JP2953217B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2953217B2
JP2953217B2 JP4284955A JP28495592A JP2953217B2 JP 2953217 B2 JP2953217 B2 JP 2953217B2 JP 4284955 A JP4284955 A JP 4284955A JP 28495592 A JP28495592 A JP 28495592A JP 2953217 B2 JP2953217 B2 JP 2953217B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は鍵盤型電子楽器におけ
る鍵等の演奏操作手段の演奏中の操作タッチに応じて各
操作毎に出力されるタッチデータの大きさに応じて発音
割当て処理を行う電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から鍵盤型電子楽器においては、鍵
を操作したときの操作力あるいは操作速度をタッチデー
タ(ベロシティデータ)として検出し、そのタッチデー
タに応じて楽音の音色、音高、音量等を制御して発音さ
せることにより、自然楽器により近い演奏を行ってい
る。このようにタッチデータに応じて楽音の発音を制御
するものをタッチレスポンス装置という。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の電子
楽器におけるタッチレスポンス装置は、鍵の操作速度を
単純に検出するだけであり、ピアノなどの鍵の動作を正
確にシミュレートするものではなかった。すなわち、ピ
アノなどの自然楽器においては非常にゆっくり鍵が押鍵
された場合、その押鍵に対する新規の発音は行われずに
ダンパーだけが外れた状態となるのであるが、従来の電
子楽器のタッチレスポンス装置は、ゆっくり鍵が押鍵さ
れた場合でもその鍵に対する発音処理を行い、小さな楽
音を発音していた。
【0004】また、ピアノなどの自然楽器ではある特定
の鍵が押鍵され、押鍵状態が持続されることによってダ
ンパーが外されているときに、そのダンパーの外れてい
る鍵に対応する弦が他の弦の震動に共鳴し、押鍵などの
鍵操作が行われなくても小さな音で発音することが知ら
れている。従って、自然楽器ではこのような現象を利用
して次のような特殊な奏法を行うことがある。例えば、
高音域でCメジャーの和音を構成する鍵を発音しない程
度の操作速度で押鍵しダンパーの外れた状態にしてお
き、低音域でCの音を強く押鍵する。すると、高音域の
ダンパーの外れた状態のCメジャーの和音に対応する弦
が共鳴し、メジャーの成分に当たる和音の強調された音
色を発音することができる。また、マイナーのコードに
対応する和音のダンパーを外しておくと、マイナー成分
の強調された音色を発音することができる。
【0005】さらに、ピアノなどの自然楽器ではダンパ
ーペダルとの組み合わせによって、次のような特殊な奏
法を行うこともある。例えば、減衰の少ない低音域の音
を強く押鍵し、ダンパーペダルを踏んでその鍵を離鍵す
る。このとき、低音域の音はダンパーペダルによって持
続される。次に高音域で演奏を行った後、先ほど押鍵し
た低音域の音を今度は発音しない程度の操作速度で再押
鍵し、今度はダンパーペダルを離す。すると、高音域の
音はダンプされ、再押鍵された低音域の音だけが持続す
るようになる。しかしながら、従来の電子楽器のタッチ
レスポンス装置では、このような特殊な奏法を行おうと
して発音しない程度の操作速度で鍵操作しても、再発音
してしまい、そこからアタックが再度発音されてしまっ
たり、極端な場合は前の低音域の楽音が消去されてしま
ったりして、自然楽器では可能だった上述のような特殊
な奏法を行うことができなかった。
【0006】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、自然楽器と同じように非常にゆっくり鍵が操作さ
れた場合にその鍵に対する発音を行わずにダンパーだけ
を外すことにより実現可能な特殊奏法を行うことのでき
る電子楽器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 この出願の第1の発明
に係る電子楽器は、楽音の発生を指示するために操作さ
れる演奏操作手段と、この演奏操作手段の操作時に加え
られる操作タッチを検出し、各操作毎に前記操作タッチ
に対応したタッチデータを出力するタッチデータ発生手
段と、前記演奏操作手段で発生指示された楽音につき、
前記タッチデータの大きさが所定値より大きい場合には
第1の態様で楽音を発生し、前記タッチデータの大きさ
が所定値以下の場合には、前記第1の態様で楽音を発生
せずに、新たな楽音発生指示に基づき他の楽音が前記第
1の態様で発生されるときに、第2の態様で楽音を発生
させる楽音制御手段とを備えたものである。また、この
出願の第2の発明に係る電子楽器は、楽音の発生を指示
するために操作される演奏操作手段と、この演奏操作手
段の操作時に加えられる操作タッチを検出し、各操作毎
に前記操作タッチに対応したタッチデータを出力するタ
ッチデータ発生手段と、前記演奏操作手段で発生指示さ
れた楽音につき、前記タッチデータの大きさが所定値よ
り大きい場合には第1の態様で楽音を発生し、前記タッ
チデータの大きさが所定値以下の場合には、前記第1の
態様で楽音を発生せずに、他の楽音が前記第1の態様で
発生されていることを条件に第2の態様で楽音を発生さ
せる楽音制御手段とを備えたものである。
【0008】
【0009】
【作用】 従来は、タッチデータ発生手段から出力され
るタッチデータに応じてアタック、ディケイ、サスティ
ン、リリースなどのエンベロープに従った発音処理を行
っていたため、自然楽器だったら当然発音されないよう
なゆっくりした速度で操作された場合でも、タッチデー
タとしてはある一定の値が出力されるので、楽音制御手
段はそのタッチデータの大きさに応じた発音処理を行っ
ていた。これに対して、この出願の第1の発明では、前
記演奏操作手段で発生指示された楽音につき、タッチデ
ータ発生手段から出力されるタッチデータの大きさが所
定値より大きい場合には第1の態様で楽音を発生し、前
記タッチデータの大きさが所定値以下の場合には、前記
第1の態様で楽音を発生せずに、新たな楽音発生指示に
基づき他の楽音が前記第1の態様で発生されるときに、
第2の態様で楽音を発生させるようにしている。また、
この出願の第2の発明では、前記演奏操作手段で発生指
示された楽音につき、タッチデータ発生手段から出力さ
れるタッチデータの大きさが所定値より大きい場合には
第1の態様で楽音を発生し、前記タッチデータの大きさ
が所定値以下の場合には、前記第1の態様で楽音を発生
せずに、他の楽音が前記第1の態様で発生されているこ
とを条件に第2の態様で楽音を発生させるようにしてい
る。これにより、タッチデータの大きさに応じて、第1
の態様で楽音を発生するか、あるいは、他の楽音が前記
第1の態様で発生されることを条件にして第2の態様で
楽音を発生させるか、の使い分け制御を自動的に行なう
ことができるようになり、この使い分け制御によって、
自然楽器のピアノで実現できるような、ゆっくりした押
鍵操作に応じて通常の発音を行わずにダンパーだけを外
すような制御を、電子楽器においても模倣することがで
きるようになる。すなわち、第1の態様が通常の発音態
様であるとすると、自然楽器だったら発音されないよう
なゆっくりした操作速度で操作したとき、タッチデータ
の大きさが所定値以下と判断され、第1の態様での楽音
発生すなわち通常の発音処理が行われない。その代わり
に、他の楽音が前記第1の態様で発生されることを条件
に、当該所定値以下のタッチデータに係る楽音を第2の
態様で発生させる。この第2の態様として、小音量での
発音や残響付与などの所定の態様をとることで、該第2
の態様で発生される楽音が第1の態様で発生される前記
他の音(つまり通常音)に対する付加的な音(すなわち
共鳴音)になるように模倣することができる。従って、
電子楽器においても、自然楽器のピアノと同様に、鍵を
ゆっくり演奏操作することによって、通常の発音を行わ
ずにダンパーだけを外すことを模倣するができると共
に、そのとき、他の音が通常に発音されるならば、ダン
パーが外された弦がそれにつれて自然に小音量で鳴る
(共鳴する)ような奏法を模倣することができることに
より、自然楽器を演奏するのと全く同じように特殊な奏
法を実現することができる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に従って
詳細に説明する。図2はこの発明に係る発音割当て装置
を内蔵した電子楽器の全体構成を示すハードブロック図
である。この実施例においては、マイクロプロセッサユ
ニット(CPU)20、プログラムROM21、データ
及びワーキングRAM22を含むマイクロコンピュータ
システムの制御の下に各種の処理が実行されるようにな
っている。CPU20は、この電子楽器全体の動作を制
御するものである。このCPU20に対して、データ及
びアドレスバス29を介してプログラムROM21、デ
ータ及びワーキングRAM22、鍵盤インタフェイス2
3、楽音合成回路24、パネルインタフェイス25及び
アナログ−デジタル変換器(ADC)2Aが接続されて
いる。
【0011】プログラムROM21はCPU20のシス
テムプログラムや楽音に関する各種パラメータ等のデー
タを格納するものであり、リードオンリーメモリ(RO
M)で構成されている。データ及びワーキングRAM2
2は、演奏データやCPU20がプログラムを実行する
際に発生する各種のデータを一時的に記憶するものであ
り、ランダムアクセスメモリ(RAM)の所定のアドレ
ス領域がそれぞれ割り当てられ、レジスタやフラグ等と
して利用される。
【0012】鍵盤26は、発音すべき楽音の音高を選択
するための複数の鍵を備えており、各鍵に対応してキー
スイッチを有しており、また必要に応じて押圧力検出装
置等のタッチ検出手段を有している。鍵盤26は音楽演
奏のための基本的な操作子であれば、これ以外の演奏操
作子でもよいことはいうまでもない。鍵盤インタフェイ
ス23は、発生すべき楽音の音高を指定するために鍵盤
26のそれぞれの鍵に対応して設けられた複数のキース
イッチからなる回路を含んで構成されており、新たな鍵
が押圧されたときはキーオンイベント情報を出力し、鍵
が新たに離鍵されたときはキーオフイベント情報を出力
する。また、鍵押し下げ時の押鍵操作速度又は押圧力等
を判別してタッチデータを生成する処理を行い、生成し
たタッチデータをベロシティデータとして出力する。こ
のようにキーオン、キーオフイベント情報及びベロシテ
ィ情報はMIDI規格で表現されておりキーコードと割
当てチャンネルを示すデータをも含んでいる。
【0013】パネルインタフェイス25は、操作パネル
28に設けられた各々の操作子(スイッチ)の操作状況
に応じた操作データをイベント情報として出力する。操
作パネル28は、発生すべき楽音の音色、音量、音高、
効果等の各種パラメータを選択、設定、制御するもので
あり、スイッチ等の通常の操作子からなる。従って、こ
の操作パネル28が操作されると、CPU20はその操
作に応じた制御信号を楽音合成回路24に出力し、その
楽音合成回路24で合成される楽音信号の音色等を種々
制御する。
【0014】ダンパーペダル2Bは操作者の足によって
操作される操作子の一種であり、操作角度に応じたアナ
ログの角度信号をアナログ−デジタル変換器2Aに出力
する。アナログ−デジタル変換器2Aはダンパーペダル
2Bからのアナログの角度信号を『0』か『1』のペダ
ル信号に変換して出力する。ペダル信号が『0』の場合
にはダンパーペダル2Bの踏み込み量が小さく、ペダル
が操作されていない状態(ダンパーペダルオフ)を示
し、『1』の場合には踏み込み量が大きく、ペダルが操
作された状態(ダンパーペダルオン)を示す。
【0015】楽音合成回路24は、複数のチャンネルで
楽音信号の同時発生が可能であり、データ及びアドレス
バス29を経由して与えられた演奏データ(MIDI規
格に準拠したデータ)を入力し、この演奏データに基づ
き楽音信号を発生する。楽音合成回路24における楽音
信号発生方式はいかなるものを用いてもよい。例えば、
発生すべき楽音の音高に対応して変化するアドレスデー
タに応じて波形メモリに記憶した楽音波形サンプル値デ
ータを順次読み出すメモリ読み出し方式、又は上記アド
レスデータを位相角パラメータデータとして所定の周波
数変調演算を実行して楽音波形サンプル値データを求め
るFM方式、あるいは上記アドレスデータを位相角パラ
メータデータとして所定の振幅変調演算を実行して楽音
波形サンプル値データを求めるAM方式等の公知の方式
を適宜採用してもよい。楽音合成回路24から発生され
る楽音信号は、サウンドシステム27(アンプ及びスピ
ーカからなる)を介して発音される。
【0016】次に、マイクロコンピュータ(CPU2
0)によって実行される発音割当て処理の一例を図1及
び図3のフローチャートに基づいて説明する。図3は、
マイクロコンピュータが処理するメインルーチンの一例
を示す図である。このメインルーチンはつぎのようなス
テップで順番に実行される。 ステップ31:まず、電源が投入されると、CPU20
はプログラムROM21に格納されている制御プログラ
ムに応じた処理を開始する。そして、この「イニシャラ
イズ」処理では、データ及びワーキングRAM22内の
各種レジスタ及びフラグ等を初期化する。
【0017】ステップ32:鍵盤26が操作されたこと
によって発生する鍵イベントがあるかどうかを判定し、
イベントあり(YES)の場合は次のステップ33に進
み、イベントなし(NO)の場合はステップ34に進
む。 ステップ33:鍵盤26の操作に応じた鍵処理を実行す
る。この鍵処理の詳細は図1に示されている。 ステップ34:操作パネル28が操作されたことによっ
て発生するパネルイベントがあるかどうかを判定し、イ
ベントあり(YES)の場合は次のステップ35に進
み、イベントなし(NO)の場合はステップ36に進
む。 ステップ35:操作パネル28の操作に応じたパネル処
理を実行する。
【0018】ステップ36:ダンパーペダル2Bが操作
されたことによるアナログ−デジタル変換器2Aが出力
するペダル信号の変化(ペダルイベント)の有無を判定
し、イベントあり(YES)の場合は次のステップ37
に進み、イベントなし(NO)の場合はリターンする。 ステップ37:前のステップ36でダンパーペダル2B
が操作され、ペダルイベントありと判定されたので、こ
こではそのペダルイベントがペダルオンのイベントなの
かどうかを判定し、オンイベント(YES)の場合はス
テップ3Aに進み、オフイベント(NO)の場合は次の
ステップ38に進む。
【0019】ステップ38:ダンパーペダル2Bのペダ
ルイベントがオンイベントであるということは、ダンパ
ーペダル2Bがペダルオフの状態から踏み込まれ、ペダ
ルオン状態となり、その結果全鍵の弦に作用していたダ
ンパーが弦から外されたことを意味するので、ダンパー
ペダル状態フラグDPに『1』をセットし、これ以降ダ
ンパーペダル2Bによってダンパーが外された状態であ
ることを示す。 ステップ39:ダンパーペダル2Bのペダルイベントが
オフイベントであるということは、ダンパーペダル2B
がペダルオンの状態から戻され、ペダルオフ状態とな
り、その結果弦から外されていたダンパーが全鍵の弦に
対して作用してダンプ状態になったことを意味するの
で、ダンパーペダル状態フラグDPに『0』をセット
し、これ以降ダンパーペダル2Bによってダンプ状態で
あることを示す。
【0020】ステップ3A:前のステップ37でダンパ
ーペダル2Bのペダルイベントがオフイベントであると
判定されたので、ここでは楽音合成回路24で現在発音
中の楽音であって、キーオンバッファKONBFにキー
コードの登録されていないもの全てにキーオフKOFF
を送出し、ダンプ処理を行う。すなわち、楽音合成回路
24で発音中であっても、キーオンバッファKONBF
にキーコードが登録されていないものは、既に離鍵(キ
ーオフ)状態にあることを意味するので、ダンパーペダ
ル2Bが戻された時点でダンプ処理を行い、発音を停止
させる。ここで、キーオンバッファKONBFにキーコ
ードが登録されているということは、ダンパーペダル2
Bのオン・オフ操作にかかわらずダンパーが外されてい
ることを意味し、登録されていないということはダンパ
ーペダル2Bのオン・オフ操作に応じてダンパーが外さ
れたり作用したりすることを意味する。
【0021】図1は、図3のステップ33の鍵処理の詳
細を示す図である。図1の鍵処理は、図3のステップ3
2で鍵イベントありと判定された場合に行われる処理で
ある。この処理は次のステップで順番に実行される。 ステップ11:鍵盤インタフェイス23によって検出さ
れた鍵イベントの種類(キーオンKON又はキーオフK
OFF)を鍵イベントレジスタKEVに、その鍵イベン
トに対応するキーコードをキーコードレジスタKCに、
その時のベロシティー(タッチデータ)をベロシティー
レジスタKVにそれぞれ格納する。 ステップ12:前のステップ11で鍵イベントレジスタ
KEVに格納されたイベントが、キーオンKONかキー
オフKOFFかを判定し、キーオンKON(YES)の
場合は次のステップ13に進み、キーオフKOFF(N
O)の場合はステップ1Aに進む。
【0022】ステップ13:前のステップ11でベロシ
ティレジスタKVに格納されたベロシティーデータの大
きさが所定値THよりも大きいかどうかを判定し、大き
い(YES)場合はステップ14に進み、そうでない場
合はステップ19に進む。ステップ12で鍵イベントが
キーオンKONであると判定され、さらにステップ13
でベロシティーレジスタKV内のベロシティーデータの
大きさが所定値THよりも大きいと判定されたというこ
とは、鍵イベントが普通の演奏操作時に発生したという
ことを意味するので、以下のステップ14〜18ではそ
れに応じた処理を行う。
【0023】ステップ14:鍵イベントがキーオンKO
Nなので、それに応じてチャンネルアサイン処理を行
う。すなわち、鍵イベントの発生した鍵が現在発音中の
鍵と同一の場合には、前の発音をダンプ処理して、その
チャンネルに再びアサインする。また、空きチャンネル
が存在しない場合にはいずれかのチャンネルをトランケ
ート処理して、そのチャンネルにアサインする。
【0024】ステップ15:該当するキーオンKONを
操作パネル28で設定された音色、キーコードレジスタ
KC内のキーコード及びベロシティーレジスタKV内の
ベロシティーデータに応じてアサインされたチャンネル
で通常の発音を開始する。 ステップ16:該当するキーコードレジスタKC内のキ
ーコードをキーオンバッファKONBFに記憶する。 ステップ17:キーオンバッファKONBFには記憶さ
れているキーコードの中で、楽音合成回路24における
発音処理が行われていない無発音中のものが存在するか
どうかを判定し、存在する(YES)場合はステップ1
8に進み、存在しない(NO)場合はリターンする。
【0025】ステップ18:ステップ17でキーオンバ
ッファKONBFに記憶されており現在キーオンKON
状態であるにもかかわらず無発音である、すなわち無発
音のオンキーと判定されたということは、鍵操作速度が
非常にゆっくりであり、ステップ13でベロシティーレ
ジスタKV内のベロシティーデータの大きさが所定値T
H以下であると判定され、ステップ19の処理だけが行
われ、ステップ14〜16の発音処理が行われなかった
場合や、通常の鍵イベントであってステップ14〜16
の発音処理が一旦行われたが押鍵された状態で自然消音
した場合が該当する。従って、このような場合には、そ
の鍵に対するダンパーが外された状態を意味するので、
空きチャンネルが存在すれば、そのチャンネルにアサイ
ンを行い、共鳴音として小さな音量で発音を行う。これ
は、自然楽器で他の弦の震動に共鳴してダンパーの外さ
れている弦が小さな音で発音する現象に対応する。
【0026】ステップ19:ステップ12で鍵イベント
がキーオンKONだと判定され、さらにステップ13で
ベロシティーレジスタKV内のベロシティーデータの大
きさが所定値TH以下だと判定されたということは、発
音しない程度に非常にゆっくりと押鍵されたことを意味
するので、ここではステップ14,15のような発音処
理は行わずに、該当するキーコードKCをキーオンバッ
ファKONBFに記憶し、該当するキーコードの鍵に対
してダンパーが外されたことを示してリターンする。 ステップ1A:ステップ12で鍵イベントがキーオフK
OFFであると判定されたので、該当するキーコードを
キーオンバッファKONBFから削除する。これによっ
て、該当するキーコードの鍵に対するダンパーの作用が
ダンパーペダル2Bのオン・オフ操作に依存するように
なる。
【0027】ステップ1B:ダンパーペダル状態フラグ
DPが『0』かどうかを判定し、『0』(YES)の場
合はステップ1Cに進み、『1』(NO)の場合はリタ
ーンする。すなわち、ダンパーペダル状態フラグDPが
『1』だということは、ダンパーペダル2Bによって全
鍵に対するダンパーが外されている状態を意味するの
で、この場合にはキーオフ処理は行わずに直ちにリター
ンする。一方、ダンパーペダル状態フラグDPが『0』
だということは、ダンパーペダル2Bによるダンパーが
全鍵に対して作用していることを意味するので、次のス
テップ1Cに進み、キーオフ処理を行う。 ステップ1C:前のステップ1Bでダンパーペダル状態
フラグDPが『0』だと判定され、ダンパーペダル2B
によるダンパーが全鍵に対して作用しているので、該当
するキーコードKCを発音している発音チャンネルにキ
ーオフKOFFを出力し、直ちに消音処理を行う。
【0028】なお、上述の実施例では、共鳴音の発音は
新たな押鍵があったときに、押鍵されている(ダンパー
が外れている)が発音されていない鍵に対して行うよう
にしているが、これに限らず、常に発音チャンネルの状
態を検出し、押鍵されている(ダンパーが外れている)
限り、最適な残響を付与するような構成にしてもよい。
この場合、ある程度の振幅で楽音を発生している発音チ
ャンネルに関しては共鳴の効果があまり期待できないの
で、振幅の小さいチャンネルのみを選択して共鳴音を付
加するようにすればよい。
【0029】また、上述の実施例では、共鳴すべき音高
はキーオンされているもの全てとして説明しているが、
これに限らず、ダンパーペダルの操作によって全鍵のダ
ンパーが外されている場合にも共鳴音を付加してもよ
い。但し、この場合には、発音チャンネル数が極端に多
くなるので、実際は発音されている(所定値TH以上の
ベロシティデータで押鍵された)チャンネルと和音的に
関係のある音に関してのみ共鳴音を付加して発音するよ
うにすればよい。
【0030】
【発明の効果】 この発明によれば、電子楽器において
も、自然楽器のピアノと同様に、ゆっくり鍵を操作する
ことによって、発音を行わせずにダンパーだけを外すこ
を模倣するができると共にそのとき、他の音が通常
に発音されるならば、ダンパーが外された弦がそれにつ
れて自然に小音量で鳴る(共鳴する)ような奏法を模倣
することができることにより、自然楽器を演奏するのと
全く同じように特殊な奏法を実現することができるよう
になるという優れた効果を奏する
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る電子楽器を構成するマイクロ
コンピュータが処理する図3の鍵処理の一例を示す図で
ある。
【図2】 この発明に係る電子楽器の全体構成を示すハ
ードブロック図である。
【図3】 この発明に係る電子楽器を構成するマイクロ
コンピュータが処理するメインルーチンの一例を示す図
である。
【符号の説明】
20…CPU、21…プログラムROM、22…データ
及びワーキングRAM、23…鍵盤インタフェイス、2
4…楽音合成回路、25…パネルインタフェイス、26
…鍵盤、27…サウンドシステム、28…サウンドシス
テム、29…データ及びアドレスバス、2A…ダンパー
ペダル、2B…アナログ−デジタル変換器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音の発生を指示するために操作される
    演奏操作手段と、 この演奏操作手段の操作時に加えられる操作タッチを検
    出し、各操作毎に前記操作タッチに対応したタッチデー
    タを出力するタッチデータ発生手段と、 前記演奏操作手段で発生指示された楽音につき、前記タ
    ッチデータの大きさが所定値より大きい場合には第1の
    態様で楽音を発生し、前記タッチデータの大きさが所定
    値以下の場合には、前記第1の態様で楽音を発生せず
    に、新たな楽音発生指示に基づき他の楽音が前記第1の
    態様で発生されるときに、第2の態様で楽音を発生させ
    る楽音制御手段とを備えた電子楽器。
  2. 【請求項2】 前記演奏操作手段により楽音発生指示が
    なされた楽音について該楽音の発音終了後も該楽音の発
    生指示状態が維持されている場合において、新たな楽音
    発生指示に基づき他の楽音が前記第1の態様で発生され
    るときに、前記発生指示状態が維持されている前記楽音
    を前記第2の態様で発生させる楽音制御手段を更に備え
    た請求項1に記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】 楽音の発生を指示するために操作される
    演奏操作手段と、 この演奏操作手段の操作時に加えられる操作タッチを検
    出し、各操作毎に前記操作タッチに対応したタッチデー
    タを出力するタッチデータ発生手段と、 前記演奏操作手段で発生指示された楽音につき、前記タ
    ッチデータの大きさが所定値より大きい場合には第1の
    態様で楽音を発生し、前記タッチデータの大きさが所定
    値以下の場合には、前記第1の態様で楽音を発生せず
    に、他の楽音が 前記第1の態様で発生されていることを
    条件に第2の態様で楽音を発生させる楽音制御手段とを
    備えた電子楽器。
  4. 【請求項4】 前記演奏操作手段により楽音発生指示が
    なされた楽音について該楽音の発音終了後も該楽音の発
    生指示状態が維持されている場合において、他の楽音が
    前記第1の態様で発生されていることを条件に前記発生
    指示状態が維持されている前記楽音を前記第2の態様で
    発生させる楽音制御手段を更に備えた請求項3に記載の
    電子楽器。
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