JP4150101B2 - 無線受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
(目次)
発明の属する技術分野
従来の技術(図8)
発明が解決しようとする課題(図8〜図10)
課題を解決するための手段
発明の実施の形態
(A)第1実施形態の説明(図1〜図4)
(B)第2実施形態の説明(図5〜図7)
発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線受信装置に関し、特に、複数種類の無線通信方式の電波(無線信号)を受信しうる無線受信装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来より、無線通信技術の分野、特に、携帯電話端末などの移動体通信技術の分野では、1つの基地局が扱う周波数帯域を分割して複数の移動体(移動端末)に割り当てることにより、複数の移動端末が1つの基地局に同時にアクセスして通信を行なう、周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)方式と呼ばれる無線通信方式が良く知られている。なお、このFDMA方式には、通常、搬送波(キャリア)を周波数変調(FM)して送信するFM通信方式(アナログ通信方式)が採用される。
【0004】
これに対し、近年、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式と呼ばれる通信方式が注目されている。このCDMA方式は、1次変調後の送信信号〔希望波:図8(a)参照〕に対して各移動端末で異なる符号系列を用いてスペクトラム拡散処理(2次変調)を施すことにより、各移動端末から送信される同一周波数の信号(チャネル)の分離識別を可能にしたデジタル無線通信方式で、図8(b)に示すように、上記の2次変調により送信信号のスペクトラムが大きく広がることから、スペクトラム拡散多元接続(SSMA:Spread Spectrum Multiple Access)方式とも呼ばれる。
【0005】
そして、このCDMA方式(以下、単に「CDMA」ということがある)には、基地局がもつ周波数帯域を複数の移動端末が同時に占有してしまうために帯域の利用効率が非常に悪いという短所があるが、スペクトラム拡散処理後の送信信号の電力密度が低いので秘話性が極めて高いといった長所があることから、これまで、軍用通信などの特定の用途で利用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年、このCDMA方式を民間の移動体通信サービス用の通信方式として提供する動きがあり、米国や韓国などの海外の一部の地域では既にサービスが開始されており、日本国内でも、近日中のサービス運用が予定されている。そして、このように、CDMA方式を利用したサービスが実現されると、既存のFDMA方式などの他の通信方式を利用したサービスとの共存が要求されるため、移動端末にも、CDMA方式及びFDMA(FM)方式のどちらの信号も受信可能(デュアル受信モード)で、しかも、どちらの信号に対しても適切な増幅処理を行なえることが要求される。
【0007】
そこで、このようなデュアル受信モードの移動端末(以下、デュアルモード端末という)を実現するには、例えば図9に示すように、受信系(受信フロントエンド)100における中間周波数(IF)帯用の増幅器(IFアンプ)105の出力側に分配スイッチ106を設け、受信信号の通信方式(CDMAモード又はFMモード)に応じてこのスイッチ106の出力を切り替えることにより、IFアンプ105の出力がCDMA受信(復調)処理系107A,FM受信(復調)処理系107Bのいずれかへ出力されるようにすることが考えられる。
【0008】
なお、この図9において、101は受信RF(Radio Frequency) 信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)、102は受信RF信号の雑音成分を除去するためのバンドパスフィルタ(BPF)、103は受信RF信号とシンセサイザ〔PLL(Phase Locked Loop) 回路〕104からの信号とを混合することにより受信RF信号をIF信号にダウンコンバートするためのミキサ(ダウンコンバータ)である。
【0009】
このような構成により、この図9に示すデュアルモード端末の受信系100では、受信RF信号をミキサ103にてIF信号にダウンコンバートしさらにそのIF信号をIFアンプ105にて増幅した後の信号が、分配スイッチ106の出力がモード切り替え信号に応じて切り替えられることにより、CDMA受信処理系107A,FM受信処理系107Bのいずれかへ出力される。
【0010】
そして、CDMA受信処理系107Aでは、入力IF信号に対してスペクトラム逆拡散(2次復調)処理,1次復調処理を施すことにより受信信号が復調され、FM受信処理系107Bでは、入力IF信号に対して周波数復調処理を施すことにより受信信号が復調される。
なお、上記のモード切り替え信号は、CPU(図示略)がCDMAのサービスエリア(CDMA用の基地局からの信号を受信している)か、FMのサービスエリア(FM用の基地局からの信号を受信している)かを検出することにより生成される。
【0011】
ところで、このようなデュアルモード端末は、CDMAのサービスエリアと既存のFMのサービスエリアとが地理的,周波数的に重複している場合、CDMAの特性上、FMサービスのキャリア信号による干渉問題を回避するために、CDMAモードでの運用時には受信フロントエンド100(具体的には、IFアンプ105)に高い「3次の入力インタセプトポイント(IIP3)」が要求される。
【0012】
ここで、このIIP3とは、自己の無線通信方式(例えば、CDMA)とは異なる無線通信方式(FM)の受信信号(妨害波信号)の3次の高調波成分に起因して自己の無線通信方式(CDMA)の受信信号に対して生じる雑音信号(3次歪み)の抑圧度を表すパラメータで、例えばIFアンプ105が図10に示すような入出力特性(傾きが略“1”の直線111)を有しているとすると、傾きが略“3”の直線112で表される3次歪みの入出力特性との交点113(IP3)の入力レベル(dB)で表される。
【0013】
従って、高IIP3が要求されるということは、この図10における交点113(直線112)を紙面右方向へ移動させる(同じ入力レベルでの3次歪みの発生量を低くする)ことになる。このように、CDMAモード運用時に、高IIP3が要求されるのは、図8(b)により上述したように、CDMA方式では、送信信号のスペクトラムの電力密度がFM方式に比べて極端に低いためで、このスペクトラムの周波数領域にFM方式のキャリア信号(妨害波信号)の3次高調波信号による3次歪みが大きく生じて干渉してしまうと、CDMAの信号がS/N比が大幅に劣化して正常に受信できなくなる可能性があるためである。
【0014】
そこで、図9に示す受信フロントエンド100では、例えばIFアンプ105のバイアス電流量をCDMAモード用に大きく調整しておき、IFアンプ105の直線状の入出力特性が曲線状に劣化し始める点(飽和点)114を紙面右方向へ伸ばしておく(リニアな部分を広くしておく:符号114′参照)ことにより、IFアンプ105の性能を向上させて、上記3次歪みの発生量を抑制している。
【0015】
従って、上記のIFアンプ105は、CDMAモード,FMモードのいずれの運用時にも、高IIP3の要求されるCDMAモード用のバイアス電流量で動作することになる。しかしながら、FMモード運用時には、それほど高いIIP3は要求されないため、このようにIFアンプ105をCDMAモードとFMモードとで共通にすると、既存のFMモードのみの受信フロントエンドに比べて、消費電流量が多くなってしまい消費電力が大幅に増加してしまう。
【0016】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、複数種類の無線通信方式に応じた受信信号の増幅を行なうことにより、各無線通信方式の信号に対してそれぞれ最適な増幅処理を行なえるようにして消費電力の低減を図ることのできる、無線受信装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の無線受信装置は、第1の増幅器と、第2の増幅器と、受信信号に基づいて、受信を行なう無線通信方式を判定する判定手段と、前記判定手段に従って、第1の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して第1の抑圧度が要求される第1の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に前記第1の増幅器から出力される受信信号を用いるように第1の選択を行ない、第2の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して前記第1の抑圧度よりも高い第2の抑圧度が要求される第2の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に前記第2の増幅器から出力される受信信号を用いるように第2の選択を行なう選択手段と、前記第1の選択が行なわれる際に第1の増幅器に与えられる第1バイアス電流を該第1の増幅器が前記第1の抑圧度を満足する動作条件となるように制御する一方、前記第2の選択が行なわれる際に第2の増幅器に与えられる第2バイアス電流を該第2の増幅器が前記第2の抑圧度を満足する動作条件となるように制御するバイアス制御手段とをそなえ、前記判定手段は、前記受信信号に基づいて、前記第1の無線通信方式または前記第2の無線通信方式に応じた信号を受信できているかどうか判別し、受信ができている無線通信方式を前記受信を行なう無線通信方式として判定することを特徴としている。
ここで、前記第2の無線通信方式は、CDMA方式であり、前記第1の無線通信方式は、CDMA方式でないようにしてもよい。
さらに、前記第1の無線通信方式が、所望の変調方式を利用したアナログ無線通信方式であってもよい。
また、本発明の無線受信装置は、第1の増幅器と、第2の増幅器と、受信信号に基づいて、受信を行なう無線通信方式を判定する判定手段と、該判定手段に従って、第1の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して第1の抑圧度が要求される第1の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に該第1の増幅器から出力される受信信号を用いるように第1の選択を行ない、第2の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して前記第1の抑圧度よりも高い第2の抑圧度が要求される第2の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に該第2の増幅器から出力される受信信号を用いるように第2の選択を行なう選択手段と、該第1の選択が行なわれる際に該第1の増幅器に与えられる第1バイアス電流よりも、該第2の選択が行なわれる際に該第2の増幅器に与えられる第2バイアス電流が大きくなるように制御するバイアス制御手段とをそなえ、前記判定手段は、前記受信信号に基づいて、前記第1の無線通信方式または前記第2の無線通信方式に応じた信号を受信できているかどうか判別し、受信ができている無線通信方式を前記受信を行なう無線通信方式として判定することを特徴としている。
また、本発明に関連する技術の無線受信装置は、複数種類の無線通信方式における無線信号を受信しうる受信系をそなえるとともに、この受信系に、前記の複数種類の無線通信方式に応じて、複数種類の受信信号増幅用の増幅器が設けられていることを特徴としている。
【0018】
ここで、前記無線受信装置は、上記の受信信号の無線通信方式に応じて使用する増幅器を選択する選択制御部をそなえていてもよい。
また、前記無線受信装置は、上記の受信系が、受信信号を上記の無線通信方式に応じて上記の増幅器のいずれかへ出力する出力選択部をそなえるとともに、上記の選択制御部が、受信信号の無線通信方式に応じて、この出力選択部での選択処理を制御するとともに上記の増幅器のいずれかを動作させるように構成されていてもよい。
【0019】
さらに、上記の出力選択部は、上記の受信信号として無線周波数帯の無線信号をダウンコンバートした後の中間周波数帯の無線信号が入力される中間周波数段に設け、上記の増幅器は、それぞれ、中間周波数帯の無線信号を増幅する中間周波数帯用の増幅器として構成してもよい。
また、上記の複数種類の無線通信方式が、自己の無線通信方式とは異なる無線通信方式の受信信号に起因して自己の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号の許容レベルが相互に異なる第1通信方式と第2通信方式とである場合は、上記の複数種類の増幅器として、前記の許容レベルをそれぞれ満足する動作条件となるようにバイアス電流量を設定された第1通信方式用の第1増幅器と第2通信方式用の第2増幅器とを設けるとともに、上記の出力選択部を、受信信号を上記の第1増幅器及び第2増幅器のいずれかに分配する分配スイッチとして構成し、且つ、上記の選択制御部を、受信信号の無線通信方式に応じて、この分配スイッチの出力を第1増幅器及び第2増幅器のいずれかに切り替えるとともに、対応する第1増幅器及び第2増幅器のいずれかを動作させる切り替え制御部として構成してもよい。
【0020】
なお、この切り替え制御部は、受信信号の無線通信方式が上記の第1通信方式及び第2通信方式のいずれであるかを検出する通信方式検出部をそなえるとともに、この通信方式検出部において第1通信方式が検出されると、上記の分配スイッチの出力を上記の第1増幅器側へ切り替えるとともに第1増幅器を動作させる一方、第2通信方式が検出されると、上記の分配スイッチの出力を第2増幅器側へ切り替えるとともに第2増幅器を動作させるように構成されていてもよい。
【0021】
また、上記の第2通信方式は、所望の変調方式を利用したアナログ無線通信方式であり、上記の第1通信方式は、このアナログ無線通信方式よりも上記の雑音信号の許容レベルの低い、スペクトラム拡散方式を利用したデジタル無線通信方式であってもよい。この場合は、上記の第1増幅器のバイアス電流量が上記の第2増幅器のバイアス電流量よりも大きくなるように設定するのがよい。
【0022】
次に、本発明に関連する技術の無線受信装置は、複数種類の無線通信方式における無線信号を受信しうる受信系をそなえるとともに、この受信系に受信信号を増幅する上記の無線通信方式に共通の増幅器が設けられ、且つ、この増幅器の動作条件を受信信号の無線通信方式に応じた動作条件に変更する制御部をそなえていることを特徴としている。
【0023】
ここで、この制御部は、受信信号の無線通信方式に応じて増幅器のバイアス電流量を変更することにより上記の動作条件を変更するバイアス変更制御部として構成されていてもよい。
また、上記の複数種類の無線通信方式が、自己の無線通信方式とは異なる無線通信方式の受信信号に起因して自己の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号の許容レベルが相互に異なる第1通信方式と第2通信方式とである場合は、上記のバイアス変更制御部が、受信信号の無線通信方式に応じて、上記の増幅器の動作条件が前記の許容レベルをそれぞれ満足するよう、増幅器のバイアス電流量を第1通信方式用の第1電流量と第2通信方式用の第2電流量との間で変更するように構成されていてもよい。
【0024】
なお、上記のバイアス変更制御部は、受信信号の無線通信方式が上記の第1通信方式及び第2通信方式のいずれであるかを検出する通信方式検出部をそなえるとともに、この通信方式検出部において第1通信方式が検出されると、増幅器のバイアス電流量を上記の第1電流量に変更する一方、この通信方式検出部において第2通信方式が検出されると、増幅器のバイアス電流量を上記の第2電流量に変更するように構成されていてもよい。
【0025】
また、上記の増幅器は、受信信号として無線周波数帯の無線信号をダウンコンバートした後の中間周波数帯の無線信号を増幅する中間周波数帯用の増幅器として構成されていてもよい。
さらに、上記の第2通信方式は、所望の変調方式を利用したアナログ無線通信方式であり、上記の第1通信方式は、このアナログ無線通信方式よりも上記の雑音信号の許容レベルの低い、スペクトラム拡散方式を利用したデジタル無線通信方式であってもよく、この場合は、上記の第1電流量が、上記の第2電流量よりも大きいのがよい。
【0026】
次に、本発明に関連する技術の無線受信装置における信号増幅方法は、複数種類の無線通信方式における無線信号を受信しうる無線受信装置において、受信信号の無線通信方式に応じて複数種類の増幅器のうちのいずれかを選択し、選択した増幅器を用いて受信信号の増幅を行なうことを特徴としている。
さらに、本発明に関連する技術の無線受信装置における信号増幅方法は、複数種類の無線通信方式における無線信号を受信しうる無線受信装置において、受信信号を増幅するための増幅器の動作条件を受信信号の無線通信方式に応じた動作条件に変更し、このように動作条件を変更した状態で受信信号の増幅を行なうことを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明及び本発明に関連する技術の実施の形態を説明する。
(A)第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態としての携帯無線移動端末(無線受信装置)の構成を示すブロック図で、この図1に示す携帯無線移動端末1は、CDMA方式〔第1通信方式(スペクトラム拡散方式を利用したデジタル無線通信方式)〕及びFDMA方式〔第2通信方式(FM方式を利用したアナログ無線通信方式)〕の各サービスエリアのいずれでも使用可能なデュアルモード端末として構成されており、この図1に示すように、送信系2と受信系3とをそなえ、1本のアンテナ4が、アンテナ共用器5によりこれらの送信系2と受信系3とで共用化された構成となっている。なお、この図1において、6はシンセサイザ、7はバンドパスフィルタ(BPF)、8は大規模集積回路(LSI)、9は中央演算回路(CPU)で、それぞれ、その機能については後述する。
【0028】
そして、この図1に示すように、送信系2は、直交変調器21,バンドパスフィルタ22,25,AGC(Automatic Gain Control)アンプ23,26,ミキサ(アップコンバータ)24,パワーアンプ(PA)27及びアイソレータ28などをそなえて構成されており、受信系3は、ローノイズアンプ(LNA)31,バンドパスフィルタ(BPF)32,ミキサ(ダウンコンバータ)33,切り替えスイッチ34,CDMA復調処理系40A及びFM復調処理系40Bなどをそなえて構成されている。
【0029】
ここで、まず、送信系2において、直交変調器21は、LSI8で処理された送信ベースバンド(BB)信号〔CDMAモード時には拡散(1次変調)処理が施されている〕に対し、シンセサイザ〔PLL(Phase Locked Loop) 回路〕6で生成される中間周波数(IF)帯の搬送波信号を用いて、直交変調処理〔ここでは、例えばQPSK(Quadriphase Phase Shift Keying)〕を施して送信IF信号を得るものであり、BPF22は、この直交変調器21を通じて得られた送信IF信号のうちの送信すべき周波数成分のみを通過して雑音などの不要成分を除去するためのものである。
【0030】
また、AGCアンプ23は、BPF22を通過してきた送信IF信号を所望の信号レベルに増幅するもので、本実施形態では、後述するCDMAモード時の受信信号レベルに基づいて基地局(図示略)との距離が或る程度分かることから、その距離に応じて送信電力が必要最小限の電力となるように、そのゲインが例えばCPU9によって自動的に最適制御されるようになっている。なお、AGCアンプ26も、このAGCアンプ23と同様のもので、このように2段構成となっているのは、送信系2において所要のダイナミックレンジ(例えば60dB)を確保できるようにするためである。
【0031】
さらに、ミキサ24は、AGCアンプ23からの送信IF信号と、PLL回路6で生成される無線周波数(RF)帯の搬送波信号とをミキシングすることにより、送信IF信号を送信RF信号に周波数変換(アップコンバート)するものであり、BPF25は、この送信RF信号のうちの送信すべき周波数成分のみを通過して雑音などの不要成分を除去するためのものである。
【0032】
また、パワーアンプ27は、AGCアンプ26からの送信RF信号を所望の信号レベルに増幅するものであり、アイソレータ28は、1方向のみに信号を通過する特性をもった方向性結合器で、送信RF信号の反射成分やアンテナ4で受信される受信RF信号成分が送信系2に回り込んでしまうことを防止する目的で用いられている。
【0033】
一方、受信系3(以下、受信フロントエンド3ということがある)において、LNA31は、アンテナ4及びアンテナ共用器5を通じて受信される基地局からの無線電波(無線信号)を低雑音で増幅することができるもので、ここでは、上述したようにCDMAモード時には受信信号レベルに応じてそのゲインを最適制御できるようゲイン可変タイプのものが用いられている。
【0034】
また、BPF32は、このLNA31からの無線信号(受信RF信号)のうちの受信すべき周波数成分のみを通過して雑音などの不要成分を除去するためのものであり、ミキサ33は、このBPF32を通過してきた受信RF信号と、PLL回路6で生成されBPF7にて雑音などの不要成分を除去されたIF帯の搬送波信号とをミキシングすることにより、受信RF信号を受信IF信号に周波数変換(ダウンコンバート)するものである。
【0035】
さらに、切り替えスイッチ(出力選択部,分配スイッチ)34は、このミキサ33で得られた受信IF信号を、その信号の通信方式(ここでは、CDMA方式又はFM(FDMA)方式)に応じて、CDMA復調処理系40A,FM復調処理系40Bのいずれかへ選択的に出力するもので、本実施形態では、後述するように、CPU9において受信信号の通信方式が自動的に検出されその検出結果に応じたモード(CDMAモード又はFMモード)切り替え信号が供給されることによってその出力が切り替えられるようになっている。
【0036】
なお、本実施形態では、このように、受信信号としてRF帯の無線信号をミキサ33にてダウンコンバートした後のIF帯の無線信号が入力されるIF段に切り替えスイッチ34を設けることにより、スイッチ34の前段(RF段)については各無線通信方式(CDMA方式,FM方式)に共通の構成にできるようにしている。
【0037】
また、CDMA復調処理系40Aは、CDMAモード時に切り替えスイッチ34を通じて入力される受信IF信号について復調処理を施すもので、例えば、CDMA用IFアンプ35A,BPF36A,AGCアンプ37A及び直交復調器38Aをそなえて構成されており、FM復調処理系40Bは、FMモード時に切り替えスイッチ34を通じて入力される受信IF信号について復調処理を施すもので、例えば、FM用IFアンプ35B,BPF36B及びFM復調器38Bをそなえて構成されている。
【0038】
そして、CDMA復調処理系40Aにおいて、CDMA用IFアンプ(第1増幅器)35Aは、切り替えスイッチ34を通じて入力される受信IF信号を増幅するIF帯用の増幅器で、ここでは、CDMAモード時に上記のモード切り替え信号に連動して電源切り替え回路39から電源(電圧)が供給(印加)されることによって動作するようになっている。
【0039】
また、BPF36Aは、このCDMA用IFアンプ35Aからの受信IF信号のうちの受信すべき周波数成分のみを通過して雑音などの不要成分を除去するためのものであり、AGCアンプ37Aは、このBPF36Aを通過してきた受信IF信号を所望の信号レベルに増幅するもので、前記のAGCアンプ23などと同様に、基地局との距離に応じて受信電力が必要最小限の電力となるように、そのゲインが自動的に最適制御されるようになっている。
【0040】
さらに、直交復調器38Aは、PLL回路6で生成されるIF帯の搬送波信号に基づき、このAGCアンプ37Aからの受信IF信号に対して直交復調処理(QPSK復調処理,2次復調処理)を施すことにより、復調BB信号を得るもので、このようにして得られたCDMAモード時の復調BB信号は、LSI8にて、A/D(アナログ/ディジタル)変換処理,フィルタリング処理,逆拡散(1次復調)処理などの所望の処理が施されるようになっている。
【0041】
一方、FM復調処理系40Bにおいて、FM用IFアンプ(第2増幅器)35Bは、切り替えスイッチ34を通じて入力される受信IF信号を増幅するIF帯用の増幅器で、CDMA用IFアンプ35Aと同様に、FMモード時に上記のモード切り替え信号に連動して電源切り替え回路39から電源(電圧)が供給(印加)されることによって動作するようになっている。
【0042】
つまり、本実施形態の携帯無線移動端末1(以下、単に「端末1」といったり、「デュアルモード端末1」といったりすることがある)は、受信フロントエンド3に着目すると、図2に示すように構成されており、この受信フロントエンド3に、複数種類の無線通信方式(CDMA方式,FM方式)に応じて、複数種類の受信信号増幅用の増幅器35A,35Bが設けられているのである。
【0043】
また、BPF36Bは、このFM用IFアンプ35Bからの受信IF信号のうちの受信すべき周波数成分のみを通過して雑音などの不要成分を除去するためのものであり、FM復調器38Bは、このAGCアンプ37Aからの受信IF信号に対し、PLL回路6で生成されるIF帯の搬送波信号に基づき、直交復調処理(QPSK復調処理)を施すことにより、復調BB信号を得るもので、このようにして得られたFMモード時の復調BB信号は、LSI8にて、フィルタリング処理などの所望の処理が施されるようになっている。
【0044】
そして、CPU9は、上述のごとく構成された送信系2及び受信系3での各処理を集中的に制御するものであるが、本実施形態では、受信信号の無線通信方式(CDMA方式,FM方式)に応じて、使用するIFアンプ35A,35Bを選択する(切り替えスイッチ34の出力をIFアンプ35A,35Bのいずれかに切り替えるとともに、対応するIFアンプ35A,35Bのいずれかを動作させる)選択制御部(切り替え制御部)としての機能も果たしている。
【0045】
具体的には、CDMAモード時には切り替えスイッチ34の出力をIFアンプ35A側に切り替えるとともに電源切り替え回路39を制御してIFアンプ35Aを動作させる一方、FMモード時には切り替えスイッチ34の出力をIFアンプ35B側に切り替えるとともに電源切り替え回路39を制御してIFアンプ35Bを動作させるようになっている。
【0046】
なお、上記のCDMAモード,FMモードは、後述するようにCDMA用の基地局からの信号又はFM用の基地局からの信号が受信されているか否かによって判別される。つまり、本CPU9は、受信信号の無線通信方式がCDMA及びFMのいずれであるかを検出する通信方式検出部としての機能も果たしている。ただし、本実施形態では、FMモードでの待受状態においてもCDMAチャネルへのアクセスが成功すると自動的にCDMAモードでの待受状態に遷移する(CDMAモードが優先される)ようになっている。
【0047】
ところで、上述したCDMA用IFアンプ35A,FM用IFアンプ35Bは、前述したようにCDMA方式とFM方式とで妨害波信号に起因して受信信号に対して生じる雑音信号の許容レベル(IIP3)が相互に異なるので、本実施形態では、それぞれの方式(モード)におけるIIP3を満足するように最適設計されている。
【0048】
即ち、CDMA方式で要求されるIIP3の方がFM方式で要求されるIIP3よりも高い(即ち、CDMA方式の方が妨害波信号となるFM方式の受信信号に起因して生じる雑音の許容レベルが低い)ので、CDMA用IFアンプ35Aについては、CDMAモード時のIIP3を満足する動作条件となるよう、図10により前述したように、例えばCDMA用IFアンプ35Aの動作時のバイアス電流量がFM用IFアンプ35Bの動作時のバイアス電流量よりも大きくなるように調整(設定)して、IFアンプ35Aの入出力特性上、直線112を紙面右方向へ移動させておく。
【0049】
ここで、バイアス電流量の調整手法については特に問わないが、例えば図3に示すように、IFアンプ35Aを、バイポーラトランジスタTR1,抵抗R1〜R3,コンデンサC1〜C4,コイルL1,L2により構成し、IFアンプ35Bを、バイポーラトランジスタTR2,抵抗R4〜R6,コンデンサC5〜C8,コイルL3,L4により構成する場合、バイポーラトランジスタ(以下、単に「トランジスタ」という)TR1のエミッタに接続される抵抗R3の抵抗値r3を、トランジスタTR2のエミッタに接続される抵抗R6の抵抗値r6よりも小さくしておくことが考えられる。ただし、この場合、抵抗R3,R6以外の素子は、IFアンプ35AとIFアンプ35Bとでそれぞれ同一の素子を用いるものと仮定する。
【0050】
これにより、トランジスタTR1,TR2のコレクタにそれぞれ同じ電圧値を供給すると、トランジスタTR1のエミッタに流れる電流量の方がトランジスタTR2のエミッタに流れる電流量よりも大きくなり、CDMA用IFアンプ35Aのバイアス電流量の方がFM用IFアンプ35Bのバイアス電流量よりも大きくなる。つまり、各IFアンプ35A,35Bには、それぞれ、各モードで要求されるIIP3を満足する動作条件となるようにそれぞれ異なるバイアス電流量が設定されているのである。
【0051】
なお、電源切り替え回路39は、この図3に示すように、トランジスタTR3,TR4及び抵抗R7〜R9を用いたスイッチ391と、インバータINV1,トランジスタTR5,TR6及び抵抗R10〜R12を用いたスイッチ392とをそなえることにより、各IFアンプ35A,35Bへの電源供給の切り替え機能が実現されており、例えば、CPU9からのモード切り替え信号がHレベル(CDMAモード)となると、トランジスタTR4が動作しこれに伴いトランジスタTR3が動作して、CDMA用IFアンプ35Aに電源電圧を供給するようになっている。なお、このとき、Hレベルのモード切り替え信号がインバータINV1によって反転されてLレベルとなっているのでスイッチ392のトランジスタTR5,TR6はいずれも動作せず、FM用IFアンプ35Bには電圧は供給されない(FM用アンプ35Bは非動作状態となっている)。
【0052】
逆に、CPU9からのモード切り替え信号がLレベル(FMモード)となると、スイッチ392におけるトランジスタTR6が動作しこれに伴いトランジスタTR5が動作して、FM用IFアンプ35Bに電源電圧が供給される。このとき、スイッチ391には、Lレベルのモード切り替え信号がそのまま入力されるので、トランジスタTR3,TR4はいずれも動作せず、CDMA用IFアンプ35Aには電圧は供給されない(CDMA用IFアンプ35Aは非動作状態となっている)。
【0053】
以下、上述のごとく構成された本実施形態のデュアルモード端末1の動作について、図4に示すフローチャート(ステップS1〜S8)を参照しながら詳述する。ただし、以下では、FMのサービスエリアとして、TACS(Total Access Communication System) と呼ばれるシステムが提供するサービスエリアを一例にして説明する。
【0054】
まず、端末1は電源が投入されると、CPU9(通信方式検出部)が、CDMAの基地局からの無線信号を受信できているか否か、つまり、端末1がCDMAのサービスエリアに入っているか否かを判別する(ステップS1)。この結果、端末1がCDMAのサービスエリアに入っていない場合(ステップS1でNOと判定された場合)、CPU9は、今度は、TACS(FM)の基地局からの無線信号を受信できている(端末1がTACSのサービスエリアに入っている)か否かを判別する(ステップS2)。
【0055】
この結果、TACSのサービスエリアにも入っていなければ(ステップS2でNOと判定されれば)、CPU9は、再度、CDMAのサービスエリアに入っているか否かを判別し、CDMA,TACSのいずれかの信号の受信を検出できるまで上記の判別処理を繰り返す(この間、端末1はいわゆる「圏外」の状態となっている)。
【0056】
そして、例えば、TACSの信号の受信が検出されたとすると(ステップS2でYESと判定されると)、CPU9は、送信系2を通じて、TACSの基地局にアクセスすることにより、自己(端末1)の電番情報や固有の識別情報などの所要の情報を基地局に登録してもらい(ステップS3)、TACSモードでの待受状態となる(ステップS4)。
【0057】
このとき、CPU9は、TACSモード用のモード切り替え信号(ここでは、Lレベル)を生成しており、このモード切り替え信号が受信系3の切り替えスイッチ34及び電源切り替え回路39に供給されている。これにより、切り替えスイッチ34の出力がFM復調処理系40B側に切り替えられるとともに、電源切り替え回路39におけるトランジスタTR5,TR6が動作し、FM復調処理系40BのFM用IFアンプ35Bに電源電圧が供給されて、このFM用IFアンプ35Bが動作する(CDMA用IFアンプ35Aは非動作状態)。
【0058】
この結果、本デュアルモード端末1では、TACSの通信信号を受信した場合、その信号を増幅するのに最適な動作条件でFM用IFアンプ35Bが動作することになる。
ところで、CPU9は、上述のごとくTACSモードでの待受状態となった後、例えば5分が経過したか否かを監視しており(ステップS5)、5分が経過していなければ(ステップS5でNOと判定されれば)、TACSモードでの待受状態を維持する一方、5分が経過すると(ステップS5でYESと判定されると)、再度、CDMAのサービスエリアに入っているか否かを判別する(ステップS6)。
【0059】
この結果、CDMAのサービスエリアに入っていなければ(ステップS6でNOと判定されれば)、CPU9は、TACSモードでの待受状態を維持する一方、CDMAのサービスエリアに入っていれば(ステップS6でYESと判定されれば)、送信系2を通じて、CDMAの基地局にアクセスすることにより、自己(端末1)の電番情報などの所要の情報を基地局に登録してもらい(ステップS7)、CDMAモードでの待受状態となる(ステップS8)。
【0060】
つまり、本実施形態のデュアルモード端末1は、TACSモードでの待受状態でも、定期的(ここでは、5分毎)に、CDMAのサービスエリアに入っているかどうかを確認し、CDMAのサービスエリアに入れば、自動的に、CDMAモードを優先して、CDMAモードでの待受状態となるようになっているのである。
【0061】
ところで、このとき、CPU9では、CDMAモード用のモード切り替え信号(Hレベル)を生成しており、このモード切り替え信号が受信系3の切り替えスイッチ34及び電源切り替え回路39に供給されている。これにより、切り替えスイッチ34の出力がCDMA復調処理系40A側に切り替えられるとともに、電源切り替え回路39におけるトランジスタTR3,TR4が動作し、CDMA復調処理系40AのCDMA用IFアンプ35Aに電源電圧が供給されて、このCDMA用IFアンプ35Aが動作する(FM用IFアンプ35Bは非動作状態)。
【0062】
この結果、本デュアルモード端末1では、CDMAの通信信号を受信した場合、その信号を増幅するのに最適な動作条件でCDMA用IFアンプ35Aが動作することになる。つまり、本デュアルモード端末1は、受信信号の無線通信方式に応じて複数種類の増幅器35A及び35Bのうちのいずれかを選択し、選択した増幅器35A又は35Bを用いて受信信号の増幅を行なうのである。
【0063】
なお、端末1の電源投入後、最初にCDMAの基地局からの信号の受信を検出した場合(ステップS1でYESと判定された場合)、CPU9は、上記のステップS7及びS8の処理を実施して、CDMAモードでの待受状態となる。
以上のように、本第1実施形態におけるデュアルモード端末1によれば、受信フロントエンド3に、CDMA,TACS(FM)という複数種類の通信方式に応じた複数種類の増幅器35A,35Bが設けられているので、各通信方式の受信信号をそれぞれ各通信方式に専用の増幅器35A,35Bで個別に増幅することができ、これにより、常に、受信信号の増幅に最適な増幅器35A,35Bで信号の増幅を行なうことができる。
【0064】
そして、本実施形態では、受信信号の無線通信方式に応じて生成されるCPU9からのモード切り替え信号によって、その受信信号の増幅に必要な増幅器35A又は35Bのみが選択・使用される(動作する)ので、本端末1の消費電力の低減化に大いに寄与している。
具体的には、CPU9からのモード切り替え信号に応じて、切り替えスイッチ34での切り替え処理を制御するとともに増幅器35A,35Bのいずれかを動作させているので、簡素な構成で、受信信号の無線通信方式に応じた選択増幅処理が実現されている。
【0065】
特に、本実施形態では、CDMA用IFアンプ35A及びFM用IFアンプ35Bが、それぞれ、CDMA方式とTACS方式とで異なるIIP3(TACS方式よりもCDMA方式の方がIIP3が高い)をそれぞれ満足する動作条件となるようにバイアス電流量を設定されているので、TACS方式及びCDMA方式の各通信方式に最適な動作条件(バイアス電流量)で受信信号の増幅を行なうことができる。従って、例えば図9に示したように、増幅器105を各通信方式で共通化してそのバイアス電流量をIIP3の高いCDMA方式に合わせて大きくする場合に比べて、大幅に消費電力を低減することができている。
【0066】
また、本実施形態では、切り替えスイッチ34を受信フロントエンド3のIF段に設けて、増幅器35A,35BをそれぞれIF帯用のIFアンプ35A,35Bとして構成としているので、少なくともRF段についてはCDMA方式,FM方式に共通な構成となっており、本端末1のさらなる小型化を図ることができている。
【0067】
さらに、本実施形態では、端末1の電源投入に伴って、CPU9が、受信信号の無線通信方式がCDMA方式,TACS方式のいずれであるかを検出し、その検出結果に応じたモード切り替え信号を生成して切り替えスイッチ34及び電源切り替え回路39に供給することにより、動作させるIFアンプ35A,35Bの切り替え制御を自動的に行なうので、本端末1の利便性の向上にも大きく寄与している。
【0068】
なお、上述した実施形態では、複数種類の無線通信方式として、CDMA方式とTACS(FM)方式の2種類の通信方式を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、上記以外の無線通信方式〔例えば、TDMA(Time Division Multile Access)方式など〕を適用することも可能であるし、また、3種類以上の無線通信方式を適用することも可能である。
【0069】
また、上述した実施形態では、切り替えスイッチ34をIF段に設けることにより、RF段を各通信方式に共通な構成としIF段以降を各通信方式用に複数系統としているが、例えば、RF段以降から複数系統にしてもよい(LNA31を各通信方式用に複数設けてもよい)。ただし、この場合は、回路規模が増大してしまうので携帯無線移動端末1に適用するには不向きである。
【0070】
さらに、上述した実施形態では、切り替えスイッチ34を各IFアンプ35A,35Bの前段に設けることにより、IFアンプ35A,35Bの前段で各通信方式に応じた受信信号の選択を行なっているが、例えば、切り替えスイッチ34を各IFアンプ35A,35Bの後段に設けて、IFアンプ35A,35Bの後段で各通信方式に応じた受信信号の選択を行なうことも可能である。ただし、この場合は、各IFアンプ35A,35Bをそれぞれ動作させなくてはならないので、消費電力の点から考えてみても、携帯無線移動端末1に適用するには不向きである。
【0071】
また、上述した実施形態では、電源投入時にCPU9がCDMA方式,TACS方式を判別することにより、自動的に、CDMAモード,TACSモードの切り替えを行なっているが、この切り替えはユーザによる手動によって行なうことも可能である。さらに、本実施形態の端末1は、図4により上述したように、CDMA方式の信号の受信検出を優先的に行なうようになっているが、勿論、TACS方式の信号の受信検出を優先的に行なうようにしてもよい。
【0072】
(B)第2実施形態の説明
図5は本発明に関連する技術(第2実施形態としての携帯無線移動端末(無線受信装置)の構成を示すブロック図で、この図5に示す携帯無線移動端末1′は、図1により前述した端末1に比して、ミキサ33の後段にCDMA方式及びFM(TACS)方式に共通のIFアンプ35が設けられるとともに、このIFアンプ35の後段に切り替えスイッチ34が設けられ、且つ、電源切り替え回路39に代えてバイアス調整回路39′が設けられている点が異なる。
【0073】
即ち、本第2実施形態における携帯無線移動端末1′(以下、単に「端末1′」といったり、「デュアルモード端末1′」といったりすることがある)は、IFアンプ35の後段に切り替えスイッチ34を設けることにより、IFアンプ35の後段を2系統の復調処理系40A,40Bとしている。なお、他の構成要素(図1に示す符号と同一符号を付したもの)はそれぞれ図1により前述したものとそれぞれ同様のものである。また、図6はこの端末1′の受信系(受信フロントエンド)3に着目した構成を示すブロック図である。
【0074】
ここで、上記のIFアンプ35は、受信信号としてRF帯の無線信号をミキサ33にてダウンコンバートした後のIF帯の無線信号(受信IF信号)を増幅するIF帯用の増幅器で、本第2実施形態では、CDMAモード,FMモード(CPU9からのモード切り替え信号)に応じてバイアス調整回路39′が制御されることによって、その動作条件がCDMAモード,FMモードに応じた動作条件に変更されるようになっている。
【0075】
つまり、本実施形態のデュアルモード端末1′は、受信フロントエンド3に、受信信号を増幅する各無線通信方式に共通の増幅器35が設けられるとともに、CPU9が、この増幅器35の動作条件(バイアス電流量)を受信信号の無線通信方式に応じた動作条件(バイアス電流量)に変更する制御部(バイアス変更制御部)として機能するようになっている。
【0076】
具体的には、CDMAモード時にはCDMA方式に要求されるIIP3を満足するCDMA用のバイアス電流量(第1電流量)に、FMモード時にはFM方式に要求されるIIP3を満足するFM用のバイアス電流量(第2電流量)になるように変更することにより上記の動作条件の変更を行なうようになっている。ただし、本実施形態においても、FM方式に要求されるIIP3よりもCDMA方式に要求されるIIP3の方が高いので、FM用のバイアス電流量よりもCDMA用のバイアス電流量の方を大きくする。
【0077】
この場合も、バイアス電流量の調整手法は特に問わないが、本第2実施形態では、例えば図7に示すように、IFアンプ35を、バイポーラトランジスタTR7,抵抗R21〜R23,コンデンサC11〜C14を用いて構成するとともに、バイアス調整回路39′を、電界効果トランジスタFET1及び抵抗R24を用いて構成し、少なくとも、トランジスタTR7のエミッタ7eに抵抗R23とトランジスタFET1を介して抵抗R24とを並列に接続しておく。そして、CPU9で生成されるモード切り替え信号(Hレベル)がトランジスタFET1のベース1bに入力されるようにしておく。
【0078】
これにより、CDMAモード時には、トランジスタFET1のベース1bにCDMA用のモード切り替え信号(Hレベル)が入力されると、トランジスタFET1が動作し(ON状態となり)、IFアンプ35の抵抗R23とバイアス調整回路39′の抵抗R24とが並列に接続された状態となる。
この結果、トランジスタTR7のエミッタ7eに接続されている全抵抗値が小さくなり、FMモード時よりもCDMAモード時の方がエミッタ7eに流れる電流量(即ち、DCMA用のバイアス電流量)の方が大きくなる。なお、FMモード時にはトランジスタFET1は動作しないので、トランジスタTR7のエミッタ7eには抵抗R23の抵抗値にのみ依存した電流量(即ち、FM用のバイアス電流量)が流れる。
【0079】
従って、本実施形態では、抵抗R23の抵抗値がFM方式でのIIP3を満足する値に設定し、抵抗R23と抵抗R24とが並列接続されたときの抵抗値がCDMA方式でのIIP3を満足する値に設定しておけばよく、簡素な構成で、受信信号の無線通信方式に応じたIFアンプ35の動作条件の変更制御が実現されている。
【0080】
このような構成により、本第2実施形態におけるデュアルモード端末1′においても、第1実施形態にて前述した手順(図4参照)と同様にして、CDMAのサービスエリアに入っていれば、CDMAモードでの待受状態となり、CPU9が、CDMA用のモード切り替え信号(Hレベル)を生成して、このモード切り替え信号を切り替えスイッチ34及びバイアス調整回路39′にそれぞれ供給する。
【0081】
これにより、バイアス調整回路39′のトランジスタFET1が動作し(ON状態となり)、IFアンプ35の抵抗R23とバイアス調整回路39′の抵抗R24とが並列接続された状態となり、トランジスタTR7のエミッタ7eにはCDMA用のバイアス電流量が流れる。この結果、IFアンプ35は、CDMAの通信信号を受信した場合、その信号を増幅するのに最適な動作条件で動作する。
【0082】
一方、電源投入時に端末1′がFMのサービスエリアに入っていれば、端末1′は、FMモードでの待受状態となり、CPU9は、FM用のモード切り替え信号(Lレベル)を生成して、このモード切り替え信号を切り替えスイッチ34及びバイアス調整回路39′にそれぞれ供給する。
これにより、バイアス調整回路39′のトランジスタFET1は非動作(OFF)状態となるので、バイアス調整回路39′の抵抗R24がトランジスタTR7のエミッタ7eから切り離された状態となり、トランジスタTR7のエミッタ7eにはFM用のバイアス電流量が流れる。この結果、IFアンプ35は、FMの通信信号を受信した場合、その信号を増幅するのに最適な動作条件で動作する。
【0083】
つまり、本実施形態におけるデュアルモード端末1′は、受信信号を増幅するための増幅器35の動作条件を受信信号の無線通信方式に応じた動作条件に変更し、このように動作条件を変更した状態で受信信号の増幅を行なうのである。
従って、第1実施形態のようにCDMA方式,TACS方式の各通信方式に応じた増幅器を複数種類設ける必要がなく、端末1′全体の簡素化を図りつつ、常に、各通信方式に最適な動作条件で増幅器35を動作させて受信信号の増幅を行なうことができる。そして、この場合は、各無線通信方式に最適なバイアス電流量で増幅器35を動作させるので、図9により前述したように、増幅器105を各通信方式で共通化してそのバイアス電流量を上記IIP3の高いCDMA方式に合わせて大きく調整したままにしておく場合に比べて、本端末1′の消費電力が大幅に低減されている。
【0084】
また、本実施形態においても、端末1の電源投入に伴って、CPU9が、受信信号の無線通信方式がCDMA方式,TACS方式のいずれであるかを検出し、その検出結果に応じたモード切り替え信号を生成して切り替えスイッチ34及びバイアス調整回路39′に供給することにより、IFアンプ35のバイアス調整を自動的に行なうので、本端末1の利便性の向上にも大きく寄与している。
【0085】
さらに、本実施形態では、増幅器35をIF帯用のIFアンプ35とし、RF段からIFアンプ35までを各無線通信方式に共通な構成としているので、第1実施形態の端末1に比べて、本端末1′のさらなる小型化を図ることができている。
なお、上述した第2実施形態でも、複数種類の無線通信方式として、CDMA方式とTACS(FM)方式の2種類の通信方式を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、上記以外の無線通信方式(例えば、TDMA方式など)を適用することも可能であるし、また、3種類以上の無線通信方式を適用することも可能である。
【0086】
また、上述した第2実施形態では、IF段におけるIFアンプ35の後段に切り替えスイッチ34を設けているが、例えば、RF段におけるLNA31に対してバイアス調整制御を施すようにして、LNA31の後段に切り替えスイッチ34を設けるようにしてもよい。ただし、この場合も、第1実施形態にて前述したように、回路規模が増大してしまうので携帯無線移動端末1′に適用するには不向きである。
【0087】
さらに、上述した第2実施形態でも、電源投入時にCPU9がCDMA方式,TACS方式を判別することにより、自動的に、CDMAモード,TACSモードの切り替えを行なっているが、この切り替えはユーザによる手動によって行なうことも可能である。さらに、本端末1′のCPU9も、CDMA方式ではなくTACS方式の信号の受信検出(サービスエリアの検出)を優先的に行なうようにしてもよい。
【0088】
また、上述した各実施形態では、携帯無線移動端末に対して本発明及び本発明に関連する技術を適用した場合について説明したが、本発明及び本発明に関連する技術はこれに限定されず、固定局など無線受信機能を有するものであればどのような装置に適用してもよい。
そして、本発明及び本発明に関連する技術は上述した第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0089】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明及び本発明に関連する技術の無線受信装置によれば、受信系に、複数種類の無線通信方式に応じて、複数種類の受信信号増幅用の増幅器が設けられているので、各通信方式の受信信号をそれぞれ各通信方式に専用の増幅器で個別に増幅することができ、これにより、常に、受信信号の増幅に最適な増幅器で信号の増幅を行なうことができる。
【0090】
ここで、上記の無線通信方式に応じて使用する増幅器を選択する選択制御部を設ければ、受信信号の無線通信方式に応じてその受信信号の増幅に必要な増幅器のみが選択・使用されることになるので、本無線装置の消費電力の低減化にも大いに寄与する。
また、本無線受信装置は、受信信号を上記の無線通信方式に応じて上記の増幅器のいずれかへ出力する出力選択部をそなえるとともに、上記の選択制御部を、受信信号の無線通信方式に応じて、この出力選択部での選択処理を制御するとともに上記の増幅器のいずれかを動作させるように構成すれば、簡素な構成で、受信信号の無線通信方式に応じた選択増幅処理を実現することができる。
【0091】
さらに、上記の出力選択部を、上記の受信信号として無線周波数帯の無線信号をダウンコンバートした後の中間周波数帯の無線信号が入力される中間周波数段に設け、上記の増幅器を、それぞれ、中間周波数帯の無線信号を増幅する中間周波数帯用の増幅器として構成すれば、少なくとも無線周波数段は各無線通信方式に共通な構成とすることができるので、本無線受信装置の小型化を図ることができる。
【0092】
また、上記の複数種類の無線通信方式が、自己の無線通信方式とは異なる無線通信方式の受信信号に起因して自己の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号の許容レベルが相互に異なる第1通信方式と第2通信方式とである場合は、前記の許容レベルをそれぞれ満足する動作条件となるようにそれぞれ異なるバイアス電流量を設定された第1通信方式用の第1増幅器と第2通信方式用の第2増幅器とのいずれかを、受信信号の通信方式に応じて切り替え制御部によって動作させるようにすれば、常に、上記の各通信方式に最適な動作条件(バイアス電流量)の増幅器のみを動作させて受信信号の増幅を行なうことができるので、増幅器の消費電流量を低減してさらに本装置の消費電力を低減することができる。
【0093】
なお、上記の切り替え制御部は、受信信号の無線通信方式が上記の第1通信方式及び第2通信方式のいずれであるかを検出する通信方式検出部をそなえれば、この通信方式検出部での検出結果に応じて動作させる増幅器の切り替え制御を自動的に行なうことができるので、本無線受信装置の利便性の向上に大きく寄与する。
【0094】
ここで、特に、上記の第2通信方式が、所望の変調方式を利用したアナログ無線通信方式であり、上記の第1通信方式が、このアナログ無線通信方式よりも上記の雑音信号の許容レベルの低い、スペクトラム拡散方式を利用したデジタル無線通信方式である場合は、アナログ無線通信方式及びデジタル無線通信方式の各通信方式に最適な動作条件(バイアス電流量)で受信信号の増幅を行なえるので、増幅器を各通信方式で共通化してそのバイアス電流量を上記許容レベルの低いデジタル通信方式に合わせて大きく調整する場合に比べて、大幅に消費電力を低減することができる。
【0095】
次に、本発明に関連する技術の無線受信装置によれば、受信信号を増幅する上記の無線通信方式に共通の増幅器が設けられるとともに、この増幅器の動作条件を受信信号の無線通信方式に応じた動作条件に変更する制御部が設けられているので、各無線通信方式に応じた増幅器を複数種類設ける必要がなく、装置全体の簡素化を図りつつ、常に、各無線通信方式に最適な動作条件で増幅器を動作させて受信信号の増幅を行なうことができる。
【0096】
ここで、上記の制御部を、受信信号の無線通信方式に応じて増幅器のバイアス電流量を変更することにより上記の動作条件を変更するバイアス変更制御部として構成すれば、各無線通信方式に最適なバイアス電流量で増幅器を動作させることができるので、本装置の消費電力を大幅に低減することができる。
【0097】
また、上記の複数種類の無線通信方式が、自己の無線通信方式とは異なる無線通信方式の受信信号に起因して自己の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号の許容レベルが相互に異なる第1通信方式と第2通信方式とである場合は、上記のバイアス変更制御部を、受信信号の無線通信方式に応じて、上記の増幅器の動作条件が上記の許容レベルをそれぞれ満足するよう、増幅器のバイアス電流量を第1通信方式用の第1電流量と第2通信方式用の第2電流量との間で変更するように構成すれば、簡素な構成で、受信信号の無線通信方式に応じた増幅器の動作条件の変更制御を実現することができる。
【0098】
なお、上記のバイアス変更制御部は、受信信号の無線通信方式が上記の第1通信方式及び第2通信方式のいずれであるかを検出する通信方式検出部をそなえれば、この通信方式検出部での検出結果に応じて増幅器の動作条件(バイアス電流量)の変更制御を自動的に行なうことができるので、本無線受信装置の利便性の向上に大きく寄与する。
【0099】
また、上記の増幅器を、受信信号として無線周波数帯の無線信号をダウンコンバートした後の中間周波数帯の無線信号を増幅する中間周波数帯用の増幅器として構成すれば、無線周波数段から中間周波数帯用の増幅器までは各無線通信方式に共通な構成とすることができるので、本無線受信装置のさらなる小型化を図ることができる。
【0100】
さらに、上記の第2通信方式が、所望の変調方式を利用したアナログ無線通信方式であり、上記の第1通信方式が、このアナログ無線通信方式よりも上記の雑音信号の許容レベルの低い、スペクトラム拡散方式を利用したデジタル無線通信方式である場合には、アナログ無線通信方式及びデジタル無線通信方式の各通信方式に最適な動作条件(第1電流量>第2電流量)で受信信号の増幅を行なえるので、増幅器を各通信方式で共通化してそのバイアス電流量を上記許容レベルの低いデジタル通信方式に合わせて大きく調整したままにしておく場合に比べて、大幅に消費電力を低減することができる。
【0101】
また、本発明に関連する技術の無線受信装置における信号増幅方法によれば、複数種類の無線通信方式における無線信号を受信しうる無線受信装置において、受信信号の無線通信方式に応じて複数種類の増幅器のうちのいずれかを選択し、選択した増幅器を用いて受信信号の増幅を行なうので、各通信方式の受信信号をそれぞれ各通信方式に専用の増幅器で個別に増幅することができ、これにより、常に、受信信号の増幅に最適な増幅器で信号の増幅を行なうことができる。また、この場合は、受信信号の無線通信方式に応じてその受信信号の増幅に必要な増幅器のみが選択・使用されることになるので、本無線装置の消費電力の低減化にも大いに寄与する。
【0102】
さらに、本発明に関連する技術の無線受信装置における信号増幅方法によれば、複数種類の無線通信方式における無線信号を受信しうる無線受信装置において、受信信号を増幅するための増幅器の動作条件を受信信号の無線通信方式に応じた動作条件に変更し、このように動作条件を変更した状態で受信信号の増幅を行なうので、各無線通信方式に応じた増幅器を複数種類設ける必要がなく、装置全体の簡素化を図りつつ、常に、各無線通信方式に最適な動作条件で増幅器を動作させて受信信号の増幅を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての携帯無線移動端末(無線受信装置)の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の携帯無線移動端末の受信系に着目した構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態の受信系におけるCDMA用IFアンプ,FM用IFアンプ及び電源切り替え回路の詳細構成を模式的に示す回路図である。
【図4】第1実施形態の携帯無線移動端末の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】 本発明に関連する技術(第2実施形態としての携帯無線移動端末(無線受信装置)の構成を示すブロック図である。
【図6】第2実施形態の携帯無線移動端末の受信系に着目した構成を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態の受信系におけるIFアンプ及びバイアス調整回路の詳細構成を模式的に示す回路図である。
【図8】(a),(b)はいずれもCDMA方式を説明するための図である。
【図9】デュアルモード端末(携帯無線移動端末)の受信系の一例を示すブロック図である。
【図10】IIP3を説明するためのIFアンプの入出力特性例を示す図である。
【符号の説明】
1,1′ 携帯無線移動端末(無線受信装置)
2 送信系
3 受信系(受信フロントエンド)
4 アンテナ
5 アンテナ共用器
6 シンセサイザ〔PLL(Phase Locked Loop) 回路〕
7,22,25,32,36A,36B バンドパスフィルタ(BPF)
8 大規模集積回路(LSI)
9 中央演算回路〔CPU:選択制御部(切り替え制御部),制御部(バイアス変更制御部,通信方式検出部)
21 直交変調器
23,26,37A AGC(Automatic Gain Control) アンプ
24 ミキサ(アップコンバータ)
27 パワーアンプ(PA)
28 アイソレータ
31 ローノイズアンプ
33 ミキサ(ダウンコンバータ)
34 切り替えスイッチ(出力選択部,分配スイッチ)
35 IFアンプ(増幅器)
35A CDMA用IFアンプ(第1増幅器)
35B FM用IFアンプ(第2増幅器)
38A 直交復調器
38B FM復調器
39 電源切り替え回路
39′ バイアス調整回路
40A CDMA復調処理系
40B FM復調処理系
TR1〜TR7 バイポーラトランジスタ
FET1 電界効果トランジスタ
1b ベース
7e エミッタ
C1〜C8,C11〜C14 コンデンサ
R1〜R12,R21〜R24 抵抗
L1〜L6 コイル
INV1 インバータ

Claims (4)

  1. 第1の増幅器と、
    第2の増幅器と、
    受信信号に基づいて、受信を行なう無線通信方式を判定する判定手段と、
    該判定手段に従って、第1の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して第1の抑圧度が要求される第1の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に該第1の増幅器から出力される受信信号を用いるように第1の選択を行ない、第2の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して前記第1の抑圧度よりも高い第2の抑圧度が要求される第2の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に該第2の増幅器から出力される受信信号を用いるように第2の選択を行なう選択手段と、
    該第1の選択が行なわれる際に該第1の増幅器に与えられる第1バイアス電流を該第1の増幅器が前記第1の抑圧度を満足する動作条件となるように制御する一方、該第2の選択が行なわれる際に該第2の増幅器に与えられる第2バイアス電流を該第2の増幅器が前記第2の抑圧度を満足する動作条件となるように制御するバイアス制御手段とをそなえ
    前記判定手段は、前記受信信号に基づいて、前記第1の無線通信方式または前記第2の無線通信方式に応じた信号を受信できているかどうか判別し、受信ができている無線通信方式を前記受信を行なう無線通信方式として判定する、
    ことを特徴とする、無線受信装置。
  2. 前記第2の無線通信方式は、CDMA方式であり、前記第1の無線通信方式は、CDMA方式でないことを特徴とする、請求項1記載の無線受信装置。
  3. 該第1の無線通信方式が、所望の変調方式を利用したアナログ無線通信方式であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の無線受信装置。
  4. 第1の増幅器と、
    第2の増幅器と、
    受信信号に基づいて、受信を行なう無線通信方式を判定する判定手段と、
    該判定手段に従って、第1の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して第1の抑圧度が要求される第1の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に該第1の増幅器から出力される受信信号を用いるように第1の選択を行ない、第2の無線通信方式の受信信号に対して生じる雑音信号に関して前記第1の抑圧度よりも高い第2の抑圧度が要求される第2の無線通信方式に応じた信号の受信を行なう際に該第2の増幅器から出力される受信信号を用いるように第2の選択を行なう選択手段と、
    該第1の選択が行なわれる際に該第1の増幅器に与えられる第1バイアス電流よりも、該第2の選択が行なわれる際に該第2の増幅器に与えられる第2バイアス電流が大きくなるように制御するバイアス制御手段とをそなえ
    前記判定手段は、前記受信信号に基づいて、前記第1の無線通信方式または前記第2の無線通信方式に応じた信号を受信できているかどうか判別し、受信ができている無線通信方式を前記受信を行なう無線通信方式として判定する、
    ことを特徴とする、無線受信装置。
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