JP4149708B2 - 気化性固形防錆剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は気化性固形防錆剤に関し、たとえば鉄鋼材製の各種機械部品や自動車部品の如く酸化を受け易い金属からなる機器や部品等を保管し、搬送し、もしくは輸送する際に、その表面が酸化を受けて発錆するのを防止するための気化性固形防錆剤であって、特に短期および長期のいずれにおいても優れた防錆能を発揮すると共に、被防錆部品表面への付着による汚染など起こすことのない気化性固形防錆剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記の様な金属部材の防錆対策として従来から汎用されているのは、防錆対象となる金属部材の表面に防錆油を塗布して油膜を形成し、発錆原因となる酸素や水分を遮断する方法である。ところが防錆油を使用する方法では、用済み後の油膜の除去が煩雑であることから、最近では少量で優れた防錆効果を発揮し、しかも用済み後は簡単に除去することのできる気化性固形防錆剤が実用化され始めている。
【0003】
この種の気化性固形防錆剤は、一般にVCI(Volatile Corrosion Inhibitor)と呼ばれており、代表的なものとしては、昇華性のシクロヘキシルアミンの炭酸塩[(C611NH)2HCO2:CHC]やジイソプロピルアミン亜硝酸塩{[(CH32CH]2NH・HNO2:DIPAN}、ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩〔(C6112NH・HNO2:DICHAN〕等が知られている。
【0004】
ところがCHCは、優れた初期防錆能は発揮するものの臭気が強く、またその蒸気圧は4×10-1mmHg(25℃)と高いため、長期防錆を発揮させるには包装形態を厳重に行なわねばならない。一方DICHANは、長期防錆能には優れているものの、蒸気圧が1×10-4mmHg(25℃)と低く、防錆効果を発揮するのに20時間以上を要するため初期防錆能に欠ける。また、防錆対象物品からの距離が20〜30cm以上離れると十分な防錆効果が発揮されない。
【0005】
また、DIPANの蒸気圧は5×10-3mmHg(25℃)でCHCとDICHANの中間であり、優れた初期防錆能と長期防錆能を兼ね備えているが、これを大気中に放置すると、その一部が変質してジイソプロピル−N−ニトロソアミンを生成することが知られており、該ジイソプロピル−N−ニトロソアミンは、発癌性を有すること(H.DRUCKRW,R.PREUSSMANN,etc;Zeitshrift fur Krebforschung 69,103-201,1967)が指摘されるに及び、健康面からその使用は忌避される傾向にある。
【0006】
これらの問題を改善したものとして、本出願人らが開発した特開平10−114892号と、同11−315387号に開示の技術がある。このうち特開平10−114892号に開示された技術は、亜硝酸塩、pH緩衝剤、ベンゾトリアゾールを混合したものであるが、この混合物には、多湿条件下で保存したときに茶色に着色するという問題がある。また特開平11−315387号は、DICHANと有機または無機のアンモニウム塩と結晶性セルロース等の保水剤を混合したものであるが、この混合物は低湿度環境下での防錆能に欠ける。
【0007】
本発明者らは上記のような問題点を改善すべく更に研究を重ねた結果、気化性固形防錆剤として初期防錆能、長期防錆能および長距離有効到達性能のいずれにおいても優れた性能を発揮し、且つ健康障害を生じることなく、更には錆が発生し易い高温多湿条件下においても優れた防錆能を有し、且つ防錆対象製品への付着による汚染を可及的に抑えることのできる気化性固形防錆剤の提供を期して研究を重ね、その一環として特開平13−31966号に開示の気化性固形防錆剤を開発し、先に提案した。
【0008】
この気化性固形防錆剤は、有機アミンおよび/または金属の亜硝酸塩と、無機酸および/または有機酸のアンモニウム塩と、炭酸水素金属塩と、保水性または水持続放出性助剤を必須成分として含有せしめたもので、短期・長期のいずれにおいても優れた防錆能を示し、且つ高湿度雰囲気中においても優れた防錆作用を発揮すると共に、錠剤や粉粒状で取扱い性にも優れたもので且つ被防錆対象物に付着して汚染することもないことから、非常に優れたものと評価される。
【0009】
しかしこの気化性固形防錆剤には、下記の点で改善の余地を残している。即ちこの気化性固形防錆剤は、防錆活性成分の加水分解反応性が非常に高いため、製造時に原料中の水分を極力少なくしなければならないため厳重な製造管理が必要であり、しかも保管時の吸水を阻止するのに酸素バリア性や水蒸気バリア性の高いハイバリア性のフィルム(例えば、アルミ蒸着フィルムやシリカ蒸着フィルムなど)を用いて厳重に包装しておかなければ、防錆活性成分が早期に分解気化して防錆活性を失うことが分った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、例えばフィルム厚みが約60μm程度の汎用のポリエチレン製フィルムなどに包装して保管した場合でも、防錆活性成分の気化損失が少なく、製造管理や保存管理を簡素化することができ、併せて、短期・長期のいずれにおいても優れた防錆能を示し、且つ高湿度雰囲気中においても優れた防錆作用を発揮すると共に、保存安定性に優れ、錠剤や粉粒状で取扱い性にも優れ且つ被防錆対象物に付着して汚染することもない、といった特徴を備えた気化性固形防錆剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明の気化性固形防錆剤とは、有機および/または無機の亜硝酸塩と、保水性および/または水持続放出性助剤と、酸物質とを必須成分として含有するところに要旨が存在する。
【0012】
本発明においては、上記防錆有効成分を錠剤状、粉粒状、顆粒状などに成形し、好ましくは不織布や通気性発泡シート内に封入して商品化すれば、有効成分が使用時もしくは保存時に飛散することがないので便利である。
【0013】
上記成分のうち、亜硝酸塩として特に好ましいのは、ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウムであり、これらは単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組合せて使用できる。また保水性および/または水持続放出性助剤として好ましいのは、吸水性樹脂、吸湿性粉末、動物性繊維、植物性繊維、再生繊維、合成繊維、活性炭繊維等であり、これらも必要により2種以上を併用できる。
【0014】
該保水性および/または水持続放出性助剤は、追って詳述する如く適度の保水性を有すると共に乾燥雰囲気中では適度の水を放出する作用を備えたもので、こうした機能を有効に発揮させるには、下記方法によって求められる保水率が0.1〜100の範囲内であるものが特に好ましい。
【0015】
(保水率測定法)
試料を100℃で24時間乾燥してからその一定量を秤取し、25℃で相対湿度100%に保った容器内に入れる。同温度・同湿度で24時間放置した後に取り出して質量を測定し、下記式によって保水率を求める。
【0016】
保水率=(保水後の質量−乾燥状態の質量)×100/乾燥状態の質量
こうした保水率を備えた保水性および/または水持続放出性助剤のより好ましい例としては、セルロース系の繊維粉末、例えばパルプ粉末などであり、この他、安息香酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の粉末も好ましく使用される。
【0017】
前記酸物質の具体例としては、防錆機能を発揮する前記有効成分を水に溶解したときにpHを酸性にする機能を備えた無機酸粉末や無機酸金属塩粉末、有機酸粉末、或いは有機酸をアルカリ金属で部分中和した塩の粉末が挙げられ、無機酸の好ましい具体例としては、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、ピロリン酸、ホウ酸等が、また有機酸の好ましい具体例としては脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸およびそれらの酸無水物、オキシカルボン酸、ポリアミノカルボン酸、アスコルビン酸などが、また、有機酸をアルカリ金属で部分中和した塩の粉末の好ましい具体例としては、コハク酸1ナトリウム塩、エチレンジアミン4酢酸の2ナトリウム塩など挙げられる。これらの酸物質も、単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組合せて使用できる。
【0018】
本発明において、前記亜硝酸塩と、保水性および/または水持続放出性助剤の好ましい含有比率は、質量比で99.9:0.1〜10:90、より好ましくは99:1〜20:80の範囲であり、また、これら亜硝酸塩と保水性および/または水持続放出性助剤の総和と酸物質との好ましい含有比率は、質量比で80:20〜99.9:0.1、より好ましくは90:10〜99:1の範囲である。
【0019】
【発明の実施の形態】
上記の様に本発明の気化性固形防錆剤は、有機および/または無機の亜硝酸塩と、保水性および/または水持続放出性助剤(以下、保水性助剤ということがある)と、酸物質とを必須成分として含有するもので、防錆活性成分となる有機および/または無機の亜硝酸塩は多少の水分が共存する場合でも簡単には加水分解を起こさず、酸性水が共存した時に初めて分解気化が加速される。よって本発明では、酸物質が吸水溶解して初めて亜硝酸塩の分解気化が起こるが、酸性水は、ある程度の水分の吸収と該水分への酸物質の溶解によって初めて生成する。換言すると本発明の気化性固形防錆剤では、水分の吸収が律速となって亜硝酸塩の分解気化が起こり、僅かな吸水では分解気化は起こらない。
【0020】
そのため、製造工程や保管時における水分管理をそれほど厳重にしなくとも、防錆活性成分である亜硝酸塩の分解気化ロスを最小限に抑えることが可能となる。但し開封後は、保水性助剤によって適量の水分が補給されるので、短期・長期のいずれにおいても優れた防錆能を示すし、高湿度雰囲気中においても優れた防錆作用を発揮する。
【0021】
従って、上記防錆有効成分を錠剤、粉粒状、顆粒状などに成形し、好ましくは不織布や通気性シート内に封入して商品化すれば、保管時における防錆有効成分をロスすることなく、また開封後は短期および長期の何れにおいても優れた防錆機能を発揮する。しかも粉粒状などの防錆有効成分が飛散して被防錆対象物に付着し汚染する恐れもない。
【0022】
こうした目的に叶う亜硝酸塩としては有機および/または無機の種々の亜硝酸塩が挙げられるが、中でも特に好ましいのは、ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウムであり、これらは単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組合せて使用できる。これらの中でも特に好ましいのはジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩である。
【0023】
また前記酸物質は、後述する吸水性助剤が吸収した水に溶解し、酸性水を生成するものであればよく、水に可溶性の無機酸粉末や無機酸金属塩粉末、或いは有機酸粉末、有機酸をアルカリ金属で部分中和した塩の粉末が挙げられる。無機酸およびその塩の好ましい具体例としては、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、ピロリン酸、ホウ酸等が挙げられ、また有機酸の好ましい具体例としては、シュウ酸、コハク酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸等の芳香族カルボン酸、無水マレイン酸等の酸無水物、リンゴ酸、クエン酸等のオキシカルボン酸、エチレンジアミン4酢酸等のポリアミノカルボン酸、その他アスコルビン酸などが、また有機酸をアルカリ金属で部分中和した塩の好ましい具体例としては、コハク酸1ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム塩など挙げられる。これらの酸物質も、単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組合せて使用できる。
【0024】
また保水性助剤は、前述の如く酸物質の溶解により酸性水を生成して亜硝酸塩の分解気化を進める上で欠くことのできない成分であり、例えば、吸水性樹脂、吸湿性粉末、動物性繊維、植物性繊維、再生繊維、合成繊維、活性炭繊維など、化合物内に水酸基を数多く持った糖類の粉末、カルボキシメチルセルロースのような吸湿増粘性粉末や吸湿性粉末等、適度の保水性を有するものであればよい。これらの中でも、容易に入手できるものとして特に好ましいのは、吸湿性樹脂粉末、羊毛などの動物性繊維、綿や麻などの植物性繊維、ビスコースレーヨンなどの再生繊維、親水性の各種合成繊維、活性炭繊維から選ばれる少なくとも1種である。繊維として特に好ましいのはセルロース繊維粉末である。
【0025】
該保水性助剤は、追って詳述する如く適度の保水性を有すると共に乾燥雰囲気中では適度の水を放出する作用を備えたもので、こうした機能を有効に発揮させるには、前記方法によって求められる保水率が0.1〜100の範囲のものであり、特に好ましいのは1〜50の範囲内のものである。
【0026】
こうした保水率を備えた保水性助剤のより好ましい例は、セルロース系の繊維粉末、例えばパルプ粉末などであり、この他、安息香酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の粉末も好ましく使用される。
【0027】
これらの保水性助剤は、後述する如く使用時に雰囲気中の水分を適度に吸水して酸物質を溶解させ、酸性水の生成により有機および/または無機の亜硝酸塩の加水分解を促し亜硝酸として気化させる上で重要な機能を果たす。
【0028】
即ち、発錆が著しい比較的高温多湿雰囲気下では、大気中の水分が保水性助剤に保持され、更にこの水に酸物質と亜硝酸塩が溶解して、水の存在下で例えば下記式で示す様な分解反応を起こし、常温において蒸気圧が高く且つ防錆効果に優れた亜硝酸を生成する。
(C6112NH・HNO2+R-H→(C6112NH・R-H+HNO2
(式中、R-Hは酸物質を表わす)
【0029】
また低湿度の環境では加水分解が抑制され、必要以上にジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩が分解して気化損失することが無く、長期的に優れた防錆作用を持続する。保水性助剤が保持もしくは放出する水分による加水分解作用によって、初期防錆能、長期防錆能、高温多湿下での防錆能のすべてに優れた作用を発揮するのである。
【0030】
本発明の気化性固形防錆剤における上記各成分の好ましい含有比率は、前記亜硝酸塩と保水性助剤の比率が、質量比で99.9:0.1〜10:90、亜硝酸塩と保水性助剤の総和と酸物質の比率が、質量比で80:20〜99.9:0.1の範囲である。上記亜硝酸塩、保水性助剤および酸物質の3者の好ましい比率は、95〜10/4.9〜80/0.1〜10である。保水性助剤が4.9%未満で酸物質が0.1%未満では初期防錆能が不足気味となり、保水性助剤が80%を超えると、亜硝酸塩量が相対的に少なくなって長期防錆能が不足気味となり、酸物質が10%を超えると、初期防錆能が強くなり過ぎるため初期の亜硝酸の気化が必要以上に多くなり、長期防錆能が低くなる傾向が表れてくる。
【0031】
そして、上記好適配合組成の範囲内に設定すれば、使用時の初期防錆能および長期防錆能の何れにも優れた性能の粉末状もしくは粒状の気化性固形防錆剤を得ることができる。
【0032】
本発明の気化性固形防錆剤を構成する必須成分は上記の3種であるが、必要によっては更に適量のバインダーや増量剤、顔料、色素などを配合してもよく、これらを混合した混合粉末、またはこれを任意の方法で造粒した粒状もしくは顆粒状物や錠剤として使用できる。
【0033】
但し、実際の商品として実用化する際には、保管や取扱い性を高めるため、上記粉粒体や顆粒、錠剤などを通気性の不織布、あるいは穴明きフィルムや連続気泡タイプの発泡フィルムの如き通気性フィルムからなる袋などに適量(例えば5g程度)包装し、更に該包装体をポリオレフィンフィルムの如き適度のガスバリア性を有するフィルムに密封して保管乃至搬送し、使用時に該フィルムを開封して使用するのがよい。
【0034】
ここで使用される不織布もしくは通気性フィルムの種類も特に制限されず、要は、粉状や粒状、錠剤などの気化性固形防錆剤の漏出を防止しつつ、水蒸気や気化ガスの通過を許すものであれば、通常の植物性繊維、動物性繊維、再生繊維、合成繊維などの不織布、或いは各種樹脂の連続発泡シート、穴明きフィルムなどがすべて使用可能である。
【0035】
上記の様に本発明の気化性固形防錆剤は、有機および/または無機の亜硝酸塩と保水性助剤および酸物質の少なくとも3種を有効成分として含み、好ましくはこれを不織布や通気性フィルムなどで包装することにより、後記実施例でも明らかにする如く、酸化腐食性金属材に対して初期および長期の何れにおいても優れた防錆効果を発揮する防錆剤を得ることができる。
【0036】
しかも本発明の気化性固形防錆剤は、適量の水を吸収した後、これに酸物質が溶解して酸性水となってから初めて分解気化を起こすので、製造時や保管時にそれほど厳密な水分管理をせずとも防錆有効成分の分解ロスを起こすことがなく、製造ないし包装および保管の簡素化を図ることが可能となる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0038】
実施例
ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩と保水性助剤および酸物質を、下記表1に示す比率(質量比)で配合し、その0.5gを不織布内にシールパックし、25℃に調節した室内に置いた約17.5リットル(33×23×23cm3)のアクリル樹脂製箱内に入れ、同時に200mlの35%グリセリン水を箱内に置いて、箱内の相対湿度をRH90%に設定し、同時に10m1の35%グリセリン水を入れた内径40mm、高さ40mm(液表面積12.6cm2)の秤量瓶を3個置いた。
【0039】
この状態で24時間静置してから秤量瓶を取り出し、金属表面を不動態化して防錆する亜硝酸イオンの発生量を、気化溶解亜硝酸(NO2 -)のイオン濃度として測定(初期の亜硝酸量)することにより、比較防錆剤との防錆効果を比較した。また、25℃、RH90%の環境に1ヶ月放置した後、長期の亜硝酸量として同様に気化性亜硝酸量を測定した。
【0040】
また、JIS Z1519、4.5で定める暴露後の錆止め性を参考にして、60℃の恒温槽に5日間保持した後に表1と同じ試験を行って初期の亜硝酸塩量を測定し、下記表2に示す結果を得た。
【0041】
また、同じアクリル樹脂箱内に、不織布製袋に入れた防錆剤と、JIS G4051に規定される機械構造用炭素鋼鋼材「S25C」(30×30×10mm3)を懸垂し、200mlの35%グリセリン水の中に水中ヒーターを設置して20時間放置し、水中ヒーターに通電して鋼材を3時間結露状態に暴露した後、該鋼材表面の発錆状態を評価した。結果を表3に示す。
○:錆なし、×:錆有り
【0042】
また、JIS Z1519、4.4に準拠し、1リットルのガラス瓶での「気化性錆止め試験」(簡便法)を採用し、防錆剤0.05gを使用し、冷水の注加と結露操作を各々1時間(即効性評価)、および20時間(遅効性評価)で行い、錆の発生の有無を確認した。なお、60℃の恒温槽に5日間保持した暴露後の防錆剤についても同様に測定した。既知の防錆剤(No.12,13)と、本発明の規定要件を満たすNo.3の防錆剤について評価し、下記表4に示す結果を得た。
○:1時間、および20時間共に錆なし、×:1時間錆あり、20時間錆なし
【0043】
また、保存安定性について下記の試験法によって比較した。本発明の規定要件を満たすNo.2の防錆剤と、特開平13−31966号に開示の気化性防錆剤(DICHAN:50%、安息香酸アンモニウム:30%、炭酸水素ナトリウム:3%、セルロース:1%、粉末樹脂:16%よりなる固形防錆剤)の各々5gを、60μmのポリエチレン袋(10cm角)にシール密封し、25℃、RH90%に調整したアクリル樹脂製箱内に1ヶ月と、50℃の乾燥機に7日間保存し、DICHANの残量を硫酸第二セリウムによる滴定によって測定し、下記表5に示す結果を得た。
【0044】
【表1】
Figure 0004149708
【0045】
【表2】
Figure 0004149708
【0046】
【表3】
Figure 0004149708
【0047】
【表4】
Figure 0004149708
【0048】
【表5】
Figure 0004149708
【0049】
上記表1において、No.1〜11は本発明の規定要件を満たす実施例、No.12は現在市販されている既知の気化性固形防錆剤で、ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩100%の粉末である。No.13は現在市販されている既知の気化性固形防錆剤で、ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩80%とジイソプロピルアミン亜硝酸塩20%の粉末混合品である。No.14〜20は、本発明で定める要件の一部を欠くものである。
【0050】
これらの結果を対比すれば明らかな様に、本発明の規定要件を満たすNo.1〜11は、No.12,17〜20に比べていずれも優れた防錆能を有していることが分る。またNo.12は、初期、長期ともに亜硝酸量が低く、大容量において防錆効果を期待するには30cm間隔で防錆剤を吊り下げる必要がある。No.13は、初期の亜硝酸量が多く防錆試験の結果は良好であるが、発癌性を有することが指摘されているジイソプロピル−N−ニトロソアミンを生成する可能性のあるジイソプロピルアミン亜硝酸塩を使用しているため、実用性を欠く。
【0051】
No.14〜16は、初期の亜硝酸量が多く防錆試験結果は良好であるが、長期の亜硝酸量が少なくなり、大容量で防錆効果を発揮するには持続性が悪く、防錆剤を数多く吊り下げる必要が生じてくる。酸物質のないNo.17〜20は、初期、長期共に亜硝酸量が少なくて防錆能が乏しい。これらに対し本発明の規定要件を満たす実施例No.1〜11であれば、長期的に大量の防錆ガスが発生するため、防錆剤から2mの距離においても優れた防錆効果を示し、防錆処理の工程が簡便となる。
【0052】
上記表2において、No.12は暴露後も変化せず、No.13は変化して共に初期防錆能が悪いが、No.2の実施例では、暴露後においても優れた初期防錆能を維持している。
【0053】
また表3において、初期防錆力が不足するNo.12では、10gの防錆剤量で発錆が認められるのに対し、No.2の実施例は、No.13と同等の優れた初期防錆能を有していることが分る。
【0054】
上記表4においてNo.3の防錆剤は、公知の即効性防錆剤であるNo.13と同様に1時間で防錆能を示し、暴露後も優れた防錆即効性を有しているが、No.13は暴露後の即効性が劣化して遅効性しか示さなくなる。
【0055】
また上記表5において、60μmのポリエチレン袋での保存において、No.2の防錆剤は、25℃、RH90%の環境においても、また50℃の環境においてもDICHANの濃度変化が少なく安定であるが、特開平13−31966号に開示の気化性固形防錆剤は、何れの環境においても保存安定性が悪い。
【0056】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、有機および/または無機の亜硝酸塩と保水性助剤および酸物質の少なくとも3種を有効成分として好適比率で配合することにより、比較的簡便な製造条件や包装を採用した場合でも、乾燥雰囲気および多湿雰囲気下、或いは短期・長期の何れにおいても優れた防錆性能を示す気化性固形防錆剤を提供し得ることになった。

Claims (10)

  1. 有機および/または無機の亜硝酸塩と、保水性および/または水持続放出性助剤と、酸物質とを有効成分として含有し、
    前記酸物質が、前記有効成分を水に溶解したときにpHが酸性となる無機酸粉末、無機酸金属塩粉末、有機酸粉末、有機酸をアルカリ金属で部分中和した塩の粉末よりなる群から選択される少なくとも1種であり、
    前記無機酸粉末または無機酸の金属塩粉末が、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、ピロリン酸、ホウ酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする気化性固形防錆剤。
  2. 有機および/または無機の亜硝酸塩と、保水性および/または水持続放出性助剤と、酸物質とを有効成分として含有し、
    前記酸物質が、前記有効成分を水に溶解したときにpHが酸性となる無機酸粉末、無機酸金属塩粉末、有機酸粉末、有機酸をアルカリ金属で部分中和した塩の粉末よりなる群から選択される少なくとも1種であり、
    前記有機酸が、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸およびそれらの酸無水物、オキシカルボン酸、ポリアミノカルボン酸、アスコルビン酸、並びにそれらの酸をアルカリ金属で部分中和した塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする気化性固形防錆剤。
  3. 錠剤状、粉状もしくは粒状である請求項1または2に記載の気化性固形防錆剤。
  4. 前記亜硝酸塩が、ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウムよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の気化性固形防錆剤。
  5. 前記保水性および/または水持続放出性助剤が、吸水性樹脂、吸湿性粉末、動物性繊維、植物性繊維、再生繊維、合成繊維、活性炭繊維よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜のいずれかに記載の気化性固形防錆剤。
  6. 前記保水性および/または水持続放出性助剤の、下記方法によって求められる保水率が0.1〜100である請求項1〜のいずれかに記載の気化性固形防錆剤。
    (保水率測定法)試料を100℃で24時間乾燥してからその一定量を秤取し、25℃で相対湿度100%に保った容器内に入れる。同温度・同湿度で24時間放置した後に取り出して質量を測定し、下記式によって保水率を求める。
    保水率=(保水後の質量−乾燥状態の質量)×100/乾燥状態の質量
  7. 前記保水性および/または水持続放出性助剤がセルロース系の繊維粉末である請求項またはに記載の気化性固形防錆剤。
  8. 前記保水性および/または水持続放出性助剤が、安息香酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項またはに記載の気化性固形防錆剤。
  9. 前記亜硝酸塩と、保水性および/または水持続放出性助剤の含有比率が、質量比で99.9:0.1〜10:90であり、且つこれら亜硝酸塩と、保水性および/または水持続放出性助剤の総和と酸物質との含有比率が、質量比で80:20〜99.9:0.1である請求項1〜のいずれかに記載の気化性固形防錆剤。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の有効成分を不織布もしくは通気性発泡シートに包装したものである気化性固形防錆剤。
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