JP4150841B2 - レトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理パン、ピザ、ドーナツ、パイ等のベーカリー食品のフィリング材やトッピング材として用いられるカレー風味のペースト状組成物に関するものであり、更に詳しくは、風味、食感に優れるレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カレーパン、カレードーナツに代表される調理パン等のカレー風味のベーカリー食品は、カレー風味のペースト状組成物をフィリング材として包餡したり、トッピング材として用いて製造されている。前記調理パン等のベーカリー食品のフィリング材やトッピング材として一般的に使用されているカレー風味のペースト状組成物は、小麦粉、コーンスターチ等の原料を主体とし、ナタネ油、ダイズ油のような低融点油脂、あるいは牛脂、バター等を加えて作製したホワイトルウを賦形材とし、これに香辛料等の風味原料を混合し、加熱して調理を行い、その後、レトルト処理されたものである。近年の消費者の本格的なカレー風味を求める風潮、より廉価で美味しいカレーパンを求める風潮を踏まえ、メーカーは前記カレー風味のペースト状組成物の食味の向上に取り組んでいる。この中で、レトルト調理されたカレー風味のペースト状組成物は、その衛生面での安全性から大量に生産されている。しかしながら、レトルト調理されたカレー風味のペースト状組成物は、121℃以上の高温で殺菌されるために、カレー風味が低下したり、食後、嫌なレトルト臭が残ることがあり課題であった。
【0003】
即ち、上記のような調理パン等のベーカリー食品に使用されるカレー風味のペースト状組成物と、通常家庭で食べるカレーとは、大きく異なる点がある。第1に、家庭で食べるカレーの場合には、予め香辛料を混合してルウにしたものを割入れて加熱したり、各種香辛料を、その香辛料の殺菌状態や、カレー粉の焙煎状態に関わりなく、混合して煮込むことで使用する。これに対し、調理パン等のベーカリー食品に使用されるペースト状組成物の場合には、ホワイトルウに、衛生面に注意して菌数の少ない香辛料を添加したり、レトルト殺菌により衛生面に注意しながら調理を行う。また、家庭で食べるカレーは、外観も液状に近い状態である。これに対し、ベーカリー食品に使用されるペースト状組成物の場合には、パン生地やパイ生地に包餡する時に常温で適度な固さがあり作業がし易く、フライや焼成後、常温に戻した時に適度な固さがあり、食した時にジューシーなことが必要である。上記のように従来の調理パン等に使用されていたカレー風味のペースト状組成物は、小麦粉、コーンスターチ等の原料を主体とするルウに風味原料を混合したものを加熱調理したものであるため、例えば、カレードーナツを食した場合、もさもさした口どけの悪い食感になって粉っぽくなったり、カレー風味を感じない場合がある。第2に、家庭で食べるカレーライスは、暖かくして食べるために、香気成分が揮発し易く香立ちが良いのに対して、調理パン等のベーカリー食品に使用されるペースト状組成物は、常温、場合によっては、冬季や冷蔵庫から取り出した時のように冷たい状態で食べるために、家庭のカレーと同様の調味感や香り立ちは得られない。このようなことから、風味及び食感の点で、未だ満足しうる品質のペースト状組成物が得られていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑み、ベーカリー分野でのカレーパンやカレードーナッツ等に使用される、いわゆる調理済みフィリングとしてのレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物において、常温あるいは冷たい状態でも口どけよく、かつ香りの良いカレー風味のペースト状組成物を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、カレー粉の香辛料を殺菌しかつ焙煎することなしに使用し、また賦形および香味付けに使用するホワイトルウを製造する時に低融点の油脂と少量の極度硬化油を混合する等して特定の固体脂含量とした油脂を使用したカレー風味のペースト状組成物が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明の第1は、殺菌した香辛料を配合したカレー粉を焙煎することなしに使用して製造され、ベーカリー食品のフィリング材及び/又はトッピング材として用いられるレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物であって、植物性の低融点油脂と植物性の極度硬化油を含み、固体脂含量が10℃で5〜35%、20℃で0〜20%である混合油脂を、小麦粉と前記油脂の混合比率が重量比で9:1から5:5になるように用いて作製したルウを使用して製造され、前記ペースト状組成物全体で前記カレー粉1〜3重量%及び前記ルウ5〜25重量%含むことを特徴とするレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物に関するものであり、本発明の第2は、上記のような本発明のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物をフィリング材及び/又はトッピング材として使用して製造してなることを特徴とするベーカリー食品に関するものである。
【0007】
前記香辛料についての好ましい実施態様としては、前記香辛料が、香りを付ける効果のあるものであり、更に好ましい実施態様としては、前記香りを付ける効果のある香辛料を殺菌した後、色調を出すための香辛料及び辛さを出すための香辛料を混合したカレー粉を、焙煎することなく使用して製造してなるレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物である。また、上記香りを付ける効果のある香辛料の好ましい実施態様としては、グローブ、シナモン、ナッツメグ、メース、カルダモン、フェンネル、コリアンダー、クミン、アニス、スターアニス、オールスパイス、リカリス、キャラウエー、ローレル、ローズマリー、オレガノ、タイム、セージ、マジョラム、バジル、フェヌグリーク、サマーサボリーから選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とするレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物に関する。
【0008】
また、前記油脂についての好ましい実施態様としては、低融点油脂と極度硬化油を含む混合油脂であるレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物であり、更に好ましい実施態様としては、前記低融点油脂が高エルカ酸ナタネ油、また前記極度硬化油が高エルカ酸ナタネ極度硬化油であるレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物である。別の好ましい実施態様としては、前記混合油脂中の極度硬化油の混合比率が、0.1重量%〜30重量%であるレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき、更に詳細に説明する。本発明の第1は、殺菌した香辛料を配合したカレー粉を焙煎することなしに使用して製造したカレー風味のペースト状組成物に関するものであるが、前記カレー風味のペースト状組成物とは、香辛料を組み合わせてカレー風味を出したカレー粉及び適度な固さを出すための賦形材を少なくとも含むものである。本発明でいう前記カレー粉とは、カレー特有の香り付けの香辛料、色調を出すための香辛料、辛さを出すための香辛料が少なくとも混合されているものをいう。また、前記賦形材とは、小麦粉、コーンスターチ等の原料を主体とし、これに油脂を混合したものをいう。
【0010】
本発明でいう前記殺菌し、かつ焙煎することなしに使用する香辛料としては、香りを付ける効果を持つ香辛料が主な対象となる。本発明で、殺菌とは、香辛料を乾燥したままの原形で、又は、場合によっては前記乾燥した香辛料を粉砕した状態で殺菌することをいう。また、本発明における香辛料の殺菌方法は、食品として使用する上で、安全であれば特に制限はないが、スチーム殺菌が一般的に使用される。スチーム殺菌では、香辛料を原形のまま、又は粉砕した状態で、湿式殺菌して、その後、乾燥させる。この場合の香辛料の殺菌温度としては、110℃から150℃が好ましい。また、殺菌時間については、各香辛料の香り、菌数に応じて適宜選択できる。前記のように殺菌した香辛料を、必要に応じてミル等で破砕して、粉末状とした後に、色調を出すための香辛料、辛さを出すための香辛料を加えて、混合して使用する。本発明では、前記のような香辛料を混合した後、焙煎をしないことが特徴である。つまり、本発明では、使用する香辛料を焙煎しないことで、香気成分の散逸を防止している。尚、前記混合した直後の香辛料は、各香辛料それぞれの特徴が強く、風味にカドがあることから、混合後、放置して熟成させることで、調和された丸みのある風味とすることが好ましい。また、前記香辛料の熟成にあたって、カレー風味のペースト状組成物に使用する他の粉末類の一部あるいは全部と混合して熟成してもよい。
【0011】
本発明で用いる香りを付ける効果のある香辛料としては、カレー粉の原料として、香りを付ける効果のある香辛料であれば、一般的に使用されるものでよく、特に制限はない。具体例としては、グローブ、シナモン、ナッツメグ、メース、カルダモン、フェンネル、コリアンダー、クミン、アニス、スターアニス、オールスパイス、リカリス、キャラウエー、ローレル、ローズマリー、オレガノ、タイム、セージ、マジョラム、バジル、フェヌグリーク、サマーサボリー等のカレーの風味を出す香辛料が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】
本発明のように、香りを付ける効果のある香辛料を殺菌して、焙煎することなく熟成させて使用するのが良い理由は、明らかでないが、香りを与える香辛料成分は、低沸点から高沸点までの成分が存在して、低沸点成分は、加熱に伴い揮発することから考えると、焙煎しないで使用することで、香り立ちの良い、レトルト処理したカレー風味のペースト状組成物に適したカレー粉が得られたものと思われる。つまり、最も香りが良いのは、上記香辛料を殺菌、混合した後に焙煎することなく使用した場合であり、次に香りが良いのは、香辛料を殺菌することなく混合して焙煎して使用した場合であり、香辛料を殺菌せず、混合後も焙煎せずに使用した場合は、香辛料を殺菌し、かつ混合後に焙煎して使用した場合と比較して大きな差はなかった。前記のように香辛料を殺菌も焙煎もせずに使用した場合に、カレー風味が良好でない理由は明らかでないが、加熱を全く行わない場合には、好ましくない香りが残ったり、低沸点成分から高沸点成分までの各種成分による複雑な香りによりカレー風味が目立たなくなったものと考えられる。また、殺菌し、かつ焙煎しない香辛料が、殺菌も焙煎もしない香辛料よりも好ましい理由は、以下のように推察される。つまり、焙煎工程とは、本来、スパイスの青臭い生感を除き香ばしい香りを与える目的で使用される。しかし、本発明のベーカリー食品用途におけるカレーパン等には、フライ用の油特有の香りや、パン生地の焼成した風味のように、カレー粉以外に風味の強いものがあるので、カレー粉を焙煎して使用しても、ローストした風味が明らかにならないためと考えられる。
【0013】
尚、前記のような香りを付ける効果のある香辛料と混合して使用する、色調を出すための香辛料としては、うこん、くちなし、パプリカ等が挙げられる。また、辛さを出すための香辛料としては、黒こしょう、白こしょう、唐辛子、にんにく、しょうが、からし、マンデリン、ディル等が挙げられる。これらの色調を出すための香辛料、辛さを出すための香辛料は、粉砕した状態で前記香りの香辛料と混合して使用する。前記各香辛料は、カレー風味のペースト状組成物に要求される香りの程度、色調、辛さの程度に応じて適宜混合することができる。好ましい混合比率としては、香りの香辛料20〜70重量%、色調の香辛料10〜30重量%、辛さの香辛料5〜50重量%である。
【0014】
本発明では、前記のような香りを付ける効果のある香辛料及び辛味付けや色付けの作用を持った香辛料等の他に、必要に応じて、香辛料抽出物を加えて、香りや辛味、色を補強しても良い。また、固結防止の目的で、天然澱粉類、デキストリン類のような固結防止作用を有する粉末を加えても良い。
【0015】
上記のような香辛料を配合して作製されるカレー粉の使用量としては、ペースト状組成物全体の1重量%〜3重量%含むことが好ましい。
【0016】
次に、本発明において用いる油脂は、10℃における固体脂含量が5%〜35%であり、20℃における固体脂含量が0〜20%の油脂である。前記10℃は、本発明のペースト状組成物をフィリング材やトッピング材として用いたベーカリー食品を冷蔵庫で冷やして食する場合の温度を想定したものであり、また、前記20℃は前記ベーカリー食品を常温で食する場合の温度を想定したものであり、これらの温度における固体脂含量を規定することで、ベーカリー食品のフィリング材やトッピング材として使用した場合に食感に優れたペースト状組成物を得ることができる。本発明における前記固体脂含量とは、公知の方法(日本油化学協会編、「基準油脂分析試験法(II)1996年版」)に準じて測定した固体脂含量のことである。固体脂含量が上記範囲に満たないと、カレー風味のペースト状組成物が柔らかくなりすぎて脂っこく感じる傾向にあり好ましくない。逆に、固体脂含量が上記範囲を超えると、ペースト状組成物の口どけが悪くなり好ましくない。
【0017】
前記のような固体脂含量の油脂を得るには、低融点油脂と極度硬化油との混合油脂を使用することが好ましい。前記低融点油脂としては、融点20℃以下の油脂であればよく、具体的種類の如何を問わない。例えば、ダイズ油、パームオレイン油、高エルカ酸ナタネ油等の植物性油脂が挙げられるが、中でも高エルカ酸ナタネ油が好ましい。また、本発明における極度硬化油としては、ヨウ素価2以下の油脂であればよく、具体的種類の如何を問わない。例えば、ダイズ極度硬化油、パームオレイン極度硬化油、高エルカ酸ナタネ極度硬化油等の植物性油脂の極度硬化油が挙げられるが、中でも高エルカ酸ナタネ極度硬化油が好ましい。前記低融点油脂と極度硬化油の組合せの具体例としては、ダイズ油とダイズ極度硬化油、パームオレイン油とパームオレイン極度硬化油、高エルカ酸ナタネ油と高エルカ酸ナタネ極度硬化油の組み合わせ等が挙げられるが、高エルカ酸ナタネ油と高エルカ酸ナタネ極度硬化油との組み合わせが、小麦粉の持つ青臭さ、粉なっぽさがなくなり、小麦粉やコーンスターチに混合してルウとして使用する場合に香ばしいルウとなる上に、カレーの風味が口の中に良く広がるので好ましい。
【0018】
更に、前記のような好ましい特徴を達成する方法としては、前記混合油脂中の極度硬化油の混合比率が、0.1重量%〜30重量%であることが好ましく、0.5重量%〜20重量%であることがより好ましい。極度硬化油の比率が上記範囲に満たないとカレー風味のペースト状組成物が柔らかくなりすぎ、脂っこく感じる傾向になるため好ましくない。また、極度硬化油の比率が、上記範囲を超えると、ペースト状組成物の口どけが悪くなる傾向になるため好ましくない。
【0019】
本発明における油脂の使用方法としては、本発明のペースト状組成物では賦形のためにルウを使用するが、そのルウを作製する際に前記の油脂を使用するものであり、小麦粉やコーンスターチに前記油脂、好ましくは低融点油脂と極度硬化油の混合油脂を加えて焙焼して使用する。ルウに使用する小麦粉としては、薄力粉であれば特に制限なく使用することができる。尚、強力粉を少量混合しても構わないが、半分程度入れると、もさもさした食感となるので好ましくない。ルウ作製時の小麦粉と油脂の混合比率は、重量比で9:1から5:5の範囲が好ましい。小麦粉の比率が高すぎると、ペースト状組成物が口どけ悪く、粉っぽくなる傾向にあるので好ましくない。小麦粉の量が少ないと、ペースト状組成物が柔らかく、かつ脂っこくなる傾向にあるので好ましくない。本発明のペースト状組成物中における前記ルウの使用量については特に制限はないが、ペースト状組成物全体の5〜25%重量含むことが好ましい。
【0020】
更に本発明に係るカレー風味のペースト状組成物においては、前記のような香辛料を使用したカレー粉と、前記のような固体脂含量の油脂を併用することで、更に口どけが良く、家庭で食べるようなカレーに近い調理感があり、かつカレー風味に優れたペースト状組成物を得ることができる。この理由は定かでないが、ペースト状組成物中に含まれる油脂が、レトルト殺菌時等に加熱された後、冷却されることにより結晶化して固化する時に比較的小さな結晶となり、これが口どけを良くするとともに、香辛料及び香辛料からルーの中に溶け出した香成分の分散を良くして、結果として風味が良くなったものと推察される。
【0021】
このようにして得られたカレー風味のペースト状組成物は、レトルトパウチに充填して使用することが好ましい。レトルト殺菌を行うことで、無菌的で、半年から1年間の長期にわたって、風味が変わることなくカレー風味のペースト状組成物を提供可能となる。
【0022】
尚、本発明にかかるカレー風味のペースト状組成物中には、上記のようなカレー粉及びルウの他、レトルトパウチに充填する際に具材が沈降しないよう、あるいは物性的にレトルト加熱後の組成物を安定化させるため、小麦粉、天然澱粉類、デキストリン類、化工澱粉、α化澱粉、パン粉、キサンタンガム等の増粘多糖類、乳化剤類等が使用できる。また、風味付けのための油脂類、肉類、乳製品、野菜類、果実類、塩類、香料、エキス類、調味料、糖類等も使用することができる。更に、植物性蛋白、着色料、酸化防止剤等も適宜使用することができる。
【0023】
本発明にかかるカレー風味のペースト状組成物は、例えば以下のようにして製造することができる。ルウの製造方法としては、平釜に本発明の油脂を加えて、品温80℃とし、薄力粉を加えて混合する。次に、平釜の温度を徐々に上げて、1時間かけて120℃になるように加熱する。その後、50℃まで冷却して、ペースト状組成物の製造に供する。次に、加熱したラード中に肉類、野菜類等を加え、十分ソテイした後、上記ルウに温水を加えて液状としたものを加えて十分混合し、調味料、水、糖類、カレー粉、辛味調整用のコショウ、唐辛子等の香辛料、食塩を加え、60℃まで加熱する。これをレトルトパウチに充填し、121℃、20分間レトルト加熱処理した後に冷却することで、カレー風味のペースト状組成物を得ることができる。
【0024】
上記のような本発明に係るカレー風味のペースト状組成物は、従来のカレーフィリングのように常温で食べても美味しいことは勿論、場合によっては冷たくして食しても、即ち、これまで加熱して食べることを前提としていたカレーやシチュー等の食品を常温や低温で食しても、風味良く食することが可能となる。
【0025】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。尚、以下の記載において「部」は「重量部」である。
【0026】
[実施例1〜5、比較例1〜3]
実施例1〜5及び比較例1〜3のペースト状組成物を製造するためのカレー粉として、香りの香辛料として、コリアンダー、フェヌグリーク、クミン、フェンネルを含み、これに色調を出すための香辛料として、うこん、辛さを出すための香辛料として、黒こしょう、唐辛子、乾燥にんにく、乾燥しょうがを、それぞれ45部、20部、35部の割合で混合し、前記香りの香辛料の殺菌、及び混合後の焙煎の有無の違いにより4種類のカレー粉を作製した。また、前記ペースト状組成物の賦形材として使用するルウとして、薄力粉60部に対して、高エルカ酸ナタネ油95部、その極度硬化油5部を混合した混合油脂40部を加えて、達温120℃にて60分間焼成したルウ(以下、植物性油脂使用ルウと呼ぶ)と、薄力粉60部に対して、牛脂40部を加えて、達温120℃にて60分間焼成したルウ(以下、動物性油脂使用ルウと呼ぶ)の2種類のルウを作製した。
【0027】
(実施例1)
表1に示す配合により、加熱溶解したラードに牛ミンチ肉、馬鈴薯、人参、玉ねぎ、植物性蛋白質を加えソテイした後、植物性油脂使用ルウを加えて混合し、ウスターソース、トマトケチャップ、リンゴピューレ、水、殺菌した香りの香辛料を配合し焙煎しないカレー粉、上白糖、食塩を加え、60℃まで加熱した。これをレトルトパウチに充填し、121℃、20分間レトルト加熱処理した後に冷却し、本発明のカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0028】
(実施例2)
上記実施例1の配合において、カレー粉として、殺菌しない香りの香辛料を配合したカレー粉を焙煎して使用したほかは、実施例1と同様の操作によりカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0029】
(実施例3)
上記実施例1の配合において、カレー粉として、殺菌しない香りの香辛料を配合したカレー粉を焙煎することなく使用したほかは、実施例1と同様の操作によりカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0030】
(実施例4)
上記実施例1の配合において、殺菌した香りの香辛料を配合したカレー粉を焙煎して使用したほかは、実施例1と同様の操作によりカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0031】
(実施例5)
上記実施例1の配合において、植物性油脂使用ルウを動物性油脂使用ルウに変えたほかは、実施例1と同様の操作によりカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0032】
(比較例1)
上記実施例2の配合において、植物性油脂使用ルウを動物性油脂使用ルウに変えたほかは、実施例2と同様の操作によりカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0033】
(比較例2)
上記実施例3の配合において、植物性油脂使用ルウを動物性油脂使用ルウに変えたほかは、実施例3と同様の操作によりカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0034】
(比較例3)
上記実施例4の配合において、植物性油脂使用ルウを動物性油脂使用ルウに変えたほかは、実施例4と同様の操作によりカレー風味のペースト状組成物を作製した。
【0035】
【表1】
【0036】
[使用例]
次に、以上のようにして得られた実施例1〜5及び比較例1〜3のカレー風味のペースト状組成物を用いた使用例を示すが、本発明はこれらの使用例に限定されるものではない。
【0037】
[使用例1(カレードーナツ)]
表2に示す生地配合に基づき、下記(1)に示す手順により、70%中種法にて生地を製造し、下記(2)に示す手順により、実施例1〜5及び比較例1〜3のカレー風味のペースト状組成物を包餡機(レオン自動機(株)製CN−200型)により包餡成型した後、ホイロに入れ、40℃、50分間発酵させ、これを大豆白絞油にて180℃3分間フライし、カレードーナツを得た。こうして得られたカレードーナツは、1晩室温で放置した後に、下記(3)に示すようにして、フィリング部分、即ちペースト状組成物を室温(20℃)にて官能評価した。また、別途、実施例1のカレードーナツは、評価3時間前から8℃の冷蔵庫に入れておき、評価直前に冷蔵庫から取り出し、評価に供した。
【0038】
(1)「パン生地の製造工程」
[1]中種ミキシング:低速で2分および中速で2分混ねり(ねり上温度26℃)。
[2]中種発酵:28℃で3時間。
[3]本ねりミキシング:マーガリン以外の原料と混合して低速で2分、中速で2分および高速で3分混ねりした後、マーガリンを投入して低速で2分、中速で2分および高速で2分混ねり(ねり上温度24℃)。
[4]フロアタイム:15分間。
[5]パンチ(ガス抜き):1分間。
【0039】
(2)実施例1〜5及び比較例1〜3で製造したカレー風味のペースト状組成物を、包餡機[レオン自動機(株)製「CN−200型」]を使用して、生地50g当たりペースト状組成物30gの割合で包餡成形した後、ホイロに入れて40℃で50分間発酵させた後、大豆白絞油を用いて180℃にて3分間油揚げして、カレードーナツを製造した。
【0040】
(3)上記(2)で得られたカレードーナツのフィリング部分、即ちカレー風味のペースト状組成物の室温における品質を、下記の表3に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより点数評価し、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
表4の結果から明らかなように、実施例1のペースト状組成物は、カレードーナッツにした時に香りだちが良く、かつ大変ジューシーになった。実施例2は、カレードーナツにした時に香りが弱くなったが、ジューシー感に優れた。実施例3は、おとなしい風味となったが、ジューシーであった。実施例4は、香りが実施例2よりも弱くカレー感に乏しくおとなしい風味となったが、ジューシーであった。実施例5では、カレードーナツにした時に香りだちが良いが、口どけが悪くなった。比較例1は、おとなしい風味で、口どけが悪かった。比較例2は、カレードーナツにした時に香りが弱くなって、口どけも悪かった。比較例3は、香り、口どけともに悪かった。即ち、実施例1と5より、本発明のカレー粉を用いると、風味に改善効果が見られた。また、実施例1〜4より、本発明の油脂を使用したペースト状組成物は、ジューシー感が生じ、また口どけが良好であった。更に、実施例1より、本発明のカレー粉と本発明の油脂を併用することで、常温においても香りだちが良く、また、よりジューシー感のある、口どけの良いペースト状組成物を得ることが出来た。
【0045】
また、別途、実施例1のカレードーナツを冷蔵庫より取り出し、フィリング部分(品温10℃)を評価した結果では、風味3.5点、食感3.5点と、室温評価と殆ど変わらない良好な評価が得られた。
【0046】
[使用例2(焼成後冷凍カレーピザ)]
市販のピザクラスト(チルド品)を使用して、実施例1〜5及び比較例1〜3のカレー風味のペースト状組成物をトッピングした後、300℃のオーブンにて5分間焼成し、カレーピザを得た。これを電子レンジにて再加熱し、カレーピザのトッピング部分、即ちペースト状組成物を前記使用例1の場合と同様に、表3に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより官能評価した。結果を表5に示す。
【0047】
【表5】
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る、殺菌した香辛料を配合したカレー粉を焙煎することなく使用し、また特定の固体脂含量の油脂を用いて製造したカレー風味のペースト状組成物は、調理パン、ピザ、ドーナツ、パイ等のベーカリー食品のフィリング材やトッピング材として用いることが出来、室温或いは低温においても香りだちが良好で、しかもジューシー感があり口どけの良い食感に優れたものである。
Claims (8)
- 殺菌した香辛料を配合したカレー粉を焙煎することなく使用して製造され、ベーカリー食品のフィリング材及び/又はトッピング材として用いられるレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物であって、
植物性の低融点油脂と植物性の極度硬化油を含み、固体脂含量が10℃で5〜35%、20℃で0〜20%である混合油脂を、小麦粉と前記油脂の混合比率が重量比で9:1から5:5になるように用いて作製したルウを使用して製造され、
前記ペースト状組成物全体で前記カレー粉1〜3重量%及び前記ルウ5〜25重量%含むことを特徴とするレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物。 - 前記香辛料が、香りを付ける効果のあるものである請求項1記載のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物。
- 香りを付ける効果のある香辛料を殺菌した後、色調を出すための香辛料及び辛さを出すための香辛料と混合したカレー粉を、焙煎することなく使用する請求項2記載のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物。
- 前記香りを付ける効果のある香辛料が、グローブ、シナモン、ナッツメグ、メース、カルダモン、フェンネル、コリアンダー、クミン、アニス、スターアニス、オールスパイス、リカリス、キャラウエー、ローレル、ローズマリー、オレガノ、タイム、セージ、マジョラム、バジル、フェヌグリーク、サマーサボリーから選ばれる少なくとも1種である請求項2又は3に記載のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物。
- 前記低融点油脂が高エルカ酸ナタネ油である請求項1〜4のいずれか記載のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物。
- 前記極度硬化油が高エルカ酸ナタネ極度硬化油である請求項1〜5のいずれか記載のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物。
- 前記混合油脂中の極度硬化油の混合比率が、0.1重量%〜30重量%である請求項1〜6のいずれかに記載のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のレトルト処理されたカレー風味のペースト状組成物をフィリング材及び/又はトッピング材として使用して製造したことを特徴とするベーカリー食品。
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