JP4106798B2 - 音源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は入力された複数の発音指示に対して、発音スロットを割り当てて発音する音源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
音源装置は、32音や64音等の複数の楽音を同時に発音することができるが、演奏の形態によっては、これ以上の楽音の発音が同時に行われる場合がある。このような場合に対応するため従来の音源装置は、キーアサイナという機能を備えており、新たな発音指示に対応してそのとき発音中の楽音の1つを選択して強制的に消音(フォースダンプ)させるようにしていた。
【0003】
どの音をフォースダンプするかは、音楽の演奏において非常に重大な問題であり、正確に判断しようとすれば非常に複雑な判断が必要である。このため、従来は、発音継続時間などの簡略な判断でフォースダンプする発音スロットを決定していたため、重要な目立つ音を消してしまうという問題点があった。
【0004】
この発明は、目立たない音を素早く捜し出すことにより、的確なフォースダンプを実現した音源装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、それぞれ独立して楽音を形成する複数の発音スロットと、発音指示に応じて、前記発音スロットに該発音指示に応じた音色の楽音の形成を指示するとともに、各発音スロットが形成している楽音波形の振幅レベルが第一の閾値以下である場合に楽音の形成中止を指示する制御手段と、を備え、前記制御手段は、全ての発音スロットで楽音を形成中に新たな発音指示があったとき、リズム音を発音している発音スロットを検索し、リズム音を発音している発音スロットがあれば、そのなかで各発音スロットが形成している楽音波形の振幅レベルと、該形成された楽音波形のゲインと、を乗じた値である出力値が第二の閾値以下である発音スロットをさらに検索し、該当する発音スロットがあった場合には、この発音スロットを強制消音する発音スロットとして決定する消音スロット決定手段を備え、強制消音した発音スロットに前記新たな発音指示に応じた楽音の形成を指示することを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記消音スロット決定手段は、出力値が第二の閾値以下であるリズム音の発音スロットがない場合、楽音波形がリリース段階である発音スロットを検索し、リリース段階である発音スロットがあれば、そのなかで出力値が第二の閾値以下である発音スロットを検索し、該当する発音スロットが存在した場合には、この発音スロットを強制消音する発音スロットとして決定する手段であることを特徴とする。
【0009】
この発明の音源装置は、複数(32、64、128など)の発音スロットを備え、複数の楽音を同時に形成することができる。しかし、発音指示は、この最大発音数の範囲内で入力されるとは限らないため、最大発音数を超えて発音指示が入力された場合には、いずれかの発音スロットの楽音をフォースダンプすることによってその発音スロットを解放し、この発音スロットで新たな楽音を発音する。どの楽音をフォースダンプするかは、各発音スロットで発音中の楽音のなかから最も重要でないものを選択することによって決定すればよいが、重要度はその楽音のレベルに基づいて判断するのが最も容易で確実である。
【0010】
そこで、この発明では、楽音波形形成時の振幅レベル(EG)およびこの楽音を出力するときのゲイン(VOL)に基づいてフォースダンプする楽音を決定する。これにより、発音中の多くの楽音のなかで消音しても差し支えない音量の楽音を探すことができる。また、楽音の中には一旦フェードアウトしたのちに再度フェードインするなどゲインが増減する楽音も存在するが、打楽器音などの適当な音色やリリース中などの適当なエンベロープの段階を選択することによりこのような楽音を除くことができ、確実な選択が可能になる。
【0011】
また、各発音スロットにおいてEG×VOLで算出される出力レベルがしきい値以下か否かで判断することにより、より処理が簡略になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施形態である音源装置のブロック図である。この音源装置は、32の発音スロットを備え、32音の楽音を同時に形成することができる。一方、全ての発音スロットが動作中に新たな(33音目の)発音指示が発生した場合には、発音中の楽音のなかから最も重要でないものを選択し、これをフォースダンプ(強制消音)してこの発音スロットで新たな楽音を形成する。
【0013】
この消音する発音スロットの選択を楽音の振幅変化曲線の値であるEGレベル、フェードイン・アウトなどの振幅制御のゲインであるVOLレベル、ボイス(楽器音色)、ステータス(EGの段階:アタック、ディケイ、サスティン、リリース等)に基づいて決定する。
【0014】
図1において、この音源装置は、装置全体の動作を制御するCPU1、楽音波形を合成して楽音を発音する音源LSI2、プログラムやデータを記憶するメモリ3、外部から入力されるMIDIメッセージを一時記憶するMIDIバッファ4、MIDIバッファ4に接続されるMIDIインタフェース5、設定内容を表示したりMIDIを介さずに直接設定操作を行うための操作・表示パネル7、操作・表示パネル7をCPU1と接続するパネルインタフェース6、音源LSI2が形成した楽音に効果を付与するエフェクタ8、エフェクタ8が効果を付与した楽音をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ9を有している。
【0015】
また、音源LSI2には、CPU1がパラメータを書き込むための入力バッファ10およびCPU1に対して内部の動作状況を知らせるための出力バッファ11が設けられている。CPU1と音源LSI2はこの入力レジスタ10および出力レジスタ11を介して情報をやり取りする。
【0016】
図2は、音源LSI2の構成図である。音源LSI2は、64の発音スロット21を有し、64音の楽音を同時に形成することができる。各発音スロットの動作は音源LSI内のCPU20によって制御される。CPU20は入力レジスタ10に書き込まれたデータに基づいて各発音スロット21を制御し、各発音スロット21の動作状態を定期的に出力レジスタ11に書き込む。
【0017】
発音スロット21は波形形成部22およびアンプ23を有している。波形形成部22は、CPU20から入力されるデータに基づいて楽音波形を所定のサンプリングレートのデジタルデータで形成する。波形形成部22に供給されるデータとしては、ボイス(楽器音色)すなわち楽音波形の形状を決定するデータ、波形の振幅変化曲線(EG)を生成するためのデータ、楽音の周波数を指示するパラメータなどである。また、アンプ23に入力されるデータは、楽音増幅のゲインVOLを決定するパラメータなどである。
各発音スロットが形成した楽音は、ミキサで2チャンネルのステレオ信号にミキシングされたのち外部出力される。
【0018】
また、音源LSI2のCPU20は、各発音スロットの動作状況を定期的に出力レジスタ11に書き込む。書き込まれた内容はCPU1が読み出す。出力レジスタ11には、まず各発音チャンネルのノートオン・オフ状況(楽音を形成しているか否か)が書き込まれ、ノートオンしている発音チャンネルについては、EGレベル、VOLレベルなどの情報が書き込まれる。
【0019】
なお、EGレベルは、形成される楽音波形の振幅レベルの時間的変化を示す値であり、一般的に図7(A)に示すような形状の曲線である。このEG曲線は、4段階の段階に分かれており、aがアタック段階、bがディケイ段階、cがサスティン段階、dがリリース段階である。このEGは、楽音波形の形成そのものを制御するパラメータである。VOLレベルは、形成された楽音の出力段で楽音をどの程度増幅するかを決定するパラメータである。したがって、音源から出力される楽音は、図7(B)に示すように、これらを掛け合わせた値(EG×VOL)である出力レベルで出力される。
【0020】
MIDIインタフェース5には、シーケンサなどの自動演奏装置のほか、キーボード、管楽器型コントローラなど電子楽器用の演奏装置が接続される。自動演奏装置は、予め記憶している自動演奏データを順次読み出すことにより、所定のタイミングにMIDIメッセージを出力して曲を自動演奏する装置である。演奏装置は、演奏者によって操作され、その操作に応じてMIDIメッセージを生成出力する。これらの装置から出力されたMIDIメッセージはMIDIインタフェース5を介してMIDIバッファ4に書き込まれる。
【0021】
MIDIメッセージとしては、たとえば、楽音の発音を指示するノートオンメッセージ、消音を指示するノートオフメッセージ、音色(ボイス)を指定するプログラムチェンジメッセージ、音色(波形)や効果を制御するコントロールチェンジメッセージなどがある。
【0022】
CPU1は、定期的にMIDIバッファ4の内容を読み出し、書き込まれているMIDIメッセージの内容に応じた処理を実行する。例えば、ノートオンメッセージが入力されると、このノートオンメッセージに対応する楽音を形成するよう音源LSI2に指示する。
【0023】
この楽音形成(発音)指示は、以下のような手順で行われる。まず、音源LSI2に現在動作していない発音スロット(空きスロット)があるかを判断する。ある場合には、そのなかの1つをこの楽音に対して割り当て、入力バッファ10のその発音スロットに対応するエリアに必要なパラメータを書き込む。このパラメータは、ノートオン指示、ボイスの指示、タッチ強度データなどである。ボイスは、このノートオンメッセージのMIDIチャンネルに指定されているボイスであり、メモリ3に設定されているMIDIチャンネル情報テーブルに記憶されている。
【0024】
図3は、メモリ3の構成図である。メモリ3は、ROM3a、バッテリバックアップされたSRAM3bおよびDRAM3cからなっている。
ROM3aには、音源装置の動作を制御するための制御プログラム(図4〜図6のフローチャート参照)、イニシャル状態のときに音源装置の各部に設定されるデフォルトパラメータ、複数のボイス(楽器音色)の楽音波形を形成するために必要なデータであるボイス波形データなどが予め記憶されている。SRAMには、ユーザ設定パラメータやユーザ設計ボイス波形データなどが記憶され、電源オフ時にもバックアップされている。ボイス波形データは、波形の形状を決定するためのデータおよび振幅値の時間的変動曲線であるEG波形を形成するためのデータなどを含んでいる。
【0025】
さらにDRAMには、制御プログラムが音源LSI2の動作の管理等に用いる各種の記憶エリアが設定される。各発音スロットの楽音がノートオン状態であるかを示す発音フラグFg(i)…(i=1〜64:以下同じ)、各発音スロットが楽音波形の形成中であるかを示すアクティブフラグFa(i)、各発音スロットが形成している楽音のMIDIチャンネル、ボイス、音高、発音開始時刻等の情報を記憶する発音情報テーブルG(i)、各発音スロットが形成している楽音のEGレベルを記憶するEGバッファEG(i)、各発音スロットが形成している楽音の出力レベルを記憶する出力レベルバッファLo(i)、各MIDIチャンネルの設定内容を記憶するMIDIチャンネル情報テーブルなどが設定される。
【0026】
なお、ノートオフメッセージが入力されても楽音が即座に消音するわけではなく、徐々に減衰したのち消音するためノートオン・オフ状態を示す発音フラグと楽音形成中か否かを示すアクティブフラグが別々に設けられている。また、上記記憶エリアのうち、EGバッファおよび出力レベルバッファは図4に示す音源管理処理により逐次更新される。
【0027】
図4〜図6のフローチャートを参照してこの音源装置の動作について説明する。
図4は、音源管理処理を示すフローチャートである。この処理はCPU1が、音源LSI2の各発音スロットの動作状況を検査する動作であり、定期的に実行される。まず、発音スロットのナンバを指示するポインタiに1を書き込む(s1)。そして、このiで指示される発音スロットのアクティブフラグFa(i)がセットされているかを判断する(s2)。アクティブフラグFa(i)がセットされていなければこの発音スロットは、楽音形成を行っておらず空きスロットであり、このスロットの状況を検査する必要がないため、直接s9にジャンプする。
【0028】
Fa(i)がセットしており、iで指示される発音スロットが動作中の場合には、出力レジスタ11のこの発音スロットiに対応するエリアから現在形成している楽音波形のEGレベル値を読み出し(s3)、これが第1のしきい値Tha以下であるかを判断する(s4)。
【0029】
第1のしきい値Thaとは、この楽音が単独で出力されたとしても聞き取れない程度に小さいレベルを示すしきい値であり、楽音の振幅レベルがこれ以下であればMIDIインタフェースからノートオフメッセージが入力されていなくても自動的にノートオフ・楽音形成終了と判断できる程度の値を示している。
【0030】
EGレベル値が第1のしきい値Thaを超えている場合には、EGバッファの発音スロットiに対応する記憶エリアEG(i)に現在のEGレベル値としてこの値を書き込む(s5)。
【0031】
次に、音源LSI2の出力レジスタ11からこの発音スロットiのVOLレベル値を読み出す(s6)。このVOLレベル値は、MIDIインタフェース4を介して外部から当たられたパラメータ、CPU1が読出・生成したパラメータ、音源LSI2が読出・生成したパラメータのいずれによって制御されるものであってもよい。この読み出したVOLレベル値と前記EGレベル値とを乗算して実際に音源から出力される楽音のレベルである出力レベルを算出し(s7)、この値を出力レベルバッファの発音スロットiに対応する記憶エリアLo(i)に現在の出力レベルであるとして書き込む(s8)。
【0032】
これらEG(i)、Lo(i)の値は、新たなノートオンメッセージが入力されたとき、音源LSIに空きスロットがない場合の処理であるフォースダンプ(強制消音処理)のときに参照される。
【0033】
一方、s4でEGレベル値が第1のしきい値Tha以下であった場合には、この発音スロットのアサイン解除処理を実行する。まず、入力レジスタ10の発音スロットiのエリアにアサイン解除を書き込んでこの発音スロットの楽音形成動作を終了させて解放する(s11)。そして、アクティブフラグFa(i)をリセットし(s12)、EGバッファEG(i)、出力レベルバッファLo(i)、発音時テーブルG(i)をクリアする(s13)。さらに、この楽音についてまだノートオフメッセージが入力されておらず、発音フラグがセットされたままになっている場合には(s14)、発音フラグFg(i)をリセットする(s15)。
【0034】
以上の処理をi=1〜64の各発音スロットについて繰り返し実行したのち(s9,s10)、動作を終了する。なお、音源LSI2の発音スロット数は64に限定されない。
【0035】
図5のフローチャートは、MIDIバッファ4からMIDIメッセージを取り込み、対応する処理を実行するMIDI処理を示している。まず外部からのMIDI入力をバッファするMIDIバッファ4の内容を読み取る(s21)。記憶内容がノートオンメッセージであるか否かを判断する(s22)。ノートオンメッセージでない場合には対応する処理(s31以下)にすすむ。
【0036】
ノートオンメッセージが入力された場合には、メッセージに対応する楽音を音源LSI2に形成させるため、以下の処理を実行する。まず空いている発音スロットがあるか否かを判断する(s23)。これは、アクティブフラグFa(i)がリセットしている発音スロットがあるかに基づいて判断すればよい。空きスロットがある場合には、空きスロットのなかから1つを今回のノートオンメッセージに対応する発音スロットとしてアサインし、入力レジスタ10のこの発音スロットに対応するエリアに楽音波形を形成するために必要なパラメータを書き込む(s24)。入力レジスタ10に必要なパラメータを書き込むことにより、音源LSI2は、この発音スロットで楽音の形成をスタートする。こののち、この発音スロットiに対応する発音フラグFg(i)、アクティブフラグFa(i)をセットし(s25)、ボイスや発音開始時刻などの発音情報を発音情報テーブルの発音スロットiに対応するエリアG(i)に記憶する(s26)。そして、EGバッファ、出力レベルバッファの発音スロットiに対応する記憶エリアEG(i)、Lo(i)に最大値を書き込んで(s27)、アサイン処理を終了する。
【0037】
EGレベル、出力レベルの最大値とは、EGレベル、出力レベルを示すパラメータが取りえる値の範囲(たとえば0〜127)のうちの最大値(127)である。発音を開始した直後の発音スロットでは実際の楽音波形の形成をまだスタートしていないが、EGレベルの最大値を書き込むことで、この発音スロットの優先度をあげフォースダンプされないようにしている。
【0038】
一方、s23で空きスロットがないと判断された場合、すなわち、全ての発音フラグがセットされた状態になっている場合には、どの発音スロットの楽音をフォースダンプ(強制消音)するかを決定する(s28)。このフォースダンプ決定ルールは、後で説明する。
【0039】
そして、音源LSI2に対して、この消音すると決定した発音スロットiのフォースダンプを指示する(s29)。この指示は、入力レジスタ10の上記発音スロットiに対応にするエリアにフォースダンプの指示を書き込むことによって行う。フォースダンプが指示されるとその発音スロットでは、形成中の楽音のレベルを急激に減衰させ、殆ど即座にスロットを解放する。そして、フォースダンプした発音スロットの入力レジスタ10に新たな楽音を形成するためのデータを書き込んで楽音の形成をスタートさせる(s30)。発音フラグ、アクティブフラグはフォースダンプ前からセットしたままになっているので再度セットする必要はない。そして、この発音スロットiにアサインした音色などの発音情報を発音情報テーブルG(i)に記憶し(s26)、EGバッファEG(i)、出力レベルバッファLo(i)に最大値を書き込んで(s27)、アサイン処理を終了する。
【0040】
MIDIバッファに入力されたメッセージがノートオフメッセージであった場合には(s31)、このノートオフメッセージに対応する発音スロットがどれであるかを発音情報テーブルから検索する(s32)。これはノートオフメッセージのMIDIチャンネル、音高で検索すればよい。該当する発音スロットが存在する場合には(s33)、その発音スロットに対してノートオフを指示するとともに(s34)、対応する発音フラグFg(i)をリセットする(s35)。
【0041】
s32の検索で該当する発音スロットが見つからなかった場合には、既にEGレベルに基づいて自動的に消音処理されているかフォースダンプ処理がされていると判断されるため何もせずにそのまま処理を終了する。
【0042】
また、MIDIバッファ4に入力されたMIDIメッセージがノートオンメッセージ、ノートオフメッセージ以外のものであった場合には、そのメッセージに対応する処理を実行して(s36)、処理を終了する。
【0043】
入力されたMIDIメッセージが、たとえばあるMIDIチャンネルのVOL値を変更するコントロールチェンジメッセージであった場合には、そのMIDIチャンネルの楽音を発音している発音スロットを発音情報テーブルから検索し、入力レジスタ10のその発音スロットに対応するエリアに新たなVOL値を書き込む処理を行う。音源LSI2においては、CPUがこのVOL値を読み取って、対応する発音スロットに供給する。
【0044】
図6は、フォースダンプする発音スロットを決定する処理を示すフローチャートである。まず、各発音スロットで発音している楽音のボイスを発音情報テーブルから読み出し、リズム音を発音している発音スロットがあるかを検索する(s40)。リズム音の音色があればそのなかで出力レベルバッファLo(i)、すなわちEG×VOLの値が第2のしきい値Thb以下のものがあるかを検索する(s41)。該当する発音スロットがあった場合には、この発音スロットをフォースダンプする発音スロットとして決定する(s45)。もし複数の発音スロットが該当した場合には、EGレベルが最小のもの、発音時間が最も長いものなどを選択して消音スロットとすればよい。
【0045】
なお、リズム音をフォースダンプの第1の候補として検索するのは、リズム音はEGレベルが単調に減衰する楽音であり、VOLも一旦減衰させたのち再度フェードインされるということが殆どないボイスだからである。また、リズム音の場合、ノートオフメッセージが入力されない場合が多く、その場合、楽音が聞こえない程度にまで減衰していても発音スロットが解放されない場合があるからである。
【0046】
このように第2のしきい値Thbは、出力レベル(EG×VOL)に対するしきい値であり、全発音スロットが動作中で64音が発音しているとき、この程度の出力レベルでは殆ど聞こえないというレベルを示すしきい値である。すなわち、聞こえない音ではないが、全発音スロットが発音中ならば消音しても差し支えないレベルであることを示している。
【0047】
一方、出力レベルLo(i)が第2のしきい値Thb以下のリズム音がない場合には、現在リリース中の楽音を検索する(s42)。現在リリース中の楽音とは、ノートオフメッセージを受信して発音フラグFg(i)がリセットしているが、まだEGのステータスがリリースでアクティブフラグFa(i)がセットしているものである。このなかで出力レベルLo(i)が第2のしきい値Thb以下のものを検索する(s43)。該当する発音スロットが存在した場合には、この発音スロットをフォースダンプする発音スロットとして決定する(s45)。もし複数の発音スロットが該当した場合には、EGレベルが最小のもの、発音時間が最も長いものなどを選択して消音スロットとすればよい。
【0048】
リリース中の楽音は、単調に減衰するのみでEGレベルが再度上昇することはなく、VOLがフェードインすることもないため、第2のしきい値Thb以下であればフォースダンプしても差し支えないと判断できるためである。
【0049】
さらに、出力レベルLo(i)が第2のしきい値Thb以下に減衰したリリース中の楽音もない場合には、発音している楽音中でEG(i)の値が一番小さい発音スロットを検索して(s44)、これをフォースダンプする発音スロットとして決定する(s45)。
【0050】
このように、音源LSIの最大発音数を超えるノートオンメッセージが入力された場合でも最も影響の少ない楽音を効率的に選択してその楽音をフォースダンプするようにしたことにより、演奏されている曲の雰囲気をこわすことがない。
【0051】
このように、この実施形態では、EGレベルに基づいて消音を判断する第1のしきい値と、出力レベル(EG×VOL)に基づいてフォースダンプを許可する第2のしきい値を別々に設けている。
【0052】
【発明の効果】
この発明によれば、振幅レベルおよびゲインに基づいて、どの発音スロットの楽音を強制消音するかを決定するようにしたことにより、簡略な判断で的確に最も影響の少ない楽音を発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である音源装置のブロック図
【図2】同音源装置の音源LSIの構成図
【図3】同音源装置のメモリの構成図
【図4】同音源装置の動作を示すフローチャート
【図5】同音源装置の動作を示すフローチャート
【図6】同音源装置の動作を示すフローチャート
【図7】同音源装置のEGパラメータとVOLパラメータの変化例を示す図
【符号の説明】
1…CPU、2…音源LSI、3…メモリ、4…MIDIバッファ、5…MIDIインタフェース、
10…入力レジスタ、11…出力レジスタ、20…(音源LSIの)CPU、21…発音スロット、22…波形形成部、23…アンプ、24…ミキサ

Claims (2)

  1. それぞれ独立して楽音を形成する複数の発音スロットと、
    発音指示に応じて、前記発音スロットに該発音指示に応じた音色の楽音の形成を指示するとともに、各発音スロットが形成している楽音波形の振幅レベルが第一の閾値以下である場合に楽音の形成中止を指示する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、全ての発音スロットで楽音を形成中に新たな発音指示があったとき、リズム音を発音している発音スロットを検索し、リズム音を発音している発音スロットがあれば、そのなかで各発音スロットが形成している楽音波形の振幅レベルと、該形成された楽音波形のゲインと、を乗じた値である出力値が第二の閾値以下である発音スロットをさらに検索し、該当する発音スロットがあった場合には、この発音スロットを強制消音する発音スロットとして決定する消音スロット決定手段を備え、
    強制消音した発音スロットに前記新たな発音指示に応じた楽音の形成を指示する音源装置。
  2. 前記消音スロット決定手段は、出力値が第二の閾値以下であるリズム音の発音スロットがない場合、楽音波形がリリース段階である発音スロットを検索し、リリース段階である発音スロットがあれば、そのなかで出力値が第二の閾値以下である発音スロットを検索し、該当する発音スロットが存在した場合には、この発音スロットを強制消音する発音スロットとして決定する手段である請求項1に記載の音源装置。
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