JP4088721B2 - 導電性酸化スズ微粉末及び導電性酸化スズゾルの製造方法 - Google Patents

導電性酸化スズ微粉末及び導電性酸化スズゾルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は導電性酸化スズ微粉末、酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾル、導電性酸化スズ水性ゾル及び導電性酸化スズ有機ゾルの製造方法に関する。
アンチモンをドープした酸化スズは電気伝導性、光透過性、赤外線反射性などの性質を持っており、熱的、化学的安定性に優れていることから透明導電塗料、帯電防止塗料、赤外線吸収塗料、導電セラミックスの導電性調節剤、圧膜ペースト用フィラー、紙・繊維・プラスチックス・ゴムの帯電防止剤又は導電剤などとして使用されている。近年、電気電子産業の発展に伴い導電性、帯電性材料に対する要望は益々高くなってきている。
【0002】
【従来の技術】
導電材料としては金属、カーボン、無機化合物、有機導電物質などがあり、CVD法、真空蒸着法、反応性イオンプレーティング法、スパッタ法などの膜形成法、塗料による塗布方法、練り込みなどによる混入法により導電性、帯電防止性などを付与する方法が用いられている。しかし上記膜形成法は装置の関係で膜面積が小さいという欠点を持っているため膜面積が大きくプロセスも簡単である塗布法が広く検討されている。この塗布法の場合には、金属、カーボン及びマグネタイトやチタンブラックなどの無機化合物は不透明で色も黒色に近いため基材の透明性、色などが損なわれることから好ましくないことが多い。また、有機導電物質は耐熱性、耐薬品性、強度などの点でまだ充分とはいえない。
【0003】
導電性酸化スズは透明でうすい青色を呈し導電性が良好であるため塗布法導電材料として最も優れたものの1つであり、これまでこの導電性酸化スズ粉末の製造については多くの研究がなされ、多くの提案がなされている。また、酸化スズ−酸化アンチモンゾルの製造方法、導電性酸化スズゾル及びその製造方法についても提案がなされている。
【0004】
特公昭55−6569号公報には、塩化第二スズと三塩化アンチモンとアルコールとの混合溶液に、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムの水溶液を添加して得た水酸化スズと水酸化アンチモンとの共沈物を1000〜1300℃で熱分解する方法が提案されている。この方法では原料として塩化物(正塩)を用いているために中和により副生成する塩(NaCl又はKCl)の量が著しく多くなるため洗浄が困難であり、NaCl、KClが残存し易くなることと生成した水酸化スズと水酸化アンチモンは固溶体ではなく混合物であることから焼成温度が高くなる欠点を有している。
【0005】
特開昭61−163119公報には、硫酸水溶液に塩化第二スズと三塩化アンチモンとを溶解した溶液を加熱水中に加えることによってアンチモン含有酸化スズ微粉末を析出させ、濾別後沈澱物を乾燥した後600℃で焼成し、更に焼成物を純水で洗浄し乾燥して導電性酸化スズ微粉末を得る方法が提案されている。この方法では残存塩酸量を少なく出来るが、加水分解を完全に行わせるために多量の水中に添加しなければならず生産性が低いという欠点を有している。また、一次粒子径が大きくなる欠点を有している。
【0006】
特開昭62−223019号公報には、塩化第二スズと三塩化アンチモンの水溶液に重炭酸アンモニウム水溶液を添加して中和しゲルを生成させた後、ゲルを洗浄し次いでアンモニアを添加してpHを8〜12に調整し、オートクレーブで水熱処理を行うことにより結晶性酸化スズ・アンチモンゾルを製造する方法が提案されている。この方法は特公昭55−6569号公報の方法と同様、副生する塩(NH4Cl)の量が多くなりすぎるため洗浄が困難となり、又、塩素イオンを含有するスラリーをオートクレーブ処理するため装置が高価になる欠点を有している。なお、この結晶性酸化スズ・アンチモンゾルは酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルであり、導電性酸化スズゾルではない。
【0007】
特開昭59−62341号公報には硝酸と金属スズの反応により得られた反応混合物をアンモニアで中和し、沈澱をろ過洗浄し、得られたウェットケーキに第4級アンモニウムヒドロキシドを添加してケーキを解凝固するアルカリ性の酸化スズゾルの製造方法及びこのアルカリ性酸化スズゾルに三酸化アンチモンを加え、加熱しながら過酸化水素を添加することにより透明で麦わら色の酸化スズ−五酸化アンチモン混合ゾルを製造する方法が提案されている。この方法ではアルカリ性で第4級アンモニウムヒドロキシドの存在下に五酸化アンチモンゾルを生成させるため酸化スズと五酸化アンチモンは結合せず、上記特許記載の麦わら色ということから混合ゾルであることは間違いなく、本願発明の目的とする酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾル及び導電性酸化スズゾルではない。
【0008】
導電性酸化スズゾル及びその製造方法が特開昭62−230617号公報に提案されている。これには導電性酸化スズ粉末の水分散液に塩酸、酒石酸のような酸又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第四級アンモニウム塩のようなアルカリを粉末に対して5重量%以上添加した後30〜200℃で加熱処理する方法が提案されており、サンドミル、ボールミルなどの使用が有効であることが記載されている。又、得られたアルカリ性の導電性酸化スズゾルから脱ナトリウムしたゾルを溶媒置換によりオルガノゾルとする方法も提案されている。この方法はかなり多量の酸又はアルカリの添加によりゾル化する方法で焼結部が一部溶解する(酸化スズは酸にもアルカリにも可溶なため)ことによりゾル化すると考えられ、厳密な意味ではコロイドと溶液の混合であるといえる。この溶液中のスズ酸ナトリウムや塩化スズなどの乾燥品は導電性を示さない。溶解しているものもイオン交換による脱アルカリ、脱酸によりコロイドとなるが、これは導電性を示さない酸化スズゾルとなるため上記特許の方法による導電性酸化スズゾルは充分な導電性を示さない欠点を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように導電性酸化スズ粉末及び酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾル、導電性酸化スズゾルの製造方法については多くの提案がなされているが、性能、経済性などの点で満足する方法とはいえない。
本願発明者は塩酸あるいはシュウ酸の水溶液に過酸化水素水と金属スズをH22/Snモル比が2〜3の範囲を保ちながら添加して反応させることを特徴とする酸性の酸化スズゾルの製造方法を提案した。(特開平1−27635号)この酸性の酸化スズゾルは高濃度で酸の含有量が少なく、比較的粘度が低く安定なゾルである。本願発明者はこの酸化スズの酸化スズコロイドが小さく、分散性のよいこと及び酸化スズコロイドが三酸化アンチモンを酸化するに充分な酸化状態にあることに注目し、鋭意研究を行った結果、酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを反応させ酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体とした後、焼成することにより容易に導電性酸化スズが得られることを見い出し、本願発明を完成するに到った。 本願発明の目的は透明性、分散性、導電性の優れた導電性酸化スズ微粉末の製造方法、酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルの製造方法、導電性酸化スズの水性ゾル及び有機溶媒ゾルの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO2に対してSb23として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製した後、アンモニア又は有機塩基を添加して陰イオン交換により脱アニオンする工程、又は、アンモニア又は有機塩基で中和して分離後に水洗する工程を経て、400〜800℃で焼成した後に粉砕する事により得られる導電性酸化スズ微粉末である。
【0011】
そして、この導電性酸化スズ微粉末は水に分散して湿式粉砕した後、アンモニア又は有機塩基を添加して導電性酸化スズ水性ゾルを得ることが出来る。これらの水性ゾルは分散媒を水性溶媒から有機溶媒に置換する事により、導電性酸化スズ有機溶媒ゾルが得られる。
また、上記方法において酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液をアンモニア又は有機塩基を添加して加熱する事によりアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルが得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
〈酸性の酸化スズゾルの製造方法〉
酸性の酸化スズゾルを得る公知の方法としては、Sn4+の可溶性塩(例えばSnCl4)の水溶液からアニオン交換樹脂によりアニオンを除去する方法(米国特許3888788号明細書)、塩化第二スズとアルカリ又はスズ酸ナトリウムと塩酸の反応により室温で得られたフレッシュな酸化スズゲルを鉱酸により解膠する方法〔ウェイザー:インオーガニックコロイドケミストリー(Weiser:Inorganic Colloidal Chemistry)Vol(II)、240(1938)〕、スズ酸ナトリウム水溶液から陽イオン交換樹脂によりナトリウムを除去する方法、塩酸あるいはシュウ酸の水溶液に過酸化水素と金属スズをH22/Snモル比が2〜3の範囲に保ちながら添加して反応させる方法(特開平1−27635号公報)などがある。
【0013】
本願発明に使用する酸性の酸化スズゾルは公知の方法により作成した如何なるものも使用することが出来る。酸化スズコロイド粒子の形状がはっきりしており、酸量が出来るだけ少なく酸根以外のイオン(特にアルカリイオン)を含有しないものが好ましいことから、本願発明に用いる酸性の酸化スズゾルは、下記(i)工程及び(ii)工程;
(i)工程:過酸化水素水及び金属スズを、2〜3のH22/Snモル比に保持しつつ同時に又は交互に塩酸水溶液中に添加して、SnO2濃度が15〜40重量%となる酸化スズコロイドの凝集体を生成させる工程、及び
(ii)工程:(i)工程で得られた酸化スズコロイドの凝集体を分離した後で水で解膠する工程、よりなる製造方法によって得られたものを使用する事が好ましい。
【0014】
この方法により作成した酸性の酸化スズゾルは、電子顕微鏡観察によると酸化スズコロイドの一次粒子の形状が幅2nm、長さ5〜10nmの短冊状あるいは紡錘状であり、この一次粒子が比較的小さな凝集体を形成している。ここで一次粒子とは凝集形態にある粒子の粒子径ではなく、個々に分離された時の1個の酸化スズ粒子の粒子径であり、電子顕微鏡により観察することが出来る。又、上記ゾルの130℃乾燥物の比表面積(BET法)は120〜200m2/gと非常に大きく、比表面積からの粒子径は4.4〜7.2nmと小さく反応性は非常に高い。更にこの乾燥物はX線回折の結果、スズ石(Cussiterite)のピークを示し、この酸化スズコロイドは結晶質である。そして、この酸化スズゾル中の塩酸の量は酸化スズ(SnO2)に対して6〜12重量%でCl/Snモル比は0.25〜0.5であり、塩化第二スズ(SnCl4)に比べ著しく少ない。 本願発明において酸性の酸化スズゾルは酸化第二スズ(SnO2)濃度2〜30重量%のものを使用することが出来る。2重量%以下では生産性が悪くなり、30重量%以上では三酸化アンチモンを反応させる時に粘度が高くなり攪拌が困難となるため、反応が不均一になり好ましくない。
【0015】
〈導電性酸化スズ微粉末の製造方法〉
本願第1発明は、下記(a)工程、(b)工程、(c)工程及び(d)工程;
(a)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO2に対してSb23として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
(b)工程:(a)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液に、アンモニア又は有機塩基を0.02〜4.0重量%添加した後、陰イオン交換により脱アニオンしてアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルとする工程、
(c)工程:(b)工程で得られたアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
(d)工程:(c)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、からなる導電性酸化スズ微粉末の製造方法である。
【0016】
そして、本願第2発明は、下記(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程及び(d’)工程;
(a’)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO2に対してSb23として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
(b’)工程:(a’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液をアンモニア又は有機塩基で中和して得られる酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体の分離と水洗を行う工程、
(c’)工程:(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体のウェットケーキを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
(d’)工程:(c’)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、からなる導電性酸化スズ微粉末の製造方法である。
【0017】
本願第1発明の(a)工程及び第2発明の(a’)工程において使用する三酸化アンチモンは、オキシ塩化アンチモンから製造したもの、あるいは金属アンチモン、硫化アンチモンを燃焼させて製造したものなどいずれの方法による三酸化アンチモン粉末でもよいが、粒子径の小さい方が好ましい。通常の三酸化アンチモン粉末の粒子径は0.3〜10μmである。
【0018】
三酸化アンチモンは過酸化水素で酸化することにより五酸化アンチモン又は四酸化アンチモンゾルになることが知られており、過酸化水素でなくても酸化性物質によってゾルとなる。例えば五酸化アンチモンゾルと三酸化アンチモンと反応させることにより三酸化アンチモンは四酸化アンチモンゾルとなる。
酸化第二スズ(SnO2)も酸化力を持っているため三酸化アンチモンと混合して加熱することにより、酸化スズコロイド表面で五酸化アンチモン及び四酸化アンチモン等の酸化アンチモン極微小コロイドが生成する。特に前記方法により生成した酸化スズゾルは酸化スズコロイド表面が過酸化状態にある(フリーな過酸化水素は存在しない)ため酸化力が強く有効である。
【0019】
本願発明(a)工程、(a’)工程において酸化スズと三酸化アンチモンの反応は100℃以上でも有効であるが、20〜100℃、好ましくは40〜100℃に保持する事によって達成される。反応時間は処理温度が高くなるほど短くてよいが0.5〜20時間である。
本願発明の(a)工程、(a’)工程において、三酸化アンチモンの添加量は酸化スズ(SnO2)に対して2〜20重量%が好ましく、4〜15重量%が最も好ましい。この範囲外では充分な導電性が得られないし、20重量%以上では三酸化アンチモンを全量ゾル化することが出来ないため反応性が悪くなり好ましくない。
【0020】
本願発明において酸化スズゾルは酸性であることが好ましい。酸化スズゾルはアルカリ性でもゾルとして存在し、アルカリ性でもアミン、第四級アンモニウム水酸化物などの場合には三酸化アンチモンと反応させることもできるが、反応性が小さくなるため好ましくない。
本願発明において酸性の酸化スズゾルと三酸化アンチモンとの反応により得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイドは酸化スズコロイドと酸化アンチモンコロイドの混合物ではなく、酸化アンチモンコロイドが酸化スズコロイドと強く結合した複合コロイドであり、黄褐色を呈する。混合ゾルの場合は淡黄色である。上記反応により生成した酸化スズ−酸化アンチモンコロイドは系内の酸の量が少ないためゾルとならず凝集体となるが、凝集体が小さいこと及びコロイドには強く結合した酸が存在するために、そのままでは洗浄が困難となる。
【0021】
本願発明の(b)工程において(a)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液にアンモニア又は有機塩基を純分に対して0.02〜4.0重量%添加し、陰イオン交換により脱アニオンしアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルとする。
本願発明の(b’)工程において(a’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液に、アンモニア又は有機塩基を添加して液のpHを5〜9、好ましくは5〜8に中和することにより複合コロイドの大きな凝集体を形成させる。
【0022】
本願発明(b)工程及び(b’)工程において、有機塩基としてエチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミンなどのアルキルアミンや、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、グアニジン水酸化物、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイドなどの第4級アンモニウム水酸化物等を使用することが出来る。また、炭酸アンモニウム、炭酸グアニジンのような炭酸塩を使用することも出来る。
【0023】
本願発明(a)、(a’)、(b)、(b’)工程において攪拌はファウドラー型、サタケ式などの通常の攪拌、ディスパーのような高速攪拌のいずれも用いることが出来る。
本願発明において(b)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体スラリーは、アンモニア又は有機塩基の塩(塩化アンモニウムなど)を含有しているためそのまま乾燥焼成することは好ましくない。従って、酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体の脱アニオンが必要となる。
【0024】
上記(b)工程において、酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイドの脱アニオンには陰イオン交換樹脂などを利用することが出来る。
本願発明の(c)工程において(b)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルを乾燥する方法としてはスプレードライヤー、ドラムドライヤー、凍結乾燥機などで乾燥する方法が可能である。本願発明の乾燥温度は後に焼成工程があるため特に限定されないが、通常、室温〜400℃でよい。400℃以下の乾燥では酸化アンチモンは酸化スズに充分固溶せず乾燥物は充分な導電性を示さない。
【0025】
本願発明において(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体スラリーはアンモニア又は有機塩基の塩(塩化アンモニウムなど)を含有しているためそのまま乾燥焼成することは好ましくない。従って、酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体の分離、洗浄が必要となる。
本願発明において酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイドの分離、洗浄には遠心分離機、フィルタープレス、吸引ろ過、加圧ろ過などを利用することが出来る。 アルカリ性の場合は洗浄により凝集体は一部解膠しゾル化するため洗浄水の温度は高くない方が好ましい。又、洗浄水にメタノール、アセトンなどの有機溶媒を加えることにより解膠を抑制することも出来る。
【0026】
本願発明において洗浄は、酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体中の酸根量が固形分重量に対して1.0重量%以下になるまで行う事が好ましい。残存酸根量が多くても導電性酸化スズ粉末を得ることが出来るが、酸根量が多いと焼成時の酸化アンチモンの酸化スズへの固溶が不十分となったり、焼成炉の金属を腐食させたりするため好ましくない。
【0027】
本願発明の(c’)工程において(b’)工程で得られた洗浄した酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体のウェットケーキを乾燥する方法としてはウェットケーキをそのまま熱風乾燥機、キルン乾燥機、減圧乾燥機などで乾燥するかウェットケーキを水に分散したスラリーをスプレードライヤー、ドラムドライヤー、凍結乾燥機などで乾燥する方法が可能である。
【0028】
本願発明の(c)工程、(c’)工程において焼成温度は400℃〜800℃が可能であり、好ましくは500℃〜700℃である。800℃以上でも導電性酸化スズを得ることは出来るが、一次粒子が大きくなり又焼結が進むために粉砕しても粒子径が大きくなり好ましくない。
本願発明において焼成時間は0.5時間〜40時間が好ましい。0.5時間以下では固溶が進まず(導電性が高くならず)、40時間以上では性能的には問題ないが熱コストが高くなるため好ましくない。焼成には電気炉、ガス炉を用いることが出来、箱型、キルン型いずれのタイプの焼成炉でも使用が出来、そして空気雰囲気で焼成する事が出来る。ガス炉の場合は酸化雰囲気になるようにすることが好ましい。焼成した導電性酸化スズは一般に灰青色を示すが、還元雰囲気では青味が減少して薄い灰色となり導電性能が若干低くなる。又、残存酸根量が多くなると灰緑青色となる。
【0029】
本願発明の酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体を乾燥する工程において複合コロイド粒子は一部結合し比較的硬いゲルとなるが、上記複合コロイド凝集体の乾燥物の比表面積は300℃乾燥品でも90〜130m2/gもあり、一次粒子径は6.7〜9.7nmで乾燥による粒子径の増加が小さいことから粒子−粒子間の結合は弱くゲルは粉砕により容易に微粒子化する。
【0030】
本願発明の(d)工程、(d’)工程において粉砕は焼成の前か後のいずれか又は両方で行うことが出来、粉砕には高速回転ミキサー、ピンディスクミル、ジェトオーマイザー、ボールミルなどを使用することが出来る。ケーキ乾燥する方法では焼成の前後で粉砕することが必要である。
酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体乾燥物を400〜800℃で焼成することにより酸化アンチモンは酸化スズに固溶し、コロイド状の導電性酸化スズ(SnO2(Sb25n、n:Sb25/SnO2モル比=0.01〜0.10)となる。本願発明により得られた導電性酸化スズの比表面積は40〜70m2/gで透過型電子顕微鏡観察によると一次粒子は10〜25nmの球状に近い粒子で、比表面積からの粒子径12.5〜21.9nmとかなり良く一致した。又、この一次粒子径は焼成温度が高くなるほど大きくなる傾向を示した。本願発明の導電性酸化スズは一次粒子が球状に近い粒子の凝集結合体であるため粉砕され易く、上記乾式での粉砕により粒子径0.5〜3μmの微粒子を得ることが出来る。
【0031】
本願発明において(b’)工程の洗浄により酸根量を充分減少することが出来ない場合には焼成して得た導電性酸化スズを水洗することにより酸根量を更に減少することが出来る。導電性酸化スズ中の酸根量は固形分に対して0.3重量%以下にすることが好ましい。本願発明の導電性酸化スズ微粉末を300Kg/cm2でプレスしたものの比抵抗は0.1〜100Ω・cmを示す。
【0032】
本願発明の導電性酸化スズ微粉末は粉末X線回折の結果、スズ石(Cassiterite)のシャープな回折ピークを示し、結晶性は良好である。
<酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルの製造方法>
本願第3発明は、上記(a’)工程、(b’)工程、及び下記(b”)工程;
(b”)工程:(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体のウェットケーキを水に分散した後、アンモニア又は有機塩基をSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加して20〜100℃に保持する工程、からなるアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルの製造方法である。
【0033】
また、上記(b)工程において酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体を脱アニオンすることにより酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルを製造することが出来る。
上記(b”)工程に使用される有機塩基としては、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミンなどのアルキルアミンや、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、グアニジン水酸化物、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイドなどの第4級アンモニウム水酸化物等を使用することが出来る。また、炭酸アンモニア、炭酸グアニジンのような炭酸塩を使用することも出来る。
【0034】
本願発明の(b”)工程において、アンモニア又は有機塩基の添加量は、単独で又は混合物として酸化スズ−酸化アンチモンに対して0.02〜4.0重量%が好ましい。0.02%以下では解膠が不完全となりゾル化しない部分が生じ、4.0%以上では添加量が過剰になるため経済的でなく、また有臭が強くなり、乾燥、焼成時の揮発量が大きくなるため好ましくない。
【0035】
本願発明の(b”)工程において、攪拌はファウドラー型、サタケ式などの通常攪拌、ディスパー、ホモミキサーのような高速攪拌を使用することが出来る。又、サンドグラインダー、ボールミルのような方法でも可能である。
本願発明の酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルは黄褐色〜褐色を呈し、一次粒子径は使用した酸化スズゾルの粒子径を示し、五酸化アンチモンゾルの存在は認められない。
【0036】
本願発明の酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾル中の固形分濃度(SnO2(Sb2xn、但しx=3〜5、n:Sb2x/SnO2モル比=0.01〜0.10)として5〜30重量%が可能であり、5重量%以下では経済的でなく30重量%以上では粘度が高くなりすぎる。特に10〜30重量%が好ましい。
本願発明の複合ゾルは乾燥、焼成(400℃以上)することにより導電性を付与することが出来、ガラス、セラミックスなどの表面に導電性を付与するのに使用することが出来る。
【0037】
本願発明の(b”)工程を経て得られたゾルのpHは7〜11が好ましい。酸化スズの等電位点が中性域にあるため酸性ではゾルにならない。また、このゾル中の酸化スズ−酸化アンチモン複合粒子の電子顕微鏡観察による一次粒子径は5〜15nmである。
〈導電性酸化スズ水性ゾルの製造方法〉
本願第4発明は、上記(a)工程、(b)工程、(c)工程、(d)工程、及び下記(e)工程;
(e)工程:(d)工程で得られた導電性酸化スズ微粉末を水に分散して湿式粉砕し、該湿式粉砕の少なくとも後に、アンモニア又は有機塩基をその合計量としてSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加する工程、よりなる導電性酸化スズ水性ゾルの製造方法である。
【0038】
本願第5発明は、上記(a)工程、(b)工程、(c)工程、(d)工程、(e)工程、及び下記(f)工程;
(f)工程:(e)工程で得られた導電性酸化スズ水性ゾルの分散媒を水性溶媒から有機溶媒に溶媒置換する工程、よりなる導電性酸化スズオルガノゾルの製造方法である。
【0039】
本願第6発明は、上記(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程、(d’)工程、及び下記(e’)工程;
(e’)工程:(d’)工程で得られた導電性酸化スズ微粉末を水に分散して湿式粉砕し、該湿式粉砕の少なくとも後に、アンモニア又は有機塩基をその合計量としてSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加する工程、よりなる導電性酸化スズ水性ゾルの製造方法である。
【0040】
そして本願第7発明は、上記(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程、(d’)工程、(e’)工程、及び下記(f’)工程;
(f’)工程:(e’)工程で得られた導電性酸化スズ水性ゾルの分散媒を水性溶媒から有機溶媒に溶媒置換する工程、よりなる導電性酸化スズオルガノゾルの製造方法である。
【0041】
本願発明の(d)工程及び(d’)工程により得た導電性酸化スズ粉末は、一次粒子径が10〜25nmのコロイド粒子が結合又は凝集して0.5〜3μmの粒子径を有するものである。一般には焼成により結合が強固になり機械的粉砕では結合を切ることは困難であるが、本願発明の導電性酸化スズ粉末は驚くべきことに(e)工程の機械的粉砕(物理的粉砕)によりコロイドレベルまで分散できることが判った。
【0042】
本願発明の(e)工程及び(e’)工程において、上記導電性酸化スズ粉末を水に分散し、サンドグラインダー、ボールミル、アトライターのような粉砕機を用いて湿式粉砕することによりコロイド粒子まで分散することが出来る。ただし、上記導電性酸化スズ粉末は少量の塩素イオンを含有するために、分散液は弱酸性(pH2〜5)を示す。本願発明の導電性酸化スズは酸化スズ(SnO2)に五酸化アンチモン(Sb25)が固溶したものと推定され、酸化スズの等電位点が中性(pH5〜7)であるのに対して、五酸化アンチモンの等電位点はpH1以下であることから、導電性酸化スズゾルは中性〜アルカリ性では負に帯電して安定であるが、酸性域ではカチオンサイト(Sn4+サイト)とアニオンサイト(Sb5+サイト)が共存するためコロイド粒子は凝集する。従って上記の機械的(物理的)粉砕によって得た分散液は、ゾルではなく導電性酸化スズコロイドの凝集体分散液となる。(液は透明性を示さない。)この導電性酸化スズコロイドの凝集体はpHを中性からアルカリ性にすることにより電荷的反発を得てゾルとなる。
【0043】
本願発明において上記凝集体分散液にアンモニア又はエチルアミン、メチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン、グアニジン水酸化物、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエタノールアンモニウムハイドロオキサイドなどの第四級アンモニウム水酸化物のような有機塩基を添加し、20〜100℃に保持することにより導電性酸化スズ水性ゾルを製造することが出来る。アンモニア及び沸点の低いアミンが特に好ましい。
【0044】
本願発明においてアンモニア又は有機塩基の添加量は、単独で又は混合物として導電性酸化スズ(SnO2(Sb25n、n:Sb25/SnO2モル比=0.01〜0.10)に対して0.02〜4.0重量%が好ましい。0.02重量%以下ではゾルにならないし、4.0重量%以上ではゾルになるが有臭が強く、乾燥時の揮発量が多くなり、導電性を低下させるため好ましくない。
【0045】
本願発明において機械的(物理的)粉砕を行う時の固形分濃度は20〜50重量%が好ましい。20重量%以下では粉砕効率が悪く、50重量%以上では粘度が高くなりすぎるため好ましくない。
本願発明において導電性酸化スズコロイド凝集体分散液は静置により凝集体が沈降することから必要に応じて傾斜法により洗浄して残存する塩素などの酸量を減少することが出来る。
【0046】
本願発明において導電性酸化スズ微粉末分散液を湿式粉砕する時に上記アンモニア又は有機塩基を添加することもできるが、酸化スズが有機塩基に溶解したり、アンモニア又は有機塩基が酸化スズ表面に強固に結合したりするため好ましくない。
本願発明において湿式粉砕した導電性酸化スズコロイド凝集体分散液にアンモニア又は有機塩基を添加することにより容易にゾル化するが、粉砕不充分のものはゾル化せず沈降する。本願発明においてゾル化率は70%以上であるが、沈降物は静定、遠心分離などの方法により除去できる。
【0047】
本願発明の導電性酸化スズ水性ゾルは、固形分(SnO2(Sb25n、n:Sb25/SnO2モル比=0.01〜0.10)が5〜40重量%であり、5重量%以下では経済的ではなく40重量%以上では粘度が高くなるため好ましくない。またゾルのpHは7〜11が好ましい。
本願発明の(f)工程及び(f’)工程として、(e)工程及び(e’)工程で得られた導電性酸化スズ水性ゾルに有機溶媒を添加しながら、水性溶媒を有機溶媒に溶媒置換することにより導電性酸化スズの有機溶媒ゾルを製造することができる。(f)工程及び(f’)工程では、(e)工程及び(e’)工程で得られた導電性酸化スズ水性ゾルの導電性酸化スズに対して、1.0〜20重量%の有機塩基及び/又は有機酸を添加した後、分散媒を水性媒体から有機溶媒に溶媒置換する事が好ましい。
【0048】
本願発明の(f)工程及び(f’)工程において使用される有機塩基としては、エチルアミン、メチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミン等のアルキルアミンや、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、グアニジン水酸化物、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエタノールアンモニウムハイドロオキサイドなどの第四級アンモニウム水酸化物等が例示でき、揮発性の高いアルキルアミンが特に好ましい。有機塩基の添加量は単独で又は混合物として導電性酸化スズ(SnO2(Sb25n、n:Sb25/SnO2モル比=0.01〜0.10)に対して1.0〜20.0重量%が好ましい。
【0049】
本願発明の(f)工程及び(f’)工程において使用される有機酸としては、グリコール酸、酒石酸、クエン酸などのオキシカルボン酸やフェニルホスホン酸等が挙げられる。有機酸の添加量は単独で又は混合物として導電性酸化スズ(SnO2(Sb25n、n:Sb25/SnO2モル比=0.01〜0.10)に対して1.0〜20.0重量%が好ましい。
【0050】
本願発明の(f)工程及び(f’)工程において使用される有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の直鎖アミド類、N−メチルー2ーピロリドン等の環状アミド類、エチルセロソルブ等のグリコールエーテル類、或いはエチレングリコール類等が挙げられる。
【0051】
本願発明の導電性酸化スズ有機溶媒ゾルは、固形分(SnO2(Sb25n、n:Sb25/SnO2モル比=0.01〜0.10)が5〜50重量%であり、5重量%以下では経済的ではなく50重量%以上では粘度が高くなるため好ましくない。
本願発明の(e)、(e’)工程、及び(f)、(f’)工程を経て得られる導電性酸化スズゾルは一次粒子径が10〜25nmであり、液中での粒子径が150nm以下であることから安定であり、長期間放置によってもゲル化及び沈降物の著しい発生は認められない。
本願発明の導電性酸化スズ水性ゾルは乾燥して水を除去することにより導電性を示す。それ故この水性ゾルを少量のバインダー(水溶性ポリマー、樹脂エマルジョン)と混合して塗料にした後、プラスチックス、紙、セラミックス、ガラスなどに塗布乾燥することにより導電性を付与することが出来る。
【0052】
【実施例】
参考例
(酸性の酸化第二スズ水性ゾルの製造)
金属スズ粉末と塩酸水溶液と過酸化水素水溶液との反応により、酸性の酸化第二スズ水性ゾルを作製した。このゾルは比重1.420、pH0.40、攪拌直後の粘度32mPa・s、SnO2 含量33.0重量%、HCl含量2.56重量%、電子顕微鏡による紡錘状コロイド粒子径10nm以下、BET法による粒子の比表面積120m2 /g、この比表面積からの換算粒子径7.2nm、米国コールター社製N4 装置よる動的光散乱粒子径107nmであった。
【0053】
実施例1
(a)工程:上記参考例で作製した酸性の酸化第二スズ水性ゾル6934g(SnO2 として2288g)に攪拌下、純水5213gを加え、希釈した後、三酸化アンチモン(三国精錬(株)製99.4重量%含有)223g(Sb23として221.7g)を添加し、92〜94℃に加熱し、10時間撹拌を続け、褐色の酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液12266gを得た。
(b)工程:(a)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液12266gに水26282gを加え希釈し、28重量%アンモニア水52gを添加し38600gの希釈分散液とした。この分散液を陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410、オルガノ(株)製)6リットルを充填したカラムに通液させることにより脱Clし、アルカリ性の酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾル43800gを得た。このものはSnO2として5.2重量%、pH10.17、電導度174μs/cmであった。このゾルをロータリーエバポレーターを用いて濃縮を行い、濃縮ゾル10900gを得た。このゾルはSnO2として21重量%、pH7.75、電導度1300μs/cmであった。
(c)工程:(b)工程で得た濃縮ゾルをスプレードライヤーで乾燥し、乾燥粉末2800gを得た。この乾燥粉末を電気炉に入れ、480℃、13時間焼成を行った。
(d)工程:(c)工程で得られた焼成粉末を粉砕して導電性酸化スズ粉末を得た。電子顕微鏡観察による一次粒子径は12nmであった。また、粉末の凝集体粒子径は2μmであった。この導電性酸化スズ粉末を300kg/cm2でプレスしたペレットの比抵抗値は、1Ω・cmであった。
(e)工程:(d)工程で得た導電性スズ粉末825gを水1505gに分散し、28重量%アンモニア水27gを添加し、ガラスビーズ(2mmφ)1700gを仕込んだアトライターで24時間湿式粉砕し、導電性酸化スズ水性ゾル4000gを得た。このゾルに含まれる電解質をさらに除去するために、水4250gで希釈した後、陰イオン交換樹脂(IRA−41O、オルガノ(株)製)1リットルを詰めたカラムに通液し、次いで陽イオン交換樹脂(IR−120B、オルガノ(株)製)1リットルを詰めたカラムに通液し、酸性の導電性酸化スズ水性ゾル9800gを得た。このゾルはSnO2として7.67重量%、Sb25として0.82重量%、電子顕微鏡観察による一次粒子径は12nm、pH3.2、電導度140μs/cmであった。このゾルにジイソブチルアミン13.2gを添加し、アルカリ性(pH8.3、電導度180μs/cm)とした後、ロータリーエバポレータで濃縮し、濃縮ゾル1700gを得た。
(f)工程:(e)工程で得られた濃縮ゾル1700gをロータリーエバポレータでメタノール22リットルを徐々に添加しながら水を除去する方法で水媒体をメタノールに置換し、導電性酸化スズメタノールゾル4064gを得た。このゾルは比重0.968、粘度1.0mPa・s、pH(1+1)8.22、SnO2として18.5重量%、Sb25として2.00重量%、水分0.55重量%、BET法による粒子の比表面積からの換算粒子径は11.3nm、電子顕微鏡観察による一次粒子径は12nm、米国コールター社製N4 装置よる動的光散乱粒子径78nmであった。
【0054】
このゾルを乾燥して導電性酸化スズ粉末として、300kg/cm2でプレスしたペレットの比抵抗値は、1Ω・cmであった。
実施例2
(a’)工程:上記参考例で作製した酸性の酸化第二スズ水性ゾル4770g(SnO2 として1574g)に攪拌下、純水4946gを加え、希釈した後、三酸化アンチモン(三国精錬(株)製99.4重量%含有)158.4g(Sb23として157.4g)を添加し、92〜94℃に加熱し、10時間撹拌を続け、褐色の酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液9600gを得た。
(b’)工程:(a’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液9600gに、28重量%アンモニア水225gを添加、中和し(pH7.05)得られたスラリーを吸引濾過し、次いで純水2リットルで3回、注水洗浄し酸化スズ−酸化アンチモンウェットケーキを得た。
(c’)工程:(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモンウェットケーキを熱風乾燥機で180℃で乾燥させた後、ボールミルにて粉砕し、電気炉で540℃で13時間焼成を行った。
(d’)工程:(c’)工程で得られた焼成粉末を粉砕して導電性酸化スズ粉末を得た。電子顕微鏡観察による一次粒子径は15nmであった。また、粉末の凝集体粒子径は2.5μmであった。この導電性酸化スズ粉末を300kg/cm2でプレスしたペレットの比抵抗値は、10Ω・cmであった。
(e’)工程:(d’)工程で得た導電性酸化スズ粉末825gを水1505gに分散し、28重量%アンモニア水27gを添加し、ガラスビーズ(2mmΦ)1700gを仕込んだボールミルで240時間湿式粉砕し、導電性酸化スズ水性ゾル4000gを得た。このゾルに含まれる電解質をさらに除去するために、水4250gで希釈した後、陰イオン交換樹脂(IRA−41O、オルガノ(株)製)1リットルを詰めたカラムに通液し、次いで陽イオン交換樹脂(IR−120B、オルガノ(株)製)1リットルを詰めたカラムに通液し、酸性の導電性酸化スズ水性ゾル10000gを得た。このゾルはSnO2として7.50重量%、Sb25として0.83重量%、電子顕微鏡観察による一次粒子径は15nm、pH3.2、電導度140μs/cmであった。このゾルにジイソブチルアミン13.2gを添加し、アルカリ性(pH8.3、電導度180μs/cm)とした後、ロータリーエバポレータで濃縮し、濃縮ゾル1700gを得た。
(f’)工程:(e’)工程で得られた濃縮ゾル1700gをロータリーエバポレータでメタノール22リットルを徐々に添加しながら水を除去する方法で水媒体をメタノールに置換し、導電性酸化スズメタノールゾル4104gを得た。このゾルは比重0.968、粘度1.0mPa・s、pH(1+1)8.22、SnO2として18.3重量%、Sb25として2.03重量%、水分0.48重量%、BET法による粒子の比表面積からの換算粒子径は10.9nm、電子顕微鏡観察による一次粒子径は15nm、米国コールター社製N4装置よる動的光散乱粒子径75nmであった。
【0055】
このゾルを乾燥して導電性酸化スズ粉末として、300kg/cm2でプレスしたペレットの比抵抗値は、10Ω・cmであった。
比較例1
実施例2の(a’)工程の三酸化アンチモンの添加量を15.8gにした他は同一条件にて操作を行い、(c’)、(d’)工程で焼成、粉砕し焼成粉末を得た。しかし、この焼成酸化スズ粉末を300kg/cm2でプレスしたペレットの比抵抗値は10KΩ・cm以上となり、導電性が極めて低い値を示した。
【0056】
比較例2
市販の導電性酸化スズ粉末を300kg/cm2でプレスしたペレットの比抵抗値は25Ω・cmであった。
【0057】
【発明の効果】
本発明によって得られる導電性酸化スズは少量のバインダー(水溶性ポリマー、樹脂エマルジョン)と混合して塗料にした後、プラスチックス、紙、セラミックス、ガラスなどに塗布乾燥することにより導電性を付与することが出来る。特に導電性酸化スズゾルは粒子径が小さく、透明性が高く、その乾燥被膜は約1.7〜2.0の屈折率を示し、また結合強度、硬度のいずれもが高く、耐光性、耐候性、帯電防止性、耐摩耗性、付着性などが良好であるため、プラスチックスレンズ、フィルム、プラスチックス成形品の高屈折率ハードコート剤用マイクロフィラー、ハロゲン含有ビニル樹脂やモダアクリル樹脂などの難燃助剤、繊維、紙、プラスチックスなどの帯電防止剤、触媒や耐火物用結合剤、無機イオン交換体、紫外線吸収用マイクロフィラー、遠赤外線放射用マイクロフィラー、金属、ガラス、セラミックスの表面処理剤などの用途に使用することが出来る。
【0058】
本発明によって得られる酸化スズ−酸化アンチモン複合ゾルは特に粒子径が小さく、透明性が高く、その乾燥被膜は約1.7〜2.0の屈折率を示し、また結合強度、硬度のいずれもが高く、耐光性、耐候性、耐摩耗性、付着性なども良好であるため、プラスチックスレンズ、フィルム、プラスチックス成形品の高屈折率ハードコート剤用マイクロフィラー、ハロゲン含有ビニル樹脂やモダアクリル樹脂などの難燃助剤、触媒や耐火物用結合剤、無機イオン交換体、紫外線吸収用マイクロフィラー、遠赤外線放射用マイクロフィラー、金属、ガラス、セラミックスの表面処理剤などの用途に使用することが出来る。

Claims (8)

  1. 下記(a)工程、(b)工程、(c)工程及び(d)工程;
    (a)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO2に対してSb23として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
    (b)工程:(a)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液に、アンモニア又は有機塩基を0.02〜4.0重量%添加した後、陰イオン交換により脱アニオンしてアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルとする工程、
    (c)工程:(b)工程で得られたアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
    (d)工程:(c)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、からなる導電性酸化スズ微粉末の製造方法。
  2. 下記(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程及び(d’)工程;
    (a’)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO2に対してSb23として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
    (b’)工程:(a’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液をアンモニア又は有機塩基で中和して得られる酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体の分離と水洗を行う工程、
    (c’)工程:(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体のウェットケーキを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
    (d’)工程:(c’)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、からなる導電性酸化スズ微粉末の製造方法。
  3. 下記(a’)工程、(b’)工程、及び(b”)工程
    (a’)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO 2 に対してSb 2 3 として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
    (b’)工程:(a’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液をアンモニア又は有機塩基で中和して得られる酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体の分離と水洗を行う工程、
    (b”)工程:(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体のウェットケーキを水に分散した後、アンモニア又は有機塩基をSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加して20〜100℃に保持する工程、からなるアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルの製造方法。
  4. 下記(a)工程、(b)工程、(c)工程、(d)工程、及び(e)工程
    (a)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO 2 に対してSb 2 3 として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
    (b)工程:(a)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液に、アンモニア又は有機塩基を0.02〜4.0重量%添加した後、陰イオン交換により脱アニオンしてアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルとする工程、
    (c)工程:(b)工程で得られたアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
    (d)工程:(c)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、
    (e)工程:(d)工程で得られた導電性酸化スズ微粉末を水に分散して湿式粉砕し、該湿式粉砕の少なくとも後に、アンモニア又は有機塩基をその合計量としてSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加する工程、よりなる導電性酸化スズ水性ゾルの製造方法。
  5. 下記(a)工程、(b)工程、(c)工程、(d)工程、(e)工程、及び(f)工程
    (a)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO 2 に対してSb 2 3 として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
    (b)工程:(a)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液に、アンモニア又は有機塩基を0.02〜4.0重量%添加した後、陰イオン交換により脱アニオンしてアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルとする工程、
    (c)工程:(b)工程で得られたアルカリ性酸化スズ−酸化アンチモン複合水性ゾルを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
    (d)工程:(c)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、
    (e)工程:(d)工程で得られた導電性酸化スズ微粉末を水に分散して湿式粉砕し、該湿式粉砕の少なくとも後に、アンモニア又は有機塩基をその合計量としてSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加する工程、
    (f)工程:(e)工程で得られた導電性酸化スズ水性ゾルの分散媒を、水性溶媒から有機溶媒に溶媒置換する工程、よりなる導電性酸化スズオルガノゾルの製造方法。
  6. 下記(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程、(d’)工程、及び(e’)工程
    (a’)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO 2 に対してSb 2 3 として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
    (b’)工程:(a’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液をアンモニア又は有機塩基で中和して得られる酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体の分離と水洗を行う工程、
    (c’)工程:(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体のウェットケーキを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
    (d’)工程:(c’)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、
    (e’)工程:(d’)工程で得られた導電性酸化スズ微粉末を水に分散して湿式粉砕し、該湿式粉砕の少なくとも後に、アンモニア又は有機塩基をその合計量としてSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加する工程、よりなる導電性酸化スズ水性ゾルの製造方法。
  7. 下記(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程、(d’)工程、(e’)工程、及び(f’)工程
    (a’)工程:酸性の酸化スズゾルに三酸化アンチモンを、SnO 2 に対してSb 2 3 として2.0〜20重量%になるように添加した後、20〜100℃に保持して酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液を作製する工程、
    (b’)工程:(a’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド分散液をアンモニア又は有機塩基で中和して得られる酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体の分離と水洗を行う工程、
    (c’)工程:(b’)工程で得られた酸化スズ−酸化アンチモン複合コロイド凝集体のウェットケーキを乾燥した後400〜800℃で焼成する工程、及び
    (d’)工程:(c’)工程で得られた焼成物を粉砕する工程、
    (e’)工程:(d’)工程で得られた導電性酸化スズ微粉末を水に分散して湿式粉砕し、該湿式粉砕の少なくとも後に、アンモニア又は有機塩基をその合計量としてSnO2に対して0.02〜4.0重量%添加する工程、
    (f’)工程:(e’)工程で得られた導電性酸化スズ水性ゾルの分散媒を、水性溶媒から有機溶媒に溶媒置換する工程、よりなる導電性酸化スズオルガノゾルの製造方法。
  8. 酸性の酸化スズゾルが、下記(i)工程及び(ii)工程;
    (i)工程:過酸化水素水及び金属スズを、2〜3のH22/Snモル比に保持しつつ同時に又は交互に塩酸水溶液中に添加して、SnO2濃度が15〜40重量%となる酸化スズコロイドの凝集体を生成させる工程、及び
    (ii)工程:(i)工程で得られた酸化スズコロイドの凝集体を分離した後で水で解膠する工程、より得られるものである請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の製造方法。
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