JP4107432B2 - 移動局及び移動局側通信制御方法及び基地局及び基地局通信制御方法及び通信システム - Google Patents

移動局及び移動局側通信制御方法及び基地局及び基地局通信制御方法及び通信システム Download PDF

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Description

本発明は、通信システムにおける基地局と移動局の通信制御方法及び通信システムに関わるものである。特に、通常時の通信に対し、緊急時の通信において好適なCDMA通信システムにおける通信制御方法および基地局と移動局を含む通信システムに関するものである。
遠近問題は、CDMA(Code Division Multiple Access)方式において常に問題となる。移動局が同じ出力で送信を行うとすると、基地局において遠くの移動局からの電波は弱く、近くの移動局からの電波は強くなる。このことが問題を引き起こす。
従来の多重化通信方式である周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access、以下、FDMAと記す。)や時分割多元接続(Time Division Multiple Access、以下、TDMAと記す。)においてはこのことは問題とならなかった。
FDMAにおいては、各移動局が異なる周波数を利用している。そのため、基地局は遠方の移動局からの電波と、近接する移動局からの電波の強さが違っていても周波数により区別することができる。
TDMAにおいては、各移動局が異なるタイムスロットを利用する。そのため、基地局において遠方の移動局からの電波と、近接する移動局からの電波が同時に来ることはない。そのため、基地局は遠方の移動局からの電波と近接する移動局からの電波の強さが違っていてもタイムスロットにより区別することができる。
一方、CDMA方式では、基地局は複数の移動局に対し、同じ周波数を用い、異なるコードを用いて同時に通信を行う。そこで、遠方の移動局からの電波と近接する移動局からの電波が同時に同じ周波数で来ると、遠方の移動局からの電波は近接する移動局の電波に掻き消されてしまう。これが遠近問題と呼ばれる問題の概略である。
現在、遠近問題を回避する方法として以下の2つの方法が知られている。
1つは、人工衛星を基地局、地球上(上空も含む)の局を移動局とする方法である。このとき、移動局と基地局の距離の比はすべての移動局に対してほぼ一定となる。よって、CDMA方式を通信に利用しても遠近問題は問題とならない。この方法はGPS(Global Positioning System)で用いられている。
もう1つは、移動局と基地局の間でやり取りを行い、基地局における各移動局の電界強度がほぼ一定となるようフィードバックループを構成し、移動局側が出力を調整する方法である。これをパワーコントロールと呼ぶ。パワーコントロールにはオープンループ制御、クローズドループ制御の2種類の方法が存在する。この方法は携帯電話等のセルラーシステムで用いられており、米Qualcomm社の特許である(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
国際公開WO91/07037号公報 国際公開WO92/21196号公報 国際公開WO94/19876号公報
従来、緊急通信等は、以下のように行っていた。ここで、緊急通信等とは、電波法に定める遭難通信、緊急通信、安全通信、非常通信のいずれかをいう。
FDMAにおいては、特定の周波数を非常通信周波数と定め、非常通信周波数を常時聴取することを義務づけている(電波法第六十五条)。
しかしながら、この方法では緊急通信等を行っていないときに非常通信周波数を使用してはならないので、すべての周波数を通信のために活用しているとは言えない。
同様に、TDMAにおいては、特定のタイムスロットを非常用と定め、非常用のタイムスロットは非常時以外に使用してはならないとすることで緊急通信等を行うことができる。
しかしながら、この方法では緊急通信等を行っていないときに非常用のタイムスロットを使用してはならないので、すべての時間を通信のために活用しているとは言えない。
同様に、CDMAの場合は、特定のコードを非常用と定め、非常用のコードは非常時以外に使用してはならないとすることで緊急通信等を行うことができるようになる。しかしながら、この方法では緊急通信等を行っていないときに非常用のコードを使用してはならないので、すべてのコードを通信のために活用しているとは言えない。
このように、従来の方法に共通する問題は、FDMAならば非常通信周波数、TDMAならば非常用タイムスロット、CDMAならば非常用コードを緊急通信のために予約していることである。言い換えれば、有限な資源である電波として割り当てられた通信路容量を、一部ではあるが、殆ど使用されない緊急通信等のために常時予約している。以下、このような緊急通信を通信路容量予約型緊急通信と呼ぶこととする。
通信路容量予約型緊急通信では、通信路容量を部分的にではあるが、めったに行わない緊急通信等を行うときのためだけに予約している。そのため、すべての通信路容量を通常の通信のために活用することはできない。これは有限な資源である電波の有効活用という点において非効率であると考えられる。
さらにFDMAの場合は、通常の通信とは別に、滅多に呼び出しのない非常通信周波数を常時聴取しなければならない。これは運用する人間にとっても大きな負担を与える。
本発明は、緊急通信等を発したときに、これらを優先的に取り扱う方法として、単純かつ効果的な方法により緊急時の通信を優先的に取り扱うことを目的とする。特にCDMA方式を通信に利用したとき、単純かつ効果的な方法により緊急時の通信を優先的に取り扱う方法を提案する。
この発明に係る移動局は、直接拡散方式により基地局と通信をする移動局において、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備えたことを特徴とする。
前記移動局は、情報信号を拡散変調する拡散変調部を備え、
前記移動局側送信部は、拡散変調部をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする。
前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を発生する特殊符号発生部と、
特殊符号発生部が発生させた特殊符号を用いて、情報信号を拡散変調する拡散変調部とを備え、
前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする。
前記移動局は、さらに、前記移動局側送信部が特殊電波信号を生成する場合に、情報信号のビットレートを低く制限する通信制御部を備え、ビットレートを低く制限することにより特殊電波信号の電力スペクトル密度を上げることを特徴とする。
上記移動局側送信部は、基地局とのセッションが確立されるまで特殊電波信号で通信を行うことを特徴とする。
上記移動局側送信部は、直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成することを特徴とする。
この発明に係る移動局側通信制御方法は、直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御方法において、
特殊の発呼を要求し、
特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信することを特徴とする。
この発明に係る基地局は、直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局において、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えたことを特徴とする。
前記基地局側受信部は、
特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部を備えたことを特徴とする。
前記基地局側受信部は、
特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部を備えたことを特徴とする。
この発明に係る通信システムは、直接拡散方式により基地局と複数の移動局とが通信する通信システムにおいて、
複数の移動局の各移動局は、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
前記基地局は、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えたことを特徴とする。
この発明に係る移動局側通信制御プログラムは、直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御プログラムにおいて、
特殊の発呼を要求する処理と、
特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
この発明に係る基地局側通信制御プログラムは、直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局側通信制御プログラムにおいて、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する処理と、
前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、通信路容量の一部を緊急通信等のために常時確保する必要がなくなるため、確保する必要がなくなった通信路資源を有効活用することができる。
以下に述べる実施の形態1〜4は、本出願人らが先に出願した特願2003−157645号と同一内容のものである。本出願にかかる発明は、主として、実施の形態5以降に記載された実施の形態の記載内容によるものである。
以下に述べる実施の形態1〜4が、本出願人らが先に出願した特願2003−157645号と同様の内容のものである理由は、実施の形態1〜4が、実施の形態5以降に記載された実施の形態の記載内容の基礎となりまた前提となるものであり、かつ、理解を助けるものであるからである。
なお、以下に述べる実施の形態1〜4は、本出願人らが先に出願した特願2003−157645号と同様の内容のものであっても、この出願時には、まだ、特願2003−157645号は公開されていないものであり、本出願には、実施の形態1〜4の記載内容に基づく発明も存在する。また、実施の形態1〜4に記載された内容と実施の形態5以降に記載された内容を組み合わせた発明も存在する。
CDMAとはCode Division Multiple Accsess(符号分割多元接続)の略であり、多元接続方法の一種である。CDMAに対応する概念としてFDMA(Frequency Division Multiple Access、周波数分割多元接続)やTDMA(Time Division Multiple Access、時分割多元接続)がある。FDMAは周波数をチャネルに区切ることで多数の無線局による同時通信を可能とした。TDMAは時間をスロットに区切ることで多数の無線局による同時通信を可能とした。同様にCDMAは符号によりデータを重畳させることで多数の無線局による同時通信を可能とする技術である。
CDMAは、スペクトラム拡散(Spread Spectrum)を利用して、相関の小さな符号により情報伝送をする方式である。
スペクトラムとは、情報(送信データ)を運ぶキャリア(搬送波)を周波数軸から見た場合の波形を意味する。スペクトラム拡散通信方式とは、コンピュータなどから出力されるベースバンド信号〔変調していない情報信号(送信データのデジタル信号)〕を乗せたキャリア(搬送波)のスペクトラムの帯域幅を、もともともっている狭帯域な周波数帯域幅よりも、数倍から数十倍の大きな周波数帯域に広げ(拡散し)、伝送する通信方式のことである。
CDMA通信は本質的に符号分割による通信であるから、CDMAによる通信はデジタル信号の通信を行うものと仮定する。
CDMAに関して述べる際は、特に記述しない限り直接拡散方式(Direct Sequence CDMA)を指すものとする。周波数ホッピング(Frequency Hopping)と直接拡散(Direct Sequence)の区別を特に必要とする場合はFH−CDMA及びDS−CDMAと記述する。
ここで、直接拡散方式とは、ベースバンド信号を乗せたキャリアの帯域幅を直接拡散させて、大きな周波数帯域に広げる方式のことであり、信号データにある帯域幅をもった拡散符号を乗算して、データ列自身の周波数帯域を広げ、それを変調して送信する方法である。また、周波数ホッピング方式とは、ベースバンド信号を乗せたキャリアの周波数をある範囲内で次々に変えて(ホップさせて)、広い周波数帯を使用しているように見せる方式のことであり、1チャネルあたりの使用周波数帯域幅は狭いが、短い時間間隔(例えば、0.1秒程度)でチャネルを変えながら、データを送信する方式である。
CDMAは、複数ユーザが同じ周波数帯域を共有できる利点がある。CDMAは、ユーザを区別するのにユーザ通信チャネル固有の拡散符号を使う。
送信側では、クロック周波数が音声データの周波数帯域幅の数十倍以上の拡散符号を音声データに乗算し、送信周波数の帯域(スペクトラム)を広げる。即ち、スペクトラム拡散する。受信側は、送信したときと同じ拡散符号を乗算すれば、帯域幅は元に戻り復調できる。
以下に説明する実施の形態に係る通信システムでは、本発明を航空分野に適用した場合を一例に挙げて説明する。
ここで、航空機と通信を行う地上局及び航空機と通信を行う衛星局を基地局と呼ぶ。また、基地局と通信を行う航空機を移動局と呼ぶ。
また、移動局と基地局の間において、CDMA方式を使用した通信路が確立している状態を考える。これは、基地局が管制官に、移動局がパイロットに対応し、その他は従来の構成と同等である。
また、以下に説明する実施の形態に係る通信システムは、CDMA方式を利用していて、遠近問題が問題とならない状況、即ち、パワーコントロールが行われているか、基地局が衛星であると仮定する。
また、以下に説明するすべての実施の形態において、緊急時の通信とは、遭難通信、緊急通信、安全通信及び非常通信をいう。
ここで、遭難通信とは、船舶又は航空機が重大かつ急迫の危険に陥つた場合に遭難信号を前置する方法をいう。
緊急通信とは、船舶又は航空機が重大かつ急迫の危険に陥るおそれがある場合その他緊急の事態が発生した場合に緊急信号を前置する方法をいう。
安全通信とは、船舶又は航空機の航行に対する重大な危険を予防するために安全信号を前置する方法をいう。
非常通信とは、地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動その他非常の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合において、有線通信を利用することができないか又はこれを利用することが著しく困難であるときに人命の救助、災害の救援、交通通信の確保又は秩序の維持のために行われる無線通信をいう。
また、通常時の通信とは、緊急時の通信以外の通信をいう。
実施の形態1.
以下、実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1の通信システムを構成する基地局100と移動局200の通常時の通信を図示したものである。
基地局100が、移動局200a、移動局200b、移動局200c、・・・、移動局200nというn個(nは2以上の自然数)の移動局と通信している状況を考える。通常は、図1のようにすべての移動局200が、基地局100と通常時の通信を行っている。
次に、移動局200aが緊急時の通信を行う方法を以下に説明する。
図2は、移動局200aが緊急時の通信を発信した時の通信状態を図示したものである。
移動局200aは、基地局100に向けて移動局200aが発信する信号の電界強度を一時的に増加させる。これは移動局200aが一時的に出力を増加させるか、またはアレイアンテナを使用するなどして空中線の利得を変化させる、等の方法で実現可能である。このとき、基地局100はすべての移動局200に対してこれまでの出力レベルを保つよう制御する信号を出し続けるものとする。
遠近問題として知られるCDMA方式の特性から、ある移動局だけからの電界強度が強くなると、基地局は他の移動局からの電波を復号できなくなる。この場合では、基地局100において移動局200aからの電波が他の移動局からの電波に比べて十分強い状態になったとき、基地局100は移動局200b、・・・、移動局200nの電波を復号することはできなくなる。
このようにして、移動局200aは移動局200aと基地局100との通信信号を解読可能な電界強度となるまで、発呼信号の電界強度を増大させることにより他の移動局200b、・・・、移動局200nと基地局100との通信を覆い隠し、基地局100に対してすべての通信路容量を使用することのできる独占的な通信路を確立することができる。ここで、移動局が基地局の覆域に入っていれば、基地局から移動局に対して電波が届くので、基地局側の出力制御は不要である。
次に、本実施の形態の通信システムを構成する基地局100及び移動局200の内部構成について、図3を用いて説明する。
CDMAを利用した移動局200には、通常のパワーコントロール、即ち、通常時の通信を行うための信号の電界強度を制御する機能と緊急時には通常時と切り替えて、通常のパワーコントロールを無視して、出力を一時的に増大させる機能を持つ出力制御部202が必要である。その他、移動局200は、通常時の通信を制御する通信制御部204、緊急時に緊急時の通信の発呼を出力制御部202に要求する緊急通信発呼部206、基地局100と無線通信する信号を送信する移動局側送信部208及び基地局100と無線通信する信号を受信する移動局側受信部210とを備える。
一方、基地局100は、移動局200との無線通信に使用する信号の電界強度を制御する出力制御部102、移動局200と無線通信する信号を送信する基地局側送信部110及び移動局200と無線通信する信号を受信する基地局側受信部108、基地局側受信部108が受信した信号の電界強度に基づいて、受信した信号から緊急時の通信の発呼信号を検出する検出部106及び通常時の通信を制御する通信制御部104を備える。
次に、本通信システムの動作について説明する。
移動局200aは基地局100に対し、以下のように緊急時の通信を発信する。
(1)緊急時に、緊急通信発呼部206からなされる緊急時の通信の発呼要求に対応して、出力制御部202は、電界強度の出力調整を通常モードから緊急モードに切り替え、他の移動局と基地局100との通信を覆い隠し、自局と基地局100との緊急時の通信信号を解読可能な電界強度となるまで緊急時の通信に使用する電界強度を増大させる。
(2)移動局側送信部208は、出力制御部202によって制御される電界強度によって、緊急時の通信の発呼信号を基地局100に向けて送信する。
(3)基地局側受信部108は、緊急時の通信を発信した移動局200aからの強力な電波を受信する。
(4)検出部106は、基地局側受信部108が受信した信号の電界強度に基づいて、受信した信号から緊急時の通信の発呼信号を検出し、基地局側送信部110はすべての移動局に対して電界強度を抑制させる抑制信号を出し続ける。この時、基地局側送信部110は、この電界強度の抑制信号として、電界強度の低下を指示するか、または、電界強度の現状維持(電界強度の上昇を抑止する)を指示するか、または、他の移動局との通常時における通信の物理的切断のいずれかを指示する信号をすべての移動局に送信する。
(5)移動局200aは、この電界強度の抑制信号を無視するが、他の移動局は遠近効果により抑圧され、基地局100では移動局200aから発信された緊急時の通信以外の通信を受信できなくなる。
(6)基地局側送信部110は、検出部106が検出した緊急時の通信を発信した移動局200aに緊急時の通信路を割り当てる割当信号を送信し、緊急時の通信を発信した移動局200aのみが基地局100との通信路を確立する。
基地局側送信部110は、移動局200aに割り当て可能な通信路の全部または一部を割り当てることができる。基地局側送信部110が、移動局200aに割り当て可能な通信路の全部を割り当てた場合には、移動局200aは、すべての通信路を使用して緊急時の通信を迅速に行うことができる。また、基地局側送信部110が、移動局200aに通信路の一部を割り当てた場合には、他の移動局も基地局100との通信路を使用した通常時の通信を留保しながら、移動局200aとの緊急時の通信を確保することができる。
(7)基地局100との緊急時の通信路を確立した後、移動局200aの出力制御部202は、電界強度を通常の電界強度に抑制し、通常の通信手順に従って基地局と緊急時の通信を行う。
ただし、出力制御部202は、基地局100との緊急時の通信が終了するまで、他の移動局と基地局100との通信を覆い隠して緊急時の通信を確立する程度に電界強度を保ち続けてもよい。
次に、以上の通信手順に加え、緊急時の通信の発呼とともに、コード割り当て要求をする場合について、図4を用いて説明する。
図4は、移動局200aが緊急時の通信を発信する場合を想定した通信手順を示す図である。図4の中において太線で記述されている線は、緊急時に通常よりも大きな出力(電界強度)で送信を行っていることを示す。
まず、緊急時に、緊急通信発呼部206からなされる緊急時の通信の発呼要求に対応して、出力制御部202は、電界強度の出力調整を通常モードから緊急モードに切り替え、他の移動局と基地局100との通信を覆い隠し、自局と基地局100との緊急時の通信信号を解読可能な電界強度となるまで緊急時の通信に使用する電界強度を増大させる(S1)。
移動局側送信部208は、出力制御部202によって制御される電界強度によって、緊急時の通信の発呼信号とともにコード割り当て要求信号を送信する(S2)。コード割り当て要求信号は、緊急時の通信である旨の識別情報の一例であり、緊急時であることを基地局100に知らせることができれば、どんな情報を持っていてもよい。
基地局側受信部108は、緊急時の通信を発信した移動局200aからの強力な電波を受信する(S3)。
検出部106は、基地局側受信部108が受信した信号の電界強度に基づいて、受信した信号から緊急時の通信の発呼信号を検出し、基地局側送信部110は他の移動局に対して電界強度を抑制させる抑制信号を出し続ける(S4)。
他の移動局は遠近効果により抑圧され、基地局100では移動局200aから発信された緊急時の通信以外の通信を受信できなくなる(S5)。
基地局側送信部110は、検出部106が検出した緊急時の通信を発信した移動局200aに緊急時の通信路を割り当てる割当信号(コード割り当て)を送信し、緊急時の通信を発信した移動局200aのみが基地局100との通信路を確立する(S6)。
移動局側送信部208は、基地局100に対し、コード割り当てに対する認証信号(Ack)を送信する(S7)。
その後、通常のパワーコントロールされた状態(通常時の電界強度)に戻る。これにより、他の移動局の通信に対する妨害を最小限にとどめることができる。また、この方法により他の移動局が緊急時の通信を発する場合に備えることができる。
このシステムでは最終的には通常の通信手順に従って通信を行う(S8)。つまり、緊急時の通信を発した移動局200aの電界強度は、最終的には、通常時の通信にパワーコントロールされた状態と同じになる。
そのために、通信路を確立したら、移動局200aと基地局100の間でネゴシエーションを行い、移動局200aは必要な帯域(コード)だけを緊急時の通信のために確保する。ただし、前述したように、移動局200aはすべての帯域(コード)を緊急時の通信のために確保することもできる。
航空機や船舶が遭難通信を発信する場合、必ずしも空中線出力は無線局免許状に記載されたものの範囲である必要はない。船舶又は航空機が遭難通信を行う場合は、無線設備の設置場所、識別符号、電波の型式、周波数、運用時間及び空中線電力は免許状に記載されたところによらなくともよい。即ち、免許された出力を超え、技術的に可能な最大出力で送信することができる。技術的に可能な最大の出力で送信しても電波法(第五十二条、第五十三条、第五十四条、第五十五条、第五十六条、第六十六条、第六十七条、第六十八条、第八十条、第百六条)には反しないからである。
したがって、緊急通信発呼部206が、航空機または船舶のいずれかの緊急時に、遭難通信の発呼を緊急時の通信の発呼として要求する場合には、出力制御部202は、緊急通信発呼部206の要求に対応して、基地局100との通信に使用する電界強度を十分大きな出力(使用する受信部、変調方式、必要な誤り発生率にも依存する)で送信を行うことにより、他の移動局(無線局免許状に記載された空中線電力で送信を行っている)からの電波を抑圧することが可能となる。即ち、出力制御部202は、電界強度の出力を自己の能力の最大限に設定して送信することができる。
しかし、この方式は他の無線局の運用を故意に阻害するため、緊急通信発呼部206が、緊急通信または安全通信または非常通信の少なくともいずれかの発呼を緊急時の通信の発呼として要求する場合には、出力制御部202は、緊急通信発呼部206の要求に対応して、基地局100との通信に使用する電界強度を、電波法などの法律に抵触しない範囲の空中線電力であって、他の移動局と基地局との通信を覆い隠して、緊急時の通信を確立する程度の強度に制御する必要がある。日本国内で遭難通信以外の用途に過度な空中線電力による通信を行った場合には、電波法第五十六条により罰せられるからである。
以上、符号分割多元接続(CDMA)方式を使用して、遭難通信、緊急通信、安全通信及び非常通信(緊急時の通信)、通常時の通信などを行う無線通信方法とその通信システムであって、無線通信を行うための基地局100と2つ以上の移動局200からなり、基地局100及び移動局200が上記通常通信以外の通信を行う場合に、他の通常時の通信を行う移動局よりも大きな電界強度で通信することを可能とする送受信部を備え、基地局100と通常通信を行う移動局200との通信を緊急通信等の電波に埋もれさせ、緊急時の通信を行う移動局との通信を優先させることを特徴とした無線通信方法とそのシステムについて説明した。
また、移動局200が基地局100からの電界強度を測定し、通常通信時の基地局100からの距離に応じた適正な送信電力を求める第1の工程と、該第1の行程で求められた送信電力を超える強いレベルでの手段を備えるとともに、移動局側で通常通信時の送信レベル以上の送信電力での通信を制御する手段を備えた無線通信方法とそのシステムについて説明した。
本実施の形態の発明によれば、第1に、通信路容量予約型緊急通信のように通信路容量の一部を緊急通信等のために常時確保する必要がなくなる。これは世界的な課題である周波数の有効利用に大きく資するものである。
また、この方法において独占的に確立した通信路は、通信路の全容量を1つの局により独占することができる。
より正確に言えば、コードの選択は緊急通信等を発信する移動局が自由に選択することができるので、通信路容量の設定は移動局が任意に設定することができる。このような通信路容量の任意性はCDMA方式に特有であり、TDMA方式やFDMA方式で同様の方式を実現するには大規模な装置を必要とする。
さらに、基地局はFDMAにおいては必須であった非常通信周波数の聴取義務から解放される。
実施の形態2.
本実施の形態では、2局以上の移動局200より緊急時の通信が発呼され得る状況を考える。図5に複数の移動局より緊急時の通信が発呼される通信システムの全体構成図を示す。
最初の移動局200aが発する緊急時の通信に対しては先程と同様に通信路を確立する。
2番目の移動局200nが発信する緊急時の通信のために、本実施の形態では以下の手順を追加する。
移動局200nは基地局100aとの独占的な通信路が確保できなかった場合には、ある時間間隔(時間間隔はランダムに決定する)ごとに、基地局との独占的な通信路を確保できるまで、先の例のように基地局100aとの独占的な通信路を確保しようと試みる。
最初の移動局200aが通信路を確保してネゴシエーション(緊急時の通信路の確立)を行った時点で最初の移動局200aは出力(電界強度)を下げる。
2番目の移動局200nの移動局側送信部208は、基地局100aとの緊急時の通信路が確立されるまで、出力制御部202によって制御される電界強度で、緊急時の通信の発呼信号を基地局100aに送信し続けているので、最初の移動局200aが電界強度を下げた後、基地局100aとの通信路を確保することができる。このとき、通信路容量の配分(CDMAの場合はコードの決定)は基地局が関与してよいことに注意する。
なお、基地局100aは、1番目の移動局200aと基地局100aが緊急時の通信を行っている間になされた2番目の移動局200nの緊急時の発呼信号を、1番目の移動局200aと基地局100とが緊急時の通信を行っている際中に受付けることもできる。
この場合、2番目の移動局200nの緊急時の発呼信号によって、1番目の移動局200aと行っている緊急時の通信が破壊される時間は高々100ミリsec程度であるため、1番目の移動局200aと基地局との通信に大きな支障はないと考えられる。
このように、基地局100aは、2番目の移動局200nの緊急時の発呼信号も1番目の移動局200aとの通信中に受付けることによって、1番目の移動局200aとの緊急時の通信と2番目の移動局200nとの緊急時の通信を並行して行うことが可能となる。
また、セルラー方式では基地局の覆域が重ならないよう分割されていれば、多数の基地局が存在する場合の問題を、1つの基地局だけの場合に還元することができる。ここで、セルの形は最適な形であるボロノイ分割でなくとも良い。
ボロノイ分割とは、母点Pi(iは自然数である。この場合Piは基地局100を表す点となる)の集合{Pi}に対し、隣接するPiとPjの垂直二等分線の線分により構成される分割である。この分割によってできた多角形をボロノイ多角形、分割全体を表した図をボロノイ図という。P0、・・・、P5を母点とするボロノイ図の例を図6に示す。
上述したように、セルラー方式では、図6に示すように、基地局P0と通信する移動局200a、移動局200bに対する各実施の形態に記載した緊急時の通信方法は、移動局200a、移動局200bが基地局P4に移動した場合にも、基地局P4との間で確立することが可能である。即ち、基地局P0と基地局P0のセル内の移動局との緊急時通信と基地局P4と基地局P4のセル内の移動局との緊急時通信とは互いに独立したものである。
したがって、図5に示す基地局100aによる緊急時の通信路の確立方法は、基地局100bにおいても同様に確立することができる。なお、基地局100aと基地局100bとは、中央制御システム400によって制御される。
以上、本実施の形態では、移動局200から通常通信時以外の緊急時に、緊急時の通信の発呼とともにリクエストコード(コード割り当て要求)を送信し、基地局100からパワーコントロールビット(電界強度の抑制信号)を通信チャネルに挿入して送信し、他の移動局の送信電力を制御する手段を備えた無線通信方法とそのシステムについて説明した。
また、移動局200が緊急通信路等の成立・不成立を確認しながら通常通信と緊急通信等の送信電力制御をする手段を備え、緊急通信路等が確立するまである一定間隔で緊急通信等の発呼をすることにより、同一基地局内で複数の移動局が緊急通信を行うことを可能とした無線通信方法とそのシステムについて説明した。
本実施の形態によれば、緊急時の通信の発呼とともに緊急時である旨のフラグ(リクエストコード)が基地局100に送信されるので、基地局100は、明確に緊急時の通信要求であることを認識することができる。
また、本実施の形態によれば、セル方式で作られている無線ネットワークの場合は、緊急通信等を行なっている局から遠くにあるセルに緊急通信等の影響が及ばないので、周波数の有効利用に大きく資することが可能である。
実施の形態3.
以上の実施の形態では、一時的に出力を大きくすることにより他の移動局との通信を押しのけて移動局200aが基地局100と緊急時の通信を行うため方法を示した。
この手法を通常時の通信の呼び出しに応用したのが本実施の形態である。核となる考えは、緊急時の通信を行う移動局200の出力を、従来より大きくするのではなく、通常時の通信を行う移動局の出力を従来より下げるという点にある。
2局以上の移動局200が1つの基地局100の覆域に存在している場合を考える。前述したように、基地局の数が増えても覆域によって空間を分割することにより(セルラー方式)基地局が1つの場合に還元して考えることができるので、基地局は1つであると仮定して一般性を失わない。
1つの基地局100が担当する覆域の大きさを通常のシステムよりも小さく設定する。そうすると、基地局100と移動局200の間の通信を行うにあたり通常のシステムよりも小さな電力(電界強度)で送信するだけで済む。具体的には、通常のシステムで使用される移動局側の最大電力の1/n(nは遠近問題を利用して抑圧を行うのに必要な電力の比)を移動局に許された最大電力として通常の通信を行う。
移動局200が基地局100との通信を確立するとき、通常のシステムと同等の最大電力で送信を行う。このとき、基地局100はすべての移動局200に対して出力を抑制させる抑制信号を出し続けるものとする。
このようにすると、先の例のように他の移動局の通信を一時的に抑圧し、基地局100との独占的な通信路を確立することができる。
このような独占的な通信路の確立を移動局200による基地局への発呼として利用する。
この発呼を行うときに、一時的に通信路が不通となるが、発呼を行った移動局が通常出力(通常の電界強度)に戻った後は他の移動局も通常時の通信に戻ることができる。この通信がパケット方式のデータ通信であるならば、一時的に通信が途切れたとしても通信路が回復した後に発呼前と同様に通信を行うことができるため、一時的な通信の断絶は大きな問題とはならない。
また、電話等の回線交換方式による通信の場合には短時間(通常は100ミリsec程度)の切断が発生するが、切断時間が小さいならば通話中に大きく気になることはなく、実用上問題なく使用することができる。
本実施の形態によれば、上記の手続きにより、制御チャネルを用いずに発呼を行うことができる。制御チャネルとは、通信に用いない特別なチャネルのことである。制御チャネルを使うことなく通信を行うことができるので(パワーコントロール信号は通常通信に重畳させることができる)、割り当てを受けたすべての周波数を通信のために使用することができる。そのため、制御チャネルとして使用されていた帯域(通信路容量)を通常通信に使用することができる。これにより周波数の有効活用に大きく資することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、緊急時の通信を行う移動局200の電界強度を従来より大きくするのではなく、通常時の通信を行う移動局の電界強度を従来より下げているので、通信システム全体に必要な電力量を削減することができる。
また、本実施の形態によれば、遭難通信の場合ばかりでなく、緊急通信、安全通信、非常通信の場合にも用いることができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、緊急時の通信を発信する移動局が、まず、ノイズを発信し、他の移動局と基地局との通常時の通信を妨害し、その後、当該移動局はノイズを中止して緊急時の通信の情報を発信する通信方法について説明する。
2局以上の移動局200が1つの基地局100の覆域に存在している場合を考える。前述したように、基地局100の数が増えても覆域によって空間を分割することにより(セルラー方式)基地局が1つの場合に還元して考えることができるので、基地局は1つであると仮定して一般性を失わないのは、本実施の形態でも同様である。
基地局100が、移動局200a、移動局200b、・・・、移動局200cなるn個(nは2以上の自然数)の移動局と通信している状況を考える。通常は、図1のようにすべての移動局200が、基地局と通常時の通信を行っている。
このとき、移動局200aが緊急時の通信を行なう方法を図7を用いて説明する。
図7は、本実施の形態での妨害による緊急時の通信の発信手順を示した図である。
まず、緊急時に、移動局200a側では、緊急通信発呼部206からなされる緊急時の通信の発呼要求に対応して、出力制御部202は、電界強度の出力調整を通常モードから緊急モードに切り替え、緊急時の通信に使用する電界強度を他の移動局と基地局100との通信を妨害する程度の強力な電界強度に制御し(S11)、移動局側送信部208は、強力な電界強度で信号を出力することによって、基地局100に対する他の移動局(図1では、移動局200b〜移動局200n)からの通信に対して通信妨害を行う(S12)。他の移動局との通信を容易に妨害できるのはCDMA方式の特性によるものである。この妨害は、実施の形態2の様に通信内容(緊急時の通信である旨のフラグ)を含んでいる必要はなく、任意の内容を示す、または、何らの意味をなさないノイズで良い。ノイズは基地局100と他の移動局との通信を妨害する程度の電界強度で送信する必要がある。
緊急時の通信であることを示す符号や移動局200aの端末情報を緊急時の通信である旨のフラグとして送信した場合は本実施の形態の類型ではなく、実施の形態2に含まれる通信システムに包含される。
基地局100は、上記ノイズに対し、出力(電界強度)の低下を指令する電界強度の抑制信号を全移動局に対して送信する(S13)。
移動局200a以外の移動局は出力低下指令に従い、上記抑制信号を受けて電界強度を低下させた結果、他の移動局からの信号が、基地局100に届かなくなり、通信が途絶える(S14)。
この間、移動局200aは、基地局100からの電界強度の抑制信号を無視し、妨害波(ノイズ)ではなく、緊急時に許容された最大出力で緊急時の通信内容を基地局100に送信する(S15)。基地局の出力低下指令はこのとき、出し続けたままであるとする。
基地局100は、他の移動局とのリンクが切れたことを検知することによって、移動局200aから緊急時の通信要求がなされていることを認識する(S14,S15)。
また、Qualcommのパワーコントロール特許より、出力上昇の時定数は出力低下の時定数より長いので、他の移動局が出力を元に戻すまでの間、移動局200aは他の移動局よりも相対的に大きな出力を得ることができる。したがって、基地局100は、出力低下指令を出さなくても、移動局200aから緊急時の通信要求がなされていることを認識することが可能である。
その後は、実施の形態1と同様に通信路を確立し、通常の通信手順により緊急時の通信を行う。
本実施の形態によれば、緊急時の通信を要求する移動局200aが、緊急を通知する内容を信号中に含むことなく、他の移動局と基地局100との通常時の通信を妨害するノイズのみを発することによって、基地局100に移動局200aが緊急時の通信路の確立を要求していることを知らせることができる。
上記すべての実施の形態の通信システムは、図8に示すような基地局100及び移動局200の内部構成図によっても実現することができる。
図8に示す通信システムでは、図3の移動局200と比較して、移動局200に出力制御部202及び緊急通信発呼部206が存在しない。その代わり、移動局200と基地局100の間に緊急通信管理部300が必要である。
緊急通信管理部300には、緊急通信発呼部302と増幅器304が備えられている。緊急通信発呼部302は、緊急時に、緊急時の通信の発呼を要求する部であり、図3の移動局200の内部構成である緊急通信発呼部206と同様の機能を持つ。増幅器304は、緊急通信発呼部302から発信される緊急時の通信の発呼要求に対応して、移動局側送信部208から送信される信号(緊急時の通信の発呼信号)の電力を他の移動局と基地局100との通信を妨害する程度の電界強度にまで増幅させる。
基地局側受信部108では、緊急通信管理部300によって増幅された緊急時の通信の発呼信号を受信する。その後の動作は、上述した実施の形態と同様である、なお、図8に図示した基地局100には、図3に示した基地局100と比べ、出力制御部102は不要である。
図8のような通信システムを構築することによって、移動局200の内部構成を簡素化することができる。移動局200の重量の軽量化、体積のコンパクト化に対するユーザの要求は高いため、図8に図示した通信システムによれば、このようなユーザの要求を満足させることができる。
実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式の概要をまとめると以下のとおりである。
1.遠近問題
遠近問題とは、近くの局からの強い電波が遠くの局からの弱い電波を覆い隠し、遠くの局からの弱い電波が復号できなくなる問題である。
FDMA方式においては、近くの局からの電波と遠くの局からの電波は周波数が異なるため、遠近問題は発生しない。
TDMA方式においては、近くの局からの電波と遠くの局からの電波は同時に送信されないため、遠近問題は発生しない。
しかし、CDMA方式においてはすべての局が同時に、同じ周波数で送信を行うため、遠近問題の回避が必要になる。
遠近問題を回避する方法には2種類が知られている。1つは基地局を衛星にする方法である。基地局を地球から十分遠くすることで、地球上のどこへ移動しても基地局との距離はほぼ一定となり、遠近問題は回避される。もう一つの方法は、電波の強い近くの局は出力を弱く、電波の弱い遠くの局は出力を強くする方法である。この方法はパワーコントロールと呼ばれる。
2.通信路容量予約型緊急通信
遭難通信、緊急通信、安全通信及び非常通信を「緊急通信等」と呼ぶことにした。
FDMAにおいては、通常通信で使うことはできない非常通信周波数を定めている。非常通信周波数は通常の通信に使用されないため、この周波数を用いることで緊急通信等を通常通信より優先することができる。
TDMAにおいては、通常通信に使うことのできない非常用タイムスロットを定めることで緊急通信等を通常通信より優先することができる。
CDMAにおいても、通常通信に使うことのできない非常用符号を定めることで緊急通信等を通常通信より優先することができる。
この3通りの方法に共通するのは、FDMAの場合は非常用通信周波数、TDMAの場合は非常用タイムスロット、CDMAの場合は非常用符号を緊急通信のために予約していることである。言い換えれば、帯域幅として与えられた通信路容量の一部を滅多に使わない緊急通信等を優先するために予約している。予約された通信路容量は通常は効率的に使用されていない。これは有限な資源である周波数資源の有効活用という点において望ましくない。
3.実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式の概要
3.1 緊急通信等を発信する方法
基地局0が、移動局1、移動局2、...、移動局nなるn(n≧2)個の移動局と通信している状況を考える。通常は、すべての移動局が通常の通信を行っている。このとき、移動局1は以下の手順に従い緊急通信等を発信する。
1.移動局1は基地局0から見た移動局1の電界強度を一時的に増加させる。
2.基地局0はすべての移動局に対してこれまでの出力レベルを保つよう制御する信号を出し続ける。
3.移動局1のみが基地局からの出力制御信号を無視して強力な電波を出す。
4.遠近問題により、基地局は他の局からの電波を復号できなくなる。
このようにして移動局1は基地局0に対する、すべての通信路容量を使用可能な独占的な通信路を確立することができる。
3.2 緊急通信等を発信する局が2局以上の場合
ランダムな時間間隔をおいて先ほどの方法により緊急通信を発信する。最初に基地局に電波が届いた局の接続が完了すると出力を下げるため2番目以降の局が緊急通信等を発信すると基地局に電波が届く。
4.実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式の利点
1.通信路容量予約型緊急通信のように通信路容量の一部を緊急通信のために常時確保する必要が無い。
2.緊急通信速度設定は柔軟である。
3.セルラー方式の場合、緊急通信を発信している局から遠くにあるセルに影響が及ばない。
4.小規模な改修により実装可能である。
5.非常通信周波数の聴取義務はもはや必要でない。
6.緊急通信以外の用途でみだりに発信を行った場合は電波法により罰せられる(他の無線局の通信に対して故意に混信を発生させるため)。
以上が、実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式の概要である。
以上に記載した実施の形態1〜4では、CDMAを例に挙げて説明した。CDMAは複数の移動局が同じ周波数を同時に使用するので、遠近問題によって他の移動局の通信をすべて覆い隠すことができ、また、CDMAでは遠近問題が生じやすいため、上記実施の形態に記載された発明に特に適した通信方法である。しかし、本発明は、遠近問題が生じる通信方法であれば、CDMAに限らず適用することができる。なお、CDMAにはいくつかの方法があるが、本発明では、多くのシステムで使用されている直接拡散方式を用いる。
また、実施の形態1〜4の通信システムは、遠近問題に対処するために、移動局と基地局の間でやり取りを行い、基地局における各移動局の電界強度がほぼ一定となるようフィードバックループを構成し、移動局側が出力を調整する方法(パワーコントロール方式)を採用していても、パワーコントロール方式を使用したシステム、または、人工衛星を基地局、地球上(上空も含む)の局を移動局とする方法を採用していても、本発明を利用することができる。
また、実施の形態1〜4において、移動局200が、出力する緊急時に他の移動局と基地局100との通信を妨害する程度の電界強度は、例えば、通常時の通信に使われる電界強度の約100倍程度であればよい。例えば、20dB程度であればよい。
遭難通信の場合には、移動局200が通常時の通信に使用する電界強度が、例えば、100W程度であるのに対し、緊急時の通信に使用する電界強度は、例えば、10kW程度が想定される。
実施の形態5.
この実施の形態では、CDMAにおける制御チャネルを用いない発信方式について説明する。この実施の形態では、主として実施の形態1〜4と異なる点について、説明する。
実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式は、先に、電波を強くするものであるが、例えば、通常の出力よりも20dB(デシベル)程度出力を上げなければならない可能性がある。その理由は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)用の性能の良い受信部で遠近問題による抑圧を発生させるには、例えば、20dB程度必要ではないかと考えられるからである。
この場合、例えば、出力を100倍にするかアンテナ利得を一時的に100倍にするか、どちらか(または両方の方法の組合わせ)を行わなければならない。一時的とはいえ、例えば、出力を20dB増加させること必要がある。また、高価なフェーズドアレイアンテナを別にすれば、例えば、(通常通信用アンテナの利得を0dBiとして)利得20dBi(dBiは、アイソトロピック利得のことであり、あらゆる方向に等しい強さで電波を出すアンテナ(アイソトロピックアンテナ)を比較基準とした利得のことである。絶対利得ともいう。)のアンテナは指向性が鋭く、指向性の鋭いアンテナを航空機のように高速移動する移動局から基地局に向け続けるのも容易ではない。そこで、出力や利得を変える必要のない新しい方法を考えた。
本実施の形態の通信システムを構成する基地局100及び移動局200について、図9を用いて説明する。
図9に示す通信システムは、緊急時において、基地局100と移動局200aとが緊急時の通信(緊急通信等)を確立する通信システムである。基地局100は、地上局でもよいし、衛星でもよい。
移動局200は、特殊発呼部206が、通常モードから緊急モードに切り替え、移動局側送信部208が、搬送波の中心周波数fにおける送信信号の電力(電力スペクトル密度)の高い電波を発信する。
基地局100は緊急時の通信を出した移動局200からの搬送波の中心周波数fにおける送信信号の電力(電力スペクトル密度)の高い電波を受信する。基地局100は他の移動局に対して信号強度を抑制させる抑制信号を出し続ける。
他の移動局の通信は抑圧され、基地局100では緊急時の通信以外を受信できなくなる。緊急時の通信を発信した移動局200のみが基地局100との通信路(セッション)を確立する。セッションの確立後、緊急時の通信を発信した移動局200は通常の通信手順に従い、通信を行う。
図9に示した基地局100及び移動局200の内部構成について説明する。
CDMAを利用した移動局200には、通常のパワーコントロール、即ち、通常時の通信を行うための信号の電界強度を制御する機能を持つ出力制御部202がある。また、移動局200は、通常時の通信を制御する通信制御部204、緊急時に緊急時の通信の発呼を移動局側送信部208に要求する特殊発呼部206(実施の形態1〜4の緊急通信発呼部に相当)、通信制御部204から無線通信する信号を受け取り基地局100へ送信する移動局側送信部208及び基地局100と無線通信する信号を受信する移動局側受信部210とを備える。移動局側送信部208は、特殊発呼部206からの緊急時の通信の発呼を受け取り、CDMAにおける制御チャネルを用いず、拡散符号を用いて生成される拡散電波信号よりも狭帯域で高電力スペクトル密度の緊急電波信号(特殊電波信号の一例)を生成して基地局に発信(詳細は、後述する)を行う。
このように、拡散符号を用いた直接拡散方式により、基地局100と通信をする移動局200において、特殊発呼部206は、緊急時に緊急時の通信の発呼(特殊の発呼の一例)を要求する。移動局側送信部208は、特殊発呼部206からの要求に対応して、拡散符号を用いて生成される拡散電波信号よりも狭帯域で高電力スペクトル密度の緊急電波信号を生成して基地局に送信する。
ここで、高電力スペクトル密度の信号とは、CDMAを利用した移動局200が用いる通常時の通信を行うためのCDMA信号の電力スペクトル密度より高い電力スペクトル密度の信号のことを意味している。その高さ程度は、高電力スペクトル密度の信号を取り出すとき、通常時の通信を行うためのCDMA信号と区別できる程度に高ければよい。
一方、基地局100は、移動局200との無線通信に使用する信号の電界強度を制御する出力制御部102、移動局200と無線通信する信号を送信する基地局側送信部110(以下、単に、送信部ともいう)及び移動局200と無線通信する信号を受信する基地局側受信部108と、基地局側受信部108が受信した信号に基づいて、受信した信号から緊急時の通信の発呼信号を検出する検出部106及び通常時の通信を制御する通信制御部104を備える。
このように、拡散符号を用いた直接拡散方式により、複数の移動局200と通信をする基地局100において、基地局側受信部108(以下、単に、受信部ともいう)は、複数の移動局200から、拡散符号を用いて生成された拡散電波信号を受信するとともに、拡散電波信号よりも狭帯域で高電力スペクトル密度の特殊電波信号を移動局から受信する。検出部106は、前記基地局側受信部108が特殊電波信号を受信したかを検出する。そして、基地局側送信部110は、前記検出部106が検出した特殊電波信号を送信した移動局200に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する。
前記基地局側受信部108は、拡散信号受信部107と特殊信号受信部109との2つの受信部を備えている。拡散信号受信部107は、拡散電波信号を受信して所定のチップレートの拡散符号で拡散復調して情報信号を得るものである。特殊信号受信部109は、特殊電波信号を受信して拡散符号のチップレートよりも低レートの符号を特殊符号として特殊符号で拡散復調して情報信号を得るものである。
図10は、移動局側送信部208の構成図である。
図11は、基地局側受信部108の拡散信号受信部107の構成図である。
図12は、基地局側受信部108の特殊信号受信部109の構成図である。
図10において、移動局側送信部208の情報変調部312は、ベースバンド信号(デジタル信号)をキャリアに乗せる1次変調(情報変調)をする。拡散符号発生部315は、拡散のために必要な拡散符号を発生する。拡散変調部313は、拡散符号発生部315により1次変調された情報変調信号(スペクトラム)に拡散符号を排他的論理和回路320により乗せて情報変調信号を拡散する2次変調(拡散変調)をする。周波数変換部317は、2次変調(拡散変調)された拡散変調信号の周波数を変換し、電力増幅部318は、出力制御部202に指示に従い、パワーコントロールをして拡散電波信号をアンテナ319から出力する。
ここで、拡散符号の1ビットを情報信号と区別してチップ(Chip)と呼ぶ。そして、拡散符号のクロック周波数(クロック・パルス)をチップレート(Chip Rate)と呼ぶ。
拡散符号は、送信するベースバンド信号(実際は、情報変調部312により変調された情報変調信号)と同じように2値の信号であるが、ベースバンド信号よりも変化のスピードが速くなるように設定されている。ベースバンド信号の1つの矩形波(パルスとも言う。1つのパルスが1ビットを表示)の時間をTsとすると、この信号のビットレート(伝送速度。単位はbps:bit per second)は1/Tsとなる。同じように、拡散符号の1つの矩形波(これをチップと呼ぶ)の時間をTcとすると、チップレート(チップの伝送速度。単位はcps:chip per second)は1/Tcとなる。
図13で、横軸は、周波数fを、縦軸は、電力スペクトル密度p(f)を、fは、搬送波の中心周波数を、Bは拡散符号の周波数帯域(拡散符号のチップレート)を、Aは情報変調信号の周波数帯域(データレート)を表している。
直接拡散方式では、情報変調信号の周波数帯域Aよりも高いチップレート(クロック周波数)を持つ拡散符号により、情報変調信号の位相をそのまま切り替える。情報変調信号は、情報変調信号の周波数帯域Aよりも周波数帯域が広い周波数帯域Bの(即ち、高クロック周波数の)拡散符号で変調される。このため、拡散変調信号スペクトルは、図13のように、拡散符号の長さ(拡散符号のビット数)に応じて広い周波数帯域Bに拡散される。
図10において、特殊符号発生部316は、特殊符号を発生する。特殊符号とは、例えば、1の連続列、又は、0の連続列である。スイッチ314は、特殊発呼部206からの緊急時の発呼要求がある場合に、拡散符号発生部315からの拡散符号を、特殊符号発生部316からの特殊符号に切り替える。
図11において、基地局側受信部108の拡散信号受信部107は、変調と逆の処理(復調)を行い、元の情報信号(デジタル信号)を再生する。アンテナ411により受信された拡散電波信号は、高周波増幅器412で増幅され、周波数変換部413で周波数変換される。符号同期部414では、伝走路の遅延を受けた拡散符号の符号位相を同期回路により推定し、拡散符号発生部415で送信側と同じ拡散符号を発生させ、拡散復調部416の排他的論理和回路420で拡散符号を掛けることにより逆拡散をする。逆拡散後の受信信号は情報復調部417で復調され情報信号が復元する。
また、電力強度測定部419は、アンテナ411により受信された拡散電波信号の電界強度を測定し、移動局200への電力制御指示のために、測定結果を、出力制御部102に出力する。
このように、基地局側受信部108の拡散信号受信部107は、受信部側では拡散された拡散変調信号を元の情報変調信号に復元する逆拡散または拡散復調を行った後、通常の情報復調を行う。
図12において、基地局側受信部108の特殊信号受信部109は、変調と逆の処理(復調)を行い、元の情報信号(デジタル信号)を再生するとともに、受信する信号の周波数fの電界強度を測定し、移動局200からの緊急信号の有無判定のために、測定結果を、検出部106に出力する。
アンテナ511により受信された拡散電波信号のうち中心周波数fを中心とした近傍部分のみ高周波増幅器512で増幅し、周波数変換部513で周波数変換する。符号同期部514では、伝走路の遅延を受けた符号位相を同期回路により推定し、特殊符号発生部515で送信側と同じ特殊符号を発生させ、拡散復調部416の排他的論理和回路520で特殊符号を掛けることにより逆拡散をする。逆拡散後の受信信号は情報復調部417で復調され情報信号が復元する。
特殊電波信号検出部599は、特殊電波信号を検出する。特殊電波信号検出部599は、バンドパスフィルタを備えている。バンドパスフィルタは、アンテナ511により受信された信号の中心周波数fを中心とした近傍部分の信号をフィルタリングする。フィルタリングした信号は、更に、必要な復調をして検出部106に出力する。検出部106では、信号の内容をデコードし、その内容により、移動局200から緊急信号が送信されたと判定する。その後の動作は、実施の形態1〜4と同じであるので説明を省略する。
通常の拡散電波信号の中に特殊電波信号が含まれている場合は、特殊電波信号は狭帯域であるため、通常の拡散電波信号を拡散符号で逆拡散すれば、特殊電波信号(ノイズ)は拡散され、無視される。従って、通常の拡散電波信号の中に特殊電波信号が含まれている場合でも通常の拡散電波信号によるCDMA通信への干渉は少ない。
なお、特殊信号受信部109は中心周波数fを中心とした近傍部分の電波のみ受信できればよいのであるから、拡散電波信号のうち中心周波数f近傍部分のみフィルタリングして高周波増幅器512で増幅することが望ましいが、拡散復調部416で特殊符号を掛け逆拡散をすることにより、結果として、拡散電波信号のうち中心周波数f近傍部分のみの信号が取り出されるのであるから、中心周波数f近傍部分のみフィルタリングする必要はない。
図10から図12を用いて、動作について、説明する。
この実施の形態は、実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式において緊急通信等を可能にしていた本質的な理由は何かについて考えた結果、「出力」ではなく「電力スペクトル密度」を大きくすることによって、同様の方式が実現可能であることがわかったことに基づくものである。
ここで、電力スペクトル密度(PSD:Power Spectrum Density)とは、ある周波数における送信信号の電力をいう。ここでは、搬送波の中心周波数fにおける送信信号の電力をいう。大きな電力の信号を送ればそれだけ他の回線への影響が大きくなる。このため、一般には他回線への影響が軽微となるように、特定の周波数帯域における送信信号の電力制限を規定することが多い。しかし、ここでは、特定の周波数帯域における送信信号の電力スペクトル密度を大きくすることにより緊急通信等を可能にするものである。好ましくは、搬送波の中心周波数fにおける送信信号の電力スペクトル密度を大きくするのがよい。なぜなら、移動局側送信部208の構成が複雑にならないからである。
なお、「出力」とは、電力スペクトル密度を帯域幅で積分したものである。
出力を変化させなくとも電力スペクトル密度を大きくすることは可能である。拡散率の高いCDMA方式の場合は、特に、電力スペクトル密度を大きくすることが可能である。以下、この方法について詳細に述べる。
基地局0、移動局1、2、...、n(n≧2)からなる通信システムを考える。ここで、基地局が2つ以上である場合は、実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式により、基地局が1つである場合に還元できるので基地局は1つであると仮定して一般性を失わない。
他の移動局2、...、nがCDMA方式を用いて通常の通信を行っている状態を考える。DS−CDMAはスペクトラム拡散方式と同様、スペクトルを拡散しており、そのため電力スペクトル密度(Power Spectrum Density)が小さい。
移動局1は基地局を呼び出すために電力スペクトル密度が大きく、占有帯域幅の小さな電波を発する。周波数fを横軸、電力スペクトル密度pを縦軸として、このときの状況を表わしたものを図14に示す。
図14において、横軸は、周波数fを、縦軸は、電力スペクトル密度p(f)を、fは、搬送波(拡散変調信号又は拡散電波信号)の中心周波数を示す。移動局2、...、nによるスペクトル拡散しているDS−CDMAによる通信と移動局1による狭帯域による送信が「同じ出力」で行われている。
この「同じ出力」の意味を、移動局1と移動局2の場合を用いて図15で説明する。「同じ出力」とは、図15において、移動局1と移動局2との斜線部分の面積(電力スペクトル密度の帯域幅での積分値)が等しいことである。図15の場合は、移動局2の周波数帯域をBとし、パワー(電力)をpとすると、移動局1の周波数帯域はB/mであり、パワー(電力)は、mpである。したがって、移動局1と移動局2の出力は、B×p=(B/m)×mpとなり、等しいことになる。図15は、出力が同じであれば、占有帯域幅が小さい電波の方が電力スペクトル密度は大きくなることを示している。
このとき、基地局において搬送波の中心周波数f付近のみを選択して受信する受信部(特殊信号受信部109)を通常の受信部(拡散信号受信部107)とは別に用意すれば搬送波の中心周波数f付近の帯域でのみ送信される電波の有無は容易に判別可能である。これがこの実施の形態の基本的な考えである。
つまり、送信部の出力が同じであっても、占有帯域幅が小さい電波の方が電力スペクトル密度は大きく、スペクトルを拡散しているほかの通常通信と確実に区別することができる。
このように占有帯域の小さい電波を発生させるためにはどうすれば良いのだろうか。案としては2つ考えられる。
第1案は、DS−CDMAに使用する送信部と別の送信部を用意する案である。即ち、通常の移動局側送信部以外に、特殊発呼部206からの要求に対応して、拡散符号を用いて生成される拡散電波信号よりも狭帯域で高電力スペクトル密度の緊急電波信号を生成して基地局に送信する他の移動局側送信部を備える案である。
第2案は、前述した、図10の移動局側送信部208の構成である。
以下、CDMAに使用する送信部(移動局側送信部208)を使用して占有帯域の小さな信号を発生させる方法について述べる。
ここでは、送信部がPSK(BPSK、QPSK etc.)変調器によってDS−CDMA信号を送出しているとする。ここで、PSKを例に挙げているのは実際のCDMAを使用したシステムにPSKが多いからであって、ASK、FSK、QAM等を用いた場合も同様に占有帯域幅の小さな信号を発生させることができる。
実システムの例として、W−CDMA、CDMA2000の両方とも、拡散変調は下りがQPSK、上りがHPSKである。
PSK(Phase Shift Keying:位相変調)方式は、搬送波の位相(Phase)の変位量の大小(または有無)でデジタル情報ビット(1/0)を表現するデジタル情報変調方式であり、デジタル符号に応じて搬送波の位相を離散的に変化させる変調方式である。
BPSK(Binary Phase Shift Keying:2相位相変調)は、デジタル信号の情報内容に対応して搬送波の位相を0相(同相)と兀相(逆相)に対応させて変化させる方式であり、デジタル符号が1ビット出現した時に1つの位相が定まる。
QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:4相位相変調)は、デジタル信号の情報内容に対応して搬送波の位相を変化させる方式で、搬送波の位相を90度おきにとり、単位時間に2ビットの情報を伝送する方式であり、デジタル符号が2ビット出現して位相が定まる。
ASK(Amplitude Shift Keying:振幅変調)は、デジタル信号1,0に対して搬送波の有無を対応させるものであり、ベースバンドのビット情報(0,1)を搬送波の2値振幅(またはON/OFF)に対応させる変調方式である。
FSK(Frequency Shift Keying:周波数変調)は、デジタル信号1,0に対して搬送波の周波数f,fを対応させるものであり、ベースバンドのビット情報(0,1)を搬送波の2周波数に対応させる変調方式である。
QAM(Quadrature Amplitude Modulation)は、QPSKの変調振幅を2値にしたものであり、16QAMは16の信号状態が得られるので,1回で4ビットのデータが伝送できる。変調振幅を多値化することにより、32,64,128,256QAMがあり、それぞれ5,6,7,8ビットのデータが伝送できる。
PSK(BPSK、QPSK etc.)変調器において、占有帯域幅の小さな信号を発生させるためには、拡散変調部313に拡散符号(特殊符号)として0の連続列(000000・・・)または1の連続列(111111・・・)を入力すればよい。0の連続列(000000・・・)または1の連続列(111111・・・)は特殊符号の一例である。
図16(a)に、拡散変調部313に特殊符号としてオール0の連続列(000000・・・)を与えた場合の変調結果を示す。排他的論理和回路320により、情報信号と特殊符号との排他的論理和が取られ変調信号が出力される。このとき、拡散変調部313からの出力は情報信号がそのまま出力されるため、拡散されず無変調信号と同じになり、占有帯域幅の極めて小さな信号になる。
図16(b)に、拡散変調部313に特殊符号としてオール1の連続列(111111・・・)を与えた場合の変調結果を示す。このとき、拡散変調部313からの出力は情報信号が反転した反転信号が出力されるが、占有帯域幅の極めて小さな信号になる。
参考として、図16(c)に、拡散変調部313に拡散符号として0と1の連続列(0101010・・・)を与えた場合の変調結果を示す。このとき、情報信号と特殊符号との排他的論理和が取られたため、拡散変調部313からの出力は情報信号が拡散信号で拡散され、占有帯域幅が、チップレートとほぼ等しくなる。
PSK(BPSK、QPSK etc.)変調器と同様に、ASK、FSK、QAMの場合も拡散変調部313に拡散符号(特殊符号)として0の連続列または1の連続列を入力すれば、無変調信号と同じ出力あるいは反転信号の出力が得られる。なお、ASKの場合は拡散符号として、0の連続列を与えれば、「出力が出てこない」こともありえるので、この場合は、1の連続列を与えればよい。
0の連続列または1の連続列の長さは占有帯域幅をどれくらい小さくするかによって変化するが、占有帯域幅を通常の1/mにする場合(電力スペクトル密度は通常のm倍)1または0をm個連続させた列を入力する必要がある。例えば、01010101・・・により4MHzの占有帯域幅の搬送波が形成できるとき、0000111100001111・・・により1MHzで4倍の電力スペクトル密度を持つ搬送波が形成できる。
より一般的に言えば、DS−CDMA方式におけるチップレート(Chip Rate)を変化させることにより占有帯域幅を変化させることができる。
以下、図17を用いて、占有帯域幅Bと電力スペクトル密度p(f)の関係を考える。送信部の出力Pと周波数fと電力スペクトル密度p(f)の関係は以下の式で与えられる。
Figure 0004107432
通常、中心周波数fに対してp(f)が以下の形になるよう帯域を制限する。
Figure 0004107432
そのため、積分区間は[f−B/2、f+B/2]で十分である。このとき、(1)式は以下のように変形される。
Figure 0004107432
さらに、CDMAの場合、p(f)が[f−B/2、f+B/2]内において周波数によらず一定値pであると近似すると、(3)式は以下のようになる。
P=pB (4)
(4)式により、出力Pが一定である場合、占有帯域幅Bと電力スペクトル密度pは反比例する。
図17(a)は、占有帯域幅=Bで、電力スペクトル密度=pの場合を示し、図17(b)は、占有帯域幅=2Bで、電力スペクトル密度=p/2の場合を示している。(a)と(b)の斜線部面席は等しい。即ち、出力は一定である。
占有帯域幅BはCDMAの場合チップレートだけで決定される。そのためチップレートを下げるだけで電力スペクトル密度を上げることができる。(4)式からわかるように、送信部の出力を一定とした場合、チップレートを通常の1/mにすれば電力スペクトル密度pは通常のm倍になる。CDMAの場合、チップレートは通常高く、例えば、m=100〜1000程度は簡単に確保できる。
なお、偶然に、複数の移動局から、チップレートを1/mにして電力スペクトル密度pがm倍になった信号が出された場合には、混信してしまうが、その場合には、実施の形態2のように、ランダムに任意時間遅延させて再度発信を試みればよい。
チップレートを下げるためには拡散符号に通常のWalsh符号(同期CDMAの場合)やその他の拡散符号(非同期CDMAの場合、M系列符号やGold系列、嵩系列に代表される符号)ではなく、0や1の連続する符号を使うだけで良い。これにより、スペクトル拡散が行われなくなり、電力スペクトル密度が大きくなる。送信部や変調器そのものに変更を加える必要もない。なお、Walsh符号とは、拡散符号の代わりに下り信号の識別に用いられる符号である。
これらの0や1が連続する符号はWalsh符号やM系列符号、Gold系列符号等の他の拡散符号との相関関係は小さい。なぜなら、他の拡散符号も、直流成分との相関関係が小さくなるよう設計されているからである。そのため、特殊電波信号を逆拡散してもノイズと見なされることになり、他局の通信への妨害は最小限に押さえられる。
このように、占有帯域幅が狭く電力スペクトル密度が大きな電波の生成は比較的簡単な方法により実現することが可能であり、さらに他局の通信を妨げることなく基地局に確実に情報を送ることができる。
以上のように、この実施の形態の基地局側受信部108は、拡散電波信号を受信して所定のチップレートの拡散符号で拡散復調して情報信号を得る拡散信号受信部107と、
特殊電波信号を受信して拡散符号のチップレートよりも低レートの符号を特殊符号として特殊符号で拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部109とを備えたものである。
この実施の形態の移動局側送信部208は、所定のチップレートの拡散符号を発生する拡散符号発生部315と、拡散符号のチップレートよりも低レートの符号を特殊符号として発生する特殊符号発生部316と、前記特殊発呼部206からの要求の有無により拡散符号発生部315と特殊符号発生部316とを切り替えるスイッチ314とを備えたものである。
この実施の形態の応用例について説明する。
応用例1.
この実施の形態の先にのべた方式において、δ関数的なスペクトルを持つ狭帯域の電波はスペクトル拡散の中心周波数において発生させたが、それは送信部の構成上、中心周波数にδ関数的なスペクトルを立たせる方が容易であるためである。本質的にはこのスペクトルは(拡散されている周波数帯域Bの中の)どこに立っていてもよい。これは通常のCDMA方式で使用されている2重変調と周波数変換部317とにより実現できる。
応用例2.
また、δ関数的なスペクトルをたたせる場所を時間とともに変化させてもよい。例えば、時刻T1において周波数f+fのスペクトルにし、時刻T2において周波数f+fのスペクトルにし、時刻T3において周波数f+fのスペクトルにする。これは、周波数ホッピング方式の技術を用いて実現できる。
また、図23に示すように、信号の周波数fとfとを時間とともに切り替えて情報のオンオフを伝えるようにしてもよい。即ち、FSK方式により情報を伝えるようにしてもよい。
応用例3.
また、図24に示すように、周波数fの情報変調信号を生成して中心周波数fの搬送波に重畳させた信号としてもよい。この場合、周波数fの情報変調信号は、f+fとf−fの信号に2分されるため、電力スペクトル密度が1/2になる。
また、周波数を切り替えて応用例2のように、FSK方式により情報を伝えるようにしてもよい。
応用例4.
応用例3では、周波数fの情報変調信号を生成したが、拡散符号により周波数fの信号を生成して中心周波数fの搬送波に重畳させた信号としてもよい。この場合も、図24に示すように、信号は、f+fとf−fの信号に2分されるため、電力スペクトル密度が1/2になる。
また、周波数を切り替えて応用例2のように、FSK方式により情報を伝えるようにしてもよい。
この実施の形態の方式には以下のような利点がある。
1.プロトコルは単純であり、故に信頼性も高いと考えられる。
2.このシステムは既に使用されている従来のCDMA通信システムに対しても、送信部を別途取りつける形であれば、増設により取りつけることも可能である。制御チャネルを増やす、等のプロトコルを変える方法より、(過去との互換性を考えれば)増設は容易であると考えられる。
3.移動局側は1つの送信部、1つのアンテナで良いため簡略な構成が可能である。
4.送信部の変調部には手を加えず、デジタル信号のみで処理を行っている。即ち、送信部(移動局)側の改造はほとんど不要で、すでにCDMAシステムができあがっているのなら、デジタル回路の部分だけ改修すればよい。
5.通信中の他局に妨害を与えない。
この方法による通信は他局の通信を妨害しない。言い換えれば、通常通信で使用するスペクトルの幅Bと、狭帯域の通信で使用するスペクトルの幅B’の比B/B’が1より十分大きければ、DS−SDMAの特性より、通常通信に与える影響も小さい。ここで、影響が小さいとは他の通信に対するBER(Bit Error Rates)の上昇を押さえることができるということを意味している。
6.出力を上昇させたりアンテナゲインを変える必要がない。
最後の3点(4、5、6)は、実施の形態1〜4の緊急発信方式に比べた利点である。
これらの利点により、この提案方法は緊急通信等だけではなく、通常通信の発信に使用することができる。なぜなら、他局の通信を妨害せず、許可された送信電力を超える必要もないからである。もちろん、緊急通信等の発信にこの方式を利用することもできる。その場合、「通常使用することのない緊急通信等のために通信路容量の一部を予約しておく必要がない」という実施の形態1〜4の緊急通信等発信方式の利点はまったく同じである。通信手段も同じでよい。さらに、実施の形態1〜4のように送信電力を大きくする必要がないというこの方式の利点も活かすことができる。ここで、特殊発信とは、拡散符号ではなく、拡散符号よりもチップレートが低いレートの特殊符号を用いた電波による発信をいう。あるいは、特殊発信とは、拡散符号で拡散しない電波による発信をいう。
また、以前の方式と比較した場合の課題として以下のようなものがある。
・基地局は受信部を2つ用意している必要がある。
・通信路容量は任意ではない。また、通信路容量は周波数帯域Bに限られ小さい。
しかし、後者については、通信路容量が小さい(即ち、低速の)通信では多くの情報を伝送することはできないが、以下に述べる理由により、基地局に対して移動局が発信要求を行うにはこれで十分であると考える。
移動局からの発信要求に対して基地局からの応答は以下のように行う。
1.移動局に通常通信等の符号を割り当てる。
2.基地局と移動局は1.で割り当てられた符号を用いて通信を行う。
上記手順において移動局に符号を割り当てた後に、通常通信に戻る手段をあらかじめ定めておく。ここで、最終的に通常通信に戻る部分は実施の形態1〜4と同様である。そのため、この実施の形態の方式による通信は1.の部分だけを行えば十分である。通常通信を確立するためのネゴシエーションの部分だけ行うこととすれば多くの情報をこの実施の形態の方式で伝送する必要はない。
この実施の形態の方式が実施の形態1〜4の方式と本質的に異なっている部分は通常通信の発信に使用できることである。通常通信の発信に使用できるということは、殆どの通信に使用可能であり、優先度が高く速度が低くてもよい通信と優先度が低く高速であることが要請される通信を共存させることができる、ということであり、より一般的な枠組みになっている。
実施の形態6.
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図18は、図12の基地局100の特殊信号受信部109から、拡散復調部516と、符号同期部514と、特殊符号発生部515とを除いたものである。
特殊信号受信部109は、周波数変換部413で周波数変換された信号を、逆拡散せず、そのまま情報復調部417へ出力する。情報復調部417で復調され情報信号が復元する。
移動局200の拡散変調部313からの出力として情報信号がそのまま出力され無変調信号と同じである場合には、基地局100の特殊信号受信部109は、拡散されていない信号を受信するのであるから、逆拡散をする必要がない。
このように、この実施の形態の基地局側受信部108は、拡散電波信号を受信して拡散符号で拡散復調して情報信号を得る拡散信号受信部107と、特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部109とを備えたものである。
このように、簡単な構成で基地局側受信部108の特殊信号受信部109を実現できる。
実施の形態7.
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図19は、図10の移動局側送信部208の拡散変調部313にスイッチ314を設けたものである。スイッチ314は、特殊発呼部206からの特殊発信要求があるとき、情報信号を拡散することなく周波数変換部317に出力する。こうして、移動局200の拡散変調部313からの出力として情報信号がそのまま出力される。
このように、この実施の形態の移動局側送信部208は、拡散符号を発生させる拡散符号発生部315と、拡散符号発生部315が発生させた拡散符号を用いて情報信号を拡散変調する拡散変調部313とを備え、拡散変調部313は、特殊発呼部206からの要求がある場合に、情報信号を変調せず無変調信号として出力する。
実施の形態8.
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図20は、図11の拡散復調部416にスイッチ514を設け、更に、特殊符号発生部515を設け、基地局側受信部108としたものである。スイッチ514は、検出部106が特殊発信を検出したとき、特殊符号発生部515からの特殊符号で情報信号を逆拡散する。
図11の特殊信号受信部109は中心周波数fを中心とした近傍部分の電波のみ受信できればよかったが、図20の基地局側受信部108は、帯域幅Bの拡散電波信号の受信と中心周波数fを中心とした近傍部分の電波信号との両方を受信するものであるから、中心周波数f近傍部分のみをフィルタリングしてはならない。中心周波数f近傍部分をフィルタリングしなくても、拡散復調部416で特殊符号を掛け逆拡散をすることにより、結果として、拡散電波信号のうち中心周波数f近傍部分のみの信号が取り出されるのであるから問題はない。
一方、基地局側受信部108の電力強度測定部419は、通常の電界強度の測定の他に、移動局200からの緊急信号の有無判定のために、拡散電波信号の周波数f(を中心とした近傍部分)の電界強度を必ず測定しなければならない。
このように、この実施の形態の基地局側受信部108は、所定のチップレートの拡散符号を発生する拡散符号発生部415と、拡散符号のチップレートよりも低レートの符号を特殊符号として発生する特殊符号発生部515と、移動局からの特殊電波信号の受信の有無により拡散符号発生部415と特殊符号発生部515とを切り替えるスイッチ514とを備えたものである。
この実施の形態によれば、特殊信号受信部109を設ける必要がない。
実施の形態9.
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図21は、図12の拡散復調部416にスイッチ421を設け、基地局側受信部108としたものである。スイッチ421は、検出部106が特殊発信を検出したとき、周波数変換部413からの信号を逆拡散せず出力するものである。
図11の特殊信号受信部109は中心周波数fを中心とした近傍部分の電波のみ受信できればよかったが、図21の基地局側受信部108は、帯域幅Bの拡散電波信号の受信と中心周波数fを中心とした近傍部分の電波信号との両方を受信するものであるから、中心周波数f近傍部分のみをフィルタリングしてはならない。中心周波数f近傍部分をフィルタリングしなくても、検出部106が特殊発信を検出したとき、拡散復調部416では、周波数変換部413からの信号を逆拡散せずそのまま出力するのであるから中心周波数f近傍部分の高電力スペクトル密度の信号が取り出せることになり問題はない。
一方、基地局側受信部108の電力強度測定部419は、通常の電界強度の測定の他に、移動局200からの緊急信号の有無判定のために、拡散電波信号の周波数f(を中心とした近傍部分)の電界強度を必ず測定しなければならない。
このように、この実施の形態の基地局側受信部108は、拡散符号を発生させる拡散符号発生部415と、拡散電波信号を受信して拡散符号発生部415が発生させた拡散符号を用いて拡散復調して情報信号を得る拡散復調部416とを備え、拡散復調部416は、特殊電波信号を移動局から受信した場合に、拡散復調せず無復調信号として出力する。
この実施の形態によれば、特殊信号受信部109を設ける必要がない。
以上のように、実施の形態5以降では、移動局が、特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、特殊発呼部からの要求に対応して、直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域で高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備えている。
また、前記移動局は、情報信号を拡散変調する拡散変調部を備え、前記移動局側送信部は、拡散変調部をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする。
また、前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を発生する特殊符号発生部と、特殊符号発生部が発生させた特殊符号を用いて、情報信号を拡散変調する拡散変調部とを備え、前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする。
前記移動局は、さらに、前記移動局側送信部が特殊電波信号を生成する場合に、情報信号のビットレートを低く制限する通信制御部を備え、ビットレートを低く制限することにより特殊電波信号の電力スペクトル密度を上げることを特徴とする。
また、実施の形態5以降では、基地局が、複数の移動局から、直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域で高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えている。
また、前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部を備えている。
また、前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部を備えている。
また、前記特殊信号受信部は、受信する信号の電力スペクトル密度を測定して前記検出部に出力する電力強度測定部を備えている。
また、前記基地局側受信部は、拡散電波信号を受信して拡散復調して情報信号を得る拡散復調部を備え、前記基地局側受信部は、特殊電波信号を移動局から受信した場合に、拡散復調部をバイパスさせて、特殊電波信号を拡散復調せず無復調信号として出力する。
また、前記基地局側受信部は、所定のチップレートの拡散符号を発生する拡散符号発生部と、直流成分からなる特殊符号を拡散符号として発生する特殊符号発生部と、移動局からの特殊電波信号の受信の有無により拡散符号発生部と特殊符号発生部とを切り替えるスイッチとを備えている。
実施の形態5〜9の方式の概要について、更に説明する。
1.実施の形態1〜4の方式は、電界強度を大きくすることにより、遠近効果を使用して優先通信を実現していた(電界強度を大きくするのに大出力が必ずしも必要ではない。なぜなら、アンテナ利得を変化させることができれば、電界強度を大きくできるからである。)。
2.しかし、他の通信と明確に区別する方法として、電界強度を大きくする必要があるわけではない。即ち、全帯域にわたり電力スペクトル密度を高くする必要があるわけではないということを実施の形態5〜9で説明した。
3.即ち、大きな電界強度により他の通信を全て覆い隠すのではなく、例えば、空中線電力が同じでも電力スペクトル密度を高くすることができることから帯域幅を狭くすることにより、出力は同じでも電力スペクトル密度(Power Spectrum Density、単位はW/Hzである)を高くすることにより、基地局に情報を伝達できればそれで十分であるということが実施の形態5〜9の本質である。
4.「特殊符号を用いて拡散率を1にする」のは、電力スペクトル密度を高くする1つの方法であり、この方法が簡単、かつ、効果的である。他の方法として、帯域幅を狭くし、電力スペクトル密度を高くするには、拡散変調器をバイパスするのが簡単である。
また、拡散変調器はそのままで、拡散符号を直流成分(全て1又は全て0)に変更することによって、拡散変調器をバイパスしたのと同じ効果を得ることができる。
5.また、拡散変調部をバイパスし、なおかつ、入力される信号のビットレートを低く制限することによって、更に電力スペクトル密度を上げることができる(緊急通信等や、制御信号として使用する場合にはあまり多量のデータ伝送を必要としないので、この仮定は妥当であろう。)。
以上の実施の形態5以降で説明した構成は、組み合わせて用いることができる。また、実施の形態1〜4で説明した構成は、実施の形態5以降で説明した構成と組み合わせて用いることができる。
上述したすべての実施の形態の通信システムにおいて、移動局200が緊急時の通信を発呼する方法の一例としては、移動局200のインターフェイスに緊急ボタンを備え、緊急ボタンには緊急であることのデータを記憶した信号を送信する機能をリンクさせておき、緊急ボタンをユーザが押すことによって、緊急時の通信の発呼とすることが考えられる。
すべての実施の形態の通信システムは、従来から使用されている通信システムに対して、小幅な改変で実現可能である。したがって、本発明にかかる通信システムをCDMA方式を用いた通信に使用する場合には、比較的簡単なプロトコルにより優先的に緊急時の通信を取り扱うことができる。本発明の通信制御方法は、単純ではあるが、単純であるが故に実装が簡単であり、部品点数が少ないという意味で、コストを抑えることができるとともに信頼性を高くすることができる。
図22は、基地局100及び移動局200のコンピュータ基本構成図である。
図22において、プログラムを実行するCPU40は、バス38を介してモニタ41、キーボード42、マウス43、通信ポート44、磁気ディスク装置46等と接続されている。
磁気ディスク装置46には、OS47、プログラム群49、ファイル群50が記憶されている。ただし、プログラム群49、ファイル群50が一体となってオブジェクト指向のプログラム群49を形成する形態も一実施の形態として考えられる。
基地局100及び移動局200を構成する各部がプログラムによって実施される場合には、たとえば、出力制御部202が実行する動作をコーディングしたプログラムや緊急通信発呼部206や特殊発呼部206等が実行する動作をコーディングしたプログラムをプログラム群49として磁気ディスク装置46に記憶し、磁気ディスク装置46に記憶された各プログラムを、CPU40、OS47で実行することによって、本発明が実行される。
上記各実施の形態では、基地局100及び移動局200は、通信ポート44の機能を使用して、無線通信される。
すべての実施の形態では、各構成要素の各動作はお互いに関連しており、各構成要素の動作は、上記に示された動作の関連を考慮しながら、一連の動作として置き換えることができる。そして、このように置き換えることにより、方法の発明の実施形態とすることができる。
また、上記各構成要素の動作を、各構成要素の処理と置き換えることにより、プログラムの実施の形態とすることができる。
また、プログラムを、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることで、プログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態とすることができる。
プログラムの実施の形態及びプログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態は、すべてコンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。
また、パーソナルコンピュータをソフトウェアで動作させて無線機としたソフトウェア無線機も構成することができる。
プログラムの実施の形態およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態における各処理はプログラムで実行されるが、このプログラムは、記録装置に記録されていて、記録装置から中央処理装置(CPU)に読み込まれ、中央処理装置によって、各プログラムが実行されることになる。
また、各実施の形態のソフトウェアやプログラムは、ROM(READ ONLY MEMORY)に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。あるいは、ソフトウェアとファームウェアとハードウェアとの組み合わせで前述したプログラムの各機能を実現しても構わない。
基地局と移動局の通常時の通信を図示したものである。 移動局が緊急時の通信を発信した時の通信状態を図示したものである。 基地局及び移動局の内部構成図である。 移動局が遭難通信を発信する場合を想定した手順を示す図である。 複数の移動局より緊急時の通信が発呼される通信システムの全体構成図である。 P0〜P5母点とするボロノイ図である。 妨害による緊急時の通信の発信手順を示した図である。 基地局及び移動局の他の内部構成図である。 基地局及び移動局の内部構成図である。 移動局の移動局側送信部の内部構成図である。 基地局の拡散信号受信部の内部構成図である。 基地局の特殊信号受信部の内部構成図である。 拡散変調の原理図である。 DS−CDMAと単一周波数波の重畳を示す図である。 出力同一の説明図である。 特殊符号・拡散符号と情報信号と拡散変調信号の図である。 占有帯域幅Bと電力スペクトル密度p(f)の関係を示す図である。 基地局の特殊信号受信部の内部構成図である。 移動局の移動局側送信部の内部構成図である。 基地局の基地局側受信部の内部構成図である。 基地局の基地局側受信部の内部構成図である。 基地局及び移動局のコンピュータ基本構成図である。 応用例を示す図である。 応用例を示す図である。
符号の説明
38 バス、40 CPU、41 モニタ、42 キーボード、43 マウス、44 通信ポート、46 磁気ディスク装置、47 OS、49 プログラム群、50 ファイル群、100,100a,100b 基地局、102,202 出力制御部、104,204 通信制御部、106 検出部、107 拡散信号受信部、108 基地局側受信部、109 特殊信号受信部、110 基地局側送信部、200,200a,200b,200c,200n 移動局、206,302 特殊発呼部、208 移動局側送信部、210 移動局側受信部、300 緊急通信管理部、304 増幅器、316 特殊符号発生部。

Claims (23)

  1. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局において、
    特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
    前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備えた移動局。
  2. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局において、
    特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
    前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え
    前記移動局側送信部は、情報信号を拡散変調する拡散変調部を備え、拡散変調部をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする移動局。
  3. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局において、
    特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
    前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え
    前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を発生する特殊符号発生部と、特殊符号発生部が発生させた特殊符号を用いて、情報信号を拡散変調する拡散変調部とを備え、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする移動局。
  4. 前記移動局は、さらに、前記移動局側送信部が特殊電波信号を生成する場合に、情報信号のビットレートを低く制限する通信制御部を備え、ビットレートを低く制限することにより特殊電波信号の電力スペクトル密度を上げることを特徴とする請求項2又は3記載移動局。
  5. 記移動局側送信部は、基地局とのセッションが確立されるまで特殊電波信号で通信を行うことを特徴とする請求項1から4までのいずれか記載の移動局。
  6. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御方法において、
    特殊の発呼を要求し、
    特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側通信制御方法。
  7. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御方法において、
    特殊の発呼を要求し、
    特殊の発呼の要求に対応して、情報信号を拡散変調する拡散変調器をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側通信制御方法。
  8. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御方法において、
    特殊の発呼を要求し、
    特殊の発呼の要求に対応して、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側通信制御方法。
  9. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局において、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
    前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
    前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えた基地局。
  10. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局において、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
    前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
    前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え
    前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とする基地局。
  11. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局において、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
    前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
    前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え
    前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とする基地局。
  12. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局通信制御方法において、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信し、
    特殊電波信号を受信したかを検出し、
    検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局通信制御方法。
  13. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局通信制御方法において、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を取得し、
    特殊電波信号を受信したかを検出し、
    検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局通信制御方法。
  14. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局通信制御方法において、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を取得し、
    特殊電波信号を受信したかを検出し、
    検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局通信制御方法。
  15. 直接拡散方式により基地局と複数の移動局とが通信する通信システムにおいて、
    複数の移動局の各移動局は、
    特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
    前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
    前記基地局は、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
    前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
    前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えた通信システム。
  16. 直接拡散方式により基地局と複数の移動局とが通信する通信システムにおいて、
    複数の移動局の各移動局は、
    特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
    前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
    前記移動局側送信部は、情報信号を拡散変調する拡散変調部を備え、拡散変調部をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成し、
    前記基地局は、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
    前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
    前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え
    前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とするた通信システム。
  17. 直接拡散方式により基地局と複数の移動局とが通信する通信システムにおいて、
    複数の移動局の各移動局は、
    特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
    前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
    前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を発生する特殊符号発生部と、特殊符号発生部が発生させた特殊符号を用いて、情報信号を拡散変調する拡散変調部とを備え、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成し、
    前記基地局は、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
    前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
    前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え
    前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とする通信システム。
  18. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御プログラムにおいて、
    特殊の発呼を要求する処理と、
    前記特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させる移動局側通信制御プログラム。
  19. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御プログラムにおいて、
    特殊の発呼を要求する処理と、
    前記特殊の発呼の要求に対応して、情報信号を拡散変調する拡散変調器をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させる移動局側通信制御プログラム。
  20. 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御プログラムにおいて、
    特殊の発呼を要求する処理と、
    前記特殊の発呼の要求に対応して、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させる移動局側通信制御プログラム。
  21. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局側通信制御プログラムにおいて、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信する処理と、
    前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
    前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させる基地局側通信制御プログラム。
  22. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局側通信制御プログラムにおいて、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る処理と、
    前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
    前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させる基地局側通信制御プログラム。
  23. 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局側通信制御プログラムにおいて、
    複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る処理と、
    前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
    前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させる基地局側通信制御プログラム。
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