JP4107432B2 - 移動局及び移動局側通信制御方法及び基地局及び基地局通信制御方法及び通信システム - Google Patents
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Description
従来の多重化通信方式である周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access、以下、FDMAと記す。)や時分割多元接続(Time Division Multiple Access、以下、TDMAと記す。)においてはこのことは問題とならなかった。
TDMAにおいては、各移動局が異なるタイムスロットを利用する。そのため、基地局において遠方の移動局からの電波と、近接する移動局からの電波が同時に来ることはない。そのため、基地局は遠方の移動局からの電波と近接する移動局からの電波の強さが違っていてもタイムスロットにより区別することができる。
一方、CDMA方式では、基地局は複数の移動局に対し、同じ周波数を用い、異なるコードを用いて同時に通信を行う。そこで、遠方の移動局からの電波と近接する移動局からの電波が同時に同じ周波数で来ると、遠方の移動局からの電波は近接する移動局の電波に掻き消されてしまう。これが遠近問題と呼ばれる問題の概略である。
1つは、人工衛星を基地局、地球上(上空も含む)の局を移動局とする方法である。このとき、移動局と基地局の距離の比はすべての移動局に対してほぼ一定となる。よって、CDMA方式を通信に利用しても遠近問題は問題とならない。この方法はGPS(Global Positioning System)で用いられている。
もう1つは、移動局と基地局の間でやり取りを行い、基地局における各移動局の電界強度がほぼ一定となるようフィードバックループを構成し、移動局側が出力を調整する方法である。これをパワーコントロールと呼ぶ。パワーコントロールにはオープンループ制御、クローズドループ制御の2種類の方法が存在する。この方法は携帯電話等のセルラーシステムで用いられており、米Qualcomm社の特許である(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
FDMAにおいては、特定の周波数を非常通信周波数と定め、非常通信周波数を常時聴取することを義務づけている(電波法第六十五条)。
しかしながら、この方法では緊急通信等を行っていないときに非常通信周波数を使用してはならないので、すべての周波数を通信のために活用しているとは言えない。
同様に、TDMAにおいては、特定のタイムスロットを非常用と定め、非常用のタイムスロットは非常時以外に使用してはならないとすることで緊急通信等を行うことができる。
しかしながら、この方法では緊急通信等を行っていないときに非常用のタイムスロットを使用してはならないので、すべての時間を通信のために活用しているとは言えない。
同様に、CDMAの場合は、特定のコードを非常用と定め、非常用のコードは非常時以外に使用してはならないとすることで緊急通信等を行うことができるようになる。しかしながら、この方法では緊急通信等を行っていないときに非常用のコードを使用してはならないので、すべてのコードを通信のために活用しているとは言えない。
通信路容量予約型緊急通信では、通信路容量を部分的にではあるが、めったに行わない緊急通信等を行うときのためだけに予約している。そのため、すべての通信路容量を通常の通信のために活用することはできない。これは有限な資源である電波の有効活用という点において非効率であると考えられる。
さらにFDMAの場合は、通常の通信とは別に、滅多に呼び出しのない非常通信周波数を常時聴取しなければならない。これは運用する人間にとっても大きな負担を与える。
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備えたことを特徴とする。
前記移動局側送信部は、拡散変調部をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする。
特殊符号発生部が発生させた特殊符号を用いて、情報信号を拡散変調する拡散変調部とを備え、
前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする。
特殊の発呼を要求し、
特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信することを特徴とする。
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えたことを特徴とする。
特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部を備えたことを特徴とする。
特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部を備えたことを特徴とする。
複数の移動局の各移動局は、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
前記基地局は、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えたことを特徴とする。
特殊の発呼を要求する処理と、
特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する処理と、
前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
以下に述べる実施の形態1〜4が、本出願人らが先に出願した特願2003−157645号と同様の内容のものである理由は、実施の形態1〜4が、実施の形態5以降に記載された実施の形態の記載内容の基礎となりまた前提となるものであり、かつ、理解を助けるものであるからである。
なお、以下に述べる実施の形態1〜4は、本出願人らが先に出願した特願2003−157645号と同様の内容のものであっても、この出願時には、まだ、特願2003−157645号は公開されていないものであり、本出願には、実施の形態1〜4の記載内容に基づく発明も存在する。また、実施の形態1〜4に記載された内容と実施の形態5以降に記載された内容を組み合わせた発明も存在する。
スペクトラムとは、情報(送信データ)を運ぶキャリア(搬送波)を周波数軸から見た場合の波形を意味する。スペクトラム拡散通信方式とは、コンピュータなどから出力されるベースバンド信号〔変調していない情報信号(送信データのデジタル信号)〕を乗せたキャリア(搬送波)のスペクトラムの帯域幅を、もともともっている狭帯域な周波数帯域幅よりも、数倍から数十倍の大きな周波数帯域に広げ(拡散し)、伝送する通信方式のことである。
CDMAに関して述べる際は、特に記述しない限り直接拡散方式(Direct Sequence CDMA)を指すものとする。周波数ホッピング(Frequency Hopping)と直接拡散(Direct Sequence)の区別を特に必要とする場合はFH−CDMA及びDS−CDMAと記述する。
ここで、航空機と通信を行う地上局及び航空機と通信を行う衛星局を基地局と呼ぶ。また、基地局と通信を行う航空機を移動局と呼ぶ。
また、移動局と基地局の間において、CDMA方式を使用した通信路が確立している状態を考える。これは、基地局が管制官に、移動局がパイロットに対応し、その他は従来の構成と同等である。
ここで、遭難通信とは、船舶又は航空機が重大かつ急迫の危険に陥つた場合に遭難信号を前置する方法をいう。
緊急通信とは、船舶又は航空機が重大かつ急迫の危険に陥るおそれがある場合その他緊急の事態が発生した場合に緊急信号を前置する方法をいう。
安全通信とは、船舶又は航空機の航行に対する重大な危険を予防するために安全信号を前置する方法をいう。
非常通信とは、地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動その他非常の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合において、有線通信を利用することができないか又はこれを利用することが著しく困難であるときに人命の救助、災害の救援、交通通信の確保又は秩序の維持のために行われる無線通信をいう。
また、通常時の通信とは、緊急時の通信以外の通信をいう。
以下、実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1の通信システムを構成する基地局100と移動局200の通常時の通信を図示したものである。
基地局100が、移動局200a、移動局200b、移動局200c、・・・、移動局200nというn個(nは2以上の自然数)の移動局と通信している状況を考える。通常は、図1のようにすべての移動局200が、基地局100と通常時の通信を行っている。
図2は、移動局200aが緊急時の通信を発信した時の通信状態を図示したものである。
移動局200aは、基地局100に向けて移動局200aが発信する信号の電界強度を一時的に増加させる。これは移動局200aが一時的に出力を増加させるか、またはアレイアンテナを使用するなどして空中線の利得を変化させる、等の方法で実現可能である。このとき、基地局100はすべての移動局200に対してこれまでの出力レベルを保つよう制御する信号を出し続けるものとする。
遠近問題として知られるCDMA方式の特性から、ある移動局だけからの電界強度が強くなると、基地局は他の移動局からの電波を復号できなくなる。この場合では、基地局100において移動局200aからの電波が他の移動局からの電波に比べて十分強い状態になったとき、基地局100は移動局200b、・・・、移動局200nの電波を復号することはできなくなる。
このようにして、移動局200aは移動局200aと基地局100との通信信号を解読可能な電界強度となるまで、発呼信号の電界強度を増大させることにより他の移動局200b、・・・、移動局200nと基地局100との通信を覆い隠し、基地局100に対してすべての通信路容量を使用することのできる独占的な通信路を確立することができる。ここで、移動局が基地局の覆域に入っていれば、基地局から移動局に対して電波が届くので、基地局側の出力制御は不要である。
CDMAを利用した移動局200には、通常のパワーコントロール、即ち、通常時の通信を行うための信号の電界強度を制御する機能と緊急時には通常時と切り替えて、通常のパワーコントロールを無視して、出力を一時的に増大させる機能を持つ出力制御部202が必要である。その他、移動局200は、通常時の通信を制御する通信制御部204、緊急時に緊急時の通信の発呼を出力制御部202に要求する緊急通信発呼部206、基地局100と無線通信する信号を送信する移動局側送信部208及び基地局100と無線通信する信号を受信する移動局側受信部210とを備える。
移動局200aは基地局100に対し、以下のように緊急時の通信を発信する。
(1)緊急時に、緊急通信発呼部206からなされる緊急時の通信の発呼要求に対応して、出力制御部202は、電界強度の出力調整を通常モードから緊急モードに切り替え、他の移動局と基地局100との通信を覆い隠し、自局と基地局100との緊急時の通信信号を解読可能な電界強度となるまで緊急時の通信に使用する電界強度を増大させる。
(2)移動局側送信部208は、出力制御部202によって制御される電界強度によって、緊急時の通信の発呼信号を基地局100に向けて送信する。
(3)基地局側受信部108は、緊急時の通信を発信した移動局200aからの強力な電波を受信する。
(4)検出部106は、基地局側受信部108が受信した信号の電界強度に基づいて、受信した信号から緊急時の通信の発呼信号を検出し、基地局側送信部110はすべての移動局に対して電界強度を抑制させる抑制信号を出し続ける。この時、基地局側送信部110は、この電界強度の抑制信号として、電界強度の低下を指示するか、または、電界強度の現状維持(電界強度の上昇を抑止する)を指示するか、または、他の移動局との通常時における通信の物理的切断のいずれかを指示する信号をすべての移動局に送信する。
(5)移動局200aは、この電界強度の抑制信号を無視するが、他の移動局は遠近効果により抑圧され、基地局100では移動局200aから発信された緊急時の通信以外の通信を受信できなくなる。
(6)基地局側送信部110は、検出部106が検出した緊急時の通信を発信した移動局200aに緊急時の通信路を割り当てる割当信号を送信し、緊急時の通信を発信した移動局200aのみが基地局100との通信路を確立する。
基地局側送信部110は、移動局200aに割り当て可能な通信路の全部または一部を割り当てることができる。基地局側送信部110が、移動局200aに割り当て可能な通信路の全部を割り当てた場合には、移動局200aは、すべての通信路を使用して緊急時の通信を迅速に行うことができる。また、基地局側送信部110が、移動局200aに通信路の一部を割り当てた場合には、他の移動局も基地局100との通信路を使用した通常時の通信を留保しながら、移動局200aとの緊急時の通信を確保することができる。
(7)基地局100との緊急時の通信路を確立した後、移動局200aの出力制御部202は、電界強度を通常の電界強度に抑制し、通常の通信手順に従って基地局と緊急時の通信を行う。
ただし、出力制御部202は、基地局100との緊急時の通信が終了するまで、他の移動局と基地局100との通信を覆い隠して緊急時の通信を確立する程度に電界強度を保ち続けてもよい。
図4は、移動局200aが緊急時の通信を発信する場合を想定した通信手順を示す図である。図4の中において太線で記述されている線は、緊急時に通常よりも大きな出力(電界強度)で送信を行っていることを示す。
まず、緊急時に、緊急通信発呼部206からなされる緊急時の通信の発呼要求に対応して、出力制御部202は、電界強度の出力調整を通常モードから緊急モードに切り替え、他の移動局と基地局100との通信を覆い隠し、自局と基地局100との緊急時の通信信号を解読可能な電界強度となるまで緊急時の通信に使用する電界強度を増大させる(S1)。
移動局側送信部208は、出力制御部202によって制御される電界強度によって、緊急時の通信の発呼信号とともにコード割り当て要求信号を送信する(S2)。コード割り当て要求信号は、緊急時の通信である旨の識別情報の一例であり、緊急時であることを基地局100に知らせることができれば、どんな情報を持っていてもよい。
検出部106は、基地局側受信部108が受信した信号の電界強度に基づいて、受信した信号から緊急時の通信の発呼信号を検出し、基地局側送信部110は他の移動局に対して電界強度を抑制させる抑制信号を出し続ける(S4)。
他の移動局は遠近効果により抑圧され、基地局100では移動局200aから発信された緊急時の通信以外の通信を受信できなくなる(S5)。
基地局側送信部110は、検出部106が検出した緊急時の通信を発信した移動局200aに緊急時の通信路を割り当てる割当信号(コード割り当て)を送信し、緊急時の通信を発信した移動局200aのみが基地局100との通信路を確立する(S6)。
移動局側送信部208は、基地局100に対し、コード割り当てに対する認証信号(Ack)を送信する(S7)。
このシステムでは最終的には通常の通信手順に従って通信を行う(S8)。つまり、緊急時の通信を発した移動局200aの電界強度は、最終的には、通常時の通信にパワーコントロールされた状態と同じになる。
そのために、通信路を確立したら、移動局200aと基地局100の間でネゴシエーションを行い、移動局200aは必要な帯域(コード)だけを緊急時の通信のために確保する。ただし、前述したように、移動局200aはすべての帯域(コード)を緊急時の通信のために確保することもできる。
したがって、緊急通信発呼部206が、航空機または船舶のいずれかの緊急時に、遭難通信の発呼を緊急時の通信の発呼として要求する場合には、出力制御部202は、緊急通信発呼部206の要求に対応して、基地局100との通信に使用する電界強度を十分大きな出力(使用する受信部、変調方式、必要な誤り発生率にも依存する)で送信を行うことにより、他の移動局(無線局免許状に記載された空中線電力で送信を行っている)からの電波を抑圧することが可能となる。即ち、出力制御部202は、電界強度の出力を自己の能力の最大限に設定して送信することができる。
より正確に言えば、コードの選択は緊急通信等を発信する移動局が自由に選択することができるので、通信路容量の設定は移動局が任意に設定することができる。このような通信路容量の任意性はCDMA方式に特有であり、TDMA方式やFDMA方式で同様の方式を実現するには大規模な装置を必要とする。
本実施の形態では、2局以上の移動局200より緊急時の通信が発呼され得る状況を考える。図5に複数の移動局より緊急時の通信が発呼される通信システムの全体構成図を示す。
最初の移動局200aが発する緊急時の通信に対しては先程と同様に通信路を確立する。
2番目の移動局200nが発信する緊急時の通信のために、本実施の形態では以下の手順を追加する。
移動局200nは基地局100aとの独占的な通信路が確保できなかった場合には、ある時間間隔(時間間隔はランダムに決定する)ごとに、基地局との独占的な通信路を確保できるまで、先の例のように基地局100aとの独占的な通信路を確保しようと試みる。
最初の移動局200aが通信路を確保してネゴシエーション(緊急時の通信路の確立)を行った時点で最初の移動局200aは出力(電界強度)を下げる。
2番目の移動局200nの移動局側送信部208は、基地局100aとの緊急時の通信路が確立されるまで、出力制御部202によって制御される電界強度で、緊急時の通信の発呼信号を基地局100aに送信し続けているので、最初の移動局200aが電界強度を下げた後、基地局100aとの通信路を確保することができる。このとき、通信路容量の配分(CDMAの場合はコードの決定)は基地局が関与してよいことに注意する。
この場合、2番目の移動局200nの緊急時の発呼信号によって、1番目の移動局200aと行っている緊急時の通信が破壊される時間は高々100ミリsec程度であるため、1番目の移動局200aと基地局との通信に大きな支障はないと考えられる。
このように、基地局100aは、2番目の移動局200nの緊急時の発呼信号も1番目の移動局200aとの通信中に受付けることによって、1番目の移動局200aとの緊急時の通信と2番目の移動局200nとの緊急時の通信を並行して行うことが可能となる。
ボロノイ分割とは、母点Pi(iは自然数である。この場合Piは基地局100を表す点となる)の集合{Pi}に対し、隣接するPiとPjの垂直二等分線の線分により構成される分割である。この分割によってできた多角形をボロノイ多角形、分割全体を表した図をボロノイ図という。P0、・・・、P5を母点とするボロノイ図の例を図6に示す。
上述したように、セルラー方式では、図6に示すように、基地局P0と通信する移動局200a、移動局200bに対する各実施の形態に記載した緊急時の通信方法は、移動局200a、移動局200bが基地局P4に移動した場合にも、基地局P4との間で確立することが可能である。即ち、基地局P0と基地局P0のセル内の移動局との緊急時通信と基地局P4と基地局P4のセル内の移動局との緊急時通信とは互いに独立したものである。
したがって、図5に示す基地局100aによる緊急時の通信路の確立方法は、基地局100bにおいても同様に確立することができる。なお、基地局100aと基地局100bとは、中央制御システム400によって制御される。
以上の実施の形態では、一時的に出力を大きくすることにより他の移動局との通信を押しのけて移動局200aが基地局100と緊急時の通信を行うため方法を示した。
この手法を通常時の通信の呼び出しに応用したのが本実施の形態である。核となる考えは、緊急時の通信を行う移動局200の出力を、従来より大きくするのではなく、通常時の通信を行う移動局の出力を従来より下げるという点にある。
1つの基地局100が担当する覆域の大きさを通常のシステムよりも小さく設定する。そうすると、基地局100と移動局200の間の通信を行うにあたり通常のシステムよりも小さな電力(電界強度)で送信するだけで済む。具体的には、通常のシステムで使用される移動局側の最大電力の1/n(nは遠近問題を利用して抑圧を行うのに必要な電力の比)を移動局に許された最大電力として通常の通信を行う。
このようにすると、先の例のように他の移動局の通信を一時的に抑圧し、基地局100との独占的な通信路を確立することができる。
このような独占的な通信路の確立を移動局200による基地局への発呼として利用する。
また、電話等の回線交換方式による通信の場合には短時間(通常は100ミリsec程度)の切断が発生するが、切断時間が小さいならば通話中に大きく気になることはなく、実用上問題なく使用することができる。
また、本実施の形態によれば、遭難通信の場合ばかりでなく、緊急通信、安全通信、非常通信の場合にも用いることができる。
本実施の形態では、緊急時の通信を発信する移動局が、まず、ノイズを発信し、他の移動局と基地局との通常時の通信を妨害し、その後、当該移動局はノイズを中止して緊急時の通信の情報を発信する通信方法について説明する。
2局以上の移動局200が1つの基地局100の覆域に存在している場合を考える。前述したように、基地局100の数が増えても覆域によって空間を分割することにより(セルラー方式)基地局が1つの場合に還元して考えることができるので、基地局は1つであると仮定して一般性を失わないのは、本実施の形態でも同様である。
このとき、移動局200aが緊急時の通信を行なう方法を図7を用いて説明する。
図7は、本実施の形態での妨害による緊急時の通信の発信手順を示した図である。
まず、緊急時に、移動局200a側では、緊急通信発呼部206からなされる緊急時の通信の発呼要求に対応して、出力制御部202は、電界強度の出力調整を通常モードから緊急モードに切り替え、緊急時の通信に使用する電界強度を他の移動局と基地局100との通信を妨害する程度の強力な電界強度に制御し(S11)、移動局側送信部208は、強力な電界強度で信号を出力することによって、基地局100に対する他の移動局(図1では、移動局200b〜移動局200n)からの通信に対して通信妨害を行う(S12)。他の移動局との通信を容易に妨害できるのはCDMA方式の特性によるものである。この妨害は、実施の形態2の様に通信内容(緊急時の通信である旨のフラグ)を含んでいる必要はなく、任意の内容を示す、または、何らの意味をなさないノイズで良い。ノイズは基地局100と他の移動局との通信を妨害する程度の電界強度で送信する必要がある。
緊急時の通信であることを示す符号や移動局200aの端末情報を緊急時の通信である旨のフラグとして送信した場合は本実施の形態の類型ではなく、実施の形態2に含まれる通信システムに包含される。
移動局200a以外の移動局は出力低下指令に従い、上記抑制信号を受けて電界強度を低下させた結果、他の移動局からの信号が、基地局100に届かなくなり、通信が途絶える(S14)。
この間、移動局200aは、基地局100からの電界強度の抑制信号を無視し、妨害波(ノイズ)ではなく、緊急時に許容された最大出力で緊急時の通信内容を基地局100に送信する(S15)。基地局の出力低下指令はこのとき、出し続けたままであるとする。
基地局100は、他の移動局とのリンクが切れたことを検知することによって、移動局200aから緊急時の通信要求がなされていることを認識する(S14,S15)。
図8に示す通信システムでは、図3の移動局200と比較して、移動局200に出力制御部202及び緊急通信発呼部206が存在しない。その代わり、移動局200と基地局100の間に緊急通信管理部300が必要である。
緊急通信管理部300には、緊急通信発呼部302と増幅器304が備えられている。緊急通信発呼部302は、緊急時に、緊急時の通信の発呼を要求する部であり、図3の移動局200の内部構成である緊急通信発呼部206と同様の機能を持つ。増幅器304は、緊急通信発呼部302から発信される緊急時の通信の発呼要求に対応して、移動局側送信部208から送信される信号(緊急時の通信の発呼信号)の電力を他の移動局と基地局100との通信を妨害する程度の電界強度にまで増幅させる。
基地局側受信部108では、緊急通信管理部300によって増幅された緊急時の通信の発呼信号を受信する。その後の動作は、上述した実施の形態と同様である、なお、図8に図示した基地局100には、図3に示した基地局100と比べ、出力制御部102は不要である。
遠近問題とは、近くの局からの強い電波が遠くの局からの弱い電波を覆い隠し、遠くの局からの弱い電波が復号できなくなる問題である。
FDMA方式においては、近くの局からの電波と遠くの局からの電波は周波数が異なるため、遠近問題は発生しない。
TDMA方式においては、近くの局からの電波と遠くの局からの電波は同時に送信されないため、遠近問題は発生しない。
しかし、CDMA方式においてはすべての局が同時に、同じ周波数で送信を行うため、遠近問題の回避が必要になる。
遠近問題を回避する方法には2種類が知られている。1つは基地局を衛星にする方法である。基地局を地球から十分遠くすることで、地球上のどこへ移動しても基地局との距離はほぼ一定となり、遠近問題は回避される。もう一つの方法は、電波の強い近くの局は出力を弱く、電波の弱い遠くの局は出力を強くする方法である。この方法はパワーコントロールと呼ばれる。
遭難通信、緊急通信、安全通信及び非常通信を「緊急通信等」と呼ぶことにした。
FDMAにおいては、通常通信で使うことはできない非常通信周波数を定めている。非常通信周波数は通常の通信に使用されないため、この周波数を用いることで緊急通信等を通常通信より優先することができる。
TDMAにおいては、通常通信に使うことのできない非常用タイムスロットを定めることで緊急通信等を通常通信より優先することができる。
CDMAにおいても、通常通信に使うことのできない非常用符号を定めることで緊急通信等を通常通信より優先することができる。
この3通りの方法に共通するのは、FDMAの場合は非常用通信周波数、TDMAの場合は非常用タイムスロット、CDMAの場合は非常用符号を緊急通信のために予約していることである。言い換えれば、帯域幅として与えられた通信路容量の一部を滅多に使わない緊急通信等を優先するために予約している。予約された通信路容量は通常は効率的に使用されていない。これは有限な資源である周波数資源の有効活用という点において望ましくない。
3.1 緊急通信等を発信する方法
基地局0が、移動局1、移動局2、...、移動局nなるn(n≧2)個の移動局と通信している状況を考える。通常は、すべての移動局が通常の通信を行っている。このとき、移動局1は以下の手順に従い緊急通信等を発信する。
1.移動局1は基地局0から見た移動局1の電界強度を一時的に増加させる。
2.基地局0はすべての移動局に対してこれまでの出力レベルを保つよう制御する信号を出し続ける。
3.移動局1のみが基地局からの出力制御信号を無視して強力な電波を出す。
4.遠近問題により、基地局は他の局からの電波を復号できなくなる。
このようにして移動局1は基地局0に対する、すべての通信路容量を使用可能な独占的な通信路を確立することができる。
ランダムな時間間隔をおいて先ほどの方法により緊急通信を発信する。最初に基地局に電波が届いた局の接続が完了すると出力を下げるため2番目以降の局が緊急通信等を発信すると基地局に電波が届く。
1.通信路容量予約型緊急通信のように通信路容量の一部を緊急通信のために常時確保する必要が無い。
2.緊急通信速度設定は柔軟である。
3.セルラー方式の場合、緊急通信を発信している局から遠くにあるセルに影響が及ばない。
4.小規模な改修により実装可能である。
5.非常通信周波数の聴取義務はもはや必要でない。
6.緊急通信以外の用途でみだりに発信を行った場合は電波法により罰せられる(他の無線局の通信に対して故意に混信を発生させるため)。
以上が、実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式の概要である。
遭難通信の場合には、移動局200が通常時の通信に使用する電界強度が、例えば、100W程度であるのに対し、緊急時の通信に使用する電界強度は、例えば、10kW程度が想定される。
この実施の形態では、CDMAにおける制御チャネルを用いない発信方式について説明する。この実施の形態では、主として実施の形態1〜4と異なる点について、説明する。
実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式は、先に、電波を強くするものであるが、例えば、通常の出力よりも20dB(デシベル)程度出力を上げなければならない可能性がある。その理由は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)用の性能の良い受信部で遠近問題による抑圧を発生させるには、例えば、20dB程度必要ではないかと考えられるからである。
この場合、例えば、出力を100倍にするかアンテナ利得を一時的に100倍にするか、どちらか(または両方の方法の組合わせ)を行わなければならない。一時的とはいえ、例えば、出力を20dB増加させること必要がある。また、高価なフェーズドアレイアンテナを別にすれば、例えば、(通常通信用アンテナの利得を0dBiとして)利得20dBi(dBiは、アイソトロピック利得のことであり、あらゆる方向に等しい強さで電波を出すアンテナ(アイソトロピックアンテナ)を比較基準とした利得のことである。絶対利得ともいう。)のアンテナは指向性が鋭く、指向性の鋭いアンテナを航空機のように高速移動する移動局から基地局に向け続けるのも容易ではない。そこで、出力や利得を変える必要のない新しい方法を考えた。
図9に示す通信システムは、緊急時において、基地局100と移動局200aとが緊急時の通信(緊急通信等)を確立する通信システムである。基地局100は、地上局でもよいし、衛星でもよい。
移動局200は、特殊発呼部206が、通常モードから緊急モードに切り替え、移動局側送信部208が、搬送波の中心周波数f0における送信信号の電力(電力スペクトル密度)の高い電波を発信する。
基地局100は緊急時の通信を出した移動局200からの搬送波の中心周波数f0における送信信号の電力(電力スペクトル密度)の高い電波を受信する。基地局100は他の移動局に対して信号強度を抑制させる抑制信号を出し続ける。
他の移動局の通信は抑圧され、基地局100では緊急時の通信以外を受信できなくなる。緊急時の通信を発信した移動局200のみが基地局100との通信路(セッション)を確立する。セッションの確立後、緊急時の通信を発信した移動局200は通常の通信手順に従い、通信を行う。
CDMAを利用した移動局200には、通常のパワーコントロール、即ち、通常時の通信を行うための信号の電界強度を制御する機能を持つ出力制御部202がある。また、移動局200は、通常時の通信を制御する通信制御部204、緊急時に緊急時の通信の発呼を移動局側送信部208に要求する特殊発呼部206(実施の形態1〜4の緊急通信発呼部に相当)、通信制御部204から無線通信する信号を受け取り基地局100へ送信する移動局側送信部208及び基地局100と無線通信する信号を受信する移動局側受信部210とを備える。移動局側送信部208は、特殊発呼部206からの緊急時の通信の発呼を受け取り、CDMAにおける制御チャネルを用いず、拡散符号を用いて生成される拡散電波信号よりも狭帯域で高電力スペクトル密度の緊急電波信号(特殊電波信号の一例)を生成して基地局に発信(詳細は、後述する)を行う。
このように、拡散符号を用いた直接拡散方式により、基地局100と通信をする移動局200において、特殊発呼部206は、緊急時に緊急時の通信の発呼(特殊の発呼の一例)を要求する。移動局側送信部208は、特殊発呼部206からの要求に対応して、拡散符号を用いて生成される拡散電波信号よりも狭帯域で高電力スペクトル密度の緊急電波信号を生成して基地局に送信する。
ここで、高電力スペクトル密度の信号とは、CDMAを利用した移動局200が用いる通常時の通信を行うためのCDMA信号の電力スペクトル密度より高い電力スペクトル密度の信号のことを意味している。その高さ程度は、高電力スペクトル密度の信号を取り出すとき、通常時の通信を行うためのCDMA信号と区別できる程度に高ければよい。
図11は、基地局側受信部108の拡散信号受信部107の構成図である。
図12は、基地局側受信部108の特殊信号受信部109の構成図である。
直接拡散方式では、情報変調信号の周波数帯域Aよりも高いチップレート(クロック周波数)を持つ拡散符号により、情報変調信号の位相をそのまま切り替える。情報変調信号は、情報変調信号の周波数帯域Aよりも周波数帯域が広い周波数帯域Bの(即ち、高クロック周波数の)拡散符号で変調される。このため、拡散変調信号スペクトルは、図13のように、拡散符号の長さ(拡散符号のビット数)に応じて広い周波数帯域Bに拡散される。
この実施の形態は、実施の形態1〜4で説明した緊急通信等方式において緊急通信等を可能にしていた本質的な理由は何かについて考えた結果、「出力」ではなく「電力スペクトル密度」を大きくすることによって、同様の方式が実現可能であることがわかったことに基づくものである。
ここで、電力スペクトル密度(PSD:Power Spectrum Density)とは、ある周波数における送信信号の電力をいう。ここでは、搬送波の中心周波数f0における送信信号の電力をいう。大きな電力の信号を送ればそれだけ他の回線への影響が大きくなる。このため、一般には他回線への影響が軽微となるように、特定の周波数帯域における送信信号の電力制限を規定することが多い。しかし、ここでは、特定の周波数帯域における送信信号の電力スペクトル密度を大きくすることにより緊急通信等を可能にするものである。好ましくは、搬送波の中心周波数f0における送信信号の電力スペクトル密度を大きくするのがよい。なぜなら、移動局側送信部208の構成が複雑にならないからである。
なお、「出力」とは、電力スペクトル密度を帯域幅で積分したものである。
出力を変化させなくとも電力スペクトル密度を大きくすることは可能である。拡散率の高いCDMA方式の場合は、特に、電力スペクトル密度を大きくすることが可能である。以下、この方法について詳細に述べる。
他の移動局2、...、nがCDMA方式を用いて通常の通信を行っている状態を考える。DS−CDMAはスペクトラム拡散方式と同様、スペクトルを拡散しており、そのため電力スペクトル密度(Power Spectrum Density)が小さい。
移動局1は基地局を呼び出すために電力スペクトル密度が大きく、占有帯域幅の小さな電波を発する。周波数fを横軸、電力スペクトル密度pを縦軸として、このときの状況を表わしたものを図14に示す。
つまり、送信部の出力が同じであっても、占有帯域幅が小さい電波の方が電力スペクトル密度は大きく、スペクトルを拡散しているほかの通常通信と確実に区別することができる。
以下、CDMAに使用する送信部(移動局側送信部208)を使用して占有帯域の小さな信号を発生させる方法について述べる。
ここでは、送信部がPSK(BPSK、QPSK etc.)変調器によってDS−CDMA信号を送出しているとする。ここで、PSKを例に挙げているのは実際のCDMAを使用したシステムにPSKが多いからであって、ASK、FSK、QAM等を用いた場合も同様に占有帯域幅の小さな信号を発生させることができる。
実システムの例として、W−CDMA、CDMA2000の両方とも、拡散変調は下りがQPSK、上りがHPSKである。
BPSK(Binary Phase Shift Keying:2相位相変調)は、デジタル信号の情報内容に対応して搬送波の位相を0相(同相)と兀相(逆相)に対応させて変化させる方式であり、デジタル符号が1ビット出現した時に1つの位相が定まる。
QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:4相位相変調)は、デジタル信号の情報内容に対応して搬送波の位相を変化させる方式で、搬送波の位相を90度おきにとり、単位時間に2ビットの情報を伝送する方式であり、デジタル符号が2ビット出現して位相が定まる。
ASK(Amplitude Shift Keying:振幅変調)は、デジタル信号1,0に対して搬送波の有無を対応させるものであり、ベースバンドのビット情報(0,1)を搬送波の2値振幅(またはON/OFF)に対応させる変調方式である。
FSK(Frequency Shift Keying:周波数変調)は、デジタル信号1,0に対して搬送波の周波数f1,f2を対応させるものであり、ベースバンドのビット情報(0,1)を搬送波の2周波数に対応させる変調方式である。
QAM(Quadrature Amplitude Modulation)は、QPSKの変調振幅を2値にしたものであり、16QAMは16の信号状態が得られるので,1回で4ビットのデータが伝送できる。変調振幅を多値化することにより、32,64,128,256QAMがあり、それぞれ5,6,7,8ビットのデータが伝送できる。
より一般的に言えば、DS−CDMA方式におけるチップレート(Chip Rate)を変化させることにより占有帯域幅を変化させることができる。
P=pB (4)
(4)式により、出力Pが一定である場合、占有帯域幅Bと電力スペクトル密度pは反比例する。
図17(a)は、占有帯域幅=Bで、電力スペクトル密度=pの場合を示し、図17(b)は、占有帯域幅=2Bで、電力スペクトル密度=p/2の場合を示している。(a)と(b)の斜線部面席は等しい。即ち、出力は一定である。
なお、偶然に、複数の移動局から、チップレートを1/mにして電力スペクトル密度pがm倍になった信号が出された場合には、混信してしまうが、その場合には、実施の形態2のように、ランダムに任意時間遅延させて再度発信を試みればよい。
このように、占有帯域幅が狭く電力スペクトル密度が大きな電波の生成は比較的簡単な方法により実現することが可能であり、さらに他局の通信を妨げることなく基地局に確実に情報を送ることができる。
特殊電波信号を受信して拡散符号のチップレートよりも低レートの符号を特殊符号として特殊符号で拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部109とを備えたものである。
この実施の形態の移動局側送信部208は、所定のチップレートの拡散符号を発生する拡散符号発生部315と、拡散符号のチップレートよりも低レートの符号を特殊符号として発生する特殊符号発生部316と、前記特殊発呼部206からの要求の有無により拡散符号発生部315と特殊符号発生部316とを切り替えるスイッチ314とを備えたものである。
この実施の形態の先にのべた方式において、δ関数的なスペクトルを持つ狭帯域の電波はスペクトル拡散の中心周波数において発生させたが、それは送信部の構成上、中心周波数にδ関数的なスペクトルを立たせる方が容易であるためである。本質的にはこのスペクトルは(拡散されている周波数帯域Bの中の)どこに立っていてもよい。これは通常のCDMA方式で使用されている2重変調と周波数変換部317とにより実現できる。
また、δ関数的なスペクトルをたたせる場所を時間とともに変化させてもよい。例えば、時刻T1において周波数f0+f1のスペクトルにし、時刻T2において周波数f0+f2のスペクトルにし、時刻T3において周波数f0+f3のスペクトルにする。これは、周波数ホッピング方式の技術を用いて実現できる。
また、図23に示すように、信号の周波数f1とf2とを時間とともに切り替えて情報のオンオフを伝えるようにしてもよい。即ち、FSK方式により情報を伝えるようにしてもよい。
また、図24に示すように、周波数f1の情報変調信号を生成して中心周波数f0の搬送波に重畳させた信号としてもよい。この場合、周波数f1の情報変調信号は、f0+f1とf0−f1の信号に2分されるため、電力スペクトル密度が1/2になる。
また、周波数を切り替えて応用例2のように、FSK方式により情報を伝えるようにしてもよい。
応用例3では、周波数f1の情報変調信号を生成したが、拡散符号により周波数f1の信号を生成して中心周波数f0の搬送波に重畳させた信号としてもよい。この場合も、図24に示すように、信号は、f0+f1とf0−f1の信号に2分されるため、電力スペクトル密度が1/2になる。
また、周波数を切り替えて応用例2のように、FSK方式により情報を伝えるようにしてもよい。
1.プロトコルは単純であり、故に信頼性も高いと考えられる。
2.このシステムは既に使用されている従来のCDMA通信システムに対しても、送信部を別途取りつける形であれば、増設により取りつけることも可能である。制御チャネルを増やす、等のプロトコルを変える方法より、(過去との互換性を考えれば)増設は容易であると考えられる。
3.移動局側は1つの送信部、1つのアンテナで良いため簡略な構成が可能である。
4.送信部の変調部には手を加えず、デジタル信号のみで処理を行っている。即ち、送信部(移動局)側の改造はほとんど不要で、すでにCDMAシステムができあがっているのなら、デジタル回路の部分だけ改修すればよい。
5.通信中の他局に妨害を与えない。
この方法による通信は他局の通信を妨害しない。言い換えれば、通常通信で使用するスペクトルの幅Bと、狭帯域の通信で使用するスペクトルの幅B’の比B/B’が1より十分大きければ、DS−SDMAの特性より、通常通信に与える影響も小さい。ここで、影響が小さいとは他の通信に対するBER(Bit Error Rates)の上昇を押さえることができるということを意味している。
6.出力を上昇させたりアンテナゲインを変える必要がない。
これらの利点により、この提案方法は緊急通信等だけではなく、通常通信の発信に使用することができる。なぜなら、他局の通信を妨害せず、許可された送信電力を超える必要もないからである。もちろん、緊急通信等の発信にこの方式を利用することもできる。その場合、「通常使用することのない緊急通信等のために通信路容量の一部を予約しておく必要がない」という実施の形態1〜4の緊急通信等発信方式の利点はまったく同じである。通信手段も同じでよい。さらに、実施の形態1〜4のように送信電力を大きくする必要がないというこの方式の利点も活かすことができる。ここで、特殊発信とは、拡散符号ではなく、拡散符号よりもチップレートが低いレートの特殊符号を用いた電波による発信をいう。あるいは、特殊発信とは、拡散符号で拡散しない電波による発信をいう。
・基地局は受信部を2つ用意している必要がある。
・通信路容量は任意ではない。また、通信路容量は周波数帯域Bに限られ小さい。
しかし、後者については、通信路容量が小さい(即ち、低速の)通信では多くの情報を伝送することはできないが、以下に述べる理由により、基地局に対して移動局が発信要求を行うにはこれで十分であると考える。
1.移動局に通常通信等の符号を割り当てる。
2.基地局と移動局は1.で割り当てられた符号を用いて通信を行う。
上記手順において移動局に符号を割り当てた後に、通常通信に戻る手段をあらかじめ定めておく。ここで、最終的に通常通信に戻る部分は実施の形態1〜4と同様である。そのため、この実施の形態の方式による通信は1.の部分だけを行えば十分である。通常通信を確立するためのネゴシエーションの部分だけ行うこととすれば多くの情報をこの実施の形態の方式で伝送する必要はない。
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図18は、図12の基地局100の特殊信号受信部109から、拡散復調部516と、符号同期部514と、特殊符号発生部515とを除いたものである。
特殊信号受信部109は、周波数変換部413で周波数変換された信号を、逆拡散せず、そのまま情報復調部417へ出力する。情報復調部417で復調され情報信号が復元する。
このように、簡単な構成で基地局側受信部108の特殊信号受信部109を実現できる。
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図19は、図10の移動局側送信部208の拡散変調部313にスイッチ314を設けたものである。スイッチ314は、特殊発呼部206からの特殊発信要求があるとき、情報信号を拡散することなく周波数変換部317に出力する。こうして、移動局200の拡散変調部313からの出力として情報信号がそのまま出力される。
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図20は、図11の拡散復調部416にスイッチ514を設け、更に、特殊符号発生部515を設け、基地局側受信部108としたものである。スイッチ514は、検出部106が特殊発信を検出したとき、特殊符号発生部515からの特殊符号で情報信号を逆拡散する。
一方、基地局側受信部108の電力強度測定部419は、通常の電界強度の測定の他に、移動局200からの緊急信号の有無判定のために、拡散電波信号の周波数f0(を中心とした近傍部分)の電界強度を必ず測定しなければならない。
この実施の形態によれば、特殊信号受信部109を設ける必要がない。
この実施の形態では、主として、実施の形態5と異なる点について説明する。
図21は、図12の拡散復調部416にスイッチ421を設け、基地局側受信部108としたものである。スイッチ421は、検出部106が特殊発信を検出したとき、周波数変換部413からの信号を逆拡散せず出力するものである。
この実施の形態によれば、特殊信号受信部109を設ける必要がない。
図22において、プログラムを実行するCPU40は、バス38を介してモニタ41、キーボード42、マウス43、通信ポート44、磁気ディスク装置46等と接続されている。
磁気ディスク装置46には、OS47、プログラム群49、ファイル群50が記憶されている。ただし、プログラム群49、ファイル群50が一体となってオブジェクト指向のプログラム群49を形成する形態も一実施の形態として考えられる。
基地局100及び移動局200を構成する各部がプログラムによって実施される場合には、たとえば、出力制御部202が実行する動作をコーディングしたプログラムや緊急通信発呼部206や特殊発呼部206等が実行する動作をコーディングしたプログラムをプログラム群49として磁気ディスク装置46に記憶し、磁気ディスク装置46に記憶された各プログラムを、CPU40、OS47で実行することによって、本発明が実行される。
上記各実施の形態では、基地局100及び移動局200は、通信ポート44の機能を使用して、無線通信される。
また、上記各構成要素の動作を、各構成要素の処理と置き換えることにより、プログラムの実施の形態とすることができる。
また、プログラムを、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることで、プログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態とすることができる。
また、パーソナルコンピュータをソフトウェアで動作させて無線機としたソフトウェア無線機も構成することができる。
プログラムの実施の形態およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態における各処理はプログラムで実行されるが、このプログラムは、記録装置に記録されていて、記録装置から中央処理装置(CPU)に読み込まれ、中央処理装置によって、各プログラムが実行されることになる。
また、各実施の形態のソフトウェアやプログラムは、ROM(READ ONLY MEMORY)に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。あるいは、ソフトウェアとファームウェアとハードウェアとの組み合わせで前述したプログラムの各機能を実現しても構わない。
Claims (23)
- 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局において、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備えた移動局。 - 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局において、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
前記移動局側送信部は、情報信号を拡散変調する拡散変調部を備え、拡散変調部をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする移動局。 - 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局において、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を発生する特殊符号発生部と、特殊符号発生部が発生させた特殊符号を用いて、情報信号を拡散変調する拡散変調部とを備え、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成することを特徴とする移動局。 - 前記移動局は、さらに、前記移動局側送信部が特殊電波信号を生成する場合に、情報信号のビットレートを低く制限する通信制御部を備え、ビットレートを低く制限することにより特殊電波信号の電力スペクトル密度を上げることを特徴とする請求項2又は3記載の移動局。
- 前記移動局側送信部は、基地局とのセッションが確立されるまで特殊電波信号で通信を行うことを特徴とする請求項1から4までのいずれか記載の移動局。
- 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御方法において、
特殊の発呼を要求し、
特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側通信制御方法。 - 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御方法において、
特殊の発呼を要求し、
特殊の発呼の要求に対応して、情報信号を拡散変調する拡散変調器をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側通信制御方法。 - 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御方法において、
特殊の発呼を要求し、
特殊の発呼の要求に対応して、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側通信制御方法。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局において、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えた基地局。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局において、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え、
前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とする基地局。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局において、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え、
前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とする基地局。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局通信制御方法において、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信し、
特殊電波信号を受信したかを検出し、
検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局通信制御方法。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局通信制御方法において、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を取得し、
特殊電波信号を受信したかを検出し、
検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局通信制御方法。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局通信制御方法において、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を取得し、
特殊電波信号を受信したかを検出し、
検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局通信制御方法。 - 直接拡散方式により基地局と複数の移動局とが通信する通信システムにおいて、
複数の移動局の各移動局は、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
前記基地局は、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備えた通信システム。 - 直接拡散方式により基地局と複数の移動局とが通信する通信システムにおいて、
複数の移動局の各移動局は、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
前記移動局側送信部は、情報信号を拡散変調する拡散変調部を備え、拡散変調部をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成し、
前記基地局は、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え、
前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とするた通信システム。 - 直接拡散方式により基地局と複数の移動局とが通信する通信システムにおいて、
複数の移動局の各移動局は、
特殊の発呼を要求する特殊発呼部と、
前記特殊発呼部からの要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する移動局側送信部とを備え、
前記移動局側送信部は、直流成分からなる特殊符号を発生する特殊符号発生部と、特殊符号発生部が発生させた特殊符号を用いて、情報信号を拡散変調する拡散変調部とを備え、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成し、
前記基地局は、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部が特殊電波信号を受信したかを検出する検出部と、
前記検出部が検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する基地局側送信部とを備え、
前記基地局側受信部は、特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る特殊信号受信部を備えることを特徴とする通信システム。 - 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御プログラムにおいて、
特殊の発呼を要求する処理と、
前記特殊の発呼の要求に対応して、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させる移動局側通信制御プログラム。 - 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御プログラムにおいて、
特殊の発呼を要求する処理と、
前記特殊の発呼の要求に対応して、情報信号を拡散変調する拡散変調器をバイパスすることにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させる移動局側通信制御プログラム。 - 直接拡散方式により基地局と通信をする移動局側通信制御プログラムにおいて、
特殊の発呼を要求する処理と、
前記特殊の発呼の要求に対応して、直流成分からなる特殊符号を用いて情報信号を拡散変調することにより、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を生成して、基地局に送信する処理とをコンピュータに実行させる移動局側通信制御プログラム。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局側通信制御プログラムにおいて、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号であって直接拡散方式に用いる電力と同一電力であり直接拡散方式に用いる帯域より狭帯域の特殊電波信号を受信する処理と、
前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させる基地局側通信制御プログラム。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局側通信制御プログラムにおいて、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して拡散復調することなく情報信号を得る処理と、
前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させる基地局側通信制御プログラム。 - 直接拡散方式により複数の移動局と通信をする基地局側通信制御プログラムにおいて、
複数の移動局から、高電力スペクトル密度の特殊電波信号を受信して、直流成分からなる特殊符号を用いて、特殊電波信号を拡散復調して情報信号を得る処理と、
前記特殊電波信号を受信したかを検出する処理と、
前記検出した特殊電波信号を送信した移動局に通信路を割り当てる割り当て信号を送信する処理とをコンピュータに実行させる基地局側通信制御プログラム。
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