JP4102051B2 - 積層体並びに多層プリント配線板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂とを含む樹脂組成物からなる接着剤層を片面に有する積層体並びにこの積層体を用いる、高耐熱性、挟ピッチ配線パターン、小径ヴィアホール、均一な絶縁層厚み、適度に低い線膨張係数を有し、表面平滑性に優れ、半田耐熱性に優れた信頼性の高い多層プリント配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化、高性能化、高機能化が進む中でプリント配線板には、高密度実装化に対応できることが要求されている。これらの要求に応えるためにプリント配線板は、多層化、絶縁層の薄膜化、従来のスルーホールに代わるインナーヴィアホールの採用、ヴィアホール径の小径化、回路の狭ピッチ化などの改良が行われている。これらの改良を実現する技術として、ビルドアップ方式による多層プリント配線板(以下、単にビルドアップ配線板という)製造技術がある。
【0003】
このビルドアップ配線板は、配線板メーカー各社により様々な方法で製造されているが、ほとんどの配線板メーカーは、絶縁接着剤付き銅箔を用いる方法を採用している。これは、材料の取扱いが容易であり、既に導体層が形成されていることにより工程の大幅短縮化が可能であるなどの理由による。この絶縁接着剤付き銅箔は、銅箔と接着剤層の2層構造を有しており、銅箔上に溶液状の接着剤を塗布、乾燥する方法で製造されている。この絶縁接着剤付き銅箔を用いたビルドアップ配線板の製造例は、以下の例に示される:予め回路を形成し、スルーホール加工を施したガラスクロス入り銅張積層板に絶縁接着剤付き銅箔をプレス加工やロールラミネート等の方法で積層する;次にヴィアを形成する場所の銅箔を感光性樹脂を用いたエッチング法により除去する;除去後、更にレーザードリリングによって接着層を除去してヴィアを形成し、無電解メッキによってヴィアを導電化する;その後、エッチング法によって絶縁接着剤付き銅箔の銅箔を回路パターン化して、再び絶縁接着剤付き銅箔を積層する;以下、同様の工程を繰り返す。
【0004】
この高密度実装化に加えて、ビルドアップ配線板には、さらなる改良が求められる:例えば、近年、環境に対する配慮から推奨されている、鉛フリーの高融点半田の使用に対する対応;回路パターンを狭ピッチ化することによる導体抵抗の上昇に伴う基板温度の上昇への対応;ビルドアップ配線板の信頼性を確保するための耐湿耐熱性の向上;などが挙げられる。従って、ビルドアップ配線板に用いられる絶縁接着剤付き銅箔の絶縁接着剤にも、高Tg、高耐熱性、高機械強度が要求される。
【0005】
従来、絶縁接着剤付き銅箔の絶縁接着剤としては、良好な機械的特性や耐熱特性、絶縁特性を示す樹脂として、アクリル系、フェノール系、エポキシ系、ポリイミド系樹脂等が知られている。
【0006】
ところが、接着性に優れているフェノール系およびエポキシ系の樹脂は、柔軟性に劣る。柔軟性に優れているアクリル系の樹脂は耐熱性が低いという問題が生じていた。また、環境試験の一つであるプレッシャークッカーテスト(PCT)後の接着強度の低下や半田耐熱性が低いといった問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明が解決しようとする課題は、低温での加工性、常態での接着強度に優れ、かつPCT後にも接着強度が大幅に低下することのない、ポリイミド系接着剤用樹脂組成物を用いてビルドアップ配線板の製造に適した積層体を提供すること、およびこの積層体を用いて、高耐熱性、挟ピッチ配線パターン、小径ヴィアホール、均一な絶縁層厚み、および適度に低い線膨張係数を有する、表面平滑性に優れ、半田耐熱性に優れた信頼性の高い多層プリント配線板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の構成からなる新規な積層体および多層プリント配線板を提供するものであり、これにより上記目的が達成される。
1) 高分子フィルムの一方の面に導体層を、他方の面に接着剤層を有する積層体であって、該接着剤層が下記一般式(1)で表される酸二無水物を含む酸二無水物成分と、ジアミン成分とを反応させて得られるポリイミド樹脂及び熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物であることを特徴とする積層体。
【0009】
【化7】
【0010】
(式中Vは、−O−または−O−T−O−で、Tは2価の有機基を表す)
2) 前記ジアミン成分が下記一般式(2)で表されるジアミンを含むジアミン成分であることを特徴とする1)記載の積層体。
【0011】
【化8】
【0012】
(式中、Yは、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2)m−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−C(=O)O−、または結合を示す。mおよびnは1以上5以下の整数である。)
3)前記ジアミン成分が水酸基及び/またはカルボキシル基を有するジアミンを含むジアミン成分であることを特徴とする1)記載の積層体。
4)前記ジアミン成分が一般式(2)で表されるジアミンならびに水酸基及び/またはカルボキシル基を有するジアミンを含むジアミン成分であることを特徴とする1)記載の積層体。
5)前記水酸基を有するジアミンが下式(3)で表される3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルであることを特徴とする3ン成分を全ジアミン成分の60〜99モル%と、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを全ジアミン成分の40〜1モル%含むジアミン成分を反応させて得られるポリイミドであることを特徴とする積層体である。
また、好ましくは一般式(2)で表されるジアミンが、下式(4)で表されるメタ位にアミノ基を有するジアミンであることを特徴とする積層体である。)または4)記載の積層体。
【0013】
【化9】
【0014】
6)前記酸二無水物成分の一般式(1)におけるTが
【0015】
【化10】
【0016】
で表される基および
【0017】
【化11】
【0018】
(式中、Zは、−CQH2Q−、−C(=O)−、−SO2−、−O−及び−S−から成る群より選択される二価の基であり、Qは1〜5の整数である。)
で表される基からなる群であって、一般式(1)で表される酸二無水物が該群より選択される少なくとも一種の酸二無水物であることを特徴とする1)〜5)のいずれか一項に記載の積層体。
7)前記ポリイミド樹脂が、一般式(2)で表されるジアミン成分を全ジアミン成分の60〜99モル%と、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを全ジアミン成分の40〜1モル%含むジアミン成分を反応させて得られるポリイミドであることを特徴とする5)または6)に記載の積層体。
8)一般式(2)で表されるジアミンが、下式(4)で表されるメタ位にアミノ基を有するジアミンであることを特徴とする2、4、5、6、7のいずれか一項に記載の積層体。
【0019】
【化12】
【0020】
(式中、Yは、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2)m−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−C(=O)O−、または結合を示す。mおよびnは1以上5以下の整数である。)
9) 導体層が乾式メッキにより高分子フィルムの表面に形成されていることを特徴とする1)乃至8)記載の積層体。
10) 導体層が金属箔であって、該金属箔が高分子フィルムと接着剤層を介して接合していることを特徴とする1)乃至8)記載の積層体。
11) 導体層の厚みが5μm以下であることを特徴とする1)乃至10)記載の積層体。
12) 高分子フィルムがポリイミドフィルムであることを特徴とする1)乃至11)記載の積層体。
13) 1)乃至12)記載の積層体を用いることを特徴とする多層プリント配線板。
【0021】
本発明により、低温での加工性、常態での接着強度に優れ、かつPCT後にも接着強度が大幅に低下することのない、ポリイミド系接着剤用樹脂組成物を用いてビルドアップ配線板の製造に適した積層体が提供され、この積層体を用いて、高耐熱性、挟ピッチ配線パターン、小径ヴィア、均一な絶縁層厚み、および適度に低い線膨張係数を有する、表面平滑性に優れ、半田耐熱性に優れた信頼性の高い多層プリント配線板が提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の積層体は、接着剤層、高分子フィルム、導体層で構成される。以下に接着剤層、高分子フィルム、導体層について説明する。
本発明の積層体に用いられる接着剤は、特定の組成を有するポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂とを含む樹脂組成物である。
【0023】
(ポリイミド樹脂)
本発明に用いられるポリイミド樹脂は、可溶性のポリイミド樹脂であることが好ましい。本発明において、可溶性ポリイミド樹脂の「可溶性」とは、室温〜100℃の温度範囲においてジオキソランに1重量%以上溶解することをいう。
【0024】
このようなポリイミド樹脂は、下記一般式(1)で表される酸二無水物を含む酸二無水物成分と、ジアミン成分とを反応させて得られる。
ポリイミド樹脂は、酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られ、酸二無水物成分は一般式(1)で表される酸二無水物を含む。
【0025】
【化13】
【0026】
(式中、Vは、−O−または−O−T−O−で、Tは2価の有機基を表す)
この中でも、前記一般式(1)におけるTが
【0027】
【化14】
【0028】
で表される基および
【0029】
【化15】
【0030】
(式中、Zは、−CQH2Q−、−C(=O)−、−SO2−、−O−及び−S−から成る群より選択される二価の基であり、Qは1〜5の整数である。)
で表される基からなる群であって、一般式(1)で表される酸二無水物として該群より選択される少なくとも一種の酸二無水物を用いることは半田耐熱性、PCT耐性に優れた樹脂組成物が得られるという点から好ましい。
また、下記
【0031】
【化16】
【0032】
で表される酸二無水物を用いることも半田耐熱性、PCT耐性に優れた樹脂組成物が得られる点から好ましい。
【0033】
これらの酸二無水物の中でも、前記一般式(1)におけるTが
【0034】
【化17】
【0035】
で表される4,4´―(4,4´―イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物を用いると得られるポリイミドの溶媒に対する溶解性や得られるポリイミドを用いた接着剤の加工特性や耐熱性におけるバランスがよくなる点から特に好ましい。
【0036】
前記酸二無水物は全酸二無水物成分の50モル%以上用いることが好ましい。
【0037】
一般式(1)で表される酸二無水物以外の酸二無水物としては例えば以下のものが例示される。
【0038】
ピロメリット酸二無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4、4´−オキシジフタル酸無水物、3,3´,4,4´−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4´−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン酸二無水物、4,4´−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンジフタル酸無水物などが挙げられるが、これに限定されない。
【0039】
前記ポリイミド樹脂は、一般式(2)
【0040】
【化18】
【0041】
で表されるジアミン化合物を用いて得られたものが好ましい。
(式中、Yは、
−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2)m−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−C(=O)O−、または結合を示す。mおよびnは1以上5以下の整数である。)
前記ジアミン化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ここで、式(2)において、複数個のYは各繰り返し単位間で同一であっても異なっていても良く、各ベンゼン環には、メチル基やエチル基などの炭化水素基やBrやClなどのハロゲン基が導入されていても良い。
【0042】
一般式(2)で表されるジアミン化合物としては、例えば、ビス[4− (3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4 −(4−アミノフェニキシ)フェニル]メタン、1,1 −ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタ ン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ ニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−ア ミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4 −(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2, 2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ ロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフ ェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキ サフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ フェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘ キサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェ ノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ シ)ベンゼン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキ シ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ シ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキ シ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノ フェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス [4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、 ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ ン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エ ーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ ル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3 −アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’ −ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジ フェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノ フェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4, 4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベン ジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス [4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェ ノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4− アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、 1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α −ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4− (4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ ル]ベンゼン等が挙げられる。
【0043】
さらに、一般式(2)で表されるジアミン化合物中、メタ位にアミノ基を有するジアミン化合物、すなわち一般式(4)で表されるジアミン化合物は、パラ位にアミノ基を有するジアミン化合物よりもさらに溶解性に優れた熱可塑性ポリイミド樹脂を与えるので好ましい。
【0044】
【化19】
【0045】
(式中、Yは、
−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2)m−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−C(=O)O−、または結合を示す。mおよびnは1以上5以下の整数である。)
一般式(3)で表されるジアミン化合物としては1,1 −ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタ ン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4 −(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフ ェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキ サフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェ ノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ シ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]スルフィド、ビス [4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エ ーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3 −アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[3−(3−アミノ フェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル等が挙げられる。
【0046】
上記したジアミン化合物のうち、1,3−ビス(3−アミノフェ ノキシ)ベンゼンを用いることは各種の有機溶媒に対する溶解性、半田耐熱性、PCT耐性に優れた樹脂組成物を与えるため特に好ましい。
【0047】
またジアミン成分は、水酸基及び/またはカルボキシル基を有するジアミンを用いて得られるポリイミド樹脂であることも好ましい。水酸基及び/またはカルボキシル基を有するジアミンを用いたポリイミド樹脂には水酸基及び/またはカルボキシル基が導入されているので、水酸基及び/またはカルボキシル基と反応可能な基を有する化合物と反応させることができる。従って、後述の熱硬化性樹脂成分として水酸基及び/またはカルボキシル基と反応可能な基を有する樹脂を用いれば、架橋が進行し、さらに耐熱性、半田耐熱性およびPCT耐性に優れた樹脂組成物を与えることが可能である。
【0048】
水酸基及び/またはカルボキシル基を有するジアミンとしては、水酸基及び/またはカルボキシル基を有していれば特に限定されることはないが、例えば、2,4−ジアミノフェノール等のジアミノフェノール類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル等のヒドロキシビフェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジハイドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルメタン等のヒドロキシジフェニルメタン等のヒドロキシジフェニルアルカン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5‘−テトラヒドロキシジフェニルエーテル等のヒドロキシジフェニルエーテル化合物、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン等のジフェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス[(ヒドロキシフェニル)フェニル]アルカン化合物類、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフェニル化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビス[(ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化合物、3,5−ジアミノ安息香酸等のジアミノ安息香酸類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシビフェニル等のカルボキシビフェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2‘−ジハイドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルメタン等のカルボキシジフェニルメタン等のカルボキシジフェニルアルカン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4‘−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルエーテル等のカルボキシジフェニルエーテル化合物、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルスルフォン等のジフェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス[(カルボキシフェニル)フェニル]アルカン化合物類、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフェニル化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビス[(カルボキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化合物等を挙げることができる。
【0049】
上記水酸基及び/またはカルボキシル基を有するジアミンの中でも下式(3)で表される3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを用いることは特に好ましい。
【0050】
【化20】
【0051】
前記ポリイミド樹脂は、一般式(2)で表されるジアミン化合物と水酸基を有するジアミンを併用することが好ましく、特に水酸基を有するジアミンとして、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを併用することが半田耐熱性およびPCT耐性の点から好ましい。式(2)で表されるジアミンを60〜99モル%と水酸基を有するジアミン、特に、式(3)で表される3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを40〜1モル%含むことが好ましい。3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルが40モル%を超えると得られるポリイミド樹脂の溶解性が低下する。
【0052】
その他の使用可能なジアミン成分としては、m−フェニレンジアミン、o−フェニレン ジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジ ルアミン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミ ノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4 −アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェ ニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホ キシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニ ル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホ ン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)ス ルホン、ビス(4アミノフェニル)スルホン、 3, 4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベ ンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、 3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル エーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、 3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3− アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4 −(アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド等を用が挙げられるがこれに限定されない。
【0053】
(ポリイミド樹脂の製造)
前記ポリイミド樹脂は、対応する前駆体ポリアミド酸重合体を脱水閉環して得られる。ポリアミド酸重合体は、酸二無水物成分とジアミン成分とを実質的に等モル反応させて得られる。
【0054】
反応の代表的な手順として、1種以上のジアミン成分を有機極性溶剤に溶解または拡散させ、その後1種以上の酸二無水物成分を添加しポリアミド酸溶液を得る方法が挙げられる。各モノマーの添加順序は特に限定されず、酸二無水物成分を有機極性溶媒に先に加えておき、ジアミン成分を添加し、ポリアミド酸重合体の溶液としても良いし、ジアミン成分を有機極性溶媒中に先に適量加えて、次に過剰の酸二無水物成分を加え、過剰量に相当するジアミン成分を加えて、ポリアミド酸重合体の溶液としても良い。この他にも、当業者に公知の様々な添加方法がある。なお、ここでいう「溶解」とは、溶媒が溶質を完全に溶解する場合の他に、溶質が溶媒中に均一に分散または拡散されて実質的に溶解しているのと同様の状態になる場合を含む。
【0055】
ポリアミド酸の重合反応に用いられる有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。更に必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエン等の芳香族炭化水素とを組み合わせて用いることもできる。
【0056】
上記で得られたポリアミド酸溶液を、熱的または化学的方法により脱水閉環し、ポリイミドを得るが、ポリアミド酸溶液を熱処理して脱水する熱的方法、脱水剤を用いて脱水する化学的方法のいずれも用いられる。また、減圧下で加熱してイミド化する方法も用いることができる。以下に各方法について説明する。
【0057】
熱的に脱水閉環する方法として、上記ポリアミド酸溶液を加熱処理によりイミド化反応を進行させると同時に、溶媒を蒸発させる等により行う方法を例示することができる。この方法により、固形のポリイミド樹脂を得ることができる。加熱の条件は特に限定されないが、300℃以下の温度で約5分〜200分の時間の範囲で行うのが好ましい。
【0058】
また化学的に脱水閉環する方法として、上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒を加えることで脱水反応と有機溶媒を蒸発させる等により行う方法を例示することができる。これにより、固形のポリイミド樹脂を得ることができる。化学的方法による脱水剤としては、例えば無水酢酸等の脂肪族酸無水物、無水安息香酸等の芳香族酸無水物などが挙げられる。また触媒としては、例えばトリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン類、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン類、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、イソキノリン等の複素環式第3級アミン類などが挙げられる。化学的に脱水閉環する際の条件は100℃以下の温度が好ましく、有機溶媒の蒸発は、200℃以下の温度で約5分〜120分の時間の範囲で行うのが好ましい。また、ポリイミド樹脂を得るための別の方法として、上記の熱的または化学的に脱水閉環する方法において溶媒の蒸発を行わない方法もある。具体的には、熱的イミド化処理または脱水剤による化学的イミド化処理を行って得られるポリイミド樹脂溶液を貧溶媒中に投入して、ポリイミド樹脂を析出させ、未反応モノマーを取り除いて精製、乾燥させ固形のポリイミド樹脂を得る方法である。貧溶媒としては、溶媒とは良好に混合するがポリイミドは溶解しにくい性質のものを選択し、例示すると、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、メチルセロソルブ、メチルエチルケトン等が挙げられるがこれに限定されない。
【0059】
次に減圧下で加熱してイミド化する方法であるが、このイミド化の方法によれば、イミド化によって生成する水を積極的に系外に除去できるので、ポリアミド酸の加水分解を抑えることが可能で高分子量のポリイミドが得られる。またこの方法によれば、原料の酸二無水物中に不純物として存在する片側または両側開環物が再閉環するので、より一層の分子量の向上効果が期待できる。
【0060】
減圧下で加熱イミド化する方法の加熱条件は80〜400℃が好ましいが、イミド化が効率よく行われ、しかも水が効率よく除かれる100℃以上がより好ましく、更に好ましくは120℃以上である。最高温度は目的とするポリイミドの熱分解温度以下が好ましく、通常のイミド化の完結温度すなわち250〜350℃程度が通常適用される。
【0061】
減圧する圧力の条件は、小さいほうが好ましいが、具体的には0.9〜0.001気圧、好ましくは0.8〜0.001気圧、より好ましくは0.7〜0.01気圧である。
【0062】
このようにして得られたポリイミド樹脂はガラス転移温度を比較的低温において有するが、本発明の樹脂組成物が特に良好な加工特性を得るためにはポリイミド樹脂のガラス転移温度は350℃以下が好ましく、より好ましくは320℃以下、特に好ましくは280℃以下である。
【0063】
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂としてはビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、フェノール樹脂、シアナート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、トリアジン樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、アリル硬化樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができ、これらを単独または適宜組み合わせて用いることができる。
【0064】
また、上記熱硬化性樹脂以外に高分子鎖の側鎖または末端にエポキシ基、アリル基、ビニル基、アルコキシシリル基、ヒドロシリル基等の反応性基を有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子を熱硬化成分として使用することも可能である。
上記熱硬化性樹脂の中でも高接着性、低温加工性に優れ、耐熱性及び半田耐熱性を向上させることができるという点から、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。以下にエポキシ樹脂について説明する。エポキシ樹脂としては、任意のエポキシ樹脂が本発明に使用可能である。例えば、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール系エポキシ樹脂、フェノールノボラック系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック系エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック系エポキシ樹脂、ポリフェノール系エポキシ樹脂、ポリグリコール系エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリシロキサン等を用いることができる。
【0065】
(接着剤組成物の製造)
接着剤組成物における前記熱硬化樹脂の混合割合は、前記ポリイミド樹脂100重量部に対して1〜70重量部が好ましく、より好ましくは5〜60重量部である。少なすぎると接着強度が低くなるおそれがあり、多すぎると柔軟性または耐熱性が低下するおそれがある。
【0066】
積層体の接着剤層は、好ましい実施態様においては、1.5%以下、より好ましくは1.3%以下、特に好ましくは1.0%以下という優れた低吸水率を発揮することを可能とする。
【0067】
好ましい実施態様として、接着剤組成物には、少なくとも1種の溶媒が含まれる。溶媒は、ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を溶解するものであれば特に限定されないが、接着剤の硬化後の残揮発分を3重量%以下に抑えることができる種類および量が好ましい。また、経済性および作業性の点を考えて沸点が160℃以下の低沸点溶媒が好ましい。130℃以下の沸点を有する溶媒がより好ましく、さらに好ましくは、105℃以下の沸点を有する溶媒である。このような低沸点溶媒としては、好適には、テトラヒドロフラン(以下、THFと略す。沸点66℃)、1,4−ジオキサン(以下、ジオキサンと略す。沸点103℃)、モノグライム(沸点84℃)、ジオキソラン(沸点76℃)を使用することができる。これらは、1種で使用しても良いし、2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0068】
さらに、接着剤組成物には吸水性、耐熱性、接着性等必要に応じて、酸二無水物などの酸無水物系、アミン系、イミダゾール系等の一般に用いられるエポキシ硬化剤、促進剤や種々のカップリング剤を併用し得る。また、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂、フェノール樹脂、シアナート樹脂等を併用してもよい。
【0069】
(接着剤層)
接着剤としては、上記樹脂組成物を前記THF、ジオキサン、モノグライム、ジオキソランなどの溶媒に溶解する。濃度は、特に制限はないが、5〜50重量%が好ましい。得られた樹脂溶液は、高分子フィルムの表面に塗布後乾燥する。あるいは、支持体上にキャストし、溶媒を除去してシートとした後、高分子フィルムに貼り合わせて得ることもできる。
【0070】
接着剤層の厚みは、特に制限はないが、1〜50μm、好ましくは1〜30μm、より好ましくは、1〜20μmである。
【0071】
(高分子フィルム)
次に本発明の積層体に用いられる高分子フィルムについて説明する。本発明の積層体を用いてビルドアップ法により多層プリント配線板を作製する場合、高分子フィルムは接着剤層とともに絶縁層を形成するので、絶縁層が極端に薄くなるのを防いで、均一な絶縁層厚みを実現する。
【0072】
本発明に用いる高分子フィルムとしては、寸法安定性、耐熱性並びに機械的特性に優れた材料が好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン;エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル;さらに、ナイロン−6、ナイロン−11、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリケトン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリイミド樹脂などのフィルムがあげられる。
【0073】
ここで、高分子フィルムは、本発明の積層体およびこの積層体を用いて得られるビルドアップ配線板に十分な剛性を付与するために、引張弾性率が5GPa以上であることが好ましく、6GPa以上であることがより好ましい。
【0074】
また、小径ヴィアホールの形成のために高分子フィルムの厚みは50μm以下が好ましく、35μm以下がより好ましく、25μm以下がさらに好ましい。好ましくは1μm以上、より好ましくは、2μm以上である。厚みがあまりなく、かつ充分な電気絶縁性が確保される高分子フィルムが望ましい。
【0075】
更に、ビルトアップ配線板加工時には熱的な安定性が求められるので、高分子フィルムには寸法安定性が望まれる。したがって、2.0×10-5/℃以下、より好ましくは1.5×10-5/℃以下、更に好ましくは1.0×10-5/℃以下の線膨張係数を有する高分子フィルムが望ましい。さらに、加工時の熱によって膨れ等の欠陥が発生しないように、低吸水率の高分子フィルムが望ましい。ASTM−D570に準じて測定した高分子フィルムの吸水率は、同一組成でも厚みによって左右されるが、厚み25μmのフィルムの吸水率が、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1.2%以下となる組成からなる高分子フィルムが望ましい。
【0076】
上記の諸特性を満足するフィルムとしてポリイミドフィルムが挙げられる。ポリイミドフィルムは、その前駆体であるポリアミド酸重合体溶液から得られる。このポリアミド酸重合体溶液は、当業者が通常用いる方法で製造することができる。すなわち、1種または2種以上のテトラカルボン酸二無水物成分と1種または2種以上のジアミン成分を実質等モル使用し、有機極性溶媒中で重合してポリアミド酸重合体溶液が得られる。
【0077】
ポリイミドフィルムの製造に用いられる代表的なテトラカルボン酸二無水物成分としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、p−フェニレンジフタル酸無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物等がある。
【0078】
これらのテトラカルボン酸二無水物の中で、引張弾性率が5GPa以上で線膨張係数が2.0×10-5/℃以下、吸水率が1.5%以下であるポリイミドフィルムを得るための好ましい組み合わせを例示すると、テトラカルボン酸二無水物として、ピロメリット酸二無水物を0〜80モル%、およびp−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)を100〜20モル%用いる場合が挙げられる。
【0079】
なお、ここに記載したテトラカルボン酸二無水物の組み合わせは本発明の積層体を構成する高分子フィルムに適するポリイミドフィルムを得るための一具体例を示すものにすぎない。これらの組み合わせに限らず、用いるテトラカルボン酸二無水物の組み合わせおよび使用比率を変えて、ポリイミドフィルムの特性を調整することが可能である。
【0080】
一方、ジアミン成分としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4、4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3、3’−ジアミノジフェニルスルフォン、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、ビスアミノフェノキシケトン、4、4’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4、4’−(1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノベンズアニリド、3、3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3’−ジメトキシ−4、4’−ジアミノビフェニル等の芳香族ジアミン、あるいはその他の脂肪族ジアミンを挙げることができる。
【0081】
これらのジアミン成分の中で、引張弾性率が5GPa以上で線膨張係数が2.0×10-5/℃以下、吸水率が1.5%以下であるポリイミドフィルムを得るための好ましい組み合わせを例示すると、パラフェニレンジアミン及び/又は4、4’−ジアミノベンズアニリドをジアミン成分の20〜80モル%、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを80〜20モル%用いる場合が挙げられる。
【0082】
なお、ここに記載したジアミン成分の組み合わせは本発明の積層体を構成する高分子フィルムに適するポリイミドフィルムを得るための一具体例を示すものである。これらの組み合わせに限らず、用いるジアミン成分の組み合わせおよび使用比率を変えて、ポリイミドフィルムの特性を調整することが可能である。
【0083】
本発明の積層体を構成する高分子フィルムとしてポリイミドフィルムを用いる場合、その前駆体であるポリアミド酸の数平均分子量は10,000〜1,000,000であることが望ましい。平均分子量が10,000未満ではできあがったフィルムが脆くなる場合がある。他方、数平均分子量が1,000,000を越えるとポリイミド前駆体であるポリアミド酸ワニスの粘度が高くなりすぎ取扱いが難しくなるおそれがある。
【0084】
また、ポリアミド酸に各種の有機添加剤、或は無機のフィラー類、或は各種の強化材を添加し、複合化されたポリイミドフィルムとすることも可能である。
【0085】
ポリアミド酸共重合体の生成反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。これらは単独または混合物として用いるのが望ましい。更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素を前記溶媒に一部混合して使用してもよい。
【0086】
また、このポリアミド酸共重合体は前記の有機極性溶媒中に5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%溶解されているのが取扱いの面から望ましい。
【0087】
このポリアミド酸共重合体溶液から、ポリイミドフィルムを得るためには熱的に脱水する熱的方法、脱水剤を用いる化学的方法のいずれを用いてもよいが、化学的方法によると生成するポリイミドフィルムの伸び率や引張強度等の機械特性がすぐれたものになるので好ましい。
【0088】
以下に化学的方法によるポリイミドフィルムの作製についての例を説明する。上記ポリアミド酸重合体またはその溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒量の第3級アミンを加えた溶液をドラム或はエンドレスベルト上に流延または塗布して膜状とし、その膜を150℃以下の温度で約5〜90分間乾燥し、自己支持性のポリアミド酸の膜を得る。ついで、これを支持体より引き剥し端部を固定する。その後約100〜500℃まで徐々に加熱することによりイミド化し、冷却後端部の固定を解放しポリイミドフィルムを得る。ここで言う脱水剤としては、例えば無水酢酸等の脂肪族酸無水物、無水安息香酸等の芳香族酸無水物などが挙げられる。また触媒としては、例えばトリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン類、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン類、ピリジン、ピコリン、イソキノリン等の複素環式第3級アミン類などが挙げられる。
【0089】
また、高分子フィルムは、接着層との密着性を向上させる目的で各種表面処理を行うことができる。
【0090】
例えば、高分子フィルムの表面にCr、Ni、Ti、Mo等の金属の酸化物をスパッタ、プラズマイオン打ち込み等の方法で高分子フィルム表面に金属酸化物接着層を形成する方法、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、有機モノマー、カップリング剤等の各種有機物をプライマーとして塗布する方法、金属水酸化物、有機アルカリ等で表面処理する方法、プラズマ処理、コロナ処理する方法、表面をグラフト化させる方法等、高分子フィルムの製造段階で表面処理する方法等が挙げられる。これらの方法を単独でまたは各種組み合わせで高分子フィルム表面の処理を行っても良い。また、上記表面処理方法は、他面側の接着層との密着性を改善する事にも利用できる。
【0091】
(導体層)
本発明の積層体は高分子フィルムの一方の面に導体層を有するが、該導体層は、1)乾式メッキにより高分子フィルムの表面に形成されている導体層と2)金属箔であって、該金属箔が高分子フィルムと接着剤層を介して接合している導体層のいずれかであることが好ましい。それぞれについて以下に説明する。
1)の導体層の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法などが適用できる。成膜の生産性、絶縁基板との密着性等の観点からスパッタリングやイオンプレーティング法が好ましい。乾式メッキを用いると、高分子フィルムの表面にメッキ触媒を付与する必要はなく、従って該導体層をエッチングした後にメッキ触媒が残ることがなく、また、湿式無電解メッキの様に密着性向上のため表面粗化処理(デスミア処理)を行うこともないため導体層と絶縁基板の界面が平滑であり、狭間隔の回路形成や、電気特性に良い影響を与えるので好ましい。
【0092】
導体層の材質は、高分子フィルムと乾式メッキによって充分な密着を発現するものであれば特に限定はないが、プリント配線板の回路パターンとして化学メッキなどによって形成される金属として銅を用いることが一般的であること、および高分子フィルムとの密着性の観点から銅、ニッケル、クロム、チタン、アルミニウム、スズが好ましい。特に高分子フィルム(たとえばポリイミド樹脂)との密着性、耐久性、選択エッチングに適していることよりニッケルがより好ましい。また、これらを単独でまたは二種類以上組み合わせて用いることも可能である。
【0093】
導体層の厚みとしては、0.1〜2μmが好ましい。0.1μm未満の場合、後工程で化学メッキする際に供給する電気の流れが悪くなるため、高分子フィルムの面内位置による、化学メッキの厚みバラツキが生じやすくなる。また、2μmを越えて形成すると、回路の形状や電気の流れ等に差がないため、経済的でないばかりでなく、導体層をエッチング除去する際に時間がかかり、化学メッキ後の回路パターンがエッチングの影響を受け回路形状が悪化するため好ましくない。
【0094】
また、取り扱い性に優れる、導体層の表面酸化を抑えるという観点から剥離用キャリアを貼合することもできる。剥離用キャリアとしては特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、離型紙、さらには銅箔、アルミ箔、42合金箔などの金属箔を用いることが可能である。剥離用キャリアの厚みには特に制限はないが、好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは5〜50μmである。
【0095】
次に2)について説明する。金属箔としては特に限定はないが、プリント配線板の回路パターンとして化学メッキなどによって形成される金属として銅を用いることが一般的であるという観点から銅箔を用いることが好ましい。また、剥離用キャリアを備えた金属箔は、取り扱い性に優れ、剥離用キャリアの厚みとコシによりプレス積層後の表面平滑性が向上するため本発明に好適である。剥離用キャリアとしては特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、離型紙、さらには銅箔、アルミ箔、42合金箔などの金属箔を用いることが可能であるが、上述のように本発明に好適な銅箔を導体層として用いる場合には、剥離用キャリアは銅箔を用いることが好ましい。剥離用キャリアの厚みには特に制限はないが、好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは5〜50μmである。また、接合するための接着剤にも特に限定はないが、耐熱性、半田耐熱性、PCT耐性、また効率的に製造できる点から、ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂からなる本発明の樹脂組成物を接着剤として用いて貼合することが特に好ましい。金属箔の厚みは特に制限されるものではないが、挟ピッチ回路パターンを作製するためには12μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下である。
【0096】
(積層体)
本発明の積層体は、高分子フィルムの一方の面に導体層を、他方の面に接着剤層を有する。すなわち、接着剤層は、高分子フィルムの導体層が形成されている面とは逆の面に積層されている。本発明の積層体は、加熱プレス、ロール加熱等の方法により内層板と積層され、多層板とされる。積層体の一方の面にある接着剤層は、多層体とした場合、内層回路と接触、溶融し接着する。これにより内層回路は接着剤に埋め込まれた形で強固に固定される。内層回路の表面凹凸は積層加工時に接着剤が熱流動により内層回路の凹凸に流れ込むことで平滑化される。そのため接着剤層は半硬化状態で積層されていることが好ましい。ここで、本発明でいう半硬化状態とは、接着剤表面は乾燥しているが、熱流動性を維持し且つ金属や高分子フィルムなどに対する接着性を維持している状態である。
また、導体層が金属箔である場合、該金属箔は高分子フィルムと接着剤層を介して接合している。金属箔側の接着剤層は半硬化状態であっても硬化状態であってもかまわないが、半硬化状態にすることは本発明の積層体のカールを小さくする効果があるため特に好ましい。
【0097】
(積層体の製造方法)
以下、本発明の積層体の製造方法について、本発明の積層体の導体層がa)乾式メッキにより高分子フィルムの表面に形成されている導体層である場合とb)金属箔であって、該金属箔が高分子フィルムと接着剤層を介して接合している導体層である場合の積層体の製造方法を示す。
a)については、まず特定のポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物を溶媒に溶解し、樹脂溶液を得た後、高分子フィルムの表面に塗布後乾燥する。あるいは、上記のようにして得た樹脂溶液を支持体上にキャストし、溶媒を除去してシートとした後、高分子フィルムに貼り合わせて得ることもできる。いずれの方法を採用するにしても、接着剤層の形成は、高分子フィルムの片面に既に導体層が形成されていても良いし、接着層形成後に導体層を形成しても良い。また、熱流動及び接着性の観点から、接着剤層が半硬化状態となる条件で乾燥することが特に好ましい。
b)についても同様に、まず特定のポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物を溶媒に溶解し、樹脂溶液を得た後、高分子フィルムの表面に塗布後乾燥する。このとき、接着剤層は両面とも半硬化状態であることが特に好ましい。よって、好ましい製造方法は、高分子フィルムの片面に接着剤層を塗布、乾燥し、片面の接着剤を半硬化状態にした後、金属箔を貼合し、さらに金属箔と反対の面に両面の接着剤層が半硬化状態を維持し得る条件で接着剤を塗布、乾燥する方法、若しくは高分子フィルムの両面または片面ずつに接着剤を塗布、乾燥し、両面の接着剤層を半硬化状態にした後、片面にのみ金属箔を貼合するにあたり、両面の接着剤層が半硬化状態を維持し得る条件で一方の面に金属箔を貼合する方法である。
a)、b)いずれの場合も本発明の積層体には表面を保護する目的で保護フィルムを用いることも可能である。
【0098】
上記した積層体の製造方法は一例であり、当業者が実施しうる範囲内のいずれの方法も可能である。
【0099】
次に本発明の積層体を用いた多層板の製造例を示す。▲1▼両面に第1層回路を形成したコア基板の両面に▲2▼本発明の積層体を熱ラミネートまたは加熱プレスにより貼り合わせる。この際の条件は接着層の種類により適切な条件を設定するが、導体層が銅箔の場合は酸化劣化を抑える為に300℃以下であるのが好ましい。▲3▼次に金属箔の第1層回路のランドの直上の導体層上にヴィアホールを形成する。形成の方法としては各種レーザー、プラズマエッチング、化学エッチング等の方法が挙げられる。▲4▼ヴィアホールの形成後必要に応じて、デスミア処理によりヴィア形状を整える。▲5▼次に導電性ペースト埋め込み、メッキ等の方法によりヴィアホールの導通をとる。▲6▼続いて、本発明の積層体の導体層をパターニング後エッチング処理して、新たな回路を形成する。▲7▼上記▲2▼〜▲6▼までの工程を繰り返すことにより多層板を得ることができる。本発明の積層体を用いて得られる多層プリント配線板は、半田耐熱性、PCT耐性及び表面平滑性に特に優れている。
【0100】
以上、本発明の樹脂組成物、およびこの樹脂組成物を用いる積層体について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できることはいうまでもない。
【0101】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これら実施例は、本発明を説明するものであり、限定するためのものではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、および改変を行い得る。
【0102】
(実施例1)
容量2000mlのガラス製フラスコに、ジメチルホルムアミド(以下、DMFという。)に0.95当量の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下、APBという。)および0.05当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化社製)を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌溶解した。さらにフラスコ内を窒素置換雰囲気下、溶液を氷水で冷却しつつ撹拌し、1当量の4、4´―(4、4´―イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物(以下、IPBPという。)を添加した。以上のようにして、ポリアミド 酸重合体溶液を得た。なお、DMFの使用量は、APB、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルおよびIPBPのモノマー仕込濃度が30重量%となるようにした。
【0103】
このポリアミド酸溶液300gを、テフロン(登録商標)でコートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃180分、665Paで減圧加熱し、80gの水酸基を有する熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。
【0104】
上記で得たポリイミド樹脂粉末、ノボラック型のエポキシ樹脂(エピコート1032H60:油化シェル社製)、および硬化剤として4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン(以下、4,4’−DDSとする)をそれぞれジオキソランに溶解し、濃度が20重量%の溶液を得た。得られたそれぞれの溶液をポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が70:30:9になるように混合し、接着剤溶液を得た。得られた接着剤溶液をポリイミドフィルム(アピカル12.5HP、鐘淵化学工業社製)にグラビアコーターにて片面に塗布、170℃で2分間乾燥し、次に反対の面にも同条件で塗布、乾燥し、それぞれの接着剤層の厚みが5μm、及び9μmである接着層を形成した。得られた両面接着剤層付きポリイミドフィルムの厚さ5μmの接着剤層と厚さ35μmのキャリア銅箔付きの厚さ5μmの銅箔とが接するように、温度200℃、圧力3MPaで5分加熱圧着し、接着層が半硬化状態となっている積層体を得た。この積層体の導体層と反対の面の接着剤層に18μmの厚延銅箔のマット面を温度200℃、圧力3MPaで60分加熱圧着し、接着剤層を硬化させ、この銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で10.0N/cm、PCT後で7.0N/cmで、PCT後保持率は70%であった。また、半田耐熱試験を行ったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
【0105】
(実施例2)
実施例1と同様にして得たポリアミド酸溶液500gにβ−ピコリン35g、無水酢酸60gを加えて1時間攪拌した後、さらに100℃で1時間攪拌し、イミド化させた。その後、高速で攪拌したメタノール中にこの溶液を少しずつ投入し、糸状のポリイミド樹脂を得た。100℃で30分乾燥後、ミキサーで粉砕し、メタノールでソックスレー洗浄を行い、100℃で2時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。
【0106】
上記のようにして得たポリイミド樹脂粉末を用いた以外は実施例1と同様にして銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で9.8N/cm、PCT後で6.9N/cmで、PCT後保持率は70%であった。また、半田耐熱試験を行ったところ、260℃で膨れや剥がれはなかった。
【0107】
(実施例3)
実施例1におけるポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が50:50:15になるように混合した以外は実施例1と同様にして接着剤溶液を得た。さらに実施例1と同様にして積層体を得、銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で8.7N/cm、PCT後で6.0N/cmで、PCT後保持率は69%であった。また、半田耐熱試験を行ったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
【0108】
(参考例1)0.95当量のAPBおよび0.05当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを1当量のビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(以下BAPS-Mという)とした以外は実施例1と同様にして熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。実施例1と同様にしてポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が70:30:9になるように混合した接着剤溶液を得、さらに実施例1と同様にして積層体を得、銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で9.0N/cm、PCT後で6.0N/cmで、PCT後保持率は67%であった。また、半田耐熱試験を行ったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
【0109】
(実施例5)
0.95当量のAPBおよび0.05当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを0.8当量のAPBおよび0.2当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルとした以外は実施例1と同様にして熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。実施例1と同様にしてポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が70:30:9になるように混合した接着剤溶液を得、さらに実施例1と同様にして積層体を得、銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で8.2N/cm、PCT後で5.7N/cmで、PCT後保持率は70%であった。また、半田耐熱試験を行ったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
【0110】
(実施例6)
ポリイミドフィルム(アピカル12.5HP、鐘淵化学工業社製)を(株)島津製作所製マグネトロンスパッタ装置HSM−720の基板ホルダーに取り付け4×10-4Paまで排気した。その後Arガスを流してマグネトロンスパッタ装置内を0.6Paの圧力を保った。この状態でニッケルターゲットを用い、電流値0.5AでDC電源を用いてフィルムの片面上にニッケル薄膜を100Å形成し、続けて銅ターゲットを用い、電流値0.5AでDC電源を用いて上記ニッケル薄膜上に合計の厚みが0.2μmとなるように銅薄膜を形成した。尚、薄膜形成前にプレスパッタを15分間行った。続いて電解メッキ法により2A/dm2の電流を流しながら導体厚みが10μmになるまで電解銅メッキを行った。この導体層付きポリイミドフィルムの導体層と反対の面に実施例1と同じ接着剤溶液を用いてグラビアコーターにて塗布後、170℃で2分間乾燥し、接着剤層の厚みが9μmである接着層を形成し、積層体を得た。この積層体の導体層と反対の面の接着剤層に18μmの厚延銅箔のマット面を温度200℃、圧力3MPaで60分加熱圧着し、接着剤層を硬化させ、この銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で9.8N/cm、PCT後で6.8N/cmで、PCT後保持率は69%であった。また、半田耐熱試験を行ったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
【0111】
(実施例7)
FR−4基板の両面にパターニングを施し導体層厚み9μmの回路パターンを有する内層回路基板を作製した。この内層回路基板の両パターン面と実施例1の積層体の接着剤層とが接するように、温度200℃、圧力3MPaで60分加熱圧着して配線板を作製した。この配線板の内層回路のランドの直上にUVレーザーにてヴィアホールを形成し、デスミア処理によりヴィアホール形状を整え、さらに無電解銅めっき及び電解銅めっきによりヴィアホールの導通をとった。さらに上記配線板の両面にパターニングを施し回路形成して、4層配線板を作製した。この4層配線板の両面にさらに実施例1の積層体を温度200℃、圧力3MPaで60分加熱圧着して多層配線板を作製した。この多層配線板の内層回路は短絡や断線がなく、さらに積層体と内層回路基板、積層体同士の密着性はPCT後も高かった。
また、触針式表面粗さ計にてこの多層配線板の内層回路のある部分と内層回路のない部分の表面凹凸を測定したところ1μm以下であった。
【0112】
(実施例8)
実施例2の積層体を用いた以外は実施例7と同様にして多層配線板を作製した。この多層配線板の内層回路は短絡や断線がなく、さらに積層体と内層回路基板、積層体同士の密着性はPCT後も高かった。また、触針式表面粗さ計にてこの多層配線板の内層回路のある部分と内層回路のない部分の表面凹凸を測定したところ1μm以下であった。
【0113】
(実施例9)
実施例3の積層体を用いた以外は実施例7と同様にして多層配線板を作製した。この多層配線板の内層回路は短絡や断線がなく、さらに積層体と内層回路基板、積層体同士の密着性はPCT後も高かった。また、触針式表面粗さ計にてこの多層配線板の内層回路のある部分と内層回路のない部分の表面凹凸を測定したところ1μm以下であった。
【0114】
(参考例2)参考例1の積層体を用いた以外は実施例7と同様にして多層配線板を作製した。この多層配線板の内層回路は短絡や断線がなく、さらに積層体と内層回路基板、積層体同士の密着性はPCT後も高かった。また、触針式表面粗さ計にてこの多層配線板の内層回路のある部分と内層回路のない部分の表面凹凸を測定したところ1μm以下であった。
【0115】
(実施例11)
実施例5の積層体を用いた以外は実施例7と同様にして多層配線板を作製した。この多層配線板の内層回路は短絡や断線がなく、さらに積層体と内層回路基板、積層体同士の密着性はPCT後も高かった。また、触針式表面粗さ計にてこの多層配線板の内層回路のある部分と内層回路のない部分の表面凹凸を測定したところ1μm以下であった。
【0116】
(実施例12)
実施例6の積層体を用いた以外は実施例7と同様にして多層配線板を作製した。この多層配線板の内層回路は短絡や断線がなく、さらに積層体と内層回路基板、積層体同士の密着性はPCT後も高かった。また、触針式表面粗さ計にてこの多層配線板の内層回路のある部分と内層回路のない部分の表面凹凸を測定したところ1μm以下であった。
【0117】
(比較例1)
酸二無水物成分をピロメリット酸二無水物(PMDA)、ジアミン成分をオキシジアニリン(ODA)とする以外は実施例1と同様にポリイミド樹脂粉末を得た。
【0118】
このポリイミド樹脂粉末はDMF、THF、ジオキサン、ジオキソラン何れの溶媒にも溶解しなかった。
【0119】
(比較例2)
プラタボンドM1276(共重合ナイロン、日本リルサン社製)を10g、エピコート1032H60(油化シェル社製)を20g、ジアミノジフェニルサルフォン1gを83gのDMFに溶解した。得られた接着剤溶液をポリイミドフィルム(アピカル12.5HP、鐘淵化学工業社製)にグラビアコーターにて片面ずつ塗布後、100℃で4分間乾燥し、それぞれの接着剤層の厚みが5μm、9μmである接着層を形成した。の厚さ5μmの接着剤層と厚さ35μmのキャリア銅箔付きの厚さ5μmの銅箔とが接するように、温度200℃、圧力3MPaで5分加熱圧着し、接着層が半硬化状態となっている積層体を得た。この積層体の導体層と反対の面の接着剤層に18μmの厚延銅箔のマット面を温度200℃、圧力3MPaで60分加熱圧着し、接着剤層を硬化させ、この銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で8.0N/cm、PCT後で2.0N/cmで、PCT後保持率は25%であった。また、半田耐熱試験を行ったところ、260℃で膨れや剥がれを生じた。
【0120】
(比較例3)
比較例2で得られた積層体を用いて実施例6と同様にして多層配線板を作製した。この多層配線板の内層回路は短絡や断線はなかったが、PCT後の積層体と内層回基板、積層体同士の密着性は低く、パターン剥がれを生じた。また、触針式表面粗さ計を用いてこの多層配線板の内層回路のある部分と内層回路のない部分の表面の凹凸を測定したところ、5μmであった。
【0121】
なお、引き剥がし強度の測定は、JISC 6481に準拠した。また、半田耐熱試験については、積層体を40℃、湿度90%、192時間の環境試験後に、260℃の半田浴に10秒浸漬し、膨れや剥がれは目視にて判断した。
【0122】
エレクトロニクス用材料の信頼性試験であるPCT(Pressure Cooker Test)処理条件は、121℃、湿度100%、96時間とした。
【0123】
PCT処理後の引き剥がし強度の保持率は、PCT処理前の引き剥がし強度をF1とし、PCT処理後の引き剥がし強度をF2とし、下記式:
PCT処理後の引き剥がし強度の保持率(%)=F2÷F1×100
により算出した。
【0124】
【発明の効果】
本発明の積層体は、多層プリント配線板の製造に広く用いられることが可能であり、高信頼性と耐熱性と平滑性を要求するエレクトロニクス用材料として工業的に極めて利用価値が高いという利点を有する。
Claims (11)
- 高分子フィルムの一方の面に導体層を、他方の面に接着剤層を有する積層体であって、該接着剤層が下記一般式(1)で表される酸二無水物を含む酸二無水物成分と、水酸基及び/またはカルボキシル基を有するジアミンを含むジアミン成分とを反応させて得られるポリイミド樹脂及び熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物であり、
上記積層体は、接着剤層付き導体層を、予め回路を形成した基板に熱ロールラミネート又は加熱プレス加工により貼り合わせる工程、上記回路のランドの直上の導体上にヴィアホールを形成する工程、ヴィアホールの導通をとる工程、上記導体層をパターニング後、エッチング処理して新たな回路を形成する工程を繰り返すことにより得られる多層プリント配線板に用いるものであり、
ビルドアップ配線板用に用いるものであることを特徴とする積層体。
- 前記ポリイミド樹脂が、一般式(2)で表されるジアミン成分を全ジアミン成分の60〜99モル%と、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを全ジアミン成分の40〜1モル%含むジアミン成分を反応させて得られるポリイミドであることを特徴とする請求項2に記載の積層体。
- 導体層が乾式メッキにより高分子フィルムの表面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の積層体。
- 導体層が金属箔であって、該金属箔が高分子フィルムと接着剤層を介して接合していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の積層体。
- 導体層の厚みが5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の積層体。
- 高分子フィルムがポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の積層体を用いることを特徴とする多層プリント配線板。
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