JP4075585B2 - 車速制御装置およびプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の安定走行速度を予測して制御することにより道路のカーブ等を安定して通過させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、運転者の操作負担を軽減するための技術として、例えば高速道路等のように車両の速度を一定に維持したい状況下において、運転者が設定した車速を維持して車両を走行させる定速走行制御を行う車速制御装置が知られている。ここで、定速走行制御とは、車両を加減速させる加速手段及び減速手段を制御することによって、設定車速を維持して車両を走行させる制御のことである。
【0003】
そして、このような車速制御装置による走行をより安全なものとするため種々の提案がなされている。例えば、カーブを走行する際に、そのカーブを車両が安定した状態で通り抜けられる車速まで減速するよう車速制御するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−96654号公報(第4頁、図2,3,4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような車速制御を実行すると、図11に例示するように、カーブの手前(図11の「カーブ入り口」が相当する。)までに上述の車両が安定した状態で通り抜けられる車速まで減速してしまう場合がある。
【0006】
一方、一般の運転者は、車両がカーブに近づくと次のように車速を制御する。すなわち、運転者は、図2に例示するように、カーブの形状や車両の現在の速度、路面状態、車両・カーブ周辺の状態、車両の性能など入手できる情報を考慮してそのカーブを安全に走行するための車両の速度や走行軌跡などをすばやく予測し、そのカーブに進入するまでに必要な減速度を予測してブレーキを操作して減速する。車両がカーブに進入すると、運転者は、そのカーブの曲がり具合が最もきつい場所であるカーブピークを安全に走行するための車両の速度を予測し、そのカーブピークに到達するまでに必要な減速度を予測してブレーキ操作などで減速具合を適宜調整しながら走行を続ける。車両がカーブピークを通過すると、運転者は、車速を維持しながらカーブの出口に到達するのを待ち、その道路の法定速度やその運転者が次の直線道路を走行する際に安全と考える速度まで車両を加速させる。
【0007】
このように、従来の車速制御装置が行う車速制御は、一般的な運転者が行う車速制御とは異なる場合があり、運転者に違和感を持たせることがあった。また、後続車がいる場合には、上述のように車速制御装置がカーブの手前までに車両が安定した状態で通り抜けられる車速まで減速してしまうと、この車両に後続車が近づきすぎる可能性もある。
【0008】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、運転者に違和感を持たせない車速制御を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車速制御装置によれば、位置検出手段(5:この欄においては、発明への理解の容易化のため、必要に応じて実施の形態中で用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)が自車両の位置を検出し、車速検出手段(16)が自車両の現在の速度を検出する。続いて、通過予定ノード検出手段(5)が、車両の位置および地図情報記憶手段(5)の地図情報に基づいて、車両が通過する予定のノードを一つ以上検出する。さらに、安定走行速度算出手段(2)が、通過予定ノードを車両が通過する際に安定して走行するための車速である安定走行速度を算出する。なお、この安定走行速度については、上述のように車両が通過予定のノードごとに安定走行速度を算出する代わりに、予め地図上のノードごとに算出しておいた安定走行速度を地図情報記憶手段などに記憶しておき、それを利用するようにしてもよい。そして、減速度算出手段(2)が、車両の位置、通過予定ノード、通過予定ノードにおける安定走行速度および車両の現在の速度に基づいて、車両が通過予定ノードに到達するまでに車両の現在の速度から通過予定ノードにおける安定走行速度まで減速するための減速度を算出する。そして、減速目標ポイント設定手段(2)が、減速度算出手段によって算出された減速度に基づき、通過予定ノードのうちその減速度が最も大きくなるものである最大減速ノードを選択し、その最大減速ノードを選択してから1度目に減速制御する際の目標ポイントである1次減速目標ポイントに最大減速ノードを設定するとともに、前記通過予定ノードのうち最大減速ノードより遠方にあってその安定走行速度が減少から増加に反転するものである減速終了ノードを選択し、最大減速ノードを選択してから2度目に減速制御する際の目標ポイントである2次減速目標ポイントにその減速終了ノードを設定する。そして、制御手段(2)が、減速手段(4)を制御して1次減速目標ポイントに到達するまでに最大減速ノードにおける安定走行速度になるよう車両の速度を制御し、さらに、1次減速目標ポイントと2次減速目標ポイントとが異なる場合には、減速手段を制御して2次減速目標ポイントに到達するまでに減速終了ノードにおける安定走行速度になるよう車両の速度を制御する。なお、このように制御手段が1次減速目標ポイントや2次減速目標ポイントに向けて車速制御する際には、一定の減速度で減速するようにしてもよいし、また、それに限られずに例えば段階的に減速するようにしてもよい。
【0010】
このことにより、車速制御装置が実行する車速制御が、図11に例示するようなカーブ入り口のみを減速目標とした従来の車速制御に比べて、図2に例示するような一般の運転者が行うカーブ形状に合わせた減速制御、すなわちカーブの入り口およびカーブピークを減速目標とした段階的な減速制御に近づく。さらに、後続車がいる場合、その後続車がこの車両の挙動を予測しやすいので、より安全である。したがって、運転者に違和感を持たせない車速制御を実現できる。
【0011】
なお、2次減速目標ポイントを通過したあとは、カーブを通過するまで車両の速度を維持するよう車速制御してもよい。また、加速手段を備えることにより、しばらく車両の速度を維持したのちに加速するよう車速制御してもよい。この場合、加速を開始する地点としては、図7に例示するように、2次減速目標ポイントにおける安定走行速度に係数(例えば数値1.2など1よりも大きい数値)を掛けた車速(図7における補正加速目標車速V21が相当)となる地点(図7におけるカーブ後加速開始ポイントが相当)などが考えられる。
【0012】
ところで、各ノードにおける安定走行速度に基づいて車両の速度を制御する場合、必要以上に遠方から減速を開始するとだらだらと減速走行することになり、その車両の搭乗者に違和感を持たせることになる。そこで、制御手段が、最大減速ノードにおける減速度が事前に設定されている値未満である場合には減速制御を開始しないようにすることが考えられる。
【0013】
ここで、「事前に設定されている値(実施例の基準減速度α0が相当)」とは、その値の減速度で車両を減速させた際に運転者など車両の搭乗者が不快と感じない最大の値を云い、予め実験等によって規定しておくことが考えられる。このようにすれば、必要以上に遠方から減速を開始することがなくなるので、車両の搭乗者が違和感を持たずに運転することができる。
【0014】
ところで、上述の通過地点ノードの検出は、次のような基準で行うことが考えられる。すなわち、(イ)車両の位置からの距離が例えば500mなど、現在の車両の位置から一定範囲内に存在するノードを地図情報から選択することが考えられる。(ロ)また、車両が基準減速度で減速した場合に現在の車両の位置から停車する地点までの間に存在するノードを地図情報から選択することが考えられる。
【0015】
なお、地図情報のノードが互いに間隔をおいて設定されているため、現実に減速度が最も大きくなる地点が、ノードとノードとの間に位置して最大減速ノードとは一致しない場合がある。その中でも、現実に減速度が最も大きくなる地点が、最大減速ノードよりも手前側にあると、その現実に減速度が最も大きくなる地点に到達するまでに十分な減速が行われないおそれがある。そこで、請求項のように、減速目標ポイント設定手段が、最大減速ノードよりも手前側に1次減速目標ポイントを設定し直すことが考えられる。ここで、再設定された1次減速目標ポイントの位置の具体例としては、図5に例示するように、車両の速度の値が最大減速ノードにおける安定走行速度に係数(例えば数値1.2など1よりも大きい数値)を掛け合わせた値になる地点(図5における一次減速目標ポイントが相当)に、上述の1次減速目標ポイントを設定し直すことが考えられる。このようにすれば、現実に減速度が最も大きくなる地点に到達するまでに十分な減速を行う可能性が高まる。
【0016】
また、減速終了ノードの場合にも、上述の最大減速ノードの場合と同様に、現実に減速を終了するべき地点と減速終了ノードとが一致しない場合がある。そこで、請求項のように、減速目標ポイント設定手段が、減速終了ノードよりも手前側に2次減速目標ポイントを設定し直すことが考えられる。このようにすれば、現実に減速が終了する地点に到達するまでに十分な減速を行う可能性が高まる。
【0017】
ところで、例えば前方にカーブが存在するなど減速制御を実行する際に車両が加速中である場合には、その加速を一旦終了させてから減速を始めることとなる。すると、加速中であったために、定速走行中であった場合に比べて減速開始が遅れ、その分1次減速目標ポイントや2次減速目標ポイントに到達するまでに大きな減速が必要となり運転者に不快感を与えてしまう。そこで、請求項のように、減速目標ポイント設定手段が、定速走行している場合に比べて長くなる加速を終了するまでの走行距離の分、1次減速目標ポイントおよび2次減速目標ポイントを手前側に設定し直すようにするとよい。このようにすれば、車両が加速していても、1次減速目標ポイントおよび2次減速目標ポイント(1次減速目標ポイントと異なる場合。)に到達するまでに運転者に不快感を与えずに十分な減速を行うことができる。
【0018】
さらに、減速制御の実行中に、渋滞などによって予想以上に減速してしまうことがある。そこで、請求項のように、車両を加速させる加速手段を備え、制御手段が、1次減速目標ポイントよりも手前側にて、車両の速度が最大減速ノードにおける安定走行速度に到達した場合には、減速制御を停止し、一方、1次減速目標ポイントよりも手前側にて、車両の速度が最大減速ノードにおける安定走行速度よりも低速になった場合には、加速手段を制御して車両を加速制御することが考えられる。このようにすれば、運転者に違和感を持たせない車速制御を実現できる。
【0019】
また、請求項のように、車両を加速させる加速手段を備え、制御手段が、1次減速目標ポイントと加速開始ポイントとの間にて、車両の速度が減速終了ノードにおける安定走行速度に到達した場合には、減速制御を停止して車両を定速走行状態とする、一方、1次減速目標ポイントと加速開始ポイントとの間にて、車両の速度が減速終了ノードにおける安定走行速度よりも低速になった場合には、加速手段を制御して車両を加速制御することが考えられる。ここで、「加速開始ポイント」とは、車両が加速を開始するポイントである(図8における「カーブ後加速開始ポイントが相当、実施例参照)。このようにすれば、運転者に違和感を持たせない車速制御を実現できる。
【0020】
ところで、1次減速目標ポイントにおける安定走行速度の値、または2次減速目標ポイントにおける安定走行速度の値の少なくともいずれか一方を、運転者が変更できるよう構成してもよい。その一例として、各ポイントにおける安定走行速度の値に係数を掛け合わせて設定し直すことが考えられる。なお、この場合の係数の値は、車速を全体的に上げたい場合、この係数を例えば数値1.2など1よりも大きい数値にし、一方、車速を全体的に下げたい場合には、この係数を例えば数値0.8など1未満の数値に設定すればよい。このようにすれば、運転者は、自らの好みの車速制御に補正できるので、さらに運転者が違和感を持たない車速制御を実現できる。この場合、上述の係数の設定は、運転者が数値を入力するよう構成してもよいし、製造者側が運転者の運転嗜好を反映させるように設定した選択肢(例えば係数の数値0.8、1.0、1.2など)から運転者が選択するよう構成してもよい。また、係数の数値を提示する代わりに、係数の数値が小さい方から順に、例えばソフトモードやノーマルモード、スポーツモードなどと名称を付ければ、運転者に理解されやすく望ましい。また、上述の係数の選択肢の設定を、本発明の車速制御装置の製造に際してこの予め設定しておいてもよいし、事後的にこの設定を変更できるのであれば運転者が設定するようにしてもよい。
【0021】
なお、請求項に示すように、車速制御装置における減速度算出手段、減速目標ポイント設定手段、制御手段および安定走行速度算出手段はコンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。したがって、本発明は、プログラムの発明として実現できる。また、このようなプログラムの場合、例えば、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として本プログラムを記録しておき、ROMあるいはバックアップRAMをコンピュータに組み込んで用いても良い。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0023】
図1は、上述した発明が適用されたクルーズ制御装置のシステム構成を概略的に示すブロック図であり、車間制御用電子制御装置(以下、「車間制御ECU」と称す。)2、エンジン制御用電子制御装置(以下、「エンジンECU」と称す。)6及びブレーキ電子制御装置(以下、「ブレーキECU」と称す。)4を中心に構成されている。
【0024】
[車間制御ECU2等の構成の説明]
車間制御ECU2は、マイクロコンピュータを中心として構成されている電子回路であり、現車速(Vn)信号、操舵角信号、ヨーレート信号、目標車間時間信号、ワイパスイッチ情報、アイドル制御やブレーキ制御の制御状態信号等をエンジンECU6から受信する。また、車間制御ECU2は、後述するナビゲーション装置5からの走行路情報も受信する。さらに、車間制御ECU2は、この受信したデータに基づいて、カーブ曲率半径Rの推定や、車間制御演算、後述する各ノードにおける車両を安定して走行させるための速度(以下、安定走行速度と称す。)の算出、後述する各ノードにおける減速度の算出、後述する減速目標地点の設定、車速制御などをしている。また、なお、この車間制御ECU2は、安定走行速度算出手段、減速度算出手段、減速目標ポイント設定手段および制御手段に該当する。
【0025】
レーザレーダセンサ3は、レーザによるスキャニング測距器とマイクロコンピュータとを中心として構成されている電子回路であり、スキャニング測距器にて検出した先行車の角度や相対速度等、及び車間制御ECU2から受信する現車速(Vn)信号、カーブ曲率半径R等に基づいて、車間制御装置の一部の機能として先行車の自車線確率を演算し、相対速度等の情報も含めた先行車情報として車間制御ECU2に送信する。また、レーザレーダセンサ3自身のダイアグノーシス信号も車間制御ECU2に送信する。
【0026】
なお、前記スキャニング測距器は、車幅方向の所定角度範囲に送信波あるいはレーザ光をスキャン照射し、物体からの反射波あるいは反射光に基づいて、自車と前方物体との距離をスキャン角度に対応して検出可能な測距手段として機能している。
【0027】
さらに、車間制御ECU2は、レーザレーダセンサ3から受信した先行車情報に含まれる自車線確率等に基づいて、車間制御すべき先行車を決定し、先行車との車間を適切に調節するための制御指令値として、エンジンECU6に、目標加減速度信号、フューエルカット要求信号、ODカット要求信号、3速シフトダウン要求信号、ブレーキ要求信号を送信している。また警報発生の判定をして警報吹鳴要求信号を送信したり、あるいは警報吹鳴解除要求信号を送信したりする。さらに、ダイアグノーシス信号、表示データ信号等を送信している。
【0028】
[ナビゲーション装置5の構成の説明]
また、ナビゲーション装置5は、ナビゲーションECU、位置検出手段としてのGPS(グローバルポジショニングシステム)センサ、地図データベースを記録した地図情報記憶手段としてのDVD−ROM等を中心に構成されており、自車位置を演算し、自車の走行している走行路に関する情報を一定間隔で(本実施例では約1秒毎に。)車間制御ECU2に出力する。
【0029】
ここで、走行路に関する情報としては、リンク情報、ノード情報、セグメント情報、及びリンク間接続情報などがあり、これらは上述の道路データベースに記憶されている。
リンク情報としては、リンクを特定するための固有の番号である「リンクID」や、例えば高速道路、有料道路、一般道あるいは取付道などを識別するための「リンククラス」や、リンクの「始端座標」および「終端座標」や、リンクの長さを示す「リンク長」などのリンク自体に関する情報がある。
【0030】
ノード情報としては、リンクを結ぶノード固有の番号である「ノードID」や、ノード緯度、ノード経度、交差点での右左折禁止、信号機有無などの情報がある。また、セグメント情報としては、セグメントID、始点(ノード)緯度(度)、始点(ノード)経度(度)、セグメントの方角(dir)、セグメントの長さ(ノード間距離、len)などの情報がある。なお、始点緯度および始点経度の値は、小数点以下を含み、「分」、「秒」を「度」に換算したものである。また、セグメントの方角(dir)は、地図上の真東方向を基準(dir=0)に左回りとし、一単位(dir=1)を、一周360°を1024分割したものと設定されている。例えば「dir=30」とは、地図上の真東方向から左回りに(30×360/1024)度回転した方向を表している。また、セグメントの長さ(ノード間距離、len)は、一単位(len=1)を実際の10cmと設定している。
【0031】
リンク間接続情報には、例えば一方通行などの理由で通行が可か不可かを示すデータなどが設定されている。なお、同じリンクであっても、例えば一方通行の場合には、あるリンクからは通行可であるが別のリンクからは通行不可ということとなる。したがって、あくまでリンク間の接続態様によって通行可や通行不可が決定される。
【0032】
なお、このナビゲーション装置5は、通過予定ノード検出手段に該当する。
[ブレーキECU4の構成の説明]
ブレーキECU4は、マイクロコンピュータを中心として構成されている電子回路であり、車両の操舵角を検出するステアリングセンサ8、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ10から操舵角やヨーレートを求めて、これらのデータをエンジンECU6を介して車間制御ECU2に送信したり、ブレーキ力を制御するためにブレーキ油圧回路に備えられた増圧制御弁・減圧制御弁の開閉をデューティ制御するブレーキアクチュエータ25を制御している。またブレーキECU4は、エンジンECU6を介する車間制御ECU2からの警報要求信号に応じて警報ブザー14を鳴動する。なお、ブレーキECU4は、減速手段に該当する。
【0033】
[エンジンECU6の構成の説明]
エンジンECU6は、マイクロコンピュータを中心として構成されている電子回路であり、スロットル開度センサ15、車両速度を検出する車速検出手段としての車速センサ16、ブレーキの踏み込み有無を検出するブレーキスイッチ18、クルーズコントロールスイッチ20、クルーズメインスイッチ22、及びその他のセンサやスイッチ類からの検出信号、あるいはボデーLAN28などの公知の通信ラインを介して受信するワイパスイッチ情報やテールスイッチ情報を受信する。さらに、ブレーキECU4からの操舵角信号やヨーレート信号、あるいは車間制御ECU2からの目標加速度信号、フューエルカット要求信号、ODカット要求信号、3速シフトダウン要求信号、警報要求信号、ダイアグノーシス信号、表示データ信号等を受信している。
【0034】
ここで、クルーズコントロールスイッチ20は、制御開始スイッチ、制御終了スイッチ、アクセルスイッチ及びコーストスイッチなどを備えている。制御開始スイッチは、クルーズ制御を開始可能状態にするためのスイッチであり、メインスイッチがONの状態で制御開始スイッチをONすることにより、クルーズ制御が開始できる状態となる。このクルーズ制御では、車間制御及び定速走行制御が所定条件下で選択的に実行されることになる。また、アクセルスイッチは、これを押すことにより、記憶されている設定車速を徐々に増加させるためのスイッチであり、コーストスイッチは、これを押すことにより、記憶されている設定車速を徐々に減少させるためのスイッチである。また、クルーズコントロールスイッチ20を介し、自車と先行車との車間距離を設定できるようになっている。車間距離は、運転者の好みに合わせて段階的に設定可能となっている。
【0035】
そして、エンジンECU6は、この受信した信号から判断する運転状態に応じて、内燃機関(ここでは、ガソリンエンジン)のスロットル開度を調整するスロットルアクチュエータ24、トランスミッション26のアクチュエータ駆動手段に対して駆動命令を出力している。これらのアクチュエータにより、内燃機関の出力、ブレーキ力あるいは変速シフトを制御することが可能となっている。なお、本実施例の場合のトランスミッション26は5速オートマチックトランスミッションであり、4速の減速比が「1」に設定され、5速の減速比が4速よりも小さな値(例えば、0.7)に設定された、いわゆる、4速+オーバードライブ(OD)構成になっている。したがって、上述したODカット要求信号が出された場合、トランスミッション26が5速(すなわち、オーバードライブのシフト位置)にシフトしていた場合には4速へシフトダウンする。また、シフトダウン要求信号が出された場合には、トランスミッション26が4速にシフトしていた場合には3速へシフトダウンする。その結果、これらのシフトダウンによって大きなエンジンブレーキが生じ、そのエンジンブレーキにより自車の減速が行われることとなる。
【0036】
また、エンジンECU6は、必要な表示情報を、ボデーLAN28を介して、メータクラスタに備えられているLCD等の表示器に送信して表示させたり、あるいは現車速(Vn)信号、操舵角信号、ヨーレート信号、目標車間時間信号、ワイパスイッチ情報信号、アイドル制御やブレーキ制御の制御状態信号を、車間制御ECU2に送信したりしている。
【0037】
[減速制御処理の説明]
次に、上述の車間制御ECU2が実行する減速制御処理について、図3の減速制御処理を説明するフローチャート、および図4〜10の減速制御の説明図1〜7を参照して説明する。なお、図4〜10では、車両の現在の位置からの距離Lを横軸に、車両の速度(図では車速vと記す。)を横軸にそれぞれ設定し、各ノードの位置および後述する安定走行速度VTなどをプロットしてこれらプロットした点を結んだ略曲線を表している。また、図中では、後述する1次減速目標ポイントなど減速制御に関するポイントを適宜示している。
【0038】
最初のステップ110(以下、「ステップ」を単に「S」と記す。)では、ナビゲーション装置5が車両の位置を演算し、車速センサ16が現在の車両の速度を検出し、続いて車両の位置から基準減速度α0で減速した場合に停車するポイントまでの停車距離L0(m)を、下式(1)を用いて算出する。
【0039】
0=V0 2/2α0=V0 2/(2×0.784)・・・(1)
0:車両の現在の速度(m/s)
α0:基準減速度(m/s2
ここで、「基準減速度α0」とは、その減速度で車両を減速させた際に運転者など車両の搭乗者が不快と感じない程度の減速度を云い、予め実験等によって規定しておくことが考えられる。本実施例では0.08G(=0.784m/s2)に設定されている。そして、ナビゲーション装置5が、図4に示すように、地図データベースより、車両の位置から停車距離L0先にあるポイント、すなわち車両が現在の位置から基準減速度α0で減速した場合に停車するポイントまでの間に存在するノードを検出し、そのノードの情報を車間制御ECU2に出力する。
【0040】
次に、各ノードを車両が通過する際に安定して走行するための速度である安定走行速度VT、および車両が各ノードに到達するまでにそのノードにおける安定走行速度まで加減速するために必要な減速度αnを順に算出する。
具体的には、まず、検出したノードのうちの一つである基準ノードとその基準ノードの手前側にあるノードとを結ぶセグメントln-1と、基準ノードと基準ノードの手前側とは反対側にあるノードとを結ぶセグメントlnとの間の角度dθを、下式(2)または(2´)を用いて算出する。
【0041】
dθ=(dirn―dirn-1)×360/1024・・・(2)
dθ={1024−(dirn―dirn-1)}×360/1024・・・(2´)
dθ:セグメントln-1とセグメントlnとの間の角度(度)
dirn:セグメントlnの方角
dirn-1:セグメントln-1の方角
この場合、(dirn―dirn-1)の絶対値が数値512未満である場合には式(2)を用い、(dirn―dirn-1)の絶対値が数値512以上である場合には、式(2´)を用いることとする。また、(dirn―dirn-1)の値が負の値となる場合には、その絶対値を計算に用いることとする。
【0042】
次にその角度dθを、次の理由により下式(3)を用いて補正する。すなわち、カーブを走行する車両は、道路上におけるセグメントに相当する部分を直線状に走行し、各ノードでは上記角度dθにて旋回するわけではなく、各ノード付近を通過しながら、道路上におけるセグメントに相当する部分よりも外側を、円弧を描きながら走行するからである。なお、lnおよびln-1は、ここではセグメントln、ln-1の長さを表す。この場合、地図データベース上における各セグメントの長さは、lenを用いて表されているため、ここでは計算式len×0.1(m)を用いて算出した値を用いる。
【0043】
dθ1=(ln/(ln-1+ln))×dθ・・・(3)
dθ1:セグメントln-1とセグメントlnとの間の角度dθを補正したものさらに、セグメントln-1を通過した車両が、基準ノードにて上述の角度dθ1で直進した場合に次のノード位置へ到達するために必要な横移動距離S(m)を、下式(4)を用いて算出する。
【0044】
S=ln×sindθ1・・・(4)
そして、各ノードを車両が通過する際に安定して走行するための車速である安定走行速度VT(m/s)を、下式(5)を用いてノードごとに算出する。
T=ln×(N/2S)1/2・・・・・(5)
N:規定値(m/s2
なお、この規定値Nは、本実施例では0.3G(=2.94m/s2)に設定されている。
【0045】
また、車両が、各ノードに到達するまでにそのノードにおける安定走行速度まで加減速するために必要な減速度αn(m/s2)を、下式(6)を用いてノードごとに算出する。
αn=(V0 2―VT 2)/2LT・・・(6)
T:車両の現在位置からノードまでの距離(m)
続くS120では、図5に示すように、S110にて算出した各ノードの減速度αnに基づき、減速度の値が最も大きくなるノードを選択し、そのノードを「1次減速目標ノード」とし、且つその1次減速目標ノードにおける安定走行速度を「1次減速目標車速V1」とする。なお、ここで1次減速目標ノードの候補が複数存在する場合には、これらのうち車両に近い方のノードを1次減速目標ノードとする。また、この「1次減速目標ノード」は最大減速ノードに該当する。
【0046】
S130では、1次減速目標ポイントを設定する。なお、この1次減速目標ポイントは、先のS120にてその減速度の値が最も大きくなるノードを選択した時以後の1度目に減速制御する際の目標ポイントとなる。具体的には、図5に示すように、1次減速目標車速V1に「減速目標速度比(本実施例では、数値1.2)」を掛け合わせた値を補正1次減速目標車速V11とする。そして、ノード間を結んだ略曲線における補正1次減速目標車速V11の値となるポイントを1次減速目標ポイントとして設定する。なお、このように設定するのは次のような理由による。すなわち、地図情報のノードは互いに間隔を置いて設定されているため、現実に減速度が最も大きくなる地点が、1次減速目標ノードに対応する道路上の位置とは一致しない場合があるからである。
【0047】
続くS140では、車両が加速中であるか否かを判断する。車両が加速中であれば(S140:YES)、加速度がゼロとなるまでの移動距離LS(m)を、下式(7)を用いて算出する。
S=αV0/dα・・・(7)
α:車両の現在の加速度(m/s2
dα:最大加速度変化率(m/s3
なお、最大加速度変化率dαとは、車両の加速度が急激に変化しないように定められたものであり、本実施例では、1.0m/s3に設定されている。
【0048】
そして、図9に示すように、1次減速ポイントをこの移動距離LS(図9では「加速中減速目標シフト量」が相当する。)だけ手前側に移動させる補正処理を行い(S145)、S150に移行する。一方、車両が加速中でなければ(S140:NO)、そのままS150に移行する。
【0049】
S150では、1次減速目標ノードの減速度の値が基準減速度以上であるか否かを判断する。ここで、この1次減速目標ノードの減速度の値が基準減速度未満であれば(S150:NO)、本車速制御処理を取りやめてS110に戻る。一方、1次減速目標ノードの減速度が基準減速度以上であれば(S150:YES)、車両の前方にカーブが存在するなど減速することが必要であると判断してS160に移行する。
【0050】
S160では、1次減速目標ポイントに到達するまでに補正1次減速目標車速V11まで減速するよう減速度を算出し、減速を開始する(図8のエリアAを参照。)。
続くS170では、1次減速目標ポイントに到達するまでに補正1次減速目標車速V11になるよう減速し(S170:NO)、1次減速目標ポイントに到達したら(S170:YES)、S180に移行する。
【0051】
S180では、図7に示すように、先のS120にて算出した各ノードの加減速度に基づき、減速が終了して加速に転じるノードを選択する。そのノードが1次減速目標ノードと同じであれば(S180:NO)そのノードを「2次減速目標ノード」とし、そのままS210に移行して車速を維持する(S210)。一方、そのノードが1次減速目標ノードと同じでなければ(S180:YES)、そのノードを「2次減速目標ノード」とし、かつ2次減速目標ノードにおける安定走行速度を「2次減速目標車速V2」としてS190に移行する。なお、この2次減速目標ノードは、先のS130にて「1次減速目標ノード」の減速度が基準減速度以上であると判断した時以後の2度目に減速制御する際の目標ポイントとなる。また、「2次減速目標ノード」は減速終了ノードおよび2次減速目標ポイントに該当する。
【0052】
S190では、先のS180で設定した2次減速目標ノードに向けて減速を開始し(図8のエリアBを参照。)、S200に移行する。
S200では、2次減速目標ノードに到達するまでに2次減速目標車速V2になるよう減速し(S200:NO)、2次減速目標ノードに到達したら(S200:YES)、その後車速を維持する(S210)。
【0053】
続くS220では、車両がカーブを通過した後に加速を開始する地点であるカーブ後加速開始ポイントを設定する。具体的には、図7に示すように、2次減速目標車速V2に加速目標速度比(本実施例では、数値1.2)を掛け合わせた値を補正加速目標車速V21とする。そして、ノード間を結んだ略曲線における補正加速目標車速V21の値となるポイントをカーブ後加速開始ポイントとして設定する。
【0054】
そして、このカーブ後加速開始ポイントに到達するまでそれまでの車速を維持し(S230:NO、図2における「定速走行」を参照。)、カーブ後加速開始ポイントに到達したら(S230:YES)、減速制御を終えて車両を加速させる(S240、図8のエリアEを参照。)。
【0055】
以上のように、例えば、車両がカーブに近づく際など減速制御が必要となる毎に、本実施例のクルーズ制御装置は、上述のような1次減速目標ポイントおよび2次減速目標ノードを設定することによりカーブの入り口およびカーブピークを減速目標とした段階的な減速制御を実行する。
【0056】
なお、図8のエリアAに示すように、車両が1次減速目標ポイントを通過する前においては、先行車や渋滞などの影響で車両の速度が必要以上に減速することがある。このような場合には減速制御を停止し、状況に応じて加速制御する。具体的には、許容加速度で減速解除係数時間加速走行した場合の走行距離(以下、単に走行距離と称す。)LU(m)を、下式(8)を用いて算出する。
【0057】
U=V0k+αU2/2・・・(8)
αU:許容加速度(m/s2
k:減速解除係数時間(s)
ここで、許容加速度αUとは、運転者など車両の搭乗者が不快とは感じない程度の加速度であり、本実施例では0.08G(=0.784m/s2)に設定されている。また、減速解除係数時間kとは、運転者など車両の搭乗者が不快と感じない最小加速時間のことであり、本実施例では1.0sに設定されている。
【0058】
そして、図10に示すように、1次減速ポイントをこの走行距離LU(図9では「減速解除目標シフト量」が相当する。)だけ手前側に移動させた位置を減速解除目標ポイントとし、この減速解除目標ポイントの減速度が基準減速度以下の場合は減速制御を停止して加速制御を行う。このようにすることにより運転者に違和感を持たせないようにする。また、上述のように車両の速度が必要以上に減速して2次減速目標車速よりも小さくなった場合には、減速制御を解除して「2次減速目標車速V2」になるよう制御する。
【0059】
[効果]
このように、本実施例のクルーズ制御装置によれば、車両の前方に存在する各ノードを検出し、各ノードを車両が通過する際に安定して走行するための車速である安定走行速度VT、および車両が各ノードに到達するまでにそのノードにおける安定走行速度まで減速するために必要な減速度αnを順に算出する(S110)。そして、各ノードの減速度αnに基づき、減速度の値が最も大きくなるポイントを選択し、そのポイントに到達するまでにそのポイントにおける安定走行速度になるよう車両を減速制御する(S140〜S170)。また、そのカーブの曲がり具合が最も大きくなるポイントが、先の減速度の値が最も大きくなるポイントとは異なっていて車両の前方に存在する場合には(S180:有り)、さらに必要な減速制御する(S190、S200)。つまり、本実施例のクルーズ制御装置による車速制御は、一般的な運転者が行うカーブにおける段階的な減速制御に近づく。さらに、後続車がいる場合、その後続車がこの車両の挙動を予測しやすいので、より安全である。したがって、運転者に違和感を持たせない車速制御を実現できる。
【0060】
[別実施例]
(1)上記実施例のクルーズ制御装置では、1次減速目標ポイントおよび2次減速目標ポイントの設定を、ナビゲーション装置5が地図データベースより検出したノード情報に基づいて行っているがこれに限られず、レーザレーダセンサ3からの受信情報や画像処理装置からの画像情報などに基づいて設定するようにしてもよい。
(2)上記実施例のクルーズ制御装置では、車間制御ECU2が、安定走行速度VTをノードごとに都度算出しているが、ナビゲーション装置5が安定走行速度VTをノード情報とともに地図データベースに予め記憶しておき、安定走行速度VTをノード情報とともに車間制御ECU2へ送信するようにしてもよい。また、ナビゲーション装置5が安定走行速度VTを算出してもよい。このようにすれば、車間制御ECU2が安定走行速度VTをその都度算出しなくてもよいので、車間制御ECU2の負担を低減できる。また、走行時の走行速度VTを、その走行速度VTと対応するノード情報とともにナビゲーション装置5が記憶するようにしてもよい。このようにすれば、例えば以前走行したことがある道路を再び走行する際には、以前走行した時の走行速度VTを車間制御ECU2がナビゲーション装置5から読み出して利用できるので、以前と同様の速度で走行できる。
(3)上記実施例の減速制御処理では、車間制御ECU2が、1次減速目標ポイントや2次減速目標ノードに到達するまで一定の減速度で減速するよう制御するが、それに限られずに例えば段階的に減速するようにしてもよい。
(4)上記実施例の減速制御処理では、ナビゲーション装置5が、車両が現在の位置から基準減速度α0で減速した場合に停車するポイントまでの間に存在するノードを検出し、それらノードを安定走行速度VTの算出対象としているが、車両の位置からの距離が例えば500m以内に存在するノードを地図データベースから検出するようにしてもよい。このようにすれば、その処理が上記実施例の場合に比べて少なくて済み、ナビゲーション装置5の負担を低減できる。
(5)上記実施例の減速制御処理において、2次減速目標ポイントとしての2次減速目標ノードを手前側に設定し直すようにしてもよい。具体的には、S140にて1次減速目標ポイントを設定し直すのと同様に、2次減速目標車速V2に減速目標速度比を掛け合わせ、ノード間を結んだ略曲線においてその値となるポイントを、2次減速目標ポイントに設定し直す。このようにすれば、現実に減速が終了する地点に到達するまでに十分な減速を行う可能性が高まる。
(6)車間制御ECU2が設定した1次減速目標ポイント、2次減速目標ポイントおよびカーブ後加速開始ポイントそれぞれにおける安定走行速度VTの値を、運転者が変更できるよう構成してもよい。具体的には、各ポイントの安定走行速度VTに係数を掛け合わせ、その値を安定走行速度VTとして設定し直すことが考えられる。この場合の係数の値は、車速を全体的に上げたい場合、この係数を例えば数値1.2など1よりも大きい数値にし、一方、車速を全体的に下げたい場合には、この係数を例えば数値0.8など1未満の数値に設定すればよい。このようにすれば、運転者は、自らの好みの車速制御に補正できるので、さらに運転者が違和感を持たない車速制御を実現できる。この場合、係数として設定したい数値を運転者が入力するように構成してもよいし、また、製造者側が運転者の運転嗜好を反映させるように設定した係数の選択肢(例えば係数の数値0.8、1.0、1.2など)を用意し、運転者がこれら選択肢から一つを選択するよう構成してもよい。また、係数の数値を提示する代わりに、係数の数値が小さい方から順に、例えばソフトモードやノーマルモード、スポーツモードなどと名称を付ければ、運転者に理解されやすく望ましい。なお、上述の選択肢の設定を、本実施例のクルーズ制御装置の製造に際してこの予め設定しておいてもよいし、事後的にこの設定を変更できるのであれば運転者が設定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のクルーズ制御装置のシステム構成を示す概略ブロック図である。
【図2】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御のタイムチャートである。
【図3】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御のフローチャートである。
【図4】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御の説明図1である。
【図5】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御の説明図2である。
【図6】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御の説明図3である。
【図7】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御の説明図4である。
【図8】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御の説明図5である。
【図9】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御の説明図6である。
【図10】実施例のクルーズ制御装置が実行する減速制御の説明図7である。
【図11】従来のクルーズ制御装置が実行する減速制御のタイムチャートである。
【符号の説明】
2…車間制御用電子制御装置(車間制御ECU)、3…レーザレーダセンサ、
4…ブレーキ電子制御装置(ブレーキECU)、5…ナビゲーション装置、
6…エンジン制御用電子制御装置(エンジンECU)、
8…ステアリングセンサ、10…ヨーレートセンサ、14…警報ブザー、
15…スロットル開度センサ、16…車速センサ、18…ブレーキスイッチ、
20…クルーズコントロールスイッチ、22…クルーズメインスイッチ、
24…スロットルアクチュエータ、25…ブレーキアクチュエータ、
26…トランスミッション、28…ボデーLAN

Claims (6)

  1. 車両が存在する位置を検出する位置検出手段と、
    ノード情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
    前記車両の位置および前記地図情報に基づいて、前記車両が通過する予定のノード(以下、通過予定ノードと称す。)を一つ以上検出する通過予定ノード検出手段と、
    前記通過予定ノードを前記車両が通過する際に安定して走行するための速度(以下、安定走行速度と称す。)を算出する安定走行速度算出手段と、
    前記車両の現在の速度を検出する車速検出手段と、
    前記車両の位置、前記通過予定ノード、前記通過予定ノードにおける安定走行速度および前記車両の現在の速度に基づいて、前記車両が前記通過予定ノードに到達するまでに前記車両の現在の速度から前記通過予定ノードにおける安定走行速度まで減速するための減速度(以下、減速度と称す。)を算出する減速度算出手段と、
    前記減速度算出手段によって算出された減速度に基づき、前記通過予定ノードのうちその減速度が最も大きくなるもの(以下、最大減速ノードと称す。)を選択し、前記最大減速ノードを選択してから1度目に減速制御する際の目標ポイント(以下、1次減速目標ポイントと称す。)に前記最大減速ノードを設定するとともに、前記通過予定ノードのうち前記最大減速ノードより遠方にあってその安定走行速度が減少から増加に反転するもの(以下、減速終了ノードと称す。)を選択し、前記最大減速ノードを選択してから2度目に減速制御する際の目標ポイント(以下、2次減速目標ポイントと称す。)に前記減速終了ノードを設定する減速目標ポイント設定手段と、
    前記車両を減速させる減速手段と、
    前記減速手段を制御して前記1次減速目標ポイントに到達するまでに前記最大減速ノードにおける安定走行速度になるよう前記車両の速度を制御し、さらに、前記1次減速目標ポイントと前記2次減速目標ポイントとが異なる場合には、前記減速手段を制御して前記2次減速目標ポイントに到達するまでに前記減速終了ノードにおける安定走行速度になるよう前記車両の速度を制御する制御手段と、
    を備え
    前記減速目標ポイント設定手段は、前記最大減速ノードよりも手前側に前記1次減速目標ポイントを設定し直すこと
    を特徴とする車速制御装置。
  2. 請求項記載の車速制御装置において、
    前記減速目標ポイント設定手段は、前記減速終了ノードよりも手前側に前記2次減速目標ポイントを設定し直すこと
    を特徴とする車速制御装置。
  3. 請求項1または2記載の車速制御装置において、
    前記減速目標ポイント設定手段は、前記車両が加速中である場合には、その加速によって定速走行している場合に比べて長くなる走行距離の分、前記1次減速目標ポイントおよび前記2次減速目標ポイントを手前側に設定し直すことを特徴とする車速制御装置。
  4. 請求項1〜の何れかに記載の車速制御装置において、
    前記車両を加速させる加速手段を備え、
    前記制御手段は、前記1次減速目標ポイントよりも手前側にて、前記車両の速度が前記最大減速ノードにおける安定走行速度に到達した場合には、減速制御を停止し、一方、前記1次減速目標ポイントよりも手前側にて、前記車両の速度が前記最大減速ノードにおける安定走行速度よりも低速になった場合には、前記加速手段を制御して前記車両を加速制御すること
    を特徴とする車速制御装置。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の車速制御装置において、
    前記車両を加速させる加速手段を備え、
    前記制御手段は、前記1次減速目標ポイントと前記車両が加速を開始するポイント(以下、加速開始ポイントと称す。)との間にて、前記車両の速度が前記減速終了ノードにおける安定走行速度に到達した場合には、減速制御を停止し、一方、前記1次減速目標ポイントと前記加速開始ポイントとの間にて、前記車両の速度が前記減速終了ノードにおける安定走行速度よりも低速になった場合には、前記加速手段を制御して前記車両を加速制御すること
    を特徴とする車速制御装置。
  6. 請求項1〜の何れかに記載の車速制御装置における減速度算出手段、減速目標ポイント設定手段、制御手段および安定走行速度算出手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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