
【0020】
金属粉、ガラスフリット及び添加剤を分散させ、バインダー樹脂を溶解して、組成物に適度の見掛け粘度を与えるために、通常、溶媒を用いる。用いられる溶媒は、バインダー樹脂の種類によっても異なるが、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、アミルベンゼン、p−シメン、テトラリンのような芳香族炭化水素類;α−テルピネオールのようなテルペンアルコール;2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルのようなエーテルアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテル酢酸エステル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル酢酸エステルのようなエーテルエステル類;酢酸ベンジル、コハク酸ジメチルのようなエステル類;並びにメチルイソブチルケトンのようなケトン類などが例示され、単独でも、2種以上の混合物でもよい。これらのうち、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール類が好ましい。
【0021】
導電性組成物には、更に、滑剤、分散助剤、可塑剤などを配合しても差支えない。
【0022】
組成物の見掛け粘度は、スクリーン印刷に用いる場合、常温において30〜200Pa・sが好ましく、50〜100Pa・sが更に好ましい。
【0023】
本発明の導電性組成物は、例えば、バインダー樹脂と溶媒を含むビヒクルに、金属粉、ガラスフリット、添加剤及び必要に応じて配合される他の成分を加えて、三本ロール、ライカイ機、ポットミル、ニーダーのような混合手段により、均一に分散させて調製できる。調製温度は特に限定されず、例えば常温で調製することができる。
【0024】
半導体の表面に形成された反射防止層の表面の、表面電極を形成させる部位に、本発明の導電性組成物を印刷又は塗布して、パターンを形成できる。パターン形成方法としては、スクリーン印刷、ホトリソグラフィー、オフセット印刷、孔版印刷などが例示され、スクリーン印刷が好ましい。ついで、風乾又は70〜200℃に2〜15分加熱するなどの方法によって溶媒を除去し、更に焼成により、表面電極を形成させるとともに、反射防止層を介して半導体と表面電極の間の導通を可能にする。焼成温度は、ガラスフリットが充分に軟化して、均一かつ緻密な電極を形成し、上記の導通性を付与するとともに、半導体を劣化させないことから、通常600〜850℃であり、650〜800℃が好ましい。
【0025】
本発明の太陽電池は、シリコン半導体のp−n接合の受光によって生ずる起電力を、電流として取り出すものである。以下、図1を参照して、本発明の太陽電池を説明する。
【0026】
シリコン半導体1は、多結晶でも単結晶でもよく、受光によって起電力を生じるように、p−n接合2を有する。該p−n接合は、受光面に近く形成される。p−n接合の形成には、基板をp型とし、拡散により受光面側をn型としてもよく、逆に基板をn型とし、受光面側をp型としてもよい。
【0027】
太陽電池の受光面には、受光面における反射を防止して受光効率を上げるために、CVDなど、任意の方法によって反射防止層3を設ける。反射防止層としては、酸化チタン、二酸化ケイ素、窒化ケイ素などが例示され、デバイスとしての安定性が優れていることから、窒化ケイ素が好ましい。反射防止層は、パッシベーション層としても機能することができる。反射防止層の厚さは、通常0.05〜1.0μmである。
【0028】
反射防止層の表面に、前述の本発明の導電性組成物を用いて、パターン状に表面電極4を設ける。パターンの形状は、平行線状、格子状など、任意である。すなわち、前述のように、印刷又は塗布によって反射防止層の表面にパターンを形成し、溶剤を除去した後、焼成を行って表面電極を形成する。
【0029】
本発明の太陽電池の特徴は、このように表面電極を形成する焼成工程において、該表面電極の下の反射防止層を介して、半導体の拡散層と電極の間の導通を生じ、受光により発生した起電力を、電流として効率よく取り出すことが可能なことである。このような導通は、添加剤の種類によっても異なるが、導電性組成物中の添加剤がイオン化して反射防止層に拡散するか、添加剤の還元作用により反射防止層を乱し、そこに細かい亀裂を生じて、導電性物質が貫入するか、あるいはその両方が起こることによる。
【0030】
本発明の太陽電池は、そのほか、太陽電池としての機能を果たすための要素を備えることができる。例えば、上述の表面電極4の表面に、太陽電池の信頼性を向上させるためにはんだ層を設けてもよい。また、一般に、半導体基板の裏面に、アルミニウムのような導電性金属粉を焼結した裏電極5を設ける。
【0031】
【実施例】
以下、実施例によって、本発明を更に詳細に説明する。実施例、比較例及び基準処方の配合比において、部は重量部、%は重量%を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0032】
導電性組成物の調製
表1のような配合比及び各成分の詳細からなる基準処方に、表2のように、銀粉の総量100重量部に対して0.1〜1.0重量部の添加剤を配合した導電性組成物を調製した。調製の手順は、エチルセルロース溶液に、2種類の銀粉、ガラスフリット及び添加剤を加え、三本ロールを用いて均一になるまで混練し、更に任意量のジエチレングリコールモノブチルエーテルを加えて混練することにより、25℃における各組成物のリオン(株)製VT04粘度計による見掛け粘度が70Pa・sになるように調節した。このようにして、本発明の組成物1〜7及び比較組成物11〜14を調製した。ただし、比較組成物11は、添加剤を配合しない組成物である。
【0033】
【表1】
Figure 0004153628
【0034】
【表2】
Figure 0004153628
【0035】
実施例1〜4、比較例1
一辺が10mmの単結晶シリコンの一方の表面に、プラズマCVDにより、厚さ8,000Åの窒化ケイ素層を形成させた。このようにして得られた試験片を、各実施例又は比較例ごとに2個とり、その窒化ケイ素層の表面に、表3に示すように、本発明の組成物1及び5〜7、並びに比較組成物11をそれぞれスクリーン印刷して、一辺が1.5mmの正方形パターンを9個形成させた。
【0036】
ついで、ベルトを備えた電気炉を用いて、焼成を行った。すなわち、炉の中心部の温度を680℃に設定して、該中心部に試験片が40秒間滞留するようにベルトで試験片を送って焼成を行うことにより、印刷された導電性組成物から表面電極を作製した。
【0037】
このようにして得られた表面電極と、単結晶シリコンとの間の抵抗値を、Keithley社製Multimeter 2001を用いて測定し、18個の測定値の中心値を出して、それを窒化ケイ素層を介しての抵抗値とした。その結果は、表3に示すとおりであった。
【0038】
【表3】
Figure 0004153628
【0039】
焼成後の試験片を切断して、断面の窒化ケイ素層の状態を、走査型電子顕微鏡(SEM、日本電子(株)製、JSM−5600)及び電子分散X線分析装置(EDS、日本電子(株)製、JED−2200)によって観察した結果、ホウ素単体を配合した実施例1の試験片では、窒化ケイ素層が一部乱されて細かい亀裂を生じ、そこに導電性物質が貫入して、表面電極とシリコン基板との間に導通路が形成されていることを、SEMによって確認した。また、金属クロムを配合した実施例2の試験片では、クロムイオンが窒化ケイ素層に拡散していることを、EDSによって確認した。
【0040】
実施例5〜8、比較例2〜5
窒化ケイ素層の厚さを800Å、焼成温度を700℃とした以外は、前述の実施例と同様にして、表4に示すように、本発明の組成物2〜5及び比較組成物11〜14を用いて表面電極を作製し、抵抗値の測定を行った。その結果は、表4に示すとおりであった。
【0041】
【表4】
Figure 0004153628
【0042】
以上の結果から、本発明による導電性組成物は、電極を形成する焼成工程において、窒化ケイ素層を介して、半導体と電極との間に優れた導通性を与える。得られた導通性は、添加剤を用いない基準処方の導電性組成物を用いた場合よりきわめて高いばかりか、従来から同様の目的に用いられている酸化バナジウム、バナジン酸アンモニウム又はモリブデンを添加剤とした組成物を用いた場合に比べても、優れていることが確認された。
【0043】
【発明の効果】
本発明によって、表面電極を形成させる導電性組成物に特定の添加剤を配合することにより、焼成によって表面電極を形成させる工程で、反射防止層を介して、半導体層と表面電極の間に導通性が得られ、電力を効率よく取り出すことが可能である。本発明に用いられる添加剤の効果は、各種の反射防止層について、表面電極形成用の導電性組成物に配合される従来の添加剤に比べて優れている。そしてこの効果は、反射防止層として、従来からこのような方法で導通性を付与させることが困難とされていた窒化ケイ素層を用いる際に、特に顕著である。
【0044】
本発明によって、受光面に反射防止層を設けながら、表面電極を形成させる部位の該反射防止層をエッチングにより除去する煩雑な工程なしに、高い効率の太陽電池を容易に得ることが可能であり、その工業的意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な太陽電池の断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン半導体
2 p−n接合
3 反射防止層
4 表面電極
5 裏電極

Claims (5)

  1. 粉及びガラスフリットを含む、表面に窒化ケイ素からなる反射防止膜を有する太陽電池に表面電極を形成するための導電性組成物において、更にホウ素単体及び金属クロムからなる群より選ばれる添加剤を、該粉100重量部に対して0.001〜5.0重量部配合することを特徴とする導電性組成物。
  2. 添加剤が、金属クロムである、請求項1記載の導電性組成物。
  3. 請求項1又は2記載の導電性組成物を焼成して得られる、表面に窒化ケイ素からなる反射防止膜を有する太陽電池の表面電極。
  4. 請求項1又は2記載の導電性組成物を、太陽電池の表面に形成された窒化ケイ素からなる反射防止層の表面に印刷又は塗布し、焼成して表面電極を形成することにより、該反射防止層を介して該表面電極と該半導体層の間を導通させる方法。
  5. p−n接合を有するシリコン半導体、窒化ケイ素からなる反射防止層及び請求項記載の表面電極を含む太陽電池。
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