JP4134724B2 - 被覆光ファイバ、これを用いた光ファイバテープ心線及び光ファイバユニット - Google Patents
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Description
本発明は、光通信に使用される被覆光ファイバ、これを用いた光ファイバテープ心線及び光ファイバユニットに関するものである。
背景技術
光通信に使用される被覆光ファイバは、一般に光ファイバに樹脂を被覆してなり、樹脂は、外力に対して光ファイバの光伝送損失を増加させないために、通常は内層のプライマリ樹脂層と、外層のセカンダリ樹脂層の2層で構成される。
こうした被覆光ファイバは、例えば特開平8−248250号公報に開示されている。同公報に記載の被覆光ファイバにおいては、プライマリ樹脂層として、ヤング率が1.0〜3.0MPaでありガラス転移点が−10℃以下のものが用いられ、セカンダリ樹脂層として、ヤング率が400MPa以上のものが用いられている。
発明の開示
ところで、被覆光ファイバは、海底光通信にも使用されている。そのため、例えば0〜5℃という低温環境下、更には陸上通信網への適用といった汎用性を考慮して−40℃程度の低温でも良好な伝送特性の実現が望まれている。
本発明者らは、前述した従来の公報に記載の被覆光ファイバについて検討した。その結果、前述した従来の公報に記載の被覆光ファイバは、0〜5℃の低温環境下においても伝送特性が悪化する場合があり、特に波長多重伝送方式(WDM)による低温環境下での光通信への実用化が困難となる場合があった。
従って、本発明は、低温環境下での伝送特性の悪化を十分に防止することができる被覆光ファイバ、これを用いた光ファイバテープ心線及び光ファイバユニットを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、石英系ガラス光ファイバにn層の紫外線硬化樹脂層を被覆してなる被覆光ファイバにおいて、各層の−40℃におけるヤング率、断面積、実効線膨張係数等に基づいて定義される収縮応力指標FIの総和が一定値以下になる場合に、被覆光ファイバの低温での伝送特性の悪化を十分に防止し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、石英系ガラス光ファイバに、n層(nは2以上の整数)の紫外線硬化樹脂層を被覆してなる被覆光ファイバにおいて、
前記n層の紫外線硬化樹脂層のそれぞれにおける下記式:
で定義される収縮応力指標FIの総和が3〔N〕以下である。
また、本発明は、上記被覆光ファイバを複数本備える光ファイバテープ心線である。更に、本発明は、中心抗張力体と、前記中心抗張力体の周囲に配置される複数本の被覆光ファイバとを備える光ファイバユニットにおいて、前記複数本の被覆光ファイバのそれぞれが、上記被覆光ファイバである。
これらの発明は、低温での伝送損失の悪化を十分に防止し得る被覆光ファイバを含むため、低温での伝送損失の悪化を十分に防止することが可能となる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず本発明の被覆光ファイバについて説明する。
本発明の被覆光ファイバは、石英系ガラス光ファイバにn層の紫外線硬化樹脂層を被覆してなるものである。ここで、nは2以上の整数であり、通常は2又は3である。図1Aにおいては、石英系ガラス光ファイバ1の外周に2層の紫外線硬化樹脂層2,3を被覆してなる被覆光ファイバ、即ちnが2である被覆光ファイバ4が示されている。
本発明の被覆光ファイバに用いられる石英系ガラス光ファイバは、シングルモード光ファイバであれば、ステップインデックス型等、如何なる屈折率分布を有していてもよいが、波長約1.55μmにおける分散がゼロになるような屈折率分布を有する光ファイバ、即ち分散シフトファイバ、特にNZ型波長分散シフトファイバ(非零分散シフトファイバ)が好ましく、しかもその実効コア断面積(Aeff)が60μm2以上であることが好ましい。実効コア断面積を60μm2以上とするのは、実効コア断面積が60μm2未満の場合、非線形現象が発生しノイズが発生しやすくなる傾向があるからである。また、実効コア断面積は、130μm2以下であることが好ましい。実効コア断面積が130μm2を超えると伝送特性がファイバの曲げに極めて敏感となり損失が増加しやすくなる傾向がある。
その他の本発明の被覆光ファイバに用いられる石英系ガラス光ファイバとしては、負分散ファイバが考えられる。
負分散ファイバにおいては、波長範囲1.52〜1.62μm内のいずれかの波長における波長分散Dと分散スロープSとの比(S/D)が0.001〜0.004(1/nm)であることが好ましい。光源と光検出器との間の光伝送路として、標準的なシングルモード光ファイバ(波長1.3μm付近で分散がゼロになる光ファイバ)に上記負分散ファイバを接続したものを用いると、上記負分散ファイバにより、標準的なシングルモード光ファイバの分散と分散スロープを補償することができる。
また、上記負分散ファイバにおいては、波長範囲1.52〜1.62μm内のいずれかの波長における波長分散Dと分散スロープSとの比(S/D)が0.004〜0.020(1/nm)であることが好ましい。光源と光検出器との間の光伝送路として、非零分散シフト光ファイバに上記負分散ファイバを接続したものを用いると、上記負分散ファイバにより、非零分散シフト光ファイバの分散と分散スロープを補償することができる。
上記分散シフト光ファイバ及び負分散ファイバは、例えば屈折率を増加させるゲルマニア(GeO2)と、屈折率を低下させるフッ素を適宜用い、適切な屈折率分布形状を形成することにより得ることができる。
本発明の被覆光ファイバに用いる石英系光ファイバの外径は、通常は115〜135μmであり、好ましくは124〜126μmである。
本発明の被覆光ファイバにおいては、n層の紫外線硬化樹脂層のそれぞれにおける収縮応力指標FIの総和が3〔N〕以下である。ここで、収縮応力指標FIは下記式:
で定義される。
上記式において、実効線膨張係数は、温度変化による線収縮だけでなく、硬化による硬化収縮をも考慮したものである。即ち、紫外線硬化性樹脂組成物が紫外線照射装置内で硬化した時には、紫外線ランプからの輻射熱及び紫外線硬化性樹脂組成物自体の硬化反応熱により紫外線硬化樹脂層の温度は100℃以上の高温になっている。このため、光ファイバが紫外線照射装置を出た後に温度が下がると、紫外線硬化樹脂層はその線膨張係数に従って収縮する。しかしながら、硬化反応を起こすと硬化収縮も起こるため、実際には紫外線硬化性樹脂組成物が塗布された後、硬化直前の外径から線膨張係数分の収縮だけでなく、硬化収縮率分の収縮も起こるのである。FIの式において温度差は190℃(−40℃と150℃の差)で代表できる。従って、実効線膨張係数は、具体的には、下記式:
αeff〔10−6/℃〕
={−40℃〜150℃の平均線膨張係数αa〔10−6/℃〕}
+{硬化収縮による収縮率(線収縮率)s’〔10−6/℃〕÷190×106}・・・(1)
で表される。
ここで、線収縮率s’は、下記式:
s’={1−(1−s)1/3}・・・(2)
(式中、sは硬化収縮率を表す)
で表される。また硬化収縮率sは、下記式:
s=(ρa−ρb)/ρb・・・(3)
(式中、ρbは被覆層の硬化前の比重、ρaは被覆層の硬化後の比重を表す)
で表される。
n層の紫外線硬化樹脂層のそれぞれにおける収縮応力指標FIの総和が3〔N〕を超えると、低温環境下における伝送特性が悪化する。
収縮応力指標FIの総和の下限は、好ましくは0.6Nである。
n層の紫外線硬化樹脂層のうち石英系ガラス光ファイバに密着する1層目の紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率は、好ましくは0.7MPa以下であり、より好ましくは0.5MPa以下である。ヤング率が0.7MPaを超えると、被覆光ファイバが歪みを受けた場合に歪緩和効果が発揮されず、伝送損失が増加する傾向がある。また、1層目の紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率は、好ましくは0.1MPa以上であり、より好ましくは0.3MPa以上である。ヤング率が0.1MPa未満では、強度が低くなりすぎて被覆光ファイバの製造中に被覆にかかる歪みにより1層目紫外線硬化樹脂層が破断(破壊)される傾向がある。
ここで、紫外線硬化樹脂層のヤング率は次のようにして測定される。即ちまず被覆光ファイバに用いる紫外線硬化樹脂層と同じ材料でシート状の紫外線硬化樹脂層を作製し、このシート状の紫外線硬化樹脂層について引張試験を行う。これにより紫外線硬化樹脂層のヤング率が測定される。
本発明の被覆光ファイバにおいては、n層の紫外線硬化樹脂層のうちの1層目の紫外線硬化樹脂と石英系ガラスとの密着力が50〜200N/mであることが好ましく、70〜150N/mであることがより好ましい。密着力が50N/m未満では、密着力が不十分であり、石英系ガラス光ファイバからの1層目の紫外線硬化樹脂層の剥離発生による低温での伝送損失増の可能性が大きくなる傾向があり、また後述する揺動ガイドローラに被覆光ファイバ24を押しつける力が大きくなると、1層目紫外線硬化樹脂層2がガラス光ファイバ1から剥離する傾向がある。一方、密着力が200N/mを超えると、被覆光ファイバの接続に際して、紫外線硬化樹脂層の除去作業が困難となる傾向がある。
n層の紫外線硬化樹脂層のうちの1層目の紫外線硬化樹脂層2の破断強度は1.8MPa以上であることが好ましい。この場合、被覆光ファイバが歪みを受けた場合に、紫外線硬化樹脂層内部の破壊によるボイドの発生を十分に防止でき、ボイド発生による低温での伝送損失増の可能性を十分に抑制することができる。上記破断強度の上限は、好ましくは100MPaである。破断強度が100MPaを超えると、被覆の除去作業が困難となる傾向がある。
nが3である場合、即ち紫外線硬化樹脂層が3層である場合においては、2層目の紫外線硬化樹脂層3の23℃におけるヤング率が150〜1000MPaであり、且つ3層目の紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率が1000MPaより大きく1500MPa以下であることが好ましい。この場合、側圧特性がより改善され、外傷による破断が十分に防止される。
また、本発明の被覆光ファイバは、図1Bに示すように、n層の紫外線硬化樹脂層2,3上に着色層30を被覆してなるものであってもよい。着色層30は、被覆光ファイバ31の識別のために用いるものであり、着色しているものであれば特に制限されない。着色層30は、例えば紫外線硬化型樹脂に顔料を入れたもので構成される。
上記紫外線硬化樹脂層は、紫外線照射により硬化しうる樹脂組成物に紫外線を照射してなるものであり、樹脂組成物は、例えばポリエーテルウレタンアクリレート系樹脂等のほか、これら樹脂を希釈する希釈モノマーを含む。また樹脂組成物は、必要に応じて光重合開始剤やシランカップリング剤、極性モノマーや複素環を有するモノマー、複員環を有するモノマー等を含んでも良い。
上記ポリウレタンアクリレート系樹脂としては、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,4−トリレンジイソシアネート及びポリプロピレングリコールから合成された重合性オリゴマーのほか、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,4−トリレンジイソシアネート、エチレンオキシド及びテトラヒドロフランから合成された重合性オリゴマー、又は2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,4−トリレンジイソシアネート及びポリテトラメチレングリコールから合成された重合性オリゴマー等が用いられる。
上記希釈モノマーは、上記ポリエーテルウレタンアクリレート系樹脂等を溶解し得るものであれば特に制限されず、上記希釈モノマーとしては、例えばN−ビニルピロリドンやN−ビニルカプロラクタム等の単官能性希釈モノマーや、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートやエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性希釈モノマー等が挙げられる。希釈モノマーは、単官能性希釈モノマーと多官能性希釈モノマーとの混合物であってもよい。また、光重合開始剤としては、例えばベンジルジメチルケタール、ベンゾインエチルエーテル、4−クロロベンゾフェノン、3−メチルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィノキサイド、チオキサントン等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、例えばγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また上記極性モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン等が挙げられる。上記複素環としては、例えばラクタムが挙げられ、上記複素環を有するモノマーとしては、例えばN−ビニルカプロラクタムが挙げられる。更に上記複員環を有するモノマーとしては、例えばイソボルニルアクリレートが挙げられる。
1層目の樹脂組成物7aは、分子量が5000以上のオリゴマーと、炭素数5〜11のメチレン基を有する多官能モノマーと、上記の複素環を有するモノマーおよび/または上記の複員環を有するモノマーとを含有し、且つ前記オリゴマーに対する前記多官能モノマーの重量比が0.02〜0.04であることが好ましい。
上記オリゴマーの分子量が5000未満では、1層目の紫外線硬化樹脂層のヤング率が高くなる傾向がある。またオリゴマーの分子量は30,000以下であることが好ましい。分子量が30,000を超えると、得られる組成物の粘度が高くなりすぎ、取り扱いにくくなる傾向がある。上記オリゴマーとしては、例えばポリエーテルジオールを挙げることができる。
上記多官能モノマーのメチレン基の炭素数が5未満では1層目紫外線硬化樹脂層のヤング率が大きくなりすぎ、側圧ロス増の低減、被覆除去が困難となる傾向がある。一方、メチレン基の炭素数が11を超えると、1層目紫外線硬化樹脂層の破断強度が小さくなり、1層目紫外線硬化樹脂層内でボイドが発生しやすくなる傾向がある。上記多官能モノマーとしては、例えばノナンジオールジアクリレートを挙げることができる。
また上記オリゴマーに対する上記多官能モノマーの重量比が0.02未満では1層目紫外線硬化樹脂層の破断強度が小さくなり、1層目紫外線硬化樹脂層内でボイドが発生しやすくなる傾向がある。一方、0.04を超えると、1層目紫外線硬化樹脂層のヤング率が大きくなりすぎ、側圧ロス増の低減、被覆除去が困難となる傾向がある。
なお、上記1層目樹脂組成物7aは、脂肪族系モノマーを更に含んでいてもよい。
上記1層目の樹脂組成物7aを硬化して得られる1層目紫外線硬化樹脂層の破断強度は4.0MPa以上であることが好ましい。破断強度が4.0MPa未満では、1層目紫外線硬化樹脂層中にボイドが発生する傾向がある。
紫外線硬化樹脂層のヤング率及び破断強度の調整は次のようにして行われる。即ち、紫外線硬化樹脂層のヤング率及び破断強度を小さくするためには、ポリエーテルウレタンアクリレート系樹脂のポリエーテル部分の分子量を大きくしたり、直鎖状で分子量の大きい単官能性希釈モノマーを用いればよい。
一方、ヤング率及び破断強度を大きくするには、ポリエーテルウレタンアクリレート系樹脂の分子量を小さくしたり、ウレタン部分の剛性を上げたりすればよい。あるいは、希釈モノマーとして上記多官能性希釈モノマーを用い、その樹脂組成物中の配合量を増やしたり、希釈モノマーとして、剛性の高いモノマーを用いればよい。
石英系ガラスと1層目の紫外線硬化樹脂との密着力は、1層目の紫外線硬化樹脂層に使用する上記極性モノマー又は上記シランカップリング剤の添加量を調整することで調整することができる。
線膨張係数は、次のようにして調整することが可能である。即ち、ポリエーテルウレタンアクリレート系樹脂中のウレタン結合を少なくすることで、高温での膨張分を低減させることができ、結果として、−40〜150℃の平均の線膨張係数αaを低減することができる。また、剛性の高い部分(ベンゼン環など)を多く含むポリエーテルウレタンアクリレート系樹脂を用いると、−40〜150℃の全範囲にわたって線膨張係数を低減することができる。
次に、本発明の被覆光ファイバの製造方法の一例について説明する。
まず本発明の被覆光ファイバの製造方法を実施する線引装置の構成について説明する。
図2は、本発明の被覆光ファイバを製造する線引装置の一例を示す概略図である。図2に示すように、線引装置5は線引炉6を有しており、その鉛直下方に、1層目樹脂組成物を入れたダイス7、第1紫外線照射装置8、2層目樹脂組成物を入れたダイス9、第2紫外線照射装置10、直下ローラ11を順次備えている。第1紫外線照射装置8は容器13を備えており、容器13内に、1層目樹脂組成物を塗布した光ファイバを通すための円筒状石英ガラス管14を備えている。また、容器13内であってガラス管14の外側には紫外線ランプ15が配設され、容器13の内側には反射鏡16が取り付けられている。また第2紫外線照射装置10は、第1紫外線照射装置8と同様に、容器17、円筒状石英ガラス管18、紫外線ランプ19、反射鏡20を備えている。更に、線引装置5は、直下ローラ11の近傍に、被覆光ファイバ4を巻き取る巻取機12を備えている。
このような線引装置5において被覆光ファイバ4を製造する場合、まず石英系ガラスをベースとする円柱状の光ファイバ母材21を用意する。光ファイバ母材21は、光ファイバのコアとなるべきコア部と、コア部の外周に設けられ光ファイバのクラッドとなるべきクラッド部とからなる。
この光ファイバ母材21を線引炉6に通し、その先端を溶融させて光ファイバ1を得る。この光ファイバ1を、1層目樹脂組成物を入れたダイス7に通し、ここで光ファイバ1に1層目樹脂組成物を塗布する。1層目樹脂組成物が塗布された光ファイバ1には、第1紫外線照射装置8により紫外線を照射し、これにより1層目樹脂組成物を硬化させて、光ファイバ1に1層目紫外線硬化樹脂層を被覆する。
1層目紫外線硬化樹脂層で被覆された光ファイバは、2層目樹脂組成物を入れたダイス9に通し、ここで1層目紫外線硬化樹脂層上に2層目樹脂組成物を塗布する。2層目樹脂組成物が塗布された光ファイバには、第2紫外線照射装置10により紫外線を照射し、これにより2層目樹脂組成物を硬化させて、1層目紫外線硬化樹脂層に2層目紫外線硬化樹脂層を被覆する。
こうして被覆光ファイバ4が得られ、被覆光ファイバ4は、直下ローラ11を介して巻取機12により巻き取られる。
なお、ここでは、紫外線硬化樹脂層が2層の場合を例に説明したが、本発明の被覆光ファイバは3層以上であってもよい。
図3は、本発明の光ファイバテープ心線の一実施形態を示す断面図である。図3に示すように、本実施形態に係る光ファイバテープ心線40は、テープ状の被覆層41中に、紫外線硬化樹脂層に着色層を被覆した被覆光ファイバ4’を複数本並べた状態で配置してなるものである。この光ファイバテープ心線40は、複数本の被覆光ファイバ4’を並べて配置し、この状態で、例えば紫外線照射により硬化し得る樹脂組成物を塗布し、これに紫外線を照射して硬化せしめ、被覆層41を形成することにより得ることができる。
図4は、本発明の光ファイバユニットの一実施形態を示す断面図である。図4に示すように、本実施形態に係る光ファイバユニット50は、スチール等からなる中心抗張力体51と、この中心抗張力体51の周囲に配置される複数本の被覆光ファイバ4’とを備えており、この被覆光ファイバ4’の周囲には、第1紫外線硬化樹脂層52、第2紫外線硬化樹脂層53が順次被覆されている。なお、図4に示すように、複数本の被覆光ファイバ4’はそれぞれ、互いに識別し得るように着色層54を備えていてもよい。
次に、本発明の内容を、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜8
(被覆光ファイバの製造)
図2に示す線引装置5を用いて次のようにして被覆光ファイバ4を作製した。まず光ファイバ母材1の先端を、1950℃に加熱した線引炉6に挿入し、溶融線引して、2重コア型の屈折率プロファイルを有し85μm2の実効コア断面積を有する外径125μmの分散シフト光ファイバ1とした。これを1層目用樹脂組成物を入れたダイス7に通して1層目樹脂組成物を塗布し、続いてこれに第1紫外線照射装置8にて紫外線を照射して硬化させた。こうして光ファイバ1上に1層目の紫外線硬化樹脂層を形成した。1層目樹脂組成物としては、表1に示されるものを用いた。また、紫外線ランプとしては、メタルハライドランプを用いた。
次に、1層目紫外線硬化樹脂層を形成した光ファイバを、2層目樹脂組成物を入れたダイス9に通して2層目樹脂組成物を塗布し、続いてこれに第2紫外線照射装置10にて紫外線を照射して硬化させた。こうして1層目紫外線硬化樹脂層上に2層目紫外線硬化樹脂層を形成し、被覆光ファイバ4を得た。2層目の樹脂組成物としては、表1に示されるものを用いた。なお、1層目樹脂組成物及び2層目樹脂組成物の組成は表2、表3の通りである。
こうして得られた被覆光ファイバ4を、直下ローラ11を介して張力50gで巻取機12に巻き取った。
この被覆光ファイバについて、1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数、FIを算出した。また、得られた被覆光ファイバについて、低温伝送特性、側圧特性、1層目紫外線硬化樹脂と石英ガラスとの密着力、被覆除去性を調べると共に、低温試験後の被覆光ファイバにおける光ファイバと1層目紫外線硬化樹脂層間の剥離発生状況(耐剥離性)の観察及び1層目紫外線硬化樹脂層中のボイド(耐ボイド性)の観察及び高張力スクリーニングテストを行った。更に、1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれについて破断強度を測定した。
(紫外線硬化樹脂層のヤング率の算出)
紫外線硬化樹脂層のヤング率は次のようにして測定した。即ち、まず表2に示す樹脂組成物を用意し、窒素雰囲気下、100mJ/cm2の照射量で紫外線を照射し、厚さ100μmのシートを得た。こうして得られたシートを遮光し、23℃±2℃、50±5%RHで24時間以上放置することによりシートの状態調整を行った。次に、このシートをもとに、JIS2号のダンベル形状をした試験片を作製し、この試験片について標線間距離25mm、チャック間距離25mm、引張速度50mm/分で引張試験を行い、ヤング率を算出した。その他はJISK7127に準じた。ヤング率は23℃と−40℃のそれぞれの温度で算出した。結果を表1に示す。
なお、引張試験は、23℃におけるヤング率の測定についてはTOYO MEASURING INSTRUMENTS製TENSILON/UTM−3を用いて行い、−40℃におけるヤング率の測定についてはTOYOSEIKI SEISAKUSHO,LTD.製STROGRAPH−Tを用いて行った。
(平均線膨張係数αaの測定)
1層目紫外線硬化樹脂層と2層目紫外線硬化樹脂層の線膨張係数を測定するために、1層目紫外線硬化樹脂層と同じ材料からなるフィルム状試験片(厚さ100μm×幅5mm×長さ25mm)を作製した。同様にして、2層目紫外線硬化樹脂層と同じ材料からなるフィルム状試験片を作製した。試験片の作製に際しては、1層目樹脂組成物及び2層目樹脂組成物のそれぞれに対し、窒素雰囲気下、100mJ/cm2の照射光量で紫外線を照射した。これらフィルム状試験片についてTMA(Thermal Mechanical Analyzer)を用いて平均線膨張係数αa(10−6/℃)を求めた。平均線膨張係数αa(10−6/℃)は、−40℃〜150℃の線膨張係数の平均値として算出した。結果を表1に示す。
(硬化収縮率sの算出)
被覆光ファイバの作製中に、1層目樹脂組成物の比重と、1層目紫外線硬化樹脂層の比重を測定し、既に示した式(3)により硬化収縮率sを算出した。結果を表1に示す。
(線収縮率s’の算出)
線収縮率s’は、上記のようにして算出した硬化収縮率sに基づき、既に示した式(2)により算出した。結果を表1に示す。
(実効線膨張係数αeffの算出)
実効線膨張係数αeffは、平均線膨張係数αa、及び線収縮率s’に基づき既に示した式(1)により算出した。結果を表1に示す。
(低温伝送特性)
低温伝送特性は次のようにして評価した。即ち長さ3000mの被覆光ファイバを直径約280mmの環状に束ねて温度プログラミングが可能な恒温槽に入れ、恒温槽での水温を25℃から−40℃まで低下させた後、25℃まで戻し、これを1サイクルとして10サイクルのヒートサイクルを行った。このとき、被覆光ファイバの一端には波長1.55μmのLED光源を接続し、他端には光検出器を接続し、10サイクルの25℃と−40℃における伝送ロスを測定した。そして、25℃の伝送ロスに対する−40℃の伝送ロスの変化分を算出した。この変化分が0.000dB/kmより大きい場合は低温環境下で伝送特性が悪化し得るものと判断して「×」で表し、−0.002dB/km〜0.000dB/kmである場合は低温環境下での伝送特性の悪化を十分に防止し得るものと判断して「○」で表し、−0.002dB/kmより小さい場合は低温環境下での伝送特性の悪化をより十分に防止し得るものと判断して「◎」で表した。結果を表4に示す。
(側圧特性の評価)
1000番のサンドペーパーを巻き付けた胴径約280mmのボビンに張力100gで被覆光ファイバを長さ600mだけ巻いた状態と、長さ1000mの被覆光ファイバを環状に束ねた状態のそれぞれにおいて、波長1.55μmでの伝送ロスをOTDRによりそれぞれ測定し、前者の伝送損失から後者の伝送損失を差し引いて伝送ロス増を求めた。伝送ロス増が1dB/kmより大きい場合は側圧特性が良好でないと判断して「×」で表し、伝送ロス増が0.5dB/kmより大きく1dB/km以下である場合は、側圧特性が良好と判断して「○」で表し、伝送ロス増が0.5dB/km以下である場合は極めて良好と判断して「◎」で表した。結果を表4に示す。
(密着力の測定)
石英ガラスと1層目紫外線硬化樹脂との密着力の測定は次のようにして行った。まず石英ガラス板を5分間以上硫酸に浸漬して表面を洗浄した。洗浄した石英ガラス板上に、1層目樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して硬化させ、厚さ250μm、幅50mmの樹脂シートを形成した。このとき紫外線照射光量は100mJ/cm2とした。得られた樹脂シートは、25℃で50%RHの雰囲気下で1週間放置した。そして、この樹脂シートを石英ガラス板から剥がし、180°の方向に折り曲げて引張速度200mm/分で50mmだけ引き剥がした。上記以外は、JIS Z0237に準じた。ここでの密着力は、樹脂シートを石英ガラス板から引き剥がす際の力の最大値を樹脂シートの単位幅あたりに換算したものとした。結果を表4に示す。
(低温伝送特性試験後の光ファイバと1層目紫外線硬化樹脂層間の剥離発生状況の観察)
低温伝送特性試験による被覆光ファイバの被覆状態は、低温伝送特性試験後に屈折率調整用のマッチングオイルに被覆光ファイバを浸漬後、その側面方向から光学顕微鏡で50倍に拡大して観察することで確認した。そして、1層目紫外線硬化樹脂層が光ファイバから剥離している場合には低温環境下において剥離が起こりやすい(耐剥離性がない)と判断して「×」で表し、1層目紫外線硬化樹脂層が光ファイバから剥離していない場合には低温環境下においても剥離が十分に起こり難い(耐剥離性がある)ものと判断して「○」で表した。結果を表4に示す。
(被覆除去性の評価)
被覆光ファイバの被覆除去性を評価するために、光ファイバテープ心線を作製した。光ファイバテープ心線の作製に際しては、上記のようにして得られた被覆光ファイバを4本並べ、これに紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して硬化せしめ、4本の被覆光ファイバを一括被覆した。紫外線硬化性樹脂組成物としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2,4−トリレンジイソシアネート、ポリプロピレングリコールから合成される重合性オリゴマーを70重量%、希釈モノマーとしてのN−ビニルピロリドンを28重量%、光重合開始剤としての2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを2重量%含むものを用いた。
こうして得られた光ファイバテープ心線について一括被覆の除去性を次のようにして評価した。即ち光ファイバテープ心線の一端の被覆を、加熱リムーバ(住友電気工業(株)製JR−4A)を用いて手動で一括除去した。加熱リムーバのヒータの加熱温度は90℃とした。このときの被覆除去性の結果を表4に示す。表4において、4本のガラスファイバをむき出しにできる場合には、被覆光ファイバの被覆除去性が良好と判断して「○」と表示し、ガラスファイバをむき出しにできない場合には、被覆光ファイバの被覆除去性が良好でないと判断して「×」と表示した。
(高張力スクリーニングによる断線頻度の測定)
被覆光ファイバに21.6Nの引張張力をかけてスクリーニングを行い、被覆光ファイバの断線頻度を調べた。断線頻度が5回/1000km以下の場合を高張力スクリーニングによる断線が起こりにくいと判断して「○」で表し、それ以外の場合を「×」とした。結果を表4に示す。
(破断強度の測定)
1層目紫外線硬化樹脂層の破断強度は次のようにして求めた。即ち1層目樹脂組成物と同じ材料を石英ガラス基板上に塗布し、これらに窒素雰囲気下100mJ/cm2の光量で紫外線を照射し硬化させ、厚さ約100μmの樹脂シートを作製した。樹脂シートの形状は、JIS2号ダンベル形状とした。この樹脂シートを遮光し、23℃±2℃、50±5%RHで24時間以上状態調整した。そして、この樹脂シートについて、引張試験機(TOYO MEASURING INSTRUMENTS製TENSILON/UTM−3)を用いて、標線間距離25mm、チャック間隔80±5mm、引張速度50mm/分で破断するまで引張り試験を行い、破断時の応力を破断強度とした。引張り試験において、上記以外はJISK7127に準じた。結果を表4に示す。
(光ファイバと1層目の紫外線硬化樹脂層界面の剥離状況、1層目の紫外線硬化樹脂層中のボイドの観察)
得られた被覆光ファイバについて上記高張力スクリーニングを行った後に、巻き取りボビンから被覆光ファイバを繰り出し、屈折率調整用マッチングオイルに浸潰してこれを50倍の顕微鏡下で側面観察し、剥離状況やボイドの有無を判定した。結果を表4に示す。表4において、ボイド又は剥離が見られた場合には耐ボイド性が無いとして「×」で表し、ボイド又は剥離が見られなかった場合には耐ボイド性があるとして「○」で表した。
実施例9,10
2層目紫外線硬化樹脂層上に更に表5に示す樹脂組成物より得た3層目紫外線硬化樹脂層を設けると共に、1層目〜3層目の紫外線硬化樹脂層の外径を表5に示す値とした以外は実施例1,7又は8と同様にして被覆光ファイバを作製した。
この被覆光ファイバについて、実施例1,7又は8と同様にして、1層目〜3層目の紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表5に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
実施例11
1層目樹脂組成物として、Rs2−1に代えてRs1を用いた以外は実施例1〜6と同様にして被覆光ファイバを作製した。
これらの被覆光ファイバについて、実施例1〜6と同様にして、1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表5に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
実施例12
1層目樹脂組成物として、Rs1を用いた以外は実施例7と同様にして2種の被覆光ファイバを作製した。
これらの被覆光ファイバについて、実施例7と同様にして、1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表5に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
実施例13
1層目樹脂組成物として、Rs2−1に代えてRs1を用いた以外は実施例9と同様にして被覆光ファイバを作製した。
この被覆光ファイバについて、実施例9と同様にして、1層目〜3層目の紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表6に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
実施例14
1層目樹脂組成物としてRs2−1に代えてRs3を用い、2層目樹脂組成物としてRh2に代えてRh3を用いた以外は実施例7と同様にして被覆光ファイバを作製した。
この被覆光ファイバについて、実施例7と同様にして、1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表6に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
実施例15
1層目〜3層目樹脂組成物として表6に示すものを用いた以外は実施例10と同様にして被覆光ファイバを作製した。
これらの被覆光ファイバについて、実施例10と同様にして、1層目〜3層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表6に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
実施例16
1層目〜3層目樹脂組成物として表6に示すものを用いた以外は実施例9,13と同様にして被覆光ファイバを作製した。
これらの被覆光ファイバについて、実施例9,13と同様にして、1層目〜3層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表6に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
比較例1
2層目樹脂組成物として、Rh2に代えてRh1を用いた以外は実施例8と同様にして被覆光ファイバを作製した。
この被覆光ファイバについて、実施例8と同様にして、1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表6に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて低温伝送特性、側圧特性を調べると共に、高張力スクリーニングテストを行った。結果を表7に示す。
実施例17〜19
1層目樹脂組成物としてRs2−1に代えて表8のRs2−0を用い、2層目樹脂組成物としてRh2に代えて表8のRh2−0を用い且つ1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層の内径及び外径を表9に示す値とした以外は実施例1、7又は8と同様にして被覆光ファイバを作製した。なお、表8において、「ウレタンアクリレート」の欄に記載された物質は、ウレタンアクリレートの原料を示すものであり、モル数比は、これら原料のモル数比を示す。更に「部数」は、ウレタンアクリレートの部数を示す。
この被覆光ファイバについて、実施例1,7又は8と同様にして、1層目、2層目の紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表9に示す。
更に、得られた被覆光ファイバについて、低温伝送特性、側圧特性、密着力、被覆除去性を調べると共に、高張力スクリーニングテスト及び耐ボイド性の観察を行った。結果を表10に示す。
実施例20,21
2層目紫外線硬化樹脂層上に更に表3の樹脂組成物Rh4より得た3層目紫外線硬化樹脂層を設けると共に、1層目〜3層目の紫外線硬化樹脂層の内径及び外径を表7に示す値とした以外は実施例17〜19と同様にして被覆光ファイバ4を作製した。
この被覆光ファイバ4について、実施例17〜19と同様にして、1層目〜3層目の紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数αeffを算出した。そして各層の収縮応力指標FIと、それらの総和を求めた。結果を表9に示す。
更に、得られた被覆光ファイバ4について、実施例17〜19と同様にして、低温伝送特性、側圧特性を調べると共に高張力スクリーニングテストを行った。結果を表10に示す。
実施例22
図5に示す揺動ガイドローラを備えた製造装置により、以下のようにして被覆光ファイバを製造した。
図5は、本実施例で用いた被覆光ファイバの製造装置を示す概略図であり、光ファイバ母材から線引したガラス光ファイバを巻取機に巻き取るまでの工程を示している。図5中、22はレーザ外径測定器、23は線引制御部、7aは1層目樹脂組成物、9aは第2層目樹脂組成物、24は被覆光ファイバ、25はガイドローラ、26は揺動ガイドローラ、27,28は固定ガイドローラを示す。なお、図2と同一又は同等の構成要素には同一の符号を付した。
光ファイバ母材21を線引炉6内にセットし、ヒータ6aにより光ファイバ母材21の先端を、1950℃に加熱した線引炉6に挿入し、溶融線引してガラス光ファイバ1を得た。ガラス光ファイバ1は、2重コア型の屈折率プロファイルを有し85μm2の実効断面積を有する外径125μmの分散シフトファイバとした。線引速度は100m/分とした。
線引されたガラス光ファイバ1の外径は、レーザ外径測定器22により測定した。ガラス光ファイバ1の外径の測定結果は、線引制御部23にフィードバックし、所望の外径になるように、ヒータ6aの加熱温度及びガラス光ファイバ1の線引速度を制御した。
次に、所定の外径に線引されたガラス光ファイバ1を、1層目樹脂組成物7aを入れたダイス7に通して1層目樹脂組成物7aを塗布し、続いてこれに第1紫外線照射装置8にて紫外線を照射して硬化させた。こうして光ファイバ1上に1層目の紫外線硬化樹脂層を形成した。
引き続いて、1層目紫外線硬化樹脂層が形成された光ファイバを、2層目樹脂組成物9aを入れたダイス9に通して、2層目樹脂組成物9aを塗布し、続いてこれに第2紫外線照射装置10にて紫外線を照射して硬化させた。こうしてガラス光ファイバ1上に2層の紫外線硬化樹脂層を形成し、被覆光ファイバ24を得た。
なお、1層目樹脂組成物としては、表8に示したRs2−0の組成において多官能性モノマー(ノナンジオールジアクリレート)の量を調整したものを用い、2層目樹脂組成物としては、表8に示すRh2−0を用いた。更に紫外線照射装置8,10の紫外線ランプとしては、メタルハライドランプを用いた。
こうして得られた被覆光ファイバ24を、ガイドローラ25、揺動ガイドローラ26、固定ガイドローラ27,28を通して巻取機12に巻き取った。
被覆光ファイバ24をガイドローラ25に通すときは、図6に示すように、対ローラ25a間の隙間(2mm程度)及び対ローラ25b間の隙間(2mm程度)を通してガイドさせた。
また被覆光ファイバ24には、以下のようにしてその移動方向に沿って交番的にねじりを付与した。
すなわち図7に示すように、揺動ガイドローラ26の回転軸yを線引方向軸zを中心にして+θまで回動させ、この回動により被覆光ファイバ24に横方向の力を加え、揺動ガイドローラ26の表面を被覆光ファイバ24が転動するようにし、この転動により被覆光ファイバ24にねじりを付与した。続いて、揺動ガイドローラ26を反対方向に−θまで回動させて、揺動ガイドローラ26の表面を被覆光ファイバ24が反対の方向に転動するようにした。このように、揺動ガイドローラ26に+θから−θまでの回動を繰り返し与えることにより、被覆光ファイバ24の移動方向に対して時計回りと反時計回りのねじりを交番的に付与した。このとき、ガラス光ファイバ1の線引時張力Tを2.5(N/fiber)、揺動ガイドローラ半径Rを0.08(m)、T/Rを31.3、揺動回動数を1.67(s−1)で一定とした。ここで、揺動回動数(s−1)は、揺動ガイドローラの1秒あたりの回動数で示し、1回動は、+θから−θ、続いて−θから+θの1サイクルである。
なお、符号29は、ローラ27の表面で被覆光ファイバ24が転動しないようにするためのV字型狭溝29である。
こうして得られた被覆光ファイバ24について、1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数、FIを算出した。結果は、実施例17と同じであった。
また、得られた被覆光ファイバ24について、実施例1〜8と同様にして低温伝送特性、側圧特性を調べると共に高張力スクリーニングテストを行ったところ、これらの結果は実施例17と同じであった。更に、1層目紫外線硬化樹脂層について破断強度を測定したところ、破断強度は4.0MPaであった。
更に得られた被覆光ファイバ24について、ボイドの発生、ガラス光ファイバと1層目紫外線硬化樹脂層との界面での剥離について評価した。結果を表11に示す。なお、表11において、ボイドの発生、剥離発生の判定基準は、実施例1〜8と同様とした。
なお、被覆光ファイバ24のPMD値を測定したところ、測定値は0.2ps/km1/2以下であり良好であった。また側圧ロス増は1dB/km以下であり、スクリーニング断線頻度は5回/1000km以下であり、いずれも「良」であった。
実施例23
表8に示したRs2−0の組成において多官能性モノマー(ノナンジオールジアクリレート)の量を調整して1層目紫外線硬化樹脂層の破断強度を2.0MPaに減少させた以外は、実施例22と同様にして被覆光ファイバ24を得た。
こうして得られた被覆光ファイバ24について、実施例1〜8と同様にして1層目紫外線硬化樹脂層及び2層目紫外線硬化樹脂層のそれぞれの断面積、ヤング率、平均線膨張係数αa、線収縮率、硬化収縮率、実効線膨張係数、FIを算出した。結果は実施例22と同じであった。
また、得られた被覆光ファイバ24について、実施例1〜8と同様にして低温伝送特性、側圧特性を調べると共に高張力スクリーニングテストを行った。結果は、実施例22と同じであった。
更に得られた被覆光ファイバについて、ボイドの発生、ガラス光ファイバと1層目紫外線硬化樹脂層の界面での剥離について評価した。結果を表11に示す。
なお、本実施例についでもPMD値を測定したところ、PMD値は0.2ps/km1/2以下であり良好であった。また側圧ロス増は1dB/km以下であり、スクリーニング断線頻度は5回/1000km以下であり、いずれも「良」であった。
以上の実施例1〜23及び比較例1の結果より、以下のことが分かった。即ち、実施例1〜23によれば、FIの総和が3〔N〕以下であり、低温環境下での伝送損失増が十分に防止され得るのに対し、比較例1によれば、FIの総和が3〔N〕を超えていて、低温環境下での伝送損失増が十分に防止できないことが分かった。
また、1層目の紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率を0.7MPa以下とすることで、側圧特性がより良好になることが分かった。
更に、実施例9,10,15と実施例16との比較より、2層目紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率を150〜1000MPaとし、且つ3層目紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率を1000MPaより大きく1500MPa以下とすることで、側圧特性は更に改善され、高張力スクリーニングにおいて断線頻度が小さくなり、外傷により破断し難くなることが分かった。
また、実施例1〜6より、1層目紫外線硬化樹脂層と光ファイバとの密着力を50〜200N/mとすることで、低温伝送特性試験後の剥離発生を十分に防止し得ることが分かった。
更に、1層目の紫外線硬化樹脂層の破断強度を1.8MPa以上とすることで、紫外線硬化樹脂層中のボイドの発生を十分に抑制でき、ボイド発生による低温環境下での伝送ロス増を十分に抑制できることが分かった。
更にまた、実施例22と実施例23との比較から、1層目紫外線硬化樹脂層の破断強度が4.0(MPa)未満の場合は、被覆内にボイドが発生しやすいことが分かった。したがって、1層目紫外線硬化樹脂層の破断強度は、4.0(MPa)以上とするのが好ましいことが分かった。
産業上の利用可能性
以上説明したように本発明の被覆光ファイバ、これを用いた光ファイバテープ心線及び光ファイバユニットによれば、低温での伝送損失の増加を十分に防止することができ、ひいては海底や陸上での低温環境下での光通信への実用化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、本発明の被覆光ファイバの一実施形態を示す端面図である。
図1Bは、本発明の被覆光ファイバの他の実施形態を示す端面図である。
図2は、本発明の被覆光ファイバを製造する線引装置の一例を示す概略図である。
図3は、本発明の光ファイバテープ心線の一実施形態を示す端面図である。
図4は、本発明の光ファイバユニットの一実施形態を示す断面図である。
図5は、実施例22及び実施例23に係る被覆光ファイバを製造する線引装置の他の例を示す概略図である。
図6は、図5のガイドローラと揺動ガイドローラの位置関係を説明するための図である。
図7は、揺動ガイドローラと固定ガイドローラの位置関係を説明するための図である。
Claims (11)
- 石英系ガラス光ファイバに、n層(nは2以上の整数)の紫外線硬化樹脂層を被覆してなる被覆光ファイバにおいて、
前記n層の紫外線硬化樹脂層のそれぞれにおける下記式:
前記n層の紫外線硬化樹脂層のうちの1層目の紫外線硬化樹脂層が、
分子量が5000以上のオリゴマーと、
炭素数5〜11のメチレン基を有する多官能モノマーと、
複素環を有するモノマーおよび/または複員環を有するモノマーと、
を含有し、且つ前記オリゴマーに対する前記多官能モノマーの重量比が0.02〜0.04である樹脂組成物を硬化して得られ、前記1層目の紫外線硬化樹脂層の破断強度が4.0MPa以上である、被覆光ファイバ。 - 前記n層の紫外線硬化樹脂層のうち前記石英系ガラス光ファイバに密着する1層目の紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率が0.7MPa以下である、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- 前記n層の紫外線硬化樹脂層のうち1層目の紫外線硬化樹脂と前記石英系ガラスとの密着力が50〜200N/mである、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- 前記n層の紫外線硬化樹脂層のうち1層目の紫外線硬化樹脂層の破断強度が1.8MPa以上である、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- nが3である場合において、3層の紫外線硬化樹脂層のうちの2層目の紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率が150〜1000MPaであり、且つ3層目の紫外線硬化樹脂層の23℃におけるヤング率が1000MPaより大きく1500MPa以下である、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- 前記石英系ガラス光ファイバが、60μm2以上の実効コア断面積を有する分散シフトファイバである、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- 前記石英系ガラス光ファイバが負分散ファイバであり、前記石英系ガラス光ファイバにおいて、波長範囲1.52〜1.62μm内のいずれかの波長における波長分散Dと分散スロープSとの比(S/D)が0.001〜0.004(1/nm)である、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- 前記石英系ガラス光ファイバが負分散ファイバであり、前記石英系ガラス光ファイバにおいて、波長範囲1.52〜1.62μm内のいずれかの波長における波長分散Dと分散スロープSとの比(S/D)が0.004〜0.020(1/nm)である、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- 前記n層の紫外線硬化樹脂層が着色層で被覆されている、請求項1に記載の被覆光ファイバ。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の被覆光ファイバを複数本備えることを特徴とする光ファイバテープ心線。
- 中心抗張力体と、前記中心抗張力体の周囲に配置される複数本の被覆光ファイバとを備える光ファイバユニットにおいて、
前記被覆光ファイバが、請求項1〜9のいずれか一項に記載の被覆光ファイバである、光ファイバユニット。
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