JP4152116B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不揮発性半導体装置の製造方法に関し、特にスプリットゲート型フラッシュメモリにおけるフローティングゲートの形状の改善を目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】
不揮発性半導体装置には様々な種類が存在し、電気的に書き込み及び消去が可能なものがある。スプリットゲート型フラッシュメモリはその中の1つである。
【0003】
近年、半導体装置は小型化・集積化のニーズが非常に高まり、不揮発性半導体装置といえどもその例外ではない。そのような中、不揮発性半導体装置の1つであるスプリットゲート型フラッシュメモリに対して、同一基板内に他の素子(例えば抵抗素子や容量素子等)を形成し、小型化・集積化の要求があるのも当然のことである。
【0004】
図11は、従来のスプリットゲート型フラッシュメモリとポリシリコン抵抗及び容量素子を同一基板内に有する半導体装置を示す断面図である。
【0005】
図11参照。同図において、スプリットゲート型フラッシュメモリ101と抵抗素子102a、容量素子102bとを混載する半導体装置である。ここで、スプリットゲート型フラッシュメモリ101、抵抗素子102a、容量素子102bはともに同一の半導体層103上に形成されている。
【0006】
スプリットゲート型フラッシュメモリ101は、第1の絶縁膜104、フローティングゲート105、ミニLOCOS酸化膜106、第2の絶縁膜107、コントロールゲート108a、層間絶縁膜109から成る。半導体層103上の第1の絶縁膜104の所望位置にフローティングゲート105が形成されている。ミニLOCOS酸化膜106は、当該フローティングゲート105上に形成された不活性領域である。第2の絶縁膜107は、第1の絶縁膜104、フローティングゲート105の側部及びミニLOCOS酸化膜106の表面に被覆されている。コントロールゲート108aが第2の絶縁膜107を介してフローティングゲート105の上部から側部にかけて形成されている。
【0007】
層間絶縁膜109は、スプリットゲート型フラッシュメモリ101と抵抗素子102a、容量素子102bとの全体を覆う絶縁膜である。図11円内の突起部110は、ミニLOCOS酸化膜106の先端のバーズビークと隣接するフローティングゲート105の突出した先端部分を示す。
【0008】
抵抗素子102aは、半導体層103上に形成した素子分離膜としてのLOCOS酸化膜111上に形成したポリシリコン抵抗112aである。このポリシリコン抵抗112aはポリシリコン材でできている。この抵抗素子102aは、スプリットゲート型フラッシュメモリと同一の連続した半導体層103上に形成されている。
【0009】
容量素子102bは、半導体層103上に形成した素子分離膜としてのLOCOS酸化膜111上に形成したキャパシタである。この容量素子102bは、スプリットゲート型フラッシュメモリと同一の連続した半導体層103上に形成されている。
【0010】
また、これらの混載型のスプリットゲート型フラッシュメモリは、半導体基板(不図示)上に半導体層103を形成し、半導体層103の内部にソース領域・ドレイン領域(共に不図示)を有するセルが多数存在する。
【0011】
次に、一般的なスプリットゲート型フラッシュメモリの動作について述べる。
【0012】
書き込み時:上述したスプリットゲート型フラッシュメモリにおいて、書き込み対象のメモリセルのトランジスタをONさせた際に不図示のソース・ドレイン領域間に発生するホットエレクトロン現象を利用した電荷(電子)をフローティングゲート105に注入することで、フローティングゲート105にデータ書き込みを行う。
【0013】
消去時:コントロールゲート108aに高電圧を印加することで、前記フローティングゲート105の突起部110における電界集中を利用して、フローティングゲート105内の電荷(電子)をフローティングゲート105からコントロールゲート108aに向かって抜くことで、プログラム状態からのデータ消去を行う。つまり、低電圧消去を実現するためには、突起部110の先端がより先鋭であることが必要となってくる。
【0014】
以下に、従来例に係る不揮発性半導体装置であるスプリットゲート型フラッシュメモリと同一基板内に形成するポリシリコン抵抗及び容量素子の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図8乃至図10は、図11のスプリットゲート型フラッシュメモリ、抵抗素子102a及び容量素子102bを製造する工程を時系列的に示した断面図である。図8乃至図10において、同一構成要素には同一符号を付し、再度の説明は省略する。以下、これらについて順次説明する。
【0016】
図8参照。半導体層103上のポリシリコン抵抗112a及びキャパシタ112bを形成する位置にLOCOS酸化膜111を形成する。そして全面にSiO2膜から成る第1の絶縁膜104を形成して、それらの表面上にポリシリコン膜113を積層する。
【0017】
図9参照。次にフローティングゲート105の形成領域となるポリシリコン膜113が露出するように、耐酸化膜であるシリコン窒化膜(不図示)を形成し、これをマスクにしてミニLOCOS酸化膜106を形成する。次に当該シリコン窒化膜をエッチングした後、露光・現像処理して抵抗素子102a、容量素子102bを形成する所望位置にレジスト114を形成する。
【0018】
図10参照。ミニLOCOS酸化膜106とレジスト114をマスクにして、ポリシリコン膜113をエッチング・除去して、フローティングゲート105及びポリシリコン抵抗112a、キャパシタ下部電極112bを形成する。その後、ポリシリコン抵抗112aとキャパシタ下部電極112bへの不純物導入は同時に又は別個に行う。
【0019】
図10の後続いて、全面にシリコン酸化物から成る第2の絶縁膜107を形成する。第2の絶縁膜107の上にポリシリコン膜を形成して、フローティングゲート105の上部から側部にかけて延在するようにパターニングしてコントロールゲート108aを形成する。また、同時に容量素子102bの上部に容量上部電極108bを形成する。そして、不純物を半導体層103にイオン注入して、ソース・ドレイン(共に不図示)なる両領域を形成する。
【0020】
その後、スプリットゲート型フラッシュメモリ101及び抵抗素子102a、容量素子102bの全体に層間絶縁膜109を付して、図11に示す半導体装置が完成する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上述した半導体装置の製造方法の図9において、ミニLOCOS酸化膜106とレジスト114をマスクとして、ポリシリコン膜113をエッチングする際に、適正なエッチングの条件を設定すること(エッチングガス種や温度、濃度等の適正な選定)が至極困難であった。
【0022】
これは抵抗素子102a及び容量素子102bを形成する際のレジスト114の中にカーボン(C)が存在し、酸化膜中の酸素(O)と結合して、ミニLOCOS酸化膜106のエッチングレートが増加し、フローティングゲート105のポリシリコンとのエッチング選択比が低下することに起因する。
【0023】
例えば、上述したような従来例において、ポリシリコン膜113をエッチングするガス種を選択すると、レジスト114の影響で、ミニLOCOS酸化膜106のエッチングがレジストのない場合に比べて進み、その直下の突起部110のポリシリコン膜113が必要以上にエッチングされてしまう。また、ポリシリコン膜113のオーバーエッチング中に第1の絶縁膜104がエッチオフされ、半導体層103がエッチングされてしまう。さらに、フローティングゲート105のポリシリコン側壁面の形成状況も変化し、垂直状況を維持できなくなる。これらの例については、後述する図12にて説明する。
【0024】
レジストが存在する場合に、レジストがない場合と同等のフローティング形状を得るためのエッチング条件を見出すことはとても困難である。仮に適切なエッチング条件を見つけられたとしても、必要とするポリシリコン抵抗や容量は様々でありレジスト面積は設計パターンごとに違うので、そのエッチング条件は汎用性に乏しいものとなる。つまり、エッチングガス及びエッチング条件を設計パターンごとに1つ1つ探さねばならず、非効率的であることは明らかである。
【0025】
以下に、上述した酸化膜がエッチングされ、ポリシリコン膜もそれに伴いエッチングされた場合について、図12を参考にしながら説明する。図12は図11の突起部110付近の拡大図である。
【0026】
同図は理想の突起状態(理想の突起部110を含むフローティングゲート105を点線で図示)の円Aと、従来例に見られる突起状態の円Bとを比較したものである。エッチングが行き過ぎると、ミニLOCOS酸化膜106は、円Aの状態から円Bの状態にまでエッチングが進行する。これに伴い、ミニLOCOS酸化膜106のフローティングゲート105に該当するポリシリコン膜もエッチングされる。
【0027】
この結果、ミニLOCOS酸化膜106のバーズビークの先端の形により、円Bの突起部は円Aの突起部よりも先端の先鋭さが鈍くなる(急峻でなくなる)。つまり、データ消去時のイレーズ特性(電子の引き抜き)が劣化するという欠点を有することとなる。
【0028】
本発明は、上記欠点に鑑みなされたものであり、必要以上にフローティングゲート105がエッチングされない混載型のスプリットゲート型フラッシュメモリを提供するものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1では、半導体層上に、素子分離膜及び第1の絶縁膜を形成する工程と、全面にポリシリコン膜、第2の絶縁膜を順次形成する工程と、前記第2の絶縁膜上の所望位置にマスクを形成し、当該絶縁膜をエッチングして、前記ポリシリコン膜上に第2の絶縁膜から成る第1の残部及び第2の残部を形成する工程と、前記ポリシリコン膜及び前記残部上にシリコン窒化膜を形成し、前記シリコン窒化膜の所望位置に開口部を設け、前記開口部を介して前記ポリシリコン膜を熱酸化して、ミニLOCOS酸化膜を形成する工程と、前記シリコン窒化膜を除去する工程と、前記ミニLOCOS酸化膜及び前記第2の絶縁膜の残部をマスクに、前記ポリシリコン膜をエッチングして、前記ミニLOCOS酸化膜下にフローティングゲートを形成すると共に、前記第1の残部下にポリシリコン抵抗を、前記第2の残部下に容量素子の下部電極を、それぞれ形成する工程と、前記第1の絶縁膜の表面、前記ポリシリコン膜の側面、前記ミニLOCOS酸化膜の表面、前記第1、2の残部の側面及び表面、のそれぞれに第3の絶縁膜を被覆する工程と、前記フローティングゲートの上部から側部にかけてコントロールゲートを形成し、且つ前記容量素子の下部電極上の所望位置に容量素子の上部電極を形成する工程と、を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
【0030】
本発明の請求項2では、前記ポリシリコン抵抗又は前記容量素子の少なくともいずれか一方のみで形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法を提供する。
【0031】
本発明の請求項3では、前記容量素子内の前記第2の絶縁膜と、前記ポリシリコン膜とが、前記第3の絶縁膜を介して形成する工程と、を含む請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法を提供する。
【0032】
本発明の請求項4では、前記第2の絶縁膜の膜厚が50〜500Åであることを特徴とする請求項1、又は2、又は3記載の半導体装置の製造方法を提供する。
【0033】
本発明の請求項5では、前記ポリシリコン膜の膜厚と前記第2の絶縁膜の膜厚の比率が24:1〜12:5であることを特徴とした請求項1、又は2、又は3、又は4記載の半導体装置の製造方法を提供する。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1乃至図6は本発明の第1の実施形態に係る製造方法を示す発明を時系列的に示した断面図である。全図中、同一構成要素には同一の符号を付した。
【0035】
本実施形態の製造方法によって製造された半導体装置は、図6に示すものである。本実施形態では、スプリットゲート型フラッシュメモリ1と抵抗素子2a及び容量素子2bが同一の半導体基板上に形成している点は、図11に示す従来例と同じである。しかし、抵抗素子2aと容量素子2bとを形成する方法及び異方性エッチングした後の効果は大きく従来例とは相違する。
【0036】
以下、本実施形態の製造方法について、図1乃至図6を参照にして、順次説明する。
【0037】
図1参照:
半導体基板(不図示)を用意し、当該半導体基板上にP型の半導体層3を形成する。次に酸化シリコン膜とシリコン窒化膜とレジスト(共に不図示)を半導体層3上の表面全体に付し、露光・現像処理し、当該レジストをマスクとしてシリコン窒化膜をエッチングして開口部(不図示)を形成し、熱酸化等により素子分離膜としてのLOCOS酸化膜5を形成する。その後、全面に熱酸化や化学気相成長法等を施し、第1の絶縁膜4となるための第1の酸化シリコン膜(SiO2)を82Å程度形成する。
【0038】
次に、当該第1の絶縁膜4及びLOCOS酸化膜5上に、化学気相成長法を用いたシラン(SiH4)等を窒素(N2)や水素(H2)雰囲気中で熱分解することでポリシリコン膜6を1200Å程度成膜する。
【0039】
その後、当該ポリシリコン膜6上に熱酸化や化学気相成長法等により、第2の酸化シリコン膜8を50〜500Å程度形成する。
【0040】
図2参照:
次に抵抗素子2a及び容量素子2bを形成するために、レジストを塗布し、マスク露光及び現像処理を施す。そして、異方性エッチングを行って第2の酸化シリコン膜8をエッチングし、レジスト7直下のみに第2の酸化シリコン膜8を残す(以下、当該箇所を第2の酸化シリコン膜8aと称す。)。
【0041】
図3参照。
【0042】
その後、レジスト7を除去し、ポリシリコン膜6及び第2の酸化シリコン膜8aの表面上に、シリコン窒化膜9を800Å程度形成する。このシリコン窒化膜9は、スプリットゲート型フラッシュメモリ1のミニLOCOS酸化膜10を形成するための耐酸化膜である。
【0043】
続けて、レジスト(不図示)を塗布し、マスク露光及び現像処理をして、ミニLOCOS酸化膜10を形成する所望箇所に、ポリシリコン膜6が露出するように開口部11を設ける。
【0044】
図4参照。
【0045】
次に、ポリシリコン膜6を熱酸化することで当該開口部11にミニLOCOS酸化膜10を形成する。その後、表面に存在するシリコン窒化膜9を除去する。
【0046】
図5参照。
【0047】
その後、ミニLOCOS酸化膜10と第2の酸化シリコン膜8aとをマスクとして、ポリシリコン膜6に異方性エッチングを行う。ここで本発明の特徴は、抵抗素子2a及び容量素子2b上に、ミニLOCOS酸化膜10と同質の酸化シリコン膜(SiO2)である第2の絶縁膜8aを残し、それらをマスクとしてポリシリコン膜6を異方性のドライエッチングすることである。上記のエッチング条件は、一般的にポリシリコンをエッチングするときと同様なエッチングガス(CF4、HBr等)を用いる。
【0048】
第2の酸化シリコン膜8a直下にある、エッチングによって残したポリシリコン膜6をポリシリコン膜6aとする。このポリシリコン膜6aはそれぞれ抵抗素子2a及び容量素子2bの下部電極となる。
【0049】
また、ここでポリシリコン膜6aには、所望の抵抗値及び容量値を維持する必要がある。その方法として、以下の2つの方法がある。
【0050】
第1の方法として、抵抗素子2a又は容量素子2bの素子形状(図5の2つのポリシリコン膜6a)を形成した後、任意の工程でレジストを付し、当該レジストをマスクとして、上述した2つのポリシリコン膜6aに不純物を同時に、または別々に注入する。このとき、抵抗素子2aは任意の抵抗値になるように不純物を注入し、容量素子2bの下部電極は、電極の空乏化を防止するために、5×1015(個/cm2)程度の不純物を注入する。
【0051】
第2の方法として、後述する半導体層3内のトランジスタのソース・ドレインを形成する際に行うイオン注入と同時に、抵抗素子2aのポリシリコン膜6aにもイオン注入を行なう。この場合、上記第1の方法よりもレジストを形成しない分だけ、工程数を削減できるメリットがある。
【0052】
図6参照。
【0053】
その後、第3の絶縁膜13をスプリットゲート型フラッシュメモリ1、抵抗素子2a及び容量素子2bの全面に被覆する。次に第3の絶縁膜13上にポリシリコン膜を被覆する。当該ポリシリコン膜上に不図示なレジストを形成し、露光・現像処理を行って所望位置に開口部を設ける。そして、エッチングを施すことでコントロールゲート14a及び容量上部電極14bを形成する。
【0054】
尚、ここでコントロールゲート14a及び容量上部電極14bを形成するためのポリシリコン膜は、ポリシリコンとタングステンシリサイドとの積層でもよい。
【0055】
次に、形成したフローティングゲート12及びコントロールゲート14をマスクにして、不純物を半導体層3にイオン注入して、ソース・ドレイン(共に不図示)なる両領域を形成する。ここで、上述したように不純物の注入は所望の抵抗値を得るためにポリシリコン膜6aに行う場合もある。
【0056】
そして、スプリットゲート型フラッシュメモリ1、抵抗素子2a及び容量素子2bの全体に層間絶縁膜15を付す。そして、図6に示すスプリットゲート型フラッシュメモリ1、抵抗素子2a及び容量素子2bを有する混載型の半導体装置が完成する。
【0057】
図7は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。第1の実施形態(図6)との相違点は、容量素子2bの形状である。第1の実施形態と同一構成要素には同一の符号を付し、同一内容については説明を省略する。
【0058】
本実施形態の特徴は、容量素子2bにおいて容量上部電極14bが第3の絶縁膜13を介して容量下部電極12b上に存在していることである。一般的に容量素子2bの容量値は、容量上部電極14bと容量下部電極12bとの距離に依存する。つまり、本実施形態ではその距離が、薄い第3の絶縁膜13だけとなり、高い容量値を持つことが可能となる。
【0059】
本実施形態の製造方法は、本発明の第1の実施形態の製造方法と大きく相違しないが、図5に示す工程において、容量素子2bの酸化シリコン膜8aを選択的にエッチングすれば良い。
【0060】
本発明(第1及び第2の実施形態)の特徴は、抵抗素子2a及び容量素子2bの下部電極の形成に際して第2の酸化シリコン膜8aを形成し、当該第2の酸化シリコン膜8aをマスクとして、ポリシリコン膜6をエッチングすることで、図4のポリシリコン膜6のエッチング形状を抵抗素子2a及び容量素子2bの面積に係わらず安定させるものである。
【0061】
以上より、本発明の製造方法では、抵抗素子2a及び容量素子2bの下部電極はミニLOCOS酸化膜10と同材質の第2の酸化シリコン膜8を、その上方に有するため、レジストを必要としないので、ポリシリコン膜6をエッチングする際のレジストの影響について考える必要はない。
【0062】
この結果、ミニLOCOS酸化膜10及びその直下に存在するフローティングゲート12が必要以上にエッチングされることはなくなり、ミニLOCOS酸化膜10の先端のバーズビーク直下にあるフローティングゲート12の突起部は先鋭な状態を維持できる。そして、スプリットゲート型フラッシュメモリ1のデータ消去特性(電子の引き抜き効率等)が劣化することはない。
【0063】
尚、上述した実施形態では、抵抗素子2a及び容量素子2bを半導体層3上のLOCOS酸化膜6上に形成した例を開示したが、当該LOCOS酸化膜6は本発明にかならずしも必要な要素ではない。
【0064】
また、抵抗素子2aの周囲にサイドウォールスペーサを形成したもの、及び第2の酸化シリコン膜8の一部がサイドウォールスペーサ化したものも、本発明に含まれる。
【0065】
この結果、本発明ではポリシリコン膜6の膜厚と第2の絶縁膜8aの膜厚との比率が24:1〜12:5となる。
【0066】
【発明の効果】
フローティングゲート12直下のポリシリコン膜6が、エッチングの際に必要以上にエッチングされることがなくなる。これにより、フローティングゲート12の先端の突起部が先鋭に保たれ、データ消去時のイレーズ特性(電子の引き抜き)が劣化することはなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の半導体装置を示す断面図である。
【図8】従来の半導体装置に係る製造方法を示す断面図である。
【図9】従来の半導体装置に係る製造方法を示す断面図である。
【図10】従来の半導体装置に係る製造方法を示す断面図である。
【図11】従来の半導体装置に係る製造方法を示す断面図である。
【図12】従来の半導体装置に係る製造方法を示す断面図である。
Claims (4)
- 半導体層上に、素子分離膜及び第1の絶縁膜を形成する工程と、
全面に第1の導電膜、第2の絶縁膜を順次形成する工程と、
前記第2の絶縁膜上の所望位置にマスクを形成し、当該絶縁膜をエッチングして、前記第1の導電膜上に第2の絶縁膜から成る第1の残部及び第2の残部を形成する工程と、
前記第1の導電膜及び前記残部上にシリコン窒化膜を形成し、前記シリコン窒化膜の所望位置に開口部を設け、前記開口部を介して前記第1の導電膜を熱酸化して、ミニLOCOS酸化膜を形成する工程と、
前記シリコン窒化膜を除去する工程と、
前記ミニLOCOS酸化膜及び前記第2の絶縁膜の残部をマスクに、前記第1の導電膜をエッチングして、前記ミニLOCOS酸化膜下にフローティングゲートを形成すると共に、前記第1の残部下にポリシリコン抵抗を、前記第2の残部下に容量素子の下部電極を、それぞれ形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の表面、前記第1の導電膜の側面、前記ミニLOCOS酸化膜の表面、前記第1、2の残部の側面及び表面、のそれぞれに第3の絶縁膜を被覆する工程と、
前記フローティングゲートの上部から側部にかけて、第2の導電膜にてコントロールゲートを形成し、且つ前記容量素子の下部電極上の所望位置に容量素子の上部電極を形成する工程と、を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記容量素子を形成する工程が、前記第2の絶縁膜を選択的に除去する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第2の絶縁膜の膜厚が50〜500Åであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の導電膜の膜厚と前記第2の絶縁膜の膜厚の比率が24:1〜12:5であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
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