JP4094659B2 - ポリフェニレンスルフィド樹脂構造体 - Google Patents

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Description

本発明はポリフェニレンスルフィド樹脂成形品と該成形品表面に強固に密着した塗膜とを有するポリフェニレンスルフィド樹脂構造体に関する。
携帯電話やPDA、ノートパソコン等に代表される携帯電気電子機器の筐体材料は、例えば、樹脂材料としては成形品の表面外観や低反り性に優れるABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)やポリカーボネートが用いられ、また、金属材料としては、実用金属の中で最も低比重であり、かつ、高強度を兼備したマグネシウム合金が広く用いられている。このような携帯電気電子機器は、近年、例えば、携帯電話にあっては近年の機器本体の小型化や液晶ディスプレイの大型化に伴い、その筐体材料にはより高い比強度が要求されている。
しかしながら、従来用いられているABS、ポリカーボネート等の材料からなる筐体は、材料自体の強度が十分でなく、強度不足を補うために筐体の厚みを増やすことで対応せざるを得ない状況となっており、機器本体の小型化への要求とは逆行してしまっているのが現状であった。また、強度的に優れるマグネシウム合金は、優れた電波シールド性を持つことが逆に欠点となってしまい、アンテナ内蔵機種には適用できない。また、プラスチック材料と比較して高比重であり、コスト高になるという問題点も有していた。
これに対して、ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、「PPS樹脂」と略記する。)は、優れた耐熱性、剛性、寸法安定性および難燃性などエンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有していることから、射出成形用を中心として、各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などに広く用いられている。そこで、近年、PPS樹脂の用途が拡大し、前記携帯電気電子機器の筐体材料のように外部に露出するような機能部品への適用が検討されている。しかしながら、PPS樹脂を携帯電気電子機器の筐体材料のように外部に露出するような機能部品へ適用した場合、通常、塗装、蒸着等の各種表面二次加工によって修飾されるところ、一般にPPS樹脂は他材料との密着性に劣り、塗膜が容易に剥離してしまう他、例えPPS樹脂表面にプライマー処理を施したとしても、依然として充分な表面二時加工性が得られないものであった。
そこで、PPS樹脂の成形品に表面二次加工する技術として、例えば、PPS樹脂の成形品表面をサンドブラスト、ショットブラスト等により粗化した上でプライマーを塗布するという技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前記のPPS樹脂の成形品表面をサンドブラスト、ショットブラスト等により粗化した上でプライマーを塗布する方法では、PPS樹脂の成形品表面を粗化する工程を追加することにより、機器の生産時間およびコストの増大を招く為、工業的な生産性に著しく劣るものであった。
一方、PPS樹脂成形品の表面に塩素化ポリオレフィンを塗布する技術としては、例えば下記特許文献2にはPPS製パイプの表面に塩素化ポリエチレンを被覆し得る旨記載されている。しかしながら、一般に市販されている塩素化ポリエチレンは、その塩素原子含有率が70質量%程度であり、このような高塩素原子含有率である場合には基材であるPPS樹脂成形品との密着性が不充分なものであった。
特開2002−97292号公報 特開昭59−145131号公報(第2頁右下欄第1行乃至第2行)
そこで、本発明が解決しようとする課題は、PPS樹脂の成形品表面に強固な塗膜が形成されており、しかも、該塗膜をプライマーとして用いる場合には、その表面に、塗装および蒸着等の各種表面二次加工を好適に行うことができるPPS樹脂構造体を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、PPS樹脂材料(a)の成形品からなる層(A)の表面に対し、所定の塩素原子含有率を有する塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を含有する樹脂材料(b)が、該層(A)の組成に係わらず、表面粗化等の特別な表面後処理を施すことなく、良好に密着することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)を含むポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)の成形品(A)と、該成形品(A)の表面に、該塩素化ポリオレフィン樹脂が低密度塩素化ポリエチレン樹脂、高密度塩素化ポリエチレン樹脂および塩素化ポリプロピレン樹脂からなる群から選択され、かつ、塩素原子含有率20〜45質量%である塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を固形分として含有する塗料を塗布してなる塗膜層(B)が形成されていることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂構造体に関する。
本発明によれば、PPS樹脂の成形品表面に強固な塗膜が形成されており、しかも、該塗膜をプライマーとして用いる場合には、その表面に、塗装および蒸着等の各種表面二次加工を好適に行うことができる構造体を提供できる。よって、該構造体は携帯電気電子機器構造部品または自動車外装部品の材料として用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いるポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)を構成するポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、芳香族環と硫黄原子とが結合した構造を繰り返し単位とする樹脂構造を有するものであり、具体的には、下記構造式(1)
Figure 0004094659
(式中、R5及びR6は、それぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基を表す。)
で表される構造部位を繰り返し単位とする樹脂である。
ここで、前記構造式(1)で表される構造部位は、特に該式中のR5及びR6は、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)の機械的強度の点から水素原子であることが好ましく、その場合、下記構造式(2)で表されるパラ位で結合するもの、及び下記構造式(3)で表されるメタ位で結合するものが挙げられる。
Figure 0004094659
これらの中でも、特に繰り返し単位中の芳香族環に対する硫黄原子の結合は前記構造式(2)で表されるパラ位で結合した構造であることが前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)の耐熱性や結晶性の面で好ましい。
また、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、前記構造式(1)で表される構造部位のみならず、下記の構造式(4)〜(7)
Figure 0004094659
で表される構造部位から選択される少なくとも一つを、前記構造式(1)で表される構造部位との合計モル数の30モル%以下で含んでいてもよい。特に本発明では上記構造式(4)〜(7)で表される構造部位は10モル%以下であることが、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)から構成される成形品の耐熱性、機械的強度が良好となる点から好ましい。
また、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)中に、上記構造式(4)〜(7)で表される構造部位を含む場合、それらの結合様式としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体の何れであってもよい。
また、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、その分子構造中に、下記構造式(8)
Figure 0004094659
で表される3官能性の構造部位、或いは、ナフチルスルフィド結合などを有していてもよいが、他の構造部位との合計モル数に対して、3モル%以下が好ましく、特に1モル%以下であることが好ましい。
かかるポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、例えば下記(1)〜(4)によって製造することができる。
(1)N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤やスルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムとp−ジクロルベンゼンを反応させる方法。
(2)p−ジクロルベンゼンを硫黄と炭酸ソーダの存在下で重合させる方法。
(3) 極性溶媒とp−ジクロルベンゼンとの混合溶媒に、硫化ナトリウムを滴下するか、水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウムとの混合物を滴下するか、又は、
硫化水素と水酸化ナトリウムとの混合物を滴下し、重合を行う方法。
(4)p−クロルチオフェノールの自己縮合による方法。
これらの中でも(1)のN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤やスルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムとp−ジクロルベンゼンを反応させる方法が反応の制御が容易であり、工業的生産性に優れる点から好ましい。また、前記(1)の方法においては、重合度を調節するためにカルボン酸のアルカリ金属塩やスルホン酸のアルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリを添加することが好ましい。
また、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、成形性と表面強度の点から、メルトフローレートが、1〜3000g/10分、より好ましくは5〜2300g/10分、更に好ましくは10〜1500g/10分の範囲にあるものが好ましい。なお、当該メルトフローレートは、ASTM D1238−86による316℃/5000g荷重下(オリフィス:0.0825±0.002インチ径×0.315±0.001インチ長さ)で測定した値である。
以上詳述したポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、更に、残存金属イオン量を低減して耐湿特性を改善するとともに、重合の際副生する低分子量不純物の残存量を低減できる点から、該ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)を製造した後に、酸で処理し、次いで、水で洗浄されたものであることが好ましい。
ここで使用し得る酸は、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸、又はプロピル酸が、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)を分解することなく、残存金属イオン量を効率的に低減できる点から好ましく、なかでも酢酸、塩酸が好ましい。
酸処理の方法は、酸または酸水溶液にPAS樹脂を浸漬する方法が挙げられる。この際、必要に応じさらに攪拌または加熱してもよい。
ここで、前記酸処理の具体的方法は、酢酸を用いる場合を例に挙げれば、まずpH4の酢酸水溶液を80〜90℃に加熱し、その中にポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)を浸漬し、20〜40分間攪拌する方法が挙げられる。
このようにして酸処理されたポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、残存している酸または塩等を物理的に除去するため、次いで、水または温水で数回洗浄する。このときに使用される水としては、蒸留水または脱イオン水であることが好ましい。
また、前記酸処理に供せられるポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)は、粉粒体であることが好ましく、具体的には、ペレットのような粒状体でも、重合した後のスラリ−状態体にあるものでもよい。
前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)は、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)に加え、さらに繊維状無機充填材(a2)を含有させることによりポリフェニレンスルフィド樹脂構造体の耐熱性、機械特性、寸法安定性、結晶化速度および電気特性をさらに向上させることができる。
ここで用いる繊維状無機充填材は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、酸化亜鉛ウイスカ、アスベスト繊維、シリカ繊維、ほう酸アルミウイスカ、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化珪素繊維、チタン酸カリウム繊維および加工無機繊維、またはステンレス、アルミニウム、チタン、銅および真ちゅう等の金属繊維が挙げられる。これらの中でも、電気絶縁性能が求められる用途においてはガラス繊維が特に好ましい。
また、これらの繊維状無機充填材は、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
これらの繊維状無機充填材(a2)は、必要に応じて表面処理剤や集束剤と併用することにより、PPS樹脂(a1)、後述するエラストマー(a4)、エステル系ワックス(a5)およびその他の添加剤との密着性を向上させることができ、より効果的に前記諸特性を向上させることができる。
ここで、表面処理剤あるいは集束剤としては、例えば、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基およびビニル基等の官能基を有するシランカップリング剤、あるいはチタネート化合物、各種ウレタン樹脂およびエポキシ樹脂等が挙げられる。
また、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)は、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)に加え、非繊維状無機充填材(a3)を含有させることによりポリフェニレンスルフィド樹脂構造体の耐熱性、機械特性、寸法安定性、結晶化速度および電気特性をさらに向上させることができる。
ここで用いる非繊維状無機充填材は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト、ゼオライト、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ガラスバルーン、硅酸アルミニウム、硅酸カルシウム、炭化珪素、窒化ホウ素、各種金属粉末、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、クレー、パイロフェライト、ベントナイト、セリサイト、雲母、ネフェリンシナイト、アタルパルジャイト、ウオラストナイト、フェライト、ドロマイト、三酸化アンチモン、酸化チタン、アルミナ、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化鉄、二硫化モリブデン、黒鉛、石膏、石英、シリカおよび石英ガラス等を挙げることができる。
また、これらの非繊維状無機充填材(a3)は、繊維状無機充填材(a2)の場合と同様に、表面処理剤や集束剤と併用することにより、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)、エラストマー(a4)、エステル系ワックス(a5)およびその他の添加剤との密着性を向上させることができ、より効果的に前記諸特性を向上させることができる。
上記した繊維状無機充填材(a2)または非繊維状無機充填材(a3)の配合割合は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、PPS樹脂材料(a)100質量部に対し、5〜70質量部であることが好ましい。
また、本発明においては、繊維状無機充填材(a2)の他、アラミド繊維、ポリアミド、フッ素樹脂およびアクリル樹脂等の高融点有機質繊維状物質を充填剤として用いてもよい。
本発明で用いる前記前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)は、柔軟性付与と低温耐衝撃性の改良を目的として、エラストマー(a4)を添加することが好ましい。エラストマー(a4)は、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)を混練する際の温度で溶融し、混合分散出来るもの、すなわち、融点が300℃以下であり室温でゴム弾性を有するものであることが好ましく、例えば、各種ポリオレフィン系エラストマー、オレフィン共重合体系エラストマー、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、水素添加SBR、エチレンープロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムおよび各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも、耐衝撃性改善効果が顕著である点から、オレフィン共重合体系エラストマーが好ましく、エチレン共重合体系エラストマーがより好ましい。
また、これらのエラストマーは、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
ここで、エチレン共重合体系エラストマーは、その単量体成分が、エチレンと無水マレイン酸もしくはエチレンとα,β−不飽和カルボン酸グリシジルエステルの2元共重合体、またはこれら2成分にα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルを加えた3元共重合体が好ましい。これらの中でも、曲げ弾性および伸びに優れる点から、前記3元共重合体が特に好ましい。また、前記3元共重合体の中では、相溶性を飛躍的に向上させることができる点から、エチレン、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルおよびα,β−不飽和カルボン酸グリシジルエステルとの共重合体が好ましい。
3元共重合体における各単量体成分の比率は、特に限定されず、単量体組成によってその好適な範囲を選択できる。例えば、[エチレン/α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル/無水マレイン酸]の3元共重合体の場合は、質量比で[(50〜98)/(1〜30)/(1〜30)]の範囲、[エチレン/α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル/α,β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル]の3元共重合体の場合は、質量比で[(50〜98)/(1〜49)/(1〜10)]の範囲であることが、耐衝撃強度、伸びおよび相溶性の性能バランスに優れる点から好ましい。
前記2元共重合体または3元共重合体を構成するα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等の炭素数が3〜8個の不飽和カルボン酸のアルキルエステルが挙げられる。具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチルおよびメタクリル酸イソブチル等が挙げられる。これらの中でも、耐衝撃性の改善効果に優れる点から、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチルおよびメタクリル酸メチルが好ましい。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)におけるポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)成分とエラストマー(a4)成分との混合割合は、質量比で(a1)/(a4)=5/95〜95/5の範囲であることが好ましい。(a1)成分と(a4)成分に関して、[(a1)+(a4)]の総計に対して(a1)成分が5質量%以上の範囲においては、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)本来の耐熱性、機械的特性および耐薬品性といった諸特性が発現されやすくなり、また(a4)成分が5質量%以上の場合には、樹脂材料における靭性および耐衝撃性の改良効果が顕著なものとなる。
本発明において、ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)がエラストマー(a4)を含まない組成の場合には、エステル系ワックス(a5)を加工助剤としてポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)中に添加することが好ましい。エステル系ワックス(a4)を含むポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)は、金型からの型離れが良好であり、塗膜層(B)との密着性が良好であるため好ましい。
前記エステル系ワックス(a5)は、多価アルコールの高級脂肪酸エステルであることが好ましい。また、エステル系ワックス(a5)の添加量は、ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)100質量部に対し、0.01〜3.0質量部の範囲であることが金型離型性に優れる点から好ましい。
ここで言う多価アルコールとは、分子内に2個以上のヒドロキシ基を有するアルコールを指し、また高級脂肪酸とは、炭素数8〜45の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸であることが好ましい。
かかる多価アルコールの高級脂肪酸エステルは、具体的には、カプリル酸、ラウリン酸、ミスチリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸、モンタン酸、オレイン酸およびパルミチン酸等の脂肪酸と、エチレングリコール、グリセリン、2−メチルプロパン−1,2,3,−トリオールおよびペンタエリスリトール等の多価アルコールとのエステルおよびその分岐ポリエステルオリゴマー等が挙げられる。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)には、本発明の効果を損なわない範囲内で、例えば、エチレン、ブチレン、ペンテン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル等の単量体の単独重合体または共重合体、ポリウレタン、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンテレフタレ−ト等のポリエステル、ポリアセタ−ル、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリルサルホン、ポリエ−テルサルホン、ポリア−リレ−ト、ポリフェニレンオキシド、ポリエ−テルケトン、ポリエ−テルエ−テルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエ−テルイミド、シリコ−ン樹脂、フェノキシ樹脂、フッ素樹脂、液晶ポリマ−、ポリアリ−ルエ−テル等の単独重合体、ランダム共重合体またはブロック共重合体、グラフト共重合体等の樹脂を含有させることができる。
また、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)は、更に、上記各成分の他、本発明の効果を損なわない範囲内において、潤滑剤、安定剤等の添加剤を適宜配合することが出来る。
本発明で用いるポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)の調製方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の製造装置および方法で調製することができる。例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)、繊維状無機充填材(a2)、非繊維状無機充填材(a3)、エラストマー(a4)および必要に応じて配合される各種添加剤を、あらかじめヘンシェルミキサーまたはタンブラー等で混合した後、1軸または2軸押出混練機などに供給して250〜350℃で混練し、造粒してペレット化することにより得る方法が挙げられる。
以上詳述したポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)から成形品(A)を製造するには、例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形等により目的とする成形品(A)が得られる。
ここで当該成形品(A)の具体的用途は、携帯電話機やノートパソコン等の携帯電気電子機器の筐体等を含む構造部品、サイドマッドガード、バンパー、ホイルキャップ、モール、各種センサーなどの自動車外装部品、その他コネクター、スイッチ、センサー、抵抗器、リレー、コンデンサー、ソケット、ジャック、ヒューズホルダー、コイルボビン、ICやLEDのハウジング等の電子部品が挙げられる。これらの中でも特に本発明では、携帯電気電子機器の筐体及び自動車外装部品としてとりわけ有用である。
次に、本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体は、上記したポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)の成形品(A)の表面に、塩素原子含有率20〜45質量%の塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を固形分として含有する塗料を塗布してなる塗膜層(B)が形成されていることを特徴としている。前記した通り、通常、ポリフェニレンスルフィド樹脂成形品の表面は密着性に劣り、二次表面加工用のプライマーであっても容易に塗膜を形成することが困難であるのに対して、本発明では塗料の固形分として塩素原子含有率が20〜45質量%の範囲にある塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を用いることにより、塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)が含有する塩素原子とポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)の分子末端との間の相互作用により、良好な密着性が発現され、何等表面粗化の処理を施さなくとも強固な塗膜層(B)を形成することができる。
ここで用いる塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)は、例えば、低密度塩素化ポリエチレン樹脂、高密度塩素化ポリエチレン樹脂および塩素化ポリプロピレン樹脂等を挙げることができる。塩素化ポリオレフィンが最も好ましい。
前記塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)は、その塩素原子含有率が20〜45質量%であるが、特に、塗膜層(B)と前記成形品(A)との密着性の点から、20〜35質量%であることが好ましい。また、塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)は、前記成形品(A)との密着性の点から25℃における溶融粘度が100〜800mPa・sであること、特に300〜600mPa・sであることが好ましい。このような所定の塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を塗料中の固形分として用いることにより、ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)の組成にほとんど影響されることなく、該塗料を塗布してなる塗膜層(B)が成形品(A)に対して優れた密着性を発現させることができる。
また、前記塗料は、上記した塩素原子含有率20〜45質量%の塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)と有機溶剤とを必須成分とするものである。
ここで用いる有機溶剤は、前記塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を適切な粘度に低下させることができるものであればよく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系有機溶剤、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系有機溶剤、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、エステル系有機溶剤、アセトン、MEKなどのケトン系有機溶剤、イソブチルアルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、アルコール系有機溶剤が挙げられる。これらのなかでも特に溶液の貯蔵安定性の点から芳香族炭化水素系有機溶剤、又は脂環式炭化水素系有機溶剤が好ましい。
また、当該塗料中の前記塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)の含有率は、塗料として適正な流動特性が得られる点から5〜15質量%であることが好ましい。
また、前記塗料は、表面二次加工用のプライマーとして用いる場合、該塗料が塗布されていることの確認を容易にするため、また、二次加工の色調を安定させるために、該塗料は酸化チタンやカーボンブラック等の着色顔料を含有することが好ましい。また、二次加工後の構造体表面の平滑性を向上させ、付着性を安定させることができる点から、該塗料はタルク、シリカ、クレイおよびマイカ等の体質顔料を含有することが好ましく、その他、公知の安定剤、可塑剤を含有させてもよい。
本発明における塗膜層(B)の形成方法は、特に限定されない。例えば、成形品(A)の表面をアルコールで脱脂した後、樹脂材料(b)を含む前記樹脂溶液を吹付け塗装等により、成形品(A)の表面へ塗布した後、乾燥・硬化する方法等が挙げられる。
このようにして得られた成形体(A)および塗膜層(B)からなる構造体は、該塗膜層(B)をトップコート層として利用し最終製品とすることもできるが、本発明においてはとりわけ該塗膜層(B)を表面二次加工用のプライマーとして用いることが意匠性の向上、表面の改質といった目的にあった成形品を製造できる点から好ましい。また、塗膜層(B)の膜厚は必要に応じて選択できるが、該塗膜層(B)を表層として用いる場合には、付着性の点から10〜20μmであることが好ましく、また、プライマーとして用いる場合には塗装外観が良好となる点から5〜20μmであることが好ましい。
次に、成形体(A)および塗膜層(B)からなる構造体を表面二次加工する方法は、具体的には、塗料による上塗り処理、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、金属溶射および接着等が挙げられるが、本発明ではとりわけ前記塗膜層(B)との密着性に優れる点から塗料による上塗り処理及び蒸着が好ましい。よって、本発明の構造体は、成形体(A)に前記塗膜層(B)をプライマーとして有し、かつ、該塗膜層(B)の上に更に塗膜層が形成されている構造体、或いは、成形体(A)に前記塗膜層(B)をプライマーとして有し、かつ、該塗膜層(B)の上に該塗膜層(B)の上に更に薄膜金属層が形成されている構造体であることが好ましい。
ここで、前記表面二次加工を塗料による上塗り処理を施す場合に用いる上塗り塗料は、層(B)に充分な密着性を有するものであればよく、例えば、アクリルウレタン系塗料、アクリルメラミン系塗料およびアクリルシリコン系塗料等の上塗り塗料を用いることができる。これらの中でも、良好な密着性が得られる点から、アクリルウレタン系塗料が好ましい。
また、塗装方法としては、一般的に適用されるハケ塗り、ローラー塗り、吹付塗装および浸漬塗装に加えて、焼付け塗装や静電塗装等も適用することができる。
焼付け塗装を行う場合は、用いる塗料各々の推奨温度で行えばよく、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)の特性を損なわない限り、焼付け温度は、特に限定されないが、例えば、200℃以上の高温条件にした場合にはポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)からガスが発生してしまう為、具体的には、70〜160℃の範囲であることが好ましい。
また、焼付け時間は、塗装した成形品としての実用性を損なわない限り特に限定されないが、20〜60分で行うことが好ましい。
塗膜の膜厚は10μm〜20μmであることが好ましく、15μm〜20μmであることが特に好ましい。さらに、2コートタイプの場合には、塗料の総膜厚が15μm〜〜50μmであることが好ましく、25μm〜40μmであることが特に好ましい。塗料の膜厚の上限は、特に限定されないが、膜厚が50μm以上になると成形品のエッジに塗料が溜まる等の不具合が起こることがあり、表面外観を損なう場合がある。
本発明により得られる構造体は、表面外観と表面二次加工性に優れ、高比強度を有する構造体であり、かかる特性を生かして、携帯電気電子機器の筐体等を含む構造部品、および各種センサー等を含む自動車外装部品の材料として、好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。なお、以下の実施例及び比較例における評価方法は以下の通りである。
<初期密着性試験>
塗装又は蒸着後、成形品を48時間放置してから、碁盤目評価法により評価した。塗装品表面にカッターナイフを用いて1mm間隔で縦横に11本の切り傷を入れ、出来上がった100個の1mm角のマス目の上にセロテープ(登録商標)(ニチバン株式会社製 No.405−1P)を貼り付け、塗膜にテープを完全に付着させた。テープを付着させてからテープの一端を指でつまんで一挙にはがし、成形品上で剥離せずに残った目の数を数え、以下の基準によって塗膜密着性の評価とした。
◎ : 100/100(残った目の数/100個)
○ : 99〜50/100
× : 49〜 0/100
<耐湿熱試験>
塗装又は蒸着後の成形品を60℃、相対湿度95%に設定された恒温恒湿槽の中に120時間放置後、それ取り出し、室温にて24時間放置した。この後に、前記初期密着性試験を行い、塗膜密着性を評価した。
<耐冷熱サイクル試験>
塗装又は蒸着後の成形品を下記冷熱サイクル条件に設定した冷熱衝撃槽の中に放置し、その後、室温にて24時間放置した。この後に、前記初期密着性試験を行い、塗膜密着性を評価した。(冷熱サイクル条件:−20℃×2hr〜
60℃、95%RH×2hr/サイクル)を3サイクル行った。(95%RHは、相対湿度95%を意味する。)
実施例1〜8及び比較例1〜3 <二次加工法:塗料による上塗>
表1に示す各材料を該表中の質量比に従い均一に混合した後、35mmφの2軸押出機を用いて290〜330℃で混練押出しして、PPS樹脂材料であるPPS1〜PPS4を得た。続いて該PPS樹脂材料を用いて、射出成形機により50×105×2mmの角板を成形した。
Figure 0004094659
ここで、表1中の略号は、以下のものを示す。
PPS(1) ;リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂 (ASTM D1238-86によるMFR:1000g/10分)
PPS(2) ;リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂 (ASTM D1238-86によるMFR:10g/10分)
PPS(3) ;リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂 (ASTM D1238-86によるMFR:600g/10分)
GF ;チョップドガラス繊維
(旭ファイバーグラス株式会社製 FT562、繊維状無機充填材)
ELA ;グリシジルメタクリレート変性エチレン−アクリル酸メチル共重合体
(住友化学株式会社製 ボンドファースト7L、エラストマー)
ADD1;ポリカルボジイミド
(日清紡績株式会社 カルボジライトHMV−8CA、樹脂)
ADD2;モンタン酸複合エステルワックス
(クラリアントジャパン株式会社 リコルブWE40、エステル系ワックス)
ADD3;高密度ポリエチレンワックス
(BASFジャパン株式会社 AH6、ポリエチレン系ワックス)
次いで、このようにして得られた角板の表面をイソプロピルアルコールで軽く脱脂した後、プライマーとして下記表2中の各塗料(塗料B〜G)を塗布することにより、実施例1〜8及び比較例2のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体を製造した。
さらに上塗り塗料(オリジン電気株式会社製「MGネット T」アクリルメラミン系樹脂)を、それぞれセッティング5分、2コート1ベーク仕様で、構造体に吹付け塗装し、その後150℃、30分の焼付けにより塗膜を形成した。
乾燥膜厚は、プライマー層が13〜16μm程度、上塗り層が15〜17μm程度であった。塗膜密着性評価としては、前記初期密着性試験、耐湿熱試験および耐冷熱サイクル試験により評価した結果を、表2に示す。
なお、比較例1として、塩素原子含有率20質量%未満の塩素化ポリプロピレンを使用して塗料Aの調整を試みたがところ、有機溶媒(トルエン、キシレン、シクロヘキサン)に溶解せず、塗料の調整が困難でプライマー層を形成することができなかった。
比較例3(プライマー無し)
前記基材層材料PPS1を用いて、射出成形機により50×105×2mmの角板を成形した。この角板をイソプロピルアルコールで軽く脱脂した後、プライマー処理を施さずに、上塗り塗料(オリジン電気株式会社製、プラネットPX−1;2液硬化型アクリルウレタン樹脂)のみを、セッティング5分、2コート1ベーク仕様で吹付け塗装し、その後80℃、30分の焼付けにより塗膜を形成した。乾燥膜厚は、20〜23μm程度であった。塗膜密着性評価として、前記初期密着性試験、耐湿熱試験および耐冷熱サイクル試験により評価した結果を、表2に示す。
Figure 0004094659
上記各実施例及び比較例のプライマーに用いた塗料B〜Gは、以下の通りである。
塗料B: オリジン電気株式会社製「プラネットPPプライマーグレイK−5」
1液型ポリオレフィン系塗料、塩素原子含有率22質量%
有機溶剤:トルエン、キシレン、シクロヘキサン
不揮発分:22.3質量%
塗料C:オリジン電気株式会社製「プラネットPPプライマーグレイK−3」
1液型ポリプロピレン、塩素原子含有率24.5質量%、
有機溶剤:トルエン、キシレン、シクロヘキサン
不揮発分:23.8質量%
塗料D: 1液型ポリオレフィン系塗料、
塩素原子含有率29.5質量%
有機溶剤:トルエン、キシレン、シクロヘキサン
不揮発分:23.8質量%
塗料E: 1液型ポリオレフィン系塗料、
塩素原子含有率35質量%
有機溶剤:トルエン、キシレン、シクロヘキサン
不揮発分:23.8質量%
塗料F: 1液型ポリオレフィン系塗料、
塩素原子含有率41質量%
有機溶剤:トルエン、キシレン、シクロヘキサン
不揮発分:23.8質量%
塗料G: 1液型ポリオレフィン系塗料、
塩素原子含有率66質量%
有機溶剤:トルエン、キシレン、シクロヘキサン
不揮発分:23.8質量%
実施例9〜12及び比較例4、5 <二次加工法:アルミニウム蒸着>
実施例1〜9と同様にしてPPS1〜4の成形品を用い、実施例1〜4と同様の方法でプライマー処理を行い成形品を得た。次に、該プライマー処理品を支持用治具に取り付け、真空容器に挿入した後、真空排気し、所定の圧力下で蒸着することによって、金属アルミニウムの蒸着を施した。この際、必要に応じて、取り付けた治具は自転あるいは公転等させた。金属膜の厚みは0.05〜0.1μmであった。そして、蒸着膜密着性評価として、前記試験を行った。前記初期密着性試験、耐湿熱試験および耐冷熱サイクル試験により評価した結果を表3に示す。
比較例4及び5 <二次加工法:アルミニウム蒸着>
前記PPS1の成形品を用い、この成形品をイソプロピルアルコールで軽く脱脂した後、プライマー処理を施さずに実施例9〜12と同様の方法で蒸着し、前記試験を行った。前記初期密着性試験、耐湿熱試験および耐冷熱サイクル試験により評価した結果を表3に示す。
Figure 0004094659
本発明の構造体である実施例1〜8の塗装品、及び実施例9〜11のアルミニウム蒸着品は、いずれの場合も、上塗り塗料または蒸着膜の塗膜密着性に優れることを確認した。 PPS樹脂材料の成形品に表2に示した塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を含有する塗膜を塗布した場合は、該基材層材料の組成に影響されることなく、極めて良好な塗膜密着性および蒸着膜密着性が得られることを確認した。
本発明の構造体は、塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を含有する樹脂材料(b)を塗布することで、様々な上塗り塗料や二次加工を適用することができる。本塗装の実施例で用いた上塗り塗料は、携帯電話機やノートパソコン等のモバイル機器向けマグネシウム合金用として広範に用いられている塗料であり、ポリフェニレンスルフィド樹脂を含有する成形品が、筐体材料としてマグネシウム合金の代替材料となり得る可能性を示唆している。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂材料構造体は、その表面に塗装および蒸着等の各種二次加工を容易に行うことができるうえ、高比強度を有するため、携帯電気電子機器あるいは自動車外装部品をはじめとした種々の部品材料として用いることができる。また、マグネシウム合金等の金属材料に代わる部品材料となり得るものであり、幅広い産業分野で有用なものである。

Claims (11)

  1. ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)を含むポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)の成形品(A)と、該成形品(A)の表面に、該塩素化ポリオレフィン樹脂が低密度塩素化ポリエチレン樹脂、高密度塩素化ポリエチレン樹脂および塩素化ポリプロピレン樹脂からなる群から選択され、かつ、塩素原子含有率が20〜45質量%である塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を固形分として含有する塗料を塗布してなる塗膜層(B)が形成されていることを特徴とする、ポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  2. 前記塗料が塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)を5〜15質量%なる割合で含有する有機溶剤溶液である、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  3. 塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)の25℃における溶融粘度が100〜800mPa・sである、請求項1又は2記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  4. 前記成形品(A)に形成された塗膜層(B)の膜厚が5〜20μmである、請求項1又は2記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  5. 前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)が、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)に加え、さらに繊維状無機充填材(a2)を含有する、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  6. 前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)が、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)に加え、さらに非繊維状無機充填材(a3)を含有する、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  7. 前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)が、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)に加え、さらにエラストマー成分(a4)を含有する、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  8. 前記ポリフェニレンスルフィド樹脂材料(a)が、ポリフェニレンスルフィド樹脂(a1)に加え、さらにエステル系ワックス(a5)を含有する、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  9. 前記塗膜層(B)をプライマーとして、該塗膜層(B)の上に更に塗膜層を形成している、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  10. 前記塗膜層(B)をプライマーとして、該塗膜層(B)の上に更に薄膜金属層を形成している、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
  11. 前記塩素化ポリオレフィン樹脂(b1)が、塩素含有率20〜45質量%の塩素化ポリプロピレンである請求項1記載のポリフェニレンスルフィド樹脂構造体。
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