JP4139427B2 - 旋回式クランプ - Google Patents
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Description
ハウジング3内にほぼ90度の旋回角度で軸心回りに回転可能に挿入されると共に軸心方向の一端から他端へクランプ移動されるクランプロッド5と、そのクランプロッド5の外周部に周方向へほぼ等間隔に並べて設けた3つ又は4つのガイド溝26と、これら3つ又は4つのガイド溝26にそれぞれ嵌合するように上記ハウジング3に支持した複数の係合ボール29とを備え、
上記3つ又は4つのガイド溝26は、それぞれ、上記の軸心方向の他端から一端へ連ねて設けた旋回溝27と直進溝28とを備え、上記の複数の旋回溝27を相互に平行状に配置すると共に上記の複数の直進溝28を相互に平行状に配置し、
上記の3つ又は4つのガイド溝26が設けられた上記のクランプロッド5の外周部について、その外周部を展開した状態における上記の旋回溝27の傾斜角度Aを10度から30度の範囲内に設定し、かつ、上記の隣り合うガイド溝26・26の隔壁の最小厚さTを、同上のガイド溝26の溝幅W又は上記の係合ボール29の直径Dよりも小さい値に設定した。
ハウジング内にほぼ90度の旋回角度で軸心回りに回転可能に挿入されると共に軸心方向の一端から他端へクランプ移動されるクランプロッドと、そのクランプロッドの外周部に周方向へほぼ等間隔に並べて設けた3つ又は4つのガイド溝と、これら3つ又は4つのガイド溝にそれぞれ嵌合するように上記ハウジングに支持した複数の係合ボールとを備えたので、上記クランプロッドを、3つ又は4つの係合ボールを介して、周方向でほぼ均等に案内することが可能となる。
また、上記の3つ又は4つのガイド溝が設けられた上記のクランプロッドの外周部について、その外周部を展開した状態における上記の旋回溝の傾斜角度を10度から30度の範囲内に設定し、上記の隣り合うガイド溝の隔壁の最小厚さを、同上のガイド溝の溝幅又は上記の係合ボールの直径よりも小さい値に設定したので、上記クランプロッドに、3つ又は4つの多くのガイド溝を設けることが可能になり、さらには、そのクランプロッドの旋回に必要なストロークが小さくなる。このため、上記ハウジングの高さを低くして、旋回式クランプをコンパクトに造れる。
ハウジング3内にほぼ90度の旋回角度で軸心回りに回転可能に挿入されると共に軸心方向の一端から他端へクランプ移動されるクランプロッド5と、そのクランプロッド5の外周部に周方向へほぼ等間隔に並べて設けた3つ又は4つのガイド溝26と、これら3つ又は4つのガイド溝26にそれぞれ嵌合するように上記ハウジング3に支持した複数の係合ボール29とを備え、
上記3つ又は4つのガイド溝26は、それぞれ、上記の軸心方向の他端から一端へ連ねて設けた旋回溝27と直進溝28とを備え、上記の複数の旋回溝27を相互に平行状に配置すると共に上記の複数の直進溝28を相互に平行状に配置し、
上記の隣り合うガイド溝26・26の隔壁の最小厚さTは、隣り合う一方の旋回溝27の他端部を他方の旋回溝27の一端部の近傍に位置させることによって形成し、かつ、同上のガイド溝26の溝幅W又は上記の係合ボール29の直径Dよりも小さい値に設定した。
上記の第2の発明は、前記の第1の発明と同様に、次の作用効果を奏する。
ハウジング内にほぼ90度の旋回角度で軸心回りに回転可能に挿入されると共に軸心方向の一端から他端へクランプ移動されるクランプロッドと、そのクランプロッドの外周部に周方向へほぼ等間隔に並べて設けた3つ又は4つのガイド溝と、これら3つ又は4つのガイド溝にそれぞれ嵌合するように上記ハウジングに支持した複数の係合ボールとを備えたので、上記クランプロッドを、3つ又は4つの係合ボールを介して、周方向でほぼ均等に案内することが可能となる。
また、上記の隣り合うガイド溝の隔壁の最小厚さは、隣り合う一方の旋回溝の他端部を他方の旋回溝の一端部の近傍に位置させることによって形成すると共に、同上のガイド溝の溝幅又は上記の係合ボールの直径よりも小さい値に設定したので、上記クランプロッドに、3つ又は4つの多くのガイド溝を設けることが可能になり、さらには、そのクランプロッドの旋回に必要なストロークが小さくなる。このため、上記ハウジングの高さを低くして、旋回式クランプをコンパクトに造れる。
上記のハウジング3の上端壁(一端壁)3aに、上記クランプロッド5のロッド本体5aに設けた上摺動部分11が摺動自在で保密状に支持される。さらに、上記のハウジング3の下端壁(他端壁)3bの一部を構成する支持筒13には、上記ロッド本体5aから下向きに突出させた下摺動部分12が摺動自在に支持される。上記の上摺動部分11と下摺動部分12とは、それぞれ、上記の上端壁3aと下端壁3bとに緊密に嵌合されている。
また、上記の下摺動部分12の外径寸法は、上記の上摺動部分11の外径寸法よりも小さい値に設定してある。
前記の上摺動部分11と下摺動部分12との間で上記クランプロッド5にフランジ状の入力部14が設けられる。また、上記クランプロッド5に環状のピストン15が封止具16を介して上下移動自在で保密状に外嵌され、そのピストン15が上記の入力部14に上側から対面される。そして、上記のピストン15が別の封止具15aを介して前記の筒孔4内に保密状に挿入される。
なお、上記の第2室22の周壁と上記ピストン15の外周面との間の嵌合隙間Gによって、上記の油路18から上記の第2室22への圧油の供給量を制限すると共に、同上の第2室22から上記の油路18への圧油の排出量を制限するようになっている。
このように上記の螺旋状の旋回溝27の傾斜角度Aを小さくしたので、その旋回溝27のリードが大幅に短くなる。このため、上記クランプロッド5の旋回用ストロークが小さくなる。
上記の係合ボール29は、上記スリーブ35に設けたメネジ孔49を通して前記の貫通孔31へ挿入される。そのメネジ孔49に取りつけた蓋ボルト50の先端の突出部50aが上記の係合ボール29を受け止め可能になっている。
さらに、上記ガイド溝26の開口縁部には、干渉防止用の切削面34が設けられている。これにより、上記の係合ボール29の面圧によって上記ガイド溝26の開口縁部が塑性変形して盛り上がったときでも、その盛り上がり部と前記の支持筒13の内壁13aとの干渉を防止できる。その結果、前記クランプロッド5が長期間にわたって円滑に回転する。
図1の状態では、前記アンクランプ用の第2室22へ圧油が供給されており、これにより、前記クランプロッド5は図示の旋回退避位置へ上昇している。
上記クランプ2をクランプ状態へ切換えるときには、上記の第2室22の圧油を排出して、前記クランプバネ20によって上記クランプロッド5の前記の入力部14を押し下げていく。すると、そのクランプロッド5は、前記の旋回溝27に沿って平面視で時計回りの方向へ旋回しながら下降し、引き続いて、前記の直進溝28に沿って真っすぐに下降する。これにより、そのクランプロッド5がクランプ位置(図示せず)へ切り換わる。
なお、ここでは、上記のスリーブ35の内径寸法は、上記クランプロッド5の前記の下摺動部分12の外径寸法の約1.5倍の値に設定されている。このため、上記クランプロッド5を90度旋回させる場合には、上記スリーブ35が約60度回転することになる。
なお、上記の旋回退避時には、上記クランプロッド5が平面視で反時計回りの方向へ旋回すると、前記の各係合ボール29と前記スリーブ35とが前記の図2中の矢印とは逆の方向へ回転する。
上記クランプロッド5に複数のガイド溝26を設けて、これらのガイド溝26にそれぞれ係合ボール29を嵌合させたので、前記の支持筒13に上記の複数の係合ボール29を介して上記クランプロッド5を周方向でほぼ均等に支持することが可能となる。このため、クランプおよびアンクランプ駆動時に上記クランプロッド5の傾きを防止できる。その結果、前記アーム6に設けた前記の押ボルト8のクランプ位置およびアンクランプ位置の位置決め精度が向上する。
また、前記の旋回溝27および係合ボール29からなる旋回機構を、上述したガイド用の強度を備えた前記の支持筒13と下摺動部分12との間に設けたので、その旋回機構が旋回トルクに十分に耐えることが可能となり、旋回機構の寿命が長くなる。そのうえ、上記の係合ボール29を上記の支持筒13に設けたので、その係合ボール29の設置箇所と下摺動部分12の支持箇所とを兼用できる。このため、上記ハウジング3の高さを低くして、旋回式クランプ2をコンパクトに造れる。
前記の係合ボール29を回転自在に支持する前記の貫通孔31は、例示した支持筒13に設けることに代えて、前記のハウジング3の前記の胴部3cの下部に設けることも可能である。
前記スリーブ35の内周面は、例示したV字状の溝36を備えたもの代えて、U字状の溝または円弧状の溝を備えたものであってもよく、さらには、ストレート内周面であってもよい。なお、上記ストレート内周面の場合には、前記の係合ボール29に対して上記スリーブ35が上下移動するのを阻止するため、前記の支持筒13の内壁13aと上記スリーブ35との間に止め輪などのストッパーを設けることが考えられる。
前記クランプロッド5の駆動手段が複動式に構成される。即ち、前記ピストン15の上側に設けた前記の第1室21には、クランプ用の圧油給排口17を介してクランプ用の圧油が給排される。また、上記ピストン15の下側に設けた前記の第2室22にも、アンクランプ用の圧油給排口(図示せず)と油路18とを介してアンクランプ用の圧油が給排される。
上記ピストン15の外周に嵌着した前記の別の封止具15aの上下の両外側では、そのピストン15の外周面と前記の筒孔4との間に比較的に大きな嵌合隙間が形成されている。これにより、上記のクランプロッド5は、前記の上摺動部分11と下摺動部分12との上下の2箇所で前記ハウジング3に円滑かつ精度良く支持される。
なお、前記の第1実施形態と同様に、上記の隣り合うガイド溝26・26のうちの図10中の右方の旋回溝27の下部と左方の旋回溝27の上部との間で隔壁の厚さが最小となっており、その隔壁の最小厚さMが、上記ガイド溝26の溝幅Wおよび上記の係合ボール29の直径よりも小さい値に設定されている。
上記の支持筒13は、雄ネジ筒からなるロック部材39によって上記ハウジング胴部3cに押圧固定されている。
なお、前記の第1実施形態と同様に、前記の上摺動部分11の外径寸法よりも前記の下摺動部分12の外径寸法を小さい値に設定している。このため、前記の螺旋状の旋回溝27のリードが短くなって、前記クランプロッド5の旋回用ストロークが小さくなる。
この図11の第3実施形態は、上記の図7の構造とは次の点だけが異なる。
前記の図7中のスリーブ35を省略してある。そして、前記の支持筒13の前記の内壁13aに支持した前記の係合ボール29が前記のスペーサ32によって抜け止めされている。
この図12の第1変形例は、上記の図11の構造とは次の点で異なる。
前記ピストン15は前記クランプロッド5と一体に形成される。そのピストン15と前記の下端壁3bとの間に、前記の第2室22と受圧排除用シリンダ孔41とが下方へ向けて順に設けられる。そのシリンダ孔41は、アダプター筒42の内周面によって構成されており、そのシリンダ孔41に上記クランプロッド5の封入部分5bが封止具43によって保密状に挿入される。
上記の封入部分5bの直径は、上記の第2室22の直径よりも小さい値であればよく、ここでは、上記クランプロッド5の上摺動部分11の直径とほぼ同じ値に設定してある。
なお、上記の封入部分5bの直径を上記の上摺動部分11の直径よりも大きい値に設定することが好ましい。この場合、アンクランプ時に上記クランプロッド5に作用する上向きの力をさらに小さくできるので、前記の旋回溝27や前記の係合ボール29の寿命が延びる。
前記の油路18の下端面に前記の絞り用の溝33が形成されている。
また、クランプ状態とアンクランプ状態とを検出するためのロッド46が前記の下摺動部分12から下向きに突出される。そのロッド46に形成したネジ孔47に被検出具(図示せず)がネジ止めされ、その被検出具にリミットスイッチ等のセンサ(図示せず)が対面される。
そのトラップ弁53は次のように作用する。前記クランプロッド5が上昇して前記シリンダ孔41の内部空間が膨張したときには、そのトラップ弁53の逆止作用によって、外部の雰囲気中の切削油等が上記のシリンダ孔41へ侵入するのを防止する。また、そのトラップ弁53は、上記クランプロッド5が下降して上記シリンダ孔41の内部空間が収縮したときには、前記の第2室22から上記のシリンダ孔41の内部空間へ侵入した圧油を外部へ円滑に排出する。
また、前記の複数の係合ボール29にわたって前記スリーブ35が回転自在に外嵌されている。
なお、前記トラップ弁53は、上記の支持筒13の中央部にネジ止めしたボルト58に装着されている。
前記クランプロッド5の前記ガイド溝26は、例示した螺旋状の旋回溝27を備えたものに代えて、カム状の溝を備えたものであってもよい。
隣り合うガイド溝26・26の隔壁の前記の最小厚さTは、前記の係合ボール29の直径よりも小さい値であればよい。従って、上記の最小厚さTを上記ガイド溝26の前記の溝幅Wよりも大きい値にすることも可能である。
前記クランプロッド5は、クランプ作動時に平面視で時計回りの方向へ旋回させるとしたが、これに代えて、そのクランプ作動時に平面視で反時計回りの方向へ旋回させてもよい。また、上記クランプロッド5の旋回角度は、例えば90度などの所望の角度に設定できることは勿論である。
Claims (3)
- ハウジング(3)内にほぼ90度の旋回角度で軸心回りに回転可能に挿入されると共に軸心方向の一端から他端へクランプ移動されるクランプロッド(5)と、そのクランプロッド(5)の外周部に周方向へほぼ等間隔に並べて設けた3つ又は4つのガイド溝(26)と、これら3つ又は4つのガイド溝(26)にそれぞれ嵌合するように上記ハウジング(3)に支持した複数の係合ボール(29)とを備え、
上記3つ又は4つのガイド溝(26)は、それぞれ、上記の軸心方向の他端から一端へ連ねて設けた旋回溝(27)と直進溝(28)とを備え、上記の複数の旋回溝(27)を相互に平行状に配置すると共に上記の複数の直進溝(28)を相互に平行状に配置し、
上記の3つ又は4つのガイド溝(26)が設けられた上記のクランプロッド(5)の外周部について、その外周部を展開した状態における上記の旋回溝(27)の傾斜角度(A)を10度から30度の範囲内に設定し、かつ、上記の隣り合うガイド溝(26)(26)の隔壁の最小厚さ(T)を、同上のガイド溝(26)の溝幅(W)又は上記の係合ボール(29)の直径(D)よりも小さい値に設定した、ことを特徴とする旋回式クランプ。 - ハウジング(3)内にほぼ90度の旋回角度で軸心回りに回転可能に挿入されると共に軸心方向の一端から他端へクランプ移動されるクランプロッド(5)と、そのクランプロッド(5)の外周部に周方向へほぼ等間隔に並べて設けた3つ又は4つのガイド溝(26)と、これら3つ又は4つのガイド溝(26)にそれぞれ嵌合するように上記ハウジング(3)に支持した複数の係合ボール(29)とを備え、
上記3つ又は4つのガイド溝(26)は、それぞれ、上記の軸心方向の他端から一端へ連ねて設けた旋回溝(27)と直進溝(28)とを備え、上記の複数の旋回溝(27)を相互に平行状に配置すると共に上記の複数の直進溝(28)を相互に平行状に配置し、
上記の隣り合うガイド溝(26)(26)の隔壁の最小厚さ(T) は、隣り合う一方の旋回溝(27)の他端部を他方の旋回溝(27)の一端部の近傍に位置させることによって形成し、かつ、同上のガイド溝(26)の溝幅(W)又は上記の係合ボール(29)の直径(D)よりも小さい値に設定した、ことを特徴とする旋回式クランプ。 - 請求項1または2の旋回式クランプにおいて、
前記クランプロッド(5)を軸心方向へ移動可能かつ軸心回りに回転可能に支持する前記ハウジング(3)の他端壁(3b)に、前記の係合ボール(29)を回転自在に支持する貫通孔(31)を、上記の軸心方向に対してほぼ直交するように設け、上記の複数の係合ボール(29)にわたってスリーブ(35)を回転自在に外嵌した、ことを特徴とする旋回式クランプ。
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