JP2005333325A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信に共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用する場合においても、ネットワーク間で相互干渉が生じるのを極力抑えることができる無線通信装置を提供する。
【解決手段】移動体通信ネットワークの移動局となって、移動体通信ネットワークの基地局30とTDD−CDMA方式で通信を行う無線通信装置10である。周囲に存在する他の無線通信装置とアドホックネットワークを構築して上記他の無線通信装置と無線で通信を行うアドホック通信手段を備え、このアドホック通信手段は、上記他の無線通信装置との通信に際して、移動体通信ネットワークと共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用するとともに、各基地局の通信エリアにおいては、基地局との通信に用いる拡散符号と直交する拡散符号をアドホックネットワーク内の通信で使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、TDD−CDMA方式を用いた無線通信装置に関するものである。
周知のように、移動体通信ネットワークにおいては、携帯電話、パソコン、PDAなどの無線通信装置(User Equipment)によって移動局が構成され、それら移動局と基地局間のデータ伝送が無線によって行われるようになっている。また、各移動局間で音声通話やデータ通信を行う際には、図4に示すように、基地局(Base Station)を経由してデータの遣り取りが行われるようになっている。このような移動体通信に用いる通信方式としては、例えば、GSM(Global System for Mobile Communications)やWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)などが知られている。
また、上記移動体通信ネットワークにおいては、移動局と基地局間の通信が双方向になっていて、その通信方式が送受信を同時に行う復信方式となっている。復信方式には、図5に示すように、移動局から基地局への上り回線(Uplink)と基地局から移動局への下り回線(Downlink)とで異なる周波数帯を使用するFDD(Frequency Division Duplex)方式と、上り回線と下り回線の周波数帯は同じであるが上下回線を非常に短い時間で切り換えるTDD(Time Division Duplex)方式がある。TDD方式では、1フレームが複数(例えば、15)のタイムスロットに分割されて、その各々に上り回線と下り回線の何れかが割り当てられるようになっている。図6は、このTDD方式を復信方式として採用したTDD−CDMA(Code Division Multiple Access)のフレーム構成を示しており、このTDD−CDMA方式では、上り回線と下り回線に割り当てるタイムスロットの比率や配列をトラフィック量等に応じて適宜に設定可能となっている。
一方、無線による近距離のデータ通信ネットワークとして、アドホックネットワークが知られている。このアドホックネットワークにおいては、図7に示すように、基地局の介在無しに、電波の届く範囲内にある無線通信装置どうしで直接通信を行うことが可能となっている。このため、アドホックネットワークによれば、基地局やアクセスポイントが不要となり、このような通信設備を持たない場所においても簡易にネットワークを構築することができるという利点が得られる。このようなアドホックネットワークを構築するための通信技術としては、例えば、Bluetoothや無線LAN(IEEE802.11x)などが提案されている。
ところが、従来では、上記アドホックネットワークと移動体通信ネットワークとで異なる通信方式が採用されていたために、それらネットワークの双方に接続できる無線通信装置を実現しようとすると、無線通信装置の構成が自ずと複雑になり、それに対応してコストが増大するという問題点があった。
また、一方のネットワーク(例えば、アドホックネットワーク)から他方のネットワーク(例えば、移動体通信ネットワーク)に接続先を切り換える際には、双方の通信方式が異なることから、ハンドオーバーに時間がかかるという問題点もあった。
そこで、本発明者等は、先に、上記問題点を解消する無線通信装置として、アドホックネットワークにおける通信と移動体通信ネットワークにおける通信とに共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用する無線通信装置を開発するとともに、これに関する技術を特願2003−160576号に開示している。この無線通信装置によれば、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信方式を統一したことにより、装置構成の複雑化やコスト増大を回避することができる上に、接続するネットワークの切換を円滑に行うことができるという利点が得られる。
ところで、上記構成からなる複数の無線通信装置によりアドホックネットワークを構築する際には、アドホックネットワークにおける通信と移動体通信ネットワークにおける通信とが互いに識別できるように、少なくとも同じ通信エリアにおいては、異なる拡散符号を両ネットワークの通信に割り当てる必要がある。しかしながら、異なる拡散符号を単に割り当てるのみでは、双方のネットワークにおいて同一周波数帯を使用しているために、お互いのネットワークに干渉を与える虞がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信に共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用する場合においても、ネットワーク間で相互干渉が生じるのを極力抑えることができる無線通信装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、移動体通信ネットワークの移動局となって、移動体通信ネットワークの基地局とTDD−CDMA方式で通信を行う無線通信装置であって、周囲に存在する他の無線通信装置とアドホックネットワークを構築して上記他の無線通信装置と無線で通信を行うアドホック通信手段を備え、上記アドホック通信手段は、上記他の無線通信装置との通信に際して、移動体通信ネットワークと共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用するとともに、各基地局の通信エリアにおいては、基地局との通信に用いる拡散符号と直交する拡散符号をアドホックネットワーク内の通信で使用することを特徴とするものである。
ここで、TDD−CDMAとは、復信方式にTDD方式を使用するCDMAである。CDMAとは、スペクトラム拡散方式を応用した多元接続方式の一つで、符号分割多重接続と呼ばれる通信方式である。TDD−CDMAとしては、例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)により標準化されたTD−CDMAなどが挙げられる。
「移動体通信ネットワークの基地局とTDD−CDMA方式で通信を行う無線通信装置」としては、例えば、携帯電話や、移動体通信ネットワークとの接続機能を有するPDA(Personal Digital Assistance)やパーソナルコンピュータ等の情報端末などが挙げられる。
また、「周囲に存在する他の無線通信装置」には、上記のように移動体通信ネットワークとの接続機能を有する無線通信装置の他に、例えば、移動体通信ネットワークとの接続機能を持たない情報端末(コンピュータ、PDAなど)や、情報端末の周辺機器(例えば、ヘッドセット、プリンタ、マウス、ディスプレイ)なども含まれる。これら無線通信装置は、少なくとも電波の到達範囲内にある他の無線通信装置とアドホックネットワークを構築して、当該アドホックネットワーク内の無線通信装置どうしで相互に通信を行う機能(以下、アドホック通信機能と称す。)を有している。
すなわち、本発明に係る無線通信装置のアドホック通信手段は、上記アドホック通信機能を有する周囲の無線通信装置を検出し、それら無線通信装置に関する情報(例えば、IDやノード種別等のノード情報、拡散符号やタイムスロット等の通信チャネルに関する情報など)を特定の無線通信装置(マスタ)から取得して記憶手段に記憶する処理を実行した後、特定の無線通信装置(マスタ)によって割り当てられた通信チャネルを利用して、アドホックネットワーク内の他の無線通信装置と相互に通信を行うようになっている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信装置において、上記拡散符号は、直交可変拡散率コードからなるチャネライゼーションコードと、スクランブルコードとの組合せによって構成され、上記アドホック通信手段は、各基地局の通信エリアにおいて、基地局との通信に用いるスクランブルコードと直交するスクランブルコードをアドホックネットワーク内の通信で使用することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、各基地局の通信エリアにおいて、基地局との通信に用いるスクランブルコードをSc、アドホックネットワーク内の通信で使用するスクランブルコードをSa、スクランブルコードScの基礎となるバイナリースクランブルコードをv、スクランブルコードSc,Sa,vの符号長をQsとして、バイナリースクランブルコードvは、{1,−1}を要素vk(k=1,…,Qs)とするバイナリーコードであり、スクランブルコードScの要素Sckは、
Figure 2005333325
(但し、jは虚数単位、lはvk=1のとき0、vk=−1のとき1とする。)より導き出し、スクランブルコードSaの要素Sakは、
Figure 2005333325
より導き出すようにしたことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信装置において、上記アドホック通信手段は、移動体通信ネットワークにおける通信と同期を取って、アドホックネットワーク内の他の無線通信装置との通信を行うようになっていることを特徴とするものである。
本発明によれば、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信に共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用するようにしたので、装置構成の複雑化やコスト増大を回避することができるとともに、接続するネットワークの切換を円滑に行うことができる。
しかも、各基地局の通信エリアにおいて、基地局との通信に用いる拡散符号と直交する拡散符号をアドホックネットワーク内の通信で使用するようにしたので、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信に共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用する場合においても、ネットワーク間で相互に干渉が生じるのを極力抑えることができる。
また、アドホックネットワークと移動体通信ネットワーク間で同期を確立した状態で各々のネットワークにおける通信を行うようにしたので、拡散符号の直交性の崩れを回避することができる。よって、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークの相互干渉をさらに抑制することができ、何れのネットワークを利用する場合においても、良好な通信状態を確保することができる。
図1は、本発明に係る無線通信方法を適用したアドホックネットワークの一実施形態を示すもので、図中符号10は第1無線通信装置、符号20は第2無線通信装置である。
第1無線通信装置10は、移動体通信ネットワークとの接続機能を有する無線通信装置(本発明に係る無線通信装置)で、例えば、携帯電話、PDA、パーソナルコンピュータなどにより構成されている。この第1無線通信装置10は、移動体通信ネットワークの基地局30との通信にTDD−CDMA方式を用いるようになっている。
一方、第2無線通信装置20は、移動体通信ネットワークとの接続機能を持たない無線通信装置で、例えば、LAN(Local Area Network)等の固定的な通信ネットワークに有線または無線で接続された情報端末(例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなど)や、情報端末の周辺機器(例えば、ヘッドセット、プリンタ、マウス)などにより構成されている。
これら第1および第2無線通信装置10、20は、周囲に存在する他の無線通信装置10、20とアドホックネットワークを構築して、当該アドホックネットワーク内の無線通信装置どうしで相互に通信を行うアドホック通信機能を有し、その通信方式に、移動体通信ネットワークにおける通信方式と共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用するようになっている。また、その通信に際しては、図2に示すように、移動体通信ネットワークにおける通信と同期を取ってアドホックネットワーク内の通信を行うようになっている。
図3は、第1無線通信装置の要部構成を示すブロック図である。この図3に示すように、第1無線通信装置10は、送信器11、受信器12、アンテナ13、制御部14および記憶部15を有している。
送信器11は、送信信号を生成する送信データ処理部11aと、搬送波を送信信号で一次変調する一次変調部11bと、一次変調によって得られた変調信号を拡散符号で拡散変調(二次変調)する拡散部11cと、拡散変調された信号を増幅する増幅部11dとを備えている。すなわち、送信データ処理部11aで生成された送信信号は、一次変調部11bにて所定の変調方式で一次変調された後、拡散部11cにて拡散符号により拡散変調され、その後、増幅部11dにて増幅されてアンテナ13から電波として放射されるようになっている。なお、上記拡散符号は、後述するように、チャネライゼーションコードとスクランブルコードとの組合せによって構成され、基地局30との通信に用いる拡散符号と直交する拡散符号がアドホックネットワーク内の通信に割り当てられるようになっている。
一方、受信器12は、アンテナ13から受信した受信信号に含まれる不要なノイズ成分を除去する帯域フィルタ12aと、この帯域フィルタ12aを通過した受信信号を拡散符号で逆拡散する逆拡散部12bと、逆拡散によって得られた信号を復調する復調部12cと、復調された信号に基づいてアドホックネットワークまたは移動体通信ネットワークとの接続に関する各種処理を行う受信データ処理部12dとを備えている。すなわち、アンテナ13で受信した受信信号は、ノイズ成分が帯域フィルタ12aで除去された後、送信側と同一の拡散符号によって逆拡散され、その後、復調部12cにて復調されてベースバンド波形に戻されるようになっている。
制御部14は、記憶部15に記憶された各種情報に基づいて、送信器11および受信器12を制御するもので、この制御部14によって、アドホックネットワークと移動体通信ネットワーク間における同期制御(同期捕捉、同期保持)、送信と受信の切替制御、送信電力の出力制御(パワーコントロール)、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークとの切替制御等が行われるようになっている。例えば、移動体通信ネットワークの基地局30、或いはアドホックネットワーク内の他の無線通信装置と無線回線を使って通信する際には、予め設定されたタイムスロットの割当に基づいて送信と受信の切替が行われて、TDD方式で通信が行われるようになっている。また、アドホックネットワーク内の他の無線通信装置と通信する際には、基地局30から受信した同期用の情報に基づいて、移動体通信ネットワークにおける通信タイミングに合致するように、アドホックネットワーク内の他の無線通信装置との通信タイミングが設定されるようになっている。さらに、アドホックネットワーク内の他の無線通信装置と通信する際には、受信器12に入力された受信信号から干渉レベルが検出され、その干渉レベルに応じて送信電力が調整されるようになっている。
本実施形態では、これら送信器11、受信器12、アンテナ13、制御部14および記憶部15等によって、本発明に係るアドホック通信手段が構成されている。
他方、第2無線通信装置20についても、上記第1無線通信装置10と同様の送信器、受信器、アンテナ、制御部および記憶部を有し、これら通信手段によって、アドホックネットワーク内の他の無線通信装置と、基地局30の介在無しに無線回線を使って通信することが可能となっている。
次に、上記構成からなる第1無線通信装置10によって実行されるアドホックネットワークのセットアップ処理について説明する。ここでは、無線通信装置10をノードXとして説明する。
この処理は、アドホックモードに通信モードの切換が行われた場合や、移動体通信ネットワークよりもアドホックネットワークのSIR(Signal to Interference Ratio:信号対干渉比)の方が強い場合などに開始される。
先ず、ノードXが、アドホックネットワーク内にマスタが存在するか否かを探索し、その探索結果に基づいて、当該ノードXのノード種別をマスタまたはスレーブの何れかに設定する処理を行う。すなわち、ノードXが、マスタから発せられるパイロット信号(制御信号)を検出する処理を行い、その結果、パイロット信号を検出できた場合には、ノード種別をスレーブに設定し、パイロット信号を検出できなかった場合には、ノード種別をマスタに設定する。
ここで、ノード種別がスレーブに設定された場合には、ノードXが、ネットワークへの接続要求とノード情報(例えば、ノードXのID、アドレスなど)をマスタに対して送信する処理を行う。
マスタは、ネットワークへの接続要求とノード情報をノードXから受信すると、受信したノード情報に基づいて、記憶部内のネットワーク情報(各スレーブおよびマスタのノード情報、使用されているスクランブルコードおよびチャネライゼーションコード、共通チャネルに関する情報など)を更新する。その後、ノードXは、マスタからACK(接続許可応答)を受信した後、上記ネットワーク情報をマスタから取得して記憶部に記憶する処理を行う。これにより、ノードXがスレーブとしてアドホックネットワーク内に組み入れられた状態となる。
一方、ノード種別がマスタに設定された場合には、ノードXが、所定周期毎にパイロット信号を繰り返し発信(ブロードキャスト)するとともに、スレーブから出力される制御信号を監視しながら、定期的に、上記ネットワーク情報を更新する処理、並びにスレーブの通信状態を検出する処理を行う。これにより、ノードXをマスタとするアドホックネットワークが構築され、当該アドホックネットワークの維持管理がノードXによって行われる。
次に、上記のようにして構築されたアドホックネットワーク内において、各ノード間でデータ信号を送受信する際の処理について説明する。例えば、ノードXがスレーブに設定されている場合に、当該ノードXが、スレーブに設定されている他の無線通信装置(以下、ノードYと称する)との通信を開始する際には、先ず、ノードXが、通信相手となるノードYのIDを指定して、通信チャネルの割当要求を、共有チャネル(Common Channel)を利用してマスタに対して送信する処理を行う。これを受けて、マスタは、記憶部内のネットワーク情報を参照して、ノードYの通信状態や、通信に利用可能なネットワーク資源(例えば、周波数帯、拡散符号、タイムスロットなど)の確認を行い、それら情報に基づいて、ノードX・Y間の通信チャネルを割り当てる処理を実行する。
その後、マスタは、割り当てた通信チャネルを、通信要求のあったノードXとその通信相手となるノードYに対して通知する処理を行う。ノードXおよびノードYは、通信チャネルの割当通知をマスタから受信すると、割り当てられた通信チャネルを利用して、データ信号の送受信をノード間で直接行う。
なお、通信チャネルとして割り当てるネットワーク資源には、タイムスロットと拡散符号が含まれる。タイムスロットは、TDD−CDMAの無線フレームを複数に分割してなるもので、ここでは15個のタイムスロット(ST1〜ST15)が設けられている。また、拡散符号には、チャネライゼーションコード(channelisation code)とスクランブルコード(scrambling code)の2種類が用いられている。
チャネライゼーションコードは、OVSF(Orthogonal Variable Spreading Factor:直交可変拡散率)符号であり、移動体通信ネットワークでは、受信側(基地局または移動局)において送信側(移動局または基地局)の識別に使用される一方、アドホックネットワークでは、ネットワーク内の送信ノードや受信ノードの識別に使用される。このチャネライゼーションコードは、移動体通信ネットワークとアドホックネットワーク間で共有することが可能となっていて、アドホックネットワーク内の通信では、マスタ・スレーブ間で遣り取りされる制御信号用のチャネライゼーションコードと、各ノード間で遣り取りされるデータ信号用のチャネライゼーションコードとに区分され、データ信号用のチャネライゼーションコードが、アドホックネットワーク内の通信に動的に割り当てられるようになっている。
一方、スクランブルコードは、移動体通信ネットワークとアドホックネットワークの識別に用いられ、移動体通信ネットワークにおいては、基地局および移動局の属するセルの識別に用いられる。すなわち、近隣のセル間で重複しないように、セル毎にスクランブルコードが設定され、さらに本実施形態では、セルに設定されたスクランブルコードと直交するスクランブルコードが、セル内に構築されたアドホックネットワークに対して割り当てられるようになっている。
TDD−CDMAでは、先ず、チャネライゼーションコードによって拡散処理が行われ、次いで、スクランブルコードによって拡散処理が行われる。チャネライゼーションコードは、実数を要素(element)とする長さQcの符号であり、スクランブルコードは、複素数を要素とする長さQsの符号である。本実施形態では、移動体通信ネットワークで用いるスクランブルコードScと、アドホックネットワークで用いるスクランブルコードSaとを設け、これら複素スクランブルコードを共通のバイナリースクランブルコードv=(v1,v2,…,vQs)から生成する。バイナリースクランブルコードvは、{1、−1}を要素vk(k=1,…,Qs)とするバイナリーコードである。
移動体通信ネットワーク用のスクランブルコードSc=(Sc1,Sc2,…,ScQs)とすると、その要素Sck(k=1,…,Qs)は、バイナリースクランブルコードvの要素vkを用いて次式から求められる。
Figure 2005333325
ここで、jは虚数単位である。また、lは、vk=1のとき0、vk=−1のとき1である。上記数式によれば、スクランブルコードScの各要素Sckは{1,j,−1,−j}の何れかの値をとる。
同様に、アドホックネットワーク用のスクランブルコードSa=(Sa1,Sa2,…,SaQs)とすると、その要素Sak(k=1,…,Qs)は、バイナリースクランブルコードvの要素vkを用いて次式から求められる。
Figure 2005333325
こうして得られたスクランブルコードScとSaは、以下に示すように、互いに直交していることが分かる。数3において、Sak *はSakの共役複素数を表している。
Figure 2005333325
ここで、Qs=16とすれば、sin(Qsπ/4−π)=sin(3π)=0となるので、スクランブルコードSaとScの内積は0となる。したがって、各セル内においては、移動体通信ネットワークの通信で使用する拡散符号(チャネライゼーションコード×スクランブルコードSc)と、アドホックネットワークの通信で使用する拡散符号(チャネライゼーションコード×スクランブルコードSa)とが互いに直交することとなり、これによって、両ネットワーク間の相互干渉を抑制することが可能となる。
例えば、v=(1,1,1,1,1,−1,−1,1,−1,−1,1,1,1,−1,1,−1)とした場合、Sc=(ej・π/2,ej・π,ej・3π/2,ej・2π,ej・π/2,ej・2π,ej・π/2,ej・2π,ej・3π/2,ej・2π,ej・3π/2,ej・2π,ej・π/2,ej・2π,ej・3π/2,ej・π)=(j,−1,−j,1,j,1,j,1,−j,1,−j,1,j,1,−j,−1)となり、Sa=(ej・π/8,ej・π/4,ej・3π/8,ej・π/2,ej・5π/8,ej・7π/4,ej・15π/8,ej・π,ej・π/8,ej・π/4,ej・11π/8,ej・3π/2,ej・13π/8,ej・3π/4,ej・15π/8,ej・2π)となり、これらスクランブルコードSa、Saの内積を求めると0になる。因みに、バイナリースクランブルコードvには、3GPP specification25.223 release5.0のAnnex Aに掲載されている128個のScrambling Codesを用いることができ、上記具体例として挙げたvはその中の95番目のコードである。
次に、アドホックネットワークと移動体通信ネットワーク間で同期を取る方法について具体的に説明する。
先ず、移動体通信ネットワークを構成するすべての基地局30が、有線ネットワークを介して相互に通信を行うことにより、或いはGPS(Global Positioning System)やDGPS(Differential GPS)を利用することにより、移動体通信ネットワーク全体の時間同期を取る。
次いで、各基地局30が、TDD−CDMAのタイムスロットの中の予め設定された所定タイムスロットに同期用の情報を挿入し、当該情報を含む信号をセル全体に届くように送信する。例えば、TD−CDMAのタイムスロットは、1フレームが15のタイムスロットで構成され、1タイムスロットが2560チップで構成されている。各タイムスロットには上り回線(Uplink)と下り回線(Downlink)の何れか一方が割り当てられている。
次いで、セル内の無線通信装置10、20が、基地局30からの信号を受信して、受信した信号の上記所定タイムスロットに含まれる同期用の情報を抽出し、当該同期用の情報に基づいて、移動体通信ネットワークにおける通信タイミングにチップレベルで合致するように、アドホックネットワーク内における通信タイミングを設定する処理が行われる。具体的に、上記同期用の情報に基づいて同期を取る方法としては、例えば、スライディング相関器による方法や、整合フィルタによる方法などが挙げられるが、何れの方法を採用するようにしてもよい。例えば、スライディング相関器による方法では、上記同期用の情報として、基地局30と無線通信装置間で既知の符号系列(例えば、Gold符号)が用いられる。この方法においては、無線通信装置(受信側)で上記符号系列の位相を少しずつ変化させ、これを基地局30(送信側)から受信した符号系列と逐次比較して出力に現れる自己相関のピークを検出することにより、チップレベルの同期捕捉が行われ、上記ピークの持つ情報を複数検出することにより、スロットおよびフレームレベルの同期捕捉が行われる。以上の処理により、アドホックネットワークと移動体通信ネットワーク間における同期が確立されることとなる。
以上のように、本実施形態によれば、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信に共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用するようにしたので、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークの双方に接続可能な無線通信装置10を簡素な構成で安価に提供することが可能になる。
しかも、各基地局30の通信エリアにおいて、基地局30との通信に用いる拡散符号と直交する拡散符号をアドホックネットワーク内の通信で使用するようにしたので、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信に共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用する場合においても、ネットワーク間で相互に干渉が生じるのを極力抑えることができる。
また、アドホックネットワークと移動体通信ネットワーク間で同期を確立した状態で各々のネットワークにおける通信を行うようにしたので、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークとで同一周波数帯を使用していても、拡散符号の直交性の崩れを回避することができ、位相差による拡散符号間の相互相関の増大を防ぐことができる。よって、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークの相互干渉をさらに抑制することができ、何れのネットワークを利用する場合においても、良好な通信状態を確保することができる。
本発明によれば、各基地局の通信エリアにおいて、基地局との通信に用いる拡散符号と直交する拡散符号をアドホックネットワーク内の通信で使用するようにしたので、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信に共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用する場合においても、ネットワーク間で相互に干渉が生じるのを極力抑えることができる。
本発明に係る無線通信装置によって構築されたアドホックネットワークの一実施形態を示す概略構成図である。 アドホックネットワークと移動体通信ネットワーク間で同期を取って通信を行っている状態を示す図である。 図1の第1無線通信装置の要部構成を示すブロック図である。 移動体通信ネットワークの一例を示す概略構成図である。 TDD方式とFDD方式を説明するための模式図である。 TDD−CDMAのフレーム構成の一例を示す図である。 アドホックネットワークの一例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 第1無線通信装置
20 第2無線通信装置
30 基地局

Claims (4)

  1. 移動体通信ネットワークの移動局となって、移動体通信ネットワークの基地局とTDD−CDMA方式で通信を行う無線通信装置であって、
    周囲に存在する他の無線通信装置とアドホックネットワークを構築して上記他の無線通信装置と無線で通信を行うアドホック通信手段を備え、
    上記アドホック通信手段は、上記他の無線通信装置との通信に際して、移動体通信ネットワークと共通のTDD−CDMA方式を採用して同一周波数帯を使用するとともに、各基地局の通信エリアにおいては、基地局との通信に用いる拡散符号と直交する拡散符号をアドホックネットワーク内の通信で使用することを特徴とする無線通信装置。
  2. 上記拡散符号は、直交可変拡散率コードからなるチャネライゼーションコードと、スクランブルコードとの組合せによって構成され、
    上記アドホック通信手段は、各基地局の通信エリアにおいて、基地局との通信に用いるスクランブルコードと直交するスクランブルコードをアドホックネットワーク内の通信で使用することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 各基地局の通信エリアにおいて、基地局との通信に用いるスクランブルコードをSc、アドホックネットワーク内の通信で使用するスクランブルコードをSa、スクランブルコードScの基礎となるバイナリースクランブルコードをv、スクランブルコードSc,Sa,vの符号長をQsとして、
    バイナリースクランブルコードvは、{1,−1}を要素vk(k=1,…,Qs)とするバイナリーコードであり、
    スクランブルコードScの要素Sckは、
    Figure 2005333325
    (但し、jは虚数単位、lはvk=1のとき0、vk=−1のとき1とする。)
    より導き出し、
    スクランブルコードSaの要素Sakは、
    Figure 2005333325
    より導き出すようにしたことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 上記アドホック通信手段は、移動体通信ネットワークにおける通信と同期を取って、アドホックネットワーク内の他の無線通信装置との通信を行うようになっていることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
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