JP4089239B2 - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、ゴム成分として、シリカなどの補強用充填材との親和性を向上させたニトリル基をもつ共役ジエン系共重合体ゴムを用いてなる、低発熱性(低燃費性)に優れると共に、良好な破壊特性、耐摩耗性、加工性を有する上、帯電防止性、シランカップリング剤からのアルコールの発生防止性などを付与したゴム組成物、及びこのゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギーの社会的な要請及び環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に対する要求はより過酷なものとなりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の減少が求められてきている。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイヤ構造の最適化による手法についても検討されてきたものの、ゴム組成物としてより発熱性の低い材料を用いることが最も一般的な手法として行われている。
【0003】
このような発熱性の低いゴム組成物を得るために、これまで、ゴム組成物に使用する充填材の分散性を高める技術開発が数多くなされてきた。その中でも特に、有機リチウム化合物を用いたアニオン重合で得られるジエン系変性重合体の重合活性末端を充填材と相互作用を持つ官能基にて修飾する方法が、最も一般的になりつつある。
ところで、近年、自動車の安全性への関心の高まりに伴い、低燃費性能のみならず、湿潤路面での性能(以下ウェット性能という)、特に、制動性能についても要求が高まってきた。このため、タイヤトレッドのゴム組成物に対する性能要求は、単なる転がり抵抗の低減に止まらず、ウェット性能と低燃費性能を高度に両立するものが必要とされている。
【0004】
このような、良好な低燃費性と良好なウェット性能とを同時にタイヤに与えるゴム組成物を得る方法として、補強用充填材として、これまで一般的に用いられてきたカーボンブラックに変えてシリカを用いる方法がすでに行われている。
しかしながら、シリカは、その表面官能基であるシラノール基の水素結合により粒子同士が凝集する傾向にあり、ゴム中へのシリカ粒子の分散を良くするために混練時間を長くする必要がある。
【0005】
また、前記ジエン系変性重合体を用いる場合にも、重合体末端官能基とシリカとの強い相互作用により、シリカ粒子の分散が不十分なためゴム組成物のムーニー粘度が高くなり、押し出しなどの加工性に劣るなどの欠点を有していた。
これらの欠点を改良するために、シランカップリング剤が開発されたが、依然として、シリカの分散は十分なレベルに達しておらず、特に、工業的に良好なシリカ分散を得ることは困難であった。その上、シランカップリング剤が加水分解し、発生したアルコールが十分に揮発せず、押出時に気化することによるブリスター発生の問題もあった。
【0006】
また、特開平5−51484号公報には、シリカの分散性を改良するために、シリル化剤を配合することが開示されているが、混練中という短い時間でシリカとシリル化剤を反応させなければならないため、反応効率が十分ではなく、さらに、これらシリル化剤は沸点が低く、混練中に揮発し、反応が十分行われないという欠点を有していた。
さらに、特公昭63−2886号公報及び特開平6−157825号公報には、疎水性沈降ケイ酸を用いることが開示されているが、完全疎水化処理をした沈降ケイ酸を用いているため、シランカップリング剤が反応する表面シラノール基が存在しなくなり、その結果、ゴムの補強が十分にとれないという欠点を有していた。
【0007】
一方、ウェット性能および低燃費性能に優れたトレッド、特にはシリカ含有トレッドを備えたタイヤは電気抵抗値が高く、導電性が低いため、車体やタイヤで発生した静電気がトレッドを通して地表に逸散しにくく、そのため、ラジオノイズの問題や、電気ショック、スパーク等による問題があった。
このような問題を解決するために、例えば(1)導電性に優れたカーボンブラックを配合したトレッドゴムを用いる方法、(2)タイヤ製造時のトレッド押出し時にトレッド表面に導電性物質、例えば水をベースとしたゴム組成物に導電性のカーボンブラックを配合したセメントなどをコーティングする方法(特開平8−120120号公報)、(3)薄い導電性ゴムシートをトレッドショルダーからサイド内側へ挟み込む方法(米国特許第5518055号明細書)などが試みられている。
【0008】
しかしながら、前記(1)の方法においては、タイヤのウェット性能、低燃費性、耐摩耗性などが低下するという問題があり、また、(2)の方法においては、セメント自体の経時安定性が悪く、相分離するおそれがあり、また、塗布時の発泡を防止するために種々の安定剤を必要とし、その結果、ゴム組成物の耐久性を低下させたり、加硫時のモールド汚染の原因となる。さらに、(3)の方法においては、走行初期にはその効果は維持されるが、長期間走行すると導電ゴムシートの摩耗促進により、通電経路が遮断され、帯電防止効果が消失してしまうという問題があった。
【0009】
したがって、低燃費性、ウェット性能、耐摩耗性などを損なうことなく、長期間帯電防止性能を維持するタイヤを与えるゴム組成物の開発が望まれていた。
他方、ブタジエンとアクリロニトリル、あるいはブタジエンとスチレンとアクリロニトリルとの共重合体から共役ジエン系ゴムは、共重合体中の比較的極性の弱いアクリロニトリル単位のニトリル基とシリカ表面のシラノール基との相互作用により、補強性及びシリカの分散性を向上させることが知られている(特開平9−118783号公報)。また、上記の共役ジエン系ゴムは、極性をもつアクリロニトリル単位を有することから、ブタジエンゴムやスチレンブタジエンゴムなどに比べて体積抵抗率が低く、帯電防止性を付与するのに有利なゴム成分であることも知られている(特開平10−264606号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、補強用充填材としてシリカを用いたゴム組成物であって、該シリカの分散性がよく、低発熱性に優れると共に、良好な破壊特性、耐摩耗性、加工性を有する上、帯電防止性、シランカップリング剤からのアルコールの発生防止性などを付与したゴム組成物、及びこのゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、比較的極性が弱いエチレン性不飽和ニトリル単位をある範囲で含有する特定の共役ジエン系共重合体ゴムを含むゴム成分とシリカとの混合系に、特定の化合物を所定の割合で配合することにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0012】
すなわち、本発明は、
(1)(A)(a)エチレン性不飽和ニトリル単量体単位と、(b)芳香族ビニル単量体単位と、(c)共役ジエン単量体単位とを有し、かつ上記(a)、(b)及び(c)単位の合計量に基づき、(a)単位5〜45重量%を含有する共役ジエン系共重合体ゴムを含むゴム成分と、その100重量部当たり、(B)シリカ10〜85重量部と、(C′)(イ)一般式(I)
【0013】
【化3】
Figure 0004089239
【0014】
(式中、R1 は炭素数10〜30のアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基、R2 及びR3 は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基を示し、該R2 とR3 はたがいに同一でも異なっていてもよく、また、たがいに結合して環構造を形成していてもよい。)
で表される第三級アミン及びその脂肪酸塩、並びに(ロ)一般式(II)
【0015】
【化4】
Figure 0004089239
【0016】
(式中、R4及びR5は、それぞれ炭素数6〜8のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、また、たがいに結合して環構造を形成していてもよい。)
で表される第二級アミンの中から選ばれる少なくとも一種のアミン類0.2〜20重量部を含むことを特徴とするゴム組成物、及び
(2)前記ゴム組成物をトレッドゴムとして用いたことを特徴とする空気入りタイヤ、
を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム組成物においては、(A)成分として、以下に示す共役ジエン系共重合体ゴムを含むゴム成分が用いられる。
当該共役ジエン系共重合体ゴムは、(A)(a)エチレン性不飽和ニトリル単量体単位と、(b)芳香族ビニル単量体単位と、(c)共役ジエン単量体単位とを有し、かつ上記(a)、(b)及び(c)単位の合計量に基づき、(a)単位5〜45重量%を含有するものである。
【0018】
(a)単位であるエチレン性不飽和ニトリル単位の含有量が5重量%未満ではシリカ分散性が不良となり、耐摩耗性、低発熱性、破壊特性が充分に向上せず、また、所望の帯電防止性が得られない場合がある。一方、この含有量が45重量%を超えると共役ジエン系共重合体ゴムのガラス転移点(Tg)が高くなりすぎ、ゴム弾性体としての性質が失われる。このエチレン性不飽和ニトリル単位の好ましい含有量は、8〜35重量%であり、特に9〜20重量%が好ましい。
【0019】
また、(b)単位である芳香族ビニル単量体単位の含有量としては、5〜50重量%が好ましい。この含有量が5重量%未満では得られる加硫ゴムの耐摩耗性が不充分となるおそれがあり、一方、50重量%を超えると得られる加硫ゴムの反発弾性が小さくなり、tanδが大きくなりやすい。この芳香族ビニル単量体単位のより好ましい含有量は10〜40重量%である。
前記エチレン性不飽和ニトリル単量体単位を形成する単量体としては、例えばアクリロニトリルやメタクリロニトリルなどが挙げられるが、これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。これらの単量体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、前記芳香族ビニル単量体単位を形成する単量体としては、例えばスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン及びtert−ブトキシスチレン等が挙げられるが、これらのうち、スチレンが特に好ましい。これらの単量体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0020】
さらに、共役ジエン単量体単位を形成する単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、及びクロロプレンなどが挙げられるが、これらのうち、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。これらの単量体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
当該共役ジエン系共重合体ゴムは、必要に応じ、前記の各単量体の他に、各種のエステル系単量体が共重合したものとすることができる。
【0021】
このエステル系単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、及び酢酸ビニル等のビニルエステル類が挙げられる。これらのエステル系単量体から形成される単量体単位の含有量は、共役ジエン系共重合体ゴムの特性を損なわない範囲の量比とすることができるが、単量体単位全量に対して20重量%以下とすることが好ましい。
本発明の共役ジエン系共重合体ゴムとしては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などが挙げられる。
【0022】
当該共役ジエン系共重合体ゴムのガラス転移点は、用いる単量体の組成比によって変化するが、ASTM D3418−82(Peapproved 1988)に準じて示差走査熱量計(DSC)により測定した場合に、−70〜0℃が好ましく、さらに−60〜−10℃であることが好ましい。更に、ガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度との差は20℃以下が好ましく、より好ましくは18℃以下、さらに好ましくは15℃以下、特に好ましくは13℃以下である。尚、下限は通常、5℃である。この温度差が20℃を超えると、得られる加硫ゴムのウェットスキッド抵抗が低下し、tanδも大きくなり、好ましくない。また、上記(a)単量体単位の含有量が9〜20重量%、且つガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度との差が13℃以下、特に10℃以下であることが好ましい。
【0023】
ここで、ガラス転移の外挿開始温度及び外挿終了温度はASTM D3418−82(Peapproved 1988)に準じて示差走査熱量計(DSC)により、以下のようにして測定される。すなわち、外挿開始温度は、図1に示すDSCの昇温曲線において、低温側のベースラインを延長した直線と、低温側の変曲点P1 と高温側の変曲点P2 との間のほぼ直線部分Lを延長した直線とが交わる点における温度として求め、外挿終了温度は、図1に示すDSCの昇温曲線において、高温側のベースラインを延長した直線と、直線部分Lを延長した直線とが交わる点における温度として求める。
【0024】
本発明で用いる共役ジエン系共重合体ゴムのムーニー粘度[ML1+4 (100℃)]は20〜200が好ましく、30〜150であることがより好ましい。このムーニー粘度が20未満であると、得られる加硫ゴムの耐摩耗性が低下するおそれがあり、一方、200を超えると、この共役ジエン系共重合体ゴムを含有するゴム組成物の加工性が低下する場合がある。
また、当該共役ジエン系共重合体ゴムのGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)法により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は好ましくは100,000以上であり、特に好ましくは100,000〜2,000,000である。この重量平均分子量が100,000未満であると、得られる加硫ゴムの耐摩耗性が低下する傾向にあり、tanδが大きくなることもある。一方、2,000,000を超えると、この共役ジエン系共重合体ゴムを含有するゴム組成物の加工性が低下することがある。この重量平均分子量は、重合時、ラジカル重合において一般に使用されるアルキルメルカプタンに代表される連鎖移動剤を用いることにより制御することができる。
【0025】
当該共役ジエン系共重合体ゴムは、水系媒体において、前述の各種必須単量体及び必要に応じてエステル系単量体をラジカル重合開始剤を用いて重合させることにより、製造することができる。重合方法は特に制限されないが、通常、乳化重合が好ましい。乳化重合は一般的な方法であればよく、例えば所定の単量体を乳化剤の存在下に水系媒体において乳化させ、ラジカル重合開始剤により重合を開始し、所定の重合転化率となった時点で重合停止剤により重合を停止する方法が挙げられる。
【0026】
本発明においては、前述のエチレン性不飽和ニトリル単量体の仕込み方法が重要であり、重合系に分割して添加することが好ましい。当該単量体の一部を重合開始前に投入し、残部を重合過程において重合系に間欠的に、あるいは連続的に添加することが好ましい。また、重合途中で測定される全単量体仕込み分の重合転化率が10〜95%、好ましくは20〜80%となった後に、当該単量体の残部を一括して又は分割して、あるいは連続的に添加することが好ましい。尚、当該単量体の全量を重合開始前に重合系に投入して共重合させた場合、共重合体ゴムのガラス転移の開始温度と終了温度との差が20℃を超えて大きくなる傾向にあり、好ましくない。また、重合開始前の当該単量体の初期仕込み量は、使用する当該単量体全量に対して、好ましくは20〜95重量%、より好ましくは20〜90重量%、更に好ましくは30〜85重量%である。
【0027】
乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。また、フッ素系の界面活性剤を使用することもできる。これらの乳化剤としては、アニオン性界面活性剤が多用され、例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の炭素数10以上の長鎖脂肪酸のカリウム塩又はナトリウム塩等の他、ロジン酸塩等を使用することができる。
【0028】
ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルヒドロパーオキサイド及びジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物を使用することができる。また、アゾビスイソブチロニトリルにより代表されるアゾ化合物、過硫酸カリウムにより代表される無機過酸化物、及びこれら過酸化物と硫酸第一鉄との組み合わせにより代表されるレドックス系触媒等を用いることもできる。これらのラジカル重合開始剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0029】
また、共役ジエン系共重合体ゴムの分子量を調節するため、連鎖移動剤として、tert−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、四塩化炭素、チオグリコール類、ジテルペン、ターピノーレン及びν−テルピネン類等の連鎖移動剤を使用することもできる。
重合は酸素を除去した反応器を用いて0〜100℃で行うことができ、重合温度は0〜80℃であることが特に好ましい。重合方式は連続式でもよいし、回分式であってもよく、重合温度等、あるいは撹拌等の操作条件等を反応途中で適宜変更することもできる。尚、重合転化率が高くなるとゲル化する傾向があるため、重合転化率は80%以下に抑えることが好ましい。重合は所定の重合転化率に達した時点で、重合停止剤を添加することにより停止することができる。この重合停止剤としては、ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン化合物、又はヒドロキノン等のキノン化合物等を用いることができる。
【0030】
重合停止後、生成した共役ジエン系共重合体ゴムラテックスから、必要に応じて、水蒸気蒸留等の方法により未反応の単量体を除去した後、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の塩、及び必要であれば、塩酸、硝酸、硫酸等を更に添加し、共役ジエン系共重合体ゴムをクラムとして凝固させることができる。このクラムを洗浄し、脱水した後、ドライヤー等により乾燥することにより、共役ジエン系共重合体ゴムとすることができる。
【0031】
さらに、上記共役ジエン系共重合体ゴムは、伸展油を含有したものとすることができ、この場合、伸展油の含有量は、当該共役ジエン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常10〜60重量部、好ましくは20〜50重量部である。伸展油が10重量部未満であると、加工性が十分に向上せず、60重量部を超えると、ゴム組成物の調製時に所要の加工性等に応じて配合される伸展油の量比が制限されるため好ましくない。得られる油展ゴムのムーニー粘度[ML1+4 (100℃)]は好ましくは20〜180、特に好ましくは30〜150である。また、伸展油としては特に限定されず、例えば芳香族系油、ナフテン系油、パラフィン系油などを挙げることができる。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これらのうち、芳香族系の伸展油が特に好ましい。
【0032】
本発明のゴム組成物においては、(A)成分のゴム成分として、前記共役ジエン系共重合体ゴムを少なくとも30重量%含むものが好ましく用いられる。この含有量が30重量%未満では所望の物性を有するゴム組成物が得られず、本発明の目的が達せられない。ゴム成分中の該共役ジエン系共重合体ゴムの好ましい含有量は35重量%以上であり、特に40〜100重量%が好適である。
当該共役ジエン系共重合体ゴムと併用されるゴム成分としては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体及びこれらの混合物等が挙げられる。また、その一部が多官能型変性剤、例えば四塩化スズのような変性剤を用いることにより分岐構造を有しているものでもよい。
【0033】
本発明のゴム組成物においては、(B)成分としてシリカが用いられる。このシリカとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができる。
このシリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びにウェットグリップ性及び低転がり抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。
【0034】
本発明においては、この(B)成分のシリカは、前記(A)成分のゴム成分100重量部に対し、10〜85重量部の範囲で配合される。この量が10重量部未満では補強性や他の物性の改良効果が充分に発揮されず、また85重量部を超えると加工性などが低下する。補強性や他の物性及び加工性などを考慮すると、このシリカの配合量は20〜60重量部の範囲が好ましい。
本発明のゴム組成物においては、所望により、貯蔵弾性率や補強性などを向上させる目的で、上記シリカと共に、(D)成分としてカーボンブラックを用いることができる。このカーボンブラックとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中から任意のものを選択して用いることができる。このカーボンブラックとしては、例えばFEF,SRF,HAF,ISAF,SAF等が挙げられる。好ましくはヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上で、かつ、ジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ミリリットル/100g以上のカーボンブラックである。このカーボンブラックを用いることにより、諸物性の改良効果は大きくなるが、特に、耐摩耗性に優れるHAF,ISAF,SAFが好ましい。
【0035】
本発明においては、この所望により用いられる(D)成分のカーボンブラックの配合量は、前記(A)成分100重量部に対し、80重量部以下の範囲になるように、かつ前記(B)成分のシリカとの合計量が120重量部以下になるように選ぶのがよい。このカーボンブラックの配合量が80重量部を超えたり、(B)成分との合計量が120重量部を超えると所望の物性を有するゴム組成物が得られにくく、本発明の目的が達せられないおそれがある。配合効果及び物性などの面から、この(D)成分の好ましい配合量は、5〜70重量部の範囲であり、かつ(B)成分との合計配合量は100重量部以下が好ましい。
【0036】
本発明のゴム組成物の態様は、前記の(A)成分、(B)成分及び所望により用いられる(D)成分と共に、(C′)成分として、後で説明するアミン類を含む組成物である。また、本発明のゴム組成物は、(C′)と併用して、(C)成分として界面活性剤を用いることができる。
まず、(C)成分として用いられる界面活性剤について説明する。
【0037】
この界面活性剤は、シリカの分散性をよくし、耐摩耗性や破壊特性を低下させることなく、加工性及び低発熱性を向上させると共に、帯電防止性及びシランカップリング剤からのアルコールの発生防止性などを付与する作用を有している。該界面活性剤としては、特に制限はなく、様々な種類のものを用いることができる。
【0038】
該界面活性剤としては、例えば、以下の(a)〜(w)を挙げることができる。(a)炭素数8〜12の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩及びエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種。この場合、該飽和又は不飽和脂肪酸として、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、リシノール酸、パルミチン酸などを挙げることができる。また、その金属塩となる構成金属として、Ba、Ca、Mg及びZnなどを挙げることができる。
(b)炭素数3〜10の飽和または不飽和脂肪族ジカルボン酸と炭素数1〜22の飽和または不飽和アルコールとのジエステル類から選ばれる少なくとも1種。例えば、ジエステルとして、アジピン酸ジオレイル等を挙げることができる。
(c)炭素数3〜10の飽和または不飽和脂肪族ジカルボン酸と、炭素数1〜22の飽和または不飽和アルコールまたはポリオキシアルキレンアルコールとのモノエステル類から選ばれる少なくとも1種。例えば、モノエステルとして、アジピン酸モノステアリル、アジピン酸モノオレイル等を挙げることができる。
(d)芳香族カルボン酸、その金属塩、およびそのエステルのうち少なくとも1種。例えば、芳香族カルボン酸として、安息香酸及びフタル酸を挙げることができる。また、その金属塩となる構成金属として、アルカリ金属;Ba、Ca及びMgなどのアルカリ土類金属;及びZnなどを挙げることができる。
(e)芳香族ジカルボン酸と、炭素数1〜22の飽和または不飽和アルコールまたはポリオキシアルキレンアルコールとのモノエステル類から選ばれる少なくとも1種。この場合、モノエステルとして、フタル酸モノステアリル、フタル酸モノオレイル等を挙げることができる。
(f)芳香族ジカルボン酸のモノエステル類の金属塩から選ばれる1種。例えば、フタル酸モノ亜鉛塩モノステアリルなどを挙げることができる。
(g)フタル酸と、炭素数1〜18の飽和または不飽和脂肪族アルコールおよび炭素数1〜18のアルキルアリールアルコールのうち少なくとも1種とのジエステル類、即ちフタル酸ジエステルから選ばれる1種。例えば、フタル酸ジ−2−エチルへキシル、フタル酸ジブチルなどを挙げることができる。
(h)また、フタル酸モノ(トリオキシエチレンラウリル)エステルを挙げることができる。
(i)アルキレングリコールと高級脂肪酸からなるジエステルRO(OC)−X−(CO)OR(式中、Xは炭素数2〜8のアルキレン基、Rは炭素数12〜22の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素をそれぞれ表す)のうちの1種。例えば、エチレングリコールジオレート、ブチレングリコールジリノレート、エチレングリコールジリノレート、エチレングリコールジステアレートなどを挙げることができる。
(j)3個以上のOH基を有する多価アルコールのエステル類の1種。例えば、3個以上のOH基を有する多価アルコールとして、グリセリン及びソルビトール等を挙げることができる。また、該多価アルコールのエステルとして、ソルビタンモノオレエート、ステアリン酸モノグリセリド及びオレイン酸モノグリセリドなどを挙げることができる。
【0039】
(k)植物油の1種。該植物油として、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、パーム油及びヤシ油など、並びに黒サブ、白サブ及び飴サブ等のサブを挙げることができる。
(l)12−ヒドロキシステアリン酸、その塩、およびその重合体のうち少なくとも1種。12−ヒドロキシステアリン酸の金属塩を構成する金属として、Znを挙げることができる。
(m)炭素数12〜 22 の脂肪酸アミド類の1種。例えば、ステアロアミド及びオレイルアミドなどを挙げることができる。
(n)反応性シリコーンオイルの1種。例えば、メチル水素シリコーンオイル及びメチルエトキシシリコーンオイルなどを挙げることができる。
(o)カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、およびリン酸エステル塩のうち少なくとも1種のアニオン系界面活性剤。例えば、ステアリン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びオレイルリン酸ナトリウムなどを挙げることができる。
(p)四級アンモニウム塩のカチオン系界面活性剤。例えば、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドなどを挙げることができる。
(q)ノニオン系界面活性剤。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びポリエチレングリコール脂肪酸エステル等を挙げることができ、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル及びポリエチレングリコールジステアレートを挙げることができる。
【0040】
(r)また、置換アミン又はその塩として、ステアリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルフェニルアミン及びトリステアリルアミンなどを挙げることができ、その塩として、これらのオレイン酸塩、ステアリン酸塩、フタル酸塩及び安息香酸等を挙げることができる。
(s)メタクリレート類の1種として、例えば、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート及び2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸などを挙げることができる。
(t)アクリレートの1種として、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、PEG#400ジアクリレート等を挙げることができる。
(u)ノニオン系界面活性剤と脂肪酸エステルとの溶融混合物。例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルとオクチルオレエートとの溶融混合物を挙げることができる。
(v)エタノールアミン脂肪酸塩の1種。例えば、エタノールアミンステアリン酸塩を挙げることができる。
(w) 分子中にカルボキシル基を少なくとも1つ有する、脂肪族多価カルボン酸と(ポリ)オキシアルキレン誘導体とのエステルとして、例えばアジピン酸モノステアリル、及びモノ[ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル]マレイン酸エステルなどを挙げることができる。
さらに、さらに前記界面活性剤として、アニオン系の帯電防止剤が挙げられる。具体的には、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルエーテルサルフェートナトリウム塩、アルキルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩などが挙げられる。これらの中でジアルキルスルホコハク酸ナトリウムが帯電防止が高く、好ましい。
【0041】
C′)成分として用いられるアミン類について説明する。
この(C′)成分のアミン類は、シリカの分散性をよくし、耐摩耗性や破壊特性を低下させることなく、加工性及び低発熱性を向上させる作用を有している。
該(C′)成分のアミン類としては、(イ)一般式(I)
【0042】
【化5】
Figure 0004089239
【0043】
で表される第三級アミン及びその脂肪酸塩、並びに(ロ)一般式(II)
【0044】
【化6】
Figure 0004089239
【0045】
で表される第二級アミンの中から選ばれる少なくとも一種が用いられる。
上記一般式(I)において、R1 は炭素数10〜30のアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基が挙げられる。炭素数10〜30のアルキル基及びアルケニル基は、直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよく、その例としては、ノルマル又はイソのデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ドコシル基、デセニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基などが挙げられる。また、炭素数10〜30のアラルキル基は、芳香環上にアルキル基やアルケニル基などの炭化水素基が一つ以上導入されていてもよく、その例としては、フェニルブチル基、フェニルオクチル基、フェニルデシル基、フェニルドデシル基、プロピルベンジル基、オクチルベンジル基、ドデシルベンジル基などが挙げられる。このR1 としては、炭素数10〜30アルキル基が好適である。
【0046】
2 及びR3 は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基である。このR2 とR3 は、たがいに同一であっても、異なっていてもよく、また、たがいに結合して環構造を形成していてもよい。この環構造としては、R2 及びR3 が結合している窒素原子をヘテロ原子とする複素環式基、例えば1−ピロリジニル基、ピペリジノ基(1−ピペリジル基)などが挙げられる。
【0047】
このような一般式(I)で表される第三級アミンの例としては、N ,N −ジメチルラウリルアミン;N,N−ジメチルミリスチルアミン;N,N−ジメチルパルミチルアミン;N,N−ジメチルステアリルアミン;N,N−ジメチルオレイルアミン;N,N−ジエチルラウリルアミン;N,N−ジエチルミリスチルアミン;N,N−ジエチルパルミチルアミン;N,N−ジエチルステアリルアミン;N,N−ジエチルオレイルアミン;N,N−ジプロピルラウリルアミン;N,N−ジプロピルミリスチルアミン;N,N−ジプロピルパルミチルアミン;N,N−ジプロピルステアリルアミン;N,N−ジプロピルオレイルアミン;N−エチル−N−メチルステアリルアミン;N−エチル−N−プロピルステアリルアミン;N−メチル−N−プロピルステアリルアミン;N−ラウリルピロリジン;N−ミリスチルピロリジン;N−パルミチルピロリジン;N−ステアリルピロリジン;N−オレイルピロリジン;N−ラウリルピペリジン;N−ミリスチルピペリジン;N−パルミチルピペリジン;N−ステアリルピペリジン;N−オレイルピペリジンなどが挙げられる。
また、一般式(I)で表される第三級アミンの脂肪酸塩としては、例えば前記例示の各第三級アミンと脂肪酸との付加塩を挙げることができる。ここで、該脂肪酸としては特に制限はないが、炭素数8〜24の飽和又は不飽和の脂肪酸を好ましく挙げることができる。
【0048】
一方、前記一般式(II)において、R4 及びR5 は、それぞれ炭素数6〜8のアルキル基,シクロアルキル基又はアラルキル基を示す。炭素数6〜8のアルキル基は直鎖状,枝分かれ状のいずれであってもよく、具体的には、n−ヘキシル基,イソヘキシル基,n−ヘプチル基,イソヘプチル基,n−オクチル基,イソオクチル基(例えば2−エチルヘキシル基)が挙げられる。炭素数6〜8のシクロアルキル基としては、例えばメチルシクロペンチル基,エチルシクロペンチル基,シクロヘキシル基,メチルシクロヘキシル基,シクロオクチル基などが挙げられる。また、炭素数6〜8のアラルキル基の例としては、ベンジル基,メチルベンジル基,フェネチル基などが挙げられる。このR4 とR5 は、たがいに同一であっても、異なっていてもよく、また、たがいに結合して環構造を形成していてもよい。
このような一般式(II)で表される第二級アミンの例としては、ジ−2−エチルヘキシルアミン,ジシクロヘキシルアミン,ジベンジルアミン,シクロヘキシル−2−エチルヘキシルアミン,ベンジルシクロヘキシルアミン,ベンジル−2−エチルヘキシルアミン,ドデカメチレンイミン,テトラデカメチレンイミン,ヘキサデカメチレンイミンなどが挙げられる。これらの中で、ジシクロヘキシルアミン,シクロヘキシル−2−エチルヘキシルアミン及びベンジルシクロヘキシルアミンが好適である。
【0049】
本発明においては、この(C´)成分のアミン類として、前記の第三級アミンを1種用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよいし、また、前記第二級アミンを1種用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。あるいは、該第三級アミン1種以上と二級アミン1種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、前記の(C)成分である界面活性剤又は(C´)成分であるアミン類の配合量は、前記(A)成分のゴム成分100重量部に対し、0.2〜20重量部の範囲で選定される。この配合量が0.2重量部未満では所望の物性を有するゴム組成物が得られず、本発明の目的が達せられない。また、20重量部を超えると耐摩耗性や破壊特性が低下する原因となる。この(C)成分又は(C´)成分の好ましい配合量は0.5〜15重量部の範囲であり、特に1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0050】
また、本発明においては、前記の(C)成分と(C´)成分を併用することができるがこの場合、(C)成分と(C´)成分との合計量が、上記範囲の量になるように選定される。
本発明のゴム組成物においては、所望により、(E)成分として、シランカップリング剤を配合することができる。このシランカップリング剤としては、特に制限はなく、従来ゴム組成物に使用されている公知のもの、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド,γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどを用いることができる。
この所望により用いられるシランカップリング剤の配合量は、前記(B)成分のシリカに対して、通常1〜20重量%の範囲で選定される。
この量が1重量%未満ではカップリング剤としての効果が充分に発揮されにくく、また、20重量%を超えるとゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがある。カップリング剤としての効果及びゲル化防止などの点から、このシランカップリング剤の好ましい配合量は、5〜15重量%の範囲である。
【0051】
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤,加硫促進剤,プロセス油,老化防止剤,スコーチ防止剤,亜鉛華,ステアリン酸などを含有させることができる。
本発明のゴム組成物は、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤトレッド,アンダートレッド,カーカス,サイドウォール,ビード部分等のタイヤ用途を始め、防振ゴム,ベルト,ホースその他の工業品等の用途にも用いることができるが、特にタイヤトレッド用ゴムとして好適に使用される。
【0052】
本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させた本発明のゴム組成物が未加硫の段階でトレッド用部材に押出し加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、低燃費性、破壊特性及び耐摩耗性に優れており、しかも該ゴム組成物の加工性が良好であるので、生産性にも優れている。
【0053】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、重合体の物性は、下記の方法に従って測定した。
<重合体の物性>
重合体の重量平均分子量(Mw)の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィ[GPC;東ソー製HLC−8020、カラム;東ソー製GMH−XL(2本直列)]により行い、示差屈折率(R1)を用いて、単分散ポリスチレンを標準としてポリスチレン換算で行った。
重合体のムーニー粘度は東洋精機社製のRLM−01型テスターを用いて、100℃で測定した。
重合体中のアクリロニトリル単位含有量は、元素分析による窒素含有量から算出した。
重合体中のスチレン単位含有量は1 H−NMRスペクトルの積分比より算出した。
重合体のガラス転移点(Tg)はパーキンエルマー社製の示差走査熱分析機 (DSC)7型装置を用い、−100℃まで冷却した後に10℃/minで昇温する条件で測定した。
重合体のガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度の差は、明細書本文記載の方法により測定した。
また、加硫ゴムの物性を下記の方法で測定すると共に、ゴム組成物のムーニー粘度を下記のようにして測定した。
【0054】
<加硫ゴムの物性>
(1)低発熱性
粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温度50℃、歪み5%、周波数15Hzでtanδ(50℃)を測定した。tanδ(50℃)が小さい程、低発熱性である。
(2)破壊特性
切断時の強力(Tb)をJISK6301−1995に従って測定した。
(3)耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率60%の摩耗量を測定し、コントロールの耐摩耗性を100として、耐摩耗指数として指数表示した。指数が大きい方が良好となる。
(4)帯電防止性(体積抵抗)
アドバンテスト社製の絶縁抵抗測定箱と超絶縁抵抗計とを用いて、測定電圧500Vで体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。小さいほど導電性が良いため、静電気が発生しにくいことを示す。
<ゴム組成物のムーニー粘度>
JIS K6300−1994に準じ、130℃にてムーニー粘度[ML1+4 /130℃]を測定した。
【0055】
製造例1(NSBR−A:油展共役ジエン系ゴム)
重合用容器に、水を200重量部、ロジン酸石鹸を4.5重量部、ブタジエンを66重量部、スチレンを26重量部、及びアクリロニトリルを5重量部仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイドを0.03重量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムを0.02重量部、硫酸第1鉄7水和物を0.01重量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.03重量部添加して重合を開始した。重合転化率が30%に達した時点で、アクリロニトリルを3重量部更に添加し、重合転化率が60%に達した時点で、ジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いで、スチームストリッピングにより未反応単量体を回収し、共役ジエン系ゴムラテックスを得た。
その後、このラテックスに含有される固形分100重量部に対して37.5重量部のアロマオイル(富士興産株式会社製、商品名「フッコール・アロマックス#3」)を含む乳化物を配合し、これを硫酸と塩化ナトリウムにより凝固させてクラムとした。次いで、このクラムを熱風乾燥機により乾燥させ、アロマオイルで油展された共役ジエン系ゴム(NSBR)Aを得た。
ラテックスに含まれる共役ジエン系ゴムのムーニー粘度は127、アクリロニトリル単位含有量は10重量%、スチレン単位含有量は20重量%、重量平均分子量は640,000、ガラス転移点は−43℃であり、ガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度との差は11℃であった。また、油展共役ジエン系ゴム(NSBR)Aのムーニー粘度は49であった。
【0056】
製造例2(NSBR−B:油展共役ジエン系ゴム)
重合用容器に、水を200重量部、ロジン酸石鹸を4.5重量部、ブタジエンを66重量部、スチレンを19重量部、及びアクリロニトリルを7重量部仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイドを0.03重量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムを0.02重量部、硫酸第1鉄7水和物を0.01重量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.03重量部添加して重合を開始した。重合転化率が30%に達した時点で、アクリロニトリルを5重量部さらに添加し、重合転化率が60%に達した時点で、ジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いで、製造例1の場合と同様にしてアロマオイルで油展された共役ジエン系ゴム(NSBR)Bを得た。
ラテックスに含まれる共役ジエン系ゴムのムーニー粘度は132、アクリロニトリル単位含有量は14重量%、スチレン単位含有量は15重量%、重量平均分子量は640,000、ガラス転移点は−45℃であり、ガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度との差は12℃であった。また、油展共役ジエン系ゴム(NSBR)Bのムーニー粘度は45であった。
【0057】
製造例3(NSBR−C:油展共役ジエン系ゴム)
重合用容器に、水を200重量部、ロジン酸石鹸を4.5重量部、ブタジエンを66重量部、スチレンを26重量部、及びアクリロニトリルを8重量部仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイドを0.03重量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムを0.02重量部、硫酸第1鉄7水和物を0.01重量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.03重量部添加して重合を開始した。重合転化率が60%に達した時点で、ジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いで、製造例1の場合と同様にしてアロマオイルで油展された共役ジエン系ゴム(NSBR)Cを得た。
ラテックスに含まれる共役ジエン系ゴムのムーニー粘度は125、アクリロニトリル単位含有量は10重量%、スチレン単位含有量は20重量%、重量平均分子量は640,000、ガラス転移点は−41℃であり、ガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度との差は25℃であった。また、油展共役ジエン系ゴム(NSBR)Cのムーニー粘度は47であった。
【0058】
製造例4(SBR−D:油展共役ジエン系ゴム)
重合用容器に、水を200重量部、ロジン酸石鹸を4.5重量部、ブタジエンを58重量部、スチレンを42重量部仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイドを0.03重量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムを0.02重量部、硫酸第1鉄7水和物を0.01重量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.03重量部添加して重合を開始した。重合転化率が60%に達した時点で、ジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いで、製造例1の場合と同様にしてアロマオイルで油展された共役ジエン系ゴム(SBR)Dを得た。
ラテックスに含まれる共役ジエン系ゴムのムーニー粘度は126、スチレン単位含有量は35重量%、重量平均分子量は760,000、ガラス転移点は−40℃であった。また、油展共役ジエン系ゴム(SBR)Dのムーニー粘度は47であった。
【0059】
製造例5(NSBR−E:非油展共役ジエン系ゴム)
重合用容器に水を200重量部、ロジン酸石鹸を4.5重量部、ブタジエンを80重量部、スチレンを12重量部、及びアクリロニトリルを5重量部仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイドを0.03重量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムを0.02重量部、硫酸第1鉄7水和物を0.01重量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.03重量部添加して重合を開始した。重合転化率が30%に達した時点でアクリロニトリルを3重量部更に添加し、重合転化率が60%に達した時点で、ジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いで、スチームストリッピングにより未反応単量体を回収し、共役ジエン系ゴムラテックスを得た。その後、アロマオイルを配合しなかったこと以外は、製造例1と同様にして非油展共役ジエン系ゴム(NSBR)Eを得た。
ラテックスに含まれる共役ジエン系ゴムのムーニー粘度は50、アクリロニトリル単位含有量は10重量%、スチレン単位含有量は11重量%、重量平均分子量は450,000、ガラス転移点は−60℃であり、ガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度との差は12℃であった。
【0060】
製造例6(SBR−F:非油展共役ジエン系ゴム)
重合用容器に水を200重量部、ロジン酸石鹸を4.5重量部、ブタジエンを72重量部、スチレンを28重量部仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイドを0.03重量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムを0.02重量部、硫酸第1鉄
7水和物を0.01重量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.03重量部添加して重合を開始した。重合転化率が60%に達した時点で、ジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いで、スチームストリッピングにより未反応単量体を回収し、共役ジエン系ゴムラテックスを得た。その後アロマオイルを配合しなかったこと以外は、製造例1と同様にして非油展共役ジエン系ゴム(SBR )F を得た。
ラテックスに含まれる共役ジエン系ゴムのムーニー粘度は49、スチレン単位含有量は23.5重量%、重量平均分子量440,000、ガラス転移点は−61℃であった。
上記で得られた各共役ジエン系ゴムの性状を第1表に示す。なお、製造例1 〜4のNSBR−A〜NSBR−C及びSBR−Dは、共役ジエン系ゴム100重量部に対してオイル37.5重量部を加えた油展ゴムであるが、製造例5,6のNSBR−E及びSBR−Fはオイルを加えていない非油展ゴムである。
【0061】
【表1】
Figure 0004089239
【0062】
実施例1〜5、比較例1〜7、参考例1〜7及び参考比較例1〜5
製造例で得られた第2表に示す種類の油展ゴム137.5重量部(オイル含量37.5重量部)に対し、カーボンブラック[東海カーボン(株)製、商標:シーストKH(N339)]20重量部、シリカ[日本シリカ工業(株)製、商標:ニプシルAQ]60重量部、シランカップリング剤[デグサ社製、商標:Si69,ビス(3−トリエトキシシリルプロビル)テトラスルフィド]6重量部、第2表に示す種類と量の添加剤、ステアリン酸2重量部、老化防止剤6C[N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン]1重量部を配合してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3重量部、加硫促進剤DPG(ジフェニルグアニジン)1重量部、加硫促進剤DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)1重量部、加硫促進剤NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)1重量部及び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製した。ゴム組成物のム−ニ−粘度を測定すると共に、160℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第2表に示す。
【0063】
【表2】
Figure 0004089239
【表3】
Figure 0004089239
【表4】
Figure 0004089239
【0064】
【表5】
Figure 0004089239
【0065】
[注]
1)添加剤の種類
▲1▼:N,N−ジメチルステアリルアミン
▲2▼:ジシクロヘキシルアミン
▲3▼:N,N−ジメチルステアリルアミン・ステアリン酸塩
▲4▼:ポリオキシエチレンラウリルエーテル( 花王社製「エマルゲン108」)
▲5▼:ポリエチレングリコールジステアレート( 花王社製「エマーノン3299」)
▲6▼:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム( 日本油脂社製「ラピゾールB90」、有効成分量90重量%)
▲7▼:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム( 日本油脂社製「ニューレックスソフト60」、有効成分量60重量%)
▲8▼:ステアリン酸亜鉛
2)耐摩耗指数は、比較例4のものを100とした値である。
上記の結果は、充填材をシリカ/カーボンブラック混合系として評価したもので、NSBRに添加剤を配合した実施例では、対応するNSBRに添加剤を配合しない比較例に比べて、耐摩耗性及び破壊特性をあまり損なうことなく、加工性及び低発熱性の向上が認められる。また、SBRに添加剤を配合した比較例では、SBRに添加剤を配合しない比較例に比べて、加工性は向上するが、耐摩耗性の低下が大きい。さらに帯電防止性ついてはさらなる改良効果が認められる。
【0066】
実施例及び比較例8〜10、参考例8及び参考比較例6
製造例で得られた第3表に示す種類の非油展ゴム100重量部に対し、シリカ(前出)55重量部,シランカップリング剤「Si69」(前出)5.5重量部,第3表に示す種類と量の添加剤,アロマオイル10重量部,ステアリン酸2重量部,老化防止剤6C(前出)1重量部を配合してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3重量部,加硫促進剤DPG(前出)1重量部,加硫促進剤DM(前出)1重量部,加硫促進剤NS(前出)1重量部及び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製した。ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、160℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第3表に示す。
【0067】
【表6】
Figure 0004089239
【0068】
[注]
1)添加剤の種類
▲1▼及び▲4▼は、第2表の脚注と同じである。
2)耐摩耗指数は、比較例14のものを100とした値である。
上記の結果は充填材をシリカ単独系として評価したもので、NSBRに添加剤を配合した実施例では、対応するNSBRに添加剤を配合しない比較例に比べて、耐摩耗性及び破壊特性をあまり損なうことなく、加工性及び低発熱性の向上が認められる。また、SBRに添加剤を配合した比較例では、SBRに添加剤を配合しない比較例に比べて、加工性は向上するが、耐摩耗性の低下が大きい。さらに、帯電防止性についてはさらなる改良効果が認められる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴム成分として、シリカなどの補強用充填材との親和性を向上させたニトリル基をもつ共役ジエン系共重合体ゴムを用い、かつある種の化合物を配合することにより、低発熱性に優れると共に、良好な破壊特性、耐摩耗性、加工性を有する上、帯電防止性、シランカップリング剤からのアルコールの発生防止性などを付与したゴム組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における共役ジエン系共重合体ゴムのガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度の求め方を示すDSCのチャートである。

Claims (9)

  1. (A)(a)エチレン性不飽和ニトリル単量体単位と、(b)芳香族ビニル単量体単位と、(c)共役ジエン単量体単位とを有し、かつ上記(a)、(b)及び(c)単位の合計量に基づき、(a)単位5〜45重量%を含有する共役ジエン系共重合体ゴムを含むゴム成分と、その100重量部当たり、(B)シリカ10〜85重量部と、(C′)(イ)一般式(I)
    Figure 0004089239
    (式中、R 1 は炭素数10〜30のアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基、R 2 及びR 3 は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基を示し、該R 2 とR 3 はたがいに同一でも異なっていてもよく、また、たがいに結合して環構造を形成していてもよい。)
    で表される第三級アミン及びその脂肪酸塩、並びに(ロ)一般式(II)
    Figure 0004089239
    (式中、R 4 及びR 5 は、それぞれ炭素数6〜8のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、また、たがいに結合して環構造を形成していてもよい。)
    で表される第二級アミンの中から選ばれる少なくとも一種のアミン類0.2〜20重量部を含むことを特徴とするゴム組成物。
  2. 共役ジエン系共重合体ゴムが、(a)、(b)及び(c)単位の合計量に基づき、(b)単位5〜50重量%を含有する請求項記載のゴム組成物。
  3. 共役ジエン系共重合体ゴムが、ガラス転移温度−70〜0℃及びムーニー粘度[ML1+4(100℃)]20〜200のものである請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 共役ジエン系重合体ゴムが、ガラス転移の外挿開始温度と外挿終了温度との差が20℃以下のものである請求項1ないしのいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 共役ジエン系共重合体ゴムが、アクリロニトリルとスチレンとブタジエンとの共重合体である請求項1ないしのいずれかに記載のゴム組成物。
  6. (A)成分が、共役ジエン系共重合体ゴム30重量%以上を含む請求項1ないしのいずれかに記載のゴム組成物。
  7. さらに、(A)成分100重量部当たり、(D)カーボンブラック80重量部以下を含む請求項1ないしのいずれかに記載のゴム組成物。
  8. さらに、(B)成分のシリカに対し、(E)シランカップリング剤1〜20重量%を含む請求項1ないしのいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 請求項1ないしのいずれかに記載のゴム組成物をトレッドゴムとして用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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