JP4106170B2 - 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラ - Google Patents

画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラ Download PDF

Info

Publication number
JP4106170B2
JP4106170B2 JP36758299A JP36758299A JP4106170B2 JP 4106170 B2 JP4106170 B2 JP 4106170B2 JP 36758299 A JP36758299 A JP 36758299A JP 36758299 A JP36758299 A JP 36758299A JP 4106170 B2 JP4106170 B2 JP 4106170B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
curable
application roller
supply layer
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP36758299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001005323A (ja
Inventor
陽一 石川
和彦 芹澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Synztec Co Ltd
Original Assignee
Synztec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Synztec Co Ltd filed Critical Synztec Co Ltd
Priority to JP36758299A priority Critical patent/JP4106170B2/ja
Priority to DE60012608T priority patent/DE60012608T2/de
Priority to EP00108665A priority patent/EP1046961B1/en
Priority to CNB001059513A priority patent/CN1162755C/zh
Priority to US09/557,411 priority patent/US6652433B1/en
Publication of JP2001005323A publication Critical patent/JP2001005323A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4106170B2 publication Critical patent/JP4106170B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2025Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with special means for lubricating and/or cleaning the fixing unit, e.g. applying offset preventing fluid
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2093Release agent handling devices
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49544Roller making
    • Y10T29/4956Fabricating and shaping roller work contacting surface element
    • Y10T29/49563Fabricating and shaping roller work contacting surface element with coating or casting about a core

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等の電子写真式画像形成装置の定着ユニットに使用されるオイル塗布ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真式画像形成装置は、基本的に、所定の画像情報に基づいて感光ドラムを露光して感光ドラム上に静電潜像を形成するための静電潜像形成ユニットと、感光ドラム上に形成された静電潜像に現像ローラからトナーを供給・付着させて静電潜像に対応するトナー像(可視像)を形成するための現像ユニットと、感光ドラム上に形成されたトナー像を記録紙に転写させるための転写ユニットと、記録紙上に転写されたトナー像を記録紙に強固に固着させるための定着ユニットを備える。
【0003】
定着ユニットでは、未定着トナー像を担持する記録紙に定着ローラや定着ベルト等を介して圧力と熱のエネルギーをトナー像に付与する。トナー像のトナーは、エネルギーの付与とともに半溶融状態になり、記録紙へ浸透し定着が完了する。定着の際のトナーは、粘着性を帯びているので、トナーと接する定着ローラまたは定着ベルトの表面には、オフセットを防止するために、オイル塗布ローラからオフセット防止オイル(例えば、シリコーンオイル)が塗布される。このようなオイル塗布ローラは、オフセット防止オイルを微量(通常、0.5〜2mg/A4紙の範囲内)で、しかも長期にわたって安定に塗布し得ることが要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、かかるオイル塗布ローラとして、芯金の回りにアラミドペーパー等の不織紙を巻きつけ、これにシリコーンオイルを含浸させるとともに、このオイル含浸不織紙を覆ってさらに別の不織布を設けた構成のオイル塗布ローラが知られている。しかしながら、このオイル塗布ローラは、オイル塗布に必要な定着ローラまたは定着ベルトとの間のニップを低荷重の下で安定に形成することができないため、オイル塗布量が経時的に不均一になることがわかった。また、最上層の不織布は、離型性が劣るばかりでなく、トナーで汚染され、目詰まりする結果、オイル塗布量が不均一となることもわかった。
【0005】
また、オイル塗布ローラとして、芯金の回りにシリコーンスポンジ層を設け、これにシリコーンオイルを含浸させるとともに、このシリコーンオイル含浸スポンジ層を覆ってさらにアラミドフェルト等の不織布を設けた構成のオイル塗布ローラも知られている。しかしながら、このオイル塗布ローラにおいては、シリコーンスポンジにシリコーンオイルを含浸させる際に、シリコーンオイルがシリコーンスポンジを膨潤させながら、含浸されるため、オイルの含浸量が十分でなく、オイル塗布寿命が短いことがわかった。また、このオイル塗布ローラは、オイルが塗布されるにつれて表面の硬度が増加するため、定着ベルトとの間のニップ幅が小さくなり、オイル塗布量が減少することもわかった。また、最上層の不織布は、上に述べたオイル塗布ローラにおける不織布と同様の不利点をもたらす。
【0006】
このように、従来のオイル塗布ローラは、微量のオフセット防止オイルを長期にわたって安定に塗布し得るものではなかった。
【0007】
従って、本発明は、微量のオフセット防止オイルを長期にわたって安定に塗布し得るオイル塗布ローラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、オフセット防止オイルを保持・供給するオイル保持・供給層をオフセット防止オイルに対し実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体で構成し、これにオフセット防止オイルとともに硬化性ゴムを含浸させた後、ゴムを硬化させることにより所期の目的が達成し得ることを見いだした。本発明は、この知見に基づく。
【0009】
すなわち、本発明によれば、芯金を有し、この芯金の外周面を覆うように形成され、使用するオフセット防止オイルに対して実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体からなるオイル保持・供給層を最外層として備え、該オイル保持・供給層内にオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とを含有する混合物が含浸され、該オイル保持材は硬化されており、前記オイル保持・供給層は、1%〜28.1%の表面光沢度を示すことを特徴とするオイル塗布ローラが提供される。
【0010】
また、本発明によれば、芯金を有し、この芯金の外周面を覆うように形成された多孔質メラミン樹脂弾性体からなるオイル保持・供給層を最外層として備え、該オイル保持・供給層内にオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とを含有する混合物が含浸され、該硬化性オイル保持材は硬化されており、前記オイル保持・供給層は、1%〜28.1%の表面光沢度を示すことを特徴とするオイル塗布ローラが提供される。
【0011】
さらに、本発明によれば、使用するオフセット防止オイルに対して実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体からなるオイル保持・供給層を最外層として備え、該オイル保持・供給層内には該オイル保持・供給層からのオイル吐出量が実質的に一定となるようにオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とを含有する混合物が含浸され、該硬化性オイル保持材は硬化されており、前記オイル保持・供給層は、1%〜28.1%の表面光沢度を示すことを特徴とするオイル塗布ローラが提供される。
【0012】
本発明において、硬化性オイル保持材は硬化性ゴムであることができる。また、オフセット防止オイルがシリコーンオイルからなり、硬化性オイル保持材が二液型硬化性シリコーンゴムまたは一液型硬化性シリコーンゴムからなることがさらに好ましい。
【0013】
また、本発明において、オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とは、初期重量比約1:1ないし20:1の割合で含浸されていることが好ましい。
【0014】
さらに、本発明の1つの好ましい態様において、オイル保持・供給層は、その外周上に、少なくとも該多孔質に起因する弾性体の表面の孔部を埋める表層を有する。この表層は、オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物を含むものであり得る。
【0015】
特に、本発明のオイル塗布ローラが上記表層を有するとき、該オイル塗布ローラは3%〜28.1%の表面光沢度を示し得る。
【0016】
また、本発明のオイル塗布ローラは、いわゆる正クラウン形状を有することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。
【0018】
図1に本発明の一実施の形態に係るオイル塗布ローラの断面を概略的に示す。
【0019】
図1に示すように、本発明のオイル塗布ローラ10は、基本的に、円柱状の芯金(ローラ本体)12と、この芯金12の円柱面を実質的に全面的に覆って設けられたオイル保持・供給層14を備える。以後詳述するように、オイル保持・供給層14には、オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物が含浸され、硬化性オイル保持材は硬化されている。
【0020】
本発明において、芯金12は、通常の芯金と特に異なるものではなく、鉄等の金属で作製することができる。
【0021】
芯金12を覆って設けられたオイル保持・供給層14は、本発明のオイル塗布ローラの最外層を構成するものであり、使用するオフセット防止オイルに対して実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体からなる。
【0022】
ここで、実質的に膨潤性を示さないとは、オイル保持・供給層14に対し、使用しようとするオフセット防止オイルを最大限に含浸させたときでも、当該オイル保持・供給層14の体積が実質的に増大しないことをいう。体積増大の程度は、5%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましく、0%であることが最も好ましい。
【0023】
また、本発明において、多孔質とは、オイル保持・供給層14が連続気泡型の多孔質であることを意味する。なお、本発明のオイル保持・供給層14は、発泡倍率が90〜100倍であり得る。さらに、本発明のオイル保持・供給層14は、自重量の約100倍量のオイルを含浸させ得る。
【0024】
また、本発明のオイル保持・供給層14は、弾性体であるが、この弾性体は、JISハンドブック19 ゴム 1997の第29頁に定義されているゴム状弾性を有する弾性体であることを意味する。
【0025】
なお、オイル保持・供給層14は、厚さが薄すぎると、所要量のオイルを含浸させることができず、また厚すぎるとオイルと硬化性オイル保持材の混合物が均一に含浸されないおそれがある。オイル保持・供給層14の厚さは、1mm〜25mmの範囲内にあることが好ましい。
【0026】
このようなオイル保持・供給層14を構成する多孔質弾性体としては、多孔質メラミン樹脂が特に好ましい。そのような多孔質メラミン樹脂は、例えば、BASF社からBasotectという商品名で製造され、市販されている。
【0027】
さて、オイル保持・供給層14には、オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物が含浸されており、硬化性オイル保持材は硬化されている。
【0028】
オフセット防止オイルとしては、ジメチルシリコーンオイル等の通常使用されているシリコーンオイルを好適に用いることができる。
【0029】
硬化性オイル保持材は、オフセット防止オイルとの混合物の形態でオイル保持・供給層14内に含浸されるので、該混合物は、オイル保持・供給層14内に含浸し得る流動性を示すものであればよい。従って、硬化性オイル保持材としては、液状ゴムのみならず、コンパウンド状のゴムを用いることができる。しかしながら、本発明においては、液状ゴムが好適に使用され、特に液状シリコーンゴムが好ましい。そのような液状シリコーンゴムは市販されており、例えば、信越化学社製の室温硬化性の二液型シリコーンゴムKE108(縮合硬化型)を使用することができる。
【0030】
また、本発明においては、硬化性オイル保持材として一液型の硬化性シリコーンゴムも好ましく使用できる。一液型の硬化性シリコーンゴムとしては、脱アセトン硬化型、脱オキシム硬化型、脱酢酸硬化型、脱アルコール硬化型の一液型室温硬化性シリコーンゴムを例示することができ、特に、脱アセトン硬化型、脱オキシム硬化型および脱酢酸硬化型の一液型室温硬化性シリコーンゴムが接着力に優れているので好ましい。これら一液型硬化性シリコーンゴムは、空気中の水分により容易に硬化し得る。このような一液型硬化性シリコーンゴムは、信越化学社からKEシリーズの室温硬化型ゴムとして市販されている。
【0031】
オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とは、好ましくは初期重量比(すなわち、オイル塗布ローラを製造するためにオイル保持・供給層14に含浸させる際の重量比)約1:1〜20:1、より好ましくは、重量比約5:1〜約10:1の範囲内で使用することができ、この範囲内であれば、本発明のオイル塗布ローラは、ほぼ一定のオイル塗布量(0.5〜2mg/A4紙の範囲内でほぼ一定)を示し得る。本発明は理論により拘束されることを意図するものではないが、硬化性オイル保持材が硬化することにより、網状架橋構造体が形成され、その網目構造によりオイルの吐出量が規制され、このような一定の塗布量(吐出量)を示し得るものと考えられる。いうまでもなく、使用中にオイル塗布ローラからオイルが順次吐出されるので、上記オイルと硬化性オイル保持材との重量比は使用中にゴムの比率が高くなるように経時的に変化する。
【0032】
オイル保持・供給層14にオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物を含浸させるためには、当該混合物の性状に応じて、浸漬、刷毛塗り、摺り込み等の手法を採用することができる。オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材を含浸させた後、硬化性オイル保持材をその硬化条件に従って硬化させる。
【0033】
本発明のオイル塗布ローラのオイル保持・供給層14は、オフセット防止オイルとゴムの含浸前に比べて、その含浸とゴムの硬化後に、表面硬度が約20倍以上に向上する。例えば、オイル保持・供給層14は、含浸前でAsker−C硬度1であったものが、含浸・硬化後Asker−C硬度27を示し得る。
【0034】
また、オイル保持・供給層14は、その層自体がオフセット防止オイルによって実質的に膨潤することがないので、その使用中にオイルが抜け出ていっても外径の変化がなく、定着ベルトとの間に所定のニップ幅を確保することができ、これによっても本発明のオイル塗布ローラは、微量のオフセット防止オイルを長期にわたって安定に塗布し得るものである。
【0035】
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るオイル塗布ローラを示す断面図である。図1と同様の要素には同様の符号が付されており、その詳細な説明は省略する。
【0036】
図2に示す本発明のオイル塗布ローラ20は、図1に示すオイル塗布ローラ10におけるオイル保持・供給層14の外表面に表層22を有するものである。この表層22は、オイル保持・供給層14が多孔質であることに起因するその表面の孔部を埋めるものであって、非常に薄い、例えば、20〜300μmの厚さを有するものである。この表層22は、オイル保持・供給層14を上記オフセット防止オイルと上記硬化性オイル保持材との混合物中に浸漬し、乾燥させることによって形成することができる。その際、オフセット防止オイルと上記硬化性オイル保持材とは、得られる混合物が50CS〜3万5千CSの粘度(温度25℃)を有するように配合することが好ましい。
【0037】
表層22は、オイル保持・供給層14の微細な凹部を埋めることによりその表面を平滑にするものである。本発明のオイル塗布ローラがこの表層22を有するとき、定着ローラ表面にオイル溜りの発生によるオイル塗布むらがより一層低減されるので、フルカラー定着装置において特に好適に使用することができる。本発明において、オイル塗布ローラの表面平滑度は、表面光沢度で表すことができる。本発明のオイル塗布ローラは、表層22を形成しないときでも1.0%〜28.1%の表面光沢度を示すが、表層22を形成することにより、3.0%〜28.1%の表面光沢度を示し、表面平滑性が有意に向上する。本発明において、表面光沢度は、JIS−Z8741−1983 75度鏡面光沢に準じて測定され、光沢度測定器としては、日本電色工業(株)製GS−1001DPを用いることができる。
【0038】
図3は、本発明のオイル塗布ローラを組み込んだ定着ユニットの一例を示す概略構成図である。
【0039】
図3に示す定着ユニット110は、ハウジング構造として、図示しない電子写真式画像形成装置、例えば、電子複写装置のフレームに固定されるハウジング112を備えており、このハウジング112は、装置フレーム上に直接的に固定される基台114と、この基台114上に起立する状態で固設された左右一対の取り付けステイ116と、両取り付けステイ116の上部を互いに連結する天板部118とを備えて構成されている。
【0040】
ここで、図3中矢印で示す左方向が、未定着シートSが搬送される一方向としての搬送方向として規定されている。すなわち、上述した取り付けステイ116は、一方向に沿って搬送される未定着シートSの左右の両側に位置し、この一方向に沿って夫々延出する状態で配設されている。また、未定着トナー像は、未定着シートSの上面に形成された状態で、搬送されてくるように設定されている。
【0041】
また、この定着ユニット110は、ローラ構成として、両取り付けステイ116に自身の中心軸線回りに回転自在に軸支された定着ローラ122と、両取り付けステイ116に、定着ローラ122の下方でこれに圧接可能な状態で略上下方向に沿って移動可能に、かつ、自身の中心軸線回りに回転自在に支持された加圧ローラ124と、両取り付けステイ116に、未定着シートSの搬送方向に関して定着ローラ122の上流側に配設され、該搬送方向に沿って移動可能に取り付けられるとともに、自身の中心軸線回りに回動自在に支持され、内部に例えば第1の発熱手段としてのハロゲンランプ等の発熱源126を内蔵した加熱ローラ128とを備えて構成されている。
【0042】
さらに、この定着ユニット110は、搬送されてきた未定着シートSの下面(すなわち、未定着トナー像が形成されていない側の面)を支持するとともに、定着ローラ122と加圧ローラ124との互いの転接部に向けて案内するガイド板130と、定着ローラ122と加熱ローラ128とに渡り巻回されたエンドレスの定着ベルト132とをさらに備えている。ここで、ガイド板130と定着ベルト132との間は、未定着シートSがガイド板130及び定着ベルト132により上下両面から予熱されつつ搬送される予熱通路Pとして規定されている。
【0043】
また、この定着ユニット110は、定着ベルト132の外表面にシリコーンオイルを塗布するオイル塗布ローラ136と、加熱ローラ128を定着ローラ122から離間する方向に偏倚させて、オイル塗布ローラ136と協同して定着ベルト132に所定のテンションを付与させるテンションレバー138と、加圧ローラ124を定着ローラ122に近接する方向に偏倚させて、加圧ローラ124を定着ローラ122に圧接させる加圧レバー140とをさらに備えている。
【0044】
このように概略構成される定着ユニット110においては、図示しない搬送機構により、ガイド板130上に搬送されてきた未定着シートSは、未定着トナーが付着していない下面を接触・支持されるとともに、定着ベルト132と加圧ローラ124との転接部(ニップ部)に向けて案内され、両者124、132の間を圧接された状態で挿通されることにより、トナーが熱圧着されてシート上に定着されるように設定されている。
【0045】
上述した定着ローラ122は、取り付けステイ116に形成された円形状の第1の支軸穴116Aにベアリングを介して回転自在に軸支される芯金部122Aと、この芯金部122Aの外周に同軸に配設され、定着ベルト132が巻回されるローラ本体122Bとを備えて構成されている。ここで、例えば、芯金部122Aは、鉄製シャフトから形成され、ローラ本体122Bは、芯金部122Aの外周に取り付けられたシリコーンゴム耐熱弾性体から形成されている。
【0046】
なお、芯金部122Aの一端には、図示していないが第1の従動ギヤが同軸に固定されており、この第1の従動ギヤには、図示していないが駆動機構を構成する駆動ギヤが噛合しており、この駆動ギヤを介して駆動機構からの駆動力が第1の従動ギヤに伝達されて、定着ローラ122が回転駆動されるように構成されている。
【0047】
上述した加圧ローラ124は、取り付けステイ116に形成され、略上下方向に沿って延出する長穴状の第2の支軸穴116Bにベアリングを介して回転自在に軸支されるとともに、これの延出方向に沿って移動可能に支持された芯金部124Aと、この芯金部124Aの外周に同軸に配設されたローラ本体124Bとを備えて構成されている。ここで、例えば、芯金部124Aは、鉄製シャフトから形成され、ローラ本体124Bは、芯金部124Aの外周に取り付けられたシリコーンゴム耐熱弾性体から形成されている。
【0048】
なお、芯金部124Aの一端には、図示していないが第2の従動ギヤが同軸に固定されており、この第2の従動ギヤには、上述した第1の従動ギヤが噛合しており、この第1の従動ギヤを介してこれからの駆動力が第2の従動ギヤに伝達されて、加圧ローラ124が定着ローラ122とは反対方向に、かつ、同速で回転駆動されるように構成されている。
【0049】
ここで、この定着ユニット110においては、未定着シートSの通紙速度を10mm/秒〜400mm/秒に設定され、予熱空間Pの隙間を0.5mm〜10mmに設定されており、定着ローラ122と加熱ローラ128との互いの中心を結んだ距離分だけを通過する予熱時間として、0.1秒〜4秒の条件を満足するように、種々の設定値が規定されている。
【0050】
上述した加熱ローラ128の内部には、発熱源126として、例えば、両端の配光を中央より50%大きく設定した600Wのハロゲンランプが備えられている。この加熱ローラ128は、例えばアルミパイプ芯金を硬質アルマイト処理したもので、両端の軸受け部には、図4に示すように、耐熱樹脂のポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製のカラー148が圧入されており、これにより、定着ベルト132の蛇行や片寄りを防止している。
【0051】
この定着ユニット110は、図示しない搬送機構により搬送されてきた未定着シートSを定着ローラ122と加圧ローラ124との転接部に向けてガイドするためのガイド板130を備えている。このガイド板130は、上述した加圧ローラ124よりも、図3中右方、換言すれば、未定着シートの搬送方向に関して上流側に位置する状態で、両取り付けステイ116に固定された状態で取り付けられている。
【0052】
このガイド板130は、図5に示すように、表面にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂による離型処理層162が設けられている。このガイド板130は、未定着画像を乱さないように接地されているが、接地する代わりに、除電ブラシ、バリスタ素子、ダイオード等を使用することもできる。
【0053】
一方、図3に示すように、定着ローラ122と加熱ローラ128とに巻き付けられた定着ベルト132の下側辺が略水平状態で図3中左方に向けて走行するように設定され、また、ガイド板130と定着ベルト132との間の距離が、加熱ローラ128の直下において、約5乃至20mmの範囲となるように設定されている。すなわち、ガイド板130は、上述したニップ位置に対して上り傾斜状態で向かうように、定着ベルト132の水平な下側辺に対して斜めに設定されている。換言すれば、このガイド板130は、略平板状に形成され、その一端(すなわち、ニップ部側の端部)は、ニップ部よりも低い位置に設定され、かつ、その他端(すなわち、ニップ部とは反対側の端部)よりも高い位置に設定されている。
【0054】
すなわち、定着ベルト132の下側辺とガイド板130とは、ニップ位置を頂点としたいわゆるくさび状の搬送空間を規定しており、このようにして、未定着シートSは、ガイド板130上を搬送されることに伴い、定着ベルト132と加圧ローラ124とのニップ位置よりもやや下方位置の加圧ローラ124の外周面上に当接し、この後は、加圧ローラ124の外周面に沿って該ニップ位置に確実にもたらされ、このニップ位置で所定の圧接力F1に基づき圧接されるとともに定着ベルト132により加熱され、定着ベルト132からの熱放射を受けて予め未定着トナーが予熱されていることも相まって、未定着のトナーがシート上に熱定着されることになる。
【0055】
上述した定着ベルト132は、未定着シートS上の未定着トナーを定着温度まで放熱により予熱し、過剰な熱量を与えることなく定着できるように、その定着ベルト132の1平方cm当たりの熱容量が、0.002cal/℃〜0.025cal/℃のものが好ましい。このため、定着ベルト132は、ニッケル電鋳またはポリイミド等の無端状のベルト本体と、このベルト本体の外周面に添着されたシリコーンゴムの耐熱弾性離型層とを備えて構成されている。
【0056】
この定着ユニット110は、定着ベルト132の外周面に、離型用のオイルを微量に塗布するためのオイル塗布ローラ136を備えている。このオイル塗布ローラ136は、本発明のオイル塗布ローラからなる。このように、オイル塗布ローラ136を構成することにより、定着ベルト132の外周面への安定した微量のオイル塗布が可能となる。
【0057】
上述した定着ベルト132へテンションを付与するための機構として、この定着ユニット110は、テンションレバー138を備えている。このテンションレバー138は、その下端を取り付けステイ116に揺動自在に軸支され、その上端をテンションスプリング152を介して、取り付けステイ116の一端に接続されている。このテンションスプリング152の付勢力により、テンションレバー138は、その中間部で加熱ローラ128の外周に所定の圧接力F2で当接するように、回動付勢されている。
【0058】
すなわち、このテンションスプリング152の付勢力によりテンションレバー138を介して加熱ローラ128は、定着ローラ122から離間する方向に偏倚させられ、これにより、加熱ローラ128と定着ローラ122とにエンドレスに掛け渡された定着ベルト132は、その上側部をオイル塗布ローラ136に規制された状態で、所定のテンションに緊張された状態で張られることになる。これにより、定着ベルト132は、定着ローラ122の回転に伴い、スリップや緩みの無い安定した状態でエンドレスに走行駆動されることになる。
【0059】
次に、加圧ローラ124と定着ローラ122とが、該定着ローラ122への定着ベルト132の巻き付け位置において、所定の圧接力で圧接するための圧接機構154を説明する。この圧接機構154は、取り付けステイ116に揺動自在に軸支され、加圧ローラ124の芯金部124Aに下方から当接可能になされた加圧レバー140と、この加圧レバー140の他端に下端を連結され、その上端を取り付けステイ116の上部に連結された加圧スプリング158とを備えて構成されている。この加圧スプリング158の付勢力により、加圧レバー140は加圧ローラ124の芯金部124Aの外周に所定の圧接力F1で当接し、この結果、定着ベルト132と加圧ローラ124とは、この所定の圧接力で互いに圧接することになる。すなわち、加圧ローラ124と定着ベルト132とは、所定のニップ幅で互いに転接することになる。
【0060】
ここで、図3に示す定着ユニットでは、定着ローラ122と加圧ローラ124との取り付け位置は、定着ベルト132に対して定着ローラ122の中心位置から下方に降ろした垂線から時計方向に所定の角度だけ傾いた状態となるように設定されている。これにより、加圧ローラ124と定着ベルト132とのニップ位置(すなわち、上述したニップ幅の中心位置)は、定着ローラ122の中心位置の直下よりも、僅かに、未定着シートSの搬送方向に沿って前方(図中、左方)に偏倚した位置となるように規定されることになる。
【0061】
また、この定着ユニット110は、定着ベルト132の温度を制御するために、サーミスタ160を備えている。このサーミスタ160は、例えば、図3に示するように、定着ベルト132の非通紙部、すなわち、加熱ローラ128に直接的に巻回される定着ベルト132のうちの、図3中右側部分に接触し、これの表面温度を検出することができるように構成されている。すなわち、このサーミスタ160は、図示しない制御ユニットに電気的に接続され、この制御ユニットに定着ベルト132の温度情報を伝達するように構成されている。
【0062】
なお、本発明のオイル塗布ローラが組み込まれる定着ユニットは、上述した図3に示す構成に限定されるものではない。
【0063】
例えば、本発明のオイル塗布ローラは、電子写真式ファクシミリ装置、電子写真式プリンタ等の電子写真式画像形成装置の定着ユニットにおける定着ローラや定着ベルトに対するオイル塗布ローラとして使用し得ることはいうまでもない。
【0064】
ところで、本発明のオイル塗布ローラは、上述のように、定着ベルト(図3における定着ベルト132)の外周面へ微量のオイルを塗布するように定着ユニットに組み込むことができるものであるが、その形状を図6に示すように実質的に正クラウン形状とすることにより、定着ベルトの蛇行を防止し、オイル塗布ローラから定着ベルトに掛けられるテンションをより一層均一なものとし、もってオイル塗布ローラから定着ベルトへのオイル塗布量をより一層均一に設定することができることがわかった。図6は、本発明のオイル塗布ローラの軸方向に沿った断面を誇張して示すものであり、オイル保持・供給層14の端における径(最小径)と中央における径(最大径)との差hは、例えば、0.05〜1.0mm程度であり得る。
【0065】
【実施例】
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0066】
実施例1
外径6mmの鉄製芯金に、BASF社製多孔質メラミン樹脂Basotectを14mmの厚さで被覆し、これを信越化学社製硬化性液状シリコーンゴムKE108と信越化学社製ジメチルシリコーンオイルKF96−300との重量比1:10の混合物で含浸させた(含浸量230g)後、液状シリコーンゴムを硬化させて外径34mmの本発明のオイル塗布ローラを作製した。このオイル塗布ローラの表面光沢度を日本電色工業(株)製光沢度測定器GS−1001DPを用いてJIS−Z8741−1983 75度鏡面光沢に準じて測定したところ、1.0%であった。
【0067】
実施例2
液状シリコーンゴムとジメチルシリコーンオイルとの重量比を1:5とした以外は実施例1と全く同様にして本発明のオイル塗布ローラを作製した。このオイル塗布ローラの表面光沢度を実施例1と同様に測定したところ、1.0%であった。
【0068】
実施例3
外径6mmの鉄製芯金に、BASF社製多孔質メラミン樹脂Basotectを14mmの厚さで被覆し、これを信越化学社製硬化性液状シリコーンゴムKE108と信越化学社製ジメチルシリコーンオイルKF96−300との重量比1:5の混合物で含浸させた(含浸量230g)後、ロールを遠心させながら液状シリコーンゴムを硬化させることにより、表層を有する外径34mmの本発明のオイル塗布ローラを作製した。このオイル塗布ローラの表面光沢度を実施例1と同様に測定したところ、3.5%であった。
【0069】
実施例4
外径6mmの鉄製芯金に、BASF社製多孔質メラミン樹脂Basotectを14mmの厚さで被覆し、これを信越化学社製硬化性液状シリコーンゴムKE108と信越化学社製ジメチルシリコーンオイルKF96−300との重量比1:10の混合物で含浸させ(含浸量230g)、液状シリコーンゴムを硬化させた。ついで、このロール表面に信越化学社製硬化性液状シリコーンゴムKE108と信越化学社製ジメチルシリコーンオイルKF96−300との重量比1:5の混合物をコーティングした(5g)後、ロールを遠心させながら液状シリコーンゴムを硬化させて外径34mmの本発明のオイル塗布ローラを作製した。このオイル塗布ローラの表面光沢度を実施例1と同様に測定したところ、28.1%であった。
【0070】
実施例5
外径6mmの鉄製芯金に、BASF社製多孔質メラミン樹脂Basotectを14mmの厚さで被覆し、これに信越化学社製一液型硬化性液状シリコーンゴムKE45と信越化学社製ジメチルシリコーンオイルKF96−300との重量比1:10の混合物で含浸させた(含浸量230g)、液状シリコーンゴムを硬化させて外径34mmの本発明のオイル塗布ローラを作製した。このオイル塗布ローラの表面光沢度を実施例1と同様に測定したところ、1.0%であった。
【0071】
比較例1
外径6mmの鉄製芯金の回りに厚さ12mmのシリコーンスポンジ層を形成し、これにジメチルシリコーンオイルを含浸させた後、その上に厚さ2mmのアラミドフェルトを設けて外径34mmの比較用オイル塗布ローラを作製した。なお、ジメチルシリコーンオイルは27.1gしか含浸されなかった。
【0072】
<オイル塗布試験>
上記実施例1〜5、および比較例1で作製したオイル塗布ローラを図3に示す構成の定着ユニットのオイル塗布ローラ136として組み込んでオイル塗布試験を行った。使用した定着ユニットの加熱ローラ、定着ローラ122、加圧ローラ、定着ベルト、オイル塗布ローラと定着ベルトとのニップ幅、定着温度、記録紙、記録紙送り速度(線速)、通紙モードを以下の通り設定した。
【0073】
加熱ローラ:外径28mmのアルミニウムパイプにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を20μmの厚さにコートしたもの
定着ローラ:外径20mmのSUS芯金にシリコーンゴム(JIS−A硬度12〜13度)を4mmの厚さに設け、外径を28mmとしたもの
加圧ローラ:外径22mmのSUS芯金にシリコーンゴム(JIS−A硬度12〜13度)を3mmの厚さに設けてなる外径28mmのシリコーンゴム製ローラ本体にフッ素ゴムとテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)樹脂との混合層を30μmの厚さにコートしたもの
定着ベルト:幅350mm、内径70mm、厚さ90μmのポリイミドベルトにシリコーンゴムを200μmの厚さにコートしたもの
ニップ幅:9mm
定着温度:180℃
記録紙:富士ゼロックス社製P厚口A4用紙
記録紙送り速度(線速):180mm/秒
通紙モード:10ppm、A4横白紙通紙。
【0074】
上記条件の下で、オイル塗布ローラの荷重を片側500gとし、各試験ローラによるオイル塗布量が1mg/A4紙になるか否かの通紙試験を行った。オイル塗布量は、規定枚数通紙後に、塗布ローラの重量を電子天秤で測定し、その重量変化を通紙枚数で割ることによりA4紙1枚当りの塗布量を算出した。なお、実施例2〜5は、ゴムとオイルとの混合比を変えることによりオイル塗布量が変化するか否かを確認することが目的であったので、10K枚までの通紙で試験を終了した。
【0075】
また、上記定着ユニットをウォームアップした直後に同様の条件でOHPフィルムを通し、オイル塗布ムラが原因と考えられるOHPフィルム画像の透光性のバラツキを調べた。
【0076】
まず、オイル塗布量について、実施例1〜5のオイル塗布ローラを用いた結果を下記表1に示すとともに、実施例1および実施例3〜5のオイル塗布ローラを用いた結果を図7〜図10にそれぞれ示す。また、比較例1のオイル塗布ローラを用いた結果を下記表2に示すとともに、図11にも示す。
【0077】
【表1】
Figure 0004106170
【0078】
【表2】
Figure 0004106170
【0079】
試験の結果、実施例1および実施例2のオイル塗布ローラは、通紙枚数3K枚から目標とする1mg/A4のオイル塗布量を維持し始め、以後コンスタントにその塗布量を維持しつづけた。そして、実施例1のオイル塗布ローラは、現状のカラートナーを使用する定着装置の寿命である通紙枚数30K枚を超えても安定したオイル塗布量を維持しつづけ、36K枚通紙した後でも問題がなかったので、そこで試験を終了した。その試験終了時に、実施例1のオイル塗布ローラは42gのオイルしか消費しておらず、含有オイルの80%がローラ中になお残っている状態であった。
【0080】
また、実施例1とはゴムとオイルとの混合比を変えた実施例2のオイル塗布ローラでも、通紙枚数3K枚から10K枚までのオイル塗布量がほぼ同じであったことから、本発明のオイル塗布ローラのオイル保持・供給層中のゴムとオイルとの比率が変化してもオイル塗布量の変化がないということが確認された。
【0081】
さらに、実施例3〜5のオイル塗布ローラは、通紙の初期から10K枚までのオイル塗布量がほぼ1mg/A4紙で一定であった。
【0082】
なお、比較例1のオイル塗布ローラは、目標のオイル塗布量に対して、2K枚程度の通紙枚数でオイル塗布量が不足し、以後オイル塗布量が減少し、目標とするオイル塗布量を維持することができないままオイル塗布量が減少したので、通紙枚数6K枚の時点で使用不可能との判断を下し、試験を終了した。
【0083】
次に、OHPフィルム画像の透光性のバラツキについては、実施例1、2および5のオイル塗布ローラの場合、OHPフィルム画像上にメラミン多孔質体の表面凹凸によるオイル塗布ムラが原因と考えられる透光性のバラツキが若干見られたが、実施例4および5のオイル塗布ローラの場合、そのような透光性のばらつきは見られなかった。これに対し、比較例1のオイル塗布ローラの場合、OHPフィルム画像上にアラミドフェルトの巻きピッチの凹凸によるオイル塗布ムラが原因と考えられる透光性のバラツキが強く見られた。
【0084】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、従来品に比べて単純な構造で、外径変化がなく、しかも多量のオイルを含有させることができる上に、安定したオイル塗布量を維持できるという、従来にない高性能で、長寿命のオイル塗布ローラが提供される。本発明のオイル塗布ローラは、所定の表層を有するとき、オイル塗布ムラが一層低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るオイル塗布ローラの概略断面図。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るオイル塗布ローラの概略断面図。
【図3】定着ユニット全体の構成を概略的に示す正面図。
【図4】図3に示す定着ユニットの加熱ローラの構成を示す側面図。
【図5】図3に示す定着ユニットのガイド板の構成を示す正面図。
【図6】本発明のオイル塗布ローラの好ましい形状を示す断面図。
【図7】実施例1のオイル塗布ローラの通紙枚数とオイル塗布量の変化を示すグラフ。
【図8】実施例3のオイル塗布ローラの通紙枚数とオイル塗布量の変化を示すグラフ。
【図9】実施例4のオイル塗布ローラの通紙枚数とオイル塗布量の変化を示すグラフ。
【図10】実施例5のオイル塗布ローラの通紙枚数とオイル塗布量の変化を示すグラフ。
【図11】比較例1のオイル塗布ローラの通紙枚数とオイル塗布量の変化を示すグラフ。
【符号の説明】
10,136…オイル塗布ローラ
12…芯金
14…オイル保持・供給層
22…表層
122…定着ローラ
124…加圧ローラ
128…加熱ローラ
132…定着ベルト

Claims (11)

  1. 芯金を有し、この芯金の外周面を覆うように形成され、使用するオフセット防止オイルに対して実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体からなるオイル保持・供給層を最外層として備え、該オイル保持・供給層内にオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とを含有する混合物が含浸され、該オイル保持材は硬化されており、前記オイル保持・供給層は、1%〜28.1%の表面光沢度を示すことを特徴とするオイル塗布ローラ。
  2. 芯金を有し、この芯金の外周面を覆うように形成された多孔質メラミン樹脂弾性体からなるオイル保持・供給層を最外層として備え、該オイル保持・供給層内にオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とを含有する混合物が含浸され、該硬化性オイル保持材は硬化されており、前記オイル保持・供給層は、1%〜28.1%の表面光沢度を示すことを特徴とするオイル塗布ローラ。
  3. 使用するオフセット防止オイルに対して実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体からなるオイル保持・供給層を最外層として備え、該オイル保持・供給層内には該オイル保持・供給層からのオイル吐出量が実質的に一定となるようにオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とを含有する混合物が含浸され、該硬化性オイル保持材は硬化されており、前記オイル保持・供給層は、1%〜28.1%の表面光沢度を示すことを特徴とするオイル塗布ローラ。
  4. 硬化性オイル保持材が硬化性ゴムであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。
  5. オフセット防止オイルが、シリコーンオイルからなり、硬化性オイル保持材が二液型の硬化性シリコーンゴムからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。
  6. オフセット防止オイルが、シリコーンオイルからなり、硬化性オイル保持材が一液型の硬化性シリコーンゴムからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。
  7. オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とが、初期重量比約1:1ないし20:1の割合で含浸されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。
  8. 芯金と、この芯金の外周面を覆うように形成され、使用するオフセット防止オイルに対して実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体からなるオイル保持・供給層と、該オイル保持・供給層の外周上に設けられた、少なくとも該多孔質に起因する弾性体の表面の孔部を埋める表層とからなり、該オイル保持・供給層内にオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とを含有する混合物が含浸され、該硬化性オイル保持材は硬化されており、該表層は3%〜28.1%の表面光沢度を示すことを特徴とするオイル塗布ローラ。
  9. 多孔質弾性体が、多孔質メラミン樹脂弾性体からなることを特徴とする請求項8に記載のオイル塗布ローラ。
  10. 表層が、オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物を含むことを特徴とする請求項8または9に記載のオイル塗布ローラ。
  11. 正クラウン形状を有することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。
JP36758299A 1999-04-22 1999-12-24 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラ Expired - Lifetime JP4106170B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36758299A JP4106170B2 (ja) 1999-04-22 1999-12-24 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラ
DE60012608T DE60012608T2 (de) 1999-04-22 2000-04-20 Ölauftragsrolle für ein Bilderzeugungsgerät
EP00108665A EP1046961B1 (en) 1999-04-22 2000-04-20 Oil application roller for use in an image-forming apparatus
CNB001059513A CN1162755C (zh) 1999-04-22 2000-04-21 用于图象形成装置的涂油滚子
US09/557,411 US6652433B1 (en) 1999-04-22 2000-04-21 Oil application roller for use in an image-forming apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11487299 1999-04-22
JP11-114872 1999-04-22
JP36758299A JP4106170B2 (ja) 1999-04-22 1999-12-24 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001005323A JP2001005323A (ja) 2001-01-12
JP4106170B2 true JP4106170B2 (ja) 2008-06-25

Family

ID=26453525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36758299A Expired - Lifetime JP4106170B2 (ja) 1999-04-22 1999-12-24 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6652433B1 (ja)
EP (1) EP1046961B1 (ja)
JP (1) JP4106170B2 (ja)
CN (1) CN1162755C (ja)
DE (1) DE60012608T2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003345161A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Konica Minolta Holdings Inc 画像形成装置
JP2004145012A (ja) * 2002-10-24 2004-05-20 Tokai Rubber Ind Ltd クラウン形状導電性ロールの製法およびそれにより得られる導電性ロール
JP2005189461A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Ricoh Co Ltd ベルト定着装置,画像形成装置及びその画像形成装置において使用するトナー
JP4505248B2 (ja) * 2004-03-30 2010-07-21 シンジーテック株式会社 オイル塗布ローラ
US20060243593A1 (en) * 2005-04-29 2006-11-02 Bowman Kenneth A Apparatus and method for improving contact between a web and a roll
JP5804684B2 (ja) * 2009-10-09 2015-11-04 株式会社ビスキャス 電気ケーブル終端接続部の組立方法
US8824945B2 (en) * 2011-02-09 2014-09-02 Xerox Corporation Metallic nanoparticle reinforced polyimide for fuser belt with high thermal conductivity
JP6106980B2 (ja) * 2012-07-26 2017-04-05 カシオ電子工業株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5013645U (ja) * 1973-06-01 1975-02-13
US4185140A (en) * 1974-07-24 1980-01-22 Xerox Corporation Polymeric release agents for electroscopic thermoplastic toners
US3976814A (en) * 1974-08-14 1976-08-24 Xerox Corporation Fusing method
US4056706A (en) * 1975-04-21 1977-11-01 Xerox Corporation Apparatus and method for extending fuser release life
US4258648A (en) * 1978-03-29 1981-03-31 Xerox Corporation Tapered donor roll applicator for roll fuser
CA1268917A (en) * 1985-08-02 1990-05-15 Takayoshi Murakami Rubber or plastic coated roller, method and apparatus for production thereof
US4659621A (en) * 1985-08-22 1987-04-21 Xerox Corporation Release agent donor member and fusing assembly containing same
JPH0673051B2 (ja) * 1986-02-03 1994-09-14 ジヤパンゴアテツクス株式会社 複写機用オイル塗布機構
US5061965A (en) * 1990-04-30 1991-10-29 Xerox Corporation Fusing assembly with release agent donor member
JP3095765B2 (ja) * 1990-10-01 2000-10-10 ジャパンゴアテックス株式会社 複写機用オイル塗布ロール
US5325637A (en) * 1991-10-31 1994-07-05 Konica Corporation Developing apparatus with an improved sleeve
US5319430A (en) * 1993-01-04 1994-06-07 Xerox Corporation Fuser mechanism having crowned rolls
JP3273151B2 (ja) * 1993-03-19 2002-04-08 ジャパンゴアテックス株式会社 オイル塗布部材
JP3567281B2 (ja) * 1993-04-08 2004-09-22 ジャパンゴアテックス株式会社 定着用弾性ロール及びその製造方法
JPH06332334A (ja) * 1993-05-18 1994-12-02 Japan Gore Tex Inc 定着用弾性ロール
GB9325567D0 (en) * 1993-12-14 1994-02-16 Gore W L & Ass Uk Fibrillated ptfe surface
US5523123A (en) * 1994-07-15 1996-06-04 International Rolling Mill Consultants, Inc. Oil applicator and method for applying a film of oil to a metal strip
JP2882767B2 (ja) * 1995-12-28 1999-04-12 日東工業株式会社 電子写真定着用オイル塗布ロール及びその製造法
US6058285A (en) * 1996-12-26 2000-05-02 Bridgestone Corporation Gloss and image forming apparatus
JP3204191B2 (ja) * 1996-12-26 2001-09-04 株式会社ブリヂストン トナー担持ローラ及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1046961B1 (en) 2004-08-04
US6652433B1 (en) 2003-11-25
CN1162755C (zh) 2004-08-18
JP2001005323A (ja) 2001-01-12
DE60012608T2 (de) 2005-07-21
EP1046961A3 (en) 2000-11-22
CN1271872A (zh) 2000-11-01
EP1046961A2 (en) 2000-10-25
DE60012608D1 (de) 2004-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7493074B2 (en) Fixing device, sheet member, and image forming apparatus
US10429777B2 (en) Image heating device and image forming apparatus that regulate a lubricant
US5860051A (en) Belt-type fixing apparatus with pressure roller
US8326200B2 (en) Fixing device, image forming apparatus and method of controlling fixing device
JP4106971B2 (ja) 定着装置、およびそれを用いた電子写真装置
US8358960B2 (en) Image heating apparatus
JP4106170B2 (ja) 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラ
JP7427431B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP3910780B2 (ja) 画像定着ユニット
US7272353B2 (en) Fusing system including a tensioned belt with crowned roller
US20110008083A1 (en) Image heating apparatus
US5280155A (en) Image heater having film guide with projections
US7386264B2 (en) Fusing system including a backup belt assembly
US5570171A (en) Imaging fixing device including a heat roller with a release layer
JP4548548B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2007178828A (ja) 画像加熱装置
JP4729853B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2004198700A (ja) オイル塗布装置、定着装置および画像形成装置
JPH10198204A (ja) 画像定着装置
JP2008134354A (ja) 潤滑剤塗布ローラ、定着装置及び画像形成装置
US6363236B1 (en) Release oil regulating blade, fixing device, and image-forming apparatus
JP2000250348A (ja) 定着器
JP3669212B2 (ja) ベルト定着器
JP2000330412A (ja) 定着器
JP2004138957A (ja) トナー定着部材

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4106170

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term