JP4080083B2 - 計量システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組合せ計量装置および重量チェッカーを備えた計量システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポテトチップスのような菓子などを組合せ計量装置で所定量に計量した後、縦ピロー包装機で包装し、更に、重量チェッカーで包装後の商品重量を計って検査する計量包装検査システムが知られている(たとえば、特開平9-301327号公報参照)。かかるシステムでは、複数種の装置で一連の処理を行って生産するので、不良品(NG)が発生した場合に、どの装置に不具合が生じたのかを把握するのは困難な一方で、所定の稼働率ないし歩留りを得るためには、早期に対処する必要がある。
そこで、前記先行技術では、各処理装置における処理結果から問題となる処理装置を把握し表示するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記先行技術では、どの処理装置に不具合があるのかを十分に把握し得ない欠点がある。
したがって、本発明の目的は、組合せ計量装置または重量チェッカーのいずれに不具合があるのかを把握し易くし得る計量システムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の計量システムは、内容物の組合せ算出値と前記内容物を袋詰めした後に計量した後計量値とを入力して、両者のズレの傾向を読み取り、それに基づいて、前記組合せ算出値または後計量値のいずれに異常があるかを判別する判別手段と、前記判別した結果を表示する表示器とを設けた計量システムであって、前記判別手段は、同一の内容物について前記組合せ算出値と後計量値とを比較し、両者の比較結果が許容範囲を外れたズレ異常が連続的に現れるか不連続的に現れるかによって前記判別を行うことを特徴とする。
【0005】
ここで、本発明において、「組合せ算出値と後計量値とのズレ」とは、同一の内容物についての組合せ算出値と後計量値との差ないし比などの比較結果や、当該比較結果が所定の許容範囲内であるか否かなどを意味する。
また、「ズレの傾向」とは、複数個の商品について得られた前記ズレに関する情報を合わせた情報をいい、たとえば、該ズレに関する情報の変化(ズレについての時間的要素を加味した概念)を含む。
【0006】
【発明の原理】
つぎに、本発明の原理について説明する。
組合せ計量装置は複数個の計量ヘッド(重量検出器)で計量した個別の計量値を組み合わせて組合せ算出値を算出する。ここで、組合せ計量装置は組合せに参加する計量ヘッドが組合せ排出ごとに異なるのであるから、1つの計量ヘッドに不具合が発生した場合、組合せ算出値の良・不良がランダムに発生する。たとえば、図4(b)に示すように2号機の計量ヘッドに不具合が発生すると、当該2号機が組合せに参加するか否かに応じて、良・不良がランダムに現れる。
一方、重量チェッカーは、商品をコンベヤで搬送しながら該コンベヤ上に商品が完全に乗り移った後に商品の重量を計る。ここで、重量チェッカーは、コンベヤ上に商品が存在しない状態で、周知のゼロ点調整を行うのであるが、単位時間当たりの処理個数が多くなると前記ゼロ点調整ができず、そのため、ゼロ点自体に狂いが生じ、やがて計量不良(ズレ異常)が発生する。この場合、重量チェッカーによる後計量値は連続的に不良となる。
以上のことから、組合せ計量値と後計量値との比較結果に大きなズレが連続的に現れる場合は重量チェッカーに不具合が発生していると推定でき、一方、ズレが不連続的に現れる場合は組合せ計量装置に不具合が発生している推定することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜図6は第1実施形態を示す。
まず、本発明が適用される計量包装検査システムの概略について説明する。
図1において、100は搬送コンベヤ、1は組合せ計量装置、200は製袋包装機(包装機)、300は重量チェッカー、400はシールチェッカー、700は箱詰装置である。搬送コンベア100は、被計量物である内容物(品物)Mを組合せ計量装置1の分散フィーダ2の中央部へ落下させる。なお、内容物Mは数個ないし多数個が集められて後に袋詰めされて商品となる。
【0008】
図2に示すように、前記分散フィーダ2および各供給トラフ3iはそれぞれ加振装置の駆動により振動することで、分散フィーダ2上の内容物Mを、各供給トラフ3iの下流に設けられた多数のプールホッパ4iに供給する。これら各プールホッパ4iには、ゲート5iが設けられ前記各供給トラフ3iから供給されて受け取った内容物Mを一時的に収容して貯留する。前記各プールホッパ4iの下流には計量ホッパ6iが設けられている。これら各計量ホッパ6iには、前記プールホッパ4iから該計量ホッパ6iに投入された内容物Mの重量を検出する重量検出器7iを備えた計量ヘッドおよびゲート8iが設けられている。ゲート8iの下方には大きな集合排出シュート9が設けられており、後述するように、前記各重量検出器7iで検出された内容物Mの重量を組み合わせることで、内容物Mを一まとめにして目標値もしくは目標値に近い値とし、図1の製袋包装機200に内容物Mを落下させる。
【0009】
図1に示す製袋包装機200は、いわゆる縦型ピロー包装機で、フィルムロールFrから巻き出したシート状のフィルムFを縦シーラ201で溶着して筒状に形成し、上方から落下する内容物Mを筒状のフィルムF内に充填した状態で、前記フィルムFにおける内容物Mの上方の端部F1をエンドシーラ202で溶着する(シールする)と共に切断して商品M1を連続的に包装する(たとえば、特開平4−28105号公報参照)。包装済の商品M1は下方に落下すると共に、前倒具301によって受取コンベヤ302上に倒されて搬送される。商品M1は受取コンベヤ302から重量チェッカー300に搬送される。
【0010】
前記重量チェッカー300は、図3に示すように、商品M1の重量を計量するロードセルのような重量検出器305と、重量検出器305の上部に支持されたコンベヤ303を有している。図1に示すように、重量チェッカー300は、商品M1を斜め上方に向って搬送しながら商品M1の重量を計って検査する。商品M1は重量チェッカー300からシールチェッカー400に搬送される。
【0011】
前記シールチェッカー400は、重量チェッカー300から搬送された商品M1を押え具401で上から押さえながら斜め上方に搬送すると共に、包装袋のシール不良および商品M1の長さを検査する。振分装置500は、シールチェッカー400から受け取った商品M1を前記各検査結果に基づいて、不良であれば系外に排出すると共に、良品であれば、下流に搬送する。商品M1は振分装置500および整列搬送装置600などからなる搬送装置を介して下流の箱詰装置700に搬送される。箱詰装置700は、段ボール箱B内に商品M1を箱詰する。
【0012】
つぎに、組合せ計量装置の組合せ制御について説明する。
図3に示すように、各重量検出器7iは、検出した重量をマルチプレクサ70に出力する。マルチプレクサ70は、所定の同期信号が印加されると各計量信号をA/D変換器71に出力する。該A/D変換器71は各計量信号をデジタル信号からなる計量値に変換して該計量値を組合せコントローラ(マイクロコンピュータ)10に出力する。
【0013】
組合せコントローラ10は、前記計量値の1以上を組み合わせた組合せ算出値Wcを算出して、該組合せ算出値Wcを所定の組合せ目標値と比較し、組合せ算出値Wcが該組合せ目標値以上となる組合せのうち、最も組合せ目標値に近い組合せを求め、当該組合せに対応する図2のゲート8iを開放させて、計量ホッパ6iから集合排出シュート9に内容物Mを組合せ排出させる。
【0014】
前記組合せコントローラ10は、CPU11、ROM12およびRAM13を備えている。RAM13には、第1計量履歴記憶部13aが設けられている。図4(a)に示すように、第1計量履歴記憶部13aには、組合せに参加した計量ヘッドの号機番号、ならびに、当該組合せの組合せ算出値Wcが互いに関連付けられて記憶される。
【0015】
つぎに、本システムの要部の構成について説明する。
図3に示すように、組合せコントローラ10およびチェッカー制御部30は、図示しないインターフェイスを介してリモートコントローラ50に接続されている。
【0016】
前記チェッカー制御部30には、重量検出器305からの出力を重量に変換した重力信号が入力される。チェッカー制御部30は、重量信号が安定した時点で、当該重量信号から風袋重量を減算して後計量値Wsを算出すると共に、当該後計量値Wsが所定の重量よりも大きい場合または小さい場合には、振り分け装置500(図1)に不良信号を出力する。振り分け装置500は当該不良信号に基づいて該商品M1を系外に排出する。一方、チェッカー制御部30は、前記後計量値Wsをリモートコントローラ50に出力する。
【0017】
前記リモートコントローラ50は、CPU51,ROM52およびRAM53を備えている。RAM53には、第2計量履歴記憶部53a,不良履歴記憶部53b,許容範囲記憶部53cおよび回数記憶部53fが設けられている。前記第2計量履歴記憶部53aには、前記組合せコントローラ10の第1計量履歴記憶部13aの記憶内容および後計量値Wsが転送(入力)され、同一の内容物についての組合せ算出値Wcと後計量値Wsとが互いに関連付けられて記憶される。
【0018】
図3の前記許容範囲記憶部53cには、たとえば所定の許容差(許容範囲)Weが記憶されている。リモートコントローラ50のCPU51は本発明の判別手段を構成しており、前記組合せ算出値Wcから、当該組合せを行った同一の商品M1についての後計量値Wsを減算して得た重量偏差と許容差Weとの比較を行う。CPU51は、重量偏差の絶対値が許容差Weよりも大きい場合には、偏差異常(ズレ異常)であると判断して、図4(c)に示すように、不良履歴記憶部53bに当該組合せに参加した計量ヘッドの号機番号を記憶させる。
【0019】
回数記憶部53fには、連続しているか否かの基準となる所定値Kが記憶される。図3のCPU51には、後述する計数カウンタ51aが設けられている。
【0020】
組合せコントローラ10には、タッチスクリーン54が図示しないインターフェイスを介して接続されている。タッチスクリーン54は、たとえば、液晶表示器を有しており、図5の表示画面に示すように、種々のメッセージの表示などを行う。
【0021】
つぎに、不良号機を特定するための原理と運用の一例について説明する。
図4(c)に示すように、たとえば、「1回目」、「3回目」および「4回目」に偏差異常が生じた場合、偏差異常が不連続に現れているので、CPU51は計量ヘッドの異常であると判別する。また、「1回目」の結果から、1,2,3号機のうち何れかが正常でない可能性があると判別することができる。該判別結果に基づいて、図5(a)に示すように、「計量ホッパの1,2,3号機の何れかに異常がありませんか?」などの内容をタッチスクリーン54に表示させる。
【0022】
つぎに、図4(b)の前記偏差異常であった「1回目」と「3回目」の結果から、2つの計量結果に共通する号機番号「2,3号機」のうち、何れかに異常があると判別することができる。該判別結果に基づいて、図5(b)のように、「計量ホッパの2,3号機の何れかに異常がありませんか?」などの内容をタッチスクリーン54に表示させる。また、図4(c)の「1回目」、「3回目」および「4回目」の計量結果から、これらに共通の号機番号「2号機」が、異常であると判別することができる。該判別結果に基づいて、図5(c)のように、「計量ホッパの2号機に異常がありませんか?」などの内容をタッチスクリーン54に表示させる。
このように、CPU51は偏差異常時の組み合せに参加したホッパの号機に関する情報に基づいて、正常でない可能性のあるホッパの号機番号を特定すると共に出力する。
【0023】
本実施形態では、以下に説明するように、前記偏差異常が連続的・不連続的に現れるか否かによって異常装置の判別を行う。
CPU51(判別手段)の動作を図6のフローチャートを用いて説明する。
判別モードがスタートすると、ステップS1で計数カウンタ51a(図3)が0クリアされ、ステップS2に進む。ステップS2では、CPU51が組合せ算出値Wc、当該組合せに参加した計量ヘッドの号機番号および当該組合せを行った同一の商品M1の後計量値Wsを互いに関連付けて第2計量履歴記憶部53aに記憶させる。一方、CPU51は、重量偏差を算出して、ステップS3に進む。
【0024】
ステップS3では、CPU51が、重量偏差と許容差Weとの比較を行い、偏差異常と判別した場合にはステップS4に進む。一方、偏差異常でない場合にはステップS1に戻る。ステップS4では、CPU51が、当該組合せに参加した計量ヘッドの号機番号を不良履歴記憶部53bに記憶させてステップS5に進む。
【0025】
前記ステップS5では、計数カウンタ51aをインクリメントして、ステップS6に進む。ステップS6では、計数カウンタ51aの値と所定の値Kとの比較を行う。計数カウンタ51aの値が所定の値K以上の場合には、偏差異常が所定回連続している(偏差異常が連続的に現れている)ことから、重量チェッカー300に異常の可能性があると判別し、ステップS7に進む。一方、所定の値Kよりも小さい場合には、ステップS2に戻る。ステップS7では、図5(d)に示すように、「重量チェッカーに異常がありませんか?」という内容をタッチスクリーン54に表示させる。
【0026】
図1、図2および図7〜図10は第2実施形態を示す。
前記第1実施形態では、偏差異常が連続的に現れるか否かによって異常装置の判別を行ったが、本第2実施形態では、多数のズレに関する情報を平均化した値などから、異常装置の判別を行う。
図7において、前記チェッカー制御部30は、マイコン35、重量検出回路306、商品検出回路307およびモータ制御回路309を有している。重量検出回路306およびモータ制御回路309はマイコン35に図示しないインターフェイスを介してそれぞれ接続されている。重量検出回路306は重量検出器305に接続されており、重量検出器305からの計量信号を受け取る。
【0027】
前記商品検出回路307は商品検出器308に接続されている。この商品検出器308は、たとえば、光検出器からなり、図1に示すように、コンベヤ303と受取コンベヤ302との間に設けられている。商品検出器308が商品M1を検出すると、図7の商品検出回路307が重量検出回路306に商品検出信号を出力する。重量検出回路306は、該商品検出信号に基づいて、所定のタイミングで計量信号から振動成分を除去した重量信号をマイコン35に出力する。
【0028】
一方、重量検出回路306は、重量検出器305からの計量信号が所定の基準電圧を下回った場合、すなわち、コンベヤ303が空状態である場合、当該計量信号からなるゼロ点信号をマイコン35に出力する。前記重量信号からゼロ点信号および風袋重量を減算することで、商品M1の正味重量である後計量値Wsが得られる。
モータ制御回路309は、コンベヤ303の駆動モータ(図示せず)などの制御を行う。
【0029】
前記マイコン35のRAM33には、合格基準値記憶部33aおよびゼロ点重量記憶部33eが設けられている。合格基準値記憶部33aには、商品M1の合否の基準となる合格基準値が記憶されている(一般に、合否の基準となる許容範囲で記憶されている)。チェッカー制御部30のCPU31は、後計量値Wsと合格基準値との比較を行い、後計量値Wsが合格基準値内であれば、当該商品M1を合格と判定する。一方、CPU31は、商品M1が不合格であると判定した場合には、振り分け信号を振り分け装置500に出力して、当該不良の商品M1を系外に排出させる。ゼロ点重量記憶部33eには、今回および前回のゼロ点重量が更新記憶される。
【0030】
前記チェッカー制御部30のCPU31は、計量手段31aおよびゼロ点調整手段31dを備えている。
CPU51の計量手段31aは、重量検出回路306より出力された重量信号からゼロ点信号を減算した後、更に当該重量から所定の風袋重量を減算して、前記後計量値Wsの算出を行う。ゼロ点調整手段31dは、周知のゼロ点調整を行う(たとえば、実公平3−32985号第6欄第39行目〜第7欄第6行目)。
【0031】
前記リモートコントローラ50のRAM55には、重量履歴記憶部55b、平均値記憶部55cおよび許容値記憶部55dが設けられている。
図8に示すように、前記重量履歴記憶部55bには、合格と判定された商品M1の内、1回前からn回前までに計量を行った組合せ算出値Wcが記憶される。また、重量履歴記憶部55bには、前記各組合せ算出値Wcに対応する商品M1(組合せ排出した内容物Mと同一のものを包装した商品M1)の後計量値Wsが記憶される。組合せ算出値Wcおよび後計量値Wsは計量が行われるごとに、組合せコントローラ10およびチェッカー制御部30からリモートコントローラ50に入力され、重量履歴記憶部55bに更新して記憶される。
【0032】
前記CPU51は、図8の重量履歴記憶部55bに記憶されたn回分の組合せ算出値Wcおよび後計量値Wsをそれぞれ平均した組合せ平均値Waおよび後計量平均値Wbを算出する。平均値記憶部55cには、前記組合せ平均値Waおよび後計量平均値Wbが記憶される。図7の許容値記憶部55dには、後述する許容値Wpが記憶されている。
【0033】
前記リモートコントローラ50のCPU51は本発明の判別手段を構成しており、組合せ平均値Waおよび後計量平均値Wbを求め、この求めた組合せ平均値Waから後計量平均値Wbを減算して計量偏差(Wa─Wb)の算出を行う。また、CPU51は、該計量偏差(Wa─Wb)と許容値Wpとの比較を行い、該比較結果に基づいてゼロ点不良が生じている可能性があるか否かの判別を行う。
さらにCPU51は前記ゼロ点調整の結果と前記計量偏差(Wa─Wb)を比較して、ゼロ点不良であったかどうかを判定する。
【0034】
前記組合せコントローラ10は、リモートコントローラ50から後述する休止信号を受け取ると、組合せ計量装置1に1回分の内容物Mの組合せ排出を休止させる。なお、本第2実施形態のその他の構成は、前記第1実施形態と同様であり、同一部分または相当部分に同一符合を付してその詳しい説明を省略する。
【0035】
つぎに、本発明の原理と運用の一例について説明する。
図8に示すように、重量チェッカー300で検査した重量が適正であった商品M1のうち、最も最近計量した内容物Mのn回分の組合せ算出値Wcついて組合せ平均値Waを算出する。当該組合せ算出を行った内容物Mと同一の内容物Mの後計量値Wsについて後計量平均値Wbを算出する。つぎに、組合せ平均値Waから後計量平均値Wbを減算し、計量偏差(Wa─Wb)の算出を行う。
ここで、前記2つの平均値Wa,Wbは、同一の内容物Mについての重量を計った平均値であるから、本来一致するはずである。したがって、当該計量偏差(Wa─Wb)と所定の許容値Wpを比較し、計量偏差(Wa─Wb)が許容値Wpを越える場合は、重量チェッカー300にゼロ点不良が生じている可能性があると判別することができる。
【0036】
つぎに、ゼロ点の調整モードについて図9のフローチャートを用いて説明する。
ステップS11において、CPU51は、組合せ平均値Waから後計量平均値Wbを減算して計量偏差(Wa─Wb)を算出し、更に、該偏差の絶対値を算出する。つづいて、CPU51は、許容値記憶部55dから許容値Wpを読み出し、計量偏差(Wa─Wb)の絶対値と許容値Wpとの比較を行う。さらに、CPU51は、計量偏差(Wa─Wb)の絶対値が許容値Wpよりも大きい場合に、重量チェッカー300にゼロ点不良が生じている可能性があると判別して、ステップS12に進む。一方、計量偏差(Wa─Wb)の絶対値が許容値Wp以下の場合にはステップS11に戻る。
【0037】
ステップS12では、チェッカー制御部30にゼロ点調整を行なわせる。すなわち、CPU51が組合せコントローラ10に休止信号を出力すると、図1の組合せ計量装置1が、1回分の内容物Mの組合せ排出を休止させる。同時に、製袋包装機200も包装動作を休止する。したがって、重量チェッカー300への商品M1の搬入が遅れ、数秒後には図10の破線で示す商品M1がコンベヤ303に乗っていない空の状態が生じる。この時、図7のCPU51は、空の状態のコンベヤ303のゼロ点信号に基づいて、新たなゼロ点重量を算出し、この新しいゼロ点重量をゼロ点重量記憶部33eに更新記憶させることで、ゼロ点調整を行う。
【0038】
図9の前記ステップS12のゼロ点調整に続いてステップS13に進む。ステップS13では、CPU51がゼロ点重量記憶部33eから今回および前回のゼロ点重量を読み出し、今回算出した新たなゼロ点重量から前回のゼロ点重量を減算して、変動値Woを求め、ステップS14に進む。ステップS14では、計量偏差(Wa─Wb)から変動値Woを減算した値が、許容値Wp内であるか否かの判別をCPU51が行う。
【0039】
ここで、ゼロ点不良が生じていたならば、後計量平均値Wbは変動値Woだけ変動しているはずであるから、変動値Woと計量偏差(Wa─Wb)の値は、本来一致するはずである。したがって、計量偏差(Wa─Wb)から変動値Woを減算した結果が、許容値Wp内である場合は、ゼロ点不良が生じていたと断定することができる。一方、該減算結果が許容値Wpを越える場合は、ゼロ点不良ではなく、組合せ計量装置1に異常が生じている可能性があると判別することができる。したがって、該減算結果が許容値Wpよりも小さい場合には、ゼロ点不良が生じていたとCPU51が判別して、ステップS15に進む。一方、該減算結果が許容値Wp以上である場合には、組合せ計量装置1に異常の可能性があるとCPU51が判別して、ステップS16に進む。
【0040】
ステップS15では、CPU51が、タッチスクリーン55に、「重量チェッカーのゼロ点調整を行いました。」などの内容を表示させると共に、ゼロ点調整を行った時刻および変動値WoなどをRAM33の所定の記憶部に記憶させる。ステップS16では、CPU51が、タッチスクリーン55に「組合せ計量装置に異常はありませんか?」などの内容を表示させる。
【0041】
図11は変形例の判別方法を示す。
リモートコントローラ50のRAM55は、偏差履歴記憶部55fが設けてある。この偏差履歴記憶部55fには、同一の内容物についての組合せ算出値Wcから後計量値Wsを減算した偏差Wdが記憶されている。リモートコントローラ50のCPU51は、2つの値Wci ,Wsi から偏差Wdi を求めRAM55に記憶させる。さらに、CPU51は、n回分の偏差Wdn 〜Wd1 つまり「ズレ」が同様な傾向で連続しているか否かを判別する。判別の方法としては、たとえば、下記の(1) 式および(2) 式を用いる。
Wd1 ≦Wd2 ≦……≦Wdn …(1)
Wd1 ≧Wd2 ≧……≧Wdn …(2)
【0042】
すなわち、一般に、重量チェッカーのゼロ点の変動は経時的に徐々に拡大するので、図11(a)のように、偏差履歴記憶部55fに記憶された偏差Wdi が徐々に増加または減少している場合は、(前記(1) 式または(2) 式のいずれか一方を満足する場合は、)重量チェッカー300のゼロ点変動に偏差異常の原因があるとCPU51が判別する。
一方、図11(b)のように、偏差履歴記憶部55fに記憶された偏差Wdi がランダムに増減している場合は、(前記(1) 式および(2) 式のいずれをも満足しない場合は、)他に偏差異常の原因があるとCPU51が判別する。
【0043】
なお、前記各実施形態では、組合せコントローラ10およびチェッカー制御部30とは別体のリモートコントローラ50を設けたが、本発明ではリモートコントローラ50の機能を組合せコントローラ10またはチェッカー制御部30に設けてもよい。また、前記実施形態では、組合せ算出値Wcから後計量値Wsを減算して偏差を求め、該偏差が異常であるか否かを判別したが、本発明では、組合せ算出値Wcを後計量値Wsで除算して比などが所定範囲か否かによりズレ異常が発生したか否かを判別してもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、組合せ算出値と後計量値とのズレの傾向に基づいて、組合せ算出値または後計量値のいずれに異常があるかを判別して表示するので、組合せ計量装置または重量チェッカーのいずれに不具合があるのかを把握し易くなる。したがって、システム全体の稼働率や歩留りが向上する。
特に、組合せ計量値と後計量値の比較結果が許容範囲を外れたズレ異常が連続的に現れるか不連続的に現れるかによって前記判別を行うので、いずれの装置に不具合が生じたのかを逸早く、かつ、正確に把握し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる計量包装検査システムの概略側面図である。
【図2】組合せ計量装置の機能を示す概念図である。
【図3】第1実施形態の要部を示す概略構成図である。
【図4】計量履歴記憶部および不良履歴記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図5】タッチスクリーンの表示画面を示す正面図である。
【図6】CPUの動作を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態の要部を示す概略構成図である。
【図8】重量履歴記憶部および平均値記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図9】CPUの動作を示すフローチャートである。
【図10】ゼロ点調整時の重量チェッカーを示す概略側面図である。
【図11】変形例の記憶部の内容を示す概念図である。
【符号の説明】
1:組合せ計量装置
300:重量チェッカー
51:CPU(判別手段)
54:タッチスクリーン(表示器)
Claims (4)
- 内容物の組合せ算出値と前記内容物を袋詰めした後に計量した後計量値とを入力して、両者のズレの傾向を読み取り、それに基づいて、前記組合せ算出値または後計量値のいずれに異常があるかを判別する判別手段と、
前記判別した結果を表示する表示器とを設けた計量システムであって、
前記判別手段は、同一の内容物について前記組合せ算出値と後計量値とを比較し、両者の比較結果が許容範囲を外れたズレ異常が連続的に現れるか不連続的に現れるかによって前記判別を行う計量システム。 - 内容物が所定量となるように組み合わせた組合せ算出値を出力する組合せ計量装置と、
前記内容物を袋詰めした後に計った後計量値を出力する重量チェッカーと、
同一の内容物に対する前記組合せ算出値および後計量値の情報を入力して両者のズレの傾向を読み取り、それに基づいて、前記組合せ計量装置または重量チェッカーのいずれに異常があるかを判別する判別手段と、
前記判別した結果を表示する表示器とを設けた計量システムであって、
前記判別手段は、同一の内容物について前記組合せ算出値と後計量値とを比較し、両者の比較結果が許容範囲を外れたズレ異常が連続的に現れるか不連続的に現れるかによって前記判別を行う計量システム。 - 請求項2において、
前記ズレ異常が連続的に現れる場合は重量チェッカーのゼロ点異常と判別し、一方、前記ズレ異常が不連続的に現れる場合は組合せ計量装置の特定ヘッドの異常と判別する計量システム。 - 内容物が所定量となるように組み合わせた組合せ算出値を出力する組合せ計量装置と、
前記内容物を袋詰めした後に計った後計量値を出力する重量チェッカーと、
同一の内容物に対する前記組合せ算出値および後計量値の情報を入力して両者のズレの傾向を読み取り、それに基づいて、前記組合せ計量装置または重量チェッカーのいずれに異常があるかを判別する判別手段と、
前記判別した結果を表示する表示器とを設けた計量システムであって、
前記判別手段は、同一の内容物について前記組合せ算出値と後計量値とを比較したズレが、同様な傾向で連続的に続く場合には、当該ズレが重量チェッカーのゼロ点変動に起因するものであると判別する計量システム。
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