JP4096209B2 - 粘着剤組成物およびそれを塗布してなる表面保護フィルム - Google Patents

粘着剤組成物およびそれを塗布してなる表面保護フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粘着剤組成物に関し、更に詳細には、適度の粘着力を有し、優れた再剥離性を有する粘着剤組成物及びそれを塗布してなる表面保護フィルムに関する。 本発明の表面保護フィルムは、特に偏光板保護フィルム、電子基盤の保護フィルム等の電子機器用保護フィルム用として有利に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プラスチック等を保護するための表面保護フィルム用の粘着剤としては、耐候性、透明性、粘着力コントロールの容易さの点からアクリル系粘着剤が使用されている。 このアクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルにカルボキシル基、水酸基、エポキシ基等の官能基を含有したモノマーを共重合したポリマーをポリイソシアネート、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、金属キレートなどで架橋させたのものが使用される。 特に、粘着力を適度に低くし、被着体への濡れ性を抑制し、更に再剥離性を出すために架橋度を高く設定するのが一般的である。
【0003】
しかしながら、アクリル系粘着剤において、単に架橋度を高くして粘着力を下げた場合、貼付後加熱状態で被着体表面の水分や被着体内部からのアウトガスや基材フィルムの収縮等により、フクレ、トンネリングが発生する。 これらの発生を防ぐためには、架橋度を下げて濡れ性を向上させればよいが、架橋度を下げると、粘着力、特に加熱後の粘着力が強くなり、再剥離性が低下するという欠点があった。
【0004】
また、表面保護フィルムでも、偏光板保護フィルム、電子基盤の保護フィルム等にあっては、テープの巻き戻しや被着体から保護フィルムを剥離する際に発生する静電気によるゴミの付着を防止したり、静電気による高電圧で液晶セルが破損されるのを防止するために、一般に帯電防止処理が行われている。
【0005】
表面保護フィルムにおける帯電防止処理の方法としては、基材フィルムの一方面に帯電防止剤を塗布する方法(特開平7−26223号)、基材フィルムの中に帯電防止材を添加する方法(特開平4−292943号)、粘着剤中に帯電防止剤を添加する方法(関連;特開平 1−253482号)などが提案されている。
【0006】
このうち、粘着剤に帯電防止剤を添加する方法は、帯電防止剤が粘着剤表面にブリードし、剥離した後に被着体表面に汚染が残るという問題点があった。 また、基材フィルムを帯電防止処理することは有効であるにしてもフィルムの高価格化あるいは工程が複雑になることにより、大巾にコストアップしてしまうという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、適度な粘着性と、再剥離性を具有する表面保護フィルム用の粘着剤組成物の提供が要望されていた。
また、それ自体で帯電防止作用を有し、しかも再剥離後においても汚染の残らない、経済性の高い粘着剤組成物の提供が要望されていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決する粘着剤組成物を得べく鋭意研究を行った結果、常温および95℃における粘着力が一定値以下である粘着剤組成物は、優れた再剥離性を有しながらフクレ、トンネリングが発生しないことを見出した。
そして、上記条件を満たす組成物の一例として、一定の成分の組合せにより得られる粘着剤組成物を見出した。
更に、上記組成物は、基材に塗工したときの表面抵抗値が一定値以下であり、それ自体で帯電防止性を有することを見出した。
【0009】
本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、その目的は、25℃で貼付した時の20分後のステンレス板に対する粘着力が50g/インチ以下、貼付後、95℃で4時間加熱した後の粘着力が150g/インチ以下であり、更に、ポリエステルフィルム基材に塗工したときの糊面の表面抵抗値が1011Ω以下である粘着剤組成物を提供することである。
【0010】
また本発明の別の目的は、100重量部の次の成分(a)〜(d)
(a)アルキル基の炭素数が1〜9のアクリル酸アルキルエステル
65〜98.4重量%
(b)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合可能な不飽和モノマー 0.5〜10重量%
(c)アルキル基の炭素数が16〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステル 1〜20重量%
(d)反応性乳化剤 0.1〜5重量%
を含有するアクリル系共重合体に対し、架橋剤を0.1〜5重量部を添加してなる粘着剤組成物を提供することである。
【0011】
【発明の実施の態様】
本発明における粘着剤組成物の粘着力は、JIS Z 0237 8に準拠した粘着テープシート試験方法に従って測定することができる。 すなわち、まず、幅50mm、長さ150mmのSUS304鋼板を280番の研磨紙で研磨後、酢酸エチルで清浄化したものを試料板として用い、その中央に25mm×150mmのテープ基材に塗工した被験粘着剤組成物を貼付する。次いで、圧着装置を用い、300mm/minで1往復して圧着した後、試験板を引張り試験機(JISB7721に規定する定速伸張形引張り試験機)に取り付け、試験片の下端を180度折り返して上部チャックに固定し、300mm/minの速さ、100mm以上の引き剥し長さで引き剥し、その粘着力を測定することによって測定できる。 従って、本明細書中において粘着力は、上記方法による粘着力と定義される。
【0012】
本発明の粘着組成物の粘着力は上記の様にして測定されるが、25℃で貼付した時の20分後のステンレス板への粘着力が50g/インチ以下であり、かつ、貼付後、95℃で4時間加熱した後の粘着力が150g/インチ以下である粘着剤組成物は、例えば、100重量部の次の成分(a)〜(d)
(a)アルキル基の炭素数が1〜9のアクリル酸アルキルエステル
65〜98.4重量%
(b)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合可能な不飽和モノマー 0.5〜10重量%
(c)アルキル基の炭素数が16〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステル 1〜20重量%
(d)反応性乳化剤 0.1〜5重量%
を含有するアクリル系共重合体に、架橋剤を0.1〜5重量部を添加することにより調製される。
【0013】
このうち、(a)であるアルキル基の炭素数が1〜9のアクリル酸アルキルエステルは、粘着剤組成物の主成分となるモノマーであり、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソノニルアクリレートから選ばれる。 これらは、基本的な粘着性を発現させるために必要で、アクリル系共重合体中、65〜98.4重量%(以下、単に「%」で示す)、好ましくは80〜98.4%配合される。 この配合量が65%以下では粘着性が損なわれることがある。
【0014】
また、(b)である水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合可能な不飽和モノマーの例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等が挙げられる。
【0015】
この成分(b)はアクリル系共重合体の架橋点となるもので、0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%配合される。 この配合量が0.1%以下では架橋剤による架橋効果がなく、粘着力が高くなり、再剥離性が発現出来ない。 一方、配合量が10%以上では、架橋剤による架橋度のコントロールが難しく、過架橋になり加熱時の剥がれ、フクレ等を発生させる。
【0016】
更に、(c)のアルキル基の炭素数が16〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであるモノマーとしては、例えば、パルミチルアクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルアクリレート、ベヘニルメタクリレート等を挙げることができる。 これらの長鎖アルキル基は、共重合後に側鎖となり、被着体への濡れ性を保ち、加熱時の剥がれ、フクレを抑える作用を奏するとともに、しっとりとした剥離性を与え、剥離時帯電量の抑制にも効果があると考えられる。
【0017】
この成分(c)の配合量が1%以下では効果十分といえず、また、10%以上では被着体の汚染が発生するおそれがある。
【0018】
更にまた、(d)の反応性乳化剤としては、アクリロイル基、メタクリロイル基またはアリル基を含有するアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤があげられる。 より具体的には、下記の反応性モノマーが挙げられる。
【0019】
(A) アニオン系反応性乳化剤:
アニオン系の反応性乳化剤としては、次表に示したアクリル系、アリル系、マレイン酸系およびイタコン酸系のものが挙げられる。
【0020】
【表1】
Figure 0004096209
【0021】
【表2】
Figure 0004096209
【0022】
【表3】
Figure 0004096209
【0023】
【表4】
Figure 0004096209
【0024】
【表5】
Figure 0004096209
【0025】
(B) ノニオン系反応性乳化剤:
ノニオン系の反応性乳化剤としては、次表に示したアクリル系、アリル系、マレイン酸系およびイタコン酸系のものが挙げられる。
【0026】
【表6】
Figure 0004096209
【0027】
【表7】
Figure 0004096209
【0028】
(C) カチオン系反応性乳化剤:
カチオン系の反応性乳化剤としては、次表に示したアクリル系およびアリル系のものが挙げられる。
【0029】
【表8】
Figure 0004096209
【0030】
【表9】
Figure 0004096209
【0031】
このうち、好ましいものとしては、アニオン系、ノニオン系、カチオン系を問わず、モノマー中にアルキレンオキサイド基を有する反応性モノマーであり、特に、アルキレンオキサイド基を有するアクリル系もしくはアリル系の反応性モノマーである。
【0032】
本成分はアクリル系共重合体の電気抵抗値を下げ、帯電防止効果を発現させる。 一般に帯電防止効果を発現させるためには、表面抵抗値が1011Ω程度以下になればよいが、この(d)の配合量は、0.1%以下では殆ど効果がなく、また10%以上では被着体の汚染が発生するおそれがあり、何れも好ましくはない。
【0033】
上記の(a)〜(d)のモノマーは、常法に従って共重合させ、アクリル系共重合体を得ることができるが、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドのような有機過酸化物、アソビスイソブチロニトリルのようなアゾ系重合開始剤を用いたラジカル重合によって行うことが好ましく、塗工性、ハンドリングの点も考慮すれば溶液重合によることが更に好ましい。
【0034】
上記のアクリル系共重合体から本発明の粘着剤組成物を得るには、アクリル系100重量部のアクリル系共重合体に対して、0.5〜5重量部の架橋剤を加えることが好ましい。
【0035】
この架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物等が用いられ、このうちイソシアネート化合物としては、例えばトリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂肪族もしくは脂環式イソシアネート化合物、またはこれらとトリメチロールプロパンなどの水酸基を有する化合物との付加物が挙げられる。
【0036】
また、エポキシ化合物としては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N',N'−テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン等が、また、金属キレート化合物としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、ジルコニウム等の多価金属塩がアセチルアセトンに配位した化合物、同じ多価金属塩がアセト酢酸エチルに配位した化合物等が挙げられる。
【0037】
上記架橋剤の使用量が0.5重量部以下では架橋が不充分となり、粘着力が高くなって好ましい再剥離性が得られないおそれがある。 また逆に、使用量が5.0重量部以上では架橋しすぎとなり、ハガレ、フクレが発生するおそれがある。
【0038】
斯くして得られた粘着剤組成物を用いて表面保護シートフィルムを得るには、上記粘着剤組成物をポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エチレン酢ビ共重合物等のプラスチックフィルムの基材に塗布すればよい。 塗布に際しては溶液重合により得たアクリル系共重合物にイソシアネート化合物を添加し、塗工しやすい粘度に調整した後、所定の粘着剤厚になるよう塗布し、溶剤を揮散せしめればよい。
【0039】
なお、粘着剤を塗布するに先立ち、密着性を向上させるため、プラスチックフィルム表面にコロナ処理等を行なってもよい。
【0040】
【実施例】
次に実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるものではない。
【0041】
実 施 例 1
攪拌機、還流冷却器、温度計及びガス吹き込み口が取り付けられた1リットルフラスコにブチルアクリレート 86g、2−エチルヘキシルアクリレート 88g、2−ヒドロキシエチルアクリレート 10g、ステアリルアクリレート 10g、下式のアニオン系反応性乳化剤(商品名; アデカリアソープSE−10N) 6g、酢酸エチル 300g、重合開始剤アソビスイソブチロニトリル 0.4gを仕込み、窒素ガス気流中68℃にて8時間重合反応を行ってアクリル系共重合物を調製した。
【0042】
【化1】
Figure 0004096209
【0043】
反応終了後、このアクリル系共重合物に酢酸エチル 167gを加え、固形分30%に調整した。 この共重合体溶液にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、固形分75%)を 7.1g加え、均一に攪拌して粘着剤組成物を得た。 この粘着剤組成物を、乾燥後の厚さが10μmになるよう38μm厚のポリエステルフィルムに塗布した。 加熱乾燥後、シリコンコートされた38μm厚のポリエステルフィルムセパレーターをあて、保護フィルムを作製した。
【0044】
実 施 例 2
攪拌機、還流冷却器、温度計及びガス吹き込み口が取り付けられた1リットルフラスコに2−エチルヘキシルアクリレート 162g、2−ヒドロキシエチルアクリレート 6g、アクリル酸 2g、ステアリルアクリレート 20g、下式のノニオン系反応乳化剤(商品名; アデカリアソープNE−10)10g、酢酸エチル 300g、重合開始剤アソビスイソブチロニトリル 0.4gを仕込み、窒素ガス気流中68℃にて8時間重合反応を行ってアクリル系共重合物を調製した。
【0045】
【化2】
Figure 0004096209
【0046】
以下、実施例1と同様にして粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0047】
比 較 例 1
2−エチルヘキシルアクリレートを95.4gおよび2−ヒドロキシエチルアクリレートを0.6gとする以外は実施例1と同様にして、アクリル系共重合物、粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0048】
比 較 例 2
2−エチルヘキシルアクリレートを82gおよび2−ヒドロキシエチルアクリレートを14gとする以外は実施例1と同様にして、アクリル系共重合物、粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0049】
比 較 例 3
2−エチルヘキシルアクリレートを96gとし、ステアリルアクリレートを用いない以外は実施例1と同様にして、アクリル系共重合物、粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0050】
比 較 例 4
2−エチルヘキシルアクリレートを46gおよびステアリルアクリレートを50gとする以外は実施例1と同様にして、アクリル系共重合物、粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0051】
比 較 例 5
2−エチルヘキシルアクリレートを92gとし、アニオン系反応性乳化剤を使用しない以外は実施例1と同様にして、アクリル系共重合物、粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0052】
比 較 例 6
2−エチルヘキシルアクリレートを78gおよびアニオン系反応性乳化剤を14gとする以外は実施例1と同様にして、アクリル系共重合物、粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0053】
比 較 例 7
比較例5で調製した共重合体 100g(固形分30g)に、市販の帯電防止剤(商品名 レオスタッドDGS;ライオン(株)社製)0.9g添加し、粘着剤組成物および保護フィルムを調製した。
【0054】
試 験 例
実施例1および2ならびに比較例1〜7の保護フィルムを23℃/65%RHの雰囲気に2週間放置した後、その剥離試験を次の(1)〜(4)の項目について行った。 その結果を表5に示す。
【0055】
(1) 剥離力:
一端のみを残して、2.5cm×15cmの各被験保護フィルムを#180研磨紙で研磨したSUS304鋼板上に貼付した。 貼付20分後に、貼付してない端を、引き剥がし速度 300mm/minで∠180°方向に引っ張り、剥離を開始する力を剥離力とした。
また、各被験保護フィルムを上記ステンレス板上に貼付し、95℃で15時間処理した後の剥離力を加熱後剥離力とした。
【0056】
(2) 外観試験:
各被験保護フィルムを偏光板に貼りつけ後、95℃で15時間処理し、その後の ▲1▼ ハガレ、フクレ等の発生および ▲2▼ 剥がした後の被着体汚染の状態を目視により観察した。
【0057】
(3) 粘着剤面の表面抵抗値:
8.5cm×8.5cmの被験保護フィルムを、23℃/65%Rh中に24時間放置した後の表面抵抗値を、デシタルオームメーター(川口電機製作所 D−601)にて測定した。なお、測定も23℃/65%Rhの条件下で行った。
【0058】
(4) 帯電電圧:
4cm×15cmの被験保護フィルムを、23℃/65%Rh中に24時間放置後、被験保護フィルムをセパレーターから手で急速に剥離し、直ちにデジタル静電電位測定器にて粘着剤面の帯電電圧を測定した。なお、測定も23℃/65%Rhの条件下で行った。
【0059】
[ 結 果 ]
【表10】
Figure 0004096209
【0060】
上記の結果から明らかなように、本発明の粘着剤組成物は適度な粘着性を有し、その粘着性は、加熱処理によっても変化しなかった。 また、加熱処理後もフクレ等の発生はなく、貼付後再剥離しても糊残りや表面が汚染されることはなかった。 更に、接着剤の表面抵抗値は1010程度であり、しかも急速剥離によっても静電圧の発生は少なかった。
【0061】
【発明の効果】
本発明の粘着剤組成物は、上記試験例に示すような物性を有しており、保護フィルム用粘着剤、特に偏光板保護フィルム、電子基盤の保護フィルム等の電子機器用保護フィルム用として有利に使用することができるものであった。
以 上

Claims (4)

  1. 100重量部の次の成分(a)〜(d)
    (a)アルキル基の炭素数が1〜9のアクリル酸アルキルエステル
    65〜98.4重量%
    (b)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合可能な不飽和モノマー
    0.5〜5重量%
    (c)アルキル基の炭素数が16〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    1〜20重量%
    (d)アクリロイル基、メタクリロイル基もしくはアリル基を含有するアニオン性乳化
    剤またはノニオン性乳化剤 0.1〜5重量%
    を含有するアクリル系共重合体に対し、架橋剤を0.1〜5重量部添加してなることを特徴とする表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  2. 架橋剤が、イソシアネート化合物、エポキシ化合物および金属キレート化合物よりなる群から選ばれた化合物の少なくとも1種以上である請求項第1項記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  3. アクリル系共重合体が溶剤を用いたラジカル溶液重合により製造されたものである請求項第1項または項記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  4. 請求項第1項ないし第項の何れかの項記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物をプラスチックフィルムに塗布している表面保護フィルム。
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