JP4095314B2 - 空洞部材の取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料や樹脂材料で空洞状に形成(又は一体成形)されてなる空洞部材を取付対象物に対して固定するための空洞部材の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の屋根(ルーフパネル)等にルーフレール等のアクセサリー部品やキャリヤー部品を取り付ける際の取付構造が種々提案されている。例えば、特開2000−43651号公報に開示の取付構造では、中空状に一体成形されたルーフレールの支足の内側に板状の固定部材を配設し、その固定部材から垂直下方に延びるねじピンを設けている。そして、そのねじピンに自動車の屋根を貫通させ、屋根の下側に出たねじピンの下端部に対して室内側からナット等を装着することにより、ルーフレールの支足をルーフパネルに固定している。
【0003】
また、実用新案登録第2562102号公報に開示のルーフレール等の取付構造では、自動車のルーフパネルに設けられたモール装飾溝部内に、ウェルディングナットが溶接固着された取付ブラケットを設けている。そして、その取付ブラケットのウェルディングナットに対し、上方から取付ボルトを差し込みねじ止めすることで、ルーフレールをルーフパネル上の取付ブラケットに固定している。ルーフレールの上部には、取付ボルトによる上からの取付作業を可能とするための作業用上部開口が設けられている。但し、取付ボルトでルーフレールを固定した後は、外観面又は装飾面での配慮から、その上部開口にカバープレートを装着して取付ボルトの頭部が外部に露出しないようにしている。なお、ルーフパネルへのルーフレールの取付後に取付ボルト等の締結具が外から見えないようにする目的で、ルーフレールの作業用上部開口にカバーやキャップを装着する事例としては、上記登録公報の他にも、実用新案登録第2564344号公報や実開平4−98646号公報がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の取付構造にもいくつかの欠点がある。
まず、特開2000−43651号公報の取付構造の場合、自動車の屋根の下側(内側)からの工作が必要になるが、そうすると、自動車の製造過程で予めルーフレールを車体に取り付けることが必要になる。即ち工場出荷後の自動車に対して、ディーラーが顧客の要望に応じてルーフレールを後付けすることがほぼ不可能になる。また、自動車工場内でルーフレールを車体に予め取り付けるにしても、工員が狭い車室内に入り、のけぞりながら上(天井)を向いて作業をすることになり、工員が重労働を強いられるばかりか生産性も低下する。このため、国内メーカーでこのような取付構造を採用する事例はほとんどない。
【0005】
この点、実用新案登録第2562102号公報の取付構造によれば、ルーフレールの取付作業を屋根の外側(上側)からできるので、特開2000−43651号公報の取付構造で指摘したような問題はない。しかしながら、上方からの取付作業を可能とするためには、製品たるルーフレール自体に作業用上部開口を予め形成しておく必要があり、又、取付作業完了後にその作業用上部開口を塞ぐためにカバー類を装着する必要も生じてくる。このため、ルーフレールの一部にカバー類が装着されている様がはっきり見て取れる外観となり、ルーフレールの外表面における面の均一性や連続性が失われ、外観品質(見栄えや意匠性)が大きく損なわれる。逆に言えば、外観品質を保つために作業用上部開口を敢えて形成しないタイプのルーフレールに対しては、実用新案登録第2562102号公報のような上方側からの取り付けを意図する従来の取付構造を採用することができなかった。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、空洞部材の外観品質を損なうことなく、当該空洞部材を取付対象物に対してその外側から取り付けることを可能にする空洞部材の取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、空洞状をなすと共に、通し孔が設けられた底壁部と横孔が設けられた側壁部とを備えた空洞部材を、取付対象物に対して固定するための空洞部材の取付構造であって、前記取付対象物に立設されると共に前記空洞部材底壁部の通し孔を通過可能な支柱材と、その支柱材の先端部からの離脱が規制された状態で当該支柱材の先端部付近に装着される止め具と、前記空洞部材側壁部の横孔を介して空洞部材の内部に進入可能な挿入具と、前記空洞部材の底壁部と前記取付対象物との間に介在させるための弾性素材からなる下敷とを備えており、前記通し孔を介して前記支柱材が空洞部材内に進入するよう前記取付対象物に対し空洞部材を配置した状態で、前記空洞部材底壁部と前記止め具との間に前記挿入具を横方向から強制挿入して、当該挿入具と前記取付対象物との間に前記空洞部材底壁部及び前記下敷を挟みつけると共に、前記下敷の一部でもって前記空洞部材の側壁部に設けられた前記横孔を覆い隠すことを特徴とする空洞部材の取付構造である。
【0008】
この構成によれば、空洞部材を取付対象物に固定する場合には先ず、取付対象物に立設された支柱材が空洞部材底壁部の通し孔を介して空洞部材内に進入するように、取付対象物に対し空洞部材を配置する。この配置状態で、空洞部材側壁部の横孔を介して空洞部材の内部に挿入具を進入させ、支柱材の先端部付近に装着された止め具と空洞部材底壁部との間に挿入具を横方向から強制挿入する。すると、止め具は支柱材の先端部からの離脱が規制されているため、挿入具の強制挿入によって縦方向(支柱材に沿った方向)の押圧力が生じ、この押圧力は、挿入具を取付対象物に向けて押し付ける方向に働く。その結果、挿入具と取付対象物との間で空洞部材底壁部が強く挟みつけられ、空洞部材が取付対象物に対して固定される。この取付構造によれば、空洞部材を取付対象物に対してその外側からの作業だけで取り付けることができる。また、空洞部材の上部に大きな作業用開口を設ける必要が無く、空洞部材側壁部に設けた挿入具挿入用の横孔は比較的小さな孔で足り、容易に覆い隠すことができるため、空洞部材の外観品質を大きく損なうことがない。更にこの構成によれば、空洞部材の底壁部と取付対象物との間に介在させた、弾性素材からなる下敷の一部でもって前記空洞部材の側壁部に設けられた横孔を覆い隠すことができるため、取付け完了後も空洞部材の外観品質を良好に保つことができる。他方、その横孔から挿入具を空洞部材内に進入させたい場合には、弾性素材の弾性に抗して下敷の一部を押し倒すなりして、横孔を露出させることができるため、下敷の存在が取付け作業の支障となることはない。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の空洞部材の取付構造において、前記止め具には、前記挿入具と接触する傾斜面が形成され、前記挿入具には、挿入操作時に前記止め具の傾斜面と摺接可能な第1の傾斜面を有する楔状先端爪と、取付け完了時に前記止め具の傾斜面と接合可能な第2の傾斜面と、その第2の傾斜面と前記楔状先端爪の背面とで構成される抜け防止用の係合段部とが形成されていることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、挿入具を横方向から強制挿入する際に、止め具に形成された傾斜面と、挿入具の楔状先端爪に設けられた第1の傾斜面とが相互にガイドし合う関係となり、止め具と空洞部材底壁部との間への挿入具の強制挿入が円滑化される。また、止め具が挿入具の楔状先端爪を乗り越えた後は、止め具が、挿入具に設けられた第2の傾斜面と前記楔状先端爪の背面とで構成される抜け防止用の係合段部に嵌り込み、止め具と空洞部材底壁部との間から挿入具が抜け出ることが防止されると共に、取付け完了時には、止め具の傾斜面が挿入具の第2の傾斜面に接合する。故に、挿入具による下向きの押圧作用が持続的なものとなり、取付対象物に対して空洞部材が安定的に固定される。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載の空洞部材の取付構造であって、前記挿入具における楔状先端爪は左右一対で設けられており、これら一対の楔状先端爪の間には前記支柱材を受容するための凹部が確保されていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、挿入具に設けられた左右一対の楔状先端爪間の凹部内に支柱材が受容される。従って、支柱材と挿入具との相互干渉を回避しつつ、支柱材の先端部付近に装着された止め具と空洞部材底壁部との間に挿入具を横方向から強制挿入することが可能となる。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空洞部材の取付構造であって、前記支柱材は、取付対象物に形成された溝内に立設され、その支柱材の周囲には調高スリーブが設けられていることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、挿入具を横方向から強制挿入する前の段階で、支柱材の先端部付近に装着された止め具が、取付対象物に形成された溝内に落ち込む事態を調高スリーブによって未然に防止して、取付け作業を円滑にすすめることが可能となる。また、調高スリーブの長さ設定の如何により、空洞部材底壁部及び下敷に対する挿入具の下向き押圧力を制限又は調節することも可能となる。
【0017】
(付記)上記請求項1〜4において「前記空洞部材が、管状に一体成形されたルーフレールであり、前記取付対象物が、自動車のルーフパネルであること」は好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態として、取付対象物たる自動車の屋根(ルーフパネル)10に、空洞部材たるルーフレール20を取り付ける場合(図1参照)を説明する。
【0019】
図1及び図2に示すように、ルーフレール20はその本体部21の前後にそれぞれ脚部22,22を備えている。ルーフレール20の本体部及び前後脚部は、アルミニウム製の円筒管にハイドロフォーム加工を施すことで一体成形されたものである。つまりルーフレール20は、内部が空洞となった一体の管状部材として提供されている。但し、図2及び図3に示すように、ルーフレールの空洞状脚部22を構成する底壁部23及び側壁部24には、それぞれ通し孔25及び横孔26が設けられている。そして、ルーフレール脚部22の内部空間は、通し孔25を介して後記モール溝11と連通し、横孔26を介して外部と連通する。
【0020】
ルーフパネル10上面の左右両側部には、車体の前後方向に延びるモール溝11(図3参照)が形成されている。ルーフレールを取り付けない自動車では、当該モール溝11はルーフモール(図示略)で覆い隠される。他方、自動車にルーフレール20を取り付ける場合には、ルーフレールの脚部22を配置する位置でルーフモールの一部を切り欠き、モール溝11を露出させる。露出させるモール溝11の底壁部の下側には、ウェルディングナット12が溶接固定されている。モール溝11及びウェルディングナット12は、自動車工場での製造過程で自動車に予め付与されるため、メーカーからディーラーに供給される自動車は全て、ルーフレール20の事後的な取付けが可能となっている。
【0021】
図3はルーフパネル10に対するルーフレール20の取付け完了状態を示す。図3に示すように、ルーフレール取付構造の構成要素としては、支柱材としての支持ボルト30、調高スリーブ40、止め具としての止め板50、挿入具としての打込み板60および下敷70がある。
【0022】
支柱材としての支持ボルト30は、その上端にヘッド部31を有し、下端に雄ねじ部32を有する。支持ボルト下端の雄ねじ部32を前記ウェルディングナット12の雌ねじ部に螺合することにより、支持ボルト30がモール溝11の底壁に対して垂直に立設される。調高スリーブ40は、モール溝底壁に立設される支持ボルト30の軸部に対して外嵌される円筒状部材である。
【0023】
図3及び図4に示すように、止め具としての止め板50は、中央に孔51を有する偏平な略直方体状の板材である。中央の孔51は前記支持ボルト30の軸部を受容するために設けられており、ボルト軸部の受容状態においてその軸部に沿って止め板50が上下に動くのをガイドする役目を担う。止め板50の上面は、前記支持ボルトのヘッド部31の下側面と接触する水平面52として提供されている。これに対し、止め板50の下面は前記上面と非平行な傾斜面53、即ち四辺あるうちの一辺からその反対辺にかけてテーパ状をなす傾斜面53として提供されている。
【0024】
なお、図6(A)に示すように、支持ボルト30の軸部に調高スリーブ40及び止め板50が装着された状態で、支持ボルト30はモール溝底壁に対して立設される。支持ボルトのヘッド部31、止め板50および調高スリーブ40のいずれも、ルーフレール脚部の底壁部23に設けられた通し孔25を無理なく通過可能な大きさに設定されている。その一方で、支持ボルト30の上端付近に装着される止め板50は、支持ボルトのヘッド部31によって支持ボルト30からの離脱が規制されている。
【0025】
図3及び図5に示すように、挿入具としての打込み板60は、平面略U字状のやや偏平な板材である。この打込み板60は、左右一対の楔状先端爪61,61を有しており、両楔状先端爪61,61の間には、前記支持ボルト30の軸部を受容するための凹部62が確保されている。打込み板60の下面は、ルーフレール脚部の底壁部23の上面に接触させるための水平面63として提供されている。他方、打込み板60の上面側には、前記水平面63と非平行な二種類の傾斜面(第1の傾斜面64及び第2の傾斜面65)が形成されている。
【0026】
即ち各楔状先端爪61の上面側には、当該打込み板60の挿入操作時に前記止め板50の傾斜面53と摺接可能な第1の傾斜面64が形成されている。また、両楔状先端爪61以外の打込み板60の上面側には、当該打込み板60の挿入完了時に前記止め板50の傾斜面53と接合可能な第2の傾斜面65が形成されている。各楔状先端爪の第1の傾斜面64と、第2の傾斜面65とは、各楔状先端爪61の背後に形成された垂直な背面66を介して連続している。そして、各楔状先端爪の垂直背面66と第2の傾斜面65とによって、打込み板60には、抜止め防止用の係合段部(65,66)が区画形成されている。
【0027】
下敷70は、ルーフパネル10の上面とルーフレール脚部22の底壁部23との間に介在させるためのシール性部材であり、弾性素材(例えばゴム又は軟質プラスチック)から構成される。下敷70は、モール溝11を取り囲みつつそのモール溝を上方に開口させる形状に作られている。この下敷70は、そもそも雨水等がモール溝11内に進入するのを防止するためのものであるが、それのみならず、図2,図3及び図6(A)に示すように、ルーフレール脚部22の側壁部24に沿って上に延びる下敷70の周縁部(一部)71により、側壁部24に設けた横孔26を覆い隠す役割を与えられている。このため、通常時には、下敷の一部71によって横孔26が覆い隠され、横孔26の存在を外観上認識することができない。その一方で図6(B)に示すように、下敷の一部71をその弾性に抗して外方向に押し倒すことで、横孔26を外部に露出させることができる。
【0028】
次に、本実施形態におけるルーフレール20の取付け手順を説明する。
まず図6(A)に示すように、支持ボルト30の軸部に調高スリーブ40及び止め板50を挿通した状態で、支持ボルト30の雄ねじ部をモール溝11の底のウェルディングナット12に螺合し、支持ボルト30を垂直に立設する。次に、ルーフパネル10上に下敷70を配置し、その下敷70の上にルーフレール20の脚部22を配置する。このとき、ルーフレール脚部の底壁部23の通し孔25を介して、支持ボルトのヘッド部31及び止め板50をルーフレール20内に進入させる。調高スリーブ40の高さは、モール溝11の深さと下敷70の厚みと底壁部23の厚みとの和にほぼ匹敵するように設定されている。このため、図6(A)の状態では、止め板50の下側に位置する調高スリーブ40によって、止め板50がモール溝11内に落ち込むことが防止され、止め板50がルーフレール脚部の底壁部23よりも上に保持される。
【0029】
続いて図6(B)に示すように、下敷70の周縁部71をその弾性に抗して押し倒すことにより、ルーフレール脚部の側壁部24に設けられた横孔26を外部に露出させる。そして、その横孔26を介して、打込み板60をルーフレールの脚部22内に進入させ、ルーフレールの底壁部23と止め板50との間に当該打込み板60を横方向から強制挿入する。
【0030】
打込み板60の強制挿入の初期段階では、打込み板の各楔状先端爪61に形成された第1の傾斜面64が、止め板50の下側傾斜面53に接触する。そして、打込み板60を図の右から左に向けて押し込むに従い、前記第1の傾斜面64と止め板の下側傾斜面53とのガイド関係に基づき、止め板50が徐々にせり上げられる。止め板50の上側水平面52が支持ボルトのヘッド部31に当接して、止め板50のそれ以上の上動が規制されると、打込み板60を右から左に向けて押し込む力に基づいて、止め板の下側傾斜面53が打込み板60を下に押す力が発生する。この下向きの押圧力は、打込み板60を右から左に押し込むときの力の大きさに相関し、打込み板60を押し込むのに応じて次第に大きくなる。
【0031】
止め板50が打込み板60を下に押す力に抗しつつ更に打込み板60を右から左に強制挿入すると、止め板50の左端部が楔状先端爪61の頂上部分を乗り超え、止め板の下側傾斜面53が打込み板60の第2の傾斜面65に接合する(図3参照)。すると、止め板50の左端部側面が各楔状先端爪の背面66に接合し、各背面66と第2の傾斜面65とで構築される鋭角状の係合段部に対して、止め板50全体が嵌り込む。この嵌り込みにより、打込み板60が逆方向(左から右へ向かう方向)に抜けることが防止される。
【0032】
止め板50の下側傾斜面53が打込み板60の第2の傾斜面65に接合した後も、止め板50が打込み板60を下向きに押す押圧力は十分に残っており、この押圧作用により、打込み板60とルーフパネル10との間に、ルーフレール脚部の底壁部23及び下敷70が強く挟まれる(図3参照)。こうして、ルーフパネル10に対するルーフレール20の固定が完了する。
【0033】
なお、ルーフレール底壁部23及び下敷70を間に挟んだ状態で打込み板60がルーフパネル10を押圧する際の押圧力は、打込み板60とモール溝11の底壁との間に介在する調高スリーブ40によって一定限度に制限され、必要以上に過大な押圧力がルーフレール底壁部23及び下敷70に作用することが防止される。つまり調高スリーブ40は、打込み板60がルーフパネル10を下向きに押圧する際の押圧力を所定限度内に規制するための押圧力規制手段としても機能する。
【0034】
(効果)本実施形態では、ルーフレール底壁部23の通し孔25を介して、ルーフパネル10に立設した支持ボルト30をルーフレールの脚部22内に進入させた状態で、ルーフレール底壁部23と止め板50の間に打込み板60を横方向から強制挿入することにより、ルーフレール20をルーフパネル10に固定する取付構造を採用した。このため、製品たるルーフレール20の上部に取付け作業用の開口部を形成しておく必要が無く、又、そのような作業用上部開口を塞ぐためのカバー類を装着する必要も無い。故に、ルーフレール20全体をハイドロフォーム加工で一体成形することができ、ルーフレール20の外表面における面の均一性や連続性が保たれて、外観品質(見栄えや意匠性)が向上する。尚、ルーフレール20の側壁部24に設けられた横孔26は、取付け作業時以外は、下敷70の一部で覆い隠されるため、横孔26の露出により意匠性が損なわれることはない。
【0035】
また、本実施形態によれば、ルーフパネル10の外側(上側)からの作業だけでルーフレール20の取付けを完了することができ、自動車の屋根の下側(内側)からの工作を必要としない。このため、工場出荷後の自動車に対して、ディーラーが顧客の要望に応じてルーフレール20を後付けすることが可能になる。
【0036】
(変更例)本発明の実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ルーフパネル10に形成したモール溝11の底に支持ボルト30を立設したが、ルーフパネル10の表面に直接支持ボルト30を立設してもよい。この場合、調高スリーブ40は不要となる。
【0037】
・本発明の取付構造の構成要素たる支柱材、止め具及び挿入具の材質は、金属のほか、樹脂(例えばエンジニアリングプラスチック)でもよい。
【0038】
・本発明の取付構造を、自動車のトランクリッド上に設置する一体成形型のバーハンドル(取っ手の一種)の取付けに採用してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の空洞部材の取付構造によれば、空洞部材の外観品質を損なうことなく、当該空洞部材を取付対象物に対してその外側から取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルーフパネルに取り付けられたルーフレールの概略側面図。
【図2】ルーフレールの脚部を示す斜視図。
【図3】図1のA−A線での断面図。
【図4】止め具としての止め板を示す斜視図。
【図5】挿入具としての打込み板を示す斜視図。
【図6】(A)及び(B)は、ルーフレールの取付け手順を示した図3相当の断面図。
【符号の説明】
10…ルーフパネル(取付対象物)、11…モール溝(取付対象物に形成された溝)、20…ルーフレール(空洞部材)、23…底壁部、24…側壁部、25…通し孔、26…横孔、30…支持ボルト(支柱材)、31…ヘッド部、40…調高スリーブ、50…止め板(止め具)、53…止め板の傾斜面、60…打込み板(挿入具)、61…楔状先端爪、62…凹部、64…第1の傾斜面、65…第2の傾斜面、66…楔状先端爪の背面(65及び66により係合段部が構成される)、70…下敷、71…下敷の一部。

Claims (4)

  1. 空洞状をなすと共に、通し孔が設けられた底壁部と横孔が設けられた側壁部とを備えた空洞部材を、取付対象物に対して固定するための空洞部材の取付構造であって、
    前記取付対象物に立設されると共に前記空洞部材底壁部の通し孔を通過可能な支柱材と、その支柱材の先端部からの離脱が規制された状態で当該支柱材の先端部付近に装着される止め具と、前記空洞部材側壁部の横孔を介して空洞部材の内部に進入可能な挿入具と、前記空洞部材の底壁部と前記取付対象物との間に介在させるための弾性素材からなる下敷とを備えており、
    前記通し孔を介して前記支柱材が空洞部材内に進入するよう前記取付対象物に対し空洞部材を配置した状態で、前記空洞部材底壁部と前記止め具との間に前記挿入具を横方向から強制挿入して、当該挿入具と前記取付対象物との間に前記空洞部材底壁部及び前記下敷を挟みつけると共に、前記下敷の一部でもって前記空洞部材の側壁部に設けられた前記横孔を覆い隠すことを特徴とする空洞部材の取付構造。
  2. 前記止め具には、前記挿入具と接触する傾斜面が形成され、
    前記挿入具には、挿入操作時に前記止め具の傾斜面と摺接可能な第1の傾斜面を有する楔状先端爪と、取付け完了時に前記止め具の傾斜面と接合可能な第2の傾斜面と、その第2の傾斜面と前記楔状先端爪の背面とで構成される抜け防止用の係合段部とが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空洞部材の取付構造。
  3. 前記挿入具における楔状先端爪は左右一対で設けられており、これら一対の楔状先端爪の間には前記支柱材を受容するための凹部が確保されていることを特徴とする請求項2に記載の空洞部材の取付構造。
  4. 前記支柱材は、前記取付対象物に形成された溝内に立設され、その支柱材の周囲には調高スリーブが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空洞部材の取付構造。
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