JP4074550B2 - 物体認識装置及び認識方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自車前方に存在する先行車両、道路構造物等の物体を認識する物体認識装置及び認識方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば高速道路における追従走行機能や操舵アシスト機能といった、より高度でより快適な運転支援システムを搭載した車両が提案され、そのひとつにスキャンレーザレーダを用いて自車前方の車両を認識する認識装置がある。
【0003】
この種スキャンレーザレーダを用いた従来の認識装置では、レーザ光を照射してから反射光を観測するまでの時間を計測することで、反射点までの距離を検出でき、スキャニング機構を設けることにより、10数゜の水平視野を確保し、車両後端面の両端に装備されているリフレクタ(反射板)からの反射点を観測する。
【0004】
ところが、この場合、車体の同じ部位から一定して反射があるわけではなく、車両の向き、形状、位置関係等で時々刻々反射位置が変化し、分布も一様ではないことから、スキャン式のレーダ装置により自車両前方の物体を検出し、物体の今回検出時に存在している位置を予測し、その予測位置を中心とする検索範囲を設定するという手法も提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−167699号公報(段落[0009]〜[0010])
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来の手法では、例えば先行車両にバイクが追走する場合のように、複数の対象物体が近接している状況に、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎて、異なる対象物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認されるおそれがあるため、先行車両の誤認識を招くおそれがあり、先行車両を精度よく安定して認識することができないという問題点がある。
【0007】
そこで、レーザレーダを用いて車両認識を行う場合に、撮像手段による画像を処理した結果を融合することで、先行車両以外の車両や道路構造物等からの反射を排除して先行車両の認識精度の向上を図れるようにすることも考えられているが、撮像手段を必要とする分、コストが上昇するという問題点がある。
【0008】
一方、物体毎に設定する検索範囲を最初から大きくすることも考えられるが、この場合データの漏れは少なくなる反面、物体毎の干渉確率が増大するという不都合が生じる。逆に、物体毎の干渉を避けるために検索範囲を極力小さく設定することも考えられるが、小さくすることに伴い、例えば物体がわずかでも移動すると検索範囲からはみ出てしまいやすく、その結果同一物体を連続的に認識することが困難になることがある。
【0009】
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたもので、簡単な構成により、複数の物体が近接している状況であっても、これら複数の物体を安定して分別認識できる物体認識装置及び認識方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明にかかる物体認識装置は、自車前方に存在する先行車両、道路構造物等の物体を認識する物体認識装置において、レーザレーダにより、定期的に自車前方にレーザ光を水平方向にスキャンしつつ照射すると共に前記物体の反射点からの反射光を受光して複数個の反射点を検出し、前記レーザレーダにより検出される前記複数個の反射点から前記物体の位置を導出し、導出した前記物体の位置及び相対速度に基づき次回の前記レーザレーダのスキャンによる前記物体の中心の位置を予測して、その予測中心を中心とする当該物体の大きさを示す物体範囲及びこの物体範囲よりも大なる検索範囲を設定するときに、前記物体範囲から当該反射点までの距離が予め設定した設定値以上離れていれば当該反射点を含まないように前記検索範囲を設定することを特徴としている(請求項1)。
【0011】
このような構成によれば、レーザレーダにより検出される自車前方の物体からの反射点のデータから、自車前方に存在する物体の位置が導出され、導出された物体の位置及び相対速度に基づき次回の物体の中心位置が予測されて、その予測中心を中心とする物体範囲が設定され、これより大なる検索範囲を設定するときには、物体範囲からある反射点までの距離が予め設定した設定値以上離れていればその反射点を含まないように検索範囲が設定される。
【0012】
こうすることで、異なる物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、複数の物体が近接している状況であっても、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体を安定して分別認識することができる。
【0013】
また、本発明にかかる物体認識装置は、複数の物体について中心の位置を予測してそれぞれの予測中心を中心とする前記検索範囲をそれぞれ設定するときに、少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときに、前記両予測中心それぞれから前記反射点までの距離差と、前記両検索範囲の大きさとに基づき、前記反射点がその検索範囲に含まれる確率である照合度を導出し、前記反射点を、導出した前記照合度の小さい方の前記検索範囲から除外して前記照合度の大きい方の前記検索範囲に含ませることを特徴としている(請求項2)。
【0014】
このような構成によれば、少なくとも2つの検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときには、その反射点がそれらの検索範囲に含まれる確率である照合度がそれぞれ導出され、導出された照合度の小さい方の検索範囲からその反射点が除外される一方、照合度の大きい方の検索範囲にその反射点が含まれるべく処理されるため、複数の物体が近接している状況において、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体をより安定して分別認識することができる。
【0015】
また、本発明にかかる物体認識装置は、自車前方に存在する先行車両、道路構造物等の物体を認識する物体認識装置において、定期的に自車前方にレーザ光を水平方向にスキャンしつつ照射すると共に自車前方に存在する物体の反射点からの反射光を受光して複数個の反射点を検出するレーザレーダと、自車速を検出する車速検出手段と、前記レーザレーダにより検出される前記複数個の反射点から前記物体の位置を導出する位置導出手段と、前記物体の移動ベクトルを導出する移動ベクトル導出手段と、前記位置導出手段による前記物体の位置、及び、前記車速検出手段による自車速から導出される相対速度に基づき次回の前記レーザレーダのスキャンによる前記物体の中心の位置を予測し、その予測中心を中心とする当該物体の大きさを示す物体範囲及びこの物体範囲よりも大なる検索範囲を設定する設定手段と、前記設定手段により前記検索範囲を設定する際に、前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、導出した距離が予め設定した設定値以上離れていれば当該反射点を除外するように前記検索範囲を設定させる除外手段とを備えていることを特徴としている(請求項3)。
【0016】
このような構成によれば、レーザレーダにより検出される自車前方の物体からの反射点のデータから、自車前方に存在する物体の位置が導出され、導出された物体の位置及び相対速度に基づき次回の物体の中心位置が予測されて、その予測中心を中心とする物体範囲が設定され、これより大なる検索範囲を設定するときには、物体範囲からある反射点までの距離が予め設定した設定値以上離れていればその反射点を除外するように検索範囲が設定される。
【0017】
その結果、異なる物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、複数の物体が近接している状況であっても、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体を安定して分別認識することができる。
【0018】
また、本発明にかかる物体認識装置は、前記除外手段が、前記検索範囲の横方向及び縦方向のそれぞれについての前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、前記横方向及び縦方向の距離が、前記横方向及び縦方向それぞれについて予め設定した横方向設定値及び縦方向設定値のいずれか一方を超えていれば当該反射点を除外することを特徴としている(請求項4)。
【0019】
このような構成によれば、複数の物体が近接している状況であっても、異なる物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体を安定して分別認識することができる。
【0020】
また、本発明にかかる物体認識装置は、前記設定手段が、複数の物体について中心の位置を予測してそれぞれの予測中心を中心とする前記検索範囲をそれぞれ設定するものであり、前記除外手段が、少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときに、前記両予測中心それぞれから前記反射点までの距離と、前記両検索範囲の大きさとに基づき、前記新規な反射点がその検索範囲に含まれる確率である照合度を導出し、前記反射点を、導出した前記照合度の小さい方の前記検索範囲から除外して前記照合度の大きい方の前記検索範囲に含むように前記設定手段に指示するものであることを特徴としている(請求項5)。
【0021】
このような構成によれば、少なくとも2つの検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときには、その反射点がそれらの検索範囲に含まれる確率である照合度がそれぞれ導出され、導出された照合度の小さい方の検索範囲からその反射点が除外される一方、照合度の大きい方の検索範囲にその反射点が含まれるべく処理されるため、複数の物体が近接している状況において、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体をより安定して分別認識することができる。
【0022】
このとき、請求項6に記載のように、前記除外手段が、少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときにそれぞれ導出した前記照合度が同じ場合には、前記両検索範囲の先行車両としての確率の高低を判断し、確率の低い方の前記検索範囲から前記反射点を除外するのが効果的である。
【0023】
また、本発明にかかる物体認識装置は、前記物体範囲が、車両の車幅程度の幅の矩形であり、前記検索範囲が、前記物体範囲の矩形より大なる矩形であることを特徴としている(請求項7)。このような構成によれば、自車前方の先行車両を安定して認識することができ、特にその検索範囲が先行車両に対するものであるかの確率の高低を判断する上で有用である。
【0024】
また、本発明にかかる物体認識方法は、レーザレーダにより、定期的に自車前方にレーザ光を水平方向にスキャンしつつ照射すると共に自車前方に存在する物体の反射点からの反射光を受光して複数個の反射点を検出する反射点検出工程と、前記レーザレーダにより検出される前記複数個の反射点から前記物体の位置を導出する位置導出工程と、自車速を検出する車速検出工程と、前記物体の移動ベクトルを導出する移動ベクトル導出工程と、前記位置導出工程で導出される前記物体の位置、及び、前記車速検出工程での自車速から導出される相対速度に基づき次回の前記レーザレーダのスキャンによる前記物体の中心の位置を予測し、その予測中心を中心とする当該物体の大きさを示す物体範囲及びこの物体範囲よりも大なる検索範囲を設定する設定工程と、前記設定工程で前記検索範囲を設定する際に、前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、導出した距離が予め設定した設定値以上離れていれば当該反射点を除外するように前記検索範囲を設定させる除外工程とを備えていることを特徴としている(請求項8)。
【0025】
このような構成によれば、レーザレーダにより検出される自車前方の物体からの反射点のデータから、自車前方に存在する物体の位置が導出され、導出された物体の位置及び相対速度に基づき次回の物体の中心位置が予測されて、その予測中心を中心とする物体範囲が設定され、これより大なる検索範囲を設定するときには、物体範囲からある反射点までの距離が予め設定した設定値以上離れていればその反射点を除外するように検索範囲が設定される。
【0026】
その結果、異なる物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、複数の物体が近接している状況であっても、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体を安定して分別認識することができる。
【0027】
また、本発明にかかる物体認識方法は、前記除外工程が、前記検索範囲の横方向及び縦方向のそれぞれについての前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、前記横方向及び縦方向の距離が、前記横方向及び縦方向それぞれについて予め設定した横方向設定値及び縦方向設定値のいずれか一方を超えていれば当該反射点を除外することを特徴としている(請求項9)。
【0028】
このような構成によれば、複数の物体が近接している状況であっても、異なる物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体を安定して分別認識することができる。
【0029】
また、本発明にかかる物体認識方法は、前記設定工程が、複数の物体について中心の位置を予測してそれぞれの予測中心を中心とする前記検索範囲をそれぞれ設定するものであり、前記除外工程が、少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときに、前記両予測中心それぞれから前記反射点までの距離と、前記両検索範囲の大きさとに基づき、前記反射点がその検索範囲に含まれる確率である照合度を導出し、前記反射点を、導出した前記照合度の小さい方の前記検索範囲から除外して前記照合度の大きい方の前記検索範囲に含むように前記設定工程で指示するものであることを特徴としている(請求項10)。
【0030】
このような構成によれば、少なくとも2つの検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときには、その反射点がそれらの検索範囲に含まれる確率である照合度がそれぞれ導出され、導出された照合度の小さい方の検索範囲からその反射点が除外される一方、照合度の大きい方の検索範囲にその反射点が含まれるべく処理されるため、複数の物体が近接している状況において、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体をより安定して分別認識することができる。
【0031】
このとき、請求項11に記載のように、前記除外工程が、少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときにそれぞれ導出した前記照合度が同じ場合には、前記両検索範囲の先行車両としての確率の高低を判断し、確率の低い方の前記検索範囲から前記反射点を除外するのが効果的である。
【0032】
【発明の実施の形態】
この発明を追従走行装置に適用した場合の一実施形態について図1ないし図7を参照して説明する。但し、図1はブロック図、図2及び図3は動作説明図、図4は動作説明用フローチャート、図5ないし図10は動作説明図である。
【0033】
図1に示すように、例えば半導体レーザ等のレーザ、そのスキャニング機構及び受光器から成るスキャンレーザレーダ1が自車に搭載され、レーザレーダ1により、自車前方にレーザ光が水平方向にスキャンされつつ照射され、自車前方に存在する物体の反射点からの反射光が受光されて複数個の反射点までの距離が測定されて各々の位置が特定され、得られた反射点の位置データがメインECU3によりRAM等から成るメモリ5に保存される。
【0034】
ところで、レーザレーダ1は、自車の前方にレーザ光を照射し、その際スキャニング機構により所定角度(例えば0.1゜)ずつレーザ光が水平方向にスキャンされ、自車前方の物体からの反射光が受光器により受光されてレーザ光の照射から反射光の受光までの時間から、自車と同一車線を走行する先行車両との車間距離が検出されるようになっている。このような1回の車間距離の検出処理に要する時間は、約100ms程度の短い時間であり、この検出動作が一定時間毎に繰り返される。
【0035】
また、図1に示すように、車速検出手段としてのエンコーダから成る車速センサ7が設けられ、車速センサ7の出力がメインECU3に取り込まれて自車速の検出が行われ、さらに自車速から先行車両との相対速度が導出される。このような自車速の検出処理が、本発明における車速検出工程に相当する。
【0036】
更に、図1に示すように、スロットル制御を行うスロットルECU9、自動ブレーキ制御を行うブレーキECU11が設けられ、メインECU3からの指令信号に基づき、スロットルECU9が制御されて電子スロットル(図示せず)の開度制御が実行されると共に、ブレーキECU11が制御されてブレーキアクチュエータの駆動制御が実行される。
【0037】
ところで、上記した制御機能に加えて、メインECU3は次のような機能も有する。即ち、メインECU3は、レーザレーダ1により検出される複数個の反射点から、自車前方に存在する先行車両やガードレール等の対象物体の位置(及び距離)を導出し、レーザレーダ1による対象物体との距離の変化及び自車速に基づき、対象物体の移動ベクトルを導出する。そして、導出した対象物体の位置及び相対速度に基づき、次回の対象物体の中心位置を予測し、その予測中心を中心とする当該対象物体の大きさを示す物体範囲を設定すると共に、その物体範囲より大なる矩形の検索範囲を設定する。尚、物体範囲は、対象物体が車両であれば車幅程度の幅の矩形に設定され、検索範囲は、車両の幅よりも少し大きい程度で、具体的には2〜3mに相当する幅で物体範囲より一回り大きな矩形に設定される。
【0038】
このとき、メインECU3により、対象物体であると推測されるもの全てについて検索範囲が設定される。具体的には、その物体が先行車両であれば、先行車両に対して1つの検索範囲が設定され、道路構造物であるガードレールからの離散的な反射点に対しては各々1つずつの検索範囲が設定される。例えば、連続して認識されている物体を対象とし、その対象物体が車両である場合に、図2に示すように、X軸及びY軸による直交平面上に車両の後端面程度の大きさを有する物体範囲Bと、これより少し大きい矩形の検索範囲Sとが設定される。
【0039】
このようなメインECU3による物体の位置導出処理が、本発明における位置導出手段及び位置導出工程に相当し、メインECU3による移動ベクトルの導出処理が、本発明における移動ベクトル導出手段及び移動ベクトル導出工程に相当し、メインECU3による物体範囲及び検索範囲の設定処理が、本発明における設定手段及び設定工程に相当する。
【0040】
そして、メインECU3は、レーザレーダ1による次回のレーザ光照射の結果、検索範囲(図2中のS)を設定する際に検索範囲Sの予定範囲内に反射点(図2中のR)が存在するかどうか判断し、存在すると判断したときに、物体範囲(図2中のB)からその反射点(図2中のR)までの距離を導出し、導出した距離が予め設定した設定値以上離れていれば、その反射点(図2中のR)を除外するように、つまり含まないように検索範囲(図2中のS)を設定する。このようなメインECUによる除外処理が、本発明における除外手段及び除外工程に相当する。
【0041】
より詳細には、図2に示すように、検索範囲Sを設定しようとしている範囲内に反射点Rが存在する場合に、検索範囲Sの予測中心PのX−Y座標系における座標を(Px,Py)、反射点RのX−Y座標系における座標を(Rx,Ry)とし、物体範囲BのX軸方向サイズをBx、Y軸方向サイズをByとすると、物体範囲Bから反射点RまでのX軸方向の距離Exは、Rx<Pxの場合、
(1-1) Ex=(Px−Bx/2)−Rx
と表わされ、Rx>Pxの場合には、
(1-2) Ex=Rx−{(Bx/2)+Px}
と表わされる一方、物体範囲Bから反射点RまでのY軸方向のEyは、Ry<Pyの場合、
(2-1) Ey=(Py−By/2)−Ry
と表わされ、Ry>Pyの場合には、
(2-2) Ey=Ry−{(By/2)+Py}
と表わされる。
【0042】
そして、メインECU3は、上記した(1-1)または(1-2)によるExと、予め設定されたX軸方向設定値αとを比較すると共に、上記した(2-1)または(2-2)によるEyと、予め設定されたY方向設定値βとを比較し、Ex>α、または、Ey>β、のいずれかが成立するときに、その反射点Rを当該対象物体からの反射点ではないと判断して、その反射点Rを除外つまり反射点Rを含まないように検索範囲Sを設定するのである。
【0043】
また、メインECU3は、例えば車両とこれに近接して併走するバイクとを検出すると、図3に示すように、近接するこれら両物体について、点Pa,Pbをそれぞれ予測中心とする検索範囲Sa,Sbを設定するときに、これら両検索範囲Sa,Sbが一部重複する場合において、その重複する部分に反射点Rが含まれていると、両検索範囲Sa,Sbの予測中心Pa,Pbそれぞれから反射点Rまでの横(X軸)方向への距離Xca,Xcb及び縦(Y軸)方向への距離Yca,Ycbを導出する。
【0044】
このとき、検索範囲SaのX軸方向サイズをSxa、Y軸方向サイズをSyaとし、これと同様に検索範囲SbのX軸方向サイズをSxb、Y軸方向サイズをSybとし、予測中心Paから反射点Rまでの距離Xca,Ycaと、検索範囲SaのSxa,Syaとに基づき、反射点Rがその検索範囲Saに含まれる確率である照合度Maが導出される。また、予測中心Pbから反射点Rまでの距離Xcb,Ycbと、検索範囲SbのSxb,Sybとに基づき、反射点Rがその検索範囲Sbに含まれる確率である照合度Mbが導出される。
【0045】
即ち、検索範囲Saについての照合度Maは、X軸方向照合度MxaとY軸方向照合度Myaとにより表わすことができ、これらの照合度Mxa及びMyaはそれぞれ、
(3-1) Mxa=1−{Xca/(Sxa/2)}×(SxaMAX/Sxa)
(3-2) Mya=1−{Yca/(Sya/2)}×(SyaMAX/Sya)
と表わされ、これら(3-1),(3-2)の演算により導出される照合度Mxa,Myaから、検索範囲Saについての照合度Maは、
Ma=Mxa×Mya
の演算により導出される。
【0046】
これと同様に、検索範囲Sbについての照合度Mbは、X軸方向照合度MxbとY軸方向照合度Mybとにより表わすことができ、これらの照合度Mxb及びMybはそれぞれ、
(4-1) Mxb=1−{Xcb/(Sxb/2)}×(SxbMAX/Sxb)
(4-2) Myb=1−{Ycb/(Syb/2)}×(SybMAX/Syb)
と表わされ、これら(4-1),(4-2)の演算により導出される照合度Mxb,Mybから、検索範囲Sbについての照合度Mbは、
Mb=Mxb×Myb
の演算により導出される。
【0047】
ここで、SxaMAX,SxbMAXはそれぞれ、検索範囲Sa,Sbの設定において横(X軸)方向に設定可能な最大値を表わし、SyaMAX,SybMAXはそれぞれ、検索範囲Sa,Sbの設定において縦(Y軸)方向に設定可能な最大値を表わす。
【0048】
更に、メインECU3は、こうして導出した検索範囲Sa,Sbの照合度Ma,Mbのうちどちらが小さいか判断し、小さいと判断した方の検索範囲から反射点Rを除外する。尚、対象物体が3以上存在し、検索範囲が3つ以上設定されて各検索範囲に反射点が含まれる場合にも、メインECU3は、上記した除外処理を実行して照合度の小さい検索範囲から反射点を除外する処理を繰り返す。このような除外処理を行うのは、予測中心からの距離が大きいと反射点が含まれる確率である照合度は小さくなり、逆に予測中心からの距離が小さいと反射点が含まれる確率である照合度が大きくからである。
【0049】
即ち、例えばMxaとMyaとを掛算し、MxbとMybとを掛算したときに、その演算結果であるMa,Mbのうち小さい方が予測中心から遠く、大きい方が予測中心から近いと判断して何ら差し支えないからである。
【0050】
また、両検索範囲Sa,Sbの照合度Ma,Mbが同じ場合は、メインECU3は、両検索範囲Sa,Sbの先行車両としての確率の高低を判断し、つまり両検索範囲Sa,Sbのうちどちらが車両らしいかを判断し、確率の低い方(車両らしくない方)の検索範囲から反射点Rを除去する。
【0051】
ところで、メインECU3は、同一物体からの反射点群を検出し、この反射点群が先行車両であるかガードレール等の道路構造物であるか判断するが、先行車両の場合、後部リフレクタからの反射点は車幅程度しか離れておらず、カーブ路に進入した先行車両のボディからの反射点も含めてせいぜい3m程度の範囲内に反射点が存在するという特徴があるため、先行車両からの反射点群は比較的容易に特定することができ、先行車両に対する検索範囲であると判断できることから、車両らしいかどうかの見極めを容易に行える。
【0052】
これに対し、ガードレールの場合、1回のレーザ光照射により得られる反射点の位置は離散的に存在し、移動ベクトル方向に沿って予め定められた所定間隔以下で隣接して並んで存在することから、メインECU3は、移動ベクトル方向に沿って予め定められた所定間隔以下で隣接して並んで存在する複数の反射点が存在する時には、それらの反射点はガードレールからの反射点であると認識して、ガードレールに対する検索範囲であると判断できる。
【0053】
そして、先行車両と判断した対象物体を追従し、自車との距離つまり車間距離、或いは、車間時間がそのときの自車速に応じた目標車間距離或いは目標車間時間よりも短くなったときには、メインECU3によりスロットルECU9或いはブレーキECU11が制御され、車間距離或いは車間時間が、目標車間距離或いは目標車間時間になるようにスロット開度の制御、或いは、自動ブレーキの制御が実行される。
【0054】
次に、一連の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。いま、図3に示すように、レーザレーダ1により反射点が検出され(S1)、車速センサ7の出力に基づき自車速が検出されると共に相対速度が導出され(S2)、自車前方に存在する対象物体との距離の変化及び自車速に基づき、対象物体の移動ベクトルが導出される(S3)。
【0055】
更に、レーザレーダ1により検出される反射点から自車前方の対象物体の位置・速度が導出され(S4)、対象物体の前回位置及び相対速度に基づき、次回の対象物体の中心位置が予測され(S5)、その予測中心を中心とする矩形の物体範囲Bが設定され、次いで検索範囲も設定されるが(S6)、そのとき設定される検索範囲が複数か否かの判定がなされる(S7)。
【0056】
そして、ステップS7の判定結果がNO、つまり設定される検索範囲が1つの場合には、その検索範囲の予定範囲内に反射点Rが存在するか否かの判定がなされ(S8)、この判定結果がYESであれば、この検索範囲の対象物体を表わす物体範囲(図2中のB)の予測中心Pから反射点までのX軸方向及びY軸方向の距離Ex,Eyそれぞれが導出されて、各々が予め設定された設定値α,βより小さいか否かの判定がなされる(S9)。
【0057】
上記したステップS9の判定結果がYESであれば、その反射点Rを含まないように検索範囲Sが設定される一方(S10)、ステップS9の判定結果がNOであれば、その反射点Rが除外されることはなく、その反射点Rを含むように検索範囲Sが設定され(S11)、ステップS10及びS11を経た後は、上記したステップS1に戻る。
【0058】
尚、上記したステップS8の判定結果がNO、即ち検索範囲の予定範囲内に反射点Rが存在しないときにはそのままステップS1に戻る。
【0059】
ところで、上記したステップS7の判定結果がYES、つまり設定される検索範囲が複数ある場合、少なくとも2つの検索範囲Sa,Sbに重畳して含まれる反射点Rが存在するか否かの判定がなされ(S12)、この判定結果がNOであればそのままステップS1に戻り、判定結果がYESであれば、反射点Rを含む検索範囲について、上記したようにして反射点が存在する確率である照合度Ma,Mbがそれぞれ導出され(S13)、照合度の小さい方の検索範囲からその反射点が除外され(S14)、その後ステップS1に戻る。
【0060】
尚、ステップ13の処理の結果、照合度が同じ場合には、上記したように、それらの検索範囲の先行車両としての確率の高低、つまりいずれの検索範囲が車両に対する検索範囲らしいか判断され、確率の低い車両らしくない方の検索範囲から反射点が除外される。
【0061】
このように、レーザレーダ1により検出される自車前方の対象物体からの反射点のデータから、メインECU3により、自車前方に存在する対象物体の位置が導出され、導出された対象物体の位置及び相対速度に基づき次回の対象物体の中心位置Pが予測されて、その予測中心Pを中心とする物体範囲Bが設定され、これより大きい検索範囲Sが設定されるときに、物体範囲Bからその反射点Rまでの距離が予め設定した設定値以上離れていれば(例えば、図2でEx>α、または、Ey>β、のいずれかが成立)、その反射点Rが除外されて検索範囲Sが設定される。
【0062】
そして、複数の対象物体が自車前方に存在し、それらの対象物体についてそれぞれ検索範囲(例えば、図3のSa,Sb)が設定される場合において、少なくとも2つの検索範囲に重複して含まれる新規な反射点Rが存在すれば、メインECU3により、反射点Rがそれらの検索範囲に含まれる確率である照合度Ma,Mbが導出され、導出された照合度の小さい方の検索範囲から反射点Rが除外される一方、照合度の大きい方の検索範囲に反射点Rが含まれるべく処理される。
【0063】
その結果、改善前と称する従来手法に基づく検索範囲の設定による認識結果と、改善後と称する本発明の手法に基づく検索範囲の設定による認識結果とを対比できるように、各々同じ条件での状況を時系列に並べると、図5ないし図10に示すようになった。
【0064】
即ち、図5は、時間t1,t2,t3,t4,t5と順次変化する走行シーンのうち、最初の時間t1のシーンと最後の時間t5のシーンを表わしており、車両のすぐ後を原付バイクが追走し、原付バイクが次第に車両に接近している状況を捉えたものであり、このようなシーンにおいて、改善前と改善後とを対比すると、各時間t1〜t5において認識結果は図6,7に示すようになり、改善前の手法では(両図の右半)、時間t3以降、原付バイクを車両と区別して認識できない状態に陥っているのに対し、改善後の手法(両図の左半)では、最後の時間t5まで原付バイクと車両とを区別して明確に認識できていることがわかる。
【0065】
また、別の走行シーンである図8は、時間t1,t2,t3,t4と順次変化する走行シーンのうち、最初の時間t1のシーンと最後の時間t4のシーンを表わしており、車両のすぐ隣の車線をトラックが併走している状況を捉えたものであり、このようなシーンにおいて、改善前と改善後とを対比すると、各時間t1〜t4において認識結果は図9,10に示すようになり、改善前の手法では(両図の右半)、時間t4にはトラックと車両とを区別して認識できない状態に陥っているのに対し、改善後の手法(両図の左半)では、最後の時間t4までトラックと車両とを区別して明確に認識できていることがわかる。
【0066】
従って、上記した実施形態によれば、異なる対象物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、複数の対象物体が近接している状況であっても、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の対象物体を安定して分別認識することができ、精度よく安定した追従走行を実現することができる。
【0067】
また、少なくとも2つの検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときには、その反射点がそれらの検索範囲に含まれる確率である照合度がそれぞれ導出され、導出された照合度が小さい方の検索範囲から反射点が除外されるため、複数の対象物体が近接している状況において、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の対象物体をいっそう安定して分別認識することができる。
【0068】
このとき、照合度が同じ場合には、各検索範囲のうち先行車両としての確率の低い車両らしくない方の検索範囲から反射点が除外されるため、近接する複数の異なる対象物体を安定して分別認識することができる。
【0069】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0070】
例えば、上記した実施形態では、検索範囲を、車両の車幅より少し大きい幅を有する矩形の範囲とした場合について説明したが、必ずしもこのような矩形に限定されるものではない。
【0071】
また、上記した実施形態では、本発明を追従走行装置に適用した例について説明したが、本発明の適用範囲は追従走行装置に限定されるものではなく、これ以外の車両走行補助装置に適用することができて、上記した実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、請求項1,3,8に記載の発明によれば、レーザレーダにより検出される自車前方の物体からの反射点のデータから、自車前方に存在する物体の位置が導出され、導出された物体の位置及び相対速度に基づき次回の物体の位置が予測されて、その予測中心を中心とする物体範囲が設定され、これより大なる検索範囲を設定するときには、物体範囲からある反射点までの距離が予め設定した設定値以上離れていればその反射点を除外して含まないように検索範囲が設定されるため、異なる物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、複数の物体が近接している状況であっても、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体を安定して分別認識することができ、簡単な構成により、同一の先行車両を安定して認識することが可能になる。
【0073】
また、請求項2,5,10に記載の発明によれば、少なくとも2つの検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときには、その反射点がその検索範囲に含まれる確率である照合度が導出され、導出された照合度の小さい方の検索範囲からその反射点が除外される一方、照合度の大きい方の検索範囲にその反射点が含まれるべく処理されるため、複数の物体が近接している状況において、検索範囲がむやみに大きくなり過ぎることもなく、複数の物体をより安定して分別認識することが可能になる。
【0074】
このとき、請求項6,11に記載のように、少なくとも2つの検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときにそれぞれ導出した照合度が同じであれば、両検索範囲の先行車両としての確率の高低を判断し、確率の低い方の検索範囲から反射点を除去するのが好ましく、複数の物体をよりいっそう安定して分別認識することが可能になる。
【0075】
また、請求項4,9に記載の発明によれば、複数の物体が近接している状況であっても、異なる物体からの反射点が同一物体からの反射点と誤認識されることを防止でき、簡単な構成により、検索範囲を縮めることなく複数の物体を安定して分別認識することが可能になる。
【0076】
また、請求項7に記載の発明によれば、自車前方の先行車両を安定して認識することが可能になり、特にその検索範囲が先行車両に対するものであるかの確率の高低を判断する上で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態におけるブロック図である。
【図2】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図3】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図4】この発明の一実施形態の動作説明用フローチャートである。
【図5】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図6】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図7】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図8】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図9】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図10】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【符号の説明】
1 スキャンレーザレーダ
3 メインECU(位置導出手段、移動ベクトル導出手段、設定手段、除外手段)
7 車速センサ(車速検出手段)
P 予測中心
R 反射点
S,Sa,Sb 検索範囲

Claims (11)

  1. 自車前方に存在する先行車両、道路構造物等の物体を認識する物体認識装置において、
    レーザレーダにより、定期的に自車前方にレーザ光を水平方向にスキャンしつつ照射すると共に前記物体の反射点からの反射光を受光して複数個の反射点を検出し、
    前記レーザレーダにより検出される前記複数個の反射点から前記物体の位置を導出し、導出した前記物体の位置及び相対速度に基づき次回の前記レーザレーダのスキャンによる前記物体の中心の位置を予測して、その予測中心を中心とする当該物体の大きさを示す物体範囲及びこの物体範囲よりも大なる検索範囲を設定するときに、前記物体範囲から当該反射点までの距離が予め設定した設定値以上離れていれば当該反射点を含まないように前記検索範囲を設定する
    ことを特徴とする物体認識装置。
  2. 複数の物体について中心の位置を予測してそれぞれの予測中心を中心とする前記検索範囲をそれぞれ設定するときに、少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときに、前記両予測中心それぞれから前記反射点までの距離差と、前記両検索範囲の大きさとに基づき、前記反射点がその検索範囲に含まれる確率である照合度を導出し、前記反射点を、導出した前記照合度の小さい方の前記検索範囲から除外して前記照合度の大きい方の前記検索範囲に含ませることを特徴とする請求項1に記載の物体認識装置。
  3. 自車前方に存在する先行車両、道路構造物等の物体を認識する物体認識装置において、
    定期的に自車前方にレーザ光を水平方向にスキャンしつつ照射すると共に自車前方に存在する物体の反射点からの反射光を受光して複数個の反射点を検出するレーザレーダと、
    自車速を検出する車速検出手段と、
    前記レーザレーダにより検出される前記複数個の反射点から前記物体の位置を導出する位置導出手段と、
    前記物体の移動ベクトルを導出する移動ベクトル導出手段と、
    前記位置導出手段による前記物体の位置、及び、前記車速検出手段による自車速から導出される相対速度に基づき次回の前記レーザレーダのスキャンによる前記物体の中心の位置を予測し、その予測中心を中心とする当該物体の大きさを示す物体範囲及びこの物体範囲よりも大なる検索範囲を設定する設定手段と、
    前記設定手段により前記検索範囲を設定する際に、前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、導出した距離が予め設定した設定値以上離れていれば当該反射点を除外するように前記検索範囲を設定させる除外手段と
    を備えていることを特徴とする物体認識装置。
  4. 前記除外手段が、
    前記検索範囲の横方向及び縦方向のそれぞれについての前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、前記横方向及び縦方向の距離が、前記横方向及び縦方向それぞれについて予め設定した横方向設定値及び縦方向設定値のいずれか一方を超えていれば当該反射点を除外する
    ことを特徴とする請求項3に記載の物体認識装置。
  5. 前記設定手段が、
    複数の物体について中心の位置を予測してそれぞれの予測中心を中心とする前記検索範囲をそれぞれ設定するものであり、
    前記除外手段が、
    少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときに、前記両予測中心それぞれから前記反射点までの距離と、前記両検索範囲の大きさとに基づき、前記新規な反射点がその検索範囲に含まれる確率である照合度を導出し、前記反射点を、導出した前記照合度の小さい方の前記検索範囲から除外して前記照合度の大きい方の前記検索範囲に含むように前記設定手段に指示するものである
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の物体認識装置。
  6. 前記除外手段が、
    少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときにそれぞれ導出した前記照合度が同じ場合には、前記両検索範囲の先行車両としての確率の高低を判断し、確率の低い方の前記検索範囲から前記反射点を除外する
    ことを特徴とする請求項5に記載の物体認識装置。
  7. 前記物体範囲が、車両の車幅程度の幅の矩形であり、前記検索範囲が、前記物体範囲の矩形より大なる矩形であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の物体認識装置。
  8. 自車前方に存在する先行車両、道路構造物等の物体を認識する物体認識方法において、
    レーザレーダにより、定期的に自車前方にレーザ光を水平方向にスキャンしつつ照射すると共に自車前方に存在する物体の反射点からの反射光を受光して複数個の反射点を検出する反射点検出工程と、
    前記レーザレーダにより検出される前記複数個の反射点から前記物体の位置を導出する位置導出工程と、
    自車速を検出する車速検出工程と、
    前記物体の移動ベクトルを導出する移動ベクトル導出工程と、
    前記位置導出工程で導出される前記物体の位置、及び、前記車速検出工程での自車速から導出される相対速度に基づき次回の前記レーザレーダのスキャンによる前記物体の中心の位置を予測し、その予測中心を中心とする当該物体の大きさを示す物体範囲及びこの物体範囲よりも大なる検索範囲を設定する設定工程と、
    前記設定工程で前記検索範囲を設定する際に、前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、導出した距離が予め設定した設定値以上離れていれば当該反射点を除外するように前記検索範囲を設定させる除外工程と
    を備えていることを特徴とする物体認識方法。
  9. 前記除外工程が、
    前記検索範囲の横方向及び縦方向のそれぞれについての前記物体範囲から当該反射点までの距離を導出し、前記横方向及び縦方向の距離が、前記横方向及び縦方向それぞれについて予め設定した横方向設定値及び縦方向設定値のいずれか一方を超えていれば当該反射点を除外する
    ことを特徴とする請求項8に記載の物体認識方法。
  10. 前記設定工程が、
    複数の物体について中心の位置を予測してそれぞれの予測中心を中心とする前記検索範囲をそれぞれ設定するものであり、
    前記除外工程が、
    少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときに、前記両予測中心それぞれから前記反射点までの距離と、前記両検索範囲の大きさとに基づき、前記反射点がその検索範囲に含まれる確率である照合度を導出し、前記反射点を、導出した前記照合度の小さい方の前記検索範囲から除外して前記照合度の大きい方の前記検索範囲に含むように前記設定工程で指示するものであることを特徴とする請求項8または9に記載の物体認識方法。
  11. 前記除外工程が、
    少なくとも2つの前記検索範囲に重複して含まれる反射点が存在するときにそれぞれ導出した前記照合度が同じ場合には、前記両検索範囲の先行車両としての確率の高低を判断し、確率の低い方の前記検索範囲から前記反射点を除外する
    ことを特徴とする請求項10に記載の物体認識識方法。
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