JP4144511B2 - 画像処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、行政文書などの画像に関する処理等を行う画像処理システムに関する。
近年、さまざまなドキュメントが、プリンタを用いて印字されるようになってきている。こうしたドキュメントの中には、住民票などの公文書や契約書などといった重要性のあるものも含まれている。
かかる重要性の高いドキュメントについては、従来から印鑑の押印や、特種用紙の使用などにより原本であることの保証(いわば原本性の保証)が行われ、内容を後から改ざんすることを防止するようになっていた。
特開平6−176036号公報 特開平10−224540号公報
一方で近年、行政庁などで発行する文書を各地の出張所や自宅のプリンタ等で出力させ、ユーザの利便性を高める試みが始まっている。しかしながら、上記従来の方法では、改ざん防止策を押印や特種用紙といった方法で施していたので、上記試みを具体的に実現するには至っていない。
そこで文書の内容を表す文書画像とデジタル署名とを2次元コードを用いて文書内に埋込む技術が特許文献1に開示されている。また、文書内容を符号化した2次元コードを文書の背景に合成して印刷する技術が特許文献2に開示されている。これらによれば、2次元コードによって表される文書画像と、当該2次元コードが埋込まれている文書の内容との比較によって改ざんの有無を知ることができるようになる。
しかしながら、文書(ドキュメント)の背景にコード(符号)の画像を合成する場合、文書によってコードの画像の一部が掩蔽されることがある。また、文書内容の一部をコードと誤ってしまう場合がある。このため、コード自体の符号化率を低くして誤り訂正能力を高くするなど、復号処理が困難になっている。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、ドキュメントと符号との画像を分離可能とし、符号の復号処理を容易にできる画像処理システムを提供することを、その目的の一つとする。
請求項1記載の発明は、符号側システムと、復号側システムとを含む画像処理システムであって、前記符号側システムは、所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色でドキュメント画像を生成する手段と、前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する手段と、前記生成した符号画像を、前記処理対象ドキュメントに合成し、合成ドキュメントを生成する手段と、を含み、前記復号側システムは、前記合成ドキュメントを受け入れる手段と、当該受け入れた合成ドキュメントから、前記特定色に含まれる特定色成分を抽出して符号画像とドキュメント画像とを分離し、符号画像を抽出する手段と、前記抽出した符号画像を復号して前記符号化の対象となったデータを生成して出力する手段と、を含むこととしたものである。
請求項2記載の発明は、ドキュメント画像に符号画像を合成した合成ドキュメントを生成する画像処理装置であって、所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色で、少なくとも符号画像の合成対象領域を含む部分の画像を形成してドキュメント画像を生成する手段と、前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する手段と、前記生成した符号画像を、前記ドキュメント画像の前記合成対象領域に合成し、合成ドキュメントを生成して出力する手段と、を含むこととしたものである。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記ドキュメント画像には、複写後の現出態様が互いに異なる第1、第2のパターンを用いて構成される複写牽制模様が合成されていることとしたものである。
請求項4記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記符号画像を生成する手段は、さらに、前記符号画像の一部に、複写後の現出態様が前記符号画像とは異なるパターンを用いて構成される複写牽制模様を含み、前記特定色を用いて当該複写牽制模様を含む符号画像を生成することとしたものである。
請求項5記載の発明は、画像生成方法であって、所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色で、少なくとも符号画像の合成対象領域を含む部分の画像を形成してドキュメント画像を生成する工程と、前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する工程と、前記生成した符号画像を、前記ドキュメント画像の前記合成対象領域に合成し、合成ドキュメントを生成して出力する工程と、を含むこととしたものである。
請求項6記載の発明は、記録媒体であって、請求項5に記載の画像生成方法によって生成された合成ドキュメントが形成されているものである。
請求項7記載の発明はプログラムであって、コンピュータを、所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色で、少なくとも符号画像の合成対象領域を含む部分の画像を形成してドキュメント画像を生成する手段と、前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する手段と、前記生成した符号画像を、前記ドキュメント画像の前記合成対象領域に合成し、合成ドキュメントを生成して出力する手段と、として機能させることとしたものである。
請求項8記載の発明は、請求項7に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータを、さらに、前記ドキュメント画像に、複写後の現出態様が互いに異なる第1、第2のパターンを用いて構成される複写牽制模様を合成する手段として機能させることとしたものである。
請求項9記載の発明は、請求項7に記載のプログラムにおいて、前記符号画像を生成する手段では、さらに、前記符号画像の一部に、複写後の現出態様が前記符号画像とは異なるパターンを用いて構成される複写牽制模様を含ませ、前記特定色を用いて当該複写牽制模様を含む符号画像を生成することとしたものである。
[実施の形態1]
本発明の第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る画像処理システムは、図1に示すように、符号側システム1と復号側システム2とを含む。ここで符号側システム1は、画像処理装置10と、画像形成装置20とを含んでなり、復号側システム2は、画像処理装置30と、画像読取装置40とを含む。
画像処理装置10は、図2に示すように、制御部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、外部インタフェース(I/F)15とを含んでなる。制御部11は、記憶部12に格納されているプログラムに従って動作しており、処理対象となるドキュメントを生成し、当該生成したドキュメントに関する符号画像を生成して合成する処理(合成ドキュメント生成処理)を行っている。この合成ドキュメント生成処理などの制御部11の具体的な処理の内容については、後に詳しく述べる。なお、これらの処理は、制御部11によって実行される画像形成装置20に対するプリンタドライバの処理として実装されることとしてもよい。
記憶部12は、制御部11によって実行されるプログラムを格納したコンピュータ可読な記録媒体である。また、この記憶部12は、制御部11の処理における種々のデータを記憶するワークメモリとしても動作する。
操作部13は、マウスや、キーボード等であり、ユーザの指示操作を受け入れて、当該指示操作の内容を制御部11に出力する。表示部14は、制御部11から入力される指示に従って画像を表示するディスプレイ等である。外部I/F15は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インタフェースなどであり、本実施の形態では、この外部I/F15を介して画像形成装置20が接続されているものとする。
画像形成装置20は、例えばプリンタであり、画像処理装置10から入力される画像データに基づいて用紙上に画像を形成する。
復号側システム2の画像処理装置30は、基本的には符号側システム1の画像処理装置10と同様の構成を有し、図2に示した画像処理装置10と同様に、制御部31と、記憶部32と、操作部33と、表示部34と、外部インタフェース(I/F)35とを含んでなる(不図示)ものであるが、制御部31における処理の内容が異なる。すなわち画像処理装置30の制御部31は、画像読取装置40から入力される画像データから符号部分を抽出して復号処理を行い、当該復号結果を用いてドキュメントの内容を認証するための処理(認証支援処理)を実行するものである。この認証支援処理の具体的内容については、後に詳しく述べる。
また、記憶部32と操作部33と表示部34とは、それぞれ画像処理装置10の記憶部12と操作部13と表示部14と同様のものである。さらに、外部I/F35も、外部I/F15と同様に例えば、USB(Universal Serial Bus)インタフェースなどであるが、外部I/F35には、画像読取装置40が接続されている点が異なる。
画像読取装置40は、一般的なスキャナでよく、読取面に置かれたドキュメントを光学的に読み取って、その読み取った結果を画像データとして出力する。
[制御部11の処理]
本実施の形態の制御部11が生成する、処理対象となるドキュメントは、図3にその一例を示すように、少なくとも一つの情報記述欄(X1からX3)と、同一種類のドキュメントに共通して含まれる情報(以下、固定情報と呼ぶ。図3におけるY1からY5)とを含むフォームデータの各情報記述欄に情報(例えばテキスト)が記述されたものである。すなわち、この種類のドキュメントにおいては、情報記述欄に記述される情報が変化し得る情報、いわば可変情報であって、本実施の形態においては、制御部11は、この可変情報の少なくとも一部を処理対象として符号画像を生成することとする。尤も別の態様によっては、処理対象となるドキュメントをラスタライズした画像データ(ドキュメント画像)をそのまま符号化して符号画像を生成しても構わない。またここでは制御部11が処理対象となるドキュメントを生成することとしているが、外部(例えばサーバ装置)からネットワーク等を介して当該処理対象となるドキュメントを取得することとしてもよい。
制御部11は、この処理対象となったドキュメント(処理対象ドキュメント)に基づいて、各情報記述欄に記述された情報と、各情報の記述位置に関するデータ(位置データ)と、情報表示態様に関するデータとを抽出する。ここで記述される情報は、一般的にはテキストであるので、以下の説明では簡単のため、テキストの情報に限って説明する。尤も、この情報は画像であっても構わない。
また情報の記述位置に関する位置データは、処理対象ドキュメント上で表示された情報の縦横のサイズ(テキストの場合、テキストを表す文字列画像を囲む矩形の縦横のサイズ)と、位置座標(所定座標系における当該記述位置の座標情報)とを含んでいる。なお、位置座標を表す座標系は、例えばドキュメントの左下端を(0,0)としたポイント等の所定単位の座標系とすることができる。具体的には、この位置座標は、上記文字列画像を囲む矩形の左上端の位置を表現することとする。なお、これらに代えて、この座標系上での上記矩形の対角線上の2つの頂点の座標を、記述位置に関する位置データとすることとしてもよい。
制御部11は、抽出した各情報記述欄に記述された情報と、各情報の記述位置に関する位置データとに基づいて、所定の符号化処理を行い、符号画像を生成する。ここで符号化の方法は、テキストの情報をバイナリで表現するもので構わない。このようにバイナリで表現した符号であれば、図4に示すように「0」を表すパターン(図4(a))と、「1」を表すパターン(図4(b))とを符号に従って矩形状に配列した2次元コード画像(図4(c))とすることができる。この図4(c)では、その外周がすべて「1」を表す画像(いわば同期パターン)となっており、復号の際に符号画像部分を特定する処理に供されることとなっている。
制御部11は、これらドキュメントに基づいて生成するドキュメント画像と符号画像とを次のように合成する。まず、符号画像を繰返し配列してドキュメント画像の背景画像を生成し、次に、所定色空間に係るN個の色成分のうち1以上N−1個以下の色成分を選択する。ここで色成分は例えばCMY(シアン、マゼンタ、イエロー)やRGB(レッド、グリーン、ブルー)のように、i個の色成分の混色により、他のN−i個の色成分のいずれかの色が再現されない色成分の組としておいてもよい。ここではCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の4色の色成分のうち、CMYの3個の色成分のうち、1以上2以下の色成分(例えばシアン(C)とマゼンタ(M)と)を選択する。
そしてドキュメントに基づいて生成するドキュメント画像を、この選択した色成分のいずれか一方単独、又はこれらの混色で得られる色のビットマップ画像として記憶部12に格納する。具体的に記憶部12には、CMYの3つのプレーンのビットマップ画像をそれぞれ生成してもよい。この場合、制御部11は、Cのプレーンと、Mのプレーンとにドキュメント画像となるビットマップ画像を描画する。ここでは簡単のため、CとMとに同一の画像を描画したこととし、従ってドキュメント画像は、これらの混色である青色の画像となっているものとする。
そして記憶部12は、ドキュメント画像の生成に使用していない色成分(ここではイエロー(Y))を選択し、当該選択した色成分(特定色成分)によって表される色(例えばイエローそのもの)を特定色として、この特定色によって符号画像を描画する。上記のように記憶部12に、CMYの3つのプレーンのビットマップ画像をそれぞれ生成する場合、Yのプレーンに符号画像となるビットマップ画像を描画する。
そして制御部11は、こうして生成した符号画像とドキュメント画像とを合成した合成ドキュメントを生成し、処理を終了する。この合成によって得られる合成ドキュメントの画像は、図5(a)に示すようなものとなる。なお、図5(a)の一部を拡大した図5(b)に示すように、ドキュメント画像を構成する文字の一部に符号画像の一部が重なりあって形成される場合がある。図5(b)では色の違う画素を、便宜上それぞれ異なるハッチングで表している。
制御部11は、この合成ドキュメントの画像データを外部I/F15を介して画像形成装置20に出力し、画像形成装置20が、図5(a)に示したようなドキュメントの画像を用紙上に形成する。
また、ここではドキュメント画像をシアンとマゼンタとで形成し、符号画像をイエローで形成する例を示しているが、この例に限らない。尤も、ドキュメント画像をシアンとマゼンタとで形成し、符号画像をマゼンタとイエローで形成するなど、相互に、互いの形成に用いられていない色成分を少なくとも一つ含んだ色によって形成されるようにしておくことが好適である。
[制御部31の処理]
次に、復号側システム2の画像処理装置30の制御部31の処理について説明する。制御部31は、外部I/F35を介して受け入れられる画像データ(合成ドキュメントの読取結果)に基づいて、その内容の改ざんの有無をユーザが判断することを支援する処理(認証支援処理)を行う。
具体的に制御部31は、外部I/F35から入力される画像データ中から、符号画像部分を特定する。この特定のための処理は、符号画像の種類によって異なるが、図4に示したような符号画像を用いる場合、同期画像部分を検出し、当該同期画像によって囲まれている符号画像部分から、バイナリで表現された符号を読み取ることになる。本実施の形態において特徴的なことの一つは、この際に制御部31が、符号画像の形成に用いられた特定色に含まれる特定色成分(上述のように、符号画像をイエロー一色で構成する例の場合、当該イエロー)を抽出する。この処理は具体的には、外部I/F35から入力される画像データを構成する各画素の値に基づいて、当該画像データをCMYの3つの画像プレーンに分離し、そのうち特定色成分として、例えばY(イエロー)のプレーンの画像を符号画像として抽出する処理に相当する。
例えば図5(b)に拡大して示した画像部分に対応するイエローのプレーンの画像の一部は、図5(c)に示すようになる。
そして制御部31は、この抽出した符号画像から、同期画像部分を検出し、当該同期画像によって囲まれている符号画像部分から、バイナリで表現された符号を読み取って、符号化されている情報を復号する。ここで符号化されている情報は、処理対象ドキュメント内の各記述欄に記述された各テキストと、各テキストを表す文字列画像を囲む各矩形の縦横のサイズと、各矩形の位置座標とを含む。
そして制御部31は、ドキュメント画像の形成に用いられた色成分(例えばシアン)のプレーンを抽出してドキュメント画像を抽出する。具体的に図5(b)に拡大して示した画像部分に対応して抽出されるドキュメント画像(シアンのプレーンの画像)の一部は、図5(d)に示すようになる。そして、この抽出したドキュメント画像上で各テキストを順次注目テキストとして選択しながら、次の図6に示す処理を行う。まず制御部31は、記憶部32上に注目テキストに対応する文字列画像を囲む矩形の縦横のサイズのデータに基づき、当該サイズの画像を格納するための記憶領域を確保し、当該記憶領域に注目テキストを描画する(S1)。
次に制御部31は、外部I/F35から入力された画像データのうち、注目テキストに対応する上記矩形の位置座標とサイズのデータとによって画定される矩形領域の部分画像を抽出する(S2)。制御部31は、この抽出した部分画像と、処理S1での描画によって得られた画像との差分画像を生成する(S3)。ここでの差分画像は、処理S2で抽出した部分画像と、処理S1での描画によって得られた画像との間で、対応する画素が互いに異なっている部分を強調表現(例えば赤色の画素で表すなど)した画像として生成することができる。
制御部31は、さらに、注目テキストとなっていないテキストがあるか否かを調べ(S4)、そのようなテキストがあれば、そのうちの一つを次の注目テキストとして選択して(S5)、処理S1に戻って処理を続ける。
また、処理S4において、注目テキストとなっていないテキストがなければ(つまりすべてのテキストについて処理を行ったならば)、各テキストについて生成した差分画像を表示部34に表示して処理を終了する。
ユーザは、表示部34に表示された各テキストの差分画像を参照して、強調表現された画素(例えば赤色の画素)によって差分があると認められる場合に、改ざんが行われたと判断することができるようになる。
ここまでの説明では、情報の記述位置を表す位置データとして、ドキュメント内の座標情報等を用いていたが、このようなデータの代りに、フォームを識別するデータを用いてもよい。すなわち、処理対象のドキュメントが予め定められているフォーム(書式)である場合や、複数のフォーム候補のいずれかである場合は、処理対象ドキュメントのフォームを識別するデータを用いて、各記述欄の位置データを特定できる。
この場合は、画像処理装置10の制御部11は、処理対象ドキュメントに基づいて、各情報記述欄に記述された情報を抽出し、抽出した各情報記述欄に記述された情報(テキスト)と、処理対象ドキュメントのフォームを識別するフォーム識別情報とに基づいて所定の符号化処理を行い、符号画像を生成する。ここで各情報記述欄に記述された情報は、所定の順序(例えば記述欄の識別子の順序など)で配列されてもよいし、対応する記述欄の識別子に関連づけられて符号化処理に供されてもよい。
また、復号側システム2の画像処理装置30の記憶部32には、予め図7に示すように、フォーム識別情報に対して、当該フォームに含まれる記述欄の位置を表す位置データと属性データを関連づけたデータベースが格納されている。ここで記述欄の位置データは、記述欄の識別子と記述欄を合成ドキュメント上で画定する座標情報とを関連づけたものであり、例えば記述欄が矩形であれば、当該矩形の左上端と右下端との座標情報である。また、属性データは、記述欄に描画するテキストの表示形態に関するデータであり、例えば、フォント種別、フォントサイズ、フォント形状(イタリック等)、および記述欄に対する配置位置(左詰めやセンタリング等)である。
制御部31は、読み出した符号からフォーム識別情報を取り出して、当該フォーム識別情報に関連づけられた記述欄の位置データを上記データベースから検索して取得する。そして制御部31は、図6に示した処理と同様に、符号画像から読み取られたテキスト等の情報を順次注目情報として選択しながら、記憶部32上に注目情報に対応する画像が記述される記述欄の位置データを参照し、当該記述欄のサイズの画像を格納するための記憶領域を確保し、当該記憶領域に注目情報を、設定された属性データに従って描画する。
次に制御部31は、外部I/F35から入力された画像データのうち、注目情報に対応する画像が記述される記述欄(注目情報が含まれている順序や、(それが関連づけられていれば)記述欄の識別子等によって、対応する記述欄が特定できる)の位置データによって画定される矩形領域の部分画像を抽出する。そして制御部31は、この抽出した部分画像と、処理S1での描画によって得られた画像との差分画像を生成する。制御部31は、この処理を各情報について繰り返して行い、各情報について生成した差分画像を表示部34に表示する。
また、ここまでに示したように、復号側システムで画像に基づく比較を行う場合には、符号化される情報として、情報の表示態様に関するデータを含むことが好ましい。ここで情報の表示態様とは、テキストであれば、その文字列の表示態様のことであり、例えば文字列の描画に用いられるフォントデータ(フォント種別、形状(イタリック、ボールド等の別)、サイズなど)である。また情報の記述位置を表すデータとして、フォーム識別情報(これにより各記述欄の位置が特定される)を用いる場合、当該フォーム識別情報によって識別されるフォームに含まれる各記述欄内での文字列の配置状態として左づめ、センタリング、右づめ等のデータを、情報の表示態様に関するデータとして含めてもよい。
この場合、復号側システム2は、復号結果として得られた情報(ここではテキストとする)を、記憶部32に確保した領域に描画するときに、当該フォントデータや配置状態のデータを参照して、これらのデータに従って描画を行う。
またここまでの説明では、処理対象ドキュメントに含まれる各情報記述欄から抽出された情報に基づいて符号画像を生成するとしていたが、例えば符号画像の元となる情報を抽出する情報記述欄をユーザが特定できるようにしてもよい。
この場合、画像処理装置10の制御部11は、処理対象ドキュメントを生成した後で、当該生成した処理対象ドキュメントを表示部14に表示し、当該処理対象ドキュメントに含まれる情報記述欄のうち、符号画像の元となる情報を抽出する情報記述欄の選択操作を、ユーザから操作部13を介して受けるようにしておく。この処理は、画面上に表示された画像中の所定部分をマウス操作によって選択させる処理と同様であるので処理内容についての子細な説明は省略する。
そして制御部11は、当該選択された情報記述欄に含まれる情報を抽出して、当該抽出した情報と、当該情報の記述位置に関する位置データとを符号化して符号画像を生成する。そして制御部11は、処理対象ドキュメントに合成して合成ドキュメントを生成することになる。なおここで、情報記述欄の選択に代えて、文字列部分の選択としてもよい。
また、制御部31による差分画像生成においては、対比する2つの画像データ同士の対応位置をずらしながら、互いに異なっている対応画素の数を算出し、当該数が最小となる対応位置での比較結果を差分画像として生成することとしてもよい。
またここでは復号側システム2の処理として、符号画像を復号して得たテキストに基づいて画像を描画した上で、当該描画した画像と、読み取られた画像の対応部分とを比較して差分画像を生成することで改ざんの有無の判定などの認証を容易にしていたが、符号画像を復号して得たテキストと、読み取られた画像のうち、そのテキストの記述位置によって特定される部分からOCR(光学的文字認識)によって得られたテキスト(OCRテキスト)との比較によって、改ざんの有無を調べることができるようにしておいてもよい。
また、差分画像を生成することなく単に、符号画像を復号して得たテキストに基づいて描画した画像と、読み取られた画像のうち、当該テキストの描画位置に対応する部分画像と、を表示部34に表示するようにして、ユーザが対比できるようにしておいてもよい。
また、生成された差分画像に所定画素数以上の差分画像が含まれる場合にのみに、ユーザーに対して警告メッセージを表示するようにしてもよい。
このように本実施の形態によると、符号画像とドキュメント画像とが、それぞれ所定の画像処理によって分離可能な態様で生成して合成されているため、復号側システムにおいて上記所定画像処理を行って符号画像とドキュメント画像とを分離することができるようになる。これにより、ドキュメント画像によって符号画像の一部が掩蔽されてしまうことがなくなり、符号の復号が困難になることもない。
また、差分画像を生成するなどの際、符号画像から生成した画像と対比する対象が、読み取られた画像そのもの(符号画像が含まれる)ではなく、ドキュメント画像を復元したもの(復元ドキュメント画像、すなわち符号画像が含まれないもの)となるので、符号画像部分を相違部分として識別してしまうことがなくなり、改ざんの有無の判定などが容易になる。
[実施の形態2]
さらに、上述の例に加え、処理対象データに複写牽制模様を合成してもよいので、以下、処理対象データに複写牽制模様を併せて合成する(特開2001−346032号公報に開示のものと同様)こととしてもよい。そこで以下、本発明の第2の実施の形態に係る画像処理システムについて説明する。
本実施の形態の画像処理システムは、第1の実施の形態に係るものと同様の構成を有するものであるが、画像処理装置10の制御部11の動作が若干異なる。すなわち、本実施の形態の制御部11は、図3に示したのと同様に、少なくとも一つの情報記述欄(X1からX3)と、同一種類のドキュメントに共通して含まれる情報(以下、固定情報と呼ぶ。図3におけるY1からY5)とを含んでなる処理対象ドキュメントを生成する。なお、ここでも処理対象となるドキュメントを制御部11が生成する代りに、外部(例えばサーバ装置)から取得することとしてもよい。
制御部11は、この処理対象となったドキュメント(処理対象ドキュメント)に基づいて、各情報記述欄に記述された情報と、各情報の記述位置に関するデータ(位置データ)とを抽出する。ここで記述される情報は、一般的にはテキストであるので、以下の説明では簡単のため、テキストの情報に限って説明する。尤も、この情報は画像であっても構わない。
また情報の記述位置に関する位置データは、処理対象ドキュメント上で表示された情報の縦横のサイズ(テキストの場合、テキストを表す文字列画像を囲む矩形の縦横のサイズ)と、位置座標(所定座標系における当該記述位置の座標情報)とを含んでいる。なお、位置データには第1の実施形態におけるのと同様の変形例がある。
制御部11は、抽出した各情報記述欄に記述された情報と、各情報の記述位置に関する位置データとに基づいて、所定の符号化処理を行い、符号画像を生成する。ここで符号化の方法は、テキストの情報をバイナリで表現するもので構わない。このようにバイナリで表現した符号であれば、図4に示すように「0」を表すパターン(図4(a))と、「1」を表すパターン(図4(b))とを符号に従って矩形状に配列した2次元コード画像(図4(c))とすることができる。この図4(c)では、その外周がすべて「1」を表すパターン(いわば同期パターン)となっており、復号の際に符号画像部分を特定する処理に供されることとなっている。
さらに本実施の形態の制御部11は、この符号画像を繰返して配列した画像を生成し、各符号の画像の一部を図8に示すようなパターン(潜像パターン)に置換えて、この潜像パターンによって予めユーザから指定された文字列や画像を表すことができるように、符号画像に含めて配列する。この図8に示した潜像パターンは孤立点から構成され、当該潜像パターンで構成された文字列部分は複写後には現出しないようになり、一方で図4(a)、(b)で示した符号パターンで記述された部分は複写後にも現出するので、図8で示した潜像パターン通りに白抜きされた画像が浮き上る。なお、図4(a)、(b)に示した符号のパターンと、図8で示した潜像パターンとの用紙上での印刷濃度は同一となるようになっている(例えば点灯している画素(黒画素)の数を同じにしておく)。
こうして配列した画像(以下、複写牽制背景画像と呼ぶ)は、その一部を拡大すると、図9に示すように、符号パターンの一部に潜像パターンで構成した文字(図9では右半分側にある「C」の文字)が含められたものとなっている。なお、図9では参考のため、処理対象となったドキュメントに記述される文字(ここでは「山田 太郎」の文字列)を合成した結果を示している。
そして制御部11は、第1の実施の形態におけるのと同様、ドキュメントに基づいて生成するドキュメント画像と、複写牽制背景画像とを次のように合成する。まず所定色空間に係るN個の色成分のうち1以上N−1個以下の色成分、例えばCMY色空間におけるシアン(C)とイエロー(Y)とを選択する。
そしてドキュメントに基づいて生成するドキュメント画像を、この選択した色成分を用いたビットマップ画像として記憶部12に格納する。具体的に記憶部12に、CMYの3つのプレーンのビットマップ画像をそれぞれ生成する場合、制御部11は、Cのプレーンと、Yのプレーンとにドキュメント画像となるビットマップ画像を描画する。このときドキュメント画像は緑色となる。
そして記憶部12は、ドキュメント画像の生成に使用していない色成分(ここではマゼンタ(M))を選択し、当該選択した色成分(特定色成分)によって表される色(例えばマゼンタそのもの)を特定色として、この特定色によって複写牽制背景画像を描画する。上記のように記憶部12に、CMYの3つのプレーンのビットマップ画像をそれぞれ生成する場合、Mのプレーンに複写牽制背景画像となるビットマップ画像を描画する。
そして制御部11は、こうして生成した複写牽制背景画像とドキュメント画像とを合成した合成ドキュメントを生成し、処理を終了する。この合成によって得られる合成ドキュメントの画像は、図10(a)に示すようなものとなる(図9は、図10(a)の一部を拡大したものである)。
制御部11は、この合成ドキュメントの画像データを外部I/F15を介して画像形成装置20に出力し、画像形成装置20が、図10(a)に示したようなドキュメントの画像を用紙上に形成する。
また、ここではドキュメント画像をシアンとイエローとで形成し、複写牽制背景画像をマゼンタで形成する例を示しているが、この例に限らない。尤も、ドキュメント画像をシアンとマゼンタとで形成し、複写牽制背景画像をマゼンタとイエローで形成するなど、相互に、互いの形成に用いられていない色成分を少なくとも一つ含んだ色によって形成されるようにしておくことが好適である。ここで、複写牽制背景画像をうまく機能させるために、複写牽制背景画像の色成分は濃度が大きいシアン、マゼンタを含むのが望ましい。また、ドキュメント画像にはブラック(K)以外の色成分を用いるのが望ましい。
制御部11は、この合成ドキュメントの画像データを外部I/F15を介して画像形成装置20に出力し、画像形成装置20が、図5に示したようなドキュメントの画像を用紙上に形成する。また、この図10(a)に示した合成ドキュメントを形成した用紙を複写すると、図10(b)に示すように、潜像パターン部分が白抜きされた状態になって、潜像として埋込まれた画像が浮出す。
[制御部31の処理]
次に、この合成ドキュメントの読取結果としての画像データを受け入れた、復号側システム2の制御部31の動作について説明する。制御部31は、複写牽制背景画像の形成に用いられた特定色に含まれる特定色成分(上述のように、符号画像をイエロー一色で構成する例の場合、当該イエロー)を抽出する。この処理は具体的には、外部I/F35から入力される画像データを構成する各画素の値に基づいて、当該画像データをCMYの3つの画像プレーンに分離し、そのうち特定色成分として、例えばY(イエロー)のプレーンの画像を複写牽制背景画像として抽出する処理に相当する。そして、制御部31は、抽出した複写牽制背景画像のうちの符号画像部分(同期画像によって区切られた領域)の各々を取り出す。そして、取り出した符号画像部分が含まれる各パターンによって表される情報を復号する。
また、制御部31は、ドキュメント画像の形成に用いられた色成分(例えばシアン)のプレーンを抽出してドキュメント画像を抽出し、上記復号して得た情報と、この抽出したドキュメント画像とを用いて、以下、第1実施形態の図6に示したものと同様の処理を行う。
[複写牽制模様を合成する別の例]
また、ここでは複写後に現出するパターン部分としての符号パターンに、複写後に消失するパターンである潜像画像部分を複写牽制模様として、これを構成する潜像パターンを含めて複写牽制背景画像を構成することとしていたが、これに代えて複写牽制模様をドキュメント画像に透過合成し、さらに符号画像を合成するようにしてもよい。
この場合、制御部11は、複写牽制模様を図11に機能的に示すプログラムに従って生成する。すなわち、図11に機能的に示すように、複写牽制模様を生成する処理は、グレイ画像生成部41と、階調補正部42と、誤差拡散部43と、ディザ処理部44と、選択部45と、潜像画像生成部46と、カモフラージュパターン生成部47と、合成部48とを含む。
グレイ画像生成部41は、埋込画像となるグレイ画像の階調値の設定の入力を受けて、当該設定された階調値の画素からなる所定のサイズのグレイ画像を生成する。
階調補正部42は、予め設定されたトーンカーブに従って、入力されるグレイ画像の階調補正を行い、階調補正後の画像データを誤差拡散部43に出力する。なお、ここでのトーンカーブは、誤差拡散部43によって生成される誤差拡散画像と、ディザ処理部44によって生成される網点画像との濃度を略同一とするよう予め設定されている。誤差拡散部43は、この階調補正後の画像データに対して誤差拡散処理を行い、誤差拡散画像を生成する。ディザ処理部44は、グレイ画像生成部41が生成したグレイ画像に基づいてディザ処理を行い、網点画像を生成する。
選択部45は、潜像画像生成部46が生成する2値の潜像画像の入力を受けて、当該潜像画像の画素ごとに、それが黒画素を表すものか否かに応じて、誤差拡散画像のうちの当該画素に対応する部分と、網点画像のうちの当該画素に対応する部分とのいずれかを選択して出力する。
潜像画像生成部46は、予め定められた情報又は、ユーザから入力される指示に従って2値の潜像画像を生成して出力する。この2値の潜像画像は、例えば「COPY」といった文字列を用紙全面に配列した画像である。
カモフラージュパターン生成部47は、複写牽制画像の全面に細線で描画した、カモフラージュパターンを生成する。このカモフラージュパターンは、パターン部分が白画素で描画され、背景となるべき部分が黒画素で表されることとしてもよい。
合成部48は、選択部45が出力する画像と、カモフラージュパターン生成部47が生成するカモフラージュパターンとを合成する。具体的に、この合成部48は、合成の対象となる画像同士の論理積を演算する。ここでカモフラージュパターンが、パターン部分が白画素で描画され、背景となるべき部分が黒画素で表されている場合、このような論理積によって、選択部45が出力する画像から、カモフラージュパターン部分が白抜きされた画像が得られることとなる。合成部48は、この合成後の画像を複写牽制模様として出力する。
制御部11は、符号画像を第1の実施の形態に示した方法で別途生成し、複写牽制模様と符号画像とを透過合成し、これを背景として処理対象となっているドキュメントをさらに透過合成する。ここで透過合成とは、図12に概念的に示すように、合成の対象となる画像のうち、画素値が所定値(例えば白画素)の部分については、合成を受ける画像の画素値をそのまま維持する合成方法、具体的には画素の論理和を演算するなどの合成方法のことである。
またこの際、制御部11は、まず所定色空間に係るN個の色成分のうち1以上N−1個以下の色成分、例えばCMY色空間におけるシアン(C)とマゼンタ(M)とを選択し、ドキュメント画像と複写牽制模様とを、この選択した色成分を用いたビットマップ画像として記憶部12に格納する。具体的に記憶部12に、CMYの3つのプレーンのビットマップ画像をそれぞれ生成する場合、制御部11は、Cのプレーンと、Mのプレーンとにドキュメント画像となるビットマップ画像を描画する。このときドキュメント画像と複写牽制模様とは青色となる。
そして記憶部12は、ドキュメント画像等の生成に使用していない色成分(ここではイエロー(Y))を選択し、当該選択した色成分(特定色成分)によって表される色(例えばイエローそのもの)を特定色として、この特定色によって符号画像を描画する。上記のように記憶部12に、CMYの3つのプレーンのビットマップ画像をそれぞれ生成する場合、Yのプレーンに符号画像となるビットマップ画像を描画する。
これにより生成される合成ドキュメントの画像は、その一部を拡大して示せば、図13に示すようなものとなる。制御部11は、この合成ドキュメントの画像を画像形成装置20に出力して用紙上に形成させる。
なお、この場合も、合成ドキュメントの画像を受け入れた復号側システム2において、イエロー(Y)の画像と、それ以外(例えばシアン(C))の画像とを分離することで、符号画像を容易に復号できるようになる。
さらにこの場合は、分離によって得られたシアン(C)の画像に複写牽制模様が含まれている。そこで、次のようにこの複写牽制模様を除去する処理を行ってもよい。すなわち、シアン(C)の画像データから所定サイズ以下の画素の塊を除去する、いわゆる孤立点除去処理を行う。これにより複写牽制模様を構成する誤差拡散画像のパターンや、ディザ画像のパターン(第1、第2のパターン)が除去される。
さらに、これら3つの画像を合成する場合、複写牽制画像をシアン(C)で形成し、ドキュメント画像をマゼンタ(M)で形成し、符号画像をイエロー(Y)で形成するようにしてもよい。また、ここで複写牽制模様に潜像として埋込まれる画像は、ユーザ側の指定によって変更できるようにしておくことも好ましい。
[変形例]
また、ここまでの第1、第2の実施形態を通じての説明において、符号画像を合成する対象領域(合成対象領域)は、ドキュメント画像の背景としてその全面であるものとして説明したが、符号画像の合成対象領域は、ドキュメント画像の一部であってもよい。この場合は制御部11は、所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択される1以上N−1個以下の色成分(例えばCMY色空間におけるシアン(C)とマゼンタ(M))を用いて、ドキュメント画像のうち、当該合成対象領域に対応する部分の画像を生成し、ドキュメント画像の当該部分以外の部分については、例えば黒(K)を用いたり、ドキュメント画像の元となったドキュメントデータによって特定される色で生成するようにしてもよい。
これによって生成される合成ドキュメントの各色成分の画像は、例えば、図14(a)から(d)に示すようなものとなる。すなわち、この例では、複写牽制画像がシアン(C)で形成され、ドキュメント画像のうち、符号画像の合成対象領域の部分は、青(シアン(C)及びマゼンタ(M))で形成され、ドキュメント画像のその他の部分は、黒(K)で形成され、符号画像はイエロー(Y)で形成されている。
また、ここまでは、復号側システム2の画像処理装置30が単体の装置であることを前提として説明してきたが、図15に示すように、本システムにサーバ装置50を備えて、画像処理装置10が処理対象ドキュメントをこのサーバ装置50に図示しないデータストレージに格納するようにしてもよい。この場合は、画像処理装置10は、生成した処理対象ドキュメントごとに固有の識別子を発行して、当該識別子と処理対象ドキュメントとを関連づけてサーバ装置50に格納する。また、画像処理装置10の制御部11は、当該識別子を符号化して、符号画像に含めて処理対象ドキュメントに合成する。
また、復号と照合の支援とに関する処理としては、サーバ装置50側で照合を支援する処理を行う方法と、サーバ装置50が処理対象ドキュメントを復号側システム2に提供して、復号側システム2で照合を支援する処理を行う方法とがあるので、それぞれに分けて説明する。
まずサーバ装置50側で照合を支援する処理を行う場合、復号側システム2の制御部11は、読取った画像データをサーバ装置50側に送信して照合を要求する。サーバ装置50は、この画像データから符号画像部分を抽出し、符号画像として符号化されている情報を復号する。そして、当該復号の結果として得られた情報(処理対象ドキュメントの識別子を含む)に基づいて、対応する処理対象ドキュメントをデータストレージから取り出し、この処理対象ドキュメントと、受信された画像データとの差分画像を生成して、復号側システム2に送信し、復号側システム2の制御部31がこの差分画像を表示部34に表示出力する。
なお、復号の結果として得られたテキストやその記述位置に関する位置データに基づいてサーバ装置50側で生成した画像も併せて用いてもよい。
次に、復号側システム2で照合を支援する処理を行う方法について説明する。この場合、復号側システム2の画像処理装置30は、画像読取装置40で読取られた画像データの入力を受けると、当該画像データから符号画像部分を検出し、当該符号画像に含まれる処理対象ドキュメントの識別子をサーバ装置50に送信して、処理対象ドキュメントを要求する。サーバ装置50は、復号側システム2からの要求に応答して、要求された処理対象ドキュメントを復号側システム2に対して提供する。
そして復号側システム2が、サーバ装置50から受信された処理対象ドキュメントと、符号画像に基づく復号の結果として得られたテキストやその記述位置に関する位置データに基づいて制御部31が生成した画像とを用いて、差分画像を生成し、この差分画像を表示部34に表示出力する。
また、復号側システム2は、サーバ装置50との間での通信ができない場合には、自ら(図6に示した処理などによって)差分画像を生成することとしてもよい。さらに、サーバ装置50側からの情報によって得られた差分画像によって改ざんが検出される場合に、自らも(図6に示した処理などによって)差分画像を生成し、改ざんの有無を確認できるようにしておいてもよい。
なお、これらのいずれの方法を用いる場合でも、符号側システム1と復号側システム2とサーバ装置50との間の通信経路は暗号化しておくことが好ましい。
また、ここまでの第1、第2の実施の形態に記載のものでは、画像処理装置10と画像形成装置20とが別体の装置であるものとして説明したが、画像処理装置10は画像形成装置20と一体として構成されていてもよい。この場合は、パーソナルコンピュータ等外部の装置から処理対象ドキュメントの入力を受けて、合成ドキュメント生成処理を行うこととなる。このとき、表示部14や操作部13は必ずしも必要とはならない。
さらに、符号側システム1の画像処理装置10と復号側システム2の画像処理装置30とは一体であってもよい。例えば画像処理装置10と画像形成装置20と画像処理装置30と画像読取装置40とを一体に含む複合機として、本発明の第1、第2の実施の形態のシステムを実装することもできる。
また、符号画像を復号する際に、符号画像が繰返して形成されている場合、当該複数の符号画像部分の各々について、その対応する符号同士を比較しながら、各符号を決定するようにすることとしてもよい。これにより復号の精度を向上できる。
さらに上述の説明では、符号画像の元となる情報は、ドキュメントに基づいて生成されるものとしていたが、この情報は、他のものであってもよい。
本発明の実施の形態に係る画像処理システムの一例を表す構成ブロック図である。 画像処理装置の例を表す構成ブロック図である。 処理対象ドキュメントのフォーマットの例を表す説明図である。 符号画像の例を表す説明図である。 合成ドキュメントの例を表す説明図である。 復号側での処理例を表すフローチャート図である。 フォーム識別情報を利用した位置データの特定のための例を表す説明図である。 複写牽制模様を構成するパターンの例を表す説明図である。 符号画像に複写牽制模様を含めた合成ドキュメントの一部拡大状態を表す説明図である。 符号画像に複写牽制模様を含めた合成ドキュメントとその複写結果の例を表す説明図である。 複写牽制模様を生成するための処理例を表す機能ブロック図である。 合成処理の例を表す説明図である。 複写牽制模様と符号画像とを合成した例による合成ドキュメントの一部拡大状態を表す説明図である。 符号画像部分を処理対象ドキュメントの一部分に合成した例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る画像処理システムの別の一例を表す構成ブロック図である。
符号の説明
1 符号側システム、2 復号側システム、10,30 画像処理装置、20 画像形成装置、40 画像読取装置、11,31 制御部、12,32 記憶部、13,33 操作部、14,34 表示部、15,35 外部インタフェース、41 グレイ画像生成部、42 階調補正部、43 誤差拡散部、44 ディザ処理部、45 選択部、46 潜像画像生成部、47 カモフラージュパターン生成部、48 合成部、50 サーバ装置。

Claims (9)

  1. 符号側システムと、復号側システムとを含む画像処理システムであって、
    前記符号側システムは、
    所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色でドキュメント画像を生成する手段と、
    前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する手段と、
    前記生成した符号画像を、前記処理対象ドキュメントに合成し、合成ドキュメントを生成する手段と、
    を含み、
    前記復号側システムは、
    前記合成ドキュメントを受け入れる手段と、
    当該受け入れた合成ドキュメントから、前記特定色に含まれる特定色成分を抽出して符号画像とドキュメント画像とを分離し、符号画像を抽出する手段と、
    前記抽出した符号画像を復号して前記符号化の対象となったデータを生成して出力する手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理システム。
  2. ドキュメント画像に符号画像を合成した合成ドキュメントを生成する画像処理装置であって、
    所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色で、少なくとも符号画像の合成対象領域を含む部分の画像を形成してドキュメント画像を生成する手段と、
    前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する手段と、
    前記生成した符号画像を、前記ドキュメント画像の前記合成対象領域に合成し、合成ドキュメントを生成して出力する手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記ドキュメント画像には、複写後の現出態様が互いに異なる第1、第2のパターンを用いて構成される複写牽制模様が合成されていることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記符号画像を生成する手段は、さらに、前記符号画像の一部に、複写後の現出態様が前記符号画像とは異なるパターンを用いて構成される複写牽制模様を含み、前記特定色を用いて当該複写牽制模様を含む符号画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
  5. 所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色で、少なくとも符号画像の合成対象領域を含む部分の画像を形成してドキュメント画像を生成する工程と、
    前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する工程と、
    前記生成した符号画像を、前記ドキュメント画像の前記合成対象領域に合成し、合成ドキュメントを生成して出力する工程と、
    を含むことを特徴とする画像生成方法。
  6. 請求項に記載の画像生成方法によって生成された合成ドキュメントが形成されていることを特徴とする記録媒体。
  7. コンピュータを、
    所定色空間に係るN個の色成分のうちから選択されるi個の色成分であって、当該i個の色成分の混色により、他のN−i個の成分の色が再現されない色成分を用い、前記選択されたi個の色成分またはこれらの混色によって得られる色で、少なくとも符号画像の合成対象領域を含む部分の画像を形成してドキュメント画像を生成する手段と、
    前記N個の色成分のうち、前記選択されていないN−i個の色成分を特定色成分とし、当該特定色成分を少なくとも一つ含む色を特定色として、当該特定色で、符号化の対象となったデータに基づく符号画像を生成する手段と、
    前記生成した符号画像を、前記ドキュメント画像の前記合成対象領域に合成し、合成ドキュメントを生成して出力する手段と、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムにおいて、
    前記コンピュータを、さらに、
    前記ドキュメント画像に、複写後の現出態様が互いに異なる第1、第2のパターンを用いて構成される複写牽制模様を合成する手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  9. 請求項7に記載のプログラムにおいて、
    前記符号画像を生成する手段では、さらに、前記符号画像の一部に、複写後の現出態様が前記符号画像とは異なるパターンを用いて構成される複写牽制模様を含ませ、前記特定色を用いて当該複写牽制模様を含む符号画像を生成することを特徴とするプログラム。
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