JP4113399B2 - 眼特性測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼の眼球収差等を高精度に測定する眼特性測定装置に係り、特に、被検眼の瞳孔が真円に対して歪んでいる場合でも適格に被検眼の眼球収差等を測定できる眼特性測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の被検眼の収差を測定する測定装置では、被検眼の眼底で反射された光束が被検眼の瞳で制限され、測定受光系に投影され被検眼の眼球収差が計算される(例えば、特開2002−209854参照)。このような従来の光学特性測定装置では、被検眼の瞳孔が円に近い場合を前提条件として、眼球収差を求める中心を瞳孔中心として取扱っていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−209854号公報(明細書全体、特に図1、図3、図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年の屈折矯正手術を行なう白内障患者や近視矯正患者が増大しており、屈折矯正手術を受けた被検眼では、被検眼の瞳孔が水滴形状や楕円形のように真円から大きく外れる場合も少なくない。被検眼の瞳孔が真円から大きく外れる場合に、眼球収差を求める中心を瞳孔中心として光学特性を測定しても、被検眼の網膜で認識される像とは異なるものとなり、眼科的に有用な被検眼の網膜で認識される像を表す光学特性が測定できないという課題があった。
【0005】
本発明は、上述する課題を解決したもので、被検眼の瞳孔の形状に適合して眼特性の瞳孔中心を決定することで、眼科的に意味のある被検眼の光学特性が測定できる眼特性測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明による眼特性測定装置は、例えば図1に示すように、被検眼60に対して光束を入射させる第1照明光学系10と、被検眼60からの反射光を受光する第1受光部23を含む第1受光光学系20と、第1受光部23の出力に基づき、被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める光学特性演算部200と、被検眼60の前眼部からの反射光束を受光して前眼部信号を形成する第2受光部35を含む第2受光光学系30と、被検眼60に視標を所定の光束形状に変形させて入射させる光束制限部134を介して呈示する視標呈示部130とを備えている。
【0007】
このように構成された装置においては、光束制限部134により所定形状、例えば被検眼の瞳孔形状に合わせて光束を制限して、視標呈示部130により視標、例えば自覚検眼用視標を投影する。第2受光光学系30では、被検眼60の前眼部からの反射光束を受光して前眼部信号を形成するので、視標を所定の光束形状に変形させる場合に基準となる被検眼の瞳孔形状が得られる。第1照明光学系10より照明された光束が被検眼60から反射して第1受光部23で受光されるので、光学特性演算部200では第1受光部23の出力に基づき、被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める。光学特性演算部200では、例えば第2受光光学系30の前眼部信号を用いて、被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める被検眼の瞳孔領域を定める。
【0008】
好ましくは、光学特性演算部200は、第2受光光学系30の前眼部信号を用いて、被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める被検眼の瞳孔領域を定めるとよい。また、視標呈示部130は、被検眼の瞳孔形状が真円に対して歪んでいる場合に、光束制限部134によって被検眼の瞳孔の中心部分に視標が呈示されるように、視標の光束形状に変形させるとよい。さらに、光学特性演算部200は、光束制限部134によって視標の光束形状を変形させて、視標が呈示される被検眼の瞳孔の中心部分について、被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める被検眼の瞳孔領域に選定すると良い。この被検眼の瞳孔領域の選定には、第1照明光学系10より照明される光束を絞る場合と、第1受光部23で受光される被検眼60からの反射光束を絞る場合と、被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める領域を限定する場合とがある。
【0009】
好ましくは、第1照明光学系10は、第1光源部11からの光束により被検眼60の網膜上で微小な領域を照明するように形成され、第1受光光学系20は、被検眼60の網膜から反射して戻ってくる光束の一部を、該反射光束を少なくとも実質的に17本のビームに変換する第1変換部材22を介して第1受光部23に導くように形成され、光学特性演算部200は、前記ビームに変換された前記反射光束を用いて被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求めるように形成されているとよい。
【0010】
好ましくは、視標呈示部130は、一般的視力チャートとコントラスト用チャートの少なくとも一方の視標を提示する構成とするとよい。ここで、低次収差用視力チャートが一般的視力チャートで形成されていると、例えば光学特性演算部200で測定される被検眼60の球面度数Sとの対比を、自覚検眼により行える。また、高次収差用視力チャートが、コントラスト用チャートで形成されていると、例えば光学特性演算部200で測定される被検眼60の高次の波面収差との対比を、自覚検眼により行える。
【0011】
好ましくは、例えば図3に示すように、前記前眼部信号に含まれる被検眼60の瞳形状から視力に寄与する程度の高い領域を抽出する高視力寄与領域抽出部226を有し、視標呈示部130の光束制限部134は、高視力寄与領域抽出部226により抽出された前記視力に寄与する程度の高い領域に、前記視標を呈示する視標光束を制限するように形成されているとよい。この様に構成すると、視標を呈示する視標光束は、視力に寄与する程度の低い瞳孔領域に入射することが防止でき、瞳形状に応じて最適な自覚検眼が行える。
【0012】
好ましくは、例えば図3に示すように、第2受光部35で得られた被検眼前眼部像に基づき、瞳形状を決定する瞳形状決定部224を有し、光学特性演算部200は、瞳形状決定部224にて決定された瞳形状に基づき被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求めるように構成されているとよい。この様に構成すると、瞳孔形状が真円に対して大きく歪んでいる場合のように、視力に寄与する程度の高い瞳孔領域と低い瞳孔領域が並存する場合に、被検眼60の高次収差を含む光学特性データの測定領域として視力に寄与する程度の高い瞳孔領域を選定できる。
【0013】
好ましくは、例えば図1に示すように、視標呈示部130には、さらに矯正用光学系138が包含され、光学特性演算部200で測定された被検眼60の低次収差に従い、矯正用光学系138において被検眼60の矯正を行うように構成されているとよい。好ましくは、被検眼60に乱視が存在する場合に、矯正用光学系138において被検眼60の乱視矯正を行うように構成されているとよい。
【0014】
好ましくは、例えば図3に示すように、第2受光部35からの信号に基づき被検眼前眼部像を形成する表示部280と、第1受光部23から光学特性演算部200にて被検眼60の光学特性測定処理に用いる信号を選択する選択部228を備え、選択部228は、表示部280で形成された被検眼像に基づき選択された範囲の信号を選択し、光学特性演算部200は選択部228で選択された範囲の信号に基づき被検眼の高次収差を含む光学特性データを求めるように構成されているとよい。
【0015】
このように構成された装置においては、検者が表示部280に表示された被検眼像に基づき選択された範囲の信号を選択し、光学特性演算部200では選択部228で選択された範囲の信号に基づき被検眼の高次収差を含む光学特性データを求めることで、検者によるマニュアル測定ができ、特に瞳孔形状が真円に対して大きく歪んでいる場合のように、瞳孔形状に応じた個別対応が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号又は類似符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明に関する光学特性測定装置100の全体構成図で、光学系の概略構成と演算制御装置を示している。光学特性測定装置100は、対象物である被検眼60の光学特性を測定すると共に屈性力測定を行う装置である。即ち、被検眼60の光学特性測定装置として、第1照明光学系10、第1受光光学系20、第2受光光学系30、共通光学系40、調整用光学系50、第2照明光学系70、第3照明光学系75、第1移動部110、並びに第2移動部120を備える。また屈折力測定装置として、屈折力測定用照明光学系80と屈折力測定用受光光学系90が設けられていると共に、被検眼60の光学特性測定装置と光学系を共通にしている。なお、被検眼60については、図中、網膜61、角膜62が示されている。さらに、自覚式検眼装置として、視標呈示部130を備える。
【0017】
第1照明光学系10は、例えば、第1波長の光束を発するための第1光源部11、集光レンズ12、レンズ13、絞り14を備え、第1光源部11からの光束(第1照明光束)で被検眼60の網膜(眼底)61上の微小な領域を、その照明条件を適宜設定できるように照明するためのものである。第1照明光学系10は、第1移動部110によって集光位置を移動させることができる。なお、第1光源部11から発せられる照明用の光束の第1波長は、赤外域の波長(例えば、780nm)とするとよい。また、第1光源部11として、例えばスーパールミネッセンスダイオード(SLD)を用いると、空間コヒーレンスが大きく、時間コヒーレンスが小さく、且つ輝度の高い点光源を得ることができる。
【0018】
レンズ12は、第1光源部11の拡散光を平行光に変換する。絞り14は、眼の瞳及びハルトマン板22と光学的に共役の位置にある。絞り14は、径がハルトマン板22の有効範囲より小さく、いわゆるシングルパスの収差計測(受光側だけに目の収差が影響する方法)が成り立つ様になっている。レンズ13は、シングルパスの収差計測条件を満たすために、実光線の眼底共役点を前側焦点位置に、さらに、眼の瞳との共役関係を満たすために、後側焦点位置が絞り14と一致するように配置されている。
【0019】
第1受光光学系20は、例えば、コリメートレンズ21と、被検眼60の網膜61から反射して戻ってくる光束(第1光束)の一部を、少なくとも17本のビームに変換する変換部材であるハルトマン板22と、このハルトマン板22で変換された複数のビームを受光するための第1受光部23とを備え、第1光束を第1受光部23に導くためのものである。また、ここでは、第1受光部23は、リードアウトノイズの少ないCCDが採用されているが、CCDとしては、例えば、一般的な低ノイズタイプ、測定用の1000*1000素子の冷却CCD等、適宜のタイプのものを適用することができる。第1受光部23で受光された信号は、例えば眼球波面収差を求めるために使用される。
【0020】
第1移動部110は、第1照明光学系10を移動させる平行移動機構で、例えば駆動力がモータ(図示せず)より供給される。第1移動部110によって、第1照明光学系10からの第1照明光束の集光位置を調節することができる。第2移動部120は、第1受光光学系20を移動させる平行移動機構で、例えば駆動力がモータ(図示せず)より供給される。第2移動部120によって、ハルトマン板22で変換された複数のビームが第1受光部23に集光するように調節することができる。なお、第1移動部110と第2移動部120は、操作者のマニュアル操作により、第1照明光学系10と第1受光光学系20を移動させる平行移動機構であっても良い。第1移動部110と第2移動部120は、光学用の平行移動機構であるため、数μm程度での正確な位置決めが可能な機構を用いると良い。
【0021】
第3照明光学系75は、例えば、後述するアライメント調整を主に行うものであって、第3波長の光束を発するための第3光源部31、集光レンズ32、並びにビームスプリッター33を備える。第2照明光学系70は、プラチドリング71と第2波長の光束を発するための第2光源部72を備える。なお、第2光源部72は省略することも出来る。
【0022】
図2はプラチドリング71の一例を示す構成図である。プラチドリング(Placido's disc)71は、複数の同心輪帯からなる後述するアライメント調整が完了した後、複数の同心輪帯からなるパターンの指標を投影する。なお、複数の同心輪帯からなるパターンは、網膜と水晶体を含む眼球の光学的特性を測定させるためのパターンとして適するもの、例えば光点が格子状に分布するようなパターンのように、適宜のパターンに置換しても良い。
【0023】
図1に戻り、第2受光光学系30は、集光レンズ34と第2受光部35を備える。第2受光光学系30は、第2照明光学系70から照明されたプラチドリング71のパターンが、被検眼60の前眼部又は角膜62から反射して戻ってくる光束(第2光束)を、第2受光部35に導く。また、第2受光光学系30は、第3光源部31から発せられ、被検眼60の角膜62から反射して戻ってくる光束(第3光束)を、第2受光部35に導くこともできる。なお、第2光源部72と第3光源部31から発せられる光束の第2波長と第3波長は、例えば、第1波長(ここでは、780nm)と異なると共に、長い波長を選択できる(例えば、940nm)。また、第2受光部35で受光された信号は、例えばアライメント調整や角膜波面収差を求めるために使用される。
【0024】
共通光学系40は、第1照明光学系10から発せられる光束の光軸上に配され、第1照明光学系10、第1受光光学系20、第2受光光学系30、第2照明光学系70並びに第3照明光学系75に共通に含まれ得るものであり、例えば、アフォーカルレンズ42、ビームスプリッター43、45並びに集光レンズ44を備える。また、ビームスプリッター43は、第3光源部31の波長を被検眼60に送光(反射)し、被検眼60の角膜62から反射して戻ってくる第2光束を反射し、一方、第1光源部11の波長を透過するようなミラー(例えば、ダイクロミックミラー)で形成される。ビームスプリッター45は、第1光源部11の波長を被検眼60に送光(反射)し、被検眼60の網膜61から反射して戻ってくる第1光束を、透過するようなミラー(例えば、偏光ビームスプリッター)で形成される。このビームスプリッター43、45によって、第1光束、第2光束及び第3光束が、互いに他方の光学系に侵入してノイズとなることが防止される。
【0025】
調整用光学系50は、例えば、作動距離調整を主に行うものであって、第4光源部51、第5光源部55、集光レンズ52、53並びに第4受光部54を備える。作動距離調整は、例えば、第5光源部55から射出された光軸付近の平行な光束を、被検眼60に向けて照射すると共に、この被検眼60から反射された光を、集光レンズ52、53を介して第4受光部54で受光することにより行われる。また、被検眼60が適正な作動距離にある場合、第4受光部54の光軸上に、第5光源部55からのスポット像が形成される。一方、被検眼60が適正な作動距離から前後に外れた場合、第5光源部55からのスポット像は、第4受光部54の光軸より上又は下に形成される。なお、第4受光部54は、第5光源部55、光軸、第4受光部54を含む面内での光束位置の変化を検出できればいいので、例えば、この面内に配された1次元CCD、ポジションセンシングデバイス(PSD)等を適用できる。
【0026】
次に、アライメント調整について説明する。アライメント調整は、主に、第2受光光学系30と第3照明光学系75により実施される。まず、第3光源部31からの光束は、集光レンズ32、ビームスプリッター33、43、アフォーカルレンズ42を介して、対象物である被検眼60を略平行な光束で照明する。被検眼60の角膜62で反射した反射光束は、あたかも角膜62の曲率半径の1/2の点から射出したような発散光束として射出される。この発散光束は、アフォーカルレンズ42、ビームスプリッター43、33及び集光レンズ34を介して、第2受光部35にスポット像として受光される。
【0027】
ここで、この第2受光部35上のスポット像が光軸上から外れている場合、光学特性測定装置100本体を、上下左右に移動調整し、スポット像を光軸上と一致させる。このように、スポット像が光軸上と一致すると、アライメント調整は完了する。なお、アライメント調整は、被検眼60の角膜62を第4光源部51により照明し、この照明により得られた被検眼60の像が第2受光部35上に形成されるので、この像を利用して瞳中心が光軸と一致するようにしてもよい。
【0028】
つぎに、第1照明光学系10と第1受光光学系20との位置関係を概略的に説明する。第1受光光学系20には、ビームスプリッター45が挿入されており、このビームスプリッター45によって、第1照明光学系10からの光は、被検眼60に送光されると共に、被検眼60からの反射光は、透過される。第1受光光学系20に含まれる第1受光部23は、変換部材であるハルトマン板22を通過した光を受光し、受光信号を生成する。
【0029】
また、第1光源部11と被検眼60の網膜61とは、共役な関係を形成している。被検眼60の網膜61と第1受光部23とは、共役である。また、ハルトマン板22と被検眼60の瞳孔とは、共役な関係を形成している。さらに、第1受光光学系20では、角膜62とハルトマン板22は略共役な関係を形成している。すなわち、アフォーカルレンズ42の前側焦点は、瞳孔と略一致している。
【0030】
また、光線15は、光線24とビームスプリッター45で共通光路になった後は、近軸的には、光線24と同じ進み方をする。但し、シングルパス測定のときは、それぞれの光線の径は違い、光線15のビーム径は、光線24に比べ、かなり細く設定される。具体的には、光線15のビーム径は、例えば、眼の瞳位置で1mm程度、光線24のビーム径は、7mm程度になることもある(なお、図中、光線15のビームスプリッター45から眼底61までは省略している)。
【0031】
つぎに、変換部材であるハルトマン板22について説明する。第1受光光学系20に含まれるハルトマン板22は、反射光束を複数のビームに変換する波面変換部材である。ここでは、ハルトマン板22には、光軸と直交する面内に配された複数のマイクロフレネルレンズが適用されている。また、一般に、測定対象部(被検眼60)について、被検眼60の球面成分、3次の非点収差、Zernikeの3次と4次の高次収差までも測定するには、被検眼60を介した少なくとも17本のビームで測定する必要があることが知られている。
【0032】
ここで、マイクロフレネルレンズは、光学素子であって、例えば、波長ごとの高さピッチの輪帯と、集光点と平行な出射に最適化されたブレーズとを備える。ここでのマイクロフレネルレンズは、例えば、半導体微細加工技術を応用した8レベルの光路長差を施したもので、高い集光率(例えば、98%)を達成している。
【0033】
また、被検眼60の網膜61からの反射光は、アフォーカルレンズ42、コリメートレンズ21を通過し、ハルトマン板22を介して、その1次光として第1受光部23上に集光する。また、ハルトマン板22は、少なくとも17の領域に区分された各領域ごとに、収束作用を行うマイクロレンズ部と、透過作用を行う開口部とを備えるようにしてもよい。したがって、ハルトマン板22は、反射光束を少なくとも17本以上のビームに変換する波面変換部材を備える。
【0034】
屈折力測定用照明光学系80は、屈折力測定用光源81、コリメートレンズ82、屈折力測定用のリング状パターン83、リレーレンズ84、ビームスプリッター87を備える。屈折力測定用光源81から発した照明光束は、コリメートレンズ82により平行光束となり、屈折力測定用のリング状パターン83を照明する。照明された屈折力測定用のリング状パターン83からの光束は、リレーレンズ84により平行となり、瞳と共役な絞り85、リレーレンズ86を通過し、ビームスプリッター87を介して第1照明光学系10の光軸と重なり、共通光学系40を介して被検眼60の網膜61上を照明する。この屈折力測定用のリング状パターン83は、正視の被検眼の測定時に、被検眼眼底と共役な位置関係とされる。
【0035】
屈折力測定用受光光学系90は、ビームスプリッター91、リレーレンズ92、屈折力測定用受光部93を備える。リング照明された被検眼60の網膜61からの反射光束は、共通光学系40を介して、ビームスプリッター91に達し、ここで反射されてリレーレンズ92で集光された後、屈折力測定用受光部93で屈折力測定用受光信号として受光される。網膜上で投影された屈折力測定用のリング状パターン像を示す屈折力測定用受光信号は、光学特性演算部200に送られる。屈折力測定用受光部93には、好ましくは二次元センサーを用いるとよい。
【0036】
光学特性演算部200では、屈折力測定用受光信号に基づき網膜上に投影された屈折力測定用のリング状パターン像から、被検眼の屈折力を求める。屈折力を求める演算に関しては、特許第2580215号に詳細が開示されているので、当該特許権の公報の記載を援用して、ここでは詳細な説明を省略する。
【0037】
視標呈示部130は、視標呈示用光源131、コリメートレンズ132、視標板133、光束制限部134、リレーレンズ136、ビームスプリッター137、矯正用レンズ138並びに第3移動部139を備える。視標呈示用光源131から発した照明光束は、コリメートレンズ132により平行光束となり、視標板133を照明する。照明された視標板133からの光束は、瞳と共役な光束制限部134で絞られ、リレーレンズ136を通過し、ビームスプリッター137を介して第1照明光学系10の光軸と重なり、矯正用レンズ138により被検眼60の視力に適合するように調整し、共通光学系40を介して被検眼60の網膜61上を照明する。光束制限部134は、視標板133からの光束を絞るもので、例えば液晶シャッターが用いられ、瞳孔の形状に適合するように、光束が通過する領域と遮光される領域とを選定できる。
【0038】
視標板133は、低次収差用視力チャートと高次収差用視力チャートとを選択的に呈示するもので、低次収差用視力チャートとしては一般的視力チャートが用いられ、高次収差用視力チャートとしてはコントラスト用チャートが用いられる。光束制限部134は、被検眼60に自覚検眼用視標を所定の光束形状に変形させて入射させるもので、詳細は後で説明する。矯正用レンズ138は、視標呈示部130で呈示される視標が被検眼60の網膜に明瞭に焦点を結ぶように調整するもので、例えば第3移動部139により適宜の位置に調整される。また、矯正用レンズ138は第1照明光学系10の照明光に対しても、被検眼60の視力に適合するように調整している。
【0039】
次に、図1に記載された光学特性測定装置100の演算制御装置について説明する。演算制御装置は、光学特性演算部200、レンズ移動制御部250、光源制御部260、絞り形状制御部270並びに表示部280を備えている。光学特性演算部200は、第1受光光学系20、第2受光光学系30、調整用光学系50の第4受光部54、屈折力測定用受光光学系90から送られる受光信号を入力して、眼の光学特性、例えば全波面収差、角膜波面収差、ゼルニケ係数、収差係数、Strehl比、白色光MTF、ランドルト環パターン等を演算すると共に、レンズ移動制御部250、光源制御部260、絞り形状制御部270に対して制御信号を送るもので、詳細は後で説明する。
【0040】
レンズ移動制御部250は、光学特性演算部200からの制御信号に基づいて、第1移動部110、第2移動部120、第3移動部139に対して、それぞれ第1照明光学系10、第1受光光学系20、矯正用レンズ138を移動させる。光源制御部260は、光学特性演算部200からの制御信号に基づいて、第1光源部11、第2光源部72、第3光源部31、第4光源部51、第5光源部55、屈折力測定用光源81、視標呈示用光源131に対して点灯/消灯信号を送ったり、必要であれば明暗を調整する光量制御信号も送るとよい。
【0041】
絞り形状制御部270は、光学特性演算部200からの制御信号に基づいて、光束制限部134に対して絞り形状の制御信号を送る。表示部280は、光学特性演算部200で演算された光学特性を表示するもので、例えばCRTや液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等が用いられる。表示部280での表示態様は、例えば、特開2002−209854に詳細が開示されているので、当該特許公報の記載を援用して、ここでは詳細な説明を省略する。
【0042】
図3は光学特性演算部200の詳細を説明する構成ブロック図である。光学特性演算部200では、水晶体や網膜のような眼の収差演算機能、角膜のような前眼部収差演算機能、屈折力の演算機能、並びに視標呈示部130との連携機能として矯正用レンズ138並びに光束制限部134の調整用信号の出力機能、及び瞳形状が健眼者と相違している場合の調節機能を有している。
【0043】
眼の収差演算機能は、ハルトマン像記憶部202、眼の収差演算部204、眼球全収差データ205、眼球高次収差データ206、眼球低次収差データ207により達成される。ハルトマン像記憶部202は、第1受光光学系20の第1受光部23の画像信号を記憶する。眼の収差演算部204では、眼の収差に関して、例えば、球面成分、非点成分、コマ収差、矢状収差、残余収差としてそれぞれ演算する。演算には、例えばゼルニケの多項式を用いる(例えば、特開2002−209854参照)。眼球全収差データ205には、波面収差として、被測定眼の低次収差と高次収差を含めた全ての収差が含まれる。眼球高次収差データ206には、例えば、3次球面収差、5次球面収差、7次球面収差、3次コマ収差、矢状収差、5次コマ収差、3次非点収差(乱視成分)、及び5次非点収差がある。眼球低次収差データ207は、2次球面収差に対応するものである。
【0044】
前眼部収差演算機能は、プラチドリング像記憶部212、角膜収差演算部214、角膜高次収差データ216により達成される。プラチドリング像記憶部212は、第2受光光学系30の第2受光部35の画像信号を記憶する。角膜収差演算部214では、角膜の収差に関して、例えばゼルニケの多項式を用いて、例えば、球面成分、非点成分、コマ収差、矢状収差、残余収差としてそれぞれ演算する。好ましくは、角膜高次収差データ216に加えて、角膜全収差データや角膜低次収差データもデータとして記憶すると良い。
【0045】
屈折力の演算機能は、屈折力測定用受光光学系90から送られた、屈折力測定用受光信号に基づき網膜上に投影された屈折力測定用のリング状パターン像から、屈折力演算部240により被検眼60の屈折力を求めるものである。
【0046】
矯正用レンズ138の調整用信号の出力機能は、矯正量算出部275とレンズ移動制御部250によって行われる。即ち、矯正量算出部275は、眼球低次収差データ207や必要に応じて屈折力演算部240で求めた被検眼60の屈折力を用いて、被検眼60の矯正量を算出する。そして、算出された矯正量が得られるように、レンズ移動制御部250に矯正用レンズ138の調整信号出力を出力する。
【0047】
光束制限部134に対する調整用信号の出力機能は、前眼部像記憶部222、高視力寄与領域抽出部226、絞り形状制御部270によって行われる。前眼部像記憶部222は、第2受光光学系30の第2受光部35の前眼部を含む画像信号を記憶する。高視力寄与領域抽出部226は、前眼部像記憶部222に記憶された前眼部信号に含まれる被検眼60の瞳形状から視力に寄与する程度の高い領域を抽出する。絞り形状制御部270は、高視力寄与領域抽出部226により抽出された前記視力に寄与する程度の高い領域に、視標を呈示する視標光束を制限するように光束制限部134に対して絞り形状制御信号を出力するもので、例えば光束制限部134として液晶が用いられていれば、絞り形状制御部270として液晶駆動回路が用いられる。
【0048】
瞳形状が健眼者と相違している場合の調節機能は、瞳形状決定部224、信号選択部228によって行われる。瞳形状決定部224は、例えば前眼部像記憶部222に記憶された前眼部信号を用いて、被検眼60の瞳形状を決定する。前眼部像記憶部222に記憶された前眼部信号の前眼部画像において、瞳孔内と外で光量差が大きい為、容易に縁を検出することができる。そして、検出された縁で囲われた領域が瞳形状(瞳孔形状)である。信号選択部228は、瞳形状決定部224にて決定された瞳形状に基づき被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める。なお、信号選択部228は、瞳形状決定部224に代えて高視力寄与領域抽出部226で抽出された領域に関して、被検眼60の高次収差を含む光学特性データを求める構成としてもよい。
【0049】
また、被検眼60の瞳形状から視力に寄与する程度の高い領域を抽出する役割を検眼担当者が行っても良い。この場合、検眼担当者が被検眼60の光学特性測定処理に用いる信号として有効な被検眼60の領域を決定できるように、光学特性演算部200のマンマシン・インターフェイス機能を充実させる。即ち、前眼部画像表示制御部230は、第2受光部35の画像信号に基づき被検眼前眼部像を形成し、表示部280に形成された被検眼前眼部像を表示する。信号選択部228は、表示部280で形成された被検眼前眼部像に基づき、検眼担当者によって被検眼60の光学特性測定処理に用いる領域が選択されるので、当該選択された前眼部像の範囲を光学特性演算部200に指示する。光学特性演算部200は、検眼担当者によって被検眼60の光学特性測定処理に用いる領域に対して、被検眼の高次収差を含む光学特性データを求める。
【0050】
図4は、本発明に関する光学特性測定装置100と光学特性演算部200を用いた被検眼の光学特性測定処理を示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、ここでのフローチャートの説明は、概略的なものとし、具体的な説明は後述する。まず、検眼担当者により光源制御部260を介して視標呈示用光源131をオンする(S10)。そして、第2受光光学系30と第3照明光学系75を用いてアライメント調整が実施される(S12)。そして、第2受光光学系30を用いて被検眼前眼部像が撮影され、例えば前眼部像記憶部222に記録される(S14)。そして、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226によって、被検眼60の光学特性測定処理に用いる領域が指示される(S16)。瞳形状が健眼者のものであれば、瞳孔を検出すればよい。
【0051】
そして、視標呈示部130を用いて自覚検眼を行う為に、視力表の視標を切換える(S18)。視標板133は、低次収差用視力チャートと高次収差用視力チャートとを選択的に呈示するものであるから、何れか一方を適宜に切換えて視力表の視標として用いられる。
【0052】
次に、光束制限部134を構成する液晶を駆動して、視標呈示部130で呈示する視標が映写される瞳孔の範囲を定める(S20)。また、絞り14を構成する液晶を駆動して、ハルトマン像として被検眼60の網膜からの反射光を測定する瞳孔の範囲を定める。例えば、明視野での瞳孔に対しては直径φ3mm程度とし、暗視野での瞳孔に対しては直径φ7mm程度とする。
【0053】
そして、測定対象物である被検眼60の眼球収差が計算される(S22)。即ち、光学特性演算部200では、第1受光部23からハルトマン像を取得し、ハルトマン像に関する数値データである、ハルトマン板22と第1受光部23との距離及び座標等に基づいて、ゼルニケ係数を算出する。このとき、検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226によって瞳孔の形状を入力し、信号選択部228では入力された瞳孔形状に基づいて、被検眼の眼球収差の計算対象となる領域を定める。
【0054】
光学特性演算部200では、S22で求めたゼルニケ係数に基づいて、被検眼60の球面度数S、乱視度数C、乱視軸Aが測定される(S24)。球面度数Sの単位は、ディオプター値であって、視力矯正に用いられる基礎データである。なお、角膜収差測定に関しては、光学特性演算部200では、プラチドリング像のゆがみによる変位量等に基づいてゼルニケ係数を算出する。そして、測定された被検眼60の球面度数S、乱視度数C、乱視軸Aに基づいて、レンズ移動制御部250から矯正用レンズ138の調整信号出力が出力され、被検眼60に適合するように矯正用レンズ138が調整される。また、被検眼の乱視を補正する場合は、バリアブルクロスシリンダー(図示せず)を調整して行う。
【0055】
次に、検者が被測定者に呈示する視標を選択し、被測定者は被検眼60で見えた視標を答えることで、自覚式検眼が行われる(S26)。例えば、ランドルト環では、環の欠けている部分の方向(例えば上、下、左、右の別)を被測定者が答え、検者の呈示した視標と一致していれば、検者は被検眼60で見えていると判断する。この際に、検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226によって瞳孔の中心部分を抽出して、この抽出した領域と相似な形状を光束制部134にて形成するように、絞り形状制御部270から形状制御信号が送られる。
【0056】
そして、自覚式検眼による被検眼60の視力値が、例えば自動車運転免許における基準値である0.7に達しているか判断する(S28)。S28では、基準値として、コントラスト感度、具体的な態様としては空間周波数を用いても良い。S28にて、被検眼60の視力値が基準値に達していなければ、S22、S26において検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226によって抽出された瞳孔の中心部分が適切でなかったと見なす。そこで、瞳孔の中心部分として、検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226は次候補となる瞳孔の中心領域(中心位置、内径の選定を含む)を抽出して、再び眼球収差、角膜収差並びに自覚式検眼による被検眼60の視力値を測定する。
【0057】
具体的には、被検眼60の瞳孔を表示部280に表示して(S30)、検者は瞳孔形状を入力する(S32)。そして、S20に戻り、入力された瞳孔形状に適合するように、光束制限部134を構成する液晶を駆動して、視標呈示部130で呈示する視標が映写される瞳孔の範囲を定める(S20)。
【0058】
他方、S28にて被検眼60の判断値が基準値に到達している場合は、検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226によって抽出された瞳孔の中心部分が適切であったと見なせるので、被検眼60についてS22、S24、S26で得られた各種データを印刷する(S34)。なお、この各種データは、一括して、又は選択的に表示部280にグラフィック表示することができる。そして、今回の被検眼60についての測定が終了する(S36)。
【0059】
続いて、図4を参照して、本発明の光学特性測定装置100と光学特性演算部200を用いて、被検眼の眼球収差、角膜収差を測定する場合の測定方法について説明する。瞳孔形状が真円に近い健眼者の場合は、視標呈示部130によって適切な視力に補正することで、瞳孔形状から定まる光軸を中心として眼球収差や角膜収差を測定すれば足りる。しかし、屈折矯正手術を行った白内障患者や近視矯正患者においては、瞳孔形状が真円に対して大きく歪んでいる場合があり、瞳孔形状から一義的に視力に寄与している瞳孔領域を定めることができない。即ち、S28にて視力の基準値を充足できない。
【0060】
そこで、検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226によって抽出された瞳孔の中心部分に対して、視標呈示部130を用いて自覚検眼を行って、S28にて視力の基準値を充足する場合の瞳孔中心部分を定める(S32)。そして、S28にて視力の基準値を充足する場合の瞳孔中心部分に対して、光学特性測定装置100と光学特性演算部200を用いて他覚検眼により、被検眼の眼球収差や角膜収差を測定する。このように瞳孔形状が真円に対して大きく歪んでいる場合に、自覚検眼、他覚検眼並びに瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226を用いることで、瞳孔の適切な領域に関して眼球収差や角膜収差を測定できる。
【0061】
次に、本発明の眼特性測定装置に関して、構成の更なる詳細を説明する。図5は被検眼、プラチドリング並びに第2受光光学系を説明する構成図である。プラチドリング71の外側円の光軸からの距離をH2、内側円の光軸からの距離をH1とする。プラチドリング71は被検眼60に投影され、被検眼60の網膜61にてプラチドリング71の反射像が形成される。そこで、共通光学系のアフォーカルレンズ42を経由して、第2受光光学系の第2受光部35に結像する。第2受光部35には、例えばCCDのような受光素子を用い、網膜61のプラチドリング71の反射像が外側円について光軸からh2、内側円についてh1の位置に結像する。アフォーカルレンズ42と第2受光部35の間には、適宜絞り36を挿入して、迷光が浸入するのを防止する。
【0062】
図6は第2受光部に結像するプラチドリング像の説明図である。プラチドリング像には、瞳孔、輝点像が現れると共に、マークとプラチドリングによる多重リングが現れる。被検眼60の前眼部は、第3光源部31からの光束が第3照明光学系75を介して照明され、またプラチドリング71のパターン(多重リング)が第2照明光学系70を介して照明されている。そこで、第2受光部35を構成する画面上には、当該画面上に形成されているマークが、第3光源部31からの光束による輝点像と多重リングと共に重ね合わせられて、表示される。アライメントがずれている場合には、マークの中心と輝点像がずれている。そこで、適宜装置の位置を上下左右に調整し、マークの中心と輝点像が一致するように調整して、アライメントを完了させる。
【0063】
図7はビームスプリッター45の説明図で、(A)は要部光路図、(B)は光源側入光面、(C)は受光部側出光面である。ビームスプリッター45では、光線15の光源側入光面45aと光線24の受光部側出光面45bが形成されると共に、被検眼60と対向する側に透光面45cが形成されている。光源側入光面45aでは、光軸付近に設けられた比較的小さな径の透光部45a1と、透光部45a1の外周に設けられた遮光部45a2を有している。受光部側出光面45bでは、光軸付近に設けられた比較的大きな径の透光部45b1と、透光部45b1の外周に設けられた遮光部45b2を有している。遮光部45a2、45b2は遮光性材料、例えば銀をビームスプリッター45の側面に蒸着や塗布して形成する。
【0064】
図8はハルトマン板22と第1受光部23の詳細を説明する図で、(A)は斜視図、(B)は第1受光部での輝点投影図を表している。ハルトマン板22は、被検眼60からの反射光束を少なくとも17本のビームに変換して、被測定眼60の球面成分、3次の非点収差、Zernikeの3次と4次の高次収差を測定する為の波面変換部材である。ここでは、ハルトマン板22には、光軸と直交する面内に配された例えば5x5列のマイクロフレネルレンズが形成されている。第1受光部23には、例えばCCDのような受光素子を用いる。第1受光部23では、被検眼60に収差がない場合には、格子点(基準点)にマイクロフレネルレンズの各輝点が投影される。しかし、図8(B)に示すように、被検眼60に収差がある場合には、マイクロフレネルレンズの各輝点は格子点(基準点)に対してずれた位置に投影される。そこで、この位置ずれ量から、被検眼60に存在する収差が計算される。なお、図8(B)では単一の輝点を示してあり、5x5列のマイクロフレネルレンズに対応する他の輝点は省略してある。
【0065】
図9は瞳孔形状が真円に対して大きく歪んだ場合の説明図で、(A)は第2受光部の前眼部画像、(B)は絞り形状制御部による光束制限部の絞り形状を表している。被検眼60は、例えば屈折矯正手術を受けている場合、瞳孔形状が水滴形状や楕円形のように真円から大きく外れている。そして、瞳孔の中心部分に近い領域の波面形状は視力に寄与しているが、瞳孔の歪んだ周辺領域の波面形状は視力に対する寄与度が少ないと考えられている。視力は網膜に結像した像を視神経細胞で感知することにより得られるため、瞳孔の中心部分に入射する光束が網膜結像像として大きな割合を占めている。そこで、自覚式検眼においては、仮に瞳孔形状が真円に対して大きく歪んでいる場合にも、瞳孔の歪んだ周辺領域を排除して、瞳孔の中心部分に視標を呈示して視力を測定することが肝要である。即ち、自覚式検眼においては、検者又は高視力寄与領域抽出部226によって絞り形状制御部270に対して絞り形状指示信号を入力し、絞り形状制御部270は光束制部134により視標を呈示する領域を抽出した瞳孔の中心部分に限定する。
【0066】
図10は瞳孔形状が真円に対して大きく歪んだ場合のハルトマン像の説明図で、(A)は第2受光部のハルトマン像、(B)は絞り形状制御部により選定された眼球収差を測定する領域を表している。眼の収差演算や角膜収差演算においては、仮に瞳孔形状が真円に対して大きく歪んでいる場合にも、瞳孔の歪んだ周辺領域を排除して、瞳孔の中心部分の波面形状を測定することが肝要である。
【0067】
そこで、検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226によって瞳孔の中心部分を抽出して、この抽出した領域について眼球収差や角膜収差を求めるように操作する。典型的には、第1照明光学系で照明する領域を抽出した瞳孔の中心部分に限定したり、或いは第1受光部や第2受光部で受光する領域を処理対象となる領域に限定するように、第1照明光学系、第1受光部や第2受光部に設けた絞り(図示せず)に対する絞り形状指示信号を検者、瞳形状決定部224又は高視力寄与領域抽出部226により指示する。
【0068】
図11は視標呈示部130で呈示されるコントラスト感度用視標の一例を説明する図で、(A)は被検者の前眼部に投影されるガボール刺激の平面図、(B)は(A)の平面図のB−B方向のコントラストチャート輝度プロファイルを示している。輝度プロファイルのピーク間隔dが空間周波数に対応している。また、コントラスト100%の場合には、ガボール刺激を用いたテスト視標TM100の輝度振幅が大きくなっているので、ペデスタル視標PM100の輝度はガボール刺激の最低値0.08程度になっている。他方、コントラスト50%の場合には、ガボール刺激を用いたテスト視標TM50の輝度振幅がテスト視標TM100より小さくなっているので、ペデスタル視標PM50の輝度はガボール刺激の最低値0.28程度になっている。コントラスト感度用視標に付いては、例えば特願2001−401812明細書の開示を援用して、詳細を省略する。
【0069】
なお、前記実施の形態においては、最初に他覚検眼により被検眼の眼球収差や角膜収差を測定し、次に自覚検眼により被検眼の視力が基準値に到達しているか判定することで、被検眼の眼球収差や角膜収差を測定する瞳孔領域が適切であったか判定しているが、本発明の眼特性測定装置における他覚検眼と自覚検眼の順序は逆でも良い。即ち、自覚検眼により被検眼の視力が基準値に到達している領域をまず定め、次に被検眼の視力が基準値に到達している瞳孔領域に対して、被検眼の眼球収差や角膜収差を他覚検眼により測定してもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、本発明の眼特性測定装置によれば、光束制限部により所定形状、例えば被検眼の瞳孔形状に合わせて光束を制限して、視標呈示部により視標を投影することで、被検者の応答から視力測定ができる。第2受光光学系では、被検眼の前眼部からの反射光束を受光して前眼部信号を形成するので、視標を所定の光束形状に変形させる場合に基準となる被検眼の瞳孔形状が得られる。第1照明光学系より照明された光束が被検眼から反射して第1受光部で受光されるので、光学特性演算部では第1受光部の出力に基づき、被検眼の高次収差を含む光学特性データを求める。光学特性演算部では、例えば第2受光光学系の前眼部信号を用いて、被検眼の高次収差を含む光学特性データを求める被検眼の瞳孔領域を定めることで、被検眼の瞳孔形状に適応した眼球収差を求める瞳孔領域を設定できる。
【0071】
また、本発明の眼特性測定装置を用いて眼特性測定を行う場合、視標呈示部と光束制限部を用いて自覚的な視力を求めた際の情報、例えば被検眼の瞳孔形状に合わせて制限した光束形状を用いて、光学特性演算部にて他覚的に求めた被検眼の眼球収差や角膜収差を測定する際の瞳孔領域を設定できるため、眼球収差や角膜収差の測定精度が向上する。特に、屈折矯正手術を行なった被検眼のように、視力に寄与する程度の高い瞳孔領域と低い瞳孔領域が並存する場合に、被検眼の高次収差を含む光学特性データの測定領域として視力に寄与する程度の高い瞳孔領域を選定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関する光学特性測定装置100の全体構成図で、光学系の概略構成と演算制御装置を示している。
【図2】 プラチドリング71の一例を示す構成図である。
【図3】 光学特性演算部200の詳細を説明する構成ブロック図である。
【図4】 本発明に関する光学特性測定装置100と光学特性演算部200を用いた、被検眼の光学特性測定処理を示すフローチャートである。
【図5】 被検眼、プラチドリング並びに第2受光光学系を説明する構成図である。
【図6】 第2受光部に結像するプラチドリング像の説明図である。
【図7】 ビームスプリッター45の説明図で、(A)は要部光路図、(B)は光源側入光面、(C)は受光部側出光面である。
【図8】 ハルトマン板22と第1受光部23の詳細を説明する図である。
【図9】 瞳孔形状が真円に対して大きく歪んだ場合の説明図である。
【図10】 瞳孔形状が真円に対して大きく歪んだ場合のハルトマン像の説明図である。
【図11】 視標呈示部130で呈示されるコントラスト感度用視標の一例を説明する図である。
【符号の説明】
10 第1照明光学系
20 第1受光光学系
30 第2受光光学系
40 共通光学系
50 調整用光学系
60 被検眼
70 第2照明光学系
75 第3照明光学系
80 屈折力測定用照明光学系
90 屈折力測定用受光光学系
100 光学特性測定装置
130 視標呈示部
200 光学特性演算部
224 瞳形状決定部
226 高視力寄与領域抽出部
228 信号選択部
240 屈折力演算部
250 レンズ移動制御部
260 光源制御部
270 絞り形状制御部
275 矯正量算出部
280 表示部

Claims (7)

  1. 被検眼に対して光束を入射させる第1照明光学系と;
    前記被検眼からの反射光を受光する第1受光部を含む第1受光光学系と;
    前記第1受光部の出力に基づき、被検眼の高次収差を含む光学特性データを求める光学特性演算部と;
    前記被検眼の前眼部からの反射光束を受光して前眼部信号を形成する第2受光部を含む第2受光光学系と;
    前記前眼部信号に基づいて瞳孔形状を決定し、該瞳孔形状に応じて、被検眼の瞳孔領域における自覚検眼用指標の光束形状を、所定の形状に変形させて、前記被検眼に入射させる、光束制限部を介して呈示する視標呈示部と;
    を備える眼特性測定装置。
  2. 前記第1照明光学系は、第1光源部からの光束により前記被検眼の網膜上で微小な領域を照明するように形成され;
    前記第1受光光学系は、前記被検眼の網膜にて反射された光束を、少なくとも実質的に17本のビームに変換する第1変換部材を介して前記第1受光部に導くように形成され;
    前記光学特性演算部は、前記ビームに変換された前記反射光束を用いて前記被検眼の高次収差を含む光学特性データを求める;
    請求項1記載の眼特性測定装置。
  3. 前記視標呈示部は、一般的視力チャートとコントラスト用チャートの少なくとも一方の視標を提示する;
    請求項1又は請求項2に記載の眼特性測定装置。
  4. さらに、前記前眼部信号に含まれる前記被検眼の瞳形状から視力に寄与する程度の高い領域を抽出する高視力寄与領域抽出部を有し、;
    前記視標呈示部の光束制限部は、前記高視力寄与領域抽出部により抽出された前記視力に寄与する程度の高い領域に、前記自覚検眼用視標が呈示されるように視標光束を制限するように形成された;
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の眼特性測定装置。
  5. 前記第2受光部で得られた前記被検眼の前眼部像に基づき、瞳形状を決定する瞳形状決定部を有し;
    前記光学特性演算部は、前記瞳形状決定部で決定された瞳形状に基づき前記被検眼の高次収差を含む光学特性データを求めるように構成された;
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の眼特性測定装置。
  6. さらに、前記視標呈示部は矯正用光学系を含み;
    前記光学特性演算部で測定された前記被検眼の低次収差に従い、前記矯正用光学系において前記被検眼の矯正を行うように構成されている;
    請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の眼特性測定装置。
  7. さらに、前記第2受光部からの信号に基づき前記被検眼の前眼部像を形成する表示部と;
    前記第1受光部からの信号から、前記光学特性演算部にて前記被検眼の光学特性測定処理に用いる信号を選択する選択部を備え;
    前記選択部は、前記表示部で形成された被検眼像に基づき選択された領域の信号を選択し;
    前記光学特性演算部は、前記選択部で選択された被検眼像信号に基づき被検眼の高次収差を含む光学特性データを求めるように構成されている;
    請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の眼特性測定装置。
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